JP4732250B2 - 情報処理装置、制御方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、制御方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、原画像に対して圧縮処理を行う画像圧縮技術に関する。
近年、スキャナの普及により文書の電子化が進んでいる。ところが、電子化された文書をフルカラービットマップ形式で記憶しようとすると、例えば、A4サイズの場合では300dpiでデータ量が約24Mバイトになり、電子化文書を格納するのに必要なメモリ量は膨大になってしまう。又、そのような大容量のデータは、電子メール等に添付して送信するのに適したサイズとはいえない。そこで、通常は、そのようなフルカラー画像を圧縮することが行われている。よく使われる圧縮方式としてはJPEG圧縮がある。又、特許文献1に記載された圧縮方式によれば、原画像から文字領域を抽出し、文字領域に対応する文字画像と、文字画像を排除した画像とを生成し、それぞれに異なる圧縮処理を施す画像処理装置が記載されている。
特開2002−077633号公報
しかしながら一般的なJPEG圧縮方法では圧縮率を高めようとすると文書で重要となる文字部分のモスキートノイズが増大して可読性が低下してしまう。又、特許文献1に記載された方法においても、文字部分に関しては、一定以上の画像解像度がないと良好な画質を得にくい。この点について図2を用いて更に説明する。図2の(a)と(d)が同一原稿をそれぞれ100dpi、300dpiでスキャンした画像を、ピクセル等倍で表示した場合の画像である。これらを2値化した画像が、夫々(b)と(e)である。また、比較のために100dpiの2値画像を300dpiと同じサイズに単純拡大したものが(c)である。図2の(c)と(e)とを比べるとわかるように、低解像度画像を2値化すると文字品位が極端に落ちることになる。また、低解像度の2値画像を可読性がよくなるように補正しようとしても非常に困難である。従って、原画像を2値化して得られた2値化画像を用いて文字画像を生成する特許文献1の構成では、低解像度画像の場合、文字の判読性を向上することは困難である。また、高解像度画像であっても非常に小さな文字に対しては同様の問題がある。
一方、原画像を圧縮処理する前に高解像度化してそれを原画像として特許文献1の方法で圧縮処理をすれば、文字部の画像品位は上がる。ところが、原画像が高解像度になっているため、圧縮率は下がってしまう(ファイルサイズが大きくなってしまう)。また下地画像部分を圧縮するまでの画像変換回数が1回増えるためそれによる画質劣化が起こる。
本発明は、低解像度画像や文字の大きさが小さい文書画像における文字の判読性を向上しながら、高い圧縮率で画像を圧縮可能にすることを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
多値の原画像の圧縮処理を行う情報処理装置であって、
前記多値の原画像に対して2値化処理を行うことにより、第1の2値画像を取得する低解像度2値画像取得手段と、
前記低解像度2値画像取得手段で取得した第1の2値画像に対して領域判別処理を行うことにより、文字領域を検出して当該文字領域の位置情報を得る文字領域抽出手段と、
前記文字領域抽出手段で得た位置情報に基づいて、前記第1の2値画像における文字部分を抽出し、当該抽出された文字部分に対応する前記多値の原画像の色を求めることにより、前記文字領域内に含まれる各文字の文字色を抽出する文字色抽出手段と、
前記多値の原画像に対して補間処理を行って高解像度化し、前記低解像度2値画像取得手段で2値化処理を行う際に求めた2値化閾値を用いて当該高解像度化された画像の2値化処理を行うことにより、前記第1の2値画像よりも高解像度の第2の2値画像を取得する高解像度2値画像取得手段と、
前記文字領域抽出手段で得た位置情報と前記文字色抽出手段で抽出した文字色と前記高解像度2値画像取得手段で取得した第2の2値画像とに基づいて、文字色ごとに高解像度の部分2値画像を生成する色別画像生成手段と、
前記色別画像生成手段で文字色ごとに生成された部分2値画像に対して第1の圧縮処理を行うことにより文字領域圧縮データを生成する第1生成手段と、
前記多値の原画像において、前記文字色抽出手段で抽出された前記第1の2値画像における文字部分に対応する部分の画素を、周囲の画素値で塗りつぶし、当該塗りつぶして得た画像に対して第2の圧縮処理を行うことにより背景圧縮データを生成する第2生成手段と、
前記第1生成手段で生成した文字領域圧縮データと前記第2生成手段で生成した背景圧縮データと前記文字領域抽出手段で取得された各文字領域の位置情報と、前記文字色抽出手段で抽出された文字色情報とを用いて、前記多値の原画像の圧縮データを生成する第3生成手段とを備える。
又、上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置の制御方法は、
多値の原画像の圧縮処理を行う情報処理装置の制御方法であって、
低解像度2値画像取得手段が、前記多値の原画像に対して2値化処理を行うことにより、第1の2値画像を取得する低解像度2値画像取得工程と、
文字領域抽出手段が、前記低解像度2値画像取得工程で取得した第1の2値画像に対して領域判別処理を行うことにより、文字領域を検出して当該文字領域の位置情報を得る文字領域抽出工程と、
文字色抽出手段が、前記文字領域抽出工程で得た位置情報に基づいて、前記第1の2値画像における文字部分を抽出し、当該抽出された文字部分に対応する前記多値の原画像の色を求めることにより、前記文字領域内に含まれる各文字の文字色を抽出する文字色抽出工程と、 高解像度2値画像取得手段が、前記多値の原画像に対して補間処理を行って高解像度化し、前記低解像度2値画像取得工程で2値化処理を行う際に求めた2値化閾値を用いて当該高解像度化された画像の2値化処理を行うことにより、前記第1の2値画像よりも高解像度の第2の2値画像を取得する高解像度2値画像取得工程と、
