JP6565427B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、緩衝器に関し、特に、減衰力調整機構を備えた緩衝器に係る。
車両に搭載されるショックアブソーバには、減衰力調整機構を有するものがある。この機構は、減衰力がピストンの作動速度に対して一義的に決まる緩衝器によっては、背反関係にある乗心地と操縦安定性を充足させることができないため、ピストンが発生する減衰力を調整可能とするものであり、種々の形式のものが知られている。例えば下記の特許文献1には、「減衰力発生機構の生産性を高めた緩衝器を提供」することを目的とし(特許文献1の段落〔0006〕)、「作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、該ピストンに連結され前記シリンダの外部に延出されたピストンロッドと、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって生じる作動流体の流れを制御して減衰力を発生させる減衰力発生機構とを備え、前記減衰力発生機構は、開口部が設けられたケース部材と、前記ケース部材内に保持されて前記ケース部材内に形成されたシート部に離着座する弁体と、前記ケース部材内に設けられて前記弁体を前記シート部に対して付勢する付勢部材とを有するバルブブロックと、前記バルブブロックのケース部材内に保持された弁体に対向する作動ロッドを有し、前記バルブブロックに結合可能なソレノイドブロックとを含み、前記バルブブロックと前記ソレノイドブロックとが結合されたとき、前記弁体と前記作動ロッドとが係合する」緩衝器が提案されている(同段落〔0007〕に記載)。更に、特許文献1の段落〔0014〕等において、圧力制御弁であるパイロットバルブのほか、その下流側に設けられてフェイル時に作動するフェイルセーフバルブが開示されている。
また、下記の特許文献2には、「減衰力調整とフェールセーフを確実に行うことができる減衰弁を提供」することを目的とし(特許文献3の段落〔0008〕)、「流路の途中に設けられて通過する流体に抵抗を与える弁要素と、弁要素における弁体に流路面積を制限する方向に推力を与えるソレノイドと、当該弁体に流路面積を最大とする方向に推力を与える弾性体とを備えた減衰弁において、流路の途中に弁要素に直列配置されるフェール弁を設け、当該フェール弁は、流路を開放する開放ポジションと流路面積を減じるフェールポジションとを有してソレノイドへの供給電流が所定値以下となるとフェールポジションを採り、単一のソレノイドで弁要素とフェール弁とを独立して駆動する」減衰弁が提案されている(同段落〔0009〕に記載)。
特開2013−11342号公報 特開2013−61073号公報
上記特許文献1及び2の何れにも、フェイル(フェール)発生時にも減衰力を発生させる手段が開示されているが、通常時に減衰力を発生させるための圧力制御弁あるいは弁要素とは別に、フェイルセーフ用にフェイルセーフバルブあるいはフェール弁が設けられており、構造が複雑で、コストアップ要因となる。また、ディスクバルブを用いたフェイルセーフバルブにあってはデグレッシブ特性を設定することは困難であり、上記のフェール弁によっても安定した減衰力特性を確保することは容易ではない。
そこで、本発明は、簡単な構造で、フェイル時にも安定した所望の減衰力特性を確保し得る減衰力調整機構を備えた緩衝器を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、作動流体を収容する筒体と、該筒体内を摺動するピストンと、該ピストンに接続するピストンロッドと、前記筒体内で前記ピストンを介して流動する作動流体を制御し減衰力を調整する減衰力調整機構とを備えた緩衝器において、前記減衰力調整機構は、前記筒体に連通する流路が形成され前記筒体に接合されるケースと、該ケース内で所定距離を隔てて前記流路に設けられた第1の連通路及び第2の連通路と、前記第1の連通路に設けられた第1の開口部と、前記第2の連通路に設けられた第2の開口部と、前記第1の開口部を閉塞するときに前記第1の連通路を遮断し、前記第1の開口部を開放するときに前記第1の連通路を連通する第1の弁体部、及び、前記第2の開口部を閉塞するときに前記第2の連通路を遮断し、前記第2の開口部を開放するときに前記第2の連通路を連通する第2の弁体部を有する単一の弁部材と、該弁部材に対し