JP4744600B2 - 位相固定ループと位相固定ループでの位相検出方法及びこれを用いる受信器 - Google Patents
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Description
図1を参照すると、上記PLL回路は、入力信号Xnとフィードバック信号Vnとの間の位相変位成分を抽出するための位相検出部(Phase detector)101と、位相検出部101から受信された誤差信号en(error signal)に基づいて、ループの動作特性を制御するためのループフィルター(Loop Filter:LF)102と、LF102の出力に従うフィードバック信号Vnを発振するための数値制御発振器(Numerically Controlled Oscillator:NCO)103とを含む。
下記では、説明の便宜上、乗算器を使用する位相検出部に基づいてPLLについて説明する。
位相検出部101は、入力信号Xnとフィードバック信号Vnとの間の位相差を検出するために、入力信号Xnとフィードバック信号Vnとを乗算し、上記乗算された積信号cnを出力するための乗算器111と、積信号cnの虚数成分の大きさを誤差信号enとして出力するための虚数値抽出部112とを備える。
上記第1の従来技術に従って、複素平面上の入力信号Xnのフィードバック信号Vnへのプロジェクション(Projection)による大きさ成分(図4でのIm( ))を誤差信号enとして使用する。
一方、位相検出部101の出力信号enは、図3に示すように、正弦波関数(sinusoidal)の特性曲線を有する。従って、出力信号enが不安定点(Unstable point)Bの近くにある場合には、安定点(Stable point)Aで長い時間の間収束されないハングアップ現象(hang-up phenomenon)が現れるので、収束性能(Acquisition performance)が低下される。すなわち、長い収束時間(Acquisition time)のため、高速の同期時間を必要とする場合に適用することは困難であるという短所がある。
図2を参照すると、PLL回路は、入力信号Xnとフィードバック信号Vnとの間の位相変位成分を抽出するための位相検出部201と、位相検出部201から受信された誤差信号enに基づいて、NCO203の発振周波数を決定するためのLF202と、LF202の出力に従うフィードバック信号vnを発振するためのNCO203とを含む。
位相検出部201は、入力信号Xnとフィードバック信号Vnとの間の位相差を検出するために、入力信号Xnにフィードバック信号Vnを乗算し、上記乗算された積信号cnを出力する乗算器211と、積信号cnの虚数成分Im( )を実数成分で割る除算器212と、除算器212の出力から角度成分(angle component)を抽出するためにアークタンジェント(Arc tangent)を計算する角度計算部213とを備える。
第2の従来技術に従って、複素平面上の入力信号Xnとフィードバック信号Vnとの間の角度を計算し、上記計算された角度を誤差信号enとして使用する。
一方、位相検出部201は、図5に示すように、のこぎり波関数(Saw function)の特性曲線を有する。それ故に、出力信号enが不安定点Dの近くにある場合、その出力値が大きいので、安定点Cへの収束時間が短くなる。従って、位相検出部201が第1の従来技術の問題点であるハングアップ現象を解決することができるので、高速の収束特性を要求する場合には適用することが容易である。
しかしながら、のこぎり波関数を用いる大部分の位相検出部は、複素値を受信してその角度を出力する構成であるので、低い信号対雑音比(Signal-to-Noise Ratio:SNR)環境での雑音増加(Noise enhancement)は、定常状態(Steady-state)の性能を低下させる。
また、位相検出部201の出力が不安定点Dに位置する場合には、低いSNR環境での収束時間が長くなることがある。
さらに、除算及びアークタンジェント関数を実現するためには、ルックアップテーブル(look-up table)などを使用することができる。しかしながら、このようなルックアップテーブルは、ビット数が増加するほど複雑なハードウェアの演算量を必要とする。
一方、低いSNR環境下で定常状態(steady state)でのジッターが増加する問題点をループゲイン(Loop gain)を減少させることによって解決することができるが、収束時間を増加させるという結果をもたらす。
このことより、低いSNR環境下の定常状態での性能の低下を防止しつつも、獲得状態での収束性能を向上させるシステム及び方法が必要とされる。
図7を参照すると、従来の位相検出部の正弦波状の出力波形の短所を克服するために、誤差がπ近くである場合に、位相検出部の出力値が大きくなるように位相検出部の特性曲線を変更する必要がある。
このような目的のために、本発明の実施形態は、図7に示すように、位相検出部の出力cnの虚数部及び実数部を使用する。cnの実数部が余弦波状の特性曲線を有するので、誤差がπ近くにあるか、またはすでに収束した状態であるかを判別するのに使用される。cnの実数部が0近くである場合に、位相検出器は、従来の正弦波特性を有する。π近くである場合には、cnの実数部をcnの虚数部に加算するか、あるいはcnの実数部をcnの虚数部から減算することによって、位相特性を向上させる。
