JP4739985B2 - 車両用施解錠制御装置 - Google Patents
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Description
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用施解錠制御装置において、前記双方向通信は、前記施解錠操作信号の通信領域よりも狭領域に設定された車両周辺の車外領域に応答要求信号が送信されるとともに、その応答要求信号に応答して前記固有の識別コードを含む応答信号が前記携帯機から無線送信される双方向通信を含むことを要旨とする。
上記構成によると、施解錠規制制御の実行状態にあっては、車両周辺の車外領域で双方向通信による相互通信が成立した際に、該施解錠規制制御の実行が停止される。
図1及び図2に示すように、車両用施解錠制御システム1は、車両の所有者(ユーザ)によって所持される携帯機10と、車両2に配設された車両用施解錠制御装置としての車載装置20とを備えている。
携帯機10は無線通信機能を有し、車載装置20と相互通信可能となっている。詳しくは、携帯機10は、CPU、ROM、RAM等からなるコンピュータユニットによって構成された通信制御部11と、その通信制御部11に電気的に接続された受信回路12及び送信回路13とを備えている。
通信制御部11は不揮発性のメモリ11Mを備え、そのメモリ11Mには予め設定された固有の識別コード(IDコード)が記録されている。そして、通信制御部11は、受信回路12からリクエスト信号が入力されると、メモリ11Mに記録されたIDコードを含むIDコード信号を送信回路13に出力する。
図2に示すように、車載装置20は車両2の室内の略中央に配設され、CPU、ROM、RAM等からなるコンピュータユニットによって構成された制御手段しての車両制御部21を備えている。この車両制御部21には、送信回路22と、受信回路23とが電気的に接続されている。
こうした車両制御部21は、車外領域A1にリクエスト信号を送信することによって携帯機10との相互通信が成立した場合、すなわち車外領域A1内に携帯機10が存在する場合には、ドアロック装置33を駆動制御するドア錠制御を行う。詳しくは、車両制御部21は、ドア錠が施錠状態であり、且つ室内に携帯機10が存在していない状態にあっては、送信回路22に対してリクエスト信号を所定の間欠周期で自動的に出力し、該リクエスト信号を前記車外領域A1に送信させる。そして、該リクエスト信号に応答して送信された携帯機10からのIDコード信号が受信回路23によって受信されると、車両制御部21は、該IDコード信号に含まれるIDコードとメモリ21Mに記録されたIDコードとの比較(IDコード照合)を行う。その結果、該IDコード同士が一致すると、すなわちIDコード照合が成立すると、車両制御部21は、携帯機10との相互通信が成立したと判断して、ドア錠解錠許可状態となる。そして、車両制御部21は、この状態においてドアハンドルセンサ31から、アウトサイドドアハンドル3に対する人の接触を検出した旨の検出信号が入力されると、ドアロック装置33に対して解錠信号を出力してドア錠を解錠させる。また、こうしたドア錠の解錠状態においてロックスイッチ32から操作信号が入力されると、車両制御部21は、ドアロック装置33に対して施錠信号を出力してドア錠を施錠させる。
また、車両制御部21は、受信回路23から施解錠操作信号が入力されると、まず、その施解錠操作信号に含まれるIDコードとメモリ21Mに記録されたIDコードとの比較(IDコード照合)を行う。その結果、該IDコード同士が一致した場合、すなわちIDコード照合が成立した場合、車両制御部21は、施解錠操作信号に含まれる携帯機側ローリングコードの値(カウント値)と、メモリ21Mに記録された車両側ローリングコードの値とを比較する。その結果、携帯機側ローリングコードの値が車両側ローリングコードの値よりも大きく、且つその差分値が予め設定された閾値以下である場合には、車両制御部21は、施錠コードまたは解錠コードに基づいてドアロック装置33に施錠信号または解錠信号を出力してドア錠を施解錠させる。それとともに、車両制御部21は、携帯機側ローリングコードの値を、新たな車両側ローリングコードとしてメモリ21Mに記録する。すなわちこの場合、車両制御部21は、携帯機10からの単方向通信に基づいてドア錠の施解錠制御を行うとともに、車両側ローリングコードの値を更新する。
次に、このように構成された車両用施解錠制御システム1によるドア錠の施解錠動作を、図4に示すシーケンスチャートに従って説明する。
続いて、施解錠規制制御の実行を停止するための動作を、図5に示すシーケンスチャートに従って説明する。
