JP4733423B2 - 開閉弁構造 - Google Patents

開閉弁構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4733423B2
JP4733423B2 JP2005139410A JP2005139410A JP4733423B2 JP 4733423 B2 JP4733423 B2 JP 4733423B2 JP 2005139410 A JP2005139410 A JP 2005139410A JP 2005139410 A JP2005139410 A JP 2005139410A JP 4733423 B2 JP4733423 B2 JP 4733423B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
solenoid
hydraulic oil
push
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005139410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006250344A (ja
Inventor
伸道 塙
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2005139410A priority Critical patent/JP4733423B2/ja
Priority to US11/290,492 priority patent/US7441638B2/en
Priority to DE602005009911T priority patent/DE602005009911D1/de
Priority to EP05026747A priority patent/EP1669283B1/en
Publication of JP2006250344A publication Critical patent/JP2006250344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4733423B2 publication Critical patent/JP4733423B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、開閉弁構造に関し、特に、常開型に設定されてアクチュエータたるソレノイドの励磁時に作動油の流路を閉鎖する開閉弁構造に関する。
たとえば、特許文献1には、アクチュエータたるソレノイドの励磁時に作動油の流路を閉鎖傾向にして所定の減衰作用をするバルブ構造が開示されているが、このバルブ構造からすれば、ソレノイドの励磁時にプランジャたる出力軸が大きいストロークで突出して、すなわち、最突出して作動油の流路を完全に閉鎖する設定とする場合には、このバルブ構造をソレノイドの励磁時に作動油の流路を完全に閉鎖する常開型に設定の開閉弁構造に転用し得ることになる。
すなわち、上記したバルブ構造にあっては、アクチュエータたるソレノイドの励磁時には、プランジャたる出力軸を介してであるが、その推力で作動油の流路が絞られる傾向になり、この絞られた流路を作動油が通過するときに所定の減衰作用が実現されるとしている。
そして、一の提案では、ソレノイドからの推力で前進する板バルブが隔壁体に着座して作動油の流路を閉鎖する傾向になるが、作動油が板バルブを押し開くようにして流出するときに所定の減衰作用が実現されるとしている。
また、他の一の提案では、ソレノイドからの推力で前進するポペット体の尖端が隔壁体に開穿の流路たる孔に臨在するようになって環状の流路が形成されるとき、この環状の流路を作動油が通過することで所定の減衰作用が実現されるとしている。
それゆえ、この特許文献1に開示のバルブ構造によれば、アクチュエータたるソレノイドの励磁時にプランジャたる出力軸が大きいストロークで突出して、すなわち、最突出して作動油の流路を完全に閉鎖することになるように設定することで、これを常開型に設定されてソレノイドの励磁時に作動油の流路を完全に閉鎖する開閉弁構造に転用し得ることになる。
特開2004−205030号公報(特許請求の範囲 請求項1,請求項2,段落0015,同0033,同0035,同0055,同0057,同0064,同0071,図2,図3)
しかしながら、上記した特許文献1に開示のバルブ構造を開閉弁構造に転用するとの提案については、実施可能性に欠け易くなると指摘される危惧がある。
