JP3387001B2 - ソレノイドの特性補正方法及び装置 - Google Patents

ソレノイドの特性補正方法及び装置

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JP3387001B2
JP3387001B2 JP04560198A JP4560198A JP3387001B2 JP 3387001 B2 JP3387001 B2 JP 3387001B2 JP 04560198 A JP04560198 A JP 04560198A JP 4560198 A JP4560198 A JP 4560198A JP 3387001 B2 JP3387001 B2 JP 3387001B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はソレノイドの特性補
正方法及び装置に関し、例えば車両用自動変速機におい
て作動油圧を制御するためなどに用いられるソレノイド
において、リターンスプリングのセット荷重のばらつき
などによる特性ばらつきを補正するための方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両用自動変速機において、
ソレノイドによってプランジャを変位させることで油経
路の開口面積を変化させ、以て、各種摩擦係合要素(ク
ラッチ,ブレーキ等)に対する油圧を調整する機構が知
られている。ここで、前記ソレノイドによるプランジャ
の駆動においては、一般に、プランジャを一方向に付勢
するリターンスプリング(弾性部材)を設け、該リター
ンスプリングの付勢力に抗してソレノイドの磁気力が与
えられるよう構成されるが、前記リターンスプリングの
セット荷重には大きなばらつきが生じるため、前記セッ
ト荷重を調整するための調整機構(調整ネジ)を設け、
該調整機構によってセット荷重を個別に手作業で調整し
て基準値に揃えることが、製造組み立て時のライン工程
において行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
ソレノイドに調整機構を設けることは、コストを増大さ
せ、また、ソレノイドのサイズを大型化させることにも
なってしまい、また、個々に調整機構を手作業で操作し
てセット荷重を調整する構成では、調整工数が嵩むとい
う問題があった。
【0004】本発明は上記実情に鑑みなされたものであ
り、リターンスプリングのセット荷重のばらつき等によ
るソレノイドの特性ばらつきを駆動電流の補正によって
補償すべく、ソレノイド毎の駆動電流の補正要求を、簡
便な構成でかつ精度良く求めることができる特性補正方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1記載の
発明は、流体流量又は流体圧力を調整するためのソレノ
イドの特性補正方法であって、前記ソレノイドによって
調整される流体流量又は流体圧力を検出し、該検出結果
が所定の目標流量又は目標圧力に一致するように、前記
ソレノイドに与える駆動電流の指示値をフィードバック
制御し、目標流量又は目標圧力を得たときの駆動電流の
指示値に基づいて、前記駆動電流と流体流量又は流体圧
力との相関の校正情報を得る構成とした。
【0006】かかる構成によると、実際にソレノイドに
よって流体(気体又は液体)の流量又は圧力を調整さ
せ、目標流量又は圧力になるようにソレノイドに与える
駆動電流の指示値をフィードバック制御し、目標になっ
たときの指示値に基づき、流量又は圧力と駆動電流との
相関がソレノイド毎に補正されるようにする。請求項2
記載の発明では、前記ソレノイドが、油の流量又は圧力
を調整するためものであって、前記校正情報を得るとき
に空気の流量又は圧力をソレノイドによって調整させ、
該空気の流量又は圧力調整によって得られた校正情報
を、油用の校正情報に変換して用いる構成とした。
【0007】かかる構成によると、本来油の流量又は圧
力調整に用いられるソレノイドを、校正情報を求めると
きには空気の流量又は圧力の調整に用い、かかる空気流
量又は圧力の調整で得られた校正情報を、油の流量又は
圧力を調整するときに、油に適した値に変換して用い
