JP4732348B2 - 非抗生物質耐性選択マーカー含有選択システム - Google Patents

非抗生物質耐性選択マーカー含有選択システム Download PDF

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Description

発明の技術分野
本発明は、araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片の選択マーカーとしての使用、及び、araD遺伝子欠損細菌株の使用に基づく新規選択システムに関する。本発明はさらに、araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片を含む新規ベクター、及び、araD遺伝子欠損新規細菌株に関する。本発明はそのうえ、関心対象の遺伝子を含むプラスミドで形質転換された細胞を選択する方法に関する。
背景
細胞培養で増殖させた細菌、及び他の細胞における、効果的な遺伝子操作のための必須要件は、特定の遺伝子型改変を受けた細胞を選択する能力である。組み換えDNA技術における最も一般的な選択手法は、クローニング用のベクターまたはプラスミドに選択マーカーを含めることである。選択マーカーは、それを含まないものから、選択マーカーを含む宿主細胞を分離することを可能にする、クローン化された遺伝子またはDNA配列であり得る。選択マーカーは、適当な選択培地により、クローニングベクターを細胞中に維持する。さもなければ、プラスミドの複製は細菌宿主にとってエネルギー負荷となるため、プラスミドを失った細菌は、プラスミドを持つ細胞に対して生育培地中、有利な生長を示すであろう。
大多数の目的のため、抗生物質耐性遺伝子は一般的に用いられる選択マーカーである。しかしながら、DNAワクチン等の産物を高収量で、患者に投与するために産生することが目的の組換え治療薬の製造のためには、抗生物質耐性遺伝子の使用は、問題を呈する:抗生物質耐性病原体の広がりは、深刻な世界的な問題である(Levy, S.B., J.Antimicrob. Chemother. 49 (2002) 25-30)。そのため、抗生物質耐性遺伝子は、医薬品産業において大規模には使用できず、例えば、米国食品医薬品局の規則によると、第3フェーズに入る試験的DNAワクチンでは、抗生物質耐性遺伝子は許可されていない。
代わりに、抗生物質を含まない選択システムが提案されてきた。このような抗生物質を含まない選択システムには、細菌毒素-抗毒素システム(Engelberg-Kulka, H.及びGlaser, G., Annu Rev Microbiol 53 (1999) 43-70)、テルル等の重金属に対する耐性を担う遺伝子(Silver, S.及びPhung, L.T., Annu Rev Microbiol 50 (1996) 753-789)、及び、宿主の栄養要求性を相補する遺伝子を、プラスミドがコードするシステム(Wang, M.D., et al., J.Bacteriol. 169 (1987) 5610-5614)が含まれる。
米国特許出願第2000/0014476号は、とりわけ、その産物がある培養条件下において細胞の代謝にとって必要である遺伝子、例えば、培養培地(特定の炭素源または窒素源)中に存在するある物質の細胞による同化を可能にする異化遺伝子等、であり得る非抗生物質選択マーカーについて広く開示している。このような好適な遺伝子の特定の例は挙げられていない。一アミノ酸または一炭素源等の必須成分の生育培地からの除去は収量を減少させ、望ましいものでなく、この手法は、商業生産に必ず適用できるものではない。さらに、必須栄養素を除くという生育培地の操作は、市販の栄養混合物を個々の栄養素に置き換えねばならず、生育培地のコストをかなり増加させるかもしれない。
商業用治療薬の目的では、宿主の生長にとっては必須ではないが、その操作が、選択された状況において生長に影響する遺伝子を使用することが有利である。さらに、治療薬としての使用の観点から、その削除が、ヒトを含む哺乳動物には無毒であるが宿主細胞に毒性である化合物の集積につながる遺伝子の使用が有利である。また、複製のエネルギー消費がより小さいため細菌培養の生長率及びプラスミド収量が改善されている、より小さいプラスミドの構築を可能とするような、より小さい遺伝子を使用することが有利である。
発明の簡単な説明
本発明の目的は、組換え治療用製品の製造において、これまでに開示されている選択システムを使用する際の問題点を回避した、抗生物質を含まない新規選択システムを提供することである。
本発明の別の目的は、環境及び患者の安全性の観点から、組換え治療用製品の製造において安全に使用することができる、抗生物質を含まない新規選択システムを提供することである。
本発明のさらなる目的は、標準的な生育培地を用いた組換え治療用製品の製造に、費用に対して最も効率よく使用できる、抗生物質を含まない新規選択システムを提供することである。
本発明のまたさらなる目的は、生長率の増大、及び収量の改善をもたらす抗生物質を含まない新規選択システムを提供することである。
また本発明の別の目的は、環境及び人類に対して無害であり、宿主において長期維持が可能な選択マーカーを含む新規ベクターを提供することである。
また本発明の別の目的は、環境に対して有害でない、遺伝子欠損を含む新規宿主細胞を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、組換え治療用製品の製造のための、関心対象の遺伝子を保持する細胞を選択する方法を提供することである。
驚くべきことに、araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、または、それらの触媒作用活性断片を選択マーカーとして使用すること、及び、araD遺伝子が欠損した特異的な細菌宿主を使用することにより、本発明の目的が達成されることが見出された。
従って、本発明は、選択マーカーとして、araD遺伝子、その相補配列、または、その触媒作用活性断片を保持するベクターが付加されているaraD遺伝子欠損細菌細胞を含む新規選択システムを提供する。本発明の一態様は、araD遺伝子が、araD遺伝子またはL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ(EC 5.1.3.4.)である選択システムに関する。本発明の別の態様は、araD遺伝子が変異している選択システムに関する。
本発明はさらに、araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、または、それらの触媒作用活性断片を選択マーカーとして含む新規ベクターを提供する。
本発明はさらに、araD遺伝子が欠損した新規細菌株を提供する。
本発明はさらに、1)選択マーカーとしてaraD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、または、それらの触媒作用活性断片と2)関心対象の遺伝子とを含むプラスミドで形質転換された細胞を選択する方法を提供し、該方法は、該プラスミドをaraD欠損宿主細胞に挿入する段階、およびアラビノースを含有する生育培地で前記細胞を培養する段階を含む。
発明の詳細な説明
本発明は、インビボ投与される組換え治療用製品の製造、特にDNAワクチンの製造に使用することができる、抗生物質を含まない代替選択システムを見出すという努力に基づいている。驚くことに、原核生物、及びヒトを含む哺乳動物等の真核生物の両方のペントースリン酸経路に関係する araD遺伝子をプラスミドの選択マーカーとして、栄養要求性の宿主細胞において成功裏に使用できることが見出された。栄養要求性の利用は、後にプラスミド調製物を汚染し得るような有毒物質の使用、または生成を含まないという利点を有する。