、前記第1の弁体部が前記第1の開口部を開放すると共に前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するように付勢する付勢部材と、前記ケースに支持される筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に収容され、当該ソレノイドの励磁に応じて、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の弁体部が前記第1の開口部を閉塞する方向であり、且つ前記第2の弁体部が前記第2の開口部を開放する方向に前記弁部材を駆動するプランジャとを備え、前記弁部材は、軸方向に形成された軸方向連通路と、該軸方向連通路を前記第1の連通路に連通する第1の連通孔と、前記ソレノイドが励磁されたときには前記軸方向連通路を前記第2の連通路に連通する第2の連通孔と、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するときには、前記第1の連通路から前記第2の連通路への所定流量の連通を許容する許容流路を備えたものとし、該許容流路は、前記弁部材に形成され、前記軸方向連通路に連通するオリフィスで構成したものである。
上記の緩衝器において前記ケース内に収容され、前記弁部材を軸方向移動可能に支持する筒体の支持部材を備え、該支持部材の径方向に前記第2の連通路が形成され、該第2の連通路は、前記ソレノイドが励磁されたときには前記第2の連通孔に連通し、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞したときには前記オリフィスに連通するように構成することができる。
あるいは、作動流体を収容する筒体と、該筒体内を摺動するピストンと、該ピストンに接続するピストンロッドと、前記筒体内で前記ピストンを介して流動する作動流体を制御し減衰力を調整する減衰力調整機構とを備えた緩衝器において、前記減衰力調整機構は、前記筒体に連通する流路が形成され前記筒体に接合されるケースと、該ケース内で所定距離を隔てて前記流路に設けられた第1の連通路及び第2の連通路と、前記第1の連通路に設けられた第1の開口部と、前記第2の連通路に設けられた第2の開口部と、前記第1の開口部を閉塞するときに前記第1の連通路を遮断し、前記第1の開口部を開放するときに前記第1の連通路を連通する第1の弁体部、及び、前記第2の開口部を閉塞するときに前記第2の連通路を遮断し、前記第2の開口部を開放するときに前記第2の連通路を連通する第2の弁体部を有する単一の弁部材と、該弁部材に対し、前記第1の弁体部が前記第1の開口部を開放すると共に前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するように付勢する付勢部材と、前記ケースに支持される筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に収容され、当該ソレノイドの励磁に応じて、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の弁体部が前記第1の開口部を閉塞する方向であり、且つ前記第2の弁体部が前記第2の開口部を開放する方向に前記弁部材を駆動するプランジャとを備え、前記弁部材は、軸方向に形成された軸方向連通路と、該軸方向連通路を前記第1の連通路に連通する第1の連通孔と、前記ソレノイドが励磁されたときには前記軸方向連通路を前記第2の連通路に連通する第2の連通孔と、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するときには、前記第1の連通路から前記第2の連通路への所定流量の連通を許容する許容流路を備えると共に、前記ケース内に収容され、前記弁部材を軸方向移動可能に支持する筒体の支持部材を備え、該支持部材の径方向に前記第2の連通路が形成され、前記許容流路が、前記弁部材の外周面と前記支持部材の内周面との間に形成される間隙で構成され、前記ソレノイドが励磁されたときには前記第2の連通路が前記第2の連通孔に連通し、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞したときには、前記間隙を介して前記第1の連通路から前記第2の連通路への所定流量の連通を許容するように構成してもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の緩衝器においては、減衰力調整機構は、上記の各部材を備え、弁部材は、軸方向に形成された軸方向連通路と、この軸方向連通路を第1の連通路に連通する第1の連通孔と、ソレノイドが励磁されたときには軸方向連通路を第2の連通路に連通する第2の連通孔と、ソレノイドが非励磁状態となり第2の弁体部が第2の開口部を閉塞するときには、第1の連通路から第2の連通路への所定流量の連通を許容する許容流路を備え、この許容流路は、弁部材に形成され、軸方向連通路に連通するオリフィスで構成されており、単一の弁部材によって通常時及びフェイル時の何れも所望の減衰力特性を確保することができるので、小型化が可能で安価な緩衝器を提供することができる。しかも、一つのオリフィスのみによって当該特性を調整することができるので、必要以上に部品寸法精度を厳しく管理する必要はない。特に、弁部材は軸方向連通路を備えた構成であるので、径方向の小型化が可能である。
上記の緩衝器において例えば、ケース内に収容され、弁部材を軸方向移動可能に支持する筒体の支持部材を備え、支持部材の径方向に第2の連通路が形成され、この第2の連通路は、ソレノイドが励磁されたときには第2の連通孔に連通し、ソレノイドが非励磁状態となり第2の弁体部が第2の開口部を閉塞したときにはオリフィスに連通するように構成することができるので、例えばフェイル時における所望の減衰力特性を容易且つ適切に確保することができる。
あるいは、前記許容流路を、弁部材の外周面と支持部材の内周面との間に形成される間隙で構成すれば、簡単な構造で、例えばフェイル時における所望の減衰力特性を容易且つ適切に確保することができる。
本発明の一実施形態に係る緩衝器に装着された減衰力調整機構の断面図である。 本発明の一実施形態に係る減衰力調整機構の作動状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る減衰力調整機構のフェイル時の状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る減衰力調整機構の一部を示す断面図である。
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る緩衝器に装着された減衰力調整機構を示すもので、作動流体を収容する筒体1が外筒1a、内筒1b及びシリンダ1cから成り、図1に二点鎖線で示すように、筒体1内を摺動するピストン2と、このピストン2に接続するピストンロッド3を備えている。内筒1bとシリンダ1cとの間に第1の流路F1が形成され、外筒1aと内筒1bとの間に第2の流路F2が形成されている。シリンダ1c内にはピストン2の両側に上室UC及び下室LCが形成され、シリンダ1cの底部の下室LC内にベースバルブBVが配設され、ピストン2内にはピストンバルブPVが配設されている。何れのバルブも従前と同様に構成されており、少なくとも、夫々所定の流体圧以上で下方側から上方側への流体の流れを許容し逆方向の流れを遮断する一方向弁機能を有している。このベースバルブBVを介して下室LCが第2の流路F2に連通し、上室UCが第1の流路F1に連通している。
上記の筒体1に減衰力調整機構DAが接合され、図1に示すように第1の流路F1及び第2の流路F2に連通接続されている。而して、上室UC内の流体が第1の流路F1に排出され、減衰力調整機構DAに導入される。そして、減衰力調整機構DAから第2の流路F2に排出され、ベースバルブBVを介して下室LC内に導入される。尚、第2の流路F2は所謂リザーバとして機能する。
本実施形態の減衰力調整機構DAは、二重筒形状のケース10が筒体1に接合され、このケース10内に弁部材30が収容された状態で、ソレノイドアッセンブリ40がケース10に接合されている。ケース10は、内筒1bに開口する円筒部1dの内周面に一方の開口端部が液密的に嵌合される内側ケース11と、これを囲繞するように配設され、第2の流路F2に連通するように外筒1aに一方の開口端部が接合される外側ケース12で構成され、内側ケース11の他方の開口端部が拡径されて成るフランジ部11aが、外側ケース12の内周面に形成された環状段部12aに係止されるように配設される。そして、ソレノイドアッセンブリ40の段付環状部材43が、内側ケース11のフランジ部11aの端面に当接すると共に外側ケース12の内周面に液密的に嵌合した状態で、外側ケース12の外周面に円筒状の締結部材13が螺合されて一体となるように構成されている。
