JP4989252B2 - 電子制御装置及びフィードバック制御方法 - Google Patents

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本発明は、制御対象の実測値と目標値との偏差を入力し、制御対象が目標値をとるように前記制御対象への操作量を演算し出力する電子制御装置及びフィードバック制御方法に関する。
制御対象の物理量が要求目標値になるように制御する制御技術手法の一つとして、制御装置からの出力値を入力側に帰還させるようにしたフィードバック制御がある。さらに、このフィードバック制御の一つの形態としてPID制御がある。PID制御とは、制御対象の物理量を、現在入力値と目標値との偏差、その積分及び微分の3つの制御要素(制御項)の適切な組み合わせにより行うものであり、現在、多くの電子制御装置に対する主力の制御方法となっている。
ここで、PID制御におけるP(比例)制御項は、入力値を出力値と目標値の偏差の一次関数として制御するものである。また、PID制御におけるI(積分)制御項は、入力値を出力値と目標値の偏差の積分値(蓄積量)に比例して制御するものであり、D(微分)制御項は、入力値を出力値と目標値の偏差の微分値(変化率)に比例して制御しようとするものであり、PID制御は、これらの制御項の組み合わせとして制御しようとするものである。
このようなフィードバック制御又はPID制御を、内燃機関(エンジン)のスロットルバルブ(絞り弁装置)の制御に適用した例として、特開平5−240070号公報(特許文献1)及び特開平7−121200号公報(特許文献2)が挙げられる。
特許文献1に記載の内燃機関のスロットルアクチュエータは、スロットルバルブを駆動する直流機(直流モータ)の正転方向と逆転方向ではヒステリシス摩擦が発生してしまいスロットルバルブの位置制御が困難であったこと、また電機子には押圧力がかかっておりこれに打ち勝つ力を発生しなければ直流モータが回転を始めず始動時の反応の特性が悪かった等の従来技術が有する技術的課題に鑑みて、アクチュエータの駆動装置としてブラシレスモータを採用し、当該ブラシレスモータの固定子巻線と、当該固定子巻線の磁束の変化によって回転する回転子と、内燃機関に吸入空気を供給する吸入通路と、前記吸入通路内に配されて吸入空気を増減するスロットルバルブを有した内燃機関のスロットルアクチュエータにおいて、前記回転子の回転を減速して前記スロットルバルブに伝える減速手段を備えさせるように構成したアクチュエータを開示している。
また、特許文献2は、アクチュエータを駆動するブラシレスモータの駆動トルクは、相電流Is(=PWMデューティ)と比例関係にあり、モータを利用するスロットルバルブの位置フィードバック制御で、現在のスロットル開度から次のスロットル開度に移行する場合、相電流Isを現在の値から増減させてモータの駆動トルクを増減させる制御を行うが、ヒステリシストルクの領域では相電流Isを変化させてもスロットルバルブが動作しないため応答性が阻害されることから、スロットル開度センサから得られる実際のスロットルバルブ開度と設定されたスロットルバルブ開度の車両側から与えられる目標値との開度偏差に基づいてブラシレスモータの固定子巻き線に通電される相電流値を演算し、この演算された相電流値に相当するPWMデューティを出力するモータ制御手段と、このモータ制御手段からの指令に基づいてブラシレスモータに電流を供給するモータ駆動手段と、スロットルバルブを駆動するに際して生じるヒステリシストルクに対応してPWMデューティを補正する補正手段を備えた吸入空気量制御装置を開示している。
特開平5−240070号公報 特開平8−121200号公報
しかし、特許文献1に記載されたスロットルバルブアクチュエータ装置では、その駆動装置としてブラシレスモータを使用しても、スロットルバルブ回転軸を支持するベアリング、外部からの異物侵入を防止するシール、減速機やギヤ、異常発生時にスロットルバルブを閉じるためのリターンスプリング、さらにはブラシレスモータ内部など、ブラシ整流子以外の摺動部の摩擦抵抗の存在によって、回転方向に対するヒステリシストルクが解消されず、意図するスロットルバルブの回転操作量を得ることか困難である。