araD/araC遺伝子に基づく効果的な選択システムが構築された[Ariza, R.R., et al., Carcinogenesis 14(1993) 303-305]。しかしながら、この選択システムは、突然変異誘発の機構に関する研究において使用されてきたが、プラスミド維持のための選択マーカーとしては、以前には使用されていなかった。Arizaらは、araC遺伝子に終結コドンが含まれ、araD遺伝子が不活性化された株を使用した。サプレッサーtRNAをコードするsupF遺伝子の産物が、プラスミド上に導入された。活性なサプレッサーtRNAの存在下では、araCから酵素的に活性な産物が産生され、細胞生長が阻止された(araDが不活性であったため)。このシステムは、supF tRNAによる変異抑制の研究を可能にする:supFが変異により不活性化された場合、細胞はアラビノース上で生長することができる。従って、この選択システムは、araD遺伝子ではなく、araC遺伝子に基づくものである。araDは、プラスミドに導入されておらず、またこのシステムは、プラスミド産生を目的として設計されたものでも、それを特性としたものでもない。
araD遺伝子は、リブロース-5-リン酸をキシルロース-5-リン酸へエピマー化することができる酵素をコードし(図1)、そのため、ペントースリン酸経路におけるアラビノースの使用を可能にする[Engelsberg, E., et al., J.Bacteriol. 84: (1962) 137-146]。araDが不活性化されると、リブロース-5-リン酸が細菌細胞中に集積し、生長阻止を引き起こす。
宿主細胞中でaraDの染色体コピーが不活性化されており、且つaraD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片の完全なコピーがプラスミドに挿入されている場合、2つの効果の結果、L-アラビノース含有培地でのプラスミド含有細胞の生長が有利となる。第一に、該プラスミド含有細胞は、アラビノースを炭素源として用いることができ、そして、第二に、毒性のリブロース-5-リン酸が蓄積しない。これにより、アラビノースが補われたリッチな生育培地を使用することができる。リッチな培地では、大腸菌細胞は速く生長し、プラスミド収量が高い。細菌生育培地の酵母エキス等の安価な標準的な成分をアミノ酸源として使用することができる。プラスミド調製物をインビボ投与する場合、リブロース-5-リン酸は、ヒト細胞により効率良く代謝され、有毒ではないので、調製物に理論的に汚染し得るリブロース-5-リン酸の痕跡は問題とはならない。
araD 遺伝子の変異型の使用は、特別な利点を示す。ベクターにaraD遺伝子の変異型が選択マーカーとして保持されているaraD遺伝子欠損細菌細胞を含む本発明の選択システムは、細菌の速い、阻害されない生長を可能とする、araD 遺伝子産物L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼの最適な濃度を作り出す。無傷のaraD遺伝子を保持するが、araD遺伝子座中の他の箇所に欠失または変異を含むベクターを含有する選択システムを使用しても同様の利点が得られる。
本発明の選択システムは、1)araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片を選択マーカーとして保持するベクター、及び2)該ベクターが加えられた、araD遺伝子が欠損した特定の細菌株を含む。該araD遺伝子を欠損している特定の宿主が、アラビノース存在下で培養された場合、生き残る唯一の細胞は、araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片を含むベクターを含有する細胞である。
本発明の選択システムにおいては、治療用製品の製造に通常使用されるどのような発現ベクターでも用いることができ、その際、araD遺伝子、araD遺伝子の変異型、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片は、当技術分野において一般的に公知の方法を用いてベクターに挿入される。本明細書中、araD遺伝子は、好ましくは、SEQ ID NO:1若しくはSEQ ID NO:19により明らかにされる配列、またはそれに対しハイブリダイズできる配列を含む。しかしながら、適用可能なあらゆるaraD遺伝子もまた意図される。本明細書において、「araD遺伝子の触媒作用活性断片」という用語は、L-リブロース-5-リン酸をD-キシルロース-5-リン酸にエピマー化することができるポリペプチド、またはタンパク質をコードするあらゆる遺伝子断片を指す。本発明の特定の態様では、araD遺伝子、その相補配列、またはその触媒作用活性断片は、長期に亘って維持され、それにより所望の抗原の安定発現を実現できるベクターに挿入される。
本発明の別の特定の態様では、araD 遺伝子の変異型、その相補配列、またはその触媒作用活性断片は、長期に亘って維持され、それにより所望の抗原の安定発現を実現できるベクターに挿入される。
本発明の特に好ましい態様では、使用されるベクターは、
(a)異種プロモーターに操作可能に連結され、(i)特異的DNA配列に結合するDNA結合ドメインと(ii)核成分に結合する機能ドメインとを含む核アンカリングタンパク質またはその機能的均等物をコードするDNA配列、及び
(b)核アンカリングタンパク質のための結合部位を形成するマルチマー化されたDNA配列
を含む発現ベクターであり、該ベクターはパピロマーウイルスの複製起点を欠き、かつ
(c)araD遺伝子、変異araD遺伝子、それらの相補配列、またはそれらの触媒作用活性断片を含む発現ベクターである。
このようなベクターは、本明細書に参照として組み入れられる国際特許出願の国際公開公報第02/090558号に、詳細に記載されている。
最も好ましくは、本発明の選択システムに使用されるベクターは、
(a)ウシ乳頭腫ウイルス1型(BPV)のE2タンパク質、及び
(b) 頭-尾(head-to-tail)型構造として存在していてもよく、または間隔をあけた配置でベクターに含まれていてもよい、クラスターとしてベクターに包含されるBPV E2タンパク質の多重結合部位
を含む発現ベクターであり、該ベクターはパピロマーウイルスの複製起点を欠き、かつ
(c)araD遺伝子、その相補配列、またはその触媒作用活性断片を含む発現ベクターである。
本発明の選択システムにおいては、原則として、araD遺伝子を欠損し、治療用製品の製造における使用に適した、どのような公知の宿主をも採用することができる。本発明との関連において、「欠損」という用語は、araD遺伝子が完全に欠失されているか、またはいずれかの公知の方法により不活性化された宿主を意味する。
本発明の好ましい態様において、下記実施例に記載の方法等の一般的に公知の方法によりaraD遺伝子が欠失された、好ましくは市販されている大腸菌株DH5α-T1、AG1、またはJM109である大腸菌株が使用される。別の、本発明の好ましい態様においては、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ活性を持つタンパク質をコードする他の遺伝子を除くために、追加の欠失が行われている、好ましくは市販されている大腸菌株DH5α-T1、AG1、またはJM109である大腸菌株が使用される。代わりに、araD遺伝子、及び/または、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ活性を持つタンパク質をコードする他の遺伝子が、いずれかの公知の方法により不活性化された、好ましくは市販されている大腸菌株DH5α-T1、AG1、またはJM109である大腸菌株を採用することができる。組換え治療用製品の製造のための関心対象の遺伝子を保持する細胞の選択方法では、araD遺伝子、及び/または、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ活性を持つタンパク質をコードする他の遺伝子を欠失した宿主細胞に、該関心対象の遺伝子は、当技術分野において周知の方法を用いて挿入され、そして、該細胞は、該宿主に適した培養培地及び条件下で、アラビノースを含む生育培地中で培養される。
