JPH09266815A - 装飾用付け爪およびその製造方法 - Google Patents

装飾用付け爪およびその製造方法

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JPH09266815A
JPH09266815A JP8146896A JP8146896A JPH09266815A JP H09266815 A JPH09266815 A JP H09266815A JP 8146896 A JP8146896 A JP 8146896A JP 8146896 A JP8146896 A JP 8146896A JP H09266815 A JPH09266815 A JP H09266815A
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nail
decorative
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JP8146896A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Motoda
辰也 元田
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MOTODA KAZUE
Original Assignee
MOTODA KAZUE
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45DHAIRDRESSING OR SHAVING EQUIPMENT; EQUIPMENT FOR COSMETICS OR COSMETIC TREATMENTS, e.g. FOR MANICURING OR PEDICURING
    • A45D31/00Artificial nails

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間美観を損ねることなく使用可能である
とともに、斬新な装飾的効果を有する付け爪を、比較的
低コストで、生産性良く製造することのできる、装飾用
付け爪の構造およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 人の爪状に上に凸に湾曲した、可撓性の
シート状樹脂材料からなる下側部材12と、下側部材1
2の上に、周囲が下側部材12の周囲と重ねられ、接合
されることにより、下側部材12との間に内部空間を構
成する、可撓性かつ透明または半透明のシート状樹脂材
料からなる上側部材13と、内部空間14内に設けら
れ、混合すると化学発光現象を生じる2種類の液状物質
を別々に充填した中空カプセル15,16とを備える。
下側部材12と上側部材13との外周接合部11aは、
超音波融着によって接着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として美容の
ために用いられる、装飾用付け爪およびその製造方法に
関し、特に、装飾効果を高めるための特徴ある模様の形
成を容易かつ効率的に行なうことを可能にする装飾用付
け爪の構造およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な装飾用付け爪として、た
とえば図10(a)(b)に示すように、人の爪状に湾
曲させた、シート状樹脂材料からなる付け爪基体3の表
面上に、模様を構成する印刷層4を形成した付け爪1が
製造販売されていた。この付け爪1は、図10(c)に
示すように、付け爪基体3の裏面と人の爪2の表面と
を、たとえば両面テープや、ネイルグルーと呼ばれる付
け爪用接着剤などによって接着されて使用される。
【0003】このような従来の付け爪1の付け爪基体3
を構成する材料としては、たとえば特開昭63−203
606号公報などに示されているように、(メタ)アク
リル酸エチル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリ
ル酸エステルなどのエチレン性不飽和単量体と、ベンゾ
イン系化合物などの光重合開始剤と、酸化珪素などの微
細(粒径1〜100nm)無機粉体とを主成分とする樹