色別画像生成手段が、前記文字領域抽出工程で得た位置情報と前記文字色抽出工程で抽出した文字色と前記高解像度2値画像取得工程で取得した第2の2値画像とに基づいて、文字色ごとに高解像度の部分2値画像を生成する色別画像生成工程と、
第1生成手段が、前記色別画像生成工程で文字色ごとに生成された部分2値画像に対して第1の圧縮処理を行うことにより文字領域圧縮データを生成する第1生成工程と、
第2生成手段が、前記多値の原画像において、前記文字色抽出工程で抽出された前記第1の2値画像における文字部分に対応する部分の画素を、周囲の画素値で塗りつぶし、当該塗りつぶして得た画像に対して第2の圧縮処理を行うことにより背景圧縮データを生成する第2生成工程と、
第3生成手段が、前記第1生成工程で生成した文字領域圧縮データと前記第2生成工程で生成した背景圧縮データと前記文字領域抽出工程で取得された各文字領域の位置情報と、前記文字色抽出工程で抽出された文字色情報とを用いて、前記多値の原画像の圧縮データを生成する第3生成工程と、を有する
本発明によれば、低解像度画像や文字の大きさが小さい文書画像における文字の判読性を向上しながら、高い圧縮率で画像を圧縮することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
<第1実施形態>
図8は本発明の一形態である文書ファイリングシステムの概略構成を示すブロック図である。情報処理装置800は、インターフェース806を介してスキャナ801より読込んだ文書画像(原画像)に対して以下で説明する圧縮処理を施し、圧縮コード1Aとして記憶装置802(本例ではハードディスク)に保存する。CPU803はROM804又はRAM805に記憶された制御プログラムやデータに基づいて各種処理を実行する。ディスプレイ807はCPU803の制御下で各種表示を行う。例えば、文書ファイリングに際して、各種GUIを提供する。キーボード808はCPU803に対して各種の指示を入力するのに用いられる。ユーザの指示を入力するためのデバイスとして不図示のポインティングデバイスが用いられてもよいし、キーボードとポインティングデバイスが併用されてもよい。
以上のような構成において、情報処理装置800は図1に示すような圧縮処理を実行する画像処理装置として機能する。情報処理装置800としてはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータを用いることができる。或は、文書ファイリング装置を複合機(MFP)を用いて構成し、以下で説明する画像処理装置の機能を複合機によって実現するようにしてもよい。
図1は第1実施形態に係る画像処理装置による画像圧縮処理を説明するブロック図である。図1では、原画像101に対して画像圧縮処理を行う構成が説明されている。画像2値化部102は原画像101に対して最適2値化を行い、2値画像103を得る。文字領域抽出部104は2値画像103から文字領域を検出し、文字領域座標118を作成する。
高解像度化処理部105は、原画像101に対して高解像度化処理を行い、高解像度画像106を生成する。画像2値化部107は、高解像度画像106に対して2値処理を行い、高解像度2値画像108を生成する。
文字判定文字色抽出部109では、文字領域抽出部104で作成された文字領域座標118が入力され、当該文字領域座標118に基づいて2値画像103の文字領域中の黒部分を文字部分として抽出(文字判定)し、該文字部分に対応する原画像101の色を算出する。こうして、文字判定文字色抽出部109は、文字部の位置とその色情報を生成する。減色画像生成部110は、文字領域座標118と上記文字の色情報と高解像度2値画像108とを参照して、減色後の各色単位に分割した2値画像111を作成する。つまり、色ごとの2値画像が作成されることになるので、減色後の文字色の数と同じ枚数の高解像度2値画像が作成されることになる。ここで、減色画像生成部110は、文字判定文字色抽出部109で得られた各文字色を所定の色数のいずれかの色へ分類することにより減色する。そして、減色画像生成部110は、高解像度2値画像108を用いて、減色された文字色毎に、文字領域の2値画像111を生成する(詳細は図3及び図4のフローチャートにより後述する)。また、減色画像生成部110は、各2値画像111と減色後の色とを対応付ける色情報120を生成する。MMR圧縮部112では、減色後の各色ごとに生成された高解像度2値画像111が入力され、それぞれMMR圧縮(2値画像の可逆圧縮)を行い、第1圧縮コード119を生成する。
文字塗りつぶし部113では、原画像101が入力されると共に、文字判定文字色抽出部109から文字部分を示す情報が入力され、原画像101の文字部分を特定する。そして、特定した文字部分を、文字部分以外の画素値(たとえば、その文字部分の周囲の画素色)で塗りつぶし、文字部塗りつぶし画像114を生成する。縮小部115は、文字部塗りつぶし画像114を縮小して(解像度を低下させて)、縮小画像116を作成する。JPEG圧縮部117は縮小画像116をJPEG圧縮して第2圧縮コード121を作成する。以上の文字領域座標118、第1圧縮コード119、色情報120及び第2圧縮コード121を結合したものが圧縮データ1Aである。
図1に示した動作を図3、図4及び図5A〜図5Fを使用して更に説明する。図3は、本実施形態の圧縮処理の主要部分を説明するフローチャートである。図4は、本実施形態の圧縮処理における減色画像作成部分を説明するフローチャートである。又、図5A〜Fは、第1実施形態による画像処理例を示す図である。
