JP4733579B2 - 化学発光を伴う演出方法ならびに化学発光を伴う演出物 - Google Patents

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Description

本発明は、基材を化学発光させて演出を行う化学発光を伴う演出方法ならびに化学発光を伴う演出物に関する。
宴会やパーティー、結婚披露宴や葬祭などの各種イベント等を盛り上げる演出の方法の1つとして、触媒成分を担持させた被発光基材に、予め調製したシュウ酸エステルと蛍光物質と過酸化水素とを含有する混合溶液を接触させて化学発光を行う方法や、蛍光物質を担持させた被発光基材に、シュウ酸エステルと触媒成分と過酸化水素とを含有する混合溶液を接触させて化学発光を行う方法(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
また、特許文献2に記載の化学発光方法では、シュウ酸エステル、蛍光物質、過酸化水素にさらに有機強酸を混合することにより、混合溶液を製造する際にシュウ酸エステルと過酸化水素とが反応して弱いながらも発光してしまうことが防止される。これにより、溶液の長期安定保存を可能とするだけでなく、触媒成分を担持した被発光基材が混合溶液に接触する際の発光効率を高めて演出効果を増大させることが可能となる。
特開2002−138278号公報 特開2005−146033号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の化学発光方法では、発光した瞬間のインパクトはあっても、単に発光するだけで、観客の目を継続して惹きつけておくことは難しい。従って、宴会やパーティー、結婚披露宴や葬祭などの各種イベント等では、単に発光するというインパクトだけでなく、観客を惹きつけて楽しませることが可能な魅力のある演出方法が求められている。
そこで、本発明は、従来の化学発光による演出よりもさらに演出効果が高く、観客を楽しませることが可能な化学発光を伴う演出方法ならびに化学発光を伴う演出物を提供することを目的とする。
本発明の化学発光を伴う演出方法は、液体に接触または加熱に伴い形状が変化する基材に触媒成分を担持させて被発光基材とし、この被発光基材に、蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする。
上記化学発光を伴う演出方法で用いられる化学発光を伴う演出物は、触媒成分を担持する被発光基材により形成され、この被発光基材が蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、被発光基材は、液体に接触または加熱に伴い形状が変化する基材よりなることを特徴とする。
また、本発明の化学発光を伴う演出方法は、液体に接触または加熱に伴い形状が変化する基材に触媒成分および蛍光色素を担持させて被発光基材とし、該被発光基材に、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする。
上記化学発光を伴う演出方法で用いられる化学発光を伴う演出物は、触媒成分と蛍光色素とを担持する被発光基材により形成され、この被発光基材がシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、被発光基材は、液体に接触または加熱に伴い形状が変化する基材よりなることを特徴とする。
触媒成分を担持させた被発光基材に、蛍光色素およびシュウ酸エステルに代表されるシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液の混合溶液を接触させる、もしくは、触媒成分と蛍光色素とを担持させた被発光基材に、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液の混合溶液を接触させると、被発光基材は、発光し始めるとともに溶液に触れることによって、もしくは、混合溶液の温度や混合溶液と触媒成分との化学反応で発生する熱などが加えられて形状を変え始める。つまり、被発光基材は、混合溶液と接触することにより、動きを伴いながら発光することとなる。観客には、被発光基材がどのような動きをするかということがわからないので、化学発光した瞬間だけでなくその後の被発光基材の動きに対して観客を惹きつけることができる。
例えば、被発光基材で花びらを作製し、これをつぼみの状態に形成しておけば、混合溶液をこのつぼみに掛けたり、つぼみを混合溶液中に入れたりすると、発光しながら花びらが開く、というような演出を行うことができる。
本発明の基材は、液体に接触または加熱による膨張率または収縮率の異なる部材を2つ以上貼り合わせて形成してもよい。