すなわち、上記のバルブ構造にあっては、ソレノイドの励磁時に出力軸が最突出するとしても、作動油の流路を絞る傾向にするだけで足りるから、出力軸の突出量、すなわち、ストローク量は、小さくても良い。
それに対して、上記のバルブ構造を転用する開閉弁構造の開放作動時には、広い流路を確保していたずらな抵抗なくして作動油の通過を許容する一方で、ソレノイドの励磁による閉鎖作動時には、完全な閉鎖状態を現出させるために、出力軸のストローク量が大きくすることが肝要となる。
そこで、上記したバルブ構造を開閉弁構造に転用する場合には、ソレノイドを大きくして出力軸のストローク量を大きくすることを提案し得るが、このソレノイドを大きくすることで出力軸のストローク量を大きくする提案にあっては、ソレノイドを大きくするから、このソレノイドを有する開閉弁構造の具現化にあって、その大型化や重量の増大化を招来し易くなる。
その結果、このソレノイドを大きくした開閉弁構造を具現化したものは、その重量が大きくなって取扱性や設置性に劣ることになるであろうし、また、製造コストの低減化にも寄与し得なくなるであろうし、その実施可能性が欠け易くなると指摘されることになる。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、常開型に設定されて開放作動時に作動油の通過を保障する一方で、ソレノイドをいたずらに大型化させずしてソレノイドの励磁時に流路を完全に閉鎖して作動油の通過を阻止し、その汎用性の向上を期待するのに最適となる開閉弁構造を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による開閉弁構造の構成を、基本的には、一方側からの作動油を他方側に通過させる流路中に配在されてソレノイドの解磁時に流路における作動油の通過を許容すると共にソレノイドの励磁時に流路における作動油の通過を阻止する常開型の開閉弁構造において、流路を遮断するように配在されると共に一方側からの作動油の他方側に向けての通過を許容する連通路を有する隔壁体と、この隔壁体の軸心部を貫通するセンターロッドと、このセンターロッドの外周に設けられて上記隔壁体における他方側のバルブシート面に対向しながらこのバルブシート面に開口する連通路に対向する弁体と、筒状に形成されて上記センターロッド外周に設けられ上記弁体の背後側に直列状態に配置されて軸方向に移動可能なプッシュ体とを有してなり、上記プッシュ体が背面に作用するソレノイドからの推力で前進することにより上記弁体が前進して対向するバルブシート面に近隣し、一方側からの油圧が上記センターロッドの軸心部に開穿される導圧孔を介して上記プッシュ体の背面に作用して上記プッシュ体の最前進で上記弁体が最前進して対向するバルブシート面に着座し連通路を閉鎖するとする。
それゆえ、この発明による開閉弁構造によれば、励磁されたソレノイドからの推力を受けた弁体が前進して対向するバルブシート面に近隣するから、弁体が連通路を絞る傾向になってこの弁体の前後に差圧を発生させることになり、この差圧の発生に依存して一方側からの油圧が弁体に作用して弁体をさらに前進させて連通路を閉鎖することになる。
したがって、この発明にあって、ソレノイドは、その励磁時に弁体を前進させてこの弁体が対向するバルブシート面に近隣させるの充分となる程度に出力軸を突出させれば良く、弁体が大きいストロークで最前進する程に出力軸を突出させる必要がない、すなわち、ソレノイドは、その推力で弁体を直接に最前進させることを可能にする程の大きさに形成されることを要しないことになる。
その結果、この発明による開閉弁構造によれば、常開型に設定されて開放作動時に作動油の通過を保障する一方で、ソレノイドをいたずらに大型化させずしてソレノイドの励磁時に流路を完全に閉鎖し得ることになる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による開閉弁構造は、基本的には、一方側からの作動油を他方側に通過させる流路中に配在されてソレノイドの解磁時に流路における作動油の通過を許容すると共にソレノイドの励磁時に流路における作動油の通過を阻止する常開型に設定されてなるとしている。
そして、図示するところでは、一方側が油圧緩衝器本体たるフロントフォークFとされると共に他方側が、たとえば、アキュムレータに類似する密閉構造のリザーバタンクTとされるとしており、このフロントフォークFとリザーバタンクTとを連結するように配在されるハウジングH内にこの発明による開閉弁構造が具現化されるとしている。
ちなみに、ハウジングHは、図1に示すところでは、たとえば、耐圧パイプなどからなる流路中に配在され、また、図3に示すところでは、フロントフォークFに一体的に連設されてなるとしている。
