JP4738287B2 - モータの過電流検出回路 - Google Patents

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この発明は、モータの過電流検出、特に、交流あるいは交直両用モータの過電流検出に適したモータの過電流検出装置に関するものである。
電動弁などの電動アクチュエータでは、負荷が過大になってロックすることがある。このような状態を放置するとメカ部分にダメージを受けたり、モータにロック電流が流れて焼損したり、ドライブ用の半導体素子を破損したりする。
このような問題を解決するため、例えば、(特許文献1)には、モータとバルブ開閉ヘッドとの間に、トルクリミッタなどのクラッチ機構を設け、前記クラッチ機構をモータが規定のトルクを超えたときに作動してモータとバルブ開閉ヘッドとの係合を解除して、過負荷の際に、モータを停止するものが記載されている。
ところで、このトルクリミッタには、入力側の回転特性を忠実に出力側に伝達し、正転・逆転時にも同様の正確なトルク伝達が要求される。さらに、正確に設定トルクで繰返し作動し、剛性が高くてバックラッシもないようにしなければならない。しかも、調整が容易でなければならない。そのため、機構が複雑なって、高価になってしまうという問題がある。
この問題を解決する一つの方法として、電子回路でロック電流の検出が構成できれば量産も容易なので安価になる。例えば、(特許文献2)には、電流検出手段(CT)を備え、前記検出手段で検出したモータ電流の値と、スペックに基づいて設定した基準値とを比較して、基準値を検出値が上回ったことを検出することで、ロック状態を検出するものが記載されている。
特開2004−232821号公報
特開平6−153584号公報
しかしながら、上記のように、電流検出手段でモータのロック電流を検出する方法では、電動弁に使用されるACレバーシブルモータが、インダクションモータの一種なので、定格電流とロック電流との差が少なく、例えば電源の変動などのノイズや個体差の誤差で、検出ミスを起こしてしまうという問題がある。
そこで、この発明の課題は、ロック電流の検出回路が電源の変動などのノイズや個体差などで検出ミスを起こさないようにして、モータの過負荷を検出できるようにすることである。
上記の課題を解決するため、この発明では、複数の電流値を記憶させるメモリ手段と、モータ電流を検出する電流検出手段と、前記検出手段の検出した電流の交流電源の周期ごとのピーク値を検出するピーク検出処理手段と、電源周波数が50Hzか60Hzかを検出する判定処理手段と、前記ピーク検出処理手段が検出したピーク値とモータの定格電流値を設定したレジスタの値とを比較して、ピーク値がレジスタの値を上回った場合は、ピーク値をレジスタに置き換え、ピーク値を順に古いものと入れ替えてメモリ手段に記憶し、一方、ピーク値がレジスタを下回った場合は、下回ったピーク値を順に古いものと入れ替えてメモリ手段に記憶し、かつ、前記メモリ手段に記憶したピーク値の平均値を算出して、その算出した平均値に許容値を加えた基準値を繰り返し算出する平均動作電流検出処理手段と、前記平均動作電流検出処理手段の算出する基準値とピーク検出処理手段で検出したピーク値とを比較し、前記ピーク値が基準値を上回った回数と、前記判定処理手段が検出した電源周波数に基づいて選択される予め電源周波数ごとに設定された異常を判別する過電流の基準値(回数)とを比較して、異常を検出した回数が所定期間内に前記基準値と同じか上回った場合に異常とする過電流検出処理手段2とを備えた構成を採用したのである。
このような構成を採用することにより、交流電源の周期ごとにモータ電流のピーク値を検出し、交流電源で駆動する交流モータあるいは交直両用モータの電流をサンプリングする。また、そのサンプリングしたピーク値をメモリ手段に記憶し、平均値を算出することで、例えば、モータやモータが駆動する系の個体差などによる誤差を均すことができる。また、平均値を算出することでピーク電流をフィルタリングして電源の変動などのノイズを排除することもできる。さらに、そのサンプリングしたピーク値を順に古いものと入れ替えてメモリ手段に記憶させることにより、刻々と変化する電源の変動などのノイズも吸収できる。このようにして、ノイズや誤差を吸収した基準値を、検出した電流値と比較することにより、モータの過負荷状態を精度良く検出することができる。