本発明の化学発光を伴う演出物の被発光基材を構成する基材の材料としては、不織布,織布,紙,ガラスやプラスチックまたは金属のシートなどを用いることができる。これらの中から、液体に接触または加熱による膨張率や収縮率が異なる部材を2つ以上貼り合わせて被発光基材を形成すると、被発光基材が混合溶液に触れた際に部材同士の膨張率や収縮率の差によって、一方の部材が他方の部材側に引っ張られながら形状を変化させていく。この特性を活かし、所望とする動きを発揮するように膨張率や収縮率の異なる2つ以上の部材を貼り合わせて被発光基材を作ることにより、容易な方法で大きな動きを伴う被発光基材を製造することができる。
さらに、本発明の化学発光を伴う演出方法は、触媒成分を担持し、一定の形状に復元する復元力を有する基材を、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定した被発光基材に、蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする。
上記化学発光を伴う演出方法で用いられる化学発光を伴う演出物は、触媒成分を担持する被発光基材により形成され、被発光基材が蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、被発光基材は、一定の形状に復元する復元力を有し、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定された基材よりなることを特徴とする。
また、本発明の化学発光を伴う演出方法は、触媒成分と蛍光色素とを担持し、一定の形状に復元する復元力を有する基材を、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定した被発光基材に、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする。
上記化学発光を伴う演出方法で用いられる化学発光を伴う演出物は、触媒成分と蛍光色素とを担持する被発光基材により形成され、被発光基材がシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、被発光基材は、一定の形状に復元する復元力を有し、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定された基材よりなることを特徴とする。
触媒成分を担持させた被発光基材に、蛍光色素およびシュウ酸エステルに代表されるシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液の混合溶液を接触させる、もしくは、触媒成分と蛍光色素とを担持させた被発光基材に、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液の混合溶液を接触させると、被発光基材は発光し始めるとともに、混合溶液に触れることによって被発光基材を仮固定する接着部材の粘着力が弱まる、もしくは固定部材が混合溶液に溶けることで仮固定が解かれ、被発光基材は、その復元力により形状を元の形状へと復元し始める。つまり、被発光基材は、混合溶液と接触することにより、動きを伴いながら発光することとなる。観客には、被発光基材がどのような動きをするかということがわからないので、化学発光した瞬間だけでなくその後の被発光基材の動きに対して観客を惹きつけることができる。
ここで、基材に復元力を持たせるには、基材を加熱もしくは加圧により型押して、基材を構成する組織の構造を変形させるとよい。基材を、加熱もしくは加圧により型押しして変形させることで、変形された基材を、外力を加えて他の形状に変形させても、その外力を取り除けば、基材を、型押しされたときの形状へと復元させることができる。
例えば、基材を加熱もしくは加圧することにより花びらを作製し、これをつぼみの状態となるように変形させて仮固定しておけば、混合溶液をこのつぼみに掛けたり、つぼみを混合溶液中に入れたりすると、発光しながら花びらが開く、というような演出を行うことができる。
なお、基材に触媒成分とともに蛍光色素を担持させて被発光基材とする場合は、被発光基材が蛍光色素の影響で着色されており、事前に発光色が観客に知られてしまう場合がある。そこで、このような場合には、被発光基材の一部または全部を不透明な被覆材で覆うことが望ましい。
蛍光色素を担持した被発光基材全体が不透明な被覆材で覆われていると、観客には被覆材の中にある被発光基材が見えないので、蛍光色素によって着色された被発光基材の発光色を事前に観客には知られることがない。このような化学発光を伴う演出物に混合溶液を掛けたり混合溶液の中に入れたりすると、混合溶液によって被発光基材を覆う被覆材そのものや被覆材同士の接着部分が溶解する、もしくは、被発光基材の動きに伴って被覆材または被覆材同士の接着部分が破れ、中にある被発光基材が動きを伴いながら発光している様子を始めて観客の目に触れさせることができる。観客はこのとき初めて被発光基材の発光色を知ることができ、事前に発光色を知っている場合よりも観客を楽しませることができ、演出効果をさらに増大させることができる。