また、引用文献2に記載の吸入空気量制御装置は、スロットルバルブを駆動する直流モータの場合、ブラシレスモータと比較して、操作量と移動量の関係において駆動機構のヒステリシスフリクションにより非線形特性が強いため、PWMデューティを補正値が大きくなり、操作量を増加又は減少させた後にスロットルバルブの実開度が要求開度となって操作量をゼロにしたような場合、あたかも外乱が働いたようになって、制御対象であるスロットルバルブの開度が定常状態に安定しない場合がある。また、例えば、要求開度が実開度よりも大きい場合には、操作量が目標値に到達するまで、実開度が単調に増加していくとは限らず、制御側の特性が適切に反映されない等の問題があった。
本発明は、ヒステリシスフリクションを有する制御対象の駆動機構を、現在値(実開度)から要求目標値に向けて迅速に且つ精度良く制御することを可能とする電子制御装置及びフィードバック制御方法を提供することを目的とする。
このため、本発明は、制御対象の目標値を順次入力し、設定された所定の伝達関数に基づいて当該制御対象の実測値と前記目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるように積分動作によるフィードバック制御を行う電子制御装置において、前記制御対象の目標値と実測値との偏差に基づいて前記制御対象に係る駆動装置を駆動する操作量を演算出力する駆動信号制御手段と、前記駆動信号に基づいて前記駆動装置を駆動する駆動回路と、を備え、前記駆動信号制御手段は、積分器を備え、該積分器には、前記制御対象の目標値と実測値との偏差から演算された操作量と、所定のヒステリシス補償値と、前記積分器からフィードバックされた出力信号とが入力され、これらの入力値が積分演算されることを特徴する電子制御装置を提供するものである。
ここで、前記ヒステリシス補償値は、前記目標値に対する前記操作量の変化に応じて、所定の異なる値を取ることを特徴とする。そして、具体的には、前記ヒステリシス補償値は、(i)前記操作量を増加から減少させる場合は、所定の負値を取り、(ii)前記操作量を減少から増加させる場合は、所定の正値を取り、(iii)前記操作量を継続して増加又は減少させる場合は、ゼロを取る、ものである。
また、前記ヒステリシス補償値は、(iv)前記操作量を所定の時間以上一定値を維持させた後に増加させる場合は、前記所定の正値を取り、(v)前記操作量を所定の時間以上一定値を維持された後に減少させる場合は、前記所定の負値を取る、ようにさせる。
さらに、前記ヒステリシス補償値は、(vi)前記操作量を減少させた後に当該操作量を維持する場合は、前記所定の正値を取り、(vii)前記操作量を増加させた後に当該操作量を維持する場合は、前記所定の負値を取るようにしたのである。
前記制御対象は、内燃機関に必要な空気量を供給するためのスロットルバルブの開度であり、前記駆動装置は、前記スロットルバルブの開度を調整する駆動モータである。
本発明は、さらに、設定された所定の伝達関数に基づいて制御対象の実測値と目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるように積分動作制御を行うフィードバック制御方法であって、(a)前記制御対象の目標値を順次入力するステップと、(b)前記制御対象の目標値と実測値との偏差を求めるステップと、(c)前記偏差から演算された操作量と、所定のヒステリシス補償値とを積分器に入力するステップと、(d)前記積分器の出力をフィードバックし、前記操作量と前記ヒステリシス補償値と合わせて積分演算して駆動装置を駆動する駆動信号を演算するステップと、の各ステップを有することを特徴とする電子装置の制御方法を提供するものである。
これにより、本発明に係る電子制御装置及び制御方法は、操作量と移動量の関係において駆動機構のヒステリシスフリクションにより非線形特性が強い制御対象であっても、現在値(実開度)から要求目標値に向けて応答性よく迅速に、且つ制御対象をオーバーシュート若しくは振動させることなく精度良く制御することを可能にしたのである。
以下、本発明に係る電子制御装置及びフィードバック制御方法を、内燃機関の(以下、「エンジン」という)運転状態に適応して要求された適正量の空気を供給するようにしたスロットルバルブの電子制御装置に適用した実施の形態例として詳しく説明する。