また、このとき、電流検出手段の検出する電流値が予め設定した基準値を上回った際に、過電流が流れたことを検出するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することにより、例えば、モータの回転開始からロックして過電流が流れている場合(平均値が算出できない場合)でも、過電流が流れたことを検出できる。
また、このとき、過電流が所要期間流れことを検出した際、過電流が流れたこととする構成を採用することができる。
このような構成を採用し、過電流が所用期間流れたことを検出することで、起動電流や突発的なノイズなどによる誤動作を防止できる(遅延によるフィルタを設けたことになるので)。
この発明は、上記のように構成したことにより、モータの異常(例えば、ロック状態)を精度良く検出できる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この形態は、図1に示すように、AC交流レバーシブルモータM1、トライアックSR1、ホトトライアックPH1、電流検出回路C及びマイクロプロセッサU2とで構成されている。
ACレバーシブルモータM1は、回転方向を瞬時に変更できるコンデンサラン型の可逆モータで、図1のように、切り替え端子T1、T2とコモン端子T3に接続されており、切り替えスイッチSWを介して交流電源ACと接続されている。また、コモン端子T3とモータM1間にトライアックSR1を設けて、モータM1のオン・オフを行なうとともに、モータM1とコモン端子T3間に、電流検出抵抗Rdと増幅器(オペアンプ)U1とからなる電流検出回路Cを設けてモータ電流Iaの検出を行なうようにしてある。
前記トライアックSR1は、図2のようにトリガ用のホトトライアックPH1とドライブ用のトランジスタFETを介してマイクロプロセッサU2と接続し、マイクロプロセッサU2の制御でオン・オフするようになっている。
電流検出回路Cは、先に述べたように、電流検出抵抗RdとオペアンプU1とからなっている。また、電流検出抵抗Rdは、トライアックSR1とコモン端子T3間に設けて、検出出力はオペアンプU1を介してマイクロプロセッサU2へ入力する。具体的には、図2に示すように、保護用のダイオード入力回路10を介してオペアンプU1の非反転入力に接続する。このオペアンプU1は、この形態の場合、非反転増幅回路Cとなっており、その非反転出力は、マイクロプロセッサU2のA/D変換入力へ入力する。
マイクロプロセッサU2は、CPU、RAM、ROM、I/O、アナログコンパレータ、A/D変換器、タイマ、パワーオンリセット回路を備えたワンチップコンピュータ(マイクロコントローラ)で、内蔵の処理プログラムにより、モータ電流Iaのピーク値を検出し、検出したピーク値を予め設定した値と比較して過電流を検出するとともに、ピーク値から算出した平均値に基づいて過電流を検出する。このように、二種類の検出方法を採用することにより、検出ミスを防止できる。このマイクロプロセッサU2には、DIPスイッチ11が取り付けられており、DIPスイッチ11を操作することで設定値の変更などができるようになっている。
電源回路PU1は、図2に示すように、シャント式レギュレータを使用した定電圧電源で、図1のように、2本のダイオードD1、D2を介して交流電源ACと接続されている。すなわち、切り替え端子T1、T2と2本のダイオードD1、D2を並列に接続することにより、切り替えスイッチSWを切り替えてもマイクロプロセッサU2とオペアンプU1に定電圧を供給できるようにしてある。
この形態は、上記のように構成されており、図3〜図9のフローチャートに基づいて動作を説明することにより、本願発明を説明する。
