JP4735806B2 - 符号化装置、復号化装置及びこれらのプログラム - Google Patents
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Description
しかしながら、非特許文献1においては、画像の微細なエッジを再現しうる符号化処理及び復号化処理が考慮されていない。
好適には、画像要素から、より解像度の低い多値画像を生成する多値画像生成手段をさらに有し、前記識別データ生成手段は、前記多値画像生成手段により生成された多値画像に基づいて識別データを生成し、前記多値画像生成手段により生成された多値画像の階調を表す2値網点パターンを生成する網点パターン生成手段をさらに有する。
好適には、前記符号化手段は、前記網点パターン生成手段により生成される2値網点パターンと、前記多値画像生成手段により生成される多値画像における位置とを対応付けて符号化する。
2値画像の符号化方式として、JBIG2のハーフトーン領域符号化が提案されている。
図1は、ハーフトーン領域の符号化処理を説明する図であり、図1(A)は、符号化対象である2値画像を例示し、図1(B)は、ハーフトーン領域符号化処理において作成される画像辞書700を例示し、図1(C)は、この画像辞書700を用いて生成された符号データ及びその復号画像610を例示する。
図1(A)に例示するように、2値の画像要素(本例では、文字画像「A」)は、濃度値(階調値)に応じた複数の網点パターンで構成され、擬似的に階調表現される。網点パターンの大きさは、濃度値に対応している。本例では、文字画像「A」が均一な濃度を有するため、均一な大きさの網点パターンが文字画像「A」を構成している。JBIG2のハーフトーン領域符号化処理は、これら網点パターン(2値)を濃度値に対応付けて画像辞書700に登録し、網点パターンで構成された2値画像を符号化する。
この画像辞書700を用いて、入力画像600が符号化されると、図1(C)に例示するような符号データが生成される。符号データは、入力画像600における各領域の濃度値(すなわち、インデクス)と、この濃度値が存在する位置を示す位置情報(格子状の位置)とで構成される。
そして、この符号データは、画像辞書700を参照して復号化され、復号画像610となる。具体的には、符号データ(濃度値)に基づいて、画像辞書700に登録されている網点パターンが選択され、選択された網点パターンが符号データ(位置情報)に応じて配置されて、復号画像610が生成される。
図2に例示するように、識別されうる濃度値が3階調である場合には、画像辞書702には、エッジを有する文字画像「A」に基づいて、2値画像の非エッジ部分を識別するインデクス1、及びエッジ部分を識別するインデクス2が登録されうる。入力画像602がハーフトーン領域符号化処理により符号化されると、その復号画像612では、文字画像「A」のエッジ情報が失われてしまう場合がある。
図3は、本発明にかかる画像処理装置2による符号化処理を例示する図である。
図3に示すように、2値の入力画像602から、非エッジ部分を識別する位置情報(識別データ)に加えて、2値修正データ620(エッジ画像)がさらに生成される。2値修正データ620は、入力画像602のエッジ部分に対応する画像データである。非エッジ部分画像614は、所定の濃度値又は濃度値の範囲である画像部分の位置情報に基づいて識別され、識別データが生成される。
また、識別データは、ハーフトーン領域符号化により符号化され、2値修正データ620は、ジェネリック領域符号化により符号化され、符号データ900が生成される。
図4に例示するように、符号データ900に含まれる識別データ(位置情報)は、ハーフトーン領域で復号化され、非エッジ部分画像614が生成される。また、符号データ900に基づいて、2値修正データ620が、ジェネリック領域で複合化されて生成される。さらに、非エッジ部分画像614と2値修正データ620とに基づいて、復号画像630が、JBIG2で規定されるリファインメント領域を利用して生成される。なお、リファインメント領域は、既知の画像に変更を加え、この画像とは異なる画像を生成する領域である。
このようにして、文字画像「A」の微細なエッジの再現性が向上されうる。
本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置2を説明する。
本実施形態における画像処理装置2のハードウェア構成を説明する。
図5は、本発明にかかる符号化方法及び復号化方法が適応される画像処理装置2のハードウェア構成を、制御装置20を中心に例示する図である。
