JP4744384B2 - プリンタ - Google Patents

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本発明は、記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される前記記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタに関する。
この種のプリンタとしては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記されたプリンタでは、上下に2基配置されたマガジン内に記録紙ロールが回転可能に支持されており、これらのマガジンの上方に、主走査方向に往復移動するプリントヘッドと、記録紙ロールのいずれか一方から記録紙を引き出してプリントヘッドに向けて供給する搬送ローラ(供給機構)とが配置されている。プリントヘッドでプリントされた記録紙はカッタによって適当な送り長さで切断された後に、排出ユニットによって仕分け部などに排出される。
特開2006−27013号公報(段落番号0017、0023、図3、図4)
しかし、一般に、記録紙のロールは画像形成面を外向きにして形成されているので、記録紙は長期間に亘ってロール状に保管されている間に、プリントヘッドの下面の向きに湾曲する傾向(カール癖)を獲得しており、このようなカール癖を持つ記録紙ではプリント時にプリントヘッドの下面と擦れ、インクで汚れる、微細な瑕が形成される等の支障が生じる虞がある。
上記の課題を解決するために、特許文献1に記されたプリンタでは、このようなトラブルの対策として記録紙をプリントヘッドと対向する案内プレートに押し付けながら搬送するための吸着機構として、案内プレートに多数の貫通孔を形成し、案内プレートと記録紙の間に負圧を生じさせる排気手段を設ける必要があった。
そこで、本発明の目的は、上に例示した従来技術によるプリンタの持つ前述した欠点に鑑み、多数の貫通孔を備えた案内プレートと排気手段などからなる吸着機構を設けなくても、プリントヘッドとの擦れという課題を解決可能なプリンタを提供することにある。
本発明の第1の特徴構成は、記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタであって、
前記支持部材と前記駆動ローラとの間に所定の温度差を生じさせる加熱機構が設けられ、前記加熱機構は、前記記録紙ロールから引き出された記録紙のカール傾向を判定するカール判定機構と、前記カール判定機構によるカール傾向の判定結果に基づいて前記温度差を設定する制御装置とを含んでいる点にある。
したがって、本発明の第1の特徴構成によるプリンタでは、ロール状に保持される間に一定の方向に湾曲する傾向を獲得してしまった記録紙を、表面と裏面との間に温度勾配を付加することで、温度差に基づく表裏間の熱膨張の相違によって平坦化できる。さらに、記録紙の表裏間に付加される温度差が、カール判定機構によって判定された記録紙のカール傾向の強さに即して設定されるので、記録紙をより正確に平坦化できる。
本発明の他の特徴構成は、前記カール判定機構は前記記録紙ロールの外径からカール傾向の強さを判定する点にある。
すなわち、一般に記録紙の消費に応じて記録紙ロールの外径は次第に小径側に遷移し、それに伴ってカール傾向は強さを増す。そこで、本構成では、この外径を検出する手段をカール判定機構として用い、制御装置はこの外径の変化に応じて所定の割合で温度差を増大させることによって、記録紙ロールの外径変化に拘らず記録紙を常に平坦化できる。
本発明の他の特徴構成は、前記記録紙ロールから引き出された記録紙を挟着して前記プリントヘッドに向けて搬送する搬送機構を備え、前記搬送機構による記録紙の引き出しに対して前記記録紙ロールの回転を所定の摩擦力で拘束する摩擦機構が備えられ、前記カール判定機構は、前記記録紙ロールと前記搬送機構の間に位置する記録紙のカール量を検出する検出センサからなる点にある。