脂組成物が用いられている。
【0004】また、上記従来の一般的な付け爪の他に、
たとえば特開昭60−232108号公報において、人
の爪のように湾曲したシート状付け爪部材を2層に設
け、その層間に凹凸または平面状の模様や絵画を装着し
て付け爪を形成することも提案されている。同公報に記
載の付け爪は、人の爪状に湾曲させて形成された、シー
ト状樹脂材料からなる下層部材の表面に、彫刻を施した
り絵画を描いたりして模様を構成した後、その模様の表
面を透明な上層部材で覆うことにより、多層構造の付け
爪を構成するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図10に示した上記一
般的な付け爪1は、印刷により種々の模様を形成するこ
とが可能であるが、付け爪基体3を湾曲させる工程の前
に模様を印刷すると、湾曲させるための工程において印
刷層4が破壊されるかあるいは変色するなどして美観を
損ねるため、湾曲した付け爪基体3の1個1個の表面に
印刷を施す必要があった。そのために生産効率が悪く、
低コストで量産することが不可能であった。また、この
ような付け爪1の使用状態においては、模様を構成する
印刷層4が露出されるため、印刷層4が直接外気や埃、
水などと接触することになり、模様の美観を長期間良好
な状態に維持することが困難であった。
【0006】上記特開昭60−232108号公報にお
いて提案されている多層構造の付け爪では、模様を構成
する要素が露出されないことによって上記従来例の問題
点は解消され得るものの、下層部材の表面に彫刻を施し
たり絵画を描いたりした上で、その模様の表面全面を上
層部材で覆うことにより形成されるため、一品ごとに独
立して形成する必要があり、やはり生産効率の向上を望
むことは不可能である。また、このような構造では、使
用状態における外的環境の影響で、上層部材が剥がれ易
く、長期間美観を維持することはやはり困難であった。
【0007】この発明の目的は上記のような問題点を解
消するため、長期間美観を損ねることなく使用可能であ
るとともに、斬新な装飾的効果を有する付け爪を、比較
的低コストで、生産性良く製造することのできる、装飾
用付け爪の構造およびその製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の装飾用付け爪は、人の爪状に上に凸に湾曲したシー
ト状樹脂材料からなる下側部材と、この下側部材の上
に、周囲が前記下側部材の周囲と重ねられ、接合される
ことにより、下側部材との間に内部空間を構成する、透
明または半透明のシート状樹脂材料からなる上側部材
と、内部空間内に設けられ、上側部材を通して外部から
装飾模様として認識される装飾構成部材とを備えてい
る。
【0009】このように構成されることにより、装飾構
成部材を外的環境に晒すことなく、装飾構成部材に施さ
れた模様などの装飾を、長期間美観を損ねることなく維
持することができる。
【0010】本発明の装飾用付け爪の好ましい実施例に
おいては、下側部材が可撓性を有するシート状樹脂材料
からなり、かつ上側部材が可撓性を有する半透明のシー
ト状樹脂材料からなり、装飾構成部材として、混合によ
り化学発光現象を生じる2種類の液状物質を分離して充
填した、破割自在の2個の中空カプセルが用いられる。
このような構造を有することにより、付け爪の使用を開
始する直前に、下側部材および上側部材をわずかに撓ま
せて2個の中空カプセルを破割させ、充填された2種類
の液状物質を内部空間内において混合させることによ
り、化学発光現象を生じさせて、付け爪自体を発光させ
ることができる。
【0011】本発明のさらに他の好ましい実施例におい
ては、下側部材が可撓性を有するシート状樹脂材料から
なり、かつ上側部材が可撓性を有する半透明のシート状
樹脂材料からなり、装飾構成部材として、混合により化
学発光現象を生じる2種類の液状物質のうちの一方を充
填した破割自在の1個の中空カプセルを内部空間内に収
容し、該中空カプセル外の内部空間内に、2種類の液状
物質のうちの他方を充填したものが用いられる。このよ
うな構成によれば、1個の中空カプセルのみで、上記好
ましい実施例と同様に使用直前に付け爪を発光させるこ
とができる。