いま、例えば、電源が投入されてマイクロプロセッサU2に本願の処理プログラムがロードされると、図3のフローチャートに示すように、初期設定を行なう(処理01:以下「処理」省略)。初期設定は、図4に示すようにメモリをクリアして(10)、各レジスタを初期化し(20)、I/Oを初期化する(30)。こののち、モータM1のピーク電流の値(判別の基準値)をROMからメモリへロードし(40)、ロードしたメモリのデータの合計値を算出してレジスタ(PK_TOTAL)へストアする。また、前記メモリの値に係数(ここでは、1.3)を掛けて基準値を算出し、後述する「過電流検出処理2」の基準値を算出してレジスタ(IDE)へストアする(50)。ここで、レジスタ(PK_TOTAL)やレジスタ(IDE)を設定する理由は、電源投入時に平均化するデータをサンプリングできていない場合の「過電流検出処理2」の基準値を初期化するためである。
こうして初期設定が終わると、マイクロプロセッサU2は、トライアックSR1をオンにしてモータM1へ通電する(100)。同時にインターバルタイマをスタートする。インターバルタイマは、電源周波数を計測するためのタイマで、インターバルクロック時間t0で割込みを発生し、フラグ(TMR0)を立てる(2000)。
そのため、マイクロプロセッサU2は、フラグ(TMR0)が立つまで待機して(200)、フラグ(TMR0)が立つと、タイマ管理(300)をスタートさせて計時を開始し(300)、モータ電流IaのA/D変換を開始する(400)。そして「1サイクルピーク検出処理」で検出した値をメモリへ保存する(500)。
「1サイクルピーク検出処理」(500)は、図5(a)に示すように、波形の立ち上がりと立ち下がりを算出し、その立ち上がりと立ち下がりの間のピーク値を検出する。すなわち、ピーク検出有効フラグ(PEAK_DET)が1でないなら、立ち上がり検出処理へ進み(510)、メモリに保存された連続する3つのデータを比較する(520)。このとき、図5(b)のように、Dj−2<Dj−1<Dなら立ち上がり状態と判別できるので、PEAK_DETを1として、Dの値をPEAK_TEMPへ保存し、PK_COUNTをインクリメントする(530)。一方、処理520でDj−2<Dj−1<Dの条件以外なら、そのままの状態でメインルーチンへ復帰する。また、処理510でピーク検出有効フラグ(PEAK_DET)が1なら、PEAK_TEMPの値とDの値とを比較して(540)、D>PEAK_TEMPなら、Dの値をPEAK_TEMPへ保存する(550)。そして、処理560〜570の波形の立下り検出を行なう。一方、処理540で、D>PEAK_TEMP以外なら何もせずに処理560〜570の波形の立下り検出を行なう。
処理560〜570では、メモリに保存された連続する3つのデータを比較する(560)。このとき、図5(b)のように、D<Dk−1<Dk−2なら立ち下がり状態と判別できるので、PEAK_DETを0にして、PEAK_TEMPの値をPEAKへ保存し(570)、メインルーチンへ復帰する。一方、処理560でD<Dk−1<Dk−2の条件以外なら何もせずにメインルーチンへ復帰する。このような処理を繰り返し行なうことでPEAK_TEMPに1サイクルごとのピーク値が保存できるようになっている。
復帰したメインルーチンでは、「50Hz、60Hz判定処理」(600)を行なう。この「50Hz、60Hz判定処理」(600)では、まず、図6(a)に示すように、電源周波数が50Hzか60Hzかを区分するフラグHERTZの値を読み込む。このとき、値が1なら60Hz、値が2なら50Hzの判定が完了しているので処理をせずにメインルーチンへ復帰する(610)。処理610で、HERTZの値が0の場合は、PK_COUNTの値を判別する(620)。PK_COUNTの値が1の場合は、ピークとピークの間の割り込み回数をカウントするレジスタINT_COUNTを一つインクリメントしてメインルーチンへ復帰する(630)。PK_COUNTの値が2の場合は、INT_COUNTの値と割込みインターバルクロック時間t0を掛け合わせた値をレジスタR1に保存することで、カウント数を時間に変換する(640)。次に、この時間に変換したレジスタR1の値が15.5msと18msの間にあれば(650)、周波数を60Hzと判別し、HERTZを1として、メインルーチンへ復帰する(660)。一方、18.5msと21.5msの間にあれば(670)、周波数が50Hzであると判別し、HERTZを2としてメインルーチンへ復帰する(680)。また、レジスタR1の値がこれら以外の場合は、正しく検出できなかったので、PK_COUNTに1を保存し、INT_COUNTに0を保存してメインルーチンへ復帰する(690)。その状態を図6(b)に示す。