ところで、ハウジングH内に具現化されるこの発明による開閉弁構造は、隔壁体1と、弁体2とを有してなり、さらには、プッシュ体3と、ソレノイド4とを有し、このとき、図1に示すところでは、隔壁体1,弁体2およびプッシュ体3がハウジングH内に収装され、ソレノイド4がハウジングHに一体的に保持されてなるとしている。
そして、図3に示すところでは、隔壁体1,弁体2およびプッシュ体3がハウジングH内に収装されると共に、ソレノイド4がハウジングHに一体的に保持され、さらには、リザーバタンクTがハウジングHに一体的に保持されてなるとしている。
ちなみに、ソレノイド4の配設状態についてだが、所定の推力を発生する限りには、図示しないが、図示するところに代えて、ソレノイド4がハウジングH内に収装されていても良く、また、ソレノイド4がハウジングH内に保持された適宜のケーシング内に収装されてなるとしても良い。
隔壁体1は、ハウジングH内にあって、フロントフォークFとリザーバタンクTとを連通する流路を遮断するように配在されると共に、一方側となるフロントフォークFからの作動油の他方側となるリザーバタンクTに向けての通過を許容する連通路1aを有してなるとしている。
このとき、図示するところでは、隔壁体1は、外周をハウジングHの内周に液密構造下に隣接させて、このハウジングH内をいわゆる上下に、すなわち、言うなれば、フロントフォークFに連通する上流側とリザーバタンクTに連通する下流側とに分断するとしている。
そして、この隔壁体1は、図1に示すところでは、ハウジングH内にあって、その外周側角部1bがハウジングHの内周に形成の段差部H1に係止され、この状態を維持するようにキャップ11に基端が係止されたスペーサを兼ねる附勢バネ12で所定位置に定着されるとしている。
なお、キャップ11は、有頭の略円筒状に形成されたハウジングHの下端開口を液密構造下に閉塞するもので、図示するところでは、スナップリング13のハウジングHにおける開口端部H2の内周への嵌装で所定位置に定着されるとしている。
ちなみに、ハウジングHは、その内部をフロントフォークFに連通させるための連通孔H3と、その内部をリザーバタンクTに連通させるための連通孔H4とを有してなり、当然のことながら、隔壁体1は、両方の連通孔H3,H4の間に位置決められていることになる。
また、上記の附勢バネ12についてであるが、これがスペーサを兼ねることを勘案すれば、これが図示するバネ部材からなるのではなく、図示しないが、胴部に連通孔H3に照準される開口を有する筒状体からなるとしても良いことはもちろんである。
弁体2は、図示するところでは、環状に形成された板バルブからなるとしており、上記の隔壁体1におけるリザーバタンクT側のバルブシート面1cに対向しながらこのバルブシート面1cに開口する連通路1aに対向してなるもので、図中で最下降することになるその最前進時にバルブシート面1cに着座して連通路1aを閉塞するとしている(図2参照)。
このとき、弁体2は、図示するところでは、上記した隔壁体1の軸芯部を貫通していわゆる上下に延びるセンターロッド14の外周に介装のガイド筒15の外周に介装されてなるとしている。
そして、この弁体2は、ガイド筒15の外周に介装された状態で図中の上下方向に摺動可能、すなわち、上記した隔壁体1におけるバルブシート面1cに対向しながらその遠近を可能にし、このバルブシート面1cに開口する連通路1aの開閉を可能にするとしている。
ところで、弁体2は、図示する実施形態にあって、これが最前進して隔壁体1におけるバルブシート面1cに着座して連通路1aを閉鎖するとき(図2参照)、すなわち、フロントフォークFが最収縮作動するときのフロントフォークFにおけるいわゆる底突きを阻止するために、この開閉弁構造において弁体2でリザーバタンクTに連通する流路を閉鎖し、フロントフォークF自身が有するエア室におけるエアバネ効果を得るのみとし、二輪車における急制動時のノーズタイブを阻止することが可能になる。
この開閉弁構造において弁体2でリザーバタンクTに連通する流路を閉鎖することは、言わば強制的に流路を遮断することになるから、いわゆる行き場のなくなった油圧の作用で、すなわち、言わば異常高圧で、フロントフォークFにおいてシールが破損するなどの不具合を招来させないことが肝要になる。
そこで、フロントフォークFにおいて異常高圧が生じる状況になるときには、この異常高圧をリザーバタンクTに解放するのが得策となる。