本構成であれば、前記記録紙ロールと前記搬送機構の間に位置する記録紙の部位は、その部位が持つカール傾向の強さに応じた曲率で湾曲する傾向を持つので、同部位でのカール量を検出センサによって検出することで、加熱機構に送り込まれる直前に記録紙のカール傾向の強さを客観的に判定できる。そこで、制御装置はこのようにして判定されたカール傾向の強さに応じて温度差を設定することによって、記録紙ロールの外径変化に拘らず記録紙を常に平坦化できる。
本発明の特徴構成は、記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される前記記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタであって、
前記支持部材と前記駆動ローラとの間に所定の温度差を生じさせる加熱機構が設けられ、
前記加熱機構は、前記供給機構による記録紙の搬送速度が標準的な搬送速度よりも速い場合に前記駆動ローラのベース温度を標準ベース温度よりも高く設定し、前記標準的な搬送速度よりも遅い場合に前記ベース温度を前記標準ベース温度よりも低く設定するとともに、前記支持部材の温度を当該ベース温度から前記温度差を有するように設定する制御装置を有する点にある。
すなわち、加熱機構によるカール傾向の矯正効率は、加熱機構が設けられている支持部材と駆動ローラとによる記録紙の搬送速度によって左右される。そこで、本構成であれば、制御装置は記録紙の搬送速度に応じて加熱機構における温度差を設定するので、記録紙をより正確に平坦化できる。
本発明の特徴構成は、記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される前記記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタであって、
前記支持部材と前記駆動ローラとの間に所定の温度差を生じさせる加熱機構が設けられ、
記録紙として樹脂を含有した記録紙を対象とし、前記加熱機構が前記支持部材と前記駆動ローラのうち記録紙の基材面を支持する部材を、前記樹脂の硬化を促す温度に加熱するように構成されている点にある。
本構成であれば、支持部材と駆動ローラとによって記録紙がプリントヘッドに向けて供給される際に、記録紙の基材面に含まれる樹脂が硬化するので、温度差によってカール傾向が矯正されて平坦化されるのと同時に記録紙の剛性が高まり、恒久的な平坦性が得られる。
本発明の他の特徴構成は、前記記録紙ロールから引き出された記録紙を適当な送り長さで切断するカッタが前記供給機構よりも上流側に設けられており、前記供給機構と前記カッタとの間に記録紙の弛み部を形成する弛み形成部が設けられている点にある。
すなわち、記録紙の後端をカッタで直角に切断するには一時的に記録紙の切断予定箇所を停止させて切断する必要があり、この停止時に供給機構の支持部材と駆動ローラとの間に位置する記録紙は過度の加熱作用を受ける虞がある。しかし、本構成であれば、供給機構とカッタとの間に記録紙の弛み部が形成されるので、供給機構による搬送速度は一定に維持したまま、記録紙の切断予定箇所のみを一時的に停止させることができ、記録紙の一部に過度の加熱作用を与えることなく後端を直角に切断できる。
本発明の他の特徴構成は、前記記録紙ロールから引き出された記録紙を前記供給機構よりも上流側で切断するカッタが記録紙の供給方向に沿って往復移動可能に設けられており、前記カッタの駆動時に前記カッタを前記供給機構による記録紙の供給速度と同期した速度で前記供給方向に移動させるカッタ搬送機構が設けられている点にある。
本構成であれば、記録紙ロールから引き出された記録紙を適当な送り長さで切断するカッタが前記供給機構よりも上流側に設けると、画像のサイズに適した送り長さの記録紙をプリントヘッドに向けて供給できるので、プリント済みの記録紙をプリントヘッドの下流側で圧着搬送する手段が不要となって都合が良い(プリント面のインクでローラが汚れる虞がない等)。他方、後端をカッタで直角に切断するには一時的に記録紙の切断予定箇所を停止させて切断する必要があり、この停止時に供給機構の支持部材と駆動ローラとの間に位置する記録紙は過度の加熱作用を受ける虞がある。しかし、本構成であれば、供給機構による記録紙の供給速度と同じ速度でカッタを搬送しながら切断することで、記録紙の切断予定箇所とカッタとが相対的に停止した状態で切断することができるので、供給機構による搬送速度は一定に維持したまま、記録紙の一部に過度の加熱作用を与えることなく後端を直角に切断できる。
