JP4732830B2 - ローバッテリ判定用電圧の設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池から電力が供給される電子装置に用いられるローバッテリ判定用電圧の設定方法に関する。
従来の技術は、二次電池から電力が供給される電子装置に用いられている。二次電池の電圧は、放電時間が長くなるにつれて低下する。電子装置は、二次電池の電圧が予め定めるローバッテリ判定用電圧に低下すると、二次電池のローバッテリ時の予め定める動作として、たとえば警告音を出力する。二次電池の残存容量がなくなる前に警告音が出力されることによって、電子装置の操作者は、電子装置が動作しなくなる前に電子装置を操作して、使用中のデータなどを、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリからハードディスクなどの不揮発性メモリに退避させることができる。これによって使用中のデータの喪失を防ぐことができる。
前記従来の技術では、前記予め定めるローバッテリ判定用電圧を、充電および放電の繰り返し回数(以下、「充放電回数」という)が1回である二次電池が予め定める残存容量を有するように設定している。この従来の技術では、充電および放電の繰り返しによって二次電池の放電特性が変化することについては考慮されていない。このような従来の技術では、二次電池の充放電回数が増加すると、警告音を所望のタイミングで出力することができなくなるという問題がある。換言すれば、二次電池の残存容量が充分大きいときに警告音が出力されたり、二次電池の残存容量が小さくなっているにも拘わらず警告音が出力されなかったりするという問題がある。
このような問題を解決するために、二次電池の残存容量を測定し、その測定した残存容量が予め定める残存容量に低下すると、警告音を出力するように、電子装置が構成されてもよい。二次電池の残存容量を測定する技術については、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示される技術では、充放電電流とバッテリーパックの温度とを所定の周期で測定し、これらの測定した充放電電流とバッテリーパックの温度とから充放電の効率を求める。充放電電流に、効率と周期とを乗算することで、各周期での充放電量を算出する。経時変化の大きい二次電池では、充放電回数に応じた充放電サイクル係数をも、充放電電流に乗算する。そして前回の測定で算出した残存容量から充放電容量を加算または減算することで、各周期が経過する毎に新しい残存容量を求める。
前記特許文献1に開示される技術を用いる場合、複雑な計算が必要となるという問題がある。またこの場合、測定した残存容量に誤差が累積してしまい、その結果、前記従来の技術と同様の問題が生じる。
特開平11−344544号公報
本発明の目的は、電子装置に電力を供給する電源として用いられる二次電池の放電特性が充電および放電の繰り返しによって変化しても、電子装置に二次電池のローバッテリ時の予め定める動作を所望のタイミングで実行させることができ、しかも二次電池の残存容量を算出するための複雑な計算が不要であるローバッテリ判定用電圧の設定方法を提供することである。
本発明は、二次電池から電力が供給され、二次電池の電圧とローバッテリ判定用電圧とを比較して、その比較の結果に基づいて、二次電池のローバッテリ時の予め定める動作を実行する電子装置における前記ローバッテリ判定用電圧の設定方法であって、
二次電池を充電完了状態から予め定める放電条件で放電させて、二次電池の電圧が充電完了状態の第1電圧から放電によって予め定める第2電圧に低下するまでの低下時間を測定し、
その測定した低下時間に基づいて、前記ローバッテリ判定用電圧を設定し、
前記ローバッテリ判定用電圧は、二次電池が、二次電池の放電特性に応じて選ばれる予め定める残存容量を有するように設定され、
前記予め定める第2電圧、二次電池の充放電回数が予め定める回数だけ異なるときに、低下時間に予め定める差が生じるような範囲に選ことを特徴とするローバッテリ判定用電圧の設定方法である。
また本発明は、前記予め定める放電条件は、二次電池から放電される電流が一定という放電条件あるいは二次電池を放電させるための抵抗が一定という放電条件であることを特徴とする。