図1は、エンジンの燃焼室(図示せず)に接続される吸気管(図示せず)に接続されるスロットルバルブ12とその吸気通路の開度を制御する本発明の電子制御装置11の接続関係を示す。図1は、本電子制御装置11をエンジンコントロールユニット(ECU)を構成する一つの要素とした場合の構成例を示しているが、このようなECUとは別に専らスロットルバルブを制御するスロットルバルブコントローラとしての電子制御装置と構成することも可能である。
本電子制御装置(スロットルバルブコントローラ)11の制御対象は、エンジンの燃焼室に供給されるべき空気量であり、制御対象の目標値である要求空気量は、当該要求空気量又はこれに対応するスロットルバルブの目標開度として、エンジンを総合的に制御するエンジンコントロールユニット(ECU)からの入力データとして順次受信する。ECUから送信される要求空気量又はこれに対応する目標開度は、エンジンを搭載する車両のアクセルペダルの踏み込み量、内燃機関の運転状態及び排気ガス対策等に鑑みてECUにおいて総合的に決定される。また、本発明における制御対象の実測値とは、スロットルバルブ12の実開度であり、スロットルバルブ12に取り付けられた開度センサから入力されたデータを意味する。
スロットルバルブ12は、エンジンへの吸気通路である吸気管内を流れる吸気量を調整するものである。このため、スロットルバルブ装置は、このスロットルバルブ12と、このスロットルバルブ12の開度を調整するための直流モータ13と、当該開度を検知する開度センサ14と、により構成されている。そして、直流モータ13と開度センサ14は、本電子制御装置11に接続されている。直流モータ13は、本電子制御装置11から駆動信号を受けてスロットルバルブ12を軸周りに回動させてその開度を変更させる。そして開度センサ14は、スロットルバルブ12の現在の実開度を検知し、これを本電子制御装置11に出力するようにしている。ここで、スロットルバルブ12の絞り弁は、直流モータ13の回転トルクでスロットルバルブ12を開く方向又は閉じる方向に動き、リターンスプリング(図示せず)により、所定の力でスロットルバルブを常時閉じる方向に付勢するようになっている。
本電子制御装置11により制御される電子制御式のスロットルバルブ12は、従来の機械動作式のスロットルバルブのように、アクセルペダルとはワイヤ等の機械的手段を介して直接的に連結された構成ではなく、アクセルペダル踏み込み量を検出するレベルセンサの出力値とその他の各種車両パラメータ信号により、ECUがスロットルバルブの開度を決定し、本電子制御装置11が開度センサ11から入力される実開度とECUからの開度要求値(目標値)とから、直流モータ13に対する操作量を決定し、本電子制御装置11から当該決定された操作量に基づく駆動信号を直流モータ13に出力するようにしている。ここで、ECUに入力される各種車両パラメータとしては、アクセルペダルの踏み込み量のほか、エンジン冷却水温、エンジン回転数、自動変速機の変速状況等の各種信号を含むものである。
図2は、本発明の電子制御装置11のハードウェアの全体構成の例を示すものである。
図2に示すように、本電子制御装置(駆動信号制御手段)11は、プログラムや固定データを格納するROM21と、変動データ等を格納するRAM23と、A/D変換回路を含む入力インターフェース回路24と、D/A変換回路等を含む出力インターフェース25と、CPU22と、により構成される。本電子制御手段11としていわゆるワンチップマイクロプロセッサを利用しても、またはASIC等他の特注のプロセッサチップを使用してもよい。本電子制御装置11を構成するマイクロプロセッサは、予め外部から、伝達関数や制御定数等をROM21及びRAM23に格納しておき、開度センサ14から入力されるスロットルバルブ12の実開度の信号と、ECU側から入力されるスロットルバルブ12の要求開度の信号と、に基づいてスロットルバルブ12の開度調整を行う直流モータ13を操作するための駆動信号を演算算出し、直流モータ13を直接駆動する駆動回路26に駆動信号を出力する演算処理装置を構成する。