ステップS301では、スキャナ801から画像101を読み込む。例えば、図5Aに示す画像を読み込んだものとして説明する。ステップS302ではステップS301で入力された画像から2値画像103を作成する。ステップS302(画像2値化部102)における2値化処理は、誤差拡散2値化処理の様に画素密度により画像の濃度表現をする方法でなければ任意の方法で良い。但し、特開平08−221512号公報、特許第03106080号公報、特開2005−071088号公報に記載されている様な、画像に応じた2値化(最適2値化)を行う方法を採用すれば、圧縮後の画質がより良好になる。次に、ステップS303において、文字領域抽出部104は、2値画像103に対して領域判別を行い、図5Bのように文字領域(テキストブロック)と非文字領域に分離し、文字領域座標118を取得する。
ステップS304において、文字判定文字色抽出部109は、ステップS303で抽出された文字領域毎に文字部分(単位文字)と文字の色を抽出する。例えば、特開2004−128880号公報に記載されているように、文字領域内に含まれる各単位文字ごとの色を算出して、各文字領域内における代表となる文字色が決定される。図5A,Bの例では、TEXT1とTEXT3の領域は赤、TEXT2の領域は黒、赤、青の3色からなる文字領域(テキストブロック)と判定される。又、TEXT4の領域は黒、TEXT5は青文字からなる文字領域(テキストブロック)であると判定される。なお、複数色を含むと判定された文字領域は、後述するステップS308で色ごとのテキストブロックに分解されることになる。また、予め決めた数を超える文字色が検出された場合(例えば、文字にグラデーションがかかっている場合など)は、MMR圧縮に適していないと判断し、非文字部分として扱う。非文字部分に関しては、JPEG圧縮部117で圧縮されることになる。
次に、ステップS305において、文字塗りつぶし部113は、2値画像103に基づいて文字部分の画素の位置を求め、更に、原画像101(カラー画像)から当該文字部分に対応する画素をその周囲の画素の色で塗りつぶすことにより、文字部塗りつぶし画像114を作成する。この結果、例えば図5Fに示すような非文字部分が残っている画像が塗りつぶし画像114として得られる。このステップS305の処理が済むと2値画像103は不要になるので、破棄してもよい。ステップS306では、原画像101から文字部を塗りつぶして得られた画像をJPEG圧縮117により多値圧縮する。但し、塗りつぶし画像114の解像度が予め決めた値よりも大きい場合は画像縮小部115により縮小処理を施して縮小画像116を作成し、これをJPEG圧縮117の入力とするようにしてもよい。こうして、ステップS306により第2圧縮コード121が得られる。
ステップS307では、原画像101から高解像度2値画像108を生成する。この処理において、高解像度化処理部105は、入力した原画像101にバイキュービックや線形補間方法を用いて高解像度化処理を施し、高解像度画像106を作成する。このような補間処理を含む高解像度化処理によれば、画像を単純に拡大する場合とは異なり、文字画像の判読性を向上することができる。そして、当該作成された高解像度画像106を画像2値化部107により2値化して高解像度2値画像108を得る。尚、本実施形態においては、画像2値化部102と画像2値化部107の2値化処理における閾値決定方法は、2値画像103と高解像度2値画像108が大きく異なる画像になるのを防ぐために同じ方法(例えばヒストグラムを用いた2値化閾値決定方法)を用いるものとする。
ここで画像2値化部107は、画像2値化部102で算出した2値化閾値情報を使うことにより、高解像度画像から2値化閾値を計算する必要がなくなるので、高解像度化処理部105及び画像2値化部107の処理においてバンド処理が可能となる。このため、高解像度画像106は全面をメモリ上に持つのではなく一部のみをメモリ上に持てばよく、メモリが節約される。より詳しく説明すると、画像2値化部102が全面単一閾値による方法であれば、画像2値化部107もその単一閾値を使用する。一方、画像2値化部102が領域毎に適応的に閾値を用いる方法であれば、画像2値化部107において、その閾値を高解像度画像106の対応する領域毎に用いる。なお、高解像度2値画像108の画像解像度は、原画像101の解像度に応じて予め決めておく。本実施形態では、原画像101が100dpiならば高解像度2値画像108は300dpi、150dpiなら300dpi、200dpiなら400dpiとしている。もちろんこの設定は一例に過ぎない。
ステップS308以降において、減色画像生成部110により減色された色ごとの2値画像111が生成され、MMR圧縮部112により2値画像111に圧縮処理が施される。尚、2値画像111の生成には、ステップS307で得られた高解像度2値画像108、ステップS303で得られた文字領域座標118、ステップS304で得られた各テキストブロックの文字部(位置)と文字色が用いられる。まず、ステップS308において、ステップS304で複数色のテキスト部と判定された領域を色毎に分解する。例えば、TEXT2の領域は、図5Cの様に判定された色毎に分解される。この例では、TEXT2の領域における赤部分はTEXT6、黒部分はTEXT7、青部分はTEXT8に3分割されている。