また本発明は、前記ローバッテリ判定用電圧を設定するとき、低下時間の情報と低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧の情報とが関連付けられているテーブル情報が用いられることを特徴とする。
本発明によれば、電子装置には、二次電池から電力が供給される。電子装置は、二次電池の電圧とローバッテリ判定用電圧とを比較して、その比較の結果に基づいて、二次電池のローバッテリ時の予め定める動作を実行する。本発明では、このような電子装置における前記ローバッテリ判定用電圧を設定する。
ローバッテリ判定用電圧の設定にあたっては、まず、二次電池を充電完了状態から予め定める放電条件で放電させて、二次電池の電圧が充電完了状態の第1電圧から放電によって予め定める第2電圧に低下するまでの低下時間を測定する。次に、測定した低下時間に基づいて、前記ローバッテリ判定用電圧を設定する。また、前記ローバッテリ判定用電圧は、二次電池が、二次電池の放電特性に応じて選ばれる予め定める残存容量を有するように設定される。また、前記予め定める第2電圧、二次電池の充放電回数が予め定める回数だけ異なるときに、低下時間に予め定める差が生じるような範囲に選
二次電池の放電特性は、充電および放電の繰り返しによって変化する。二次電池の放電特性は、低下時間に基づいて特定可能である。本発明では、低下時間に基づいて、前記ローバッテリ判定用電圧を設定する。したがって本発明では、二次電池の放電特性に応じて、前記ローバッテリ判定用電圧を設定することができる。
このように前記ローバッテリ判定用電圧を設定することができるので、二次電池の放電特性が充電および放電の繰り返しによって変化しても、電子装置に前記予め定める動作、たとえば警告動作を所望のタイミングで実行させることができる。また電子装置に前記予め定める動作を所望のタイミングで実行させるにあたっては、前述のようにして設定されるローバッテリ判定用電圧が二次電池の電圧と比較されるだけでよく、二次電池の残存容量を算出するための複雑な計算が不要である。また、二次電池の放電特性を低下時間に基づいて的確に特定することができ、ローバッテリ判定用電圧を的確に設定することができる。
また本発明によれば、二次電池から放電される電流が一定という放電条件あるいは二次電池を放電させるための抵抗が一定という放電条件で、低下時間が測定される。この場合、その他の放電条件で低下時間が測定される場合に比べて、二次電池の放電特性を容易に特定することができ、したがってローバッテリ判定用電圧を容易に設定することができる。
また本発明によれば、テーブル情報では、低下時間の情報と低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧の情報とが関連付けられている。ローバッテリ判定用電圧を設定するとき、前述のようなテーブル情報が用いられるので、ローバッテリ判定用電圧を容易に設定することができる。
図1は、本発明の実施の一形態であるローバッテリ判定用電圧の設定装置1を備える電子装置2の構成を示すブロック図である。本実施の形態の電子装置2は、AC電源3からACアダプタ4を介して電力が供給されるとともに、二次電池5から電力が供給される。電子装置2は、AC電源3から電力が供給されるときAC電源3からの電力によって動作し、AC電源3から電力が供給されないとき二次電池5からの電力によって動作する。電子装置2は、充電回路6を有し、この充電回路6を介してAC電源3からの電力を二次電池5に供給し、これによって二次電池5を充電することができる。本実施の形態では、二次電池5は、リチウムイオン二次電池によって実現される。