一方、しきい値THが0に設定されるが、所定の範囲内で拡張されることができる。すなわち、しきい値THが増加されると、正弦波の期間が長くなって、獲得状態期間が広い場合に適合する。しきい値THが減少されると、正弦波の期間が短くなって、獲得状態期間が狭い場合に適合する。
期間分離が完了すると、期間‘F’では、正弦波である虚数値Im(cn)を取り、期間‘E’では、正弦波である虚数値Im(cn)と余弦波である実数値Re(cn)との和を取る。期間‘G’では、虚数値Im(cn)から実数値Re(cn)を減算した値を取る。
従って、図8に示すように、期間‘F’のように位相誤差が小さい場合に、位相検出部の出力特性曲線は、正弦波関数である。期間‘E’及び‘G’のように位相誤差が大きい場合に、位相検出部の出力特性曲線は、のこぎり波関数と類似している。
図9を参照すると、上記PLL回路は、入力信号を所定のしきい値と比較することによって入力信号の期間を区分し、区分された期間別に相互に異なる出力波形を有する誤差信号を出力するための位相検出部701と、位相検出部701から受信された誤差信号に基づいてループフィルタリングを行うためのループフィルター(Loop Filter)702と、ループフィルタリングされた誤差信号に従って所望の周波数信号を発振し、上記発振された信号をフィードバックループを介して位相検出部701へ提供するための発振部703とを含む。
入力信号xnは、実数部及び虚数部を有するデジタル信号を備える。位相検出部701は、実数部の値と虚数部の値とを比較して、上記実数部の値がしきい値より大きいか又は同一の場合には、位相検出部701は、虚数部の値を出力する。上記実数部の値がしきい値より小さい場合には、位相検出部701は、上記虚数部の値を0と比較して、上記虚数部の値が0より大きいか又は同一の場合、位相検出部701は、上記虚数部の値から上記実数部の値を減算することによって誤差信号を生成する。上記虚数部の値が0より小さい場合には、位相検出部701は、上記誤差信号を上記実数部の値と上記虚数部の値との和に設定する。
入力信号xnとフィードバック信号vnとの位相差を検出するために、位相検出部701は、入力信号xnをフィードバック信号vnに乗算し、上記乗算された積信号cnを出力するための乗算器711と、積信号cnに基づいて期間別に相互に異なる特性を有する誤差信号を出力するための誤差信号生成部712とを備える。
発振部703は、デジタル動作のためのNCO又はアナログ動作のための電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator:以下、“VCO”と称する)を備える。
図10を参照すると、誤差信号生成部712は、乗算器711から受信された積信号cnから実数値を抽出するための実数値抽出部801と、積信号cnから虚数値を抽出するための虚数値抽出部802と、上記実数値と上記虚数値とを用いて複数の演算値を生成するための演算部804と、複数の演算値のうちの1つを選択するための選択部805と、選択部805を制御する選択信号を出力するための制御部803とを備える。
演算部804は、上記実数値と上記虚数値との差を演算するための減算器8041と、上記実数値と上記虚数値とを加算するための加算器8042とを備える。
図10に示した場合において、演算部804は、3つの演算値を出力し、選択部805は、上記選択信号に従って該当演算値のうちの1つを選択する。
図2に示した従来の位相検出部に比べて、図9及び図10に示した構成を有する位相検出部701は、しきい値との比較及び加算/減算を一回ずつ行うので、さらに単純化された構成を有する。
もし、上記しきい値が‘0’である場合には、比較演算なしに加算/減算演算のみで十分である。
一方、図10では、実数値抽出部801及び虚数値抽出部802が入力信号cnから実数値と虚数値とをそれぞれ抽出し、また、制御部803が入力信号cnから実数値及び虚数値を抽出し、これによって、選択部805を制御する形態で動作する位相検出部701の構成を例に挙げたが、本発明の他の実施形態において、制御部803は、実数値抽出部801及び虚数値抽出部802から上記実数値及び上記虚数値を受信することができる。
図8、図9、及び図10に示すように、本発明の実施形態による位相検出部は、従来ののこぎり状の位相検出特性に近接する位相検出特性を示しながらも、さらに単純な構成を有する。
図11及び図12は、時間の経過による残留位相オフセット(Residual phase offset)の変化を示す収束曲線(Convergence curve)を示す。
C1及びC2の値は、第1及び第2の従来技術の収束曲線を示し、C3は、本発明の実施形態による収束曲線を示す。上記収束曲線のすべては、実質的に同一の定常状態の誤差変化(Steady-state error variance)を有する。図9から分かるように、本発明の実施形態は、第2の従来技術によるのこぎり波状の特性曲線を有する位相検出部を使用するPLLの性能に近い収束特性を有する。また、本発明の実施形態は、のこぎり波状の特性曲線を有する位相検出部に比べて、上記位相検出部のハードウェア構成を単純化させる。