以下に本発明による最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態によるプリンタとしてのインクジェットプリンタを示す。
このインクジェットプリンタは、記録紙2を紙芯2bに巻き取った記録紙ロール2aを回転可能に支持する記録紙保持部1と、記録紙2に画像を形成するプリント部20と、記録紙ロール2aから引き出された記録紙2をプリント部20に向けて供給する供給機構9とを備える。記録紙2の紙芯2bは、紙芯2bの内径よりも十分に小さな外径を備え水平姿勢で固定された水平シャフトT1に回転自在に支持されている。
供給機構9は、記録紙2を上方から支持する支持ローラ10b(支持部材の一例)と、記録紙2を支持ローラ10bとの間で圧着可能で駆動モータM4によって回転駆動される駆動ローラ10aとを有する。
駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの内部には各ローラの周面を介して記録紙2を加熱するための第1ヒータ11a、第2ヒータ11b(いずれも加熱機構11の一例)が設けられている。また、駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの周面には各ローラの表面温度を検出するための第1サーミスタ12aと第2サーミスタ12b(温度センサの一例)が配置されている。ヒータ11a,11bとしては、ハロゲンランプ型のヒータ、或いは、電熱線型のヒータを用いることができる。いずれの場合でも、第1ヒータ11aと第2ヒータ11bはいずれも駆動ローラ10aと支持ローラ10bの内部に設置されている。
プリント部20は、記録紙2を下方から支持するプラテン13と、記録紙2に画像を形成するためのプリントヘッド14と、プリントヘッド14を図1の紙面厚さ方向に往復移動操作するためのヘッド操作機構とを有する。前記ヘッド操作機構は一端をプリントヘッド14に固定された無端ベルト16と、プーリ15を介して無端ベルト16を回転駆動するための電動モータM5とを有する。プリントヘッド14には記録紙2にインクを吐出する多数のインクノズルが並べられている。これらのインクノズルは図示されないインク色相の異なる複数のインクカートリッジとチューブによって接続されている。
記録紙保持部1の下流側には、記録紙ロール2aから記録紙2を引き出して供給機構9に向けて搬送する補助供給機構4が設けられている。補助供給機構4は電動モータM1によって駆動される大径のアドバンスローラ5と、互いに離間しつつアドバンスローラ5に記録紙2を押し付ける2つの圧着ローラ6a,6bとを有する。補助供給機構4と記録紙保持部1との間には、補助供給機構4に対する記録紙2の進入方向を一定にするための転向ローラ3が固定された軸芯回りで回転自在に支持されている。
補助供給機構4の下流側で、供給機構9よりも上流側の位置には、記録紙ロールから引き出された記録紙2の後端を適当な送り長さとなるように切断するためのカッタ7が設けられている。カッタ7は記録紙2の下方に位置する固定刃7aと、電動モータM2によって固定刃7aに向けて変位操作される可動刃7bとを有する。
また、カッタ7と供給機構9との間には、記録紙2が弛んだ状態の弛み部2sを形成可能な弛み形成部8が設けられている。弛み形成部8は、電動モータM3によって駆動される駆動ローラ8aと記録紙2を駆動ローラ8aに押し付ける圧着ローラ8bとからなる中間ローラ対8R、及び、カール癖に基づいて上方に湾曲した弛み部2sの高さを検出するセンサS1を有する。センサS1としては、レーザビームを記録紙2に向けて出射して反射されて戻ってくる時間長さに基づいて距離を判定するもの、或いは、光出射素子と受光素子とからなるフォトインタラプタ型のものを用いることができる。
尚、プラテン13の下流側には、プリント部20でプリントされた記録紙2が載置されるトレイ17が隣接配置されている。プリント部20とトレイ17の間には供給機構9と同期した送り速度で記録紙2をプリント部20から下流側に引き出すためのローラ対(不図示)を配置すれば良い。