大腸菌細胞の培養に適したあらゆる生育培地を使用することができる。商業生産のためには、当然、収量の点から生育培地は至適化される。好適な生育培地の例としては、M9及びLB(Fermentas、Lithuania等のいくつかの製造業者から入手可能)等の市販されている生育培地である。生育培地に添加されるアラビノースの量は、厳密なものではないが、全培養期間に十分な量でアラビノースは存在すべきである。0.1%もの低い量が、選択に十分であることが見出された。典型的には、アラビノースは、培地に約0.1%から約2.0%の量、好ましくは約0.2%から約1.0%の量、最も好ましくは約0.2%から約0.5%の量で培地に添加される。しかしながら、L-アラビノースの効果は、0.01%程の低い濃度でも観察され、そして、L-アラビノースは、生育培地中5%までの量で添加され得る。特別な態様において、L-アラビノースが選択剤及び限定炭素源として使用される場合、生育培地中に添加されるべき適当な量は、0.2%のL-アラビノースである。
本発明の選択システムは、いかなる発現系での使用にも適している。抗生物質耐性遺伝子の使用に伴う問題を回避できるため、インビボでの使用を目的とした、DNAワクチン等の組換え治療用製品の発現における使用に特に適している。同様に、本発明の選択システムの使用は、組換えタンパク質の製造における使用に適している。
アラビノースが、食物に自然に、及び添加物として含まれる食用糖であり、ヒトを含む哺乳動物にとって毒性ではないため、最終産物中への、調製過程に由来するアラビノースの起こり得る汚染は些事である。
さらに、例えば、アンピシリン及びテトラサイクリンに対して通常使用される抗生物質耐性遺伝子に比べ、araD遺伝子は小さいサイズであり、カナマイシン及びクロラムフェニコール耐性遺伝子と同じくらいのサイズである。これにより、さらなる利点が提供される。何故なら、大きなプラスミドに比べ、複製のエネルギー消費が少ない小さいプラスミドの構築が可能となるからである。さらに、細菌培養の生長率及びプラスミド収量の両方が増大される。
本発明の例示として示される、非限定的な以下の実施例を参照することにより、本発明はより良く理解され得る。以下の実施例は、本発明の好ましい態様を、より完全に説明するために示される。しかしながら、如何なる意味でも、本発明の広義の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。
実施例1
araD選択プラスミドのクローニング
araD選択構築物をクローニングするため、プラスミドS6wtd1EGFP(図2)を用いた。これは、プラスミドの土台の機能性成分として、pMB1複製起点及びカナマイシン耐性マーカーを有する。このプラスミドのカナマイシン耐性は、大腸菌トランスポゾンTn903由来の遺伝子により付与されている。
araD遺伝子は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて、大腸菌DH5α染色体より、標準的な手法により増幅した。PCR産物は、それぞれaraD1及びaraD2と名付けられた産物を生じるs6araDL1+s6araDR1、または、s6araDL1+s6araDR1のプライマー対により、選択したプラスミドに、2つの異なる方向でクローニングした。
s6araDL1:
Figure 0004732348
S6araDR1:
Figure 0004732348
S6araDL2:
Figure 0004732348
S6araDR2:
Figure 0004732348
プライマーは、プラスミドpBR322からのP2プロモーター(pBR322においてテトラサイクリン耐性遺伝子の制御に使用される)、及び大腸菌のtrpオペロンからの終結配列が、PCRの際に、araDコード配列のそれぞれ上流及び下流に補われるよう設計された。
HincII(Fermentas, リトアニア)により線状化したpUC18ベクターに、814bp及び815bpのPCR産物をクローニングし、ユニバーサル・シークエンシング・プライマー
M13F22:
Figure 0004732348
M13R24:
Figure 0004732348
並びにaraD特異的プライマー
araD F311:
Figure 0004732348
araD F614:
Figure 0004732348
araD R700:
Figure 0004732348
araD R421:
Figure 0004732348
を用いた配列決定により正確な配列であることを確認した。増幅された配列中の変異は、異なるクローンとの組換えにより修復された。
araDをS6wtd1EGFP中にクローニングするため、制限酵素PagI(4761位)(Fermentas、リトアニア)による部分消化により線状化し、DNAの5'-末端を子牛腸アルカリホスファターゼ(Calf Intestine Alkaline Phosphatase(CIAP);Fermentas、リトアニア)により脱リン酸化した。araD1及びaraD2断片は、pUC18からNcoI(Fermentas、リトアニア)により切り出し、S6wtd1EGFP/PagIに連結した。
両方の連結混合物を大腸菌DH5αコンピテント細胞に形質転換し、50μg/mlカナマイシン含有LB培地を含む皿上に植菌し、37℃で一晩インキュベートした。コロニーは、DNAを単離し、異なる制限酵素で消化してから、まずコロニーPCRにより分析した。
クローニングにより、図3及び4に表される、S6wtd1EGFPkana/araD1、S6wtd1EGFPkana/araD2が得られた。
カナマイシン耐性マーカー遺伝子を、プラスミドより除くため、S6wtd1EGFPkana/araD1及びS6wtd1EGFPkana/araD2を制限エンドヌクレアーゼBcuI(Fermentas、リトアニア)により消化し、6473bpのベクター断片を自己連結させた。
連結混合物を、大腸菌AG1ΔaraD株(実施例3参照)に形質転換し、2%L-アラビノースを補ったM9培地を含む皿上に植菌し、37℃で36時間インキュベートした。コロニーは、DNAを単離し、異なる制限酵素で消化してから、まずコロニーPCRにより分析した。クローニングにより、図5及び6にそれぞれ表される、S6wtd1EGFP/araD1、S6wtd1EGFP/araD2が得られた。
S6wtd1EGFP/araD1、及びS6wtd1EGFP/araD2を含む細菌コロニーを、異なる2つの培地(2.5%L-アラビノースを補ったLB、及び、0.2%L-アラビノースを補ったM9)中、37℃で、激しく震盪しながら生育させた。細胞を回収し、細胞からプラスミドDNAを、QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN)を用いて抽出し、アガロースゲル電気泳動により分析した(各々、図7A及び7B)。
LB培地及びM9培地の培養物からのプラスミドDNA試料を、制限エンドヌクレアーゼPagI(Fermentas、リトアニア)を用いた消化の前後で、アガロースゲル電気泳動により分析した(図8)。PagI消化により得られる断片の予想サイズは、S6wtd1EGFP/araD1については3954bp及び2519bpであり、S6wtd1EGFP/araD2については4315bp及び2157bpであった。Eco91Iで消化したラムダDNA(図8CのM15)、及び、EcoRI/HindIII(Fermentas、リトアニア)で消化したラムダDNA(図8CのM3)を分子量マーカーとして用いた。制限酵素分析では、分析した全ての細菌クローンが、正しいプラスミドを含んでいたが、プラスミドをLB培地で育てた場合、DNA収量は非常に低かった。4個の分析したS6wtd1EGFP/araD2クローンのうち、2個の細菌クローン(図8Bの#13及び#14)は、0.2%L-アラビノースを補ったM9培地で育てた場合、より高い生長率を示し(図7及び8)、各培養当りより高いプラスミド収量が得られた。