内側ケース11の一方の開口端部内には円筒状の弁座部材21が圧入されており、この端面に当接して着座し得るように弁部材22が内側ケース11内に収容され、所定の軸方向距離を摺動可能に支持されている。図1に示すように、弁部材22は有底筒体のカップ形状に形成され、底部に連通孔P0が形成されると共に、外周面にラビリンス溝が形成されている。更に、弁部材22の筒体内には、弁部材22に対し径方向及び軸方向に間隙を以って、有底筒体のハット形状に形成された弁座部材23が遊嵌され、内側ケース11の内周面に形成された環状段部11bにフランジ部23aが係止されて、弁部材22に対する上記所定の軸方向距離が維持される。弁部材22と弁座部材23との環状間隙には圧縮コイルばねB1が収容され、弁部材22の底部と弁座部材23のフランジ部23aとの間に張設されている。尚、弁座部材23の底部には第1の連通路として連通孔P1が形成され、第1の開口部S1が構成されている。
更に、弁部材30を軸方向移動可能に支持する筒体の支持部材24が内側ケース11内に収容され、支持部材24の一端に形成されたフランジ部24aが、弁座部材23のフランジ部23aに当接するように配置されている。弁部材30と弁座部材23との環状間隙には圧縮コイルばねB2が収容され、弁座部材23の底部と弁部材30の係止部36との間に張設されている。尚、係止部36は、支持部材24に当接すると弁部材30の移動が制限されるように、弁部材30と一体的に形成されているが、図1に示す鍔形状に限らず、複数の凸部で構成してもよい。一方、支持部材24の側壁には、第2の流路F2に連通する第2の連通路として連通孔P2が形成され、内側ケース11の側壁にも径方向に連通孔P3及びP4が形成されている。
本実施形態の弁部材30は段付ロッド形状の単一部材で、軸方向連通路33、並びにこれに連通する径方向の第1及び第2の連通孔31及び32が形成されると共に、その先端面の中心に、圧力溜まりとして機能する穴35が穿設されているが、この穴35と軸方向連通路33等とは連通していない。更に、所定流量の連通を許容する許容流路として、弁部材30の径方向にオリフィス34が形成され、軸方向連通路33に連通している。
支持部材24の側壁には前述の連通孔P2が形成されており、これに連通する内側環状溝によって第2の開口部S2が構成されている。弁部材30は、その胴部が支持部材24の筒体内に摺動可能に保持されると共に、係止部36によって支持部材24に係止可能に支持され、弁座部材23内に圧縮コイルばねB2が収容された状態で、支持部材24のフランジ部24aが弁座部材23のフランジ部23aに当接するように配置される。
而して、弁部材30には、その先端部によって第1の弁体部V1が構成されると共に、弁部材30の胴体部によって第2の弁体部V2が構成されている。即ち、圧縮コイルばねB2の付勢力に抗して弁部材30が軸方向移動すると、第2の開口部S2(連通孔P2)に対し第2の連通孔32が対峙して連通状態になると共に、弁座部材23に形成された第1の開口部S1(連通孔P1)に対し、第1の弁体部V1の先端面が近接するに従い連通孔P1の流路面積を縮小するように構成され、ポペット弁機構が構成されている。例えばフェイル時には、圧縮コイルばねB2の付勢力によって弁部材30が軸方向移動し、第2の開口部S2(連通孔P2)に対し、第2の連通孔32に代わってオリフィス34が対峙したときには、オリフィス34を介して連通状態を維持し得るように構成されている。
一方、ソレノイドアッセンブリ40は、弁部材30の後端面に当接するように配設される円筒状のプランジャ41が、金属の深絞り成形によって形成された円筒状のプランジャケース42内に摺動可能に収容された状態で、プランジャケース42の開口端部が段付環状部材43の小径筒体部43aに溶接接合され、段付環状部材43と一体となっている。段付環状部材43は固定コアとして機能し、その中央部にはテーパ孔(中径孔)43b、小径孔43c及び大径孔43dが形成されており、小径孔43cに弁部材30の胴部が遊嵌されると共に、大径孔43dに支持部材24が遊嵌され、夫々の微小間隙を流体が通過し得るように配設されている。