図5に例示するように、画像処理装置2は、CPU202及びメモリ204などを含む制御装置20、通信装置22、HDD・CD装置などの記憶装置24、並びに、LCD表示装置あるいはCRT表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)26を有する。
画像処理装置2は、例えば、後述する符号化プログラム4及び復号化プログラム5がプリンタドライバの一部としてインストールされた汎用コンピュータであり、通信装置22又は記憶装置24などを介して画像データを取得し、取得された画像データを符号化又は復号化してプリンタ装置10に送信する。また、画像処理装置2は、プリンタ装置10のスキャナ機能より光学的に読み取られた画像データを取得し、取得された画像データを符号化してもよい。
図6は、制御装置20(図5)により実行され、本発明にかかる符号化方法を実現する第1の符号化プログラム4の機能構成を例示する図である。
図6に例示するように、符号化プログラム4は、ラスタ生成部400、多値データ生成部402、網点データ生成部404、エッジ検出部406、修正データ生成部408及び符号生成部410を含み、符号生成部410は、非エッジ情報符号化部412及びエッジ情報符号化部414を含む。
なお、符号化プログラム4の全部又は一部の機能は、プリンタ装置10に設けられたASICなどにより実現されてもよい。
このようにして、多値データ生成部402及び網点データ生成部404は、2値画像の非エッジ部分を識別する識別データを生成する識別データ生成手段を構成する。
より具体的には、非エッジ情報符号化部412は、網点データ生成部404により生成された識別データ(入力画像602に含まれる画像要素の非エッジ部分を位置情報により識別するデータ)に基づいて、入力画像602に含まれる画像要素の非エッジ情報を、JBIG2に規定されるハーフトーン領域符号化により符号化する。
なお、非エッジ情報符号化部412及びエッジ情報符号化部414は、それぞれの符号化対象を、エントロピー符号化(ハフマン符号化、算術符号化又はLZ符号化など)により符号化してもよい。
図7に示すように、多値データ生成部402は、2階調で表現される2値画像を、3階調以上で表現される多値画像データに変換する。多値データ生成部402は、例えば、2値画像に含まれる0値をそのまま0値とし、2値画像に含まれる1値を255値とし、さらに、主走査方向に向けて解像度に応じた所定の間隔で注目画素を選択し、注目画素を含む周辺領域(例えば2×2画素サイズの領域)の画素値(0又は255)の平均値を算出することにより多値化を行う。
図8は、符号化プログラム4(図6)により生成される符号データを例示する図である。
図8に例示するように、符号データは、データの属性情報などが含まれたヘッダと、画像要素の非エッジ部分を示す識別データ(位置情報等)に相当するハーフトーン領域符号と、2値修正データ620に相当するジェネリック領域符号とを含む。ハーフトーン領域符号には、画像要素の非エッジ部分に対応する網点パターン(濃度値)が存在する領域を示す位置情報が含まれている。ジェネリック領域符号には、2値修正データ620が符号化された符号データが含まれている。
図9は、符号化プログラム4による符号化処理(S10)を示すフローチャートである。
図9に示すように、ステップ100(S100)において、ラスタ生成部400は、PDLファイルが入力画像として入力されると、入力されたPDLファイルに基づいて、2値の入力画像602を、多値データ生成部402及び修正データ生成部408に対して出力する。
多値データ生成部402は、ラスタ生成部400から入力された文字画像を、より解像度の低い多値画像データに変換して網点データ生成部404及びエッジ検出部406に対して出力する。
ステップ106(S106)において、修正データ生成部408は、エッジ検出部406から入力されたエッジ部分を、ラスタ生成部400から入力された文字画像から選択し、選択された画像部分以外の領域を所定の画素値に設定することにより、2値修正データを生成する。修正データ生成部408は、生成された2値修正データをエッジ情報符号化部414に対して出力する。
ステップ110(S110)において、エッジ情報符号化部414は、修正データ生成部408により生成された2値修正データを、ジェネリック領域符号化により符号化する。
ステップ112(S112)において、符号生成部410は、非エッジ情報符号化部412から出力された非エッジ情報に対応する符号データと、エッジ情報符号化部414から出力されたエッジ情報(2値修正データ)に対応する符号データとを含む符号データ900を生成して出力する。
図10は、制御装置20(図5)により実行され、本発明にかかる復号化方法を実現する復号化プログラム5の機能構成を例示する図である。
図10に例示するように、復号化プログラム5は、復号処理部500、非エッジ画像復号化部502、エッジ画像復号化部504及び復号画像生成部506を有する。