て、空気と油との特性の違いによる補正要求の違いに対
応する。
【0008】請求項3記載の発明では、前記ソレノイド
の駆動電流と流体流量又は流体圧力との基準となる相関
において前記目標流量又は目標圧力に対応する基準駆動
電流と、目標流量又は目標圧力を得たときの駆動電流の
指示値との偏差を前記校正情報として演算する構成とし
た。かかる構成によると、基準となる相関において目標
流量又は目標圧力に対応する基準駆動電流と、実際に流
体流量又は圧力を調整させたときに目標を得るのに要求
された駆動電流の指示値との偏差は、前記基準駆動電流
の過不足分を示すことになり、前記基準駆動電流を前記
偏差で補正した電流を、ソレノイドに与えれば目標値が
得られることになる。
【0009】請求項4記載の発明では、前記校正情報
が、ソレノイドの制御装置の記憶媒体に制御プログラム
と同時に書き込まれる構成とした。かかる構成による
と、校正情報が得られると、この校正情報を、例えば自
動変速機における油圧制御のために設けられる制御装置
に、ソレノイドの制御プログラムと同時に書き込み、前
記制御プログラムと前記書き込まれた校正情報とに基づ
いてソレノイドに対する通電が前記制御装置で制御され
るようにする。
【0010】請求項5記載の発明は、流体流量又は流体
圧力を調整するためのソレノイドの特性補正装置であっ
て、前記ソレノイドに一定圧力の流体を供給する流体圧
源と、前記ソレノイドによって調整される流体流量又は
流体圧力を計測する計測手段と、該計測手段で計測され
る実際の流体流量又は流体圧力が、所定の目標流量又は
目標圧力に一致するように、前記ソレノイドに与える駆
動電流の指示値をフィードバック制御する指示電流フィ
ードバック手段と、該指示電流フィードバック手段によ
る調整結果として前記目標流量又は目標圧力を得たとき
の駆動電流の指示値に基づいて、前記駆動電流と流体流
量又は流体圧力との相関の校正情報を演算し、該校正情
報を出力する校正情報演算手段と、を含んで構成され
る。
【0011】かかる構成によると、特性補正装置に備え
られた圧力源を用いて、ソレノイドによって実際に流量
又は圧力調整させ、その結果を特性補正装置の計測手段
で計測する。そして、前記計測結果が目標値になるよう
に駆動電流の指示値を修正し、目標が得られたときの指
示値に基づいて駆動電流の校正情報を得て、該校正情報
を、例えばソレノイドと組み合わされて流体流量又は流
体圧力の制御を行う制御装置に出力する。
【0012】請求項6記載の発明では、前記流体圧源と
して一定圧力の空気をソレノイドに供給する空気圧源を
用いると共に、前記計測手段によりソレノイドによって
調整された空気流量又は空気圧力を計測させるよう構成
する一方、前記校正情報演算手段が、目標空気流量又は
目標空気圧力を得たときの駆動電流の指示値に基づいて
前記校正情報を演算し、該校正情報を、前記ソレノイド
を油の流量又は圧力調整に用いる制御装置であって前記
校正情報を油用の校正情報に変換するための変換手段を
備えた制御装置に出力する構成とした。
【0013】かかる構成によると、特性補正装置では、
空気の流量又は圧力をソレノイドによって調整させ、そ
の結果得られた校正情報、即ち、空気の流量又は圧力を
調整するときに適合する校正情報をソレノイドの制御装
置に出力する。ここで、前記校正情報を出力する制御装
置は、ソレノイドによって油の流量又は圧力を調整する
装置であり、かつ、前記空気調整に適した校正情報を油
調整に適した値に変換する変換手段を備えており、特性
補正装置から出力された校正情報は、前記制御装置にお
いて、油の流量又は圧力を調整するときに適合する値に
変換されて、駆動電流の補正に用いられる。
【0014】請求項7記載の発明では、前記校正情報演
算手段が、前記ソレノイドの駆動電流と流体流量又は流
体圧力との基準となる相関において前記目標流量又は目
標圧力に対応する基準駆動電流と、目標流量又は目標圧
力を得たときの駆動電流の指示値との偏差を前記校正情
報として演算する構成とした。かかる構成によると、基
準となる相関において目標流量又は目標圧力に対応する
基準駆動電流と、実際に流体流量又は圧力を調整させた
ときに目標を得るのに要求された駆動電流の指示値との