更に、プランジャケース42の回りに円筒状の固定コア44が配設されると共に、その回りに円筒状のソレノイドコイル45が配設されている。そして、ソレノイドコイル45に電気的に接続されるコネクタ47と共に、これらを収容する円筒状のソレノイドケース46が段付環状部材43に接合され、前述のように締結部材13によって外側ケース12に接合される。尚、プランジャケース42内には流体が充填され、プランジャ41の両端面に付与される圧力が相殺されるので、流体の圧力によってプランジャ41に対する駆動力が左右されることはない。
而して、本実施形態においては、筒体1に連通する流路(F1、F2)が形成され筒体1に接合されるケース10と、ケース10内で所定距離を隔てて流路に設けられた第1の連通路(連通孔P1)及び第2の連通路(連通孔P2)と、第1の連通路(連通孔P1)に設けられた第1の開口部S1と、第2の連通路(連通孔P2)に設けられた第2の開口部S2と、第1の開口部S1を閉塞するときに第1の連通路(連通孔P1)を遮断し、第1の開口部S1を開放するときに第1の連通路(連通孔P1)を連通する第1の弁体部V1、及び、第2の開口部S2を閉塞するときに第2の連通路(連通孔P2)を遮断し、第2の開口部S2を開放するときに第2の連通路(連通孔P2)を連通する第2の弁体部V2を有する単一の弁部材30と、弁部材30に対し第1の弁体部V1が第1の開口部S1を開放すると共に第2の弁体部V2が第2の開口部S2を閉塞するように付勢する付勢部材(圧縮コイルばねB2)と、ケース10に支持される筒状のソレノイド(ソレノイドコイル45)と、ソレノイド内に収容され、ソレノイドの励磁に応じて、付勢部材(圧縮コイルばねB2)の付勢力に抗して第1の弁体部V1が第1の開口部S1を閉塞する方向であり、且つ第2の弁体部V2が第2の開口部S2を開放する方向に弁部材30を駆動するプランジャ41とを備えた減衰力調整機構DAが構成されている。
更に、弁部材30は、軸方向に形成された軸方向連通路33と、この軸方向連通路33を第1の連通路(連通孔P1)に連通する第1の連通孔31と、ソレノイド(ソレノイドコイル45)が励磁されたときには軸方向連通路33を第2の連通路(連通孔P2)に連通する第2の連通孔32と、ソレノイド(ソレノイドコイル45)が非励磁状態となり第2の弁体部V2が第2の開口部S2を閉塞するときには、第1の連通路(連通孔P1)から第2の連通路(連通孔P2)への所定流量の連通を許容する許容流路を備え、この許容流路として、軸方向連通路33に連通するオリフィス34が設けられている。
次に、上記の構成になる減衰力調整機構DAが装着された緩衝器の全体作動を説明する。図1の停止状態から、例えばピストン2が下室LC内を圧縮して下降し始めると、下室LC内の流体がピストンバルブPVを介して上室UCに移動し、第1の流路F1から減衰力調整機構DAの弁座部材21、連通孔P0、P1を介して弁部材22及び弁座部材23内に導入され、連通孔P2乃至P4を介して第2の流路F2に排出される。ピストン2の速度の上昇に伴い第1の流路F1から弁座部材21に導入される圧力が上昇すると、弁部材22は圧縮コイルばねB1の付勢力に抗して弁座部材21から離座し、流体は両者間の間隙から連通孔P4を介して第2の流路F2に排出される。ピストン2が上室UC内を圧縮して上昇する場合も減衰力調整機構DAが同様に作動する。
更に、減衰力調整機構DAのソレノイドコイル45が励磁されると、プランジャ41が前進駆動され(図1の左方に移動)、圧縮コイルばねB2の付勢力に抗して弁部材30が同方向に駆動され、ソレノイドコイル45への供給電流の増加に伴い、弁部材30の先端部(第1の弁体部V1)が第1の開口部S1に近接し、最終的には第1の弁体部V1が第1の開口部S1を閉塞する方向に弁部材30が駆動される。この間、第1の流路F1から導入される流体によって弁部材22の底部の両側に圧力差が生じ、圧縮コイルばねB1の付勢力に抗して弁部材22が図1の右方向に駆動され、弁座部材21から離座し、流体は両者間の間隙から連通孔P4を介して第2の流路F2に排出される。而して、この間のソレノイドコイル45に対する励磁電流の制御によって、弁部材22の底部両側に生ずる圧力差が変化し、これに応じて、第1及び第2の流路F1及びF2内の流体に付与される減衰力が調整される。