ステップS309では、ステップS304とステップS308とで抽出された文字色毎のテキストブロックをそれぞれ比較し、同色のテキストブロックを判定する。更に、同色と判断されたテキストブロック同士をグループ化し、グループ化されたテキストブロックに対する文字色を新たに決定する。このグループ化されたテキストブロックは、後述するようにステップS310でグループ毎に結合されて複数の2値画像が生成されることになる。また、各グループに対して決定された新たな文字色は、ステップS310でMMR圧縮される2値画像に対して対応付けられる色情報120として保存されることになる。また、この新たな文字色は、各グループに属するテキストブロックの色に基づいて定められるものであり、例えば、同色判定の際に基準として用いた色であってもよいし、グループ化されたテキストブロックの平均色であってもよい。
なお、同色の判定は、例えばRGB各8ビットをRGB各2ビットとか3ビットとか予め決められた色範囲に減色して同一色になるかどうかでグループ分けする方法が挙げられる。どの程度まで減色するかは圧縮した画像にどの程度階調性を持たせたいかによって決まる。例えば人の目の青色に対する感度が低いことを利用してRGB 2/2/1bitとか、RGB 3/3/2bitというようにしてもよい。又、より正確に同色の判定を行いたい場合は、RGB形式ではなくより色差を比較しやすいYUV形式やLAB形式に変換して2ビットや3ビットに丸めてグループ分けをすることが好ましい。
ステップS310において、ステップS309で同色と判断された文字ブロックの画像を結合して図5Eに示すような新たな複数の2値画像111を作成する。作成された複数の2値画像111(TEXT1'、TEXT2'、TEXT3')の原画像上における位置は、図5Dに示すような位置になる。尚、ここで作成した2値画像111は、ステップS309で決定された色情報120と対応付けできるように出力される。また結合処理がなされて文字領域座標118に変更が生じた場合は、文字領域座標118を更新する。以上のように、2値画像111は図5Eのようになり、各2値画像は逐次MMR圧縮112により圧縮処理され第1圧縮コード119が作成される。
そして、ステップS311において、以上のような処理で得られた以下の4つのデータを結合して得られた圧縮データ1Aを出力する。圧縮データ1Aは、
(1)ステップS303において取得され、ステップS310において必要に応じて更新された文字領域座標118、
(2)ステップS310で得られた第1圧縮コード119、
(3)ステップS309で得られた色情報120、
(4)ステップS306で得られた第2圧縮コード121を含む。
図4は図3のステップS310における画像の結合処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS401では、ステップS309で同一色であると判定されたテキストブロック群の中から基準となる一つのテキストブロックを選択する。もし選択すべきテキストブロックがなければ、全てのテキストブロックに着いて処理を終了したものとして、ステップS402からステップS410へ進み、本処理を終了する。一方、ステップS401においてテキストブロックが選択された場合は、ステップS402からステップS403へ進む。ステップS403では、基準となる(選択された)テキストブロックと同一色のテキストブロックの中から、その基準となるテキストブロックに最も近いテキストブロックを探して、結合対象として選択する処理を行う。ここで、近傍のテキストブロックから結合対象とするのは、2つのブロックを結合して新たな2値画像を作成した場合に結合させた2値画像の大きさが小さく、よって圧縮した場合もその圧縮後のサイズを抑えることができると期待されるからである。
ステップS404では、ステップS403の選択処理でテキストブロックが選択できたか否か判断し、選択できたと判断した場合はステップS405へ進む。ステップS405では、基準となるテキストブロックとステップS403で選択されたテキストブロックとを結合させた場合の矩形を求める。そして、ステップS406において、上記結合を行った場合と行わない場合の圧縮後のサイズを算出する。尚、ステップS406においては、実際に圧縮を施して正確なサイズを出す方法もあるが、以下の方法で簡易的な圧縮サイズを算出するようにしてもよい。このような方法を用いれば、圧縮サイズの精度は落ちるが処理時間を軽減できる。なお、以下の方法は圧縮サイズの簡易計算方法の一例であって、この計算方法に限るものではない。
簡易的な圧縮サイズの算出方法では、予め測定していたテキスト部の圧縮率Aが用いられる。この圧縮率Aを用いることにより、分割して圧縮した場合のサイズは、
分割圧縮サイズ=(TEXT1の面積+TEXT2の面積)×A+(ヘッダサイズ)×2
となる。
一方、結合して圧縮した場合は、2つのテキストブロックの隙間部分とテキストブロック内の空白部分が繋がって大きな隙間部分が生じる。この隙間部分はデータが無いので、普通にテキスト部を圧縮した場合に比べてはるかに高圧縮率で圧縮できる。従って、この結合後の隙間部分に基づいて結合圧縮サイズを減らす。ここで、隙間部分によって減少するデータ量を予め定めておいた定数Bを用いて簡易的に求めるものとする。即ち、圧縮率Aと定数Bとを用いることにより、結合して圧縮した場合のサイズは、
結合圧縮サイズ=(結合後のTEXT部分の面積)×A−(隙間部分の面積)×B+(ヘッダサイズ)
となる。
ステップS407では、以上のようにして算出した圧縮サイズを比較する。即ち、画像を結合した場合としない場合の圧縮サイズを比較し、結合した場合の方がサイズが大きくなる場合は結合せずにステップS403へ戻り、次のテキストブロックを探す。結合した場合の方が小さくなる場合はステップS408へ進み、選択されたブロックを後の処理で画像の結合を行うためのリストに追加する。以後、ステップS403〜S408を同色のテキストブロックが無くなるまで繰り返し、無くなったらステップS409へ進む。