メインルーチンでは、作動時間をカウントするレジスタTMR1をインクリメントし(700)、インクリメントしたレジスタTMR1の値を、予め設定したモータ起動時の起動電流の発生時間を保存した値KIDO_TIMと比較する(800)。このとき、レジスタTMR1の値がKIDO_TIMより小さな場合は、モータM1の始動電流を検出しないように処理1400へ進んで、レジスタTMR1の値がKIDO_TIMより大きくなるまで、以上の処理を繰り返す。一方、処理800で、レジスタTMR1の値がKIDO_TIMより大きな場合は、「過電流検出処理1」(900)を実行する。
「過電流検出処理1」(900)は、図7に示すように、処理500で検出したピークPEAKの値とモータ過電流検出基準値IEとを比較する(910)。モータ過電流検出基準値IEは、予め設定しておいた値で、IE値をPEAK値が上回った場合は、レジスタOVER_CT1をインクリメントする(920)。一方、IE値をPEAK値が下回った場合は、レジスタOVER_CT1をデクリメントする(930)。このとき、レジスタOVER_CT1が負の値になる場合は(940)、レジスタ値を0にする(950)。このようにPEAK値がIE値を上回ったか、下回ったかによって差し引きされたレジスタOVER_CT1の値は、交流電源周波数が50Hzの場合と60Hzの場合とに分けて(50Hzと60Hzとでは、周波数の違いから単位時間に流れる電流量が異なるため)経過時間をチェックする(960)。すなわち、HERTZが2の場合は、交流電源周波数が50Hzなので、レジスタOVER_CT1の値をOVER_ER_50Hの値と比較する(970)。OVER_ER_50Hは、交流電源周波数が50Hzの場合の異状を判別する過電流の基準値を設定したもので、この値をレジスタOVER_CT1の値が同じか上回った場合に異常とする(975)。一方、下回った場合は、メインルーチンへ復帰する。また、処理960で、HERTZが2で無い場合、交流電源周波数が60Hzの場合も同様である。すなわち、レジスタOVER_CT1の値を交流電源周波数が60Hzの場合の異状を判別する基準値を設定したOVER_ER_60Hの値と比較して(980)。この値をOVER_CT1の値が所定期間の間、同じか上回った場合に、図10に示すように異常とする(985)。一方、下回った場合は、メインルーチンへ復帰する。
メインルーチンでは、異常を検出すると(1000)、エラー表示を行なって(1500)、モータ回路を遮断する(1600)。一方、処理1000で異常を検出しなかった場合は、「平均動作電流検出処理」を実行する(1100)。このように、ピーク電流が基準値を上回った際に異常を報知することにより、例えば、モータM1の回転開始からロック状態になって過電流が流れている場合でも、過電流が流れていることを検出できる。
「平均動作電流検出処理」(1100)では、図8のように、処理500で検出したピークPEAKの値とモータM1の定格電流値を設定したIS_110とを比較する(1110)。このとき、PEAKがIS_110を上回った場合は、PEAK値をIS_110に置き換え(上限リミッタ)る(1115)。処理1110で、PEAKがIS_110を下回った場合は、以下のような処理を実行する。
〔数1〕
PK_TOTAL=PK_TOTAL−PK_MEM[i]+PEAK
このような処理を実行することで、PK_MEM[i=1〜32]の合計値の保存されたレジスタPK_TOTALから、PK_MEM[i]の古いデータを削除して最先のデータ値PEAKに置き換え(1120)、古いPK_MEM[i]を更新する。また、i=i+1とすることで、次回の更新データの引数を設定し(1130)、その際、引数がデータ数nを越えた場合は(1140)、i=0としてリセットする(1150)。ここで、更新されたPK_TOTALは、データ数nで除して平均値を出す。また、その平均値に係数(KEISU1)を掛けることで、誤動作を起こさない余裕度を付与した値を算出し、モータ過電流検出処理2の基準値としてレジスタIDEに保存して(1160)、メインルーチンへ復帰する。