例えば、ソレノイドコイル45に対する励磁電流を増加させると、プランジャ41に対する前進駆動力が増大し、第1の弁体部V1の先端面が第1の開口部S1に近接し、弁部材22の底部両側の圧力差が増大するので、発生する減衰力も増大し、所謂ハードな減衰力制御となる。これに対し、ソレノイドコイル45に対する励磁電流を減少させると、プランジャ41に対する駆動力が低下し、第1の弁体部V1の先端面と第1の開口部S1との間の距離が増加し、弁部材22の底部両側の圧力差が減少するので、発生する減衰力は低下し、所謂ソフトな減衰力制御となる。尚、この間の弁部材30の作動中、第2の連通孔32は第2の連通路(連通孔P2)に対峙しており、第1及び第2の連通孔31、32並びに軸方向連通路33を介して、第1の流路F1と第2の流路F2が連通している。
上記の状態で、例えばソレノイドコイル45が断線し非励磁状態、即ちフェイル状態となると、圧縮コイルばねB2の付勢力によってプランジャ41及び弁部材30が図3の右方向に戻され、第1の弁体部V1が第1の開口部S1を開放し、第1の流路F1の流体は連通孔P0、P1を介して弁部材22及び弁座部材23内に導入され、更に、第1の連通孔31、軸方向連通路33、オリフィス34、連通孔P2及び連通孔P3を介して第2の流路F2に排出される。この結果、第1の弁体部V1の先端面と第1の開口部S1との間の距離が増加しても、圧縮コイルばねB2の付勢力によって第2の弁体部V2が第2の開口部S2を閉塞(但し、オリフィス34を介して連通)するため、弁部材22の底部両側に圧力差が生じ、発生する減衰力は所謂ソフトな減衰力よりも大きくなる。尚、本実施形態においては、前述のように弁部材30の先端部(第1の弁体部V1)には穴35が穿設されており、これが圧力溜まりとして機能するので、弁部材30の振動を抑え、安定した作動を確保することができる。
以後、第1の流路F1から導入される流体は連通孔P0、P1、オリフィス34、連通孔P3、P4を介して第2の流路F2に排出される。このとき、オリフィス34によって安定した流体の流れを確保することができ、例えばデグレッシブ特性を維持することができる。また、弁部材30の先端部の穴35が圧力溜まりとして機能するので、弁部材30の振動を抑え、安定した作動を確保することができる。
本発明の他の実施形態として、上記の許容流路を、オリフィス34に代えて、図4に示すように、弁部材30の外周面と、これを収容する支持部材24の内周面との間に形成される間隙C2で構成することとしてもよい。本実施形態においては、前述の鍔形状の係止部36に代えて、複数の凸部から成る係止部36xが弁部材30に一体的に形成されており、各凸部間の間隙が上記の間隙C2に連通するように構成されている。尚、その他の構成は前述の実施形態と同様であるので、同じ部材には同じ符合を付して説明を省略する。
而して、ソレノイド(ソレノイドコイル45)が励磁されたときには第2の連通孔32が第2の連通路(連通孔P2)に連通し、ソレノイド(ソレノイドコイル45)が非励磁状態となり第2の弁体部V2が第2の開口部S2を閉塞したときには、間隙C2を介して第1の連通路P1から第2の連通路P2への所定流量の連通が許容されるので、簡単な構造で、例えばフェイル時における所望の減衰力特性を容易且つ適切に確保することができる。
1 筒体
2 ピストン
3 ピストンロッド
10 ケース
21、23 弁座部材
22 弁部材
24 支持部材
30 弁部材
31 第1の連通孔
32 第2の連通孔
33 軸方向連通路
34 オリフィス
40 ソレノイドアセンブリ
41 プランジャ
45 ソレノイドコイル
F1 第1の流路
F2 第2の流路
S1 第1の開口部
S2 第2の開口部
V1 第1の弁体部
V2 第2の弁体部
P0〜P4 連通孔

Claims (3)

  1. 作動流体を収容する筒体と、該筒体内を摺動するピストンと、該ピストンに接続するピストンロッドと、前記筒体内で前記ピストンを介して流動する作動流体を制御し減衰力を調整する減衰力調整機構とを備えた緩衝器において、前記減衰力調整機構は、前記筒体に連通する流路が形成され前記筒体に接合されるケースと、該ケース内で所定距離を隔てて前記流路に設けられた第1の連通路及び第2の連通路と、前記第1の連通路に設けられた第1の開口部と、前記第2の連通路に設けられた第2の開口部と、前記第1の開口部を閉塞するときに前記第1の連通路を遮断し、前記第1の開口部を開放するときに前記第1の連通路を連通する第1の弁体部、及び、前記第2の開口部を閉塞するときに前記第2の連通路を遮断し、前記第2の開口部を開放するときに前記第2の連通路を連通する第2の弁体部を有する単一の弁部材と、該弁部材に対し、前記第1の弁体