後に詳しく説明するが、本電子制御装置11において、演算処理装置において演算された操作量に加えられる所定のヒステリシス補償は、固定データとしてROM21に格納しても、経時的に更新可能な変動データとしてRAM23に格納するようにしてもよい。RAM23は、このような参照データを格納するほかに、プロセッサによる演算処理の実行に必要な数値やデータを一時的に記憶し随時読み出すためのバッファとしても使用される。
図3は、本発明に係る電子制御装置の全体構成の例を示す。
上述したように、本電子制御装置11のフィードバック制御は、上述したPID制御を含む制御関数式を伝達関数で表現することが広く行われている。伝達関数とは、全ての初期値を零とおいたときの制御系の出力と入力とのラプラス変換の比で表わされ、一般に、出力信号のラプラス変換をY(s)とし、入力信号のラプラス変換をU(s)とした場合、伝達関数G(s)は、Y(s)/U(s)と表される。本発明で使用する伝達関数では、時間領域の関数をラプラス変換、さらには、これをZ変換することにより離散信号の関数に変換するようにしている。そして、このような伝達関数は、制御系の特性や安定性を解析するのに好都合であることから、現在の各種の電子装置の制御において広く用いられている。
本電子制御装置11は、設定された所定の伝達関数に基づいて制御対象の実測値と目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるように積分動作制御を行うものである。図3に示すように、本電子制御装置11は、制御対象の目標値と実測値とを入力しその偏差を求めて操作量を出力する制御手段31と、前記操作量に所定のヒステリシス補償値を加える補償手段32と、を備える。このため、この補償手段32は、前記目標値に対する当該操作量の変化に応じて所定の異なる値(プラス又はマイナスの符合を有する複数の値)を取るヒステリシス補償値を格納する記憶手段を有するのである。
本電子制御装置11は、さらに、前回の制御サイクルにおいて使用された前回のヒステリシス補償値を記憶する前回補償値記憶手段33を備えており、この前回補償値は、図4において詳しく説明するように、制御手段31に再入力され、制御手段31は、駆動信号生成手段側に出力される最終の操作量を、前記ヒステリシス補償値を積分加算することにより演算し出力する。そして、駆動信号生成手段34においては、前記積分加算された操作量を、例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号の駆動信号に変換して、駆動装置(スロットルバルブの開度を調整する直流モータ13)を駆動するようにしている。
図4は、図3に示した本電子制御装置11を構成する制御手段31の構成を示すものである。尚、図4に示すように、制御手段31は、上述したI(積分)制御の他に、P(比例)制御又はD(微分)制御等の積分以外の制御手段35からの演算値を組み合わせるように構成した制御により、制御対象装置(例えば、スロットルバルブ装置12)の制御を行うことが可能である。
図4において、本電子制御装置11を構成する制御手段31は、制御対象の目標値と実測値とを入力しその偏差を求め、この偏差に所定の積分係数をかけて積分器36に入力する。積分器36には、また、図3において説明した前回補償値記憶手段33から入力される前回の制御サイクルにおいて使用された前回のヒステリシス補償値が入力され、さらに、当該積分器36の出力端子からの出力信号が帰還路37を介してフィードバック入力され、これらの入力値が積分演算される。そして、この積分演算値に、上述した積分以外の制御演算値を加えて、駆動装置(スロットルバルブの開度を調整する直流モータ13)への操作量を決定するのである。
図5は、図3に示した本電子制御装置11を構成する補償手段32の構成を示すものである。この補償手段32は、本電子制御装置11の制御対象の目標値と実測値との偏差に基づいて制御対象に係る駆動装置(スロットルバルブの開度を調整する直流モータ13)を駆動する操作量を演算する際に、この演算された操作量に所定のヒステリシス補償値を加算した補償値を得るためのものである。このため、補償手段32は、図5に示されているように、補償値設定手段38と、前回操作量記憶手段39と、から構成される。