メインルーチンでは、「過電流検出処理2」を実行する(1200)。「過電流検出処理2」(1200)では、図9に示すように、処理500で検出したピークの値PEAKと前記「過電流検出処理2」の基準であるレジスタIDEとを比較する(1210)。このとき、PEAK値がIDE値を上回った場合は、レジスタOVER_CT2をインクリメントする(1220)。一方、IDE値をPEAK値が下回った場合は、レジスタOVER_CT2をデクリメントする(1230)。このとき、レジスタOVER_CT2が負の値になる場合は(1240)レジスタ値を0にする(1250)。このようにPEAK値がIDE値を上回ったか、下回ったかによって差し引きされたレジスタOVER_CT2の値は、交流電源周波数が50Hzの場合と60Hzの場合とに分けて経過時間をチェックする(1260)。すなわち、HERTZが2の場合は、交流電源周波数が50Hzなので、レジスタOVER_CT2の値をOVER_ER_50Hの値と比較する(1270)。OVER_ER_50Hは、交流電源周波数が50Hzの場合の異状を判別する基準値を設定したもので、この値をOVER_CT2の値が同じか上回った場合に、異常とする(1275)。一方、下回った場合、メインルーチンへ復帰する。処理1260で、HERTZが2で無い場合、すなわち、交流電源周波数が60Hzの場合も同様である。レジスタOVER_CT2の値を交流電源周波数が60Hzの場合の異状を判別する基準値を設定したOVER_ER_60Hの値と比較して(1280)、この値をOVER_CT2の値が同じか上回った場合に異常とする(1285)。一方、下回った場合は、メインルーチンへ復帰する。こうすることで、図11に示すように、モータ電流Iaのピークの平均値から求めた基準値を所定期間上回った際に異常と判別する。
メインルーチンでは、異常を検出すると(1300)、エラー表示を行なって(1500)、モータ回路を遮断する(1600)。このように、平均値を算出することで、例えば、モータM1やモータM1が駆動する系の個体差などによる誤差を均すことができる。また、平均値を算出することでピーク電流をフィルタリングして電源の変動などのノイズを排除することもできる。さらに、そのサンプリングしたピーク値を順に古いものと入れ替えてメモリ手段に記憶させることにより、刻々と変化する電源の変動などのノイズも吸収できる。
また、処理1300で異常を検出しなかった場合は、TMR0を0として(1400)、処理200へ戻って以後の処理を繰り返す。
以上のように平均値を算出して基準値を更新することにより、電源変動や温度変化など外部要因の影響を受けないで、正確で確実なモータM1の異常検出が可能である。また、平均値を算出するので、部品の誤差が小さくなる。そのため、モータM1の電流検出回路には、高精度の部品を用いなくとも安価な部品が使用可能である。さらに、算出される基準値は、現在の負荷状況をモニタして平均値より導き出しているので、定格より小さな負荷で動作している場合でも速やかな過電流検出が可能である。また、例えば、2秒間に70%の割合で過電流を検出した場合などのように、一定期間における過電流検出の割合で異常を検出するので、一過性のノイズに強い。特に、50Hz・60Hzを自動検出して検出した周波数に基づいて基準値を変更しているので、電源周波数の違いにかかわらず正確な検出ができる。
この実施例1は、「1サイクルピーク検出処理」、「50Hz、60Hz判定処理」、「過電流検出処理1」、「平均動作電流検出処理」、「過電流検出処理2」の各処理をロジック回路で実現したものである。
すなわち、図12の「1サイクルピーク検出処理」回路は、比較器CPM1〜5、ワンショットマルチバイブレータMM1〜2、フリップフロップFF1、ラッチLACH1〜2、セレクタSEL1、カウンタC1で構成され、データDj−2、Dj−1、D・Dk−2、Dk−1、Dを比較器CMP1〜5で比較して波形の立ち上がりと立ち下がりを算出し、その立ち上がりと立ち下がりの間のピーク値を検出できるようにしたものである。