図12を参照すると、SNRが0dBに減少されるにつれて、低いSNR環境下の収束性能の観点で、本発明の実施形態は、第2の従来技術より優れていることが分かる。これは、のこぎり波状の特性曲線を有する位相検出部を用いるPLLが低いSNR環境下で、雑音の増加によって位相誤差に対する推定性能の劣化がひどくなり、これによって、収束特性が劣化するためである。
上述したように、本発明の実施形態によるPLLは、従来の正弦波状の特性曲線を有する位相検出部を用いるPLLと同一の定常状態のジッター性能を実質的に有し、従来ののこぎり波状の特性曲線を有する位相検出部を用いるPLLに相当する向上した定常状態の収束性能を有する。
図16を参照すると、位相検出部は、ステップS1401で、実数部及び虚数部を有する中間周波数(Intermediate Frequency:IF)のデジタル信号cnを受信する。信号cnは、入力信号xnをフィードバック信号vnに乗算することによって得られる。
ステップS1402で、cnの実数値Re(cn)をしきい値THと比較する。Re(cn)がTHより大きいか又は同一である場合、ステップS1403で、cnの虚数値Im(cn)を誤差信号enとする。
Re(cn)がTHより小さい場合、ステップS1404で、位相検出部は、虚数値Im(cn)を0と比較する。虚数値Im(cn)が0より大きいか又は同一の場合、ステップS1405で、位相検出部は、誤差信号enをRe(cn)をIm(cn)から減算した値に設定する。
Im(cn)が0より小さい場合、ステップS1406で、位相検出部は、誤差信号enをRe(cn)とIm(cn)との和に設定する。
ステップS1403、ステップS1405、及びステップS1406の後に、LF及び発振器を駆動し、発振器の位相値を更新する。その後に、上記のような手順を反復する。
PLL内の位相検出部は、上記位相検出アルゴリズムに従って動作する。同期のための特定の位相点での入力信号を固定するPLLは、有線/無線受信器でも幅広く使用される。
図13は、本発明の第1の実施形態によるPLLを用いる受信器の構成を示すブロック図である。
図13を参照すると、受信器は、所定の方式でアンテナ(ANT)を介した無線周波数(Radio Frequency:RF)信号をIF信号に処理する受信部1101と、上記IF信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部(Analog-to-Digital Converter:ADC)1102と、PLL1104の出力を用いてIFデジタル信号に対する周波数同期を獲得する同期部1103と、PLL1104と、同期部1103から受信された基底帯域信号を復調(Demodulation)する復調部1105と、上記復調された信号をデコーディング(Decoding)するチャネルデコーダ1106とを備える。
一方、PLL1104は、図7に示した構成を有する。PLL1104は、入力信号を任意のしきい値と比較することによって期間を区分し、期間別に相互に異なる出力波形を有する誤差信号を出力する位相検出部と、上記誤差信号に基づいてループフィルタリングを遂行するループフィルター(LF)と、ループフィルタリングされた誤差信号に基づいて所望の周波数信号を発振し、上記発振された信号を位相検出部及び同期部1103へ提供する発振部とを含む。
上述した第1の実施形態では、デジタル信号レベルでPLLを用いた位相補償がなされているが、本発明の他の実施形態では、アナログ信号レベルで位相補償がなされることもできる。
図14を参照すると、受信器は、所定の方式でアンテナ(ANT)を介して受信されたRF信号を基底帯域信号に処理する受信部1201と、上記基底帯域信号をデジタル信号に変換するADC1202と、基底帯域デジタル信号の位相を補償し、所望の周波数信号を出力するPLL1203と、上記基底帯域デジタル信号を復調する復調部1205と、上記復調された信号をデコーディング(Decoding)するチャネルデコーダ1206とを備える。
上記受信器は、アナログレベルでの位相補償のために、PLL1203の出力をアナログ信号に変換した後に、上記アナログ信号をフィードバックループを介してアナログ信号処理部である受信部1201へ提供するデジタルアナログ変換部(Digital-to-Analog Converter:DAC)1204をさらに備える。PLL1203の変換されたアナログ出力は、受信部1201のミキサーへ提供される。
本発明の第1及び第2の実施形態は、PLLを用いる位相補償(Df)を行うが、PLLを用いる時間補償(Dt)にも適用されることができる。
図15を参照すると、受信器は、所定の方式でアンテナ(ANT)を介して受信されたRF信号を基底帯域信号に処理する受信部1301と、上記基底帯域信号をデジタル信号に変換するADC1302と、PLL1304の出力を用いて基底帯域デジタル信号に対する時間補償を遂行するサンプラー1303と、PLL1304と、サンプラー1303から受信された基底帯域信号を復調する復調部1305と、上記復調された信号をデコーディングするチャネルデコーダ1306とを含む。