電子装置2は、二次電池5の電圧とローバッテリ判定用電圧とを比較して、その比較の結果に基づいて、二次電池5のローバッテリ時の予め定める動作を実行する。具体的には、電子装置2は、二次電池5の電圧が低下してローバッテリ判定用電圧に達すると、前記予め定める動作を実行する。本実施の形態では、前記予め定める動作は、二次電池5の残存容量が少なくなったことを警告する警告動作である。また「ローバッテリ」とは、電子装置2の動作による電力消費によって二次電池5の電圧が充電完了から低下した状態であって、二次電池5の電圧が前述のようにローバッテリ判定用電圧に達したときの状態をいう。電子装置2は、警告動作として、たとえば警告音を出力する。二次電池5の残存容量がなくなる前に警告音が出力されることによって、電子装置2の操作者は、電子装置2が動作しなくなる前に電子装置2を操作して、使用中のデータなどを、揮発性メモリから不揮発性メモリに退避させることができる。これによって使用中のデータの喪失を防ぐことができる。
本実施の形態のローバッテリ判定用電圧の設定装置1は、電子装置2に前記ローバッテリ判定用電圧を設定するために用いられる。ローバッテリ判定用電圧の設定装置1は、システム回路7と、電圧測定手段8と、時間測定手段9と、記憶手段10とを含む。本実施の形態では、システム回路7は、放電手段11および設定手段12として機能する。システム回路7は、中央演算処理装置(Central Processing Unit、略称CPU)によって実現される。
放電手段11は、二次電池5を予め定める放電条件で放電させる。前記予め定める放電条件は、二次電池5から放電される電流が一定という放電条件である。放電手段11は、所定の演算を繰り返し実行することによって、二次電池5を前記放電条件で放電させる。前記所定の演算は、たとえば加算であり、具体的には1を加えるという加算である。
電圧測定手段8は、二次電池5の電圧を測定する。電圧測定手段8は、A/D(Analog to Digital)コンバータによって実現される。
時間測定手段9は、放電手段11によって二次電池5を充電完了状態から前記放電条件で放電させているときに、電圧測定手段8によって測定される二次電池5の電圧が充電完了状態の第1電圧から放電によって予め定める第2電圧に低下するまでの低下時間を測定する。前記予め定める第2電圧は、二次電池5の充電および放電の繰り返し回数(以下、「充放電回数」という)が予め定める回数だけ異なるときに、低下時間に予め定める差が生じるような範囲に選ばれる。一例として述べると、前記予め定める第2電圧は、充放電回数が500回だけ増加したときに、低下時間が約50%に減少するような範囲に選ばれる。具体的には、後述の図4に示すような放電特性を有するリチウムイオン二次電池の場合、前記予め定める第2電圧は、3.5V近辺に選ばれる。時間測定手段9は、CPUに搭載されているタイマ機能によって実現される。
設定手段12は、時間測定手段9によって測定された低下時間に基づいて、前記ローバッテリ判定用電圧を設定する。本実施の形態では、設定手段12は、時間測定手段9によって測定された低下時間に基づいて、前記ローバッテリ判定用電圧を、二次電池5が予め定める残存容量を有するように設定する。前記予め定める残存容量は、二次電池5の放電特性に応じて選ばれる。また前記予め定める残存容量は、電子装置2の種類に応じて選ばれる。
記憶手段10は、設定手段12によるローバッテリ判定用電圧の設定のためのテーブル情報13を記憶する。また記憶手段10は、設定手段12によって設定されるローバッテリ判定用電圧の情報14を記憶するとともに、前記予め定める第2電圧の情報15を記憶する。記憶手段10は、不揮発性メモリ、たとえばフラッシュメモリによって実現される。
図2は、記憶手段10に記憶されるテーブル情報13の構成を示す図である。テーブル情報13では、低下時間の情報16と低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧の情報17とが関連付けられている。
図3は、システム回路7によるローバッテリ判定用電圧の設定動作を説明するためのフローチャートである。電子装置2は、動作モードの1つとして、ローバッテリ判定用電圧を設定するためのローバッテリ判定用電圧の設定モードを有する。電子装置2の操作者は、たとえば電子装置2の駆動時間が短くなったと判断すると、電子装置2を操作して、ローバッテリ判定用電圧の設定モードを選択し、前記ACアダプタ4を有するクレードルに電子装置2を装着する。駆動時間は、1回の充電によって電子装置2が駆動する時間である。