また、蛍光色素を担持した被発光基材の一部、例えば、被発光基材の一面を不透明な被覆材で覆っておき、被覆材で覆われていない面を内側に、被覆材で覆われた面を観客から見える側となる外側に向けて化学発光を伴う演出物を形成すれば、上述したものと同様に、被発光基材が混合溶液に触れると、被発光基材が変形し始め、被覆材で覆われていない面が発光しながら外側に現れる。これにより、観客に事前に発光色を知られてしまうことを防ぐことができる。
なお、被覆材は、混合溶液に溶解する接着剤で接着したり、混合溶液に溶解する糸で互いを縫い合わせたりして中にある被発光基材を被覆するようにしてもよい。
本発明によれば、被発光基材を混合溶液に接触させることにより、被発光基材が動きを伴いながら発光するので、観客に一瞬のインパクトを与えるだけでなく観客を惹きつけて楽しませることができ、宴会やパーティー、結婚披露宴や葬祭などの各種イベント等において、演出効果の増大を図ることができる。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1における化学発光を伴う演出物の正面図であり、(b)は同図(a)の演出物を構成する花びらの内側面を示す。図2は化学発光後の演出物の状態を示す正面図である。
本実施の形態1における化学発光は、過シュウ酸エステル化学発光を用いたものである。本実施の形態1に用いられる触媒成分や蛍光色素、シュウ酸エステルなどのシュウ酸誘導体を含有した溶液や酸化液としては、例えば、特開2005−146033号公報に記載されているように、従来、一般的に用いられるものを使用することができる。
本実施の形態1における化学発光を伴う演出物10は、たとえば、図1に示すように、触媒成分を担持させた被発光基材1により形成された花びらを複数枚用いて、バラの花のつぼみを模した形状に形成することができる。
演出物10を構成する花びらとしての被発光基材1は、まず、不織布,織布,紙,ガラスやプラスチックまたは金属のシート等からなる基材1aに触媒成分を担持させ、この基材1aの内側に、形状記憶合金1bを貼り付けることによって形成することができる。形状記憶合金1bは、従来公知のものを用いることができる。また、形状記憶合金1bは、帯状やバネ状に形成されており、熱が加わってある一定の温度に達すると、花びらが開くように変形(図2参照)するよう、初期段階でその形状が記憶されている。本実施の形態1では、蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液とからなる混合溶液を所定の温度に昇温させており、この混合溶液の温度以上で形状記憶合金1bの形状が変化するように初期段階で設定されている。つまり、被発光基材1は、加熱に伴い、記憶された初期の形状に復元する復元力を有している。なお、混合溶液の温度は、所望する化学発光が得られるように適宜設定することができ、形状記憶合金1bはそれに合わせて適宜選択することができる。
上記のように構成された演出物10を混合溶液が入った容器の中に入れたり、演出物10に混合溶液を掛けたりすると、基材1aに担持された触媒成分と混合溶液とが反応して化学発光が始まると同時に、被発光基材1の形状記憶合金1bが混合溶液の温度によって変形し始める。上述したように、形状記憶合金1bは花びらが開くような変形をするように初期段階でその形状が記憶されているので、混合溶液から熱を加えられることで花びら1枚ずつが外側に向かって開き始める。
つまり、本実施の形態1における演出物10は、混合溶液と接触することにより、被発光基材1を、動きを伴わせながら発光させることができる。観客には、演出物10が動くこと自体が知られてないだけでなく、動き出してもどのような動きをするかということがわからないので、混合溶液と接触して化学発光した瞬間だけでなく、その後の被発光基材1の動きに対して観客を惹きつけることができる。これにより、観客に一瞬のインパクトを与えるだけでなく、しばらくの間、観客を惹きつけて楽しませることができ、宴会やパーティー、結婚披露宴や葬祭などの各種イベント等において、演出効果の増大を図ることができる。
なお、本実施の形態1における被発光基材1は、基材1aに形状記憶合金1bを貼り付ける構成としたが、これに限らず、基材が液体に触れて液体を吸収することにより形状が変化する基材に触媒成分を担持させて被発光基材とすることもできる。