偏差は、前記目標値における前記基準駆動電流の過不足
分を示すことになり、係る基準駆動電流の過不足分を校
正情報として出力することで、前記基準駆動電流に基づ
くソレノイド制御が補正される。
【0015】請求項8記載の発明では、前記校正情報演
算手段が、前記校正情報を、ソレノイドの制御装置の記
憶媒体に制御プログラムと同時に書き込む構成とした。
かかる構成によると、ソレノイドの制御装置に、ソレノ
イド制御のためのプログラムが書き込まれるときに、特
性補正装置から駆動電流の校正情報が同時に書き込ま
れ、前記制御プログラムと前記書き込まれた校正情報と
に基づいてソレノイドに対する通電が前記制御装置で制
御される。
【0016】
【発明の効果】請求項1,5記載の発明によると、ソレ
ノイドによって調整された流体流量又は圧力のみをフィ
ードバックさせることで、目標値を得るのに要求される
駆動電流をそのときの指示値として求めることができ、
以て、ソレノイドの特性ばらつき(セット荷重のばらつ
き)に対応して目標値を得るための校正情報を、簡便か
つ精度良く求められるという効果がある。
【0017】請求項2,6記載の発明によると、油の流
量又は圧力を調整するためのソレノイドについて、その
駆動電流の校正情報を求めるときには、油の代わりに空
気の流量又は圧力を調整させるので、校正情報を求める
ために実際に流量又は圧力調整させるときの設備を簡略
化できるという効果がある。請求項3,7記載の発明に
よると、ソレノイドの標準特性に対応する駆動電流の過
不足分を、校正情報として得ることができ、以て、標準
特性に対応する駆動電流を校正情報で補正して、目標値
に精度良く対応する駆動電流をソレノイドに与えること
ができるという効果がある。
【0018】請求項4,8記載の発明によると、ソレノ
イドの制御プログラムを制御装置の記憶媒体、特に、不
揮発性記憶媒体に書き込むときに、同時に校正情報も不
揮発性のデータとして書き込むことができるという効果
がある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、本発明にかかるソレノイドの特性補正方
法及び装置により特性ばらつきが補償されるソレノイド
を含んで構成される車両用の油圧式自動変速機を示すも
のである。
【0020】この図1において、図示しない車両に搭載
されるエンジン1のトルクが、自動変速機2を介して駆
動輪(図示省略)に伝達される構成となっている。尚、
自動変速機2は無段変速機,有段変速機のいずれであっ
ても良い。また、自動変速機2の変速制御を行う制御装
置3(図中には、A/T C/Uと記してある)は、C
PU,RAM,ROM等を含んで構成されるマイクロコ
ンピュータを内蔵し、自動変速機2の各摩擦係合要素
(クラッチ,ブレーキ等)に対する供給油圧を調整する
複数のソレノイドを制御することで、変速段を自動制御
する。該制御装置3は、前記複数のソレノイドと共に、
自動変速機2のケース内のATF(自動変速機油)雰囲
気中にユニットとして取付られる。
【0021】前記ソレノイドは、リターンスプリングに
よって付勢されるプランジャ(可動鉄心)を、前記リタ
ーンスプリングの付勢力に抗して磁気力によって変位さ
せることで、油経路の開口面積を変化させ、以て、各摩
擦係合要素に対して供給される油圧を制御するものであ
る。前記制御装置3は、各摩擦係合要素に対する目標油
圧を決定すると共に、ソレノイドに与える駆動電流iと
油圧との相関に基づいて前記目標油圧に対応する駆動電
流iを目標電流(基本値)として求めてソレノイドに出
力し、かつ、実際にソレノイドに流れる電流が前記目標
電流に一致するように、ソレノイドの通電制御量(例え
ばトランジスタのオンデューティ)をフィードバック制
御するようになっている。
【0022】具体的には、図2に示すような構成によっ
て、ソレノイドの通電がフィードバック制御されるよう
になっている。図2において、目標電流演算部51では、
予め記憶されている目標油圧と駆動電流との相関から、
そのときの目標油圧に対応する目標電流(駆動電流の基
本値)を演算する。
【0023】中央値設定部52では、前記目標電流に相当
する基準デューティ(中央値)を設定し、これをフィー
