JP4743791B2 - 電磁比例弁の制御装置 - Google Patents

電磁比例弁の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は電磁比例弁の制御装置に関し、特に、建設機械等の油圧制御システムに用いられる電磁比例弁の制御装置に関する。
従来の電磁装置の制御装置として、本出願人が先に出願した特許出願に係る特許文献1に記載された制御装置が存在する。特許文献1に記載された電磁装置の制御装置の基本的な構成を図示すると、図5に示すごとくなる。
図5において、101は制御指令信号を出力するコントローラ(演算処理部)、102は制御対象である電磁比例弁、103はコントローラ101からの制御指令信号を受けてオン・オフ動作を行い電磁比例弁102へ通電する励磁電流を調整し決定するスイッチング素子、104は電磁比例弁102へ通電する励磁電流を与えるための電源、105は電磁比例弁102に流れた励磁電流を電圧に変換する電流・電圧変換器、106は電流・電圧変換器105の出力信号を蓄積する積分器である。スイッチング素子103は、電源104から供給される電流に基づき電磁比例弁102へ通電される励磁電流を決定する動作を行う。
またコントローラ101は、指令値発生部111とデューティ演算部112とPWM信号発生部113とデジタル出力部114とA/D変換部115を備えている。指令値発生部111から出力される指令値は、電磁比例弁102における出力を決める制御目標指令値である。指令値発生部111から出力される指令値に基づいてデューティ演算部112はデューティ(またはデューティ比)を演算する。デューティ演算部112で演算されかつ出力されるデューティに係る信号値に基づいて、PWM信号発生部113は所要のPWM信号(パルス幅変調されたパルス信号)を出力される。このPWM信号は、コントローラ101の制御指令信号としてスイッチング素子103のゲート等に与えられる。またデジタル信号出力部114は、デューティ演算部112から与えられるデューティに係る信号に基づいてデジタル信号を生成する。このデジタル信号は積分器106に与えられる。A/D変換部115は、積分器106からの積分出力信号を入力し、これをデジタル信号に変換しデューティ演算部112に与える。
上記の従来の電磁装置の制御装置の構成によれば、電磁比例弁102に流れる励磁電流を電流・電圧変換器105によって電圧信号に変換し、さらにこの電圧信号は積分器106によって励磁電流の与えるタイミングである励磁周期と同期して積分される。上記のデューティ演算部112は、この積分器106から与えられる積分値と、指令値発生部111から与えられる指令値とに基づいて、制御指令信号(PWM信号)に係る「デューティ」を演算して出力する。
特開平2−277108号公報(例えば第2図および第5図等)
上記の特許文献1に記載した電磁装置の制御装置によれば、電磁比例弁102の駆動を制御するスイッチング素子103へ供給される制御指令信号を決定するためのデューティは、積分器106から与えられる積分値と、指令値発生部111から与えられる制御目標指令値とから算出されるように構成されている。このような構成では、制御装置を構成する部品の個体差、使用する環境の影響、経年変化等に起因する誤差が含まれた状態が生じ、この誤差によって同一の励磁電流であっても異なった積分値が積分器106から出力されるおそれがある。このような事態が発生すると、積分値を利用して算出されるデューティにも誤差が含まれ、結果的に、制御目標指令値と実際に必要とされる励磁電流値との間に誤差が生じてしまうという問題が提起される。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、制御目標指令値と、フィードバックされる電磁比例弁の励磁電流に対応する電流検出値とから制御指令信号のデューティが算出される制御構成で、制御装置を構成する部品の個体差、使用する環境の影響、経年変化等に起因する誤差が生じたとしても、通常の動作時に当該誤差が除去された正確なデューティを求めることができる電磁比例弁の制御装置を提供することにある。
本発明に係る電磁比例弁の制御装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
第1の電磁比例弁の制御装置(請求項1に対応)は、電源と電磁比例弁の間に設けられ
たスイッチング手段にPWM信号を与えてスイッチング素子をオン・オフ動作させること
により電源から電磁比例弁に供給される励磁電流を決定する制御装置であり、制御指令値
を出力する指令値発生手段と、制御指令値に基づいてデューティを演算して出力するデュ
ーティ演算手段と、デューティに基づいてPWM信号を生成し出力するPWM信号発生手
段と、電磁比例弁に通電された励磁電流を検知し、この検知信号(電流検出値)を、デュ