本発明の特徴として、補償値設定手段38が出力するヒステリシス補償値(以下、適宜「補償値」という)は、制御対象の目標値に対する操作量の“変化”に応じて、所定の異なる値を取るものであることから、前回制御サイクルにおける操作量を記憶する前回操作量記憶手段39を備え、今回操作量とこの前回操作量との比較により、その値(符合を含めた補償値)を変えるようにしている。
図6は、図5に示した補償手段の機能を説明する機能ブロック図を示し、図6(a)は、本発明の基本的機能ブロック図の例を示し、図6(b)は、本発明の補完的機能ブロック図の例を示す。
また、図7は、図6に示した機能ブロックの結果表(即ち、補償値設定手段38により論理演算された補償値)を示し、図7(a)は、図6(a)に示した基本的機能ブロックによる論理演算結果を示し、図7(b)は、図6(b)に示した補完的機能ブロックによる論理演算結果を示す。
図6及び図7に示されるように、ヒステリシス補償値は、前回の制御サイクルにおける操作量と今回の制御サイクルの操作量とを比較し(図6の操作量比較41)、今回操作量が前回操作量に対して、"増加"、"減少"又は"変化なし"に対応して、符合設定42にて、"+"、"−"、"0"を出力し、さらに、前回符合記憶手段(39)に記憶されている前回操作量の符合、"+"、"−"又は"0"に対応して、以下のような3つの異なるヒステリシス補償値を得るようにしている。
(i)今回操作量を前回操作量の増加から減少させる場合は、所定の負値
(ii)今回記操作量を前回操作量の減少から増加させる場合は、所定の正値
(iii)今回操作量を前回操作量から継続して増加又は減少させる場合は、ゼロ
(iv)今回操作量を所定の時間以上一定値を維持させた後に増加させる場合は、所定の正値
(v)今回操作量を所定の時間以上一定値を維持された後に減少させる場合は、前記所定の負値
(vi)今回操作量を減少させた後にそれを維持する場合は、前記所定の正値
(vii)今回操作量を増加させた後にそれを維持する場合は、前記所定の負値
このように、本発明に係る電子制御装置及び制御方法は、設定された所定の伝達関数に基づいて制御対象の実測値と目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるように積分動作制御を行うものであって、制御対象の目標値を順次入力してその目標値と実測値との偏差を求め、当該偏差に基づいて前記制御対象に係る駆動装置を駆動する操作量を演算し、当該演算された操作量に、上記の論理演算に基づいて得られる所定のヒステリシス補償加えて積分して前記駆動信号を演算出力するのである。


図8は、本発明に係る電子制御装置及び制御方法を所定のヒステリシストルク特性(抵抗)を有するスロットルバルブ装置に適用させた場合において、ヒステリシス補償値を加えた操作量を示すものである。
図8に示すグラフにおいて、横軸には本電子制御装置11の駆動信号制御手段がスロットルバルブ駆動装置(図1に示す直流モータ13)側へ出力する操作量を、縦軸にはスロットルバルブの開度を、それぞれ示す。
本発明の電子制御装置は、スロットルバルブの開度を外部から与えられる要求開度(目標開度)になるようにスロットルバルブ駆動装置に操作量を出力するものであるが、上述したように、スロットルバルブ装置及びその駆動装置はヒステリシストルク抵抗を有することから、スロットルバルブの開度を要求開度にするには、例えば、図8に示す状態(a)からの操作と状態(b)からの操作では、同じ開度であっても操作量の方向によってヒステリシス抵抗が異なることから、スロットルバルブ駆動装置へ出力される操作量は異なる。そこで、本発明においては、今回操作量が前回操作量に対して、“増加”、“減少”又は“変化なし”の何れかであるか、さらには、前回操作量の符合が、“+”、“−”又は“0”の何れかにあったかに対応して、上述したような3つの異なるヒステリシス補償値を得て、スロットルバルブ駆動装置に出力する操作量を決めるようにし、スロットルバルブの開度を外部から与えられる要求開度(目標開度)になるように制御するのである。