ステップS409では結合リストに基づいてテキストブロックを結合した画像を作りMMR圧縮を行う。又、ステップS403〜S408の処理で結合すべきブロックが存在しなかった場合は、単独ブロックの画像を対象として圧縮を行うことになる。そして、ステップS401に戻り、次の処理対象とすべきテキストブロック(未処理のテキストブロック)を選択し、ステップS402〜S409の処理を繰り返す。こうして、ステップS401で、未処理のテキストブロックを選択できなくなると、ステップS402からステップS410へ進み、本処理を終了する。
(デコード処理の手順)
次に、以上のようにして得られた圧縮コード1Aから画像に復元する処理について説明する。
まず、第1圧縮コード119と第2圧縮コード121の画像圧縮データを調べて最大解像度を取得する。そして、第2圧縮コード119のJPEGデータを、取得した最大解像度に合わせてデコードする。第1圧縮コード119の各データを文字領域座標118と色情報120とを参照して最大解像度に合わせてデコードして復元することになる。
つまり、まず、第1圧縮コード119をデコードして得られた各2値画像の黒画素部分(文字部分の画素)を、色情報120によって示される色(各2値画像それぞれに対応付けられている色)に置換して文字領域画像を得る。その後、第2圧縮コード121をデコードして得られた画像上に、文字領域座標118によって示される位置に前記色置換して得た文字領域画像を上書きする。以上の手順により、圧縮コード1Aから画像が復元される。
<第2実施形態>
第2実施形態では、第1実施形態で説明した圧縮コード1Aの生成に関する変形例を説明する。図6は第2実施形態に係る画像処理装置による画像圧縮処理を説明するブロック図である。第1実施形態(図1)と同様の機能ブロックには同一の参照番号を付してある。第1実施形態との主要な相違点は、
(1)第1圧縮コード119の生成において、文字判定文字色抽出部609が、原画像101の縮小画像を利用する点、
(2)第2圧縮コード121の生成において、原画像101を縮小してから文字部の塗りつぶしを行う点、
(3)減色画像生成部610が、各文字領域中の文字の大きさに基づいて、原画像101を2値化した2値画像103と高解像度2値画像108とのいずれを使用するかを文字領域毎に選択して、複数の2値画像111を生成する点である。
縮小部613は原画像101に縮小処理を施し、縮小画像614を生成する。尚、縮小部613による縮小処理は、原画像101の解像度が所定値よりも大きい場合に行い、該所定値よりも小さい場合には行わないようにしてもよい。
文字判定文字色抽出部609は、まず、文字領域座標118に基づいて、2値画像103の文字領域中の黒部分を文字部分の画素の位置として抽出する。そして、該文字部分の画素位置に基づいて、対応する位置の縮小画像614の色を算出し、文字色情報を作成する(特開2004−260327号公報参照)。
減色画像生成部610は、文字判定文字色抽出部609で生成された文字色情報に基づいて、第1実施形態と同様に、同色のテキストブロックをグループ化して結合処理を行い、各文字色に対応する2値画像111と色情報120を生成する。但し、第2実施形態の減色画像生成部610は、文字領域(テキストブロック)に含まれる文字のサイズ(小サイズフラグの有り無し)に応じて高解像度2値画像108と2値画像103を使い分ける。詳細は後述する。
文字塗りつぶし部615では、縮小画像614と、文字判定文字色抽出部609から文字部分を示す情報とが入力され、縮小画像614における文字部分を特定する。そして、特定した文字部分をその周囲の色で塗りつぶし、文字部塗りつぶし画像616を生成する。JPEG圧縮部117は、縮小され、文字部が塗りつぶされた画像616にJPEG圧縮処理を施し、第2圧縮コード121を生成する。尚、縮小部613は、原画像101の解像度が予め決めた値よりも小さい場合には何も処理しないものとする。この場合、縮小画像614は原画像101と同一になる。
又、文字判定文字色抽出部609は、文字色を抽出する際にその文字領域(テキストブロック)に含まれる文字の大きさ(例えば各文字の縦横画素数を文字の大きさとする)の平均値を求める。そして、その平均値が予め決めていた大きさ以下であれば、その旨を示す小サイズフラグを文字領域情報に加える。減色画像生成部610は、2値画像103、高解像度2値画像108、文字領域座標118、及び文字判定文字色抽出部609の結果を用いて2値画像611を生成する。ここで、減色画像生成部610は、図4で説明した処理により2値画像111を生成するにあたり、上記小サイズフラグの有無に従って、使用する2値画像を切り替える。即ち、小サイズフラグの有るテキストブロックについては、高解像度2値画像108を用いて処理を行い、小サイズフラグの無いテキストブロックについては2値画像103を用いて処理を行なう。小サイズフラグのある文字領域は文字の大きさが小さいため文字としての品位は低くなっている。従って、高解像度2値画像108を用いることで品位を向上する。一方、小サイズフラグのない文字領域は文字の大きさが一定以上あるため2値画像103のままで文字画像品位が保たれる。よって、2値画像103を利用することにより処理量の増加を抑える。
又、小サイズフラグを有するテキストブロックと、小サイズフラグの無い同色のテキストブロックとが存在する場合、それらのテキストブロックを結合するべきか否か判定する。この判定は、第1実施形態と同様に、結合を行わない場合の圧縮サイズと結合を行った場合の圧縮サイズを計算して判定すればよいが、結合を行った場合の圧縮サイズは高解像度2値画像の解像度を考慮して計算することになる。結合すると判定された場合、結合後のテキストブロックに対して高解像度2値画像108を用いて2値画像111を作成する。このようにすれば、各テキストブロックに対応する2値画像111を作成する際、文字の大きさに基づいて、2値画像103と高解像度2値画像108とのどちらを用いるか適切に選択できるので、高い圧縮効果が得られる。