ーティ演算手段でのデューティの演算で用いるためデューティ演算手段の側に戻すフィー
ドバック回路部と、所定時点に実施される補正値取得動作であり、デューティ演算手段か
ら出力されるデューティを0に設定した状態で、フィードバック回路部から得られる出力
値を補正処理手段に基づいて所定の回数繰り返して取得して出力値を加算し最後に平均化
する補正値取得動作により取得した電流補正値を保存する補正値保存手段と、フィードバ
ック回路部を経由して戻ってきた検知信号(電流検出値)を補正値保存手段で保存された
電流補正値で補正し、得られた補正信号をデューティ演算手段に供給する補正処理手段と
を備えるように構成される。
上記の構成を有する電磁比例弁の制御装置によれば、フィードバック回路部で検出され
る励磁電流に関する電流検出値では、通常、制御装置を構成する部品の個体差、使用する
環境の影響、または経年変化等の誤差が含まれるので、これらの誤差を除去するため、所
定の補正値取得処理による動作で得られる電流補正値を補正値保存手段で保存し、この電
流補正値を利用して通常動作時における電流検出値に対して補正処理手段で補正を行う。
上記の「所定の補正値取得処理による動作」は、通常の実際の制御動作とは異なり、実際
の制御動作の前の「所定時点」に実施されるものである。「所定の補正値取得処理による
動作」は、より具体的には、「デューティ演算手段から出力されるデューティを0に設定
した状態で、フィードバック回路部から得られる出力値を補正処理手段に基づいて所定の
回数繰り返して取得して出力値を加算し最後に平均化するという動作」であり、電流補正
値を取得するための動作である。こうして得られた電流補正値が補正値保存手段に保存さ
れる。これにより、電磁比例弁の制御装置における通常の制御動作時での電流検出値に含
まれる前述の誤差を除去し、より正確なデューティの算出を行うことができ、結果として
正確な励磁電流の通電を可能にする。
第2の電磁比例弁の制御装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、フィードバック回路部は電流・電圧変換手段と増幅手段を含むことを特徴とする。電流・電圧変換手段により、励磁電流に対応する電流検出値が求められる。
第3の電磁比例弁の制御装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、補正値保存手段で保存される上記の電流補正値は、装置を構成する部品の個体差、環境変動、または経年変化による誤差を除去するための補正値であることを特徴とする。
第4の電磁比例弁の制御装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは
、上記の所定時点は装置の初期化時であって、電磁比例弁の制御装置を搭載した建設機械
を作動させるための電源投入時であることを特徴とする。「装置の初期化時」とは、より
具体的に、電磁比例弁の制御装置を動作させる目的で、建設機械等の電気系を作動させる
ため電源を投入した時の意味である。これにより、当該装置を構成する部品の個体差に起
因する誤差、使用環境の影響に起因する誤差、または経年変化に起因する誤差を除去でき
る。

本発明によれば次の効果を奏する。
第1に、実際に通電される励磁電流に関する電流検出値に含まれる、部品個体差、環境影響、または経年変化等の誤差を、予め補正値取得処理で得られた電流補正値で補正して除去できる構成としたため、電磁比例弁の制御装置における通常動作時での電流検出値に含まれる上記誤差を確実に除去し、より正確なデューティの算出を行うことができ、正確な励磁電流を電磁比例弁に通電させることができる。
第2に、高精度な部品を用いて装置を構成すること、および厳密な調整を行うことなく電磁比例弁の出力制御を高精度で行えるため、電磁比例弁およびその制御装置等の低価格化や性能向上を達成することができる。
第3に、環境影響や経年変化の誤差を除去できるため、過酷な環境下で長期に渡り使用される建設機械の油圧システムの電磁比例弁を常に高精度で制御することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
最初に、図1を参照して本発明の実施形態に係る電磁比例弁の制御装置の構成を説明する。
図1において、11は制御指令信号(PWMによるパルス信号)を演算し出力するコントローラ(演算処理部)、12は制御対象である1つの電磁比例弁、13はコントローラ11からの制御指令信号(PWM信号)を受けてオン・オフ動作を行い電磁比例弁12へ通電する励磁電流を調整・決定するスイッチング素子、14は電磁比例弁12へ通電する励磁電流を与えるための電源、15は電磁比例弁12に流れた励磁電流を電圧に変換する電流・電圧変換器、16は電流・電圧変換器15の出力信号を増幅する増幅器である。