電子装置2の操作者による操作入力によってローバッテリ判定用電圧の設定モードが選択され、前記クレードルに電子装置2が装着されて、二次電池5の充電が開始されると、システム回路7によるローバッテリ判定用電圧の設定動作が開始される。ローバッテリ判定用電圧の設定動作を開始すると、ステップa1に進む。
ステップa1では、二次電池5が充電完了状態であるか否かを判定する。本実施の形態では、二次電池5は、リチウムイオン二次電池であり、このリチウムイオン二次電池の充電には、定電流・定電圧充電方式が用いられる。この場合、ステップa1では、充電電圧が所定の電圧に達して一定になり、かつ充電電流が流れなくなると、二次電池5が充電完了状態になったと判定する。二次電池5が充電完了状態になるまでステップa1の動作を繰り返し実行し、二次電池5が充電完了状態になったと判定すると、二次電池5の充電を終了して、ステップa2に進む。
ステップa2では、所定の演算の繰り返しを開始し、これによって二次電池5から放電される電流が一定という放電条件での二次電池5の放電を開始させ、ステップa3に進む。ステップa3では、時間測定手段9による計時動作を開始させ、ステップa4に進む。ステップa4では、電圧測定手段8によって測定される二次電池5の電圧が第2電圧に低下したか否かを判定する。この判定にあたっては、記憶手段10に記憶される第2電圧の情報15が用いられる。
前記ステップa4において、電圧測定手段8によって測定される二次電池5の電圧が第2電圧に低下したと判定すると、放電手段11による二次電池5の放電および時間測定手段9による計時動作を終了して、ステップa5に進む。ステップa5では、時間測定手段9によって測定された低下時間に基づいて、ローバッテリ判定用電圧を設定する。低下時間は、時間測定手段9が計時動作を開始してから終了するまでの時間である。ローバッテリ判定用電圧を設定するにあたっては、記憶手段10に記憶されるテーブル情報13が用いられる。また記憶手段10には、設定手段12によって設定されるローバッテリ判定用電圧の情報14を記憶する。このようにしてローバッテリ判定用電圧を設定した後、ローバッテリ判定用電圧の設定動作を終了する。
前記ステップa4において、電圧測定手段8によって測定される二次電池5の電圧が第2電圧に低下していないと判定すると、ステップa7に進む。ステップa7では、二次電池5から放電される電流が一定という放電条件での放電が継続されているか否かを判定する。たとえば、電子装置2の操作者による操作入力によって、放電条件が変化した場合、ステップa7では、前記放電が継続されていないと判定する。
前記ステップa7において、前記放電が継続されていると判定すると、ステップa4に戻る。前記ステップa7において、前記放電が継続されていないと判定すると、放電手段11による二次電池5の放電および時間測定手段9による計時動作を終了して、ローバッテリ判定用電圧の設定動作を終了する。このように前記放電が継続されていないと判定すると、ローバッテリ判定用電圧を設定することなく、ローバッテリ判定用電圧の設定動作を終了するので、誤ったローバッテリ判定用電圧が設定されてしまうという不具合を防ぐことができる。
電子装置2は、ローバッテリ判定用電圧の設定動作が開始されてから終了されるまでの間、たとえば、ローバッテリ判定用電圧の設定動作中であることを電子装置2の操作者に知らせるための画面を表示することができるように構成されてもよい。この場合、ローバッテリ判定用電圧の設定動作中に、電子装置2の操作者が誤って電子装置2を操作してしまうという不都合を回避することができる。
本実施の形態では、ステップa1において、二次電池5が充電完了状態になったと判定すると、二次電池5の充電を終了して、ステップa2に進むけれども、本発明の実施の他の形態では、ステップa1において、二次電池5が充電完了状態になったと判定した後、電子装置2の操作者が電子装置2をクレードルから離脱させることによって二次電池5の充電が終了されたときに、ステップa2に進んでもよい。