【0012】本発明の装飾用付け爪においては、装飾構
成部材として、下側部材と上側部材との間に挟み込まれ
た、模様を印刷したシート状部材を用いることもでき
る。このような構成とすることにより、種々の模様を印
刷した紙などのシート状部材を予め大量に用意しておく
ことにより、種々の模様の付け爪を効率的に生産するこ
とができる。
【0013】また、本発明の装飾用付け爪においては、
装飾構成部材として、所定の色に着色された第1の液体
と、該第1の液体よりも比重が小さく、かつ透明の第2
の液体とを含む液状部材を用いることによっても、付け
爪としての良好な装飾的効果を得ることができる。この
場合、シート状樹脂材料からなる上側部材とては、透明
の樹脂材料が用いられ、透明の第2の液体中には、模様
を構成する種々の物質を浮遊状態で含むことにより、付
け爪の姿勢に応じて時々刻々と変化する、極めてユニー
クな模様を実現することができ、斬新な装飾的効果を有
する付け爪を提供するという目的を果たすことができ
る。
【0014】本発明の装飾用付け爪は、シート状樹脂材
料を所定の外周形状を有するように切り出し、人の爪状
に上に凸に湾曲させることにより、下側部材を形成する
工程と、外周が前記下側部材の外周と重なる形状に、透
明または半透明のシート状樹脂材料を切り出し、所定の
湾曲形状になるように上側部材を形成する工程と、下側
部材上に、周囲同士が重なるように、かつ間に内部空間
に模様構成部材を配した状態で、形成した上側部材を重
ねる工程と、重ね合わせられた下側部材および上側部材
の周囲同士を接合固定する工程とを経て形成される。
【0015】この製造方法においては、下側部材および
上側部材の周囲同士を接合固定する工程が、接合部にお
いて下側部材および上側部材同士を融着させることによ
って行なわれることが好ましく、その融着は、接合部に
超音波を作用させることにより、そのエネルギーによっ
て行なうことがさらに好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下この発明の第1の実施の形態
を、図1に基づいて説明する。この実施の形態の付け爪
11は、図1(a)(b)(c)に示すように、全体と
して、人の爪状に上に凸に湾曲した構造を有している。
この付け爪11は、図1(b)(c)に示した断面図か
らわかるように、人の爪状に湾曲させた、シート状樹脂
材料からなる可撓性の下側部材12と、この下側部材1
2の上に、外周同士が重なるように配された、透明また
は半透明のシート状樹脂材料からなる可撓性の上側部材
13とを備え、重ねられた下側部材12および上側部材
13の外周同士は、融着によって接合されており、下側
部材12と上側部材13との間には内部空間14が形成
されて中空構造をなしている。
【0017】付け爪11の内部空間14内には、2つの
中空カプセル15,16が封入されており、これらの中
空カプセル15,16内には、混合時に化学発光現象を
呈する2種類の液状物質が、別々に充填されている。中
空カプセル15,16はいずれも、わずかに変形させる
ことによって自在に破割可能な材質からなっている。
【0018】このような構造を有する本実施の形態の付
け爪11は、その使用時において、可撓性の上側部材1
2および下側部材13をわずかに撓ませ、中空カプセル
15,16を変形させて、これらを破割させることによ
り、中空カプセル15,16内に充填された2種類の液
状物質を内部空間14内において混合させる。その結
果、混合された2種類の液状物質が化学反応して発光現
象を生じ、透明または半透明の上側部材13を通して、
美しい装飾的効果を発揮する。
【0019】本実施の形態において付け爪11の装飾を
構成する要素となる、内部空間14内において2種類の
液状物質を2つの中空カプセル15,16を用い、それ
らを破割させることによって発光現象を生じさせること
の基本原理は、たとえば特開昭64−3003号公報に
開示されており、本実施の形態は、その基本原理を立体
的な付け爪の装飾構成要素に応用したものである。
【0020】本実施の形態の付け爪11の下側部材12
の材料としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)や、特開昭63−203606号公報に示