702 ループフィルター
703 発振部
711 乗算器
712 誤差信号生成部
801 実数値抽出部
802 虚数値抽出部
803 制御部
804 演算部
8041 減算器
8042 加算器
805 選択部
1101、1201、1301 受信部
1102、1202、1302 アナログデジタル変換部
1103 同期部
1104、1203、1304 位相固定ループ
1105、1205、1305 復調部
1106、1206、1306 チャネルデコーダ
1204 デジタルアナログ変換部
1303 サンプラー
Claims (24)
- 位相固定ループ回路であって、
入力信号とフィードバック信号が乗算された信号が属する期間を、該信号の実数値および虚数値の大きさを使用して判定し、前記判定された期間を使用して、前記信号に関する3値のうちの1つを前記信号に対応する誤差信号として選択的に出力するための位相検出部と、
前記誤差信号をループフィルタリングするループフィルターと、
前記ループフィルタリングされた誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、前記発振された信号を前記フィードバック信号として前記位相検出部へ提供する発振部と、
を有し、
前記3値は、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値であり、
前記位相検出部は、
前記信号の前記実数値が所定のしきい値より大きいか又は同一の場合には、前記信号が第1の期間に属すると判定するとともに前記虚数値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より大きいか又は等しい場合には、前記信号が第2の期間に属すると判定するとともに前記差分値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より小さい場合には、前記信号が第3の期間に属すると判定するとともに前記加算値を前記誤差信号として出力するように構成されていることを特徴とする位相固定ループ回路。 - 前記位相検出部は、
前記入力信号と前記フィードバック信号とを乗算するための乗算器と、
前記乗算器から受信された前記信号の前記実数値と前記虚数値の大きさに従って、前記信号が属している期間を判定して前記誤差信号を出力する誤差信号生成部と、
を有することを特徴とする請求項1記載の位相固定ループ回路。 - 前記誤差信号生成部は、
前記乗算器から受信された信号から実数値を抽出する実数値抽出部と、
前記乗算器から受信された信号から虚数値を抽出する虚数値抽出部と、
前記実数値と前記虚数値とを用いて複数の演算値を生成し、前記虚数値と、前記虚数値から前記実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値を出力する演算部と、
前記複数の演算値のうちの一つを選択するための選択信号を出力する制御部と、
前記選択信号に応じて前記複数の演算値のうちの一つを選択する選択部と、
を有することを特徴とする請求項2記載の位相固定ループ回路。 - 前記演算部は、
前記実数値と前記虚数値とを加算する加算器と、
前記実数値を前記虚数値から減算する減算器と、
を有することを特徴とする請求項3記載の位相固定ループ回路。 - 入力信号とフィードバック信号が乗算された信号が属する期間を、該信号の実数値および虚数値の大きさを使用して判定するステップと、
前記判定された期間を使用して、前記信号に関する3値のうちの1つを前記信号に対応する誤差信号として選択的に出力するステップと、
前記誤差信号をループフィルタリングするステップと、
前記ループフィルタリングされた誤差信号に従って、所定の周波数信号を発振するステップと、
前記発振された信号をフィードバックするステップと、
を有し、
前記3値は、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値であり、
前記期間を判定するステップは、
前記信号の前記実数値が所定のしきい値より大きいか又は同一の場合には、前記信号が第1の期間に属すると判定するとともに前記虚数値を前記誤差信号として出力するステップと、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より大きいか又は同一の場合には、前記信号が第2の期間に属すると判定するとともに前記差分値を前記誤差信号として出力ステップと、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より小さい場合には、前記信号が第3の期間に属すると判定するとともに前記加算値を前記誤差信号として出力するステップと、
を具備していることを特徴とするデジタル位相固定方法。 - アンテナから無線周波数信号を受信して中間周波数信号を出力する受信部と、
前記中間周波数信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、
前記デジタル信号の位相を補償する位相固定ループ部と、
前記位相固定ループ部の出力に基づいて前記デジタル信号の周波数を同期させる同期部と、
を有し、
前記位相固定ループ部は、