また、被発光基材の動きを増幅したい場合には、液体に触れたり熱が加わったりすることにより形状が変化する基材のなかから、膨張率や収縮率の異なるものを複数用意し、それらを2つ以上貼り合わせ、これに触媒成分を担持させて被発光基材としてもよい。液体に触れるまたは加熱による膨張率や収縮率が異なる基材を2つ以上貼り合わせて被発光基材を形成すると、被発光基材が混合溶液に触れた際に、部材同士の膨張率や収縮率の差によって、一方の部材が他方の部材側に引っ張られるようにして形状を変化させていく。この特性を活かし、所望とする動きをより大きく発揮することができるように、基材を貼り合わせて被発光基材を作ることにより、容易な方法で大きな動きを伴う被発光基材とすることができる。
なお、本実施の形態1では、演出物10を被発光基材1によりバラの花を模した形に形成したが、これに限らず、動きを伴いながら化学発光をすることで演出効果を高めることができるものであれば、被発光基材1を用いてどのような演出物を構成してもよい。
また、たとえば、天使や仏像、キャラクターなどを模した物体12を被発光基材1でくるんだ演出物11とし(図3参照)、この演出物11を混合溶液が入った容器の中に入れたり、演出物11に混合溶液を掛けたりして、被発光基材1を化学発光させながら外側に開かせ、中にある物体12を出現させる(図4参照)ような演出を行うこともできる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2における化学発光を伴う演出物の斜視図である。図6は化学発光後の演出物の状態を示す斜視図である。
本実施の形態2における化学発光は、過シュウ酸エステル化学発光を用いたものである。本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、触媒成分や蛍光色素、シュウ酸エステルなどのシュウ酸誘導体を含有した溶液や酸化液としては、例えば、特開2005−146033号公報に記載されているように、従来、一般的に用いられるものを使用することができる。なお、本実施の形態2では、被発光基材に、触媒成分だけでなく蛍光色素をも担持させている構成となっている。
本実施の形態2における化学発光を伴う演出物20は、たとえば、表面に触媒成分および蛍光色素を担持させた被発光基材21を丸めることによって筒状に形成され、被発光基材21の裏面側(図5では表側)が不透明な被覆材22で覆われた構成とすることができる。被発光基材21は、熱が加わってある一定の温度に達すると、ほぼ平板に変形するよう、初期段階でその形状が記憶されている。本実施の形態2では、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液とからなる混合溶液を所定の温度に昇温させており、この混合溶液の温度以上で被発光基材21の形状が変化するように設定されている。
被発光基材21の裏面側(図5では外側)には、不透明な被覆材22が張り合わされており、また、表面側(図5では内側)には、蛍光色素によって文字25や絵26が描かれている(図6参照)。そして、文字や絵が描かれている部分を内側として筒状に丸められ、向かい合った端部どうしが接着剤24を介して接着板23により貼り付けられている。接着板23は、被発光基材21の向かい合った端部を貼り合わせるとともに、この部分から被発光基材21の表面に描かれた文字25や絵26の内容が観客に見えないように覆う被覆材の役割も有している。接着板23は、0.5mm程度の厚さのスチロール製の薄板であり、長尺状に形成されている。また、中央部には、直径1mm程度の円形の抜孔23aが0.5mm〜1mm間隔で形成されている。
本実施の形態2のように、基材に触媒成分とともに蛍光色素をも担持させて被発光基材21とする場合、蛍光色素の影響で被発光基材21が着色されており、被発光基材21を外側に露出させておくと事前に発光色や文字25や絵26の内容が観客に知られてしまうこととなる。そこで、本実施の形態2では、被発光基材21の裏面側を不透明な被覆材22で覆うことにより、化学発光する前の状態では、被覆材22の中にある被発光基材21を観客に見せない構成としている。
上記のように構成された本実施の形態2の演出物20に、混合溶液を掛けたり混合溶液の中に入れたりすると、混合溶液によってスチロール製の接着板23が溶け始め、抜孔23aに沿って亀裂が入って接着板23が破れる。これにより、筒状に形成されていた被発光基材21が左右に開き始める。さらに、混合溶液が被発光基材21の文字25や絵26
に触れると、文字25や絵26の部分が化学発光し始める。このとき、被発光基材21は、混合溶液に触れるとほぼ平板の状態に変形するように初期段階でその形状が記憶されているので、混合溶液に触れることにより、文字25や絵26を化学発光させながら、観客の目に触れるように平板状に形状を変えていく。