このインクジェットプリンタには、マイクロプロセッサを備える制御装置50が設けられている。図2に示すように、制御装置50には、プリント部20に送られる画像データに基づいて供給機構9による記録紙2の搬送速度を判定する搬送速度判定部40、搬送速度判定部40の判定結果に基づいて駆動ローラ10aの周面に付与すべき温度を設定するベース温度設定部41、同じく搬送速度判定部40の判定結果に基づいて、初期の記録紙ロール2aの外径と送り出した記録紙2の累計長さとから現在の記録紙ロール2aの外径を判定する外径判定部42、外径判定部42によって判定された現在の記録紙ロール2aの外径に基づいて、引き出された記録紙2のカール傾向を判定するカール判定部43、及び、カール判定部43によって判定されたカール傾向に基づいて、供給機構9を構成する駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間の温度差を制御するための温度差設定部44を含む。
ベース温度設定部41は、搬送速度判定部40によって判定された供給機構9による記録紙2の搬送速度に基づいて、駆動ローラ10aの周面に与えるべき温度を設定し、そのために駆動ローラ10aのヒータ11aに通電すべき電流値を設定する。また、温度差設定部44は、カール判定部42によって判定されたカール傾向の強さに基づいて、駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間に設けるべき温度差を設定し、そのために支持ローラ1のヒータ11bに通電すべき電流値を設定する。
ここでは記録紙2として、その基材面側に熱硬化性樹脂を含浸または分散させたものを用いており、ベース温度設定部41は、搬送速度判定部40によって判定された現在の供給機構9による記録紙2の搬送速度において、駆動ローラ10aの表面を何℃に設定すれば記録紙2内の熱硬化性樹脂が硬化するかを判定し、駆動ローラ10aのヒータ11aへの通電制御を行う。
尚、ここで仮に、素材及び厚さが標準的な記録紙2を用い、且つ、A4縦型の記録紙2に一般的な写真画像をプリントする場合など、記録紙2の搬送速度が標準的な値の場合に、記録紙2内の熱硬化性樹脂を適度に硬化できる駆動ローラ10aの表面温度を標準ベース温度(例えば約80℃)とする。すると、L版の記録紙2に一般的な写真画像をプリントする場合には、記録紙2の搬送速度がより高速となるので、記録紙2内の熱硬化性樹脂を適度に硬化できる駆動ローラ10aの表面温度は標準ベース温度よりも高く設定される。逆に、A4縦型の搬送速度を低速にする必要がある場合には、記録紙2内の熱硬化性樹脂を適度に硬化できる駆動ローラ10aの表面温度は標準ベース温度よりも低く設定される。
次に、温度差設定部44は、カール判定部42によって判定されたカール傾向の強さに基づいて、駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間に設けるべき温度差を設定し、ベース温度設定部41が設定した駆動ローラ10aの表面温度から差し引いた値を支持ローラ1の目標表面温度とし、そのために支持ローラ1のヒータ11bに通電すべき電流値を設定する。すなわち、プリントの進行に応じて記録紙ロール2aの外径は連続的に減少して行くので、それに伴ってカール傾向の強さは増し、これを矯正するために必要な駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間の温度差は増大する。
そこで、前述した駆動ローラ10aの目標表面温度が一定であれば、結果的に、適切な支持ローラ10bの目標温度は次第に低くなって行く。アドバンスローラ5による記録紙2の送り長さが所定の距離に達する度に、外径判定部42は現在の記録紙ロール2aの外径を判定し直し、カール判定部43は引き出された記録紙2のカール傾向を判定し直す。支持ローラ10bの具体的な表面温度の目標値は、引き出される前のロール上での記録紙2の外径によって変わるが、前述した基材面側に熱硬化性樹脂を含浸または分散させた記録紙2の中で特に標準的なものにおいて、例えば、外径が100mmの新しいロールから引き出されて直後の記録紙2と接当する支持ローラ10bの表面温度を50℃と設定し、その後、記録紙2の消費に基づく記録紙ロール2aの小径化に応じて支持ローラ10bの表面温度を下げていき、最終的に記録紙ロール2aの外径が最小になった時点での支持ローラ10bの表面温度を略40℃とすれば良い。なお、支持ローラ10bの表面温度を過度に高温にすると記録紙2の表面に設けられたインク受容層に悪影響を及ぼす虞があるので、支持ローラ10bの表面温度は50℃を超えないことが望ましい。