携帯機10は、その車外領域A1に送信されたリクエスト信号を受信すると、ステップS12においてIDコード信号を送信する。
(1)施解錠操作信号に含まれる携帯機側ローリングコードの値が、メモリ21Mに記録されたローリングコードの値に対して予め設定された閾値よりも大きい場合には、施解錠規制制御が実行されることにより、該施解錠操作信号に基づくドア錠の施解錠が不可となる。すなわち、車載装置20と通信不能な箇所において携帯機10の施解錠操作部14が閾値を超える回数操作された場合には、たとえその後に車載装置20と通信可能な箇所において施解錠操作部14が操作されたとしても、その操作に基づくドア錠の施解錠は行われない。このため、車両2から離間した位置でのドア錠の施解錠が不能となることにより、携帯機10の不正入手者によってドア錠が施解錠されてしまうのを抑止することができる。また、こうした施解錠規制制御の実行状態においても、携帯機10と車載装置20との車外領域A1内での双方向通信(相互通信)が成立すると、該施解錠規制制御の実行が停止される。車外領域A1は狭領域であることから、携帯機10を対応する車両2の近傍に位置させないと該相互通信が行われない。このため、こうした相互通信を成立させるためには車両2の特定が必要であることから、携帯機10の不正入手者が対応する車両2を特定できない限りは、施解錠規制制御の実行を停止させることができない。よって、車両2のセキュリティレベルを著しく低下させることもない。それゆえ、こうした車両用施解錠制御システム1によると、利便性を損なうことなく、高いセキュリティレベルを確保することができる。
・ 前記実施形態において車両制御部21は、施解錠規制制御の実行状態にあっては、携帯機10との相互通信の成立に基づいてドア錠が解錠されたことをトリガとして、該施解錠規制制御の実行状態を停止するようになっている。しかし、車両制御部21は、携帯機10との相互通信が成立した時点で施解錠規制制御の実行を停止するようになっていてもよい。
(1) 車両用施解錠制御装置において、前記制御手段は、前記記録手段に記録されたローリングコードの値を、前記施解錠操作信号に含まれるローリングコードの値に変更することにより、前記施解錠規制制御の実行を停止すること。この(1)に記載の技術的思想によれば、施解錠規制制御の実行を容易且つ確実に停止することができる。
Claims (5)
- 施解錠操作部の操作回数に応じて変化する携帯機側ローリングコードとともに固有の識別コードを含む施解錠操作信号を無線送信する携帯機と双方向通信可能に構成され、
前記施解錠操作信号の識別コードと予め設定された識別コードとの照合結果と、受信した前記携帯機側ローリングコードと自身に設定された車両側ローリングコードとの比較結果とに基づいてドア錠を施解錠する単方向通信施解錠制御を行う車両用施解錠制御装置であって、
前記施解錠操作信号に基づくドア錠の施解錠が行われる毎に前記携帯機側ローリングコードの値を前記車両側ローリングコードとして記録する記録手段と、
前記携帯機側ローリングコードの値が、前記記録手段に記録された車両側ローリングコードの値に対して予め設定された閾値の範囲外である場合には、該施解錠操作信号に基づくドア錠の施解錠を不可とする施解錠規制制御を実行する一方、該施解錠規制制御の実行状態において、前記双方向通信による相互通信が成立した場合には、該施解錠規制制御の実行を停止する制御手段とを備えることを特徴とする車両用施解錠制御装置。 - 前記制御手段は、前記双方向通信による相互通信成立後に、人による操作が行われたことを条件として、前記施解錠規制制御の実行を停止することを特徴とする請求項1に記載の車両用施解錠制御装置。
- 前記制御手段は、前記双方向通信による相互通信成立後に、車両制御が実行されたことを条件として、前記施解錠規制制御の実行を停止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用施解錠制御装置。
- 前記双方向通信は、車両室内の一部の領域に駆動電波が送信されるとともに、その駆動電波に応答して前記携帯機から無線信号が送信される双方向通信を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用施解錠制御装置。
- 前記双方向通信は、前記施解錠操作信号の通信領域よりも狭領域に設定された車両周辺の車外領域に応答要求信号が送信されるとともに、その応答要求信号に応答して前記固有の識別コードを含む応答信号が前記携帯機から無線送信される双方向通信を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用施解錠制御装置。
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