このように、被発光基材21を覆う接着板23が溶解して2つに破れることにより、内側にある被発光基材21が動きを伴いながら発光している様子を始めて観客の目に触れさせることができる。観客はこのとき初めて被発光基材21の発光色や、文字25や絵26の内容を知ることができ、事前に発光色や何が描かれているかを知っている場合よりも観客を楽しませることができ、演出効果をさらに増大させることができる。
なお、本実施の形態2では、接着板23を用いて被発光基材21を筒状に形成したが、これに限らず、混合溶液により溶解する接着剤や糸を用いて被発光基材21もしくは被覆材22の端面同士を接着したり縫い合わせたりして、被発光基材21を筒状に形成してもよい。
また、本実施の形態2では、被発光基材21を丸めて筒状に形成した演出物20としたが、これに限らず、被発光基材21の内側面に描かれた文字や絵が見えないような構成であれば、球状や円錐、または角錐などどのような形状に構成してもよい。
(実施の形態3)
図7は、本実施の形態3における化学発光を伴う演出物の製造工程を示す図であり、(a)は基材を示す図、(b)は同図(a)の基材を用いて花を形成した状態を示す図、(c)は同図(b)の花をつぼみの状態に仮固定した図である。
本実施の形態3における化学発光は、過シュウ酸エステル化学発光を用いたものである。本実施の形態3においても、実施の形態1および2と同様に、触媒成分や蛍光色素、シュウ酸エステルなどのシュウ酸誘導体を含有した溶液や酸化液としては、例えば、特開2005−146033号公報に記載されているように、従来、一般的に用いられるものを使用することができる。
本実施の形態3における化学発光を伴う演出物30は、たとえば、図7に示すように花の形状を模したものとすることができる。まず、触媒成分を担持させた基材31を、加圧もしくは加熱することにより図7(a)に示すように開花した状態の花びらの形状に型押しする。このように、基材31を加圧もしくは加熱により型押しすることで、基材31の組織の構造は、開花した状態の花びらの形状に変形される。これにより、外力を加えて他の形状、たとえば基材31を小さく丸めても、その外力を取り除けば元の形状、すなわち開花した状態の花びらの形状に復元する。つまり、基材31は型押しされたときの形状に復元する復元力を有している。
型押しされた基材を複数枚用意して、図7(b)に示すように開花した花32の状態となるように組み合わせる。そして、図7(c)に示すように、つぼみの状態となるようにそれぞれの基材31の先端部を寄せ集め、その先端部を、液体に接触することにより粘着作用が弱まる接着部材33を用いて仮固定することによって被発光基材とすることができる。
ここで、演出物30を構成する基材31としては、たとえば、不織布,織布,紙などを用いることができるが、加圧もしくは加熱により所望とする形状に型押しして変形させることが可能な素材であればどのようなものであってもよい。また、接着部材33としては、液体に触れることで粘着力が弱まる接着剤やテープを使用したり、可溶性を有するテープまたは糸などを用いて仮固定したりすることも可能である。
図7(c)に示す演出物30を蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液が入った容器の中に入れたり、演出物30に前記混合溶液を掛けたりすると、基材31に担持された触媒成分と混合溶液とが反応して化学発光が始まると同時に、混合溶液に触れることによって接着部材33の粘着力が弱まり、基材31の先端部の仮固定が解かれていく。
基材31はそれぞれ、加圧もしくは加熱の段階で、開花した状態の花びらの形状となるように変形されていることから、基材31の先端部がそれぞれ外側に開き始め、図7(b)に示すように、被発光基材は開花した状態となる。
このように、本実施の形態3における演出物30は、混合溶液と接触することにより、被発光基材を、動きを伴いながら発光させることができる。また、本実施の形態3によれば、被発光基材は、加圧もしくは加熱によりある一定の形状に変形された基材を、その形状とは異なる形状に変形させて接着部材で仮固定するだけでよいので、製造が非常に容易である。また、形状記憶合金等を用いる場合と比べて、温度管理などが不必要であるので、取り扱いや管理もしやすい。
なお、本実施の形態3では、基材31には触媒成分のみが担持されていたが、基材に触媒成分と蛍光色素とを担持させる場合には、基材が蛍光色素の影響で着色され、事前に発光色が観客に知られてしまう場合があるので、図7(c)に示すようなつぼみなどの初期形態を形成した後に、被発光基材の一部または全部を不透明な被覆材で覆うとよい。