このため、図3に示すように、弁体2を積層リーフバルブからなるとすれば、その外周側の撓みを期待し得ることになり、この外周側の撓み時にフロントフォークFからの異常高圧をリザーバタンクTに解放することが可能になる。
プッシュ体3は、筒状に形成されながら上記した弁体2の背後側に直列状態に配在されて、図中での下降方向となるその前進時に弁体2を図中で下降させるように前進させるもので、図示するところでは、上記したガイド筒15における上端側の外周に上下動可能に介装されてなるとしている。
また、このプッシュ体3の下端たる先端は、その本来的な機能からすれば、弁体2の内周側の背面に直接当接されるべきであるが、図示するところでは、間座21の介在下に当接されるとしている。
それゆえ、この間座21を有する実施形態の場合には、この間座21の枚数、すなわち、厚さを適宜に選択することで、弁体2とこれが対向するバルブシート面1cとの間の距離を任意に調整し得ることになる。
ちなみに、このプッシュ体3が図中の下降方向に前進するのは、その後端に作用する外力によるもので、この発明では、後述するソレノイド4からの推力と、フロントフォークFからの油圧とがそれに該当するが、このことについては、後に説明する。
ソレノイド4は、有頭の略円筒状に形成のハウジングHにおける頭部に保持されてなるとするもので、この頭部の軸芯部を貫通するようにしてプランジャたる出力軸41(図2参照)がハウジングH内に臨在され、下向となる先端を上記したプッシュ体3の後端に対向させるとしている。
このとき、このソレノイド4における出力軸41の突出量は、図1中に符号Dで示すストローク、すなわち、言わば僅かなストロークになるとしているが、これは、後述するところから明らかなように、この発明では、ソレノイド4における出力軸41の突出量がこの僅かなストロークで足りることになることからである。
ところで、このソレノイド4の推力については、図示する実施形態では、以下の構成からなる推力伝達機構によってプッシュ体3に伝達されるとしている。
すなわち、推力伝達機構は、ソレノイド4における出力軸41の先端を当接させると共に前記したセンターロッド14の上端部を覆うようにするマス体42と、このマス体42の下端に連設されてセンターロッド14に沿うようにして下方に延在される複数本のガイドロッド43とを有してなる。
そして、この複数本となるガイドロッド43の各下端が筒状に形成されているプッシュ体3の後端に当接されてなるとするもので、このガイドロッド43は、上方にあるマス体42がソレノイド4からの推力で下降されるときに同期して下降してプッシュ体3を前進させるとしている。
このとき、各ガイドロッド43の下端側は、隔壁体を兼ねるホルダ部材44に摺動可能に連繋されていて、いわゆる振れが阻止される状況におかれながら、その下端をこのホルダ部材44のいわゆる内側に収装されているプッシュ体3の後端に隣接させている。
ちなみに、この隔壁体を兼ねるホルダ部材44は、有頭の円筒状に形成されながら軸芯部に前記したセンターロッド14を貫通させる、すなわち、センターロッド14の外周に、また、前記したガイド筒15に直列するように介装されてなるとしている。
そして、このホルダ部材44における頭部に上記した各ガイドロッド43の下端側を周方向に整列させた状態下に連繋させるとしている。
ところで、このホルダ部材44は、隔壁体を兼ねるとしているが、これは、このホルダ部材44がプッシュ体3にフロントフォークFからの油圧を作用させる油圧伝達機構を構成するとするからである。
すなわち、油圧伝達機構は、図示する実施形態では、前記したセンターロッド14の軸芯部に開穿された導圧孔14aと、センターロッド14の上端とマス体42の下端側との間に画成されて導圧孔14aに連通する空部Aと、マス体42に開穿されて空部Aをこのマス体42の外部に連通させる連通孔42aと、このマス体42の外部に連通する前記したガイドロッド43とホルダ部材44との間の摺動隙間(符示せず)とで形成される油圧ルート(図1中の破線a参照)を有してなるもので、この油圧ルートで隔壁体1に開穿の連通路1aの上流側で分岐されたフロントフォークFからの油圧をプッシュ体3の後端に誘導し得ることになる。
このことからして、すなわち、上記の油圧ルートを確立する上で、ホルダ部材44が隔壁体を兼ねるとしているもので、それゆえ、このホルダ部材44は、その外周をハウジングHの内周に液密構造下に隣接させるとしている。
ここで、前記したセンターロッド14について少し説明すると、図示したところでは、上記した隔壁体1の軸芯部を貫通して図中の上下に延びることになるが、下端部は、図中で隔壁体1の下方に臨在して、チェック弁部を具現化させるとしている。