結合処理は、例えば次のように処理すればよい。初めに、小サイズフラグの有るテキストブロック群と小サイズフラグの無いテキストブロック群とを、それぞれ別々に同色のグループに分類する。小サイズフラグのあるテキストブロックは高解像度2値画像108が必要であり、小サイズフラグの無いテキストブロックは2値画像103でもよい部分である。
次に、同色のグループに属するテキストブロックを結合するかどうかの判断を行う。第1実施形態の図4と異なる点は、まず、2つの矩形領域の重なり状態を比較して、小サイズフラグのある矩形領域が小サイズフラグの無い矩形領域を包含する場合は、結合リストに加え、高解像度2値画像108を使用するように制御する。
なお、小サイズフラグのある領域と小サイズフラグのない領域とが結合された場合、当該結合領域は小サイズフラグがある結合領域として扱われるものとする。また、小サイズフラグのある領域同士が結合された場合は小サイズフラグがある結合領域として、小サイズフラグのない領域同士が結合された場合は小サイズフラグがない結合領域として扱われるものとする。
一方、小サイズフラグのある矩形領域が小サイズフラグの無い矩形領域を包含していない場合は、第1実施形態と同様に結合圧縮サイズと非結合圧縮サイズとを算出して、結合するかどうか判断する。
例えば、結合対象のテキストブロックが、小サイズフラグのあるテキストブロックとフラグの無いテキストブロックとであった場合、次のような式になる。
分割圧縮サイズ=(フラグありTEXT部分の面積)×A+(フラグ無しTEXT部分の面積)×C+(ヘッダサイズ)×2
結合圧縮サイズ=(結合後のTEXT部分の面積)×A−(隙間部分の面積)×B+(ヘッダサイズ)
ここで、各TEXT部分の面積は、高解像度2値画像をベースにしたときの値であるとする。このとき、フラグ無しTEXT部分だけを圧縮するときは低解像度2値画像を用いることができるので、その解像度も考慮し、圧縮率Cは圧縮率Aよりも小さい値を使用する。
なお、第1圧縮コードには、高解像度2値画像と低解像度2値画像とが混在することになるが、作成された圧縮コード1Aをデコードする際は、高解像度2値画像に合わせた解像度で再現する。なお、好適には、高解像度2値画像が低解像度2値画像(原画像の解像度)に比べて縦横それぞれ整数倍(例えば2倍)の解像度を持つような画像にすれば、容易に解像度変換することができるようになる。
以上のように、第2実施形態によれば、文字領域に対して常に高解像度2値画像を用いるのではなく、文字サイズに応じて適切な解像度の2値画像を用いるようにしたのでメモリを節約することができる。また、縮小画像614を使用して文字色抽出を行うため、大きな容量を占める原画像101を早期に破棄してメモリを節約することができる。なお、メモリに余裕がある場合は実施例1と同じく原画像601から文字色抽出を行ってもよい。
(デコード処理の手順)
第2実施形態の圧縮コード1Aから画像を復元するデコード処理は第1実施形態と同様である。
尚、第1及び第2実施形態において、JPEG圧縮部分は、JPEG2000など、多値画像を高い圧縮率で圧縮できる処理であればどの様な手法を選択しても良い。また、MMR圧縮部112の圧縮手法としては、例えば、ZIP,JBIG等、可逆で高い圧縮率を持つものであればどの方法を用いても良い。
<第3実施形態>
上記第1、第2実施形態では、文字部画像を同色単位にまとめて複数の2値画像111を生成し、各画像について圧縮を行っているが、分離をせずパレットカラー画像として圧縮を行ってもよい(特開2002−077633号公報参照)。第3実施形態ではそのような圧縮処理を説明する。第1実施形態との違いは、減色画像生成部710が、複数の2値画像111ではなく減色画像711を1つ生成する点、MMR圧縮部112の代わりにZIP圧縮部712が設けられている点である。
減色画像生成部710は、高解像度2値画像108、文字領域座標情報118及び文字判定文字色抽出部109の結果を用いて減色画像711を作成する。以下、減色画像生成部710による減色画像711の生成処理を説明する。
図5A,Bの例では、テキストブロックは5つ(TEXT1〜TEXT5)あり、文字の色は黒、赤、青の3色である。これに文字がない部分をあらわす透過色を加えると計4色となり、1画素を2ビットで表すことができる。減色画像生成部710は、高解像度2値画像108、文字領域座標情報118、文字色情報120を使用して、図5Gの様に文字部のみでできた1画素2ビットの部分画像を作成する。2ビットの値は色情報で参照されるパレット番号であり、この例では、例えば、0:透過、1:黒、2:赤、3:青のように設定される。
作成された減色画像711はZIP圧縮部712により圧縮処理され第1圧縮コード719が作成される。最終圧縮データは、文字領域座標118、第1圧縮コード719、色情報120、第2圧縮コード121を一つにまとめた、圧縮コード71Aとなる。
(デコード手順)
圧縮コード71Aからの画像の復元手順は次のとおりである。まず、第1圧縮コード719と第2圧縮コード121の画像圧縮データを調べて最大解像度を得る。第2圧縮コード121のJPEGデータを、取得した最大解像度に合わせてデコードし、下地画像を得る。第1圧縮コード719のデータを、文字領域座標118と色情報120を参照して、取得した最大解像度に合わせてデコードし文字画像を得る。そして、前記文字画像の透過パレット以外の部分を色情報120によって示される色(パレット)に従って色づけし、文字領域座標118の位置情報にしたがって、前記下地画像上に上書きする。こうして、圧縮コード71Aから画像が復元される。