生長が増進された、これら2つのクローンのさらなる分析を行った。制限酵素分析から判断すると、これら2つのプラスミドは、他のプラスミドと同じ構造を有していた。これらのプラスミドを細菌から抽出し、araD遺伝子座の配列決定することによりさらに特徴付けた。クローン#13のaraD座配列(SEQ ID NO:18;SEQ ID NO:19)は、araD遺伝子コード配列が、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼの8位のグルタミン(Glutamine)に替えて終結コドンを持つことが示された。この変異は、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ(araDコード配列)第8コドン(5'-CAG-3')のシチジン(Cytidine)のチミジン(Thymidine)への、終結コドン(5'-TAG-3')を生じる置換に由来する。araD遺伝子にこのような変異を持つプラスミドが、コード配列が終結コドンを含んでいるにも拘らず、L-アラビノース存在下で、選択培地中で生育する能力を効果的に付与した。終結コドンであるUAGがコード配列の初めにある場合、このような終結が大腸菌のリボソームにより効果的に読み取られることが証明されている[参考文献として、Murgola, E.J., Annu.Rev.Genet. 19 (1985) 57-80参照]。この理論に拘泥することなく、細菌の阻害されていない迅速な生育を示唆する、このプラスミドの高収量が、araD遺伝子産物L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼの至適濃度を必要とする、と我々は仮定した。
クローン#14のaraD座の配列分析は、予測されたようにaraDコード配列が完全であることを示した。しかしながら、E2タンパク質結合部位を包含するaraDプロモーター付近において、配列換えが観察された(図13参照;SEQ ID NO:18)。これらのデータはさらに、このようなプロモーター付近の配列換えが、プロモーター活性、曳いては、araD産物レベルのダウンレギュレーションを起こし得ることを示唆した。
実施例2
変異araD選択プラスミドのクローニング
変異araD選択構築物をクローニングするため、カナマイシン耐性[トランスポゾンTn5由来カナマイシン耐性マーカー(neo)遺伝子]を持つプラスミドp3hCG(図14)を、制限エンドヌクレアーゼBcuI及びHindIIIで切断し、Klenowフラグメント(Fermentas、リトアニア)を用いて末端を満たし、アガロースゲル電気泳動後、4647bpの大きさの断片をゲルから精製した。pMB1複製起点、及び、araD遺伝子コード配列の8位における、終結コドンをもたらすCからTへの変異を持つaraD配列を、プラスミドparaDMgB(図15)より制限エンドヌクレアーゼBcuI及びEco52Iにより切り出し、Klenowフラグメント(Fermentas、リトアニア)を用いて末端を満たし、DNAの5'-末端を子牛腸アルカリホスファターゼ(Calf Intestine Alkaline Phosphatase(CIAP);Fermentas、リトアニア)により脱リン酸化した。アガロースゲル電気泳動後、1532bpの大きさの断片をゲルから精製し、上記で得た4647bpの断片と連結した。araD欠損大腸菌AG1株を、この連結混合物で形質転換し、0.5%酵母エキス、2%L-アラビノース及び25μg/mlカナマイシンを含む選択M9培地を含む寒天培地上に植菌した。植菌から24時間後にコロニーを検査したところ、コロニーの大きさが均一であることが示された。細菌からプラスミドを抽出し、araD遺伝子座の配列決定をすることによりさらに特徴付けた。
クローニングの結果、それぞれ図16及び17に表されるプラスミドp3araD1hCG及びp3araD2hCGが得られた。配列分析によると、第8コドン中CがTに変異した、配列換えされていなプラスミドを、細菌は含んでいた(p3araD1hCG、図16;p3araD2hCG、図17)。
野生型配列を用い、形質転換したプレートを形質転換から24時間後に検査することにより、この実験を繰返したところ、異なる結果となった。2つの型のコロニーが観察された:第一に、大きなコロニーと、生長が妨げられた小さなコロニー。これらのプラスミドの配列分析により、araD遺伝子コード配列がグルタミンのコドンに換えて終結コドンを持つか(プラスミド#3A、araD2)、またはリボソーム結合部位のシャイン・ダルガルノ配列に変異が起こったこと(AGGAGがAGTAGに置換されていた)(プラスミド#2A、araD2)が示された。プラスミド#7(araD1)は、全araD遺伝子座領域に亘って正しい配列を持っていたが、細菌は非常にゆっくりと生長し、液体培地で生育した場合、10倍低いプラスミド収量となった。
実施例3
アラビノース感受性ΔaraD大腸菌株の構築
DH5αT1、AG1及びJM109の三種の大腸菌株が、ΔaraD変異体を構築するのに使用された。大腸菌ゲノム中のaraD遺伝子は、Datsenko及びWanner[PNAS 97 (2000) 6640-6645]に記載の方法により破壊した。この方法では、ファージλRed組換えシステムを活用する。簡単にいうと、このシステムの手法では、ホモロジーエクステンションを持つプライマーを用いたPCRにより作られた選択可能な抗生物質耐性遺伝子によって、染色体配列を置換する。これは、これらの隣接するホモロジー部分のRed媒介組換えにより達成される。
ファージλ組換え系をコードするpKD46(Datsenko及びWanner、上述)を形質転換するため、細胞(大腸菌)をRF1溶液及びRF2溶液を用いてコンピテントにした。
RF1 100ml
Figure 0004732348
RF2 100ml
Figure 0004732348
細胞を、2mlのLB培地中で、OD600 0.2-0.5まで生長させた。培養物を遠心分離し、沈殿を1mlのRF1に再懸濁した。混合物を氷上に10分間置いてから、遠心分離した。沈殿を100μlのRF2に懸濁し、懸濁液を氷上で30〜45分間保った。およそ50ngのpKD43を添加し、細胞をさらに30分間氷上で保った後、37℃で5分の熱ショックを与えた。氷上で10分間インキュベートした後、900μlのSOB培地を形質転換細胞に添加し、混合物を37℃で1時間インキュベートした。細胞を、アンピシリン(100μg/ml)含有LB培地に植菌した。コロニーを形質転換プレートより採取し、2mlの同じ培地中で、OD600がおよそ1となるまで生長させ、グリセロールストックを作成した(2ml培養物+0.6ml 50%グリセロール)。ストックは、-80℃で貯蔵した。
araD遺伝子を破壊するため、カナマイシン耐性遺伝子を含む線状のPCR産物を生成した。プラスミドpKD13(Datsenko及びWanner, PNAS vol.97, no.12, 2000年6月)をPCRの鋳型として用いた。使用したプライマーは、ara(pr1)及びara(pr4)であった。
ara(pr1)
Figure 0004732348
ara(pr4)
Figure 0004732348
これらのプライマーは、PCRでアニーリング可能なようpKD13と、及び相同組換え可能なようにaraD遺伝子と相補的な配列を有する。
PCR反応混合物は以下の通りであった:PFUネーティブバッファー(5μl)、10mM dNTP(5μl)、プライマーara(pr1) 10μM(1μl)、プライマーara(pr4) 10μM(1μl)、pKD13 100ng(2μl)、DMSO(4μl)、PFU 2.5U(1μl)をmQ水で50μlに調製。
PCRの手順は次の通りであった:変性96℃で45秒、アニーリング50℃で45秒、合成72℃で2分30秒を25サイクル。1.4kbのPCR産物が得られた。
同時に5反応を行った。DNAは、Ultrapure精製キット(MoBio Labotratories Inc.)を用いて2%アガロースゲルより精製し、60μlの水で溶出した。DNAをエタノール沈殿により濃縮し、5μlの水に溶解した。最終濃度は、0.6μg/μlであった。1.5μlずつを一回の電気泳動に使用した。
PCR産物は、DH5αT1 pKD46、AG1 pKD46(Datsenko及びWanner、上述)、及びJM109 pKD46の大腸菌細胞に電気穿孔した。まず、組換えシステム誘導のため10mM のL-アラビノース、及び、100μg/mlアンピシリンを含有する200mlのYENB培地に、一晩培養したDH5αT1 pKD46、AG1 pKD46、及びJM109 pKD46の大腸菌細胞を接種した。培養物は、30℃で、OD600が0.8(DH5αT1及びJM109)、及び0.6(AG1)となるまで生育させた。細菌を、4℃、4,000g、10分の遠心分離により集め、20mlの滅菌水で2回、及び10%グリセロールを含む20mlの滅菌水で1回洗浄した。細胞を10%グリセロールを含む300μlの水に懸濁した。40μlのコンピテント細胞を一回の電気穿孔に用いた。