すなわち、図示する実施形態にあって、上記した隔壁体1に開穿の連通路1aは、複数とされていて、この複数の連通路1aにおける任意数の連通路1aは、弁体2によって開閉されることはなく、チェック弁5によって図中で下端側となる上流側端が開放可能に閉塞されてなるとしている。
このとき、チェック弁5は、環状リーフバルブからなり、筒状スペーサ51,ノンリタンスプリング52およびバルブストッパ53の配在下に上記のセンターロッド14の下端部に上下動可能に介装されてなるとしている。
ちなみに、このチェック弁5を設けることで、たとえば、前記した弁体2が連通路1aを閉鎖している状態のままでフロントフォークFが伸長作動することでこのフロントフォークF内にいわゆるバキューム現象が発現される危惧があるときにも、このバキューム現象を発現させないようにすることを可能にし得ることになる。
それゆえ、以上のように形成されたこの発明による開閉弁構造にあっては、ソレノイド4が励磁されていないときには、弁体2が図中で上昇するように後退していて隔壁体1に開穿の連通路1aを開放しているから、フロントフォークFからの作動油は、この連通路1aを通過することで、リザーバタンクTに流出し得ることになる。
このとき、フロントフォークFにあっては、自身が有するエア室とリザーバタンクTが有するエア室とによるエアバネ効果を得ることができて、いわゆる反力をソフトにしてこのフロントフォークが架装される二輪車における乗り心地を良くすることになる。
それに対して、この開閉弁構造にあって、ソレノイド4が励磁されると、このソレノイド4による推力でプッシュ体3が前進し、したがって、この前進した弁体2へのフロントフォークFからの油圧作用でこの弁体2の前後側に差圧が発生することになる。
そして、この差圧の発生によって、図1中に破線aで示すようにプッシュ体3の背面にフロントフォークFからの油圧が作用してプッシュ体3が最前進し、このプッシュ体3の最前進で弁体2が最前進して隔壁体1に着座し対向する連通路1aを閉鎖することになる。
このとき、弁体2は、ソレノイド4における出力軸41の突出量Dに比較して、図2中に符号D1で示すように、大きいストロークで前進することになる、すなわち、ソレノイド4の出力軸41は、小さいストロークで足りるが、弁体2は、油圧作用も受けて大きいストロークで前進することになる。
その結果、この発明にあっては、ソレノイド4を利用しながら常開型に設定された開閉弁構造を具現化するにあって、開放作動時に作動油の通過を保障する一方で、ソレノイド4をいたずらに大型化させずしてソレノイド4の励磁時に流路を完全に閉鎖して作動油の通過を阻止することが可能になり、その汎用性の向上を期待するのに最適となる。
ちなみに、この開閉弁構造が流路を閉鎖状態にするとき、フロントフォークFにあっては、自身が有するエア室におけるエアバネ効果を得るのみとなり、いわゆる反力をハードにしてこのフロントフォークが架装される二輪車における急制動時のノーズダイブ現象の発現を阻止し得ることになる。
前記したところは、この発明による開閉弁構造を具現化させるハウジングHが一方側たるフロントフォークFと他方側たるリザーバタンクTとを連通する流路を形成する耐圧パイプに連結されてなるとしたが、この発明が意図するところからすれば、ハウジングHは、フロントフォークFにおける、たとえば、車輪側チューブに一体にあるいは一体的に連設されてなるとしても良い。
すなわち、図3に示すところは、ハウジングHがフロントフォークFを構成する車輪側チューブF1に連設されてなるとするもので、この実施形態による場合には、耐圧ホースなどを不要にして、たとえば、フロントフォークFの二輪車への搭載性を良くする利点がある。
少し説明すると、この図3に示すところでは、ハウジングH内にソレノイド4を有する開閉弁部とチェック弁部とを有してなると共に、ハウジングHにリザーバタンクTを一体的に保持してなるとしている。
なお、以下の説明において、その構成が前記した図1に示すところと同等となるところについては、要する場合を除き、図中に同一の符号を附するのみとしてその詳しい説明を省略する。
ところで、開閉弁部は、隔壁体1と、弁体2と、プッシュ体3と、上記のソレノイド4とを有してなるが、このとき、前記した図1に示す実施形態の場合と異なり、隔壁体1には、チェック弁5が配在されないとしている。
すなわち、図示するところでは、隔壁体1は、チェック弁部に配在される隔壁体6と一対とされるとしており、言わば一方となる隔壁体1に弁体2が配在されると共に、言わば他方となる隔壁体6にチェック弁5が配在されるとしている。