入力信号とフィードバック信号が乗算された信号が属する期間を、該信号の実数値および虚数値の大きさを使用して判定し、前記判定された期間を使用して、前記信号に関する3値のうちの1つを前記信号に対応する誤差信号として選択的に出力するための位相検出部と、
前記誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、該発振された信号をフィードバックするための発振部と、
を有し、
前記3値は、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値であり、
前記位相検出部は、
前記信号の前記実数値が所定のしきい値より大きいか又は同一の場合には、前記信号が第1の期間に属すると判定するとともに前記虚数値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より大きいか又は等しい場合には、前記信号が第2の期間に属すると判定するとともに前記差分値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より小さい場合には、前記信号が第3の期間に属すると判定するとともに前記加算値を前記誤差信号として出力することを特徴とする受信器。 - 前記位相固定ループ部は、
前記誤差信号をループフィルタリングするループフィルターをさらに有し、
前記発振部は、前記ループフィルタリングされた誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、前記発振された信号を前記フィードバック信号として前記位相検出部へ提供することを特徴とする請求項6記載の受信器。 - 前記位相検出部は、
前記入力信号と前記フィードバック信号とを乗算するための乗算器と、
前記乗算器から受信された前記信号の前記実数値と前記虚数値の大きさに従って前記信号が属する期間を判定し、該判定された期間に従う前記誤差信号として前記信号に関する前記3値のうちの1つを選択的に出力する誤差信号生成部と、
をさらに有することを特徴とする請求項6記載の受信器。 - 前記誤差信号生成部は、
前記乗算器から受信された信号から実数値を抽出する実数値抽出部と、
前記乗算器から受信された信号から虚数値を抽出する虚数値抽出部と、
前記実数値と前記虚数値とを用いて複数の演算値を生成し、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値を出力する演算部と、
前記複数の演算値のうちの一つを選択するための選択信号を出力する制御部と、
前記選択信号に応じて前記複数の演算値のうちの一つを選択する選択部と、
を有することを特徴とする請求項8記載の受信器。 - 前記演算部は、
前記実数値と前記虚数値とを加算する加算器と、
前記実数値を前記虚数値から減算する減算器と、
を有することを特徴とする請求項9記載の受信器。 - 位相補償を通して生成された基底帯域信号を復調する復調部と、
前記復調された信号をデコーディングするチャネルデコーダと、
をさらに有することを特徴とする請求項6記載の受信器。 - アンテナから無線周波数信号を受信して基底帯域信号を出力する受信部と、
前記基底帯域信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、
前記デジタル信号の位相を補償する位相固定ループ部と、
を有し、
前記位相固定ループ部は、
入力信号とフィードバック信号が乗算された信号が属する期間を、該信号の実数値および虚数値の大きさを使用して判定し、前記判定された期間を使用して、前記信号に関する3値のうちの1つを前記信号に対応する誤差信号として選択的に出力するための位相検出部と、
前記誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、該発振された信号をフィードバックさせるための発振部と、
を有し、
前記判定された期間を使用した前記信号に対応する誤差信号としての前記3値は、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値であり、
前記位相検出部は、
前記信号の前記実数値が所定のしきい値より大きいか又は同一の場合には、前記信号が第1の期間に属すると判定するとともに前記虚数値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より大きいか又は等しい場合には、前記信号が第2の期間に属すると判定するとともに前記差分値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より小さい場合には、前記信号が第3の期間に属すると判定するとともに前記加算値を前記誤差信号として出力することを特徴とする受信器。 - 前記位相固定ループ部の出力をアナログ信号に変換し、前記アナログ信号を前記受信部へフィードバックさせるデジタルアナログ変換部をさらに有することを特徴とする請求項12記載の受信器。
- 前記位相固定ループ部は、前記誤差信号をループフィルタリングするループフィルターをさらに有し、