本発明は、宴会やパーティー、結婚披露宴や葬祭などの各種イベント等において、演出効果の高い演出物ならびに演出方法として用いることができる。特に、被発光基材が動きを伴いながら発光するので、観客に一瞬のインパクトを与えるだけでなく観客を惹きつけて楽しませることができる演出物ならびに演出方法として好適に用いることができる。
(a)は本発明の実施の形態1における化学発光を伴う演出物の正面図であり、(b)は同図(a)の演出物を構成する花びらの内側面を示す。 化学発光後の演出物の状態を示す正面図である。 他の実施の形態における化学発光を伴う演出物の正面図である。 化学発光後の演出物の状態を示す正面図である。 本発明の実施の形態2における化学発光を伴う演出物の斜視図である。 化学発光後の演出物の状態を示す斜視図である。 本実施の形態3における化学発光を伴う演出物の製造工程を示す図であり、(a)は基材を示す図、(b)は同図(a)の基材を用いて花を形成した状態を示す図、(c)は同図(b)の花をつぼみの状態に仮固定した図である。
符号の説明
10,11,20,30 演出物
1,21 被発光基材
12 物体
22 被覆材
23 接着板
23a 抜孔
24 接着剤
25 文字
26 絵
31 基材
32 花
33 接着部材

Claims (11)

  1. 液体触に伴い形状が変化する基材に触媒成分を担持させた被発光基材に、蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする化学発光を伴う演出方法。
  2. 触媒成分を担持し、一定の形状に復元する復元力を有する基材を、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定した被発光基材に、蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする化学発光を伴う演出方法。
  3. 液体触に伴い形状が変化する基材に触媒成分および蛍光色素を担持させた被発光基材に、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする化学発光を伴う演出方法。
  4. 触媒成分と蛍光色素とを担持し、一定の形状に復元する復元力を有する基材を、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定した被発光基材に、シュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液を接触させることを特徴とする化学発光を伴う演出方法。
  5. 前記被発光基材の一部または全部を予め不透明な被覆材で覆っておくことを特徴とする請求項3または4に記載の化学発光を伴う演出方法。
  6. 触媒成分を担持する被発光基材により形成され、前記被発光基材が蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、
    前記被発光基材は、液体触に伴い形状が変化する基材よりなることを特徴とする化学発光を伴う演出物。
  7. 触媒成分を担持する被発光基材により形成され、前記被発光基材が蛍光色素およびシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、
    前記被発光基材は、一定の形状に復元する復元力を有し、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定された基材よりなることを特徴とする化学発光を伴う演出物。
  8. 触媒成分と蛍光色素とを担持する被発光基材により形成され、前記被発光基材がシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、
    前記被発光基材は、液体触に伴い形状が変化する基材よりなることを特徴とする化学発光を伴う演出物。
  9. 前記基材は、液体触による膨張率または収縮率の異なる部材を2つ以上貼り合わせて形成されたものである請求項6または8に記載の化学発光を伴う演出物。
  10. 触媒成分と蛍光色素とを担持する被発光基材により形成され、前記被発光基材がシュウ酸誘導体を含有した溶液と酸化液との混合溶液と接触することによって発光する化学発光を伴う演出物であって、
    前記被発光基材は、一定の形状に復元する復元力を有し、液体に接触することにより粘着力が弱まる接着部材もしくは可溶性を有する固定部材を用いて前記形状とは異なる形状に仮固定された基材よりなることを特徴とする化学発光を伴う演出物。
  11. 前記被発光基材は、一部または全部が不透明な被覆材で覆われていることを特徴とする請求項8から10のいずれかの項に記載の化学発光を伴う演出物。
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