図4は、リチウムイオン二次電池の放電特性の一例を示す図である。図4において、横軸は放電時間を示し、縦軸はリチウムイオン二次電池の電圧を示す。図4では、リチウムイオン二次電池から放電される電流が一定という放電条件での放電特性を示す。前記リチウムイオン二次電池から放電される電流は、放電手段11によって二次電池5から放電される電流に相当する。図4において、実線21は、充放電回数が1回であるときのリチウムイオン二次電池の放電特性を示し、破線22は、充放電回数が500回であるときのリチウムイオン二次電池の放電特性を示す。
リチウムイオン二次電池の電圧は、放電時間が長くなるにつれて、低下する。詳しくは、リチウムイオン二次電池の電圧は、放電開始直後に急激に低下し、その後、しばらく緩やかに低下し、最後に、やや急に低下する。
リチウムイオン二次電池の放電特性は、充放電回数によって変化する。詳しくは、放電開始から放電終了までの時間は、充放電回数が増加するにつれて、短くなる。また放電開始から同一の放電時間を経過したときの電圧は、充放電回数が増加するにつれて、低くなる。さらに電圧の変化が緩やかな低下からやや急な低下に変わる時点から放電終了までの時間は、充放電回数が増加するにつれて、長くなり、この時間における電圧の変化は、充放電回数が増加するにつれて、緩やかになる。
リチウムイオン二次電池の放電特性は、低下時間に基づいて特定可能である。リチウムイオン二次電池の放電特性が特定されると、リチウムイオン二次電池の残存容量とリチウムイオン二次電池の電圧との関係が判る。リチウムイオン二次電池の残存容量とリチウムイオン二次電池の電圧との関係が判ると、ローバッテリ判定用電圧を、リチウムイオン二次電池が予め定める残存容量を有するように設定することができる。
この点を踏まえて、前記テーブル情報は、前述のようなリチウムイオン二次電池の放電特性に基づいて、予め作成されている。本実施の形態では、充放電回数が異なるときの複数の放電特性について、低下時間とローバッテリ判定用電圧とがそれぞれ求められ、これらの低下時間とローバッテリ判定用電圧とに基づいて、前記テーブル情報13が作成されている。前記低下時間は、リチウムイオン二次電池の電圧が第1電圧V1から第2電圧V2に低下するまでの時間である。前記ローバッテリ判定用電圧は、リチウムイオン二次電池が予め定める残存容量を有するときの、リチウムイオン二次電池の電圧である。
一例として述べると、実線21で示される放電特性について、リチウムイオン二次電池の電圧が第1電圧V1から第2電圧V2に低下するまでの時間T1が低下時間であり、リチウムイオン二次電池が予め定める残存容量を有するときの、リチウムイオン二次電池の電圧V11がローバッテリ判定用電圧である。また破線22で示される放電特性について、リチウムイオン二次電池の電圧が第1電圧V1から第2電圧V2に低下するまでの時間T2が低下時間であり、リチウムイオン二次電池が予め定める残存容量を有するときの、リチウムイオン二次電池の電圧V12がローバッテリ判定用電圧である。
前述のように、電圧の変化が緩やかな低下からやや急な低下に変わる時点から放電終了までの時間は、充放電回数が増加するにつれて、長くなり、この時間における電圧の変化は、充放電回数が増加するにつれて、緩やかになる。この点を考慮して、ローバッテリ判定用電圧を決めるための予め定める残存容量は、前記時間における電圧の変化が緩やかになるほど低くする。
ローバッテリ判定用電圧を設定するにあたって、設定手段12は、前述のようにして予め作成されているテーブル情報13を用いて、時間測定手段9によって測定された低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧を選択する。したがって設定手段12は、ローバッテリ判定用電圧を、リチウムイオン二次電池が予め定める残存容量を有するように設定することができる。
図1を再び参照して、電子装置2は、前記ローバッテリ判定用電圧の設定装置1と、二次電池5の電圧を測定する電圧測定手段8と、電圧測定手段8によって測定される二次電池5の電圧が、前記ローバッテリ判定用電圧の設定装置1によって設定されるローバッテリ判定用電圧に低下すると、警告動作を実行する制御手段31とを含む。
本実施の形態では、電子装置2における電圧測定手段8は、前記ローバッテリ判定用電圧の設定装置1における電圧測定手段8と同一である。電子装置2における電圧測定手段8は、前記ローバッテリ判定用電圧の設定装置1における電圧測定手段8とは別に設けられてもよい。また本実施の形態では、制御手段31は、システム回路7の機能の1つである。制御手段31は、システム回路7とは別の回路によって実現されてもよい。