ドホワード補正量(F/F補正量)として出力する。一
方、フィードバック補正部53では、ソレノイド5に実際
に流れた電流の検出値と前記目標電流との偏差を求め、
該偏差に基づき比例,積分,微分(PID)制御動作に
よってフィードバック補正量(F/B補正量)を出力す
る。
【0024】そして、前記フィードホワード補正量(F
/F補正量)と前記フィードバック補正量(F/B補正
量)とを加算した結果(デューティ)が、ソレノイド5
への通電量を制御するトランジスタ(図示省略)に出力
され、トランジスタが前記デューティに応じてオン・オ
フ制御されることで、オン時間割合に応じてソレノイド
5の通電量が制御される。
【0025】前記ソレノイド5の電流検出は、電流検出
用に設けられた抵抗の端子電圧として出力され、該電圧
はローパスフィルタ55を介してA/D変換器56に入力さ
れてA/D変換される。A/D変換後の電圧データは、
電圧電流変換器57によって電流のデータに変換される。
そして、前記電流の検出データを、前記目標電流から減
算し、該減算処理によって得られた偏差を、エラー量
(制御偏差)として前記フィードバック補正部53に出力
させるようにしてある。
【0026】また、補正量設定部58が設けられており、
該補正量設定部58では、図3に示すように、前記目標電
流演算部51で演算された目標電流に応じて補正電流(補
正値)を設定すると共に、前記目標電流に応じて補正ゲ
インを設定し、補正電流に前記補正ゲインを乗算した結
果を最終的な補正電流として前記中央値設定部52に出力
する一方(変換手段)、前記電圧電流変換器57の出力を
前記最終的な補正電流で補正して、該補正後の検出結果
と前記目標電流演算部51で演算された目標電流との偏差
としてエラー量(制御偏差)の算出が行われるようにす
る。
【0027】前記補正量設定部58で設定される補正電流
は、ソレノイドのセット荷重のばらつき等による駆動電
流と油圧との相関のばらつきを補正するためのものであ
り、前記目標電流演算部51における目標電流の設定特性
を変更することなく、個々のソレノイドの特性ばらつき
に対応すべく、前述のように前記中央値設定部52に出力
される目標電流を補正する。尚、上記の補正電流による
駆動電流の補正により、ソレノイドのセット荷重のばら
つきを補償することができるので、本実施の形態におけ
るソレノイドにはセット荷重の調整機能が設けられてい
ない。
【0028】また、ソレノイド5の実際の電流を、その
まま目標電流演算部51で演算された目標電流と比較させ
ると、目標電流演算部51で演算された目標電流に一致さ
せるべくフィードバック制御されることになってしま
い、補正電流による補正が機能しなくなるので、電流の
検出結果を前記補正電流で補正して、補正電流分を差し
引いた検出電流値と前記目標電流演算部51で演算された
目標電流とを比較させるようにして、補正電流による補
正が行われない場合と同様にして目標電流に対する偏差
をエラー量としてフィードバック制御が行われるように
してある。
【0029】また、前記補正量設定部58において目標電
流に応じて設定される補正電流は、自動変速機の組み立
てライン工程上において、ソレノイドによって空気の圧
力を調整させたときに、目標圧力を得るのに必要であっ
た駆動電流の指示値と目標圧力に対応する駆動電流の基
本値(基準駆動電流)との偏差として求めれたものであ
り、この空気を調整するときに要求された補正電流を、
油の圧力を調整させるときに適した値に変換すべく、前
記補正ゲインで修正するようにしてある。
【0030】即ち、ソレノイドにおける圧力と駆動電流
との相関を個々に検出するためには、実機と同様に油の
圧力を調整させてみることが好ましいが、組み立てライ
ン工程において油をソレノイドに供給する構成とする
と、システムが大型化し、また、油の飛散による汚染も
問題となる。そこで、取り扱いが簡便でかつ汚染の心配
のない空気の圧力を調整させて補正要求を検知し、空気
と油との違いによる補正要求のずれを、前記補正ゲイン
で補償し、空気に適合して求められて予め記憶された補
正電流を前記補正ゲインで修正することで、油の圧力を
調整させるときに適した補正電流に変換されるようにし
てある。