なお、復号化プログラム5の全部又は一部の機能は、プリンタ装置10に設けられたASICなどにより実現されてもよい。
エッジ画像復号化部504は、復号処理部500から入力されたエッジ情報に基づいて、ジェネリック領域復号化により、2値画像のエッジ部分に相当するエッジ画像(図4に示される2値修正データ620)を生成し、復号画像生成部506に対して出力する。
図11は、復号化プログラム5による復号化処理(S20)を示すフローチャートである。
図11に示すように、ステップ200(S200)において、復号処理部500(図10)は、入力された符号データ900(図8)を、ハーフトーン領域符号(非エッジ部分を識別する識別データ)及びジェネリック領域符号(2値修正データの符号データ)に復号化し、ハーフトーン領域符号を非エッジ画像復号化部502に対して出力し、ジェネリック領域符号をエッジ画像復号化部504に対して出力する。
ステップ204(S204)において、エッジ画像復号化部504は、復号処理部500から入力されたジェネリック領域符号に基づいて、エッジ画像(2値修正データ620)を復号化する。生成されたエッジ画像は、復号画像生成部506に入力される。
また、画像処理装置2は、画像要素をハーフトーン領域符号化及びジェネリック領域符号化により効果的に符号化するので、より高い圧縮率で符号化できる。
本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置2を説明する。
図12は、本発明にかかる符号化方法を実現する第2の符号化プログラム6の機能構成を例示する図である。
図12に例示するように、符号化プログラム6は、ラスタ生成部400、多値データ生成部402、網点データ生成部404、エッジ検出部606、修正データ生成部408及び符号生成部410を含み、符号生成部410は、非エッジ情報符号化部412及びエッジ情報符号化部414を含む。
符号化プログラム6は、ラスタ生成部400が、取得された入力画像602を、多値データ生成部402、エッジ検出部606及び修正データ生成部408に対して出力し、多値データ生成部402が、多値画像データを網点データ生成部404のみに出力し、エッジ検出部606が、濃度ヒストグラムにより画像要素のエッジ部部分を検出する点で、符号化プログラム4(図6)と異なる。
なお、図12に示す各構成のうち、図6に示された構成と実質的に同一なものには同一の符号が付されている。
さらに、エッジ検出部406は、多値化された濃度値に基づいて、濃度分布(ヒストグラム)を作成する。エッジ検出部406は、作成された濃度ヒストグラムから、所定の濃度値又は濃度値の範囲を画像要素のエッジ部分として検出する。
図13は、符号化プログラム6による符号化処理(S30)を示すフローチャートである。なお、図13に示す各処理のうち、図9に示された処理と実質的に同一なものには同一の符号が付されている。
図13に示すように、S100及びS102の処理において、2値の入力画像602が入力され、この入力画像602の画像要素の非エッジ部分が検出される。また、入力画像602は、ラスタ生成部400により、エッジ検出部606に入力される。
以上説明したように、本実施形態における画像処理装置2は、濃度ヒストグラムを作成してエッジ画像を生成するので、画像要素のエッジ部分を特定でき、画像要素の微細なエッジ情報を保持した状態で符号化できる。
本発明の第3の実施形態にかかる画像処理装置2を説明する。
図14は、本発明にかかる符号化方法を実現する第3の符号化プログラム8(不図示)によるエッジ検出処理を説明する図である。なお、符号化プログラム8の構成は、符号化プログラム6(図12)の構成と実質的に同一である。
図14に示すように、エッジ検出部606は、入力画像602を多値化することなく、エッジ検出オペレータ(すなわち、予め用意されたエッジパターン群)との相関を算出することにより、画像要素のエッジ部分を検出する。
エッジ検出部606は、図14(A)に例示される入力画像602と、図14(B)に例示される予め用意された様々なエッジパターンを含むエッジ検出オペレータとの相関を算出し、これらが略一致すると判定した場合には、この画像部分がエッジ部分であると検出する。
さらに、図14(D)に示すように、修正データ生成部408が、エッジに対応する画像部分を入力画像602から選択することにより、2値修正データ620が生成される。
図15は、符号化プログラム8による符号化処理(S40)を示すフローチャートである。なお、図15に示す各処理のうち、図9に示された処理と実質的に同一なものには同一の符号が付されている。