スイッチンング素子13は例えばトランジスタである。コントローラ11から出力される制御指令信号はトランジスタのゲートまたはベースに与えられる。コントローラ11から出力される制御指令信号は、制御対象である電磁比例弁12の動作に基づく出力状態を決定するPWM信号である。ゲート等に与えられる制御指令信号すなわちPWM信号に基づいてオン・オフ動作するスイッチング素子13は、電源14から供給される電流に基づき電磁比例弁12へ通電される励磁電流の値を決定する。
また上記のコントローラ11は、機能要素として、指令値発生部21と、デューティ演算部22と、PWM信号発生部23と、電流検出補正値保存部24と、補正処理部25と、平均化処理部26と、A/D変換部27と、理想値保存部31とを内蔵している。
指令値発生部21から出力される指令値は制御目標値である。指令値発生部21から出力される指令値に基づいて、デューティ演算部22において制御指令信号(PWM信号)を作るためのデューティ(またはデューティ比)が演算される。デューティ演算部22がデューティを演算する際に、デューティ演算部22では補正処理部25から与えられる補正処理済みのフィードバック信号も用いる。フィードバック信号は、後述されるように、電磁比例弁12に実際に通電された励磁電流を検出して得た電流検出値に係る信号であり、電圧信号として生成される。
デューティ演算部22で演算されかつ出力されたデューティに係る信号値に基づいて、PWM信号発生部23は所要のPWM信号(パルス幅変調されたパルス信号)を出力する。このPWM信号は、コントローラ11の制御指令信号として出力され、スイッチング素子13のゲート等に与えられる。スイッチング素子13が、与えられたPWM信号に基づいてオン・オフ動作を行い、これにより電磁比例弁12に通電される励磁電流の値が決定される。この励磁電流の値は、指令値発生部21から出力される制御目標値に対応している。
電磁比例弁12に実際に流れる励磁電流の値は、電流・電圧変換器15によって電圧信号に変換されることにより、検出される。電流・電圧変換器15から出力された当該電圧信号は増幅器16によって増幅される。増幅器16から出力された電圧信号はコントローラ11内のA/D変換部27に入力される。電流・電圧変換器15および増幅器16によって、電磁比例弁12からコントローラ11に対して、実際の励磁電流に関する電流検出値を電圧信号の形式で戻すフィードバック回路部が構成される。
コントローラ11において、A/D変換部27は、増幅器16から出力されたアナログの電圧信号(電流検出値)をデジタル信号に変換する。A/D変換部27の出力信号は平均化処理部26に入力される。平均化処理部26は、A/D変換部27から出力される適宜数の信号値の平均をとって急峻な変動分を除去し、電流・電圧変換器15で取り出した電流検出値を安定化させる。平均化処理部26から出力された電流検出値は、補正処理部25に入力される。
上記の電流検出補正値保存部24は、以下に説明するような所定時点に実施される補正値取得処理に基づく補正値取得動作によって取得された電流検出補正値を保存する機能を有する。電流検出補正値は、補正値取得処理の際の所定条件下で得られ、補正処理部25から与えられる。理想値保存部31に保存される電流理想値は、後述するごとく、その際の比較処理で用いられる。
補正処理部25は、通常の動作時、上記のフィードバック回路部を経由して戻ってきた検知信号(電流検出値)を電流検出補正値保存部24で保存された電流補正値で補正し、得られた補正信号をデューティ演算部22に供給する。デューティ演算部22では、指令値発生部21から出力される指令値と、補正処理部25から出力される補正信号(補正処理済みのフィードバック信号)とを用いて制御指令信号(PWM信号)のデューティを演算する。
図1に示した構成を有する電磁比例弁の制御装置において、最初に、図2のフローチャートを参照して、電流検出補正値を取得するための補正値取得処理を説明する。補正値取得処理を実施し当該制御装置に補正値取得動作を行わせる時点は、好ましくは、装置の初期化時である。ここで「装置の初期化時」とは、電磁比例弁の制御装置を装備した建設機械等を作動させるための電源投入時である。
なお他の処理実施時点として装置の出荷検査時にも補正値取得処理を行うことができる。ここで「装置の出荷検査時」とは、電磁比例弁の制御装置が製品として完成された時、工場等から当該装置が出荷される時の最終検査工程時という意味である。装置の出荷検査時で実施される補正値取得処理では、特に、制御装置を構成する部品の個体差に関する誤差の情報を得ることができる。
電磁比例弁の制御装置では、装置初期化時に、図2に示す手順を有する補正値取得処理が実行される。補正値取得処理は、制御装置を構成する部品の個体差、使用する環境の影響、または経年変化等による誤差をなくすために使用される電流検出補正値を取得するための処理である。補正値取得処理で得られた補正値は、前述のごとく、最終的に電流検出補正値保存部24に保存される。