された、(メタ)アクリル酸エチル、ポリエチレングリ
コール(メタ)アクリル酸エステルなどのエチレン性不
飽和単量体と、ベンゾイン系化合物などの光重合開始剤
と、酸化珪素などの微細(粒径1〜100nm)無機粉
体とを主成分とする樹脂組成物が用いられる。その他、
特開昭60−232108号公報に示された、ポリエス
テル系樹脂や醋酸繊維素系樹脂(たとえば醋酸セルロー
スプラスチック)などを用いることもできる。
【0021】本実施の形態の付け爪11の上側部材13
の材料としては、上記下側部材12に用いられる材料の
うち透明または半透明のものを用いることができるが、
外気や水分、熱などの外的環境に対する耐性が比較的高
く、透明または半透明でかつ可撓性を有する湾曲したシ
ート状部材を形成可能であれば、他の樹脂材料を用いて
もよいことは言うまでもない。
【0022】中空カプセル15,16を構成する破割自
在な材質としては、薄肉ガラスなどの素材が用いられ
る。中空カプセル15,16のそれぞれに充填される液
状物質17,18としては、たとえば特公昭64−30
03号公報に示されているように、ビス(2.4.5−
トリクロロ−6−カルボブトキシフェニル)蓚酸エステ
ルやビス9.10−フェニルエチルアントラセンをブチ
ルフタレートに溶かした溶液と、過酸化水素とサルチル
酸ナトリウムなどの触媒をジメチルフタレートに溶かし
た溶液(酸化剤として用いられる)との組合せを用いる
ことができるが、混合により化学発光現象を生じる2種
類の液状物質であれば、その他の組合せであってもよ
い。
【0023】以上のように構成される本発明の第1の実
施の形態の装飾用付け爪は、次のような工程を経て形成
される。まず、可撓性を有するシート状樹脂材料から、
人の爪状の輪郭および湾曲形状をなす下側部材12を成
形し、透明または半透明でかつ可撓性を有する湾曲した
シート状樹脂材料から、下側部材12と外周が重なるよ
うに、かつより大きな曲率を有するように湾曲された上
側部材13を成形する。次に、混合時に化学発光現象を
呈する2種類の液状物質が別々に充填された、破割自在
な薄肉ガラスなどからなる中空カプセル15,16を、
下側部材12と上側部材13の間の内部空間14内に収
納した状態で、下側部材12と上側部材13との外周同
士を重ね合せ、その状態で外周同士を接合することによ
り、図1に示した付け爪11が完成する。
【0024】下側部材12と上側部材13との外周同士
を重ね合せて接合する方法としては、樹脂接合用の接着
剤などを用いることも可能であるが、下側部材12と上
側部材13との外周同士の接合部11aに超音波を作用
させて、そのエネルギーで融着させることによって接着
する方法を用いることが、生産効率の上からも、また接
合部11aの美観を損なわないように形成する上からも
好ましいと言える。
【0025】以上説明したような構造を有する付け爪1
1は、使用直前に可撓性の上側部材12および下側部材
13をわずかに撓ませて、中空カプセル15,16内に
充填された2種類の液状物質に内部空間14内において
発光現象を生させ、その状態で、図2(a)(b)に示
すように人の爪2に貼り付けられる。人の爪2への貼り
付け方法としては、上記従来の一般的付け爪1の場合と
同様に、両面テープや、ネイルグルーと呼ばれる付け爪
用接着剤などを用いることができる。
【0026】次に、本発明の第1の実施の形態の一変形
例を、図3を参照して説明する。図3(a)(b)
(c)に示す変形例においては、図1の付け爪11が比
較的偏平1全体形状を有しているのに対して、湾曲をさ
らに大きくし、かつ内部空間14の膨らみを大きくし
て、恐竜の爪のような立体付け爪として形成している。
この例の場合には、内部空間14の膨らみを大きくした
分、化学発光現象を生じさせる液状物質を充填した中空
カプセル15、16についてもよりおおきな膨らみを有
するものが用いられ、それによって、体積の大きい立体
付け爪にとって十分な発光量が維持される。それ以外の
各構成要素の構造や製造方法については、図1に示した
第1の実施の形態ぼ場合と同様である。
【0027】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図4に基づいて説明する。この実施の形態の付け爪