ここで、図8に示す実線領域は、スロットルバルブの開度が+側又は−側に移動している時の関係を示しているが、図8に示す斜線領域は、スロットルバルブが一定時間以上(例えば、1乃至数制御サイクル時間以上)静止していた状態からスロットルバルブの開度を変化させようとした場合の領域を示すものである。このため、本発明においては、今回操作量が前回操作量に対して、“増加”、“減少”又は“変化なし”の状態変化のみを補償値決定の判断対象にしているのではなく、前回操作量の符合が、“+”、“−”又は“0”の何れかにあったのか、をも補償値決定の判断対象にしているのである。
尚、図8に示すスロットルバルブ装置にリンプホームポジションとは、スロットルバルブ駆動装置が非動作時のスロットルバルブの開度位置を意味するものである。図1に示すスロットルバルブ12の絞り弁は、直流モータ13の回転トルクでスロットルバルブ12を開く方向に動き、リターンスプリング(図示せず)により、所定の力でスロットルバルブを常時閉じる方向に付勢するようになっているが、リンプホームポジションの設定により、車両のアイドリング運転時等において、スロットルバルブ駆動装置(直流モータ13)に駆動信号が出力されていない場合でも、内燃機関への最小限の空気供給を維持することが可能となる。そして、本発明は、このリンプホームポジション以下の開度制御においても適用することができるのである。
本発明は、制御対象の目標値を順次入力して設定された所定の伝達関数に基づいて当該制御対象の実測値と前記目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるようにフィードバック制御する電子制御装置及び制御方法に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
エンジンの燃焼室(図示せず)に接続される吸気管(図示せず)に接続されるスロットルバルブ12とその吸気通路の開度を制御する本発明の電子制御装置11の接続関係を示す。 本発明の電子制御装置11のハードウェアの全体構成の例を示すものである。 本発明に係る電子制御装置の全体構成の例を示す。 図3に示した本電子制御装置11を構成する制御手段31の構成を示す。 図3に示した本電子制御装置11を構成する補償手段32の構成を示す。 図5に示した補償手段の機能を説明する機能ブロック図を示し、図6(a)は、本発明の基本的機能ブロック図の例を示し、図6(b)は、本発明の補完的機能ブロック図の例を示す。 図6に示した機能ブロックの結果表を示し、図7(a)は、図6(a)に示した基本的機能ブロックによる論理演算結果を示し、図7(b)は、図6(b)に示した補完的機能ブロックによる論理演算結果を示す。 本発明に係る電子制御装置及び制御方法を所定のヒステリシストルク特性(抵抗)を有するスロットルバルブ装置に適用させた場合において、ヒステリシス補償値を加えた操作量を示すものである。
符号の説明
11:電子制御装置(駆動信号制御手段)
12:スロットルバルブ
13:直流モータ
14:開度センサ
21:ROM
22:CPU
23:RAM
24:入力インターフェース
25:出力インターフェース
26:駆動回路
31:制御手段(駆動信号制御手段11の構成要素)
32:補償手段(駆動信号制御手段11の構成要素)
33:前回補償値記憶手段(駆動信号制御手段11の構成要素)
34:駆動信号生成手段(駆動信号制御手段11の構成要素)

Claims (12)

  1. 制御対象の目標値を順次入力し、設定された所定の伝達関数に基づいて当該制御対象の実測値と前記目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるように積分動作によるフィードバック制御を行う電子制御装置において、
    前記制御対象の目標値と実測値との偏差に基づいて前記制御対象に係る駆動装置を駆動する操作量を演算出力する駆動信号制御手段と、
    前記駆動信号に基づいて前記駆動装置を駆動する駆動回路と、を備え、
    前記駆動信号制御手段は、積分器を備え、該積分器には、前記制御対象の目標値と実測値との偏差から演算された操作量と、所定のヒステリシス補償値と、前記積分器からフィードバックされた出力信号とが入力され、これらの入力値が積分演算されることを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記ヒステリシス補償値は、前記目標値に対する前記操作量の変化に応じて、所定の異なる値を取ることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記ヒステリシス補償値は、