図2に示したフローチャートの実行に際して、指令値発生部21では仮的に出力指令値として0アンペアが設定される。指令値発生部21で出力指令値として0アンペアが設定されるということは、制御対象である電磁比例弁12に励磁電流が供給されないことを意味する。
指令値発生部21で制御目標値として0アンペアが設定されると、デューティ演算部22は、0%のデューティ(デューティ比:記号「D」で表す。)を算出する(ステップS11)。その結果、PWM信号発生部23は、デューティ(D)が0のPWM信号を出力する(ステップS12)。このことはパルス信号はまったく出力されず、0信号が出力されることを意味する。
上記の結果、スイッチング素子13はオフ状態のままであり、電磁比例弁12に励磁電流は流れない。従って増幅器16は、電流・電圧変換器15から、0アンペアの励磁電流に対応した電圧値が入力される。
ステップS13では、繰り返し数Rが「R]として設定される。繰り返し数Rは、図2に示されたステップS14〜S15を繰り返す回数であり、平均処理を行うために求めるデータの数である。
上記の増幅器16で増幅して出力された電圧値は、A/D変換部27を経由してコントローラ11に入力され、取得される(ステップS14)。上記の繰り返し数Rで決まる複数回数の電圧値を取得し、加算し(ステップS15,S16)、これを繰り返す(ステップS17)。ステップS14で「N」はA/D変換値であり、ステップS16で「S」は平均化演算で用いる変数である。
ステップS18では、平均化処理部26で平均値を求める演算を行い、これにより電流検出値(I)を算出する。この電流検出値には、理想値である0アンペア出力に対応した値に制御装置の有する誤差が含まれている。
補正値処理部25は、補正値取得処理の動作の際には、得られた上記の電流検出値(I)と、予め用意された理想値(G:理想値保存部31に保存される。)とを比較して、電流検出補正値(H)を算出し(ステップS19)、電流検出補正値保存部24に保存する。
上記の電流検出補正値(H)の算出・保存では、制御装置に不具合などがあると、異常な電流検出値を取得して不適当な電流検出補正値を生成するおそれがある。そのため、電流検出補正値Hに関して上限値Hmaxと下限値Hminで定義される所定の範囲を設定し、取得された電流検出補正値Hが所定の範囲に含まれているか否かを判定し、当該範囲に含まれる電流検出補正値を電流検出補正値保存部24に保存するようにしている(ステップS20〜S24)。取得した電流検出補正値が上記の範囲を超える場合には、上限値または下限値が保存される。電流検出補正値保存部24に保存された電流検出補正値は、通常の制御動作である電磁比例弁の制御に用いられる。
上記の補正値取得処理に基づく電流検出補正値(H)の取得は、前述したごとく、装置の初期化時すなわち装置起動時ごとに行われる。これにより、装置を構成する部品の個体差、環境(温度等)の変化、経年変化による誤差を除去することができる電流検出補正値を得ることができる。
次に図3のフローチャートを参照して本実施形態に係る電磁比例弁の制御装置によって実行される電磁比例弁12の駆動制御処理を説明する。この段階では、電流検出補正値保存部24には、前述の補正値取得処理に基づいて取得された電流検出補正値(H)が保存されている。
デューティ演算部22は、指令値発生部21から出力される指令値(A)と補正処理部25から出力された補正済みの電流検出値(I)を読込む(ステップS31)。次のステップS32では、指令値(A)と電流検出値(I)によってデューティ(D)を計算するして求める。デューティDの計算式は「D=K(A−I)」である。ここで「K」はデューティ演算係数である。デューティ(D)については、上限値Dmaxと下限値Dminで定義される所定の範囲が設定され、この範囲内にデューティ(D)の値が決められる(ステップS33〜S36)。これは、求められたデューティ(D)が、次段のPWM信号発生部23の機能を超えたデューティとならないようにするためである。
PWM信号発生部23は、求められたデューティ(D)の値に基づいてPWM信号(パル幅変調されたパルス信号)を生成し出力する(ステップS37)。このPWM信号は、スイッチング素子13に供給され、スイッチング素子13をオン・オフ動作させ、電磁比例弁12に対して指令値(A)に対応する励磁電流を通電する。
電磁比例弁12に実際に流れる励磁電流は、電流検出値として、電流・電圧変換器15と増幅器16を経由してA/D変換部27によりA/D変換値(N)としてコントローラ11に取り込まれる(ステップS39)。この場合において、その後の平均化処理部26による平均化演算のため、ステップS38で繰り返し回数Rが「R」として設定され、電流検出値の取込みは、設定された回数の分だけ繰り返される(ステップS39〜S42)。ステップS41での「S」は平均化演算に用いる変数であり、「N」は上記のA/D変換値である。次のステップS43では、平均化処理の演算が実行され、平均値としての電流検出値が求められる。