電子装置2は、携帯電話機、携帯情報端末装置(Personal Digital Assistance、略称PDA)、パーソナルコンピュータあるいは携帯用音楽機器として、実現される。
以上のような本実施の形態によれば、設定手段12は、ローバッテリ判定用電圧を、二次電池5が予め定める残存容量を有するように設定することができる。このように前記ローバッテリ判定用電圧を設定することができるので、二次電池5の放電特性が充電および放電の繰り返しによって変化しても、電子装置2に警告動作を所望のタイミングで実行させることができる。また電子装置2に警告動作を所望のタイミングで実行させるにあたっては、設定手段12によって設定されるローバッテリ判定用電圧が電圧測定手段8によって測定される二次電池5の電圧と比較されるだけでよく、二次電池5の残存容量を算出するための複雑な計算が不要である。
ここで、充電および放電の繰り返しによって放電特性が図4に示すように変化するリチウムイオン二次電池が二次電池5として用いられることを想定して説明する。ローバッテリ判定用電圧を一定にする場合、充放電回数が増加してリチウムイオン二次電池の放電特性が変化したときに、リチウムイオン二次電池の残存容量が充分大きいにも拘わらず警告音が出力されるという不具合が生じる。これに対して、本実施の形態のようにローバッテリ判定用電圧を設定する場合、充放電回数が増加してリチウムイオン二次電池の放電特性が変化しても、リチウムイオン二次電池の残存容量が前記予め定める残存容量になったときに警告音が出力される。
また二次電池5から放電される電流が一定という放電条件で、低下時間が測定されるので、二次電池5の放電特性を容易に特定することができ、したがってローバッテリ判定用電圧を容易に設定することができる。
さらに記憶手段10には、テーブル情報13が記憶され、このテーブル情報13では、低下時間の情報16と低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧の情報17とが関連付けられている。設定手段12は、ローバッテリ判定用電圧を設定するときに、前述のようなテーブル情報13を用いることによって、ローバッテリ判定用電圧を容易に設定することができる。
さらに第2電圧は、二次電池5の充放電回数が予め定める回数だけ異なるときに、低下時間に予め定める差が生じるような範囲に選ばれる。これによって二次電池5の放電特性を、低下時間に基づいて、的確に特定することができ、したがってローバッテリ判定用電圧を、的確に設定することができる。
前述の実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば、前記予め定める動作は、警告動作に限らず、警告の後に使用中のデータを揮発性メモリから不揮発性メモリに退避させ、さらに電源をオフにするという一連の動作であってもよい。この場合、リチウムイオン二次電池が二次電池5として用いられていると、充放電回数が増加してリチウムイオン二次電池の放電特性が変化したときに、前述のようにローバッテリ判定用電圧が設定されることによって、電子装置2の駆動時間を延長することができる。
放電手段11は、定電流回路によって実現されてもよい。電子装置2が、バックライトを備える表示部を含む場合、バックライトの点灯によって、二次電池5から放電される電流が一定という放電条件が実現されてもよい。その他にも、所定のモード、たとえば電子装置2が通話モードを有する場合は通話モードが維持されることによって、二次電池5から放電される電流が一定という放電条件が実現されてもよい。
放電手段11によって二次電池5から放電される電流は、実使用時の電流と同等であってもよく、あるいは実使用時の電流よりも高くてもよい。実使用時の電流とは、たとえば電子装置2が携帯電話機である場合は通話に要する電流である。放電手段11によって二次電池5から放電される電流を、実使用時の電流と同等にすることよって、ローバッテリ判定用電圧を的確に設定することができる。また放電手段11によって二次電池5から放電される電流を、実使用時の電流よりも高くすることによって、ローバッテリ判定用電圧の設定に要する時間を短縮することができる。電子装置2を使用する時間帯が決まっているときは、前者が好ましく、電子装置2がいつ使用されるか決まっていない場合、後者が好ましい。