電気穿孔は、0.2cmのキュベットを用い、2.5kVで、BioRad大腸菌パルサーにより行った。精製したPCR産物(1.5μl)を、コンピテント細胞に添加し、氷上で1分保ち、電気穿孔の直後に、細胞に温かい2mlのSOB培地を添加し、混合物を37℃で1時間インキュベートした。カナマイシン(25μg/ml)含有LB培地に細胞を植菌した。100pgの大型カナマイシン耐性プラスミド(GTU-MultiHIV C-clade)を陽性対照として用い、陰性対照にはプラスミドを添加しなかった。形質転換効率は、陽性対照について、AG1では106であり、JM109では107であった。陰性対照のプレート上にコロニーはなく、JM109+PCR産物プレート上からは215個のコロニー、AG1+PCR産物プレート上からは70個のコロニー、及びDH5αT1+PCR産物プレート上からは50個のコロニーが得られた。
実施例4
大腸菌DH5αT1ΔaraD株、AG1ΔaraD株、及びJM109ΔaraD株の試験
挿入部位付近のaraD遺伝子上にアニーリング部位を含むaraVlisF
Figure 0004732348
及びaraVlisR
Figure 0004732348
のプライマーを用いたコロニーPCRにより、実施例2に記載のようにして電気穿孔法により得られたコロニーを、カナマイシン耐性遺伝子の有無について試験した。araDに挿入がない場合、大腸菌DH5αT1、AG1及びJM109からは272bpのPCR産物が期待され、araD遺伝子にPCR産物が挿入されている場合には、1545bpの産物が期待された。15個のコロニーのうち、DH5αT1ΔaraDについては3個、AG1ΔaraDについては9個、そしてJM109ΔaraDについては14個を調べ、それぞれが1545bpの産物を示した。そこで、これらの株がカナマイシン耐性遺伝子の挿入を含むと結論付けた。
カナマイシン遺伝子の挿入を確認するため、別のPCRをプライマーkanaSF
Figure 0004732348
及びaraVR
Figure 0004732348
を用いて行った。これらのプライマーは、カナマイシン耐性遺伝子がaraD遺伝子に挿入されている場合、435bpの産物を生成する。AG1ΔaraD株及びJM109ΔaraD株については6個のコロニー、DH5αT1ΔaraD株については3個のコロニーを試験し、全てが正しい産物であった。
AG1ΔaraD株及びJM109ΔaraD株については6個のコロニー、そして、DH5αT1ΔaraD株については3個のコロニーを、25μg/mlのカナマイシンを含有するLB培地に植菌し、温度感受性複製起点を持つpKD46プラスミドを除くため、37℃で一晩インキュベートした。これらの細胞のアンピシリン感受性を、LB培地、及びアンピシリン含有LB培地上のレプリカ平板法により試験した。アンピシリン含有培地上で生育するものはなく、細菌は最早pKD46プラスミドを含まないものと結論付けられた。
産生されたAG1ΔaraD株及びJM109ΔaraD株のアラビノース感受性を試験した。AG1ΔaraDの1個のコロニー、及びJM109ΔaraDの1個のコロニーをそれぞれ2ml LBに接種した。培養物を8時間生育させ、0.2%グリセロール、25μg/mlカナマイシン、0.01%チアミン(JM109ΔaraDについては0.05%プロリン)を含有するM9培地に1:100で希釈し、異なる濃度のL-アラビノースを生育培地に添加した。培養物は、37℃、震盪培養器で一晩生長させ、OD600を計測した(表1)。
(表1)アラビノース感受性試験
Figure 0004732348
表1から判るように、本発明のΔaraD株の生長を阻害するには、0.1%という低い量のL-アラビノースで十分である。
AG1ΔaraD、DH5αT1ΔaraD及びJM109ΔaraDについて、より低濃度のL-アラビノースを用いて、アラビノース感受性をさらに試験した。結果は、図18に示される。図18から判るように、本発明のΔaraD株の生長を阻害するには、0.0005%という低い量のL-アラビノースで十分である。
さらに、異なるグルコース及びアラビノース濃度(0.2%グルコース、0.2%アラビノース、2%アラビノース)のM9培地及び酵母エキス培地中での、L-アラビノース感受性を試験した。培養物は、37℃、震盪培養器で一晩インキュベートした。次に、細胞密度を定量するため、OD600を計測した。結果は、図19に示される。
両濃度のアラビノース(0.2%及び2%)が、本発明のΔaraD株の生育を阻害した。しかしながら、無傷のaraD遺伝子を持つ株の生育は阻害されなかった。
さらに、ΔaraD株のプラスミドDNA収量を試験した。実施例1で調製したプラスミドS6wtd1EGFParaD2を、AG1ΔaraD株及びJM109ΔaraD株に形質転換した。実施例3に記載されるようにして、RF1溶液及びRF2溶液を用い、コンピテント細胞を調製した。
形質転換プレートからのコロニーを0.5%酵母エキス、及び25μg/mlカナマイシン+0.01%チアミン+L-アラビノース(2%及び0.2%)を含有する2mlのM9培地に接種した。
培養物は、37℃で17時間インキュベートした。次に、細胞密度を定量するためOD600を計測し、Qiagen Miniprepキットを用いてプラスミドDNAを抽出した。比較可能な結果を得るため、ミニプレップ分離には、係数2.8(OD600/ml)を用いた。結果は、表2に表される。
DNA濃度は、260nmにおけるODとして分光光度計により計測した。顕微鏡観察による分析のため、細菌培養物を一滴、スライドガラスに載せ、カバーガラスで覆った。100×の倍率で、油浸対物レンズにより、培養物を視覚的に検査した。
(表2)ΔaraD株のプラスミドDNA収量
Figure 0004732348
これらの結果、2%アラビノースを用いた場合と同じレベルのプラスミドコピー数を得るには、0.2%L-アラビノースで十分であった。
この目的には、プラスミド収量がやや高く、細胞密度もまたそうであったので、AG1ΔaraDの方が良いようであった。
実施例5
L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼを潜在的にコードする遺伝子内において追加に変異を持つ大腸菌株の生成
大腸菌は、異なるオペロン上に、2つの追加のL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼのコード配列を含む。L−アスコルビン酸分解経路のulaF遺伝子及びsgbE遺伝子は、エピメラーゼ活性を持つ遺伝子をコードする(Wen Shan Yew, Jhon A.Gerlt, J.Bacteiol. 184 (2002) 302-306)。選択の厳密性を増し、エピメラーゼ活性を持つ他の遺伝子による大腸菌株の起こりうる適応機構を避ける、または除くため、大腸菌ゲノム中のUlaF遺伝子及びSgbE遺伝子のコード配列を中断した。このような適応機構は、好適な条件下での長期に亘るプラスミド生産で起り得る。
大腸菌株DH5αT1ΔaraD及びAG1ΔaraDのUlaF及びSgbE遺伝子を、実施例3に記載されるように、ファージλRed組換えシステムを用いて破壊した。
まず、大腸菌AG1ΔaraD株及びDH5αT1ΔaraD株中のカナマイシン耐性遺伝子を除いた。FLPレコンビナーゼ発現プラスミドpKD20(Datsenko及びWanner、上述)は、アンピシリン耐性であり、温度感受性である。pCP20(カナマイシン耐性遺伝子は、FRTにフランキングされている) により、カナマイシン耐性変異体を形質転換し、30℃(48時間)でアンピシリン耐性形質転換体を選択した後、同じコロニーを42℃(24時間2回)で非選択的に精製した。その後、それらをカナマイシン耐性及びアンピシリン耐性の欠失について試験した。
染色体ulaF遺伝子(SEQ ID NO:20)の、ファージλRed組換えシステムによる不活性化は、プライマーulaFylem及びulaFalumを用いて行った。
ulaFylem
Figure 0004732348
ulaFalum
Figure 0004732348