    (i)前記操作量を増加から減少させる場合は、所定の負値を取り、
    (ii)前記操作量を減少から増加させる場合は、所定の正値を取り、
    (iii)前記操作量を継続して増加又は減少させる場合は、ゼロを取る、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記ヒステリシス補償値は、
    (iv)前記操作量を所定の時間以上一定値を維持させた後に増加させる場合は、前記所定の正値を取り、
    (v)前記操作量を所定の時間以上一定値を維持された後に減少させる場合は、前記所定の負値を取る、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子制御装置。
  5. 前記ヒステリシス補償値は、
    (vi)前記操作量を減少させた後に当該操作量を維持する場合は、前記所定の正値を取り、
    (vii)前記操作量を増加させた後に当該操作量を維持する場合は、前記所定の負値を取る、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の電子制御装置。
  6. 前記制御対象は、内燃機関に必要な空気量を供給するためのスロットルバルブの開度であり、
    前記駆動装置は、前記スロットルバルブの開度を調整する駆動モータであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかの項に記載の電子制御装置。
  7. 設定された所定の伝達関数に基づいて制御対象の実測値と目標値との偏差から前記制御対象が前記目標値になるように積分動作制御を行うフィードバック制御方法であって、
    (a)前記制御対象の目標値を順次入力するステップと、
    (b)前記制御対象の目標値と実測値との偏差を求めるステップと、
    (c) 前記偏差から演算された操作量と、所定のヒステリシス補償値とを積分器に入力するステップと、
    (d) 前記積分器の出力をフィードバックし、前記操作量と前記ヒステリシス補償値と合わせて積分演算して駆動装置を駆動する駆動信号を演算するステップと、
    の各ステップを有することを特徴とする電子装置の制御方法。
  8. 前記ヒステリシス補償値は、前記目標値に対する前記操作量の変化に応じて、所定の異なる値を取ることを特徴とする請求項7に記載のフィードバック制御方法。
  9. 前記ヒステリシス補償値は、
    (i)前記操作量を増加から減少させる場合は、所定の負値を取り、
    (ii)前記操作量を減少から増加させる場合は、所定の正値を取り、
    (iii)前記操作量を継続して増加又は減少させる場合は、ゼロを取る、
    ことを特徴とする請求項8に記載のフィードバック制御方法。
  10. 前記ヒステリシス補償値は、
    (iv)前記操作量を所定の時間以上一定値を維持させた後に増加させる場合は、前記所定の正値を取り、
    (v)前記操作量を所定の時間以上一定値を維持された後に減少させる場合は、前記所定の負値を取る、
    ことを特徴とする請求項9に記載のフィードバック制御方法。
  11. 前記ヒステリシス補償値は、
    (vi)前記操作量を減少させた後に当該操作量を維持する場合は、前記所定の正値を取り、
    (vii)前記操作量を増加させた後に当該操作量を維持する場合は、前記所定の負値を取る、
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載のフィードバック制御方法。
  12. 前記制御対象は、内燃機関に必要な空気量を供給するためのスロットルバルブの開度であり、
    前記駆動装置は、前記スロットルバルブの開度を調整する駆動モータであることを特徴とする請求項7乃至11の何れかの項に記載のフィードバック制御方法。
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