「50Hz、60Hz判定処理」回路は、図13に示すように、カウンタC1とC2、比較器CMP6〜9、D−フリップフロップで構成し、モータ電流Iaのピークとピークの間の割り込み回数を計数するカウンタC1、C2の値を、50Hz及び60Hzの周波数と対応する周期の信号と比較することで50Hzあるいは60Hzかを検出するようになっている。
「過電流検出処理1」回路は、図14に示すように、比較器CMP10と11、アップダウンカウンタC3、セレクタSEL2で構成し、比較器CMP10でPEAK値がIE値を上回ったか、下回ったかを検出し、その結果によって差し引きしたカウンタC3の値をセレクタSEL2によって交流電源周波数が50Hzの場合と60Hzの場合とに分けて経過時間をチェックし、過電流を検出するようにしたものである。
「平均動作電流検出処理」回路は、図15に示すように、FIFOメモリ、比較器CMP12、ラッチLACH3と4、セレクタSEL3、減算器、加算器、除算器、乗算器で構成し、FIFOメモリに入力したピーク値の値を加算して、平均値を算出できるようにしたものである。
「過電流検出処理2」回路は、図16に示すように、比較器CMP13と14、アップダウンカウンタC4、セレクタSEL4で構成し、比較器CMP13でPEAK値がIDE値を上回ったか、下回ったかを検出し、その結果によって差し引きしたカウンタC4の値をセレクタSEL3によって交流電源周波数が50Hzの場合と60Hzの場合とに分けて経過時間をチェックすることで、過電流を検出するようにしたものである。
この発明は、例えば、ACレバーシブルモータなどの交流モータの過電流検出に最適なので、このようなモータを使用する電磁弁などの分野での利用が期待できる。
実施形態のブロック図 実施形態の要部の回路図 実施形態のフローチャート 実施形態のフローチャート 実施形態のフローチャート (a)実施形態のフローチャート、(b)図6(a)を説明する作用説明図 実施形態のフローチャート 実施形態のフローチャート 実施形態のフローチャート 実施形態の作用説明図 実施形態の作用説明図 実施例1の要部のロジック回路 実施例1の要部のロジック回路 実施例1の要部のロジック回路 実施例1の要部のロジック回路 実施例1の要部のロジック回路
符号の説明
C 電流検出手段
Ia モータ電流
Rd モータ電流検出抵抗
M1 モータ
U1 オペアンプ
U2 マイクロプロセッサ

Claims (2)

  1. 複数の電流値を記憶させるメモリ手段と、
    モータ電流(Ia)を検出する電流検出手段(C)と、
    前記検出手段(C)の検出した電流(Ia)の交流電源の周期ごとのピーク値を検出するピーク検出処理手段と、
    電源周波数が50Hzか60Hzかを検出する判定処理手段と、
    前記ピーク検出処理手段が検出したピーク値(PEAK)とモータ(M1)の定格電流値を設定したレジスタ(IS_110)の値とを比較して、ピーク値(PEAK)がレジスタ(IS_110)の値を上回った場合は、ピーク値(PEAK)をレジスタ(IS_110)に置き換え、ピーク値(PEAK)を順に古いものと入れ替えてメモリ手段に記憶し、一方、ピーク値(PEAK)がレジスタ(IS_110)の値を下回った場合は、下回ったピーク値(PEAK)を順に古いものと入れ替えてメモリ手段に記憶し、かつ、前記メモリ手段に記憶したピーク値(PEAK)の平均値を算出して、その算出した平均値に許容値を加えた基準値(IDE)を繰り返し算出する平均動作電流検出処理手段と、
    前記平均動作電流検出処理手段の算出する基準値(IDE)とピーク検出処理手段で検出したピーク値(PEAK)とを比較し、前記ピーク値(PEAK)が基準値(IDE)を上回った回数と、前記判定処理手段が検出した電源周波数に基づいて選択される予め電源周波数ごとに設定された異常を判別する過電流の基準値(回数)とを比較して、異常を検出した回数が所定期間内に前記基準値(回数)と同じか上回った場合に異常とする過電流検出処理手段とを備えたモータの過電流検出回路。
  2. 上記電流検出手段(C)の検出する電流値が予め設定した基準値を上回った際に、過電流が流れたことを検出する請求項1に記載のモータの過電流検出回路。
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