図15に示すように、S100及びS102の処理において、2値の入力画像602が入力され、この入力画像602の画像要素の非エッジ部分が検出される。また、入力画像602は、ラスタ生成部400により、エッジ検出部606に入力される。
以上説明したように、本実施形態における画像処理装置2は、エッジ検出オペレータを用いてエッジ画像を生成するので、画像要素のエッジ部分を効果的に特定でき、画像要素の微細なエッジ情報を保持した状態で符号化できる。
10・・・プリンタ装置
20・・・制御装置
204・・・CPU
204・・・メモリ
22・・・通信装置
24・・・記憶装置
4・・・符号化プログラム
400・・・ラスタ生成部
402・・・多値データ生成部
404・・・網点データ生成部
406・・・エッジ検出部
408・・・修正データ生成部
410・・・符号生成部
412・・・非エッジ情報符号化部
414・・・エッジ情報符号化部
5・・・復号化プログラム
500・・・復号処理部
502・・・非エッジ画像復号化部
504・・・エッジ画像復号化部
506・・・復号画像生成部
Claims (8)
- 網点パターンで表された画像要素のエッジ部分に対応するエッジ画像を生成するエッジ画像生成手段と、
画像要素の非エッジ部分を識別する識別データを生成する識別データ生成手段と、
前記エッジ画像生成手段により生成されたエッジ画像をJBIG2で規定されるジェネリック領域符号化により符号化し、前記識別データ生成手段により生成された識別データで識別される非エッジ部分に対応する非エッジ画像をJBIG2で規定されるハーフトーン領域符号化により符号化する符号化手段と
を有する符号化装置。 - 画像要素のエッジを検出するエッジ検出手段をさらに有し、
前記エッジ画像生成手段は、前記エッジ検出手段により検出されたエッジに対応する画像部分と、画像要素に基づいて、エッジ画像を生成する
請求項1に記載の符号化装置。 - 画像要素から、より解像度の低い多値画像を生成する多値画像生成手段
をさらに有し、
前記識別データ生成手段は、前記多値画像生成手段により生成された多値画像に基づいて識別データを生成し、
前記多値画像生成手段により生成された多値画像の階調を表す2値網点パターンを生成する網点パターン生成手段
をさらに有する
請求項1に記載の符号化装置。 - 前記符号化手段は、前記網点パターン生成手段により生成される2値網点パターンと、前記多値画像生成手段により生成される多値画像における位置とを対応付けて符号化する
請求項3に記載の符号化装置。 - 符号データに基づいて、符号化された画像要素のエッジ部分に対応するエッジ画像をJBIG2で規定されるジェネリック領域復号化により復号化するエッジ画像復号化手段と、
符号データに含まれる識別データに基づいて、符号化された画像要素の非エッジ部分に対応する非エッジ画像をJBIG2で規定されるハーフトーン領域復号化により復号化する非エッジ画像復号化手段と、
前記エッジ画像復号化手段により復号化されたエッジ画像と、前記非エッジ画像復号化手段により復号化された非エッジ画像とに基づいて、網点パターンで表された画像要素を生成する画像要素生成手段と
有する復号化装置。 - 前記画像生成手段は、前記エッジ画像復号化手段により復号化されたエッジ画像と、前記非エッジ画像復号化手段により復号化された非エッジ画像との論理和演算を行うことにより、網点パターンで表された画像要素を生成する
請求項5に記載の復号化装置。 - コンピュータを含む符号化装置において、
網点パターンで表された画像要素のエッジ部分に対応するエッジ画像を生成するエッジ画像生成ステップと、
画像要素の非エッジ部分を識別する識別データを生成する識別データ生成ステップと、
前記生成されたエッジ画像をJBIG2で規定されるジェネリック領域符号化により符号化し、前記生成された識別データで識別される非エッジ部分に対応する非エッジ画像をJBIG2で規定されるハーフトーン領域符号化により符号化する符号化ステップと
を前記符号化装置のコンピュータに実行させるプログラム。 - コンピュータを含む復号化装置において、
符号データに基づいて、符号化された画像要素のエッジ部分に対応するエッジ画像をJBIG2で規定されるジェネリック領域復号化により復号化するエッジ画像復号化ステップと、
符号データに含まれる識別データに基づいて、符号化された画像要素の非エッジ部分に対応する非エッジ画像をJBIG2で規定されるハーフトーン領域復号化により復号化する非エッジ画像復号化ステップと、
前記復号化されたエッジ画像と、前記復号化された非エッジ画像とに基づいて、網点パターンで表された画像要素を生成する画像要素生成ステップと
を前記復号化装置のコンピュータに実行させるプログラム。
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