21は、図4(a)(b)(c)に示すように、下側部
材22と上側部材23との外周同士が接合され、それら
の間に内部空間24が形成されている点、および全体の
外観形状において、図1に示した第1の実施の形態と共
通している。本実施の形態の付け爪21が上記第1の実
施の形態の付け爪11と異なるのは、内部空間24内に
中空カプセル25が1個のみ収容され、混合により化学
発光現象を生じる2種類の液状物質が、中空カプセル2
5内の空間26と、中空カプセル25外の内部空間24
とのそれぞれに別々に充填されている点である。下側部
材22と上側部材23との外周同士の接合部21aの接
着は、上記第1の実施の形態の場合と同様に、超音波に
って融着する方法を用いることが好ましい。
【0028】本実施の形態の付け爪21の場合には、使
用時において下側部材22および上側部材23をわずか
に撓ませて中空カプセル25を変形させ、該中空カプセ
ル25を破割させることにより、内部空間24内におい
て2種類の液状物質を混合させ、化学発光現象を生じさ
せる。
【0029】なお、図4に示した付け爪21は、図1の
例と同様に比較的偏平な形状を有するが、第2の実施の
形態においても、内部空間24および中空カプセル25
をそれぞれ図1の場合の内部空間14および中空カプセ
ル15または16と同様に膨らみの大きな形状とするこ
とにより、図2に示したような立体付け爪にも同様に適
用できることは言うまでもない。
【0030】次に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図5に基づいて説明する。この実施の形態の付け爪
31は、図5(a)(b)(c)に示すように、人の爪
状に湾曲したシート状樹脂材料からなる下側部材32
と、この下側部材32と外周同士が重なるように形成さ
れた、湾曲する透明のシート状樹脂材料からなる上側部
材とを、装飾模様を印刷した紙34を挟み込んだ状態
で、外周同士を接着させて形成している。
【0031】この実施の形態の付け爪31についても、
下側部材32と上側部材33との接合部31aに超音波
を作用させて、そのエネルギーによって融着させること
によって、生産性良くかつ美観を損ねることなくけいせ
いすることができる。
【0032】次に、本発明の第4の実施の形態につい
て、図6ないし9に基づいて説明する。なお本実施の形
態の説明においては,上記第1の実施の形態の付け爪と
同一あるいは相当する要素については、同一の番号を付
してその詳細な説明を省略する。
【0033】この実施の形態の付け爪41は、図6
(a)ないし(c)に示すように、下側部材12と上側
部材13とで囲まれる内部空間内に、例えば青色などの
所定の色に着色された第1の液体42と、この第1の液
体よりも比重が軽くかつ透明の第2の液体43とが封入
されている。第2の液体中には、模様の一部を構成する
物質44,45,46が浮遊状態で散在している。この
実施の形態の付け爪41においては、その上側部材は、
その内部空間内の状態が外部から透視できるように、透
明の樹脂材料によって構成されている。
【0034】本実施の形態の付け爪41は、その内部空
間内に上述したような装飾構成部材を含むため、付け爪
41が図6に示したように縦向きの状態にあるときは、
着色された第1の液体42が下部に沈み、この第1の液
体42よりも比重の軽い第2の液体が上部に浮いて、上
下に分離された状態になる。
【0035】本実施の形態の付け爪41は、図6(b)
に示すような比較的偏平な形状を有するもの、あるいは
図6(c)に示すような恐竜の爪状のもののいずれにも
適用可能である。特に図6(c)に示すような恐竜の爪
状の付け爪41に適用する場合には、その内部空間が厚
くなっているため、透明の第2の液体43中に、たとえ
ばカモメを形取った物質45やサーフボードを形取った
物質46のように比較的嵩のある部材を浮遊させて、青
色の第1の液体42や星の砂状の物質44と合わせて、
夏の海岸をイメージするような模様を構成させることが
できる。
【0036】本実施の形態における透明の上側部材13
の材質としては、たとえば、薬品に対する耐久性の点で
すぐれた透明アクリル樹脂を用いることができ、その場