部が前記第1の開口部を開放すると共に前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するように付勢する付勢部材と、前記ケースに支持される筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に収容され、当該ソレノイドの励磁に応じて、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の弁体部が前記第1の開口部を閉塞する方向であり、且つ前記第2の弁体部が前記第2の開口部を開放する方向に前記弁部材を駆動するプランジャとを備え、前記弁部材は、軸方向に形成された軸方向連通路と、該軸方向連通路を前記第1の連通路に連通する第1の連通孔と、前記ソレノイドが励磁されたときには前記軸方向連通路を前記第2の連通路に連通する第2の連通孔と、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するときには、前記第1の連通路から前記第2の連通路への所定流量の連通を許容する許容流路を備え、該許容流路は、前記弁部材に形成され、前記軸方向連通路に連通するオリフィスであることを特徴とする緩衝器。
  2. 前記ケース内に収容され、前記弁部材を軸方向移動可能に支持する筒体の支持部材を備え、該支持部材の径方向に前記第2の連通路が形成され、該第2の連通路は、前記ソレノイドが励磁されたときには前記第2の連通孔に連通し、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞したときには前記オリフィスに連通するように構成されていることを特徴とする請求項記載の緩衝器。
  3. 作動流体を収容する筒体と、該筒体内を摺動するピストンと、該ピストンに接続するピストンロッドと、前記筒体内で前記ピストンを介して流動する作動流体を制御し減衰力を調整する減衰力調整機構とを備えた緩衝器において、前記減衰力調整機構は、前記筒体に連通する流路が形成され前記筒体に接合されるケースと、該ケース内で所定距離を隔てて前記流路に設けられた第1の連通路及び第2の連通路と、前記第1の連通路に設けられた第1の開口部と、前記第2の連通路に設けられた第2の開口部と、前記第1の開口部を閉塞するときに前記第1の連通路を遮断し、前記第1の開口部を開放するときに前記第1の連通路を連通する第1の弁体部、及び、前記第2の開口部を閉塞するときに前記第2の連通路を遮断し、前記第2の開口部を開放するときに前記第2の連通路を連通する第2の弁体部を有する単一の弁部材と、該弁部材に対し、前記第1の弁体部が前記第1の開口部を開放すると共に前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するように付勢する付勢部材と、前記ケースに支持される筒状のソレノイドと、該ソレノイド内に収容され、当該ソレノイドの励磁に応じて、前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の弁体部が前記第1の開口部を閉塞する方向であり、且つ前記第2の弁体部が前記第2の開口部を開放する方向に前記弁部材を駆動するプランジャとを備え、前記弁部材は、軸方向に形成された軸方向連通路と、該軸方向連通路を前記第1の連通路に連通する第1の連通孔と、前記ソレノイドが励磁されたときには前記軸方向連通路を前記第2の連通路に連通する第2の連通孔と、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞するときには、前記第1の連通路から前記第2の連通路への所定流量の連通を許容する許容流路を備えると共に、前記ケース内に収容され、前記弁部材を軸方向移動可能に支持する筒体の支持部材を備え、該支持部材の径方向に前記第2の連通路が形成され、前記許容流路が、前記弁部材の外周面と前記支持部材の内周面との間に形成される間隙で構成され、前記ソレノイドが励磁されたときには前記第2の連通路が前記第2の連通孔に連通し、前記ソレノイドが非励磁状態となり前記第2の弁体部が前記第2の開口部を閉塞したときには、前記間隙を介して前記第1の連通路から前記第2の連通路への所定流量の連通を許容するように構成されていることを特徴とする緩衝器。
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