以上のように、第1〜第3実施形態によれば、文字領域に関して、元の低解像度画像(図2(a))を高解像度化(解像度変換)して高解像度画像(図2(f))を作成し、これを2値化した画像(図2(g))が用いられる。このように、元の画像を2値化した画像(図2(b)、(c))の代わりに、高解像度化された画像(図2(g))を使用することにより、圧縮・伸長を経ても可読性のよい画像を得ることができる。また、高解像度化された画像を扱うのでその画像サイズは増えるが、フルカラー画像ではなく減色された画像であることや、元々低解像度または文字の小さな画像部分のみに対して高解像度化画像を使用したりしていることによりその増加量は小さく抑えることができる。よって、判読性に優れた画像を復元可能な高い圧縮率の画像データを得ることができる。即ち、低解像度画像や文字の小さな画像であっても文字品位を落とさず高い圧縮率で圧縮することができる。
尚、上記実施形態では、高解像度化処理部105は原画像の全体について高解像度化を行っているが、文字領域抽出部104で抽出された文字領域のみに対して高解像度を行うようにしてもよい。又、上記実施形態の圧縮処理は、CPU803が所定の制御プログラムを実行することで実現されるものとしたが、それらの処理の一部をハードウエア回路によって実現するようにしてもよいことは言うまでも無い。
<他の実施形態>
尚、本発明は、ソフトウェアのプログラムをシステム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによって前述した実施形態の機能が達成される場合を含む。この場合、供給されるプログラムは実施形態で図に示したフローチャートに対応したプログラムである。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては以下が挙げられる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などである。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることが挙げられる。この場合、ダウンロードされるプログラムは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルであってもよい。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布するという形態をとることもできる。この場合、所定の条件をクリアしたユーザに、インターネットを介してホームページから暗号を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用して暗号化されたプログラムを実行し、プログラムをコンピュータにインストールさせるようにもできる。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどとの協働で実施形態の機能が実現されてもよい。この場合、OSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれて前述の実施形態の機能の一部或いは全てが実現されてもよい。この場合、機能拡張ボードや機能拡張ユニットにプログラムが書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行なう。
第1実施形態による画像圧縮処理の機能構成を示すブロック図である。 低解像度画像を2値化した場合の文字品位の低下を説明する図である。 第1実施形態による圧縮処理の主要部分を示すフローチャートである。 第1実施形態による圧縮処理における減色画像作成処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態の画像処理を説明するための元画像の例を示す図である。 図5Aの元画像に対する領域判別処理の結果例を示す図である。 複数色の文字を含むテキストブロックにたいする分割処理を説明する図である。 テキストブロックの結合結果を示す図である。 結合されたテキストブロックの画像の例を示す図である。 文字部塗りつぶし後の画像(下地画像)を示す図である。 第3実施形態による減色画像の例を示す図である。 第2実施形態による画像圧縮処理の機能構成を示すブロック図である。 第3実施形態による画像圧縮処理の機能構成を示すブロック図である。 本発明の一形態である文書ファイリング装置の概略構成を示すブロック図である。

Claims (9)

  1. 多値の原画像の圧縮処理を行う情報処理装置であって、
    前記多値の原画像に対して2値化処理を行うことにより、第1の2値画像を取得する低解像度2値画像取得手段と、
    前記低解像度2値画像取得手段で取得した第1の2値画像に対して領域判別処理を行うことにより、文字領域を検出して当該文字領域の位置情報を得る文字領域抽出手段と、
    前記文字領域抽出手段で得た位置情報に基づいて、前記第1の2値画像における文字部分を抽出し、当該抽出された文字部分に対応する前記多値の原画像の色を求めることにより、前記文字領域内に含まれる各文字の文字色を抽出する文字色抽出手段と、
    前記多値の原画像に対して補間処理を行って高解像度化し、前記低解像度2値画像取得手段で2値化処理を行う際に求めた2値化閾値を用いて当該高解像度化された画像の2値化処理を行うことにより、前記第1の2値画像よりも高解像度の第2の2値画像を取得する高解像度2値画像取得手段と、
    前記文字領域抽出手段で得た位置情報と前記文字色抽出手段で抽出した文字色と前記高解像度2値画像取得手段で取得した第2の2値画像とに基づいて、文字色ごとに高解像度の部分2値画像を生成する色別画像生成手段と、