ステップS43の実行時点で得られた電流検出値は装置の誤差を含む電流検出値であるので、次の段の補正処理部25の機能に対応するステップS44では、誤差を含む電流検出値(I)と、取得した電流検出補正値(H:電流検出補正値保存部24に保存される。)とにより補正処理を行う。補正処理された電流検出値(I)によって次のデューティ演算が実行される。
上記の電磁比例弁の駆動処理の流れに基づいて、誤差の影響を除去し、高精度な電磁比例弁12の出力制御が実行される。
所定の誤差の影響を排除する補正を実施した上記の電磁比例弁の駆動処理と、従来方式の電磁比例弁の駆動処理とを比較すると、図4のごとき対比グラフを示すことができる。図4の座標系で横軸は出力指令値(mA)を意味し、縦軸は誤差率(%)を意味している。本実施形態に係る補正を実施した電磁比例弁駆動処理の場合には特性31を得ることができ、当該補正を実施しない従来の電磁比例弁駆動処理の場合には特性32となる。特性31に比して、特性32の場合には誤差量が増加し、大きくなる。
上記の実施形態で説明された構成および配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、建設機械等の油圧システムに組み込まれた電磁比例弁の動作制御に利用される。
本発明の実施形態に係る電磁比例弁の制御装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る電磁比例弁の制御装置による補正値取得処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る電磁比例弁の制御装置による電磁比例弁駆動処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態に係る電磁比例弁の制御装置による効果を示すグラフである。 従来の電磁比例弁の制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
11 コントローラ
12 電磁比例弁
13 スイッチング素子
14 電源
15 電流・電圧変換器
16 増幅器
21 指令値発生部
22 デューティ演算部
23 PWM信号発生部
24 電流検出補正値保存部
25 補正処理部
26 平均化処理部

Claims (4)

  1. 電源と電磁比例弁の間に設けられたスイッチング手段にPWM信号を与えて前記スイッ
    チング素子をオン・オフ動作させることにより前記電源から前記電磁比例弁に供給される
    励磁電流を決定する電磁比例弁の制御装置において、
    制御指令値を出力する指令値発生手段と、
    前記制御指令値に基づいてデューティを演算して出力するデューティ演算手段と、
    前記デューティに基づいて前記PWM信号を生成し出力するPWM信号発生手段と、
    前記電磁比例弁に通電された励磁電流を検知し、この検知信号を、前記デューティ演算
    手段での前記デューティの演算で用いるため前記デューティ演算手段の側に戻すフィード
    バック回路部と、
    所定時点に実施される補正値取得動作であり、前記デューティ演算手段から出力される
    前記デューティを0に設定した状態で、前記フィードバック回路部から得られる出力値を
    前記補正処理手段に基づいて所定の回数繰り返して取得して前記出力値を加算し最後に平
    均化する前記補正値取得動作により取得した電流補正値を保存する補正値保存手段と、
    前記フィードバック回路部を経由して戻ってきた前記検知信号を前記補正値保存手段で
    保存された前記電流補正値で補正し、得られた補正信号を前記デューティ演算手段に供給
    する補正処理手段と、
    を備えることを特徴とする電磁比例弁の制御装置。
  2. 前記フィードバック回路部は電流・電圧変換手段と増幅手段を含むことを特徴とする請
    求項1記載の電磁比例弁の制御装置。
  3. 前記補正値保存手段で保存される前記電流補正値は、装置を構成する部品の個体差、環
    境変動、または経年変化による誤差を除去するための補正値であることを特徴とする請求
    項1または2記載の電磁比例弁の制御装置。
  4. 前記所定時点は装置の初期化時であって、電磁比例弁の制御装置を搭載した建設機械を
    作動させるための電源投入時であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の電磁比例弁の制御装置。
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