両方の形質転換プレートにおいて多くのコロニーが観察された。電気穿孔により得られた15個のコロニーにおけるカナマイシン耐性遺伝子の有無を、プライマーulaFvalisR及びulaFvalisFを用いたコロニーPCRにより試験した。
ulaFvalisR
Figure 0004732348
ulaFvalisF
Figure 0004732348
これらのプライマーは、挿入部位の近くのUlaF遺伝子上にアニーリング部位を含む。UlaFに挿入を含まない大腸菌DH5αT1ΔaraD株及びAG1ΔaraD株からは、864bpのPCR産物が期待され、PCR産物がUlaF遺伝子に挿入されていた場合には、1527bpの産物が期待された。カナマイシン遺伝子の挿入を確認するため、ulaFvalisR(SEQ ID NO:23)及びkanaSF(SEQ ID NO:16)を用いて、別のコロニーPCRを行った。
これらのプライマーは、カナマイシン耐性遺伝子がUlaF遺伝子中に挿入されていた場合には、428bpの産物を産生する。AG1ΔaraDΔulaF株及びDH5αT1ΔaraDΔulaF株から4個のコロニーを試験し、全てが正しい産物を産生した。各株から1個のコロニーを、続いて使用した。
大腸菌AG1ΔaraDΔulaF株、及びDH5αT1ΔaraDΔulaF株からのカナマイシン耐性遺伝子の除去は、上述のように行った。実施例3に記載されるように、染色体sgbE遺伝子(SEQ ID NO:25)のファージλRed組換え系による不活性を行った。使用されたプライマーは、sgbEalum及びsgbEylemであった。
sgbEalum
Figure 0004732348
sgbEylem
Figure 0004732348
両方の形質転換プレートにおいて多くのコロニーが観察された。電気穿孔により得られた15個のコロニーにおけるカナマイシン耐性遺伝子の有無を、プライマーsgbEvalisR及びsgbEvalisFを用いたコロニーPCRにより試験した。
sgbEvalisR
Figure 0004732348
sgbEvalisF
Figure 0004732348
SgbFに挿入を含まない大腸菌DH5αT1ΔaraDΔulaFΔsgbE株、及びAG1ΔaraDΔulaFΔsgbE株からは、792bpのPCR産物が期待され、PCR産物がSgbE遺伝子に挿入されていた場合には、1413bpの産物が期待された。カナマイシン遺伝子の挿入を確認するため、sgbEvalisR(SEQ ID NO:28)及びkanaSF(SEQ ID NO:16)を用いて、別のコロニーPCRを行った:
両方の株から15個のコロニーが試験され、4個が正しい産物を産生していた。
大腸菌DH5αT1ΔaraD株、及びAG1ΔaraD株と比較してのアラビノース感受性を、これらの株から作成された大腸菌DH5αT1ΔaraDΔulaFΔsgbE株、及びAG1ΔaraDΔulaFΔsgbE株について試験した。各株から1個のコロニーを0.5%酵母エキス、25μg/mlカナマイシン、及び0.2%グルコースのみ、またはさらに0.2%若しくは2%L-アラビノースをそれぞれ含有する2mlのM9培地に接種した。結果は、表3に表される。
(表3)アラビノース感受性試験
Figure 0004732348
表3から判るように、本発明の株では、アラビノース感受性に本質的な差異は無かった。同様に、ΔaraD株及びΔaraDΔulaFΔsgbE株のプラスミド収量を実施例3に記載されるようにして試験したところ(結果示さず)、大腸菌AG1ΔaraD株とAG1ΔaraDΔulaFΔsgbE株、またはDH5αT1ΔaraD株とDH5αT1ΔaraDΔulaFΔsgbE株で差異は見出されなかった。
実施例6
S6wtd1EGFP/araD2の安定性
細菌細胞の増殖中の安定性は、ワクチン用ベクターの重要な特性である。細菌中におけるS6wtd1EGFP/araD2の安定性を試験するため、実施例3で調製した大腸菌AG1ΔaraD株及びJM109ΔaraD株に該プラスミドを形質転換し、ベクターが無傷であることを、4世代に亘ってプラスミドDNA分析により追跡した。
プラスミドS6wtd1EGFP/araD2を、コンピテントな大腸菌AG1ΔaraD細胞及びJM109ΔaraD細胞と混合し、氷上で30分間インキュベートした。続いて、細胞懸濁液を3分間、37℃の熱ショックに付した後、迅速に氷上で冷却した。試料に1mlのLB培地を添加し、混合物を37℃で、45分間激しく震盪しながらインキュベートした。最後に、細胞の一部を0.5%酵母エキス、2%L-アラビノース及び25μg/mlのカナマイシンを含むM9培地に植菌した。翌日、1個のコロニーからの細胞を同じ培地を含む新しい皿に移した。この工程を細菌4世代が育つまで繰り返した。両方の細菌株の各世代から2個のコロニーを、0.5%酵母エキス、2%L-アラビノース、及び25μg/mlのカナマイシンを含有する2mlのM9培地に接種するのに使用し、37℃で激しく震盪しながら一晩インキュベートした。細胞を回収し、細菌からプラスミドDNAをQIAprep Spin Miniprepキット(QIAGEN)を用いて抽出した。制限エンドヌクレアーゼHindIII(Fermentas、リトアニア)消化前(図9)、及び消化後(図10)のプラスミドDNA試料を、形質転換に使用した元のS6wtd1EGFP/araD2 DNAと比較する(図9及び10中の対照)、アガロースゲル電気泳動により分析した。分子量マーカーとして、EcoRI/HindIII(Fermentas、リトアニア)消化したラムダDNAを用いた。
大腸菌AG1ΔaraD株については図10A、JM109ΔaraD株については図10Bに表されるように、試料はHindIIIで消化し、元のS6wtd1EGFP/araD2プラスミドDNAと同一のパターンが観察された。HindIII消化により生じると予想される断片の大きさは、3274bp、1688bp及び1510bpである。大腸菌AG1ΔaraD株及びJM109ΔaraD株で増殖された場合、ワクチン用ベクターS6wtd1EGFP/araD2が、安定であると結論付けることができる。
実施例7
抗生物質選択システムの本発明のL-アラビノース選択システムとの比較
抗生物質選択システムの本発明のL-アラビノース選択システムとの比較では、次の生育培地を用いた。
プラスミドp2 MG C #11を持つ大腸菌AG1に対して:
培地1:M9培地+0.5%酵母エキス、0.2%グルコース、及び25μg/mlカナマイシン(選択培地);
培地2:M9培地+0.5%酵母エキス、及び0.2%グルコース(非選択培地);
培地3:M9培地+0.5%酵母エキス、0.2%L-アラビノース、及び25μg/mlカナマイシン(選択培地);並びに
培地4:M9培地+0.5%酵母エキス、及び0.2%L-アラビノース(非選択培地)。
プラスミドparaD MG C #145を持つ大腸菌AG1ΔaraDに対して:
培地5: M9培地+0.5%酵母エキス、0.2%L-アラビノース、及び25μg/mlカナマイシン(選択培地);並びに
培地6:M9培地+0.5%酵母エキス、0.2%グルコース、及び25μg/mlカナマイシン(非選択培地)。
プラスミドp2 MG C #11(図20)及びparaD MG C #145(図21)を、大腸菌AG1、及び第8コドンにCのTへの変異を持つ大腸菌AG1ΔaraDに形質転換した。形質転換した細菌コロニーを孵卵器中、37℃で一晩生育させた。翌朝、上述の選択液体培地及び非選択的液体培地にコロニーを接種した。接種した培養物は、2mlの各培地において、震盪器中で定常期に達するまで生育させ、培養物の密度をOD600で測定した。培養物からプラスミドを抽出し、260nmにおけるプラスミドDNAの測定値によりプラスミドDNA収量を決定した。50μgの260nmにおける光学密度を1として、プラスミド収量を計算した。
次に、定常期培養物から20μg部分を新しい培地に接種し(100倍希釈)、培養物を定常期まで生育させた(8〜12時間)。培養物の密度をOD600で測定し、プラスミドを抽出し、収量を決定し、また一部分を2μlの液体培地に接種した。この工程を7回繰り返した(調製物1〜7)。この実験結果は、以下の表5に示される。
(表5)抗生物質選択システムの本発明のL-アラビノース選択システムとの比較
Figure 0004732348