このインクジェットプリンタの運転時における制御装置50による基本的な制御は例えば次のようになる。
先ず、オペレータがプリント開始の指示を入力すると、補助供給機構4のアドバンスローラ5と弛み形成部8の駆動ローラ8aと供給機構9の駆動ローラ10aとが回転駆動され、記録紙ロール2aから引き出された記録紙2の先端が供給機構9に挟着されたことが先端センサ(不図示)によって検出されると、供給機構9のみが一時的に停止される。この停止に基づいて弛み形成部8にはカール傾向の方向によって上方に突出した記録紙2の弛みが形成される。この弛みの量が一定値に達したことがセンサS1によって判定されると、供給機構9の駆動が再開され、以後、プリント部20によるプリント中はカッタ7による切断時を除き原則的に一定量の弛みが保持されるように制御される。
記録紙2の先端が供給機構9に挟着された時点から、ヒータ11a,11bへの通電が開始され、駆動ローラ10aと支持ローラ10bの加熱制御が上述の要領で行われる。すなわち、駆動ローラ10aの表面温度は原則的に一定に保持され、他方、支持ローラ10bの表面温度は記録紙ロール2aの外径の減少に伴って次第に低くなるように制御される。但し、記録紙2の特性によっては、駆動ローラ10aの表面温度を記録紙ロール2aの外径の減少に伴って次第に高くなるように制御しても良い。
尚、カッタ7によって記録紙2の後端を切断する時には、送り方向に対して直角に切断するために、切断の直前に弛み形成部8の駆動ローラ8aとアドバンスローラ5を所定時間長さだけ停止させた状態で切断を行う。この間、供給機構9の駆動ローラ10aは停止させずにプリント部20への記録紙2の供給を継続するので、加熱作用に切断に伴う不均一性が生じることはなく、また、弛み形成部8の弛み部2sは小さくなるが完全に消失する前に切断は完了し、直ぐに駆動ローラ8aとアドバンスローラ5の駆動を再開するので、記録紙2に不用意に張力が加わることはない。
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態によるプリンタとしてのインクジェットプリンタを示す。第2実施形態は前述した第1実施形態との共通点も多いので、基本的に第1実施形態と異なる点のみを記載し、第1実施形態との共通点は省略する。
第2実施形態によるインクジェットプリンタでは、記録紙保持部1の記録紙ロール2aは水平姿勢で固定されたシャフトT2の周囲に、紙芯2bの外周に相対回転不能に外嵌された摩擦クラッチ18(摩擦機構の一例)を介して支持されている。
大径のアドバンスローラ5及び2つの圧着ローラ6a,6bを有する補助供給機構4(搬送機構の一例)と、駆動ローラ10a及び支持ローラ10bを有する供給機構9との間には、弛み形成部8が設けられていない。その代わりに、固定刃7aと可動刃7bと電動モータM2とを含むカッタアセンブリ7Dは、記録紙2の供給方向に沿って往復移動可能に設けられており、カッタ7の駆動時にカッタアセンブリ7Dを供給機構9による記録紙2の供給速度と同期した速度で供給方向に移動させるカッタ搬送機構19が設けられている。カッタ搬送機構19は、例えば、互いに離間した2つのプーリ19a,19aの間に巻回され、一端がカッタアセンブリ7Dに連結された無端ベルト19bと、一方のプーリ19aを回転駆動させる電動モータM6とで構成することが可能である。
また、転向ローラ3とアドバンスローラ5との間には、この領域における記録紙2の厚さ方向の位置を検出するセンサS2が配置されている。補助供給機構4と摩擦クラッチ18との間に位置する記録紙2の部位は、その部位が持つカール傾向の強さに応じた曲率で湾曲するので、同部位での記録紙2の位置をセンサS2によって検出することで、加熱機構11に送り込まれる直前に記録紙2のカール傾向の強さを客観的に判定できる。センサS2はセンサS1と同様の動作原理によるもので良い。