前記予め定める放電条件は、二次電池5から放電される電流が一定という放電条件でなく、二次電池5を放電させるための抵抗が一定という放電条件であってもよい。この場合でも、前述の実施の形態と同様の効果を達成することができる。
第2電圧は、充放電回数が予め定める回数だけ異なるときに、低下時間に予め定める差が生じるような範囲内で、できるだけ第1電圧の近くに選ばれる。これによって、低下時間の測定に要する時間を短縮して、ローバッテリ判定用電圧の設定に要する時間を短縮することができる。
ローバッテリ判定用電圧を決めるための予め定める残存容量は、二次電池5の放電特性に拘わらず一定であってもよい。一例として述べると、前記予め定める残存容量は、充放電回数が1回であるときの、二次電池5の容量の10%程度に選ばれる。
ローバッテリ判定用電圧を設定するにあたって、テーブル情報13に代えて、低下時間とローバッテリ判定用電圧との関係を示す関係式の情報が用いられてもよい。この場合でも、前述の実施の形態と同様の効果を達成することができる。
システム回路7は、充放電回数を計数し、充放電回数が所定の回数になったとき、ローバッテリ判定用電圧の設定動作を実行してもよい。一例として述べると、システム回路7は、充放電回数100回につき1回、ローバッテリ判定用電圧の設定動作を実行してもよい。
二次電池5は、リチウムイオン二次電池5に限らず、他の二次電池であってもよい。
本発明の実施の一形態であるローバッテリ判定用電圧の設定装置1を備える電子装置2の構成を示すブロック図である。 記憶手段10に記憶されるテーブル情報13の構成を示す図である。 システム回路7によるローバッテリ判定用電圧の設定動作を説明するためのフローチャートである。 リチウムイオン二次電池の放電特性の一例を示す図である。
符号の説明
1 ローバッテリ判定用電圧の設定装置
2 電子装置
3 AC電源
4 ACアダプタ
5 二次電池
6 充電回路
7 システム回路
8 電圧測定手段
9 時間測定手段
10 記憶手段
11 放電手段
12 設定手段
13 テーブル情報
14 ローバッテリ判定用電圧の情報
15 第2電圧の情報
16 低下時間の情報
17 低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧の情報
31 制御手段

Claims (3)

  1. 二次電池から電力が供給され、二次電池の電圧とローバッテリ判定用電圧とを比較して、その比較の結果に基づいて、二次電池のローバッテリ時の予め定める動作を実行する電子装置における前記ローバッテリ判定用電圧の設定方法であって、
    二次電池を充電完了状態から予め定める放電条件で放電させて、二次電池の電圧が充電完了状態の第1電圧から放電によって予め定める第2電圧に低下するまでの低下時間を測定し、
    その測定した低下時間に基づいて、前記ローバッテリ判定用電圧を設定し、
    前記ローバッテリ判定用電圧は、二次電池が、二次電池の放電特性に応じて選ばれる予め定める残存容量を有するように設定され、
    前記予め定める第2電圧、二次電池の充放電回数が予め定める回数だけ異なるときに、低下時間に予め定める差が生じるような範囲に選ことを特徴とするローバッテリ判定用電圧の設定方法。
  2. 前記予め定める放電条件は、二次電池から放電される電流が一定という放電条件あるいは二次電池を放電させるための抵抗が一定という放電条件であることを特徴とする請求項1記載のローバッテリ判定用電圧の設定方法。
  3. 前記ローバッテリ判定用電圧を設定するとき、低下時間の情報と低下時間に応じたローバッテリ判定用電圧の情報とが関連付けられているテーブル情報が用いられることを特徴とする請求項1または2記載のローバッテリ判定用電圧の設定方法。
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