これらのデータから、カナマイシン耐性遺伝子を持ち大腸菌にカナマイシン存在下における耐性を付与するプラスミドが、非選択的条件下と同様に選択的条件下でも、連続的な希釈/生育工程により失われると結論付けることができる。1mlの培養物からのプラスミド収量は、7回目の希釈段階で、選択的条件下において3分の1に、そして非選択的条件下において10分の1に落ちる(表5中、各々、調製物1/1対1/7及び2/1対2/7)。同じ基本的な結果が、カナマイシン耐性を持つプラスミドを保持する大腸菌の炭素源がグルコースに替えてL-アラビノースの場合にも得られた(表5中、各々、3/1対3/7及び4/1対4/7)。しかしながら、本発明のaraD選択システムがプラスミド中で使用された場合、選択的(表5中、調製物5/1対5/7)、及び非選択的(表5中、調製物6/1対6/7)の両条件下においてプラスミドDNA収量は高い。選択的及び非選択的の両条件下において、プラスミド収量は、7世代に亘って、およそ20%落ちた。これは、本発明のaraD選択システムを持つプラスミドが、選択的条件下と同様、非選択的条件下においても、より一層安定で効率的に生育することを明らかに示している。
実施例8
AG1ΔaraD S6wtd1EGFP/araD2の流加発酵
プラスミド含有細菌の産生を目的として、araD遺伝子に基づく選択システムをさらに流加発酵でも試験した。AG1ΔaraD S6wtd1EGFP/araD2プレートから単一のコロニーを採取し、0.5%酵母エキス、0.2%L-アラビノース、及び25μg/mlのカナマイシンを含有する250ml M9培地に接種し、激しく震盪しながら37℃で一晩インキュベートした。18時間後、接種物のOD600は、6.4であった。5lの発酵開始培地(8g/l KH2PO4;10g/l NaCl;5g/l NH4Cl;5g/l酵母エキス;2g/l L-アラビノース;2g/l MgSO4; 25mg/lカナマイシン及び0.1g/lチアミン;NH4OHでpH6.7に)を入れた発酵器に、160mlの接種物を添加した。5.5時間の生育後、発酵供給培地(300g/l L-アラビノース;150g/l酵母エキス;50mg/lカナマイシン;0.2g/lチアミン)の自動的供給を、生育速度0.15h-1と仮説して(炭素源に限定された生育となる)開始した。供給速度は、式F(t)=myS*Sin/Sf(ここで、mySは所望の生長速度、Sinはその時点で添加される炭素源量、Sfは供給培地中の炭素源濃度である)に従い、コンピューターで制御された。OD600を測定することにより、生育を追跡し、プラスミドDNAのための試料を採取した。発酵の間に記録されたデータは、図11に示される。1lの供給培地が消費された時点で発酵を終了した。最終OD600は、45であった。遠心分離により細菌塊を回収し、2l STEバッファーで1回洗浄した。細菌生物量の収量は、湿重量で410gであった。プラスミドDNA算出量のデータは、表6に表される。
(表6)AG1ΔaraD S6wtd1EGFP/araD2発酵の間のプラスミドDNA収量
Figure 0004732348
表6のデータは、L-アラビノース選択システムが、高細胞濃度において非常によく働くことを示す。それはおそらく、細菌細胞中にプラスミドコピーが多いほど、細菌が糖をより速く使用することが可能になり、L-アラビノース限定という条件において有利となることによる。
実施例9
AG1ΔaraD S6wtd1EGFP/araD2の精製
AG1ΔaraD S6wtd1EGFP/araD2の精製を以下のように行った(図12)。
a)供給調製物
RNaseを用いない点を除いて、Qiagenのプラスミド精製ハンドブック(Qiagen's Plasmid Purification Handbook)に従って、清澄な溶解物を調製した。
200gの大腸菌細胞ペーストを、2000mlの再懸濁バッファーに再懸濁し、後に、溶解及び中和のために等量のP2及びP3を用いた。細胞片を、4℃における6000gで、30分間の遠心分離により除去した。清澄な溶解物を紙タオルで濾し、1/10の10% Triton X-114(Sigma)を添加し、溶液を氷上で1時間置いた。(Triton X-114は、タンパク質中のエンドトキシン量を効果的に減らすことが示されている。Liu et al., Clinical Biochemistry, 1997)。1時間後、0.6容量の冷イソプロパノールで、核酸を沈殿させた。上清を流し出し、沈殿を-20℃で一晩貯蔵した。
b)プラスミドDNA精製
プラスミドDNA精製を、幾つかの改変を採用したAmersham Pharmaciaの3工程スーパーコイルプラスミド精製プロセスにより行った。
工程1.沈殿物を1500ml TE(10mM Tris-Cl、1mM EDTA; pH8.0)に再溶解し、RNA除去及びバッファー交換のため、バッファーA(2M (NH4)2SO4、100mM Tris-Cl、10mM EDTA、pH7.5)で予め平衡化したセファロース6FF(Amersham Pharmacia)に載せた。
工程2.溶出容量をPlasmidSelect(Amersham Pharmacia)カラム(バッファーAで平衡化)に用い、洗浄し、バッファーB2(1.6M NaCl、2M (NH4)2SO4、100mM Tris-Cl、10mM EDTA、pH7.5)で溶出した後、プラスミドDNAを得た。
工程3.溶出したプラスミドを5容量の蒸留脱イオン水で希釈し、バッファーC1(1.4M NaCl、100mM Tris-Cl、10mM EDTA、pH7.5)で平衡化したSOURCE 30Q(Amersham Pharmacia)に載せた。洗浄後、バッファーC2(1M NaCl、100mM Tris-Cl、10mM EDTA、pH7.5)により精製プラスミドを溶出し、溶出ピークを回収した。画分サイズは150mlで、100mgのエンドトキシンを含まない(<10 EU/mg)S6wtd1EGFP/araD2プラスミドを含んでいた。
大腸菌細胞によるアラビノースの炭素源としての使用を表す(Lin, 1987)。 S6wtd1EGFPの地図を表す。d1EGFP、E2及びカナマイシン耐性マーカーであるアミノグリコシド-3'-O-ホスホトランスフェラーゼ(kana)のコード配列は、矢印により示される。その他の特徴は、黒い四角形で示される:10E2BS−高親和性を持つ10個のBPV E2結合部位;CMV-tk−ヒトサイトメガロウイルス最初期プロモーター、及びHSV Th遺伝子リーダー配列;イントロン−至適化したSD及びSA部位を持つウサギβグロブリン遺伝子イントロン;tkpa−HSV Tk遺伝子ポリアデニル化シグナル;RSV LTR−ラウス肉腫ウイルス末端反復配列(LTR);bgh pA−ウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル;pUCori−pUC18プラスミド由来、細菌複製起点。 S6wtd1EGFPkana/araD1の地図を表す。d1EGFP、E2、カナマイシン耐性マーカーであるアミノグリコシド-3'-O-ホスホトランスフェラーゼ(kana)、及びL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ(araD)のコード配列は、矢印により示される。その他の特徴は、黒い四角形で示される:10E2BS−高親和性を持つ10個のBPV E2結合部位;CMV-tk−ヒトサイトメガロウイルス最初期プロモーター、及びHSV Th遺伝子リーダー配列;イントロン−至適化したSD及びSA部位を持つウサギβグロブリン遺伝子イントロン;tkpa−HSV Tk遺伝子ポリアデニル化シグナル;RSV LTR−ラウス肉腫ウイルス末端反復配列(LTR);bgh pA−ウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル;pUCori−pUC18プラスミド由来、細菌複製起点。 S6wtd1EGFPkana/araD2の地図を表す。d1EGFP、E2、カナマイシン耐性マーカーであるアミノグリコシド-3'-O-ホスホトランスフェラーゼ(kana)、及びL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ(araD)のコード配列は、矢印により示される。