    前記色別画像生成手段で文字色ごとに生成された部分2値画像に対して第1の圧縮処理を行うことにより文字領域圧縮データを生成する第1生成手段と、
    前記多値の原画像において、前記文字色抽出手段で抽出された前記第1の2値画像における文字部分に対応する部分の画素を、周囲の画素値で塗りつぶし、当該塗りつぶして得た画像に対して第2の圧縮処理を行うことにより背景圧縮データを生成する第2生成手段と、
    前記第1生成手段で生成した文字領域圧縮データと前記第2生成手段で生成した背景圧縮データと前記文字領域抽出手段で取得された各文字領域の位置情報と、前記文字色抽出手段で抽出された文字色情報とを用いて、前記多値の原画像の圧縮データを生成する第3生成手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記色別画像生成手段は、前記文字色抽出手段で抽出した文字色の減色処理を行い、当該減色処理後の文字色ごとに前記高解像度の部分2値画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第3生成手段では、前記文字領域圧縮データを、それぞれに対応する前記文字色情報と対応付けることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記色別画像生成手段は、更に、同じ文字色の文字領域を結合した場合としない場合の圧縮後のデータ量を推定し、推定されたデータ量に基づいて前記同じ文字色の文字領域を結合するか否か判断し、結合すると判断した場合には、結合後の文字領域に対応する前記高解像度の部分2値画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記色別画像生成手段は、各文字領域に含まれる文字の大きさに基づいて前記高解像度2値画像取得手段で取得した第2の2値画像を用いるか前記低解像度2値画像取得手段で取得した第1の2値画像を用いるか判断し、前記第2の2値画像を用いると判断された文字領域に対しては当該文字領域に対応する位置の前記第2の2値画像に基づいて高解像度の部分2値画像を生成し、一方、前記第1の2値画像を用いると判断された文字領域に対しては当該文字領域に対応する位置の前記第1の2値画像に基づいて低解像度の部分2値画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記第2生成手段は、前記多値の原画像において、前記文字色抽出手段で抽出された前記第1の2値画像における文字部分に対応する部分の画素を、周囲の画素値で塗りつぶし、当該塗りつぶして得た画像を縮小し、当該縮小された画像に対して前記第2の圧縮処理を行うことにより前記背景圧縮データを生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  7. 前記第2生成手段は、前記原画像を縮小し、当該縮小された画像の中の文字領域を予め定められた画素値で塗りつぶし、当該塗りつぶして得た画像に対して前記第2の圧縮処理を行うことにより前記背景圧縮データを生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 多値の原画像の圧縮処理を行う情報処理装置の制御方法であって、
    低解像度2値画像取得手段が、前記多値の原画像に対して2値化処理を行うことにより、第1の2値画像を取得する低解像度2値画像取得工程と、
    文字領域抽出手段が、前記低解像度2値画像取得工程で取得した第1の2値画像に対して領域判別処理を行うことにより、文字領域を検出して当該文字領域の位置情報を得る文字領域抽出工程と、
    文字色抽出手段が、前記文字領域抽出工程で得た位置情報に基づいて、前記第1の2値画像における文字部分を抽出し、当該抽出された文字部分に対応する前記多値の原画像の色を求めることにより、前記文字領域内に含まれる各文字の文字色を抽出する文字色抽出工程と、
    高解像度2値画像取得手段が、前記多値の原画像に対して補間処理を行って高解像度化し、前記低解像度2値画像取得工程で2値化処理を行う際に求めた2値化閾値を用いて当該高解像度化された画像の2値化処理を行うことにより、前記第1の2値画像よりも高解像度の第2の2値画像を取得する高解像度2値画像取得工程と、
    色別画像生成手段が、前記文字領域抽出工程で得た位置情報と前記文字色抽出工程で抽出した文字色と前記高解像度2値画像取得工程で取得した第2の2値画像とに基づいて、文字色ごとに高解像度の部分2値画像を生成する色別画像生成工程と、
    第1生成手段が、前記色別画像生成工程で文字色ごとに生成された部分2値画像に対して第1の圧縮処理を行うことにより文字領域圧縮データを生成する第1生成工程と、
    第2生成手段が、前記多値の原画像において、前記文字色抽出工程で抽出された前記第1の2値画像における文字部分に対応する部分の画素を、周囲の画素値で塗りつぶし、当該塗りつぶして得た画像に対して第2の圧縮処理を行うことにより背景圧縮データを生成する第2生成工程と、
    第3生成手段が、前記第1生成工程で生成した文字領域圧縮データと前記第2生成工程で生成した背景圧縮データと前記文字領域抽出工程で取得された各文字領域の位置情報と、前記文字色抽出工程で抽出された文字色情報とを用いて、前記多値の原画像の圧縮データを生成する第3生成工程とを有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  9. 請求項に記載の情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを格納した、コンピュータ可読記憶媒体。
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