合の厚さとしては、0.5mm程度が好ましい。また、
透明アクリル樹脂の代わりに、塩化ビニル樹脂を用いる
こともできる。透明度においては、塩化ビニル樹脂より
も透明アクリル樹脂の方が優れているが、塩化ビニル樹
脂を用いる場合には、その厚さを0.1mm程度にまで
薄くできるという利点がある。なお、透明アクリル樹脂
を用いて上側部材13を成形する場合には主としてブロ
ー成形が適用され、塩化ビニル樹脂を用いる場合には、
主として真空成形が適用される。また、透明アクリル樹
脂を用いる場合の下側部材12との接合方法として、超
音波による融着の他、樹脂用の種々の接着剤を用いるこ
とができる。塩化ビニル樹脂の場合には、ベンゼン系の
溶剤を接着剤として用いて接合可能である。
【0037】本実施の形態の付け爪41の第1の液体4
2としては、赤,青,ピンク,緑,黄等の色の水溶性イ
ンク(顔料)で着色した蒸留水等が使用可能である。青
色の場合には、硫酸銅水溶液も用いられる。第2の液体
としては、シリコンオイル、流動パラフィンなどが使用
可能である。第2の液体43中に浮遊させ物質44,4
5,46としては、たとえば、ポリストンや発砲スチロ
ール等で形成した、サーフボード,ペンギン,魚,飛行
機等を形取った小物や、金粉、星の砂、小粒の宝石等を
使用することができる。
【0038】本実施の形態の付け爪41が図6(b)に
示すような比較的偏平な形状を有する場合には、縦向き
の状態から急激に横向きに姿勢を変えると、図7(a)
(b)に示すように、一時的に第2の液体43が分散し
て第1の液体42上に浮いた状態となり、しばらく横向
きの姿勢を保持すると、図8(a)(b)に示すように
第2の液体43と第1の液体42とが上下に分離して、
模様を構成する物質44がほぼ全面に渡って広がること
になる。本実施の形態の付け爪41が図6(c)に示す
ような恐竜の爪状の場合には、縦向きの姿勢から急激に
横向きにしたとしても、すぐに図9(a)(b)に示す
状態となり、付け爪41のほぼ中央に、第2の液体43
が広がることになる。いずれにしても、本実施の形態に
よれば、付け爪41の姿勢の変化に応じ、すなわち付け
爪41を付けた人の指の動きに応じて、付け爪41の模
様が逐次変化するため、他人の注意を喚起し易い、極め
てユニークかつ有効な装飾的効果を実現することができ
る。
【0039】なお、以上の各実施の形態において示した
構造および製造方法は、本発明を実現する一態様を説明
したに過ぎず、特許請求の範囲に記載された発明の均等
の範囲において、種々の変形が可能であることは言うま
でもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態の装飾用付
け爪の平面図、(b)は(a)のB−B線断面端面図、
(c)は(a)のC−C線断面端面図である。
【図2】(a)は図1に示した付け爪を人の爪に貼り付
けようとしている状態を示す斜視図、(b)は図1に示
した付け爪を人の爪に貼り付けた状態を示す斜視図であ
る。
【図3】(a)は本発明の第1の実施の形態の一変形例
における装飾用付け爪の平面図、(b)は(a)のB−
B線断面端面図、(c)は(a)のC−C線断面端面図
である。
【図4】(a)は本発明の第2の実施の形態の装飾用付
け爪の平面図、(b)は(a)のB−B線断面端面図、
(c)は(a)のC−C線断面端面図である。
【図5】(a)は本発明の第3の実施の形態の装飾用付
け爪の平面図、(b)は(a)のB−B線断面端面図、
(c)は(a)のC−C線断面端面図である。
【図6】(a)は、本発明の第4の実施の形態の付け爪
を縦向けにした状態の斜視図、(b)(c)は、2種類
の形状についての当該付け爪の中央縦断面をそれぞれ示
す図である。
【図7】(a)は、図6(b)に示した比較的偏平な付
け爪を、縦向きの状態から急激に横向きに姿勢を変えた
直後の様子を示す斜視図、(b)はその中央縦断面を示
す図である。
【図8】(a)は、図6(b)に示した比較的偏平な付
け爪を横向きにした状態でしばらく時間がたった後の状
態を示す斜視図、(b)はその中央縦断面を示す図であ
る。
【図9】(a)は、図6(c)に示した恐竜の爪状の付
け爪を横向きにした状態の様子を示す斜視図、(b)は