このインクジェットプリンタには、マイクロプロセッサを備える制御装置150が設けられている。図4に示すように、制御装置150には、プリント部20に送られる画像データに基づいて供給機構9による記録紙2の搬送速度を判定する搬送速度判定部40、搬送速度判定部40の判定結果に基づいて駆動ローラ10aの周面に付与すべき温度を設定するベース温度設定部41、センサS2の検出結果に基づいて、引き出された記録紙2のカール傾向を判定するカール判定部45、及び、カール判定部45によって判定されたカール傾向に基づいて、供給機構9を構成する駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間の温度差を制御するための温度差設定部46を含む。
ベース温度設定部41は、搬送速度判定部40によって判定された供給機構9による記録紙2の搬送速度に基づいて、駆動ローラ10aの周面に与えるべき温度を設定し、そのために駆動ローラ10aのヒータ11aに通電すべき電流値を設定する。また、温度差設定部46は、カール判定部45によって判定されたカール傾向の強さに基づいて、駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間に設けるべき温度差を設定し、そのために支持ローラ1のヒータ11bに通電すべき電流値を設定する。
温度差設定部44は、カール判定部45によって判定されたカール傾向の強さに基づいて、駆動ローラ10aと支持ローラ10bとの間に設けるべき温度差を設定し、ベース温度設定部41が設定した駆動ローラ10aの表面温度から差し引いた値を支持ローラ1の目標表面温度とし、そのために支持ローラ1のヒータ11bに通電すべき電流値を設定する。そこで、前述した駆動ローラ10aの目標表面温度が一定であれば、結果的に、適切な支持ローラ10bの目標温度は次第に低くなって行く。アドバンスローラ5による記録紙2の送り長さが所定の距離に達する度に、センサS2によって記録紙2の位置を検出し直し、カール判定部45は引き出された記録紙2のカール傾向を判定し直す。
このインクジェットプリンタの運転時における制御装置50による基本的な制御は例えば次のようになる。
先ず、オペレータがプリント開始の指示を入力すると、補助供給機構4のアドバンスローラ5と供給機構9の駆動ローラ10aとが回転駆動され、記録紙ロール2aから引き出された記録紙2の先端が供給機構9に挟着される。
記録紙2の先端が供給機構9に挟着された時点から、ヒータ11a,11bへの通電が開始され、駆動ローラ10aと支持ローラ10bの加熱制御が上述の要領で行われる。すなわち、駆動ローラ10aの表面温度は原則的に一定に保持され、他方、支持ローラ10bの表面温度は結果的に記録紙ロール2aの外径の減少に伴って次第に低くなるように制御される。但し、記録紙2の特性によっては、駆動ローラ10aの表面温度を記録紙ロール2aの外径の減少に伴って次第に高くなるように制御しても良い。
尚、カッタ7によって記録紙2の後端を切断する時には、送り方向に対して直角に切断するために、カッタアセンブリ7Dをプリント部20向きに供給機構9による記録紙2の供給速度と同じ速度で搬送しながら切断を行う。この間、供給機構9の駆動ローラ10aは停止させずにプリント部20への記録紙2の供給を継続できるので、加熱作用に切断に伴う不均一性が生じることはない。
〔別実施形態〕
〈1〉供給機構9を構成する支持ローラ10bの代わりに固定された平坦な滑り支持ガイドが記録紙2を上方から支持する支持部材として設けられており、固定された支持ガイドを加熱する機構を設けた構成としても良い。
〈2〉カッタで後端を切断する際に送りが停止することで、加熱作用の不均一性という影響がカール矯正結果に生じない場合に、第1実施形態の弛み形成部8、或いは、第2実施形態のカッタ搬送機構19を省略することも可能である。
〈3〉用いられる記録紙の特性によっては、供給機構を構成する支持部材と駆動ローラとの一方にのみ加熱機構を設けて両部材の間に温度差を生じさせる構成としても良い。
本発明によるプリンタの構成を示す略図 図1のプリンタに設けられた制御装置の構成を示すブロック図 本発明の別実施形態によるプリンタの構成を示す略図 図3のプリンタに設けられた制御装置の構成を示すブロック図
符号の説明
S1 センサ
S2 センサ