その他の特徴は、黒い四角形で示される:10E2BS−高親和性を持つ10個のBPV E2結合部位;CMV-tk−ヒトサイトメガロウイルス最初期プロモーター、及びHSV Th遺伝子リーダー配列;イントロン−至適化したSD及びSA部位を持つウサギβグロブリン遺伝子イントロン;tkpa−HSV Tk遺伝子ポリアデニル化シグナル;RSV LTR−ラウス肉腫ウイルス末端反復配列(LTR);bgh pA−ウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル;pUCori−pUC18プラスミド由来、細菌複製起点。 S6wtd1EGFP/araD1の地図を表す。d1EGFP、E2、及びL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ(araD)のコード配列は、矢印により示される。その他の特徴は、黒い四角形で示される:10E2BS−高親和性を持つ10個のBPV E2結合部位;CMV-tk−ヒトサイトメガロウイルス最初期プロモーター、及びHSV Th遺伝子リーダー配列;イントロン−至適化したSD及びSA部位を持つウサギβグロブリン遺伝子イントロン;tkpa−HSV Tk遺伝子ポリアデニル化シグナル;RSV LTR−ラウス肉腫ウイルス末端反復配列(LTR);bgh pA−ウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル;pUCori−pUC18プラスミド由来、細菌複製起点。 S6wtd1EGFP/araD2の地図を表す。d1EGFP、E2、及びL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ(araD)のコード配列は、矢印により示される。その他の特徴は、黒い四角形で示される:10E2BS−高親和性を持つ10個のBPV E2結合部位;CMV-tk−ヒトサイトメガロウイルス最初期プロモーター、及びHSV Th遺伝子リーダー配列;イントロン−至適化したSD及びSA部位を持つウサギβグロブリン遺伝子イントロン;tkpa−HSV Tk遺伝子ポリアデニル化シグナル;RSV LTR−ラウス肉腫ウイルス末端反復配列(LTR);bgh pA−ウシ成長ホルモン遺伝子ポリアデニル化シグナル;pUCori−pUC18プラスミド由来、細菌複製起点。 図7A及び7Bは、異なる培地で培養された大腸菌株AG1ΔaraDから抽出された、S6wtd1EGFP/araD1(7A)及びS6wtd1EGFP/araD2(7B)のプラスミドDNAの電気泳動による分析を表す。 大腸菌株AG1ΔaraDから抽出された、S6wtd1EGFP/araD1及びS6wtd1EGFP/araD2のプラスミドDNAの制限酵素切断分析を表す。 S6wtd1EGFP/araD2の安定性検査における電気泳動による分析を表す。 図10A及び10Bは、S6wtd1EGFP/araD2の安定性検査における制限酵素切断分析を表す。 発酵中に測定、及び記録されたS6wtd1EGFP/araD2の流加発酵の生育パラメーターを表す。略語は次の通り:sPump=供給速度;pO2=酸素濃度;温度=生育温度;mys=望ましい生育速度;OD=600nmにおける光学密度。 AG1ΔaraD S6wtd1EGFP/araD2の溶菌及び精製の概要を表す。 クローン#13のaraD遺伝子座配列を表す。 プラスミドp3hCGの地図を表す。 プラスミドparaDMgBの地図を表す。 プラスミドp3araD1hCGの地図を表す。 プラスミドp3araD2hCGの地図を表す。 araD欠損大腸菌株のL-アラビノース感受性を分析した結果を表す。 異なるグルコース、及びアラビノース濃度のM9、及び酵母エキス培地中のL-アラビノース感受性を分析した結果を表す。 プラスミドp2 MG C #11の地図を表す。 プラスミドparaD MG C #145の地図を表す。 sgbE遺伝子を含む大腸菌ゲノム断片を表す。 ulaF遺伝子を含む大腸菌ゲノム断片を表す。

Claims (18)

  1. 選択マーカーとしてaraD遺伝子と、関心対象の遺伝子とを保持するベクターが付加されているaraD遺伝子欠損大腸菌細胞を含み、該ベクターで形質転換された細胞を選択するための、抗生物質を含まない、選択システム。
  2. araD遺伝子がL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ遺伝子(EC 5.1.3.4)である、請求項1記載の選択システム。
  3. ベクターのaraD遺伝子が、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼの8位のグルタミンのコドンに替えて、8位における、終結コドンをもたらすCからTへの変異を持つ、請求項2記載の選択システム。
  4. 大腸菌が大腸菌株JM109である、請求項1〜3いずれか一項記載の選択システム。
  5. 大腸菌が大腸菌株DH5αT1である、請求項1〜3いずれか一項記載の選択システム。
  6. 大腸菌が大腸菌株AG1である、請求項1〜3いずれか一項記載の選択システム。
  7. 大腸菌株がaraD遺伝子及びulaF遺伝子を欠損している、請求項4〜6のいずれか一項記載の選択システム。
  8. 大腸菌株がaraD遺伝子及びsgbE遺伝子を欠損している、請求項4〜6のいずれか一項記載の選択システム。
  9. 大腸菌株がaraD遺伝子、ulaF遺伝子、及びsgbE遺伝子を欠損している、請求項4〜6のいずれか一項記載の選択システム。
  10. L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼの8位のグルタミンのコドンに替えて、8位における、終結コドンをもたらすCからTへの変異を持つaraD遺伝子を選択マーカーとして含むベクター。
  11. (a)異種プロモーターに操作可能に連結され、(i)特異的DNA配列に結合するDNA結合ドメインと(ii)核成分に結合する機能ドメインとを含む核アンカリングタンパク質またはその機能的均等物をコードするDNA配列、及び
    (b)核アンカリングタンパク質のための結合部位を形成するマルチマー化されたDNA配列
    をさらに含む発現ベクターであり、パピロマーウイルスの複製起点を欠く、
    請求項10記載のベクター。
  12. (a)異種プロモーターに操作可能に連結された、ウシ乳頭腫ウイルス1型(BPV)のE2タンパク質である核アンカリングタンパク質をコードするDNA配列、及び
    (b)ベクターにクラスターとして導入されたBPV E2タンパク質の多重結合部位であるマルチマー化されたDNA配列であって、核アンカリングタンパク質のための結合部位を形成するDNA配列であり、該多重結合部位は頭-尾(head-to-tail)型構造として、または間隔をあけた配置でベクターに含まれていてもよい、DNA配列
    をさらに含む発現ベクターであり、パピロマーウイルスの複製起点を欠く、
    請求項10記載のベクター。
  13. マルチマー化されたDNA配列に欠失をさらに含む、請求項12記載のベクター。
  14. シャイン・ダルガルノ配列に変異をさらに含む、請求項12記載のベクター。
  15. 請求項10〜14のいずれか一項記載のベクターを含む、請求項1〜9のいずれか一項記載の選択システム。
  16. 選択マーカーとしてaraD遺伝子と、関心対象の遺伝子とを含むプラスミドをaraD欠損大腸菌宿主細胞に挿入する段階、及び該細胞をアラビノース含有培地で生育させる段階を含む、抗生物質を用いない、該プラスミドで形質転換された細胞を選択する方法。
  17. araD遺伝子がL-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼ遺伝子(EC 5.1.3.4)である、請求項16記載の方法。
  18. ベクターのaraD遺伝子が、L-リブロース-5-リン酸4-エピメラーゼの8位のグルタミンのコドンに替えて、8位における、終結コドンをもたらすCからTへの変異を持つ、請求項17記載の方法。
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