【0031】尚、図3に示す駆動電流に対する補正ゲイ
ンの特性は、駆動電流の増加に対し、油圧が増加する場
合を前提とするものである。図4は、自動変速機の組み
立てライン工程での前記補正電流の検出に用いられる検
査機11(特性補正装置)を示すものであり、該検査機11
には、後工程で自動変速機2のケース内に一体的に取付
られることになる複数のソレノイド5と前記制御装置3
とからなるA/Tユニット6がセットされ、該検査機11
による検査工程を経た後に前記A/Tユニット6が自動
変速機2のケース内に取付られる。
【0032】前記検査機11には、前記A/Tユニット6
の各ソレノイド5に対して一定の空気圧を供給するため
の空気圧源12(流体圧源)が付設される。そして、各ソ
レノイド5で圧力調整された空気が、個別に配管11aを
介して検査機11内に導入され、検査機11に内蔵された空
気圧センサ(計測手段)によって各ソレノイド毎に調整
結果としての空気圧が検出されるようになっている。
【0033】検査機11は、前記検出された空気圧が所定
の目標圧に一致するように、目標電流(駆動電流の指示
値)を増減変化させて制御装置3に出力し(指示電流フ
ィードバック手段)、目標圧に一致したときの目標電流
(駆動電流の指示値)から校正情報としての補正電流を
演算して(校正情報演算手段)、前記補正電流を、制御
装置3の不揮発性記憶媒体(例えばフラッシュメモリ)
に対して制御プログラムと共に書き込む。
【0034】尚、目標圧に一致したときに実際のソレノ
イドに流れている電流から補正電流を求めるようにして
も良いが、上記のように駆動電流の指示値から補正電流
を求めるようにすれば、制御装置3からソレノイドの電
流値を検査機11にフィードバックさせる必要がなく、工
数,整備を簡略化できる。ここで、前記検査機11の動作
を、図5のフローチャートに従って説明する。
【0035】まず、S1では、各ソレノイドに対する空
気圧の供給を開始する。S2では、予め検査用として設
定された目標圧(1)に対応する駆動電流を、前記目標
電流演算部51における目標油圧と駆動電流との相関に基
づいて設定し、かかる駆動電流(基準駆動電流)を目標
電流(指示値)の初期値として制御装置3に出力し、制
御装置3を介して前記目標電流に相当する駆動電流がソ
レノイドに供給されるようにする。
【0036】S3では、ソレノイドで調整された空気圧
を、検査機11に内蔵された空気圧センサで検出する。S
4では、S3で検出した空気圧と前記目標圧(1)とが
略一致しているか否かを判別する。目標圧(1)に実際
の空気圧が一致していないときには、S5へ進み、実際
の空気圧から目標圧(1)を減算した値が正の値である
か否かを判別することで、実際の空気圧が目標圧(1)
を上回っているのか下回っているのかを判別する。
【0037】そして、実際の空気圧から目標圧(1)を
減算した値が正の値であって、実際の空気圧が目標圧
(1)を上回っている場合には、S6へ進み、目標電流
を空気圧が低下する方向に所定値だけ補正し、下回って
いる場合には、S7へ進み、目標電流を空気圧が増大す
る方向に所定値だけ補正し、補正結果を制御装置3に出
力するようにする。即ち、目標圧に実際の空気圧が一致
するように、目標電流(駆動電流の指示値)をフィード
バック制御するものであり、該フィードバック制御動作
として、比例,積分PI動作や、比例,積分,微分PI
D動作を用いる構成としても良い。
【0038】上記目標電流の補正によって、目標圧
(1)に実際の空気圧が略一致するようになると、S4
からS8へ進み、前記S2で、目標圧(1)に対応する
ものとして設定した基準の駆動電流(目標電流の初期
値)と、前記S3〜S7のフィードバック制御の結果と
して目標圧(1)に対応するものとして得られた目標電
流との差ΔI(1)を演算する。
【0039】S9では、前記目標圧(1)とは異なる目
標圧(2)に対応する駆動電流を、前記基準となる相関
から求めて、この駆動電流を目標電流の初期値として制
御装置3に出力する。S10では、前記S3〜S7と同様
にして、目標圧(2)に実際の空気圧を一致させるべく
目標電流をフィードバック制御する。
【0040】S11では、前記S10におけるフィードバッ