1 記録紙保持部
2 記録紙
2a 記録紙ロール
2b 紙芯
3 転向ローラ
4 補助供給機構
5 アドバンスローラ
6a,6b 圧着ローラ
7 カッタ
7a 固定刃
7b 可動刃
7D カッタアセンブリ
8 弛み形成部
8a 駆動ローラ
8b 圧着ローラ
8R 中間ローラ対
9 供給機構
10a 駆動ローラ
10b 支持ローラ(支持部材)
11a 第1ヒータ(加熱機構)
11b 第2ヒータ(加熱機構)
12a 第1サーミスタ(温度センサ)
12b 第2サーミスタ(温度センサ)
13 プラテン
14 プリントヘッド
18 摩擦クラッチ(摩擦機構)
19 カッタ搬送機構
20 プリント部
40 搬送速度判定部
41 ベース温度設定部
42 外径判定部
43 カール判定部
44 温度差設定部
45 カール判定部
46 温度差設定部
50 制御装置
150 制御装置

Claims (7)

  1. 記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される前記記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタであって、
    前記支持部材と前記駆動ローラとの間に所定の温度差を生じさせる加熱機構が設けられ、
    前記加熱機構は、前記記録紙ロールから引き出された記録紙のカール傾向を判定するカール判定機構と、前記カール判定機構によるカール傾向の判定結果に基づいて前記温度差を設定する制御装置とを含むプリンタ。
  2. 前記カール判定機構は前記記録紙ロールの外径からカール傾向を判定する請求項に記載のプリンタ。
  3. 前記記録紙ロールから引き出された記録紙を挟着して前記プリントヘッドに向けて搬送する搬送機構を備え、前記搬送機構による記録紙の引き出しに対して前記記録紙ロールの回転を所定の摩擦力で拘束する摩擦機構が備えられ、前記カール判定機構は、前記記録紙ロールと前記搬送機構の間に位置する記録紙のカール量を検出する検出センサからなる請求項に記載のプリンタ。
  4. 記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される前記記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタであって、
    前記支持部材と前記駆動ローラとの間に所定の温度差を生じさせる加熱機構が設けられ、
    前記加熱機構は、前記供給機構による記録紙の搬送速度が標準的な搬送速度よりも速い場合に前記駆動ローラのベース温度を標準ベース温度よりも高く設定し、前記標準的な搬送速度よりも遅い場合に前記ベース温度を前記標準ベース温度よりも低く設定するとともに、前記支持部材の温度を当該ベース温度から前記温度差を有するように設定する制御装置を有するプリンタ。
  5. 記録紙に画像を形成するプリントヘッドと、記録紙ロールから引き出される前記記録紙を前記プリントヘッドに向けて供給する供給機構とを備え、前記供給機構は記録紙を支持する支持部材と、記録紙を前記支持部材との間で圧着可能な駆動ローラとを有するプリンタであって、
    前記支持部材と前記駆動ローラとの間に所定の温度差を生じさせる加熱機構が設けられ、
    記録紙として樹脂を含有した記録紙を対象とし、前記加熱機構が前記支持部材と前記駆動ローラのうち記録紙の基材面を支持する部材を、前記樹脂の硬化を促す温度に加熱するように構成されているプリンタ。
  6. 前記記録紙ロールから引き出された記録紙を適当な送り長さで切断するカッタが前記供給機構よりも上流側に設けられており、前記供給機構と前記カッタとの間に記録紙の弛み部を形成する弛み形成部が設けられている請求項1からのいずれか一項に記載のプリンタ。
  7. 前記記録紙ロールから引き出された記録紙を前記供給機構よりも上流側で切断するカッタが記録紙の供給方向に沿って往復移動可能に設けられており、前記カッタの駆動時に前記カッタを前記供給機構による記録紙の供給速度と同期した速度で前記供給方向に移動させるカッタ搬送機構が設けられている請求項1から6のいずれか一項に記載のプリンタ。
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