その中央縦断面を示す図である。
【図10】(a)は従来の一般的な装飾用付け爪の平面
図、(b)は(a)のB−B線断面端面図、(c)は
(a)のC−C線断面端面図である。
【符号の説明】
11,21,31,41 付け爪 11a,21a,31a 融着接合部 12,22,32 下側部材 13,23,33 上側部材 14,24,34 内部空間 15,16,25 中空カプセル 17,18,24,26 液状物質

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人の爪状に上に凸に湾曲したシート状樹
    脂材料からなる下側部材と、 前記下側部材の上に、周囲が前記下側部材の周囲と重ね
    られ、接合されることにより、前記下側部材との間に内
    部空間を構成する、透明または半透明のシート状樹脂材
    料からなる上側部材と、 前記内部空間内に設けられ、前記上側部材を通して外部
    から装飾模様として認識される装飾構成部材とを備え
    た、装飾用付け爪。
  2. 【請求項2】 前記下側部材が可撓性を有するシート状
    樹脂材料からなり、かつ前記上側部材が可撓性を有する
    半透明のシート状樹脂材料からなり、 前記装飾構成部材として、混合により化学発光現象を生
    じる2種類の液状物質を分離して充填した、破割自在の
    2個の中空カプセルを用いたことを特徴とする、請求項
    1記載の装飾用付け爪。
  3. 【請求項3】 前記下側部材が可撓性を有するシート状
    樹脂材料からなり、かつ前記上側部材が可撓性を有する
    半透明のシート状樹脂材料からなり、 前記装飾構成部材として、混合により化学発光現象を生
    じる2種類の液状物質のうちの一方を充填した、破割自
    在の1個の中空カプセルを前記内部空間内に収容し、該
    中空カプセル外の前記内部空間内に、前記2種類の液状
    物質のうちの他方を充填したことを特徴とする、請求項
    1記載の装飾用付け爪。
  4. 【請求項4】 前記装飾構成部材が、前記下側部材と前
    記上側部材との間に挟み込まれた、模様を印刷したシー
    ト状部材であることを特徴とする、請求項1記載の装飾
    用付け爪。
  5. 【請求項5】 前記上側部材が透明のシート状樹脂材料
    からなり、 前記装飾構成部材が、所定の色に着色された第1の液体
    と、該第1の液体よりも比重が小さく、かつ透明の第2
    の液体とを含み、該第2の液体中には、模様の一部を構
    成する物質が浮遊状態で含まれていることを特徴とす
    る、請求項1記載の装飾用付け爪。
  6. 【請求項6】 シート状樹脂材料を所定の外周形状を有
    するように切り出し、人の爪状に上に凸に湾曲させるこ
    とにより、下側部材を形成する工程と、 外周が前記下側部材の外周と重なる形状に、透明または
    半透明のシート状樹脂材料を切り出し、所定の湾曲形状
    になるように上側部材を形成する工程と、 前記下側部材上に、周囲同士が重なるように、かつ間に
    内部空間に模様構成部材を配した状態で、形成した前記
    上側部材を重ねる工程と、 重ね合わせられた前記下側部材および前記上側部材の周
    囲同士を接合固定する工程とを備えた、装飾用付け爪の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記下側部材および前記上側部材の周囲
    同士を接合固定する前記工程は、接合部において前記下
    側部材および前記上側部材同士を融着させることによっ
    て行なわれる、請求項6記載の装飾用付け爪の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記下側部材および前記上側部材の周囲
    同士を接合固定する前記工程は、接合部に超音波を作用
    させることにより、そのエネルギーによって前記下側部
    材および前記上側部材同士を融着させることによって行
    なわれる、請求項6記載の装飾用付け爪の製造方法。
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