それゆえ、この図3に示す実施形態による場合には、開閉弁部は、弁体2によるオンオフ機能およびリリーフ機能を発揮するのみとなり、チェック弁5によるチェック弁機能は、後述するチェック弁部側に依存することになる。
このとき、弁体2は、図示するところでは、隔壁体1の軸芯部を貫通するセンターロッド14に担持される状態に直接介装されてなるとしており、また、センターロッド14は、附勢バネ17で上昇状態に維持されるとしている。
そして、弁体2を隔壁体1に着座させるようにするプッシュ体3は、ソレノイド4の推力で直に前進するように構成されている。
なお、センターロッド14の軸芯部に開穿されている導圧孔14aを介しての一方側からの油圧は、プッシュ体3の軸芯部に開穿の孔3aおよびこのプッシュ体の上端部に形成の横孔3bを介してプッシュ体3の後端に作用し、このプッシュ体3を図中で下降するように前進させるとしている。
つぎに、チェック弁部は、隔壁体6に開穿の連通孔6aを一方側たるフロントフォークF側から開放可能に閉塞するチェック弁5を有してなるとするもので、図示するところでは、このチェック弁部がリザーバタンクTの軸芯線上に位置決められることになるように構成されている。
これによって、このチェック弁部がリザーバタンクTの、たとえば、外周に連設される場合に比較して占有面積を小さくできる利点がある。
ちなみに、リザーバタンクTは、フリーピストンT1で気室T2を画成する構造に形成されていて、フロントフォークFが収縮作動するときにこのフロントフォークFから流出される作動油の一部の流入を許容し、このとき、上記の気室T2がフロントフォークFにおける気室といわゆる協働して所定のエアバネ効果を発揮することになる。
以上からすると、この実施形態にあっては、開閉弁部とチェック弁部は、それぞれが分離されて配在されているから、前記した図1に示す実施形態の場合に比較して、開閉弁部の作動にチェック弁部が干渉し、また、チェック弁部の作動に開閉弁部が干渉することを未然に阻止でき、安定した作動性能を保障し得ることになる点で有利となる。
前記したところでは、この発明による開閉弁構造を具現化するハウジングHが一方側たるフロントフォークFと他方側たるリザーバタンクTとを連通する流路中に配在されるとしているが、この発明が意図するところからすれば、上記のハウジンHは、凡そ作動油の通過がある流路中であれば、たとえば、図示しないが、一方側が高圧側とされ他方側が低圧側とされる流路中に配在されるとしても良いことはもちろんである。
この発明による開閉弁構造の一実施形態を示す図である。 図1の状態から弁体が最前進した状態を示す図である。 この発明による開閉弁構造の他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1,6 隔壁体
1a,6a 連通路
1c バルブシート面
2 弁体
3 プッシュ体
4 ソレノイド
5 チェック弁
F 一方側たるフロントフォーク
H ハウジング
T 他方側たるリザーバタンク

Claims (6)

  1. 一方側からの作動油を他方側に通過させる流路中に配在されてソレノイドの解磁時に流路における作動油の通過を許容すると共にソレノイドの励磁時に流路における作動油の通過を阻止する常開型の開閉弁構造において、流路を遮断するように配在されると共に一方側からの作動油の他方側に向けての通過を許容する連通路を有する隔壁体と、この隔壁体の軸心部を貫通するセンターロッドと、このセンターロッドの外周に設けられて上記隔壁体における他方側のバルブシート面に対向しながらこのバルブシート面に開口する連通路に対向する弁体と、筒状に形成されて上記センターロッド外周に設けられ上記弁体の背後側に直列状態に配置されて軸方向に移動可能なプッシュ体とを有してなり、上記プッシュ体が背面に作用するソレノイドからの推力で前進することにより上記弁体が前進して対向するバルブシート面に近隣し、一方側からの油圧が上記センターロッドの軸心部に開穿される導圧孔を介して上記プッシュ体の背面に作用して上記プッシュ体の最前進で上記弁体が最前進して対向するバルブシート面に着座し連通路を閉鎖することを特徴とする開閉弁構造