前記発振部は、前記ループフィルタリングされた誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、前記発振された信号を前記フィードバック信号として前記位相検出部へ提供することを特徴とする請求項12記載の受信器。 - 前記位相検出部は、
前記入力信号と前記フィードバック信号とを乗算するための乗算器と、
前記乗算器から受信された前記信号の前記実数値と前記虚数値の大きさに従って前記信号が属する期間を判定し、前記判定された期間に従う前記誤差信号として前記信号に関する前記3値のうちの1つを選択的に出力する誤差信号生成部と、
をさらに有することを特徴とする請求項14記載の受信器。 - 前記誤差信号生成部は、
前記乗算器から受信された信号から実数値を抽出する実数値抽出部と、
前記乗算器から受信された信号から虚数値を抽出する虚数値抽出部と、
前記実数値と前記虚数値とを用いて複数の演算値を生成し、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値を出力する演算部と、
前記複数の演算値のうちの一つを選択するための選択信号を出力する制御部と、
前記選択信号に応じて前記複数の演算値のうちの一つを選択する選択部と、
を有することを特徴とする請求項15記載の受信器。 - 前記演算部は、
前記実数値と前記虚数値とを加算する加算器と、
前記実数値を前記虚数値から減算する減算器と、
を有することを特徴とする請求項16記載の受信器。 - 前記位相固定ループ部で位相補償された基底帯域信号を復調する復調部と、
前記復調された信号をデコーディングするチャネルデコーダと、
をさらに有することを特徴とする請求項12記載の受信器。 - アンテナから無線周波数信号を受信して基底帯域信号を出力する受信部と、
前記基底帯域信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、
前記デジタル信号の時間を補償する位相固定ループ部と、
前記デジタル信号の時間同期を獲得するサンプラーと、
を有し、
前記位相固定ループ部は、
入力信号とフィードバック信号が乗算された信号が属する期間を、該信号の実数値および虚数値の大きさを使用して判定し、前記判定された期間を使用して、前記信号に関する3値のうちの1つを前記信号に対応する誤差信号として選択的に出力するための位相検出部と、
前記誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、該発振された信号をフィードバックさせるための発振部と、
を有し、
前記判定された期間に従う誤差信号としての前記3値は、前記信号の虚数値と、前記虚数値から前記信号の実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値であり、
前記位相検出部は、
前記信号の前記実数値が所定のしきい値より大きいか又は同一の場合には、前記信号が第1の期間に属すると判定するとともに前記虚数値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より大きいか又は等しい場合には、前記信号が第2の期間に属すると判定するとともに前記差分値を前記誤差信号として出力し、
前記信号の前記実数値が前記しきい値より小さく、前記信号の前記虚数値が0より小さい場合には、前記信号が第3の期間に属すると判定するとともに前記加算値を前記誤差信号として出力することを特徴とする受信器。 - 前記位相固定ループ部は、前記誤差信号をループフィルタリングするループフィルターをさらに有し、
前記発振部は、前記ループフィルタリングされた誤差信号に従って所定の周波数信号を発振し、前記発振された信号を前記フィードバック信号として前記位相検出部へ提供することを特徴とする請求項19記載の受信器。 - 前記位相検出部は、
前記入力信号と前記フィードバック信号との位相差を検出するための乗算器と、
前記乗算器から受信された前記信号の前記実数値と前記虚数値の大きさに従って前記信号が属する期間を判定して、前記誤差信号を出力する誤差信号生成部と、
を有することを特徴とする請求項20記載の受信器。 - 前記誤差信号生成部は、
前記乗算器から受信された信号から実数値を抽出する実数値抽出部と、
前記乗算器から受信された信号から虚数値を抽出する虚数値抽出部と、
前記実数値と前記虚数値とを用いて複数の演算値を生成し、前記虚数値と、前記虚数値から前記実数値を減算した結果である差分値と、前記実数値と前記虚数値との加算値を出力する演算部と、
前記複数の演算値のうちの一つを選択するための選択信号を出力する制御部と、
前記選択信号に応じて前記複数の演算値のうちの一つを選択する選択部と、
を有することを特徴とする請求項21記載の受信器。 - 前記演算部は、
前記実数値と前記虚数値とを加算する加算器と、
前記実数値を前記虚数値から減算する減算器と、
を有することを特徴とする請求項22記載の受信器。 - 前記位相固定ループ部で位相補償された基底帯域信号を復調する復調部と、
前記復調された信号をデコーディングするチャネルデコーダと、
をさらに有することを特徴とする請求項19記載の受信器。
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