ク制御の結果として前記目標圧(2)が実際に得られた
目標電流と、前記S9で設定した目標電流の初期値との
差ΔI(2)を演算する。S12では、前記ΔI(1),
ΔI(2)及びこれらを求めたときの目標電流の初期値
に基づいて、目標電流に対応する補正電流(校正情報)
を例えば図6に示すように補間演算によって求める。上
記のように、少なくとも2点のデータから全体の補正電
流の要求を推定する構成とすることで、補正要求が一律
の値でない場合に、精度良く補正電流を推定することが
できる。従って、目標圧を3点以上設定して、それぞれ
に実際の空気圧が目標圧となるときの駆動電流の指示値
を求めて補間演算の基礎データとしても良い。
【0041】尚、補間を直線補間に限定するものでない
ことは明らかである。S13では、前記S12で演算された
補正電流が、所定範囲内であるか否かを判別し、所定範
囲内であれば、校正情報が正しく得られたものと判断し
て、S14へ進む。S14では、前記制御装置3の記憶媒体
(例えばフラッシュEEPROM)に対して、前記ソレ
ノイドの制御プログラムを書き込むと同時に、前記演算
された補正電流を前記補正量設定部58における補正電流
として書き込み記憶させる。
【0042】補正量設定部58における補正電流として書
き込まれたデータは、空気圧を調整させたときの補正要
求であり、油を調整させるときに前記補正電流をそのま
ま用いたのでは、精度良く油圧を目標圧に制御すること
ができない。そこで、前述のように、前記補正電流に補
正ゲインを乗算することで、油圧制御に適した値に変換
して用いるようにしてある。
【0043】尚、上記実施の形態では、複数のソレノイ
ド5と制御装置3とがユニット化されたものを、検査機
11にセットする構成としたが、ソレノイド5を単品で検
査機にセットしてソレノイド5毎の校正情報(補正電
流)を演算し、このソレノイド5毎の校正情報をストッ
クしておいて、ソレノイド5と制御装置3とをユニット
化するときに、制御装置3に対して組み合わされるソレ
ノイド5の校正情報を出力する構成としても良い。
【0044】また、上記実施の形態では、自動変速機に
おける油圧調整に用いられるソレノイドについて述べた
が、流量調整に用いるソレノイドであっても良く、その
場合には、検査機11において、目標空気流量を得るべく
ソレノイドの駆動電流をフィードバック制御し、前記目
標流量に対応する基準の駆動電流と実際の空気流量が目
標流量に一致するようになったときの駆動電流の指示値
との差から補正電流を求める構成とすれば良い。
【0045】更に、検査機11においても、油の流量又は
圧力を調整させるようにして、油の流量又は圧力を調整
させた結果として校正情報を得る構成としても良く、こ
の場合には、前記補正量設定部58における補正ゲインに
よる補正電流の補正は省略されることになり、また、検
査機11に空気圧センサの代わりに油圧センサを内蔵させ
れば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るソレノイドの特性補正方法及び装
置の補正対象となるソレノイドを含んで構成される車両
用自動変速機を示す図。
【図2】前記自動変速機におけるソレノイドの駆動装置
を示すブロック図。
【図3】前記駆動装置における補正量設定部の詳細を示
すブロック図。
【図4】実施の形態において空気圧調整により補正電流
を求めるための検査機を示す図。
【図5】実施の形態における補正電流検出のための検査
機における処理内容を示すフローチャート。
【図6】実施の形態における補正電流の特性を示す線
図。
【符号の説明】
3 制御装置 5 ソレノイド 6 A/Tユニット 11 検査機 12 空気圧源 51 目標電流演算部 52 中央値設定部 53 フィードバック補正部 58 補正量設定部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−241013(JP,A) 特開 平2−129482(JP,A) 特開 平4−34277(JP,A) 特開 平7−27248(JP,A) 特開 平8−42739(JP,A) 実開 昭59−25761(JP,U) 特表2000−504389(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体流量又は流体圧力を調整するためのソ