  2. 上記ソレノイドの推力を上記プッシュ体に伝達する推力伝達機構は、上記ソレノイドにおける出力軸の先端が当接すると共に上記センターロッドの上端部を覆うようにするマス体と、このマス体の下端に連設されて上記センターロッドに沿うようにして下方に延在される複数本のガイドロッドと、有頭の円筒状に形成されながら軸心部に上記センターロッドを貫通させて内側に上記プッシュ体を収装するホルダ部材とを有し、各ガイドロッドの下端側が上記ホルダ部材に摺動可能に連繋されてその下端を上記プッシュ体の背面に当接し、上記ガイドロッドは、上記マス体が上記ソレノイドからの推力で下降するときに同期して下降して上記プッシュ体を前進させ、上記プッシュ体に一方側からの油圧を作用させる油圧伝達機構は、上記導圧孔と、上記センターロッドの上端と上記マス体の下端側との間に隔成されて上記導圧孔に連通する空部と、上記マス体に開穿されて上記空部をこのマス体の外部に連通させる連通孔と、このマス体の外部に連通する上記ガイドロッドと上記ホルダ部材との間の摺動隙間とで形成される油圧ルートを有することを特徴とする請求項1に記載の開弁構造
  3. 弁体が板バルブあるいは積層リーフバルブからなると共に隔壁体に着座して連通路を閉鎖するときに一方側からの所定油圧となる作動油の他方側への通過を許容するリリーフ作動してなる請求項1または請求項2に記載の開閉弁構造
  4. 隔壁体に形成される連通路が複数とされると共にこの複数とされる連通路の任意数の連通路が一方側からの作動油の他方側への通過を阻止するチェック弁を有してなる請求項1から請求項3の何れかに記載の開閉弁構造
  5. 隔壁体が一対とされながら一方の隔壁体に弁体が配在されると共に他方の隔壁体に一方側からの作動油の他方側への通過を阻止するチェック弁が配在されてなる請求項1に記載の開閉弁構造
  6. 一方側が伸縮作動時に流路における作動油の流通を具現化する油圧緩衝器本体とされると共に他方側が油圧緩衝器本体の収縮作動時における作動油の流入を許容するリザーバタンクとされてなる請求項1から請求項5の何れかに記載の開閉弁構造
JP2005139410A 2004-12-09 2005-05-12 開閉弁構造 Active JP4733423B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005139410A JP4733423B2 (ja) 2005-02-08 2005-05-12 開閉弁構造
US11/290,492 US7441638B2 (en) 2004-12-09 2005-12-01 Front fork
DE602005009911T DE602005009911D1 (de) 2004-12-09 2005-12-07 Vorderradgabel
EP05026747A EP1669283B1 (en) 2004-12-09 2005-12-07 Front fork

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005031184 2005-02-08
JP2005031184 2005-02-08
JP2005139410A JP4733423B2 (ja) 2005-02-08 2005-05-12 開閉弁構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006250344A JP2006250344A (ja) 2006-09-21
JP4733423B2 true JP4733423B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=37091055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005139410A Active JP4733423B2 (ja) 2004-12-09 2005-05-12 開閉弁構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4733423B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009133412A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Showa Corp 油圧緩衝器

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0720437U (ja) * 1993-09-16 1995-04-11 カヤバ工業株式会社 油圧緩衝器の減衰バルブ構造
JP2001227670A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Tgk Co Ltd ソレノイド駆動パイロット弁