    レノイドの特性補正方法であって、 前記ソレノイドによって調整される流体流量又は流体圧
    力を検出し、該検出結果が所定の目標流量又は目標圧力
    に一致するように、前記ソレノイドに与える駆動電流の
    指示値をフィードバック制御し、目標流量又は目標圧力
    を得たときの駆動電流の指示値に基づいて、前記駆動電
    流と流体流量又は流体圧力との相関の校正情報を得るこ
    とを特徴とするソレノイドの特性補正方法。
  2. 【請求項2】前記ソレノイドが、油の流量又は圧力を調
    整するためものであって、前記校正情報を得るときに空
    気の流量又は圧力をソレノイドによって調整させ、該空
    気の流量又は圧力調整によって得られた校正情報を、油
    用の校正情報に変換して用いることを特徴とする請求項
    1記載のソレノイドの特性補正方法。
  3. 【請求項3】前記ソレノイドの駆動電流と流体流量又は
    流体圧力との基準となる相関において前記目標流量又は
    目標圧力に対応する基準駆動電流と、目標流量又は目標
    圧力を得たときの駆動電流の指示値との偏差を前記校正
    情報として演算することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のソレノイドの特性補正方法。
  4. 【請求項4】前記校正情報が、ソレノイドの制御装置の
    記憶媒体に制御プログラムと同時に書き込まれることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のソレノ
    イドの特性補正方法。
  5. 【請求項5】流体流量又は流体圧力を調整するためのソ
    レノイドの特性補正装置であって、 前記ソレノイドに一定圧力の流体を供給する流体圧源
    と、 前記ソレノイドによって調整される流体流量又は流体圧
    力を計測する計測手段と、 該計測手段で計測される実際の流体流量又は流体圧力
    が、所定の目標流量又は目標圧力に一致するように、前
    記ソレノイドに与える駆動電流の指示値をフィードバッ
    ク制御する指示電流フィードバック手段と、 該指示電流フィードバック手段による調整結果として前
    記目標流量又は目標圧力を得たときの駆動電流の指示値
    に基づいて、前記駆動電流と流体流量又は流体圧力との
    相関の校正情報を演算し、該校正情報を出力する校正情
    報演算手段と、 を含んで構成されたことを特徴とするソレノイドの特性
    補正装置。
  6. 【請求項6】前記流体圧源として一定圧力の空気をソレ
    ノイドに供給する空気圧源を用いると共に、前記計測手
    段によりソレノイドによって調整された空気流量又は空
    気圧力を計測させるよう構成する一方、前記校正情報演
    算手段が、目標空気流量又は目標空気圧力を得たときの
    駆動電流の指示値に基づいて前記校正情報を演算し、該
    校正情報を、前記ソレノイドを油の流量又は圧力調整に
    用いる制御装置であって前記校正情報を油用の校正情報
    に変換するための変換手段を備えた制御装置に出力する
    ことを特徴とする請求項5記載のソレノイドの特性補正
    装置。
  7. 【請求項7】前記校正情報演算手段が、前記ソレノイド
    の駆動電流と流体流量又は流体圧力との基準となる相関
    において前記目標流量又は目標圧力に対応する基準駆動
    電流と、目標流量又は目標圧力を得たときの駆動電流の
    指示値との偏差を前記校正情報として演算することを特
    徴とする請求項5又は6に記載のソレノイドの特性補正
    装置。
  8. 【請求項8】前記校正情報演算手段が、前記校正情報
    を、ソレノイドの制御装置の記憶媒体に制御プログラム
    と同時に書き込むことを特徴とする請求項5〜7のいず
    れか1つに記載のソレノイドの特性補正装置。
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