JP2002013579A (ja) * 2000-06-28 2002-01-18 Tokico Ltd 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2004125023A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Tokico Ltd 油圧緩衝器
JP2004190716A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器
JP2004205030A (ja) * 2002-11-05 2004-07-22 Kayaba Ind Co Ltd 減衰構造
JP2004301204A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Toyota Motor Corp 油圧シリンダ装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0720437U (ja) * 1993-09-16 1995-04-11 カヤバ工業株式会社 油圧緩衝器の減衰バルブ構造
JP2001227670A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Tgk Co Ltd ソレノイド駆動パイロット弁
JP2002013579A (ja) * 2000-06-28 2002-01-18 Tokico Ltd 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2004125023A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Tokico Ltd 油圧緩衝器
JP2004205030A (ja) * 2002-11-05 2004-07-22 Kayaba Ind Co Ltd 減衰構造
JP2004190716A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器
JP2004301204A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Toyota Motor Corp 油圧シリンダ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006250344A (ja) 2006-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7441638B2 (en) Front fork
JP4630760B2 (ja) バルブおよび緩衝器
JP6101179B2 (ja) 減衰弁
JP5152500B2 (ja) 流体圧緩衝器
KR20080094538A (ko) 유체압 완충기
US20150336629A1 (en) Master Cylinder Device for a Hydraulic Disk Brake
JP2007292218A (ja) 二輪車における後輪懸架装置
JP2008157393A (ja) 緩衝器のバルブ構造
JP6684925B2 (ja) サーモスタチックバルブ
JP4733423B2 (ja) 開閉弁構造
CN110678667B (zh) 缓冲器
JP5281328B2 (ja) フロントフォーク
JP5150333B2 (ja) 二輪車のフロントフォーク
JP5090127B2 (ja) 減衰弁
JP2007138979A (ja) フロントフォーク
JP6565427B2 (ja) 緩衝器
JP2009222221A (ja) フロントフォーク
JP2007024195A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP5444087B2 (ja) フロントフォーク
JP2007162769A (ja) 減衰バルブ構造
JP2007092891A (ja) 筒型油圧緩衝器におけるロッド構造
JP4815454B2 (ja) 緩衝器
JP2019124296A (ja) 緩衝器
JP5323636B2 (ja) 車両用ブレーキ液圧制御装置
JP5220643B2 (ja) 緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110422

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4733423

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350