JP4731119B2 - 発泡充填部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、構造物の空間を発泡により充填するための発泡充填部材の製造方法に関する。
従来より、自動車のピラーなどの閉断面として形成される中空構造物には、エンジンの振動や騒音、あるいは、風きり音などが車室内に伝達されることを防止するために、発泡材を充填することが知られている。
発泡材を中空構造物に充填するには、例えば、発泡性基材をホルダ体に支持させて、そのホルダ体を中空構造物に取り付けた後、発泡性基材を発泡させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような方法において、発泡材を中空構造物の空間に隙間なく充填するためには、発泡性基材を中空構造物の閉断面形状に対応した形状に形成する必要があり、例えば、発泡性基材は、発泡剤混入の合成樹脂材料を成形型のキャビティ内に射出することで、所望とする形状に形成されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−6180号公報 特開2001−96533号公報
しかし、発泡性基材を、充填すべき中空構造物毎に、各中空構造物の閉断面形状に対応して形成することは、煩雑な手間がかかり、生産効率の向上を図るには限度がある。
また、上記したように、発泡性基材を、各中空構造物毎の閉断面形状に対応させて射出成形するには、各中空構造物の閉断面形状に対応した成形型がそれぞれ必要となり、生産コストの上昇が不可避となる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、生産効率の向上およびコストの低減化を図りつつ、構造物の空間を隙間なく充填することのできる発泡充填部材を製造することのできる、発泡充填部材の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、構造物の空間を発泡により充填するための発泡充填部材を製造するための発泡充填部材の製造方法であって、発泡原料をシート状に成形することにより、前記空間において発泡させるための発泡層を連続的に形成する発泡層形成工程と、前記発泡層を支持するための支持層を送り出して、前記発泡層と前記支持層とを積層して積層材を連続的に形成する積層工程と、前記積層材を所定形状に連続的に形成する形状形成工程とを備えていることを特徴としている。
このような方法によると、まず、発泡層形成工程において、発泡層を形成し、積層工程において、その発泡層と支持層とを積層した後に、形状形成工程において、それらが積層された積層材を、所定形状に形成するので、形状形成工程において、充填すべき構造物の空間の形状に対応した積層材を形成することができる。そのため、発泡層を各構造物の空間の形状に対応させて予め形成せずとも、形状形成工程において、積層材を各構造物の空間の形状に対応させて形成することができる。その結果、生産効率の向上を図ることができ、また、各構造物の空間の形状に対応した成形型なども不要であり、コストの低減化を図りつつ、構造物の空間を隙間なく充填することのできる発泡充填部材を製造することができる。
また、本発明においては、前記積層工程において、前記発泡層を前記支持層の片面に積層してもよく、あるいは、前記発泡層を前記支持層の両面に積層してもよい。
また、本発明においては、前記積層工程において、前記支持層が予め所定形状に形成されていてもよく、その場合には、前記形状形成工程において、前記積層材を、予め所定形状に形成されている支持層よりも大きい形状に形成することが好ましい。さらにその場合には、前記積層工程において、前記発泡層と前記支持層とを、前記支持層が前記発泡層に収容されるように、積層することが好ましい。
本発明の発泡充填部材の製造方法によれば、発泡層を各構造物の空間の形状に対応させて予め形成せずとも、形状形成工程において、積層材を各構造物の空間の形状に対応させて形成することができ、生産効率の向上を図ることができる。また、各構造物の空間の形状に対応した成形型なども不要であり、得られた発泡充填部材は、コストの低減化を図りつつ、構造物の空間を隙間なく充填することができる。
本発明の発泡充填部材の製造方法では、まず、図1(a)に示すように、発泡層形成工程において、発泡層1を形成する。発泡層1の形成は、特に限定されないが、例えば、発泡原料をシート状に形成すればよい。
発泡原料は、特に限定されず、公知の発泡性ポリマーが用いられる。発泡性ポリマーは、特に限定されないが、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリケトンなどの樹脂、例えば、スチレン−ブタジエン−ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)などのゴムなどが挙げられる。好ましくは、エチレン・酢酸ビニル共重合体が用いられる。エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いることにより、発泡倍率を高くすることができる。
これら発泡性ポリマーは、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。
また、発泡原料には、発泡性ポリマーを発泡および硬化させるために、さらに、例えば、架橋剤、発泡剤、必要により発泡助剤などが適宜配合される。
架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、加熱により分解され、遊離ラジカルを発生して分子間または分子内に架橋結合を形成させる公知のラジカル発生剤が用いられる。より具体的には、例えば、ジクミルパーオキサイド、1,1−ジターシャリブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリブチルパーオキシヘキシン、1, 3−ビス(タ−シャリ−ブチルパ−オキシイソプロピル)ベンゼン、ターシャリブチルパーオキシケトン、ターシャリブチルパーオキシベンゾエートなどの有機過酸化物などが挙げられる。
また、発泡性ポリマーが加硫可能である場合には、架橋剤として公知の加硫剤を用いてもよい。そのような加硫剤としては、特に限定されないが、例えば、硫黄、硫黄化合物類、セレン、酸化マグネシウム、一酸化鉛、酸化亜鉛、ポリアミン類、オキシム類、ニトロソ化合物類、樹脂類、アンモニウム塩類などが挙げられる。
これら架橋剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、架橋剤の配合割合は、特に限定されないが、例えば、発泡性ポリマーに対して、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜7重量部である。
また、加硫剤を用いる場合には、加硫促進剤を併用することができる。加硫促進剤としては、例えば、ジチオカルバミン酸類、チアゾール類、グアニジン類、スルフェンアミド類、チウラム類、キサントゲン酸類、アルデヒドアンモニア類、アルデヒドアミン類、チオウレア類などの公知の加硫促進剤が挙げられる。このような加硫促進剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができ、その配合割合は、発泡性ポリマーに対して、0.1〜5重量部である。また、加硫促進剤とは反対に、成形性の調節などを目的として、例えば、有機酸やアミン類などの公知の加硫遅延剤などを適宜配合することもできる。
また、発泡剤としては、特に限定されないが、例えば、公知の無機系発泡剤や有機系発泡剤が用いられる。無機系発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが挙げられる。
また、有機系発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸アミドなどのアゾ系化合物、例えば、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、トリニトロトリメチルトリアミンなどのニトロソ系化合物、例えば、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、アリルビス(スルホニルヒドラジド)などのヒドラジド系化合物、例えば、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)などのセミカルバジド系化合物、例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなどのフッ化アルカン、例えば、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなどのトリアゾール系化合物などが挙げられる。
また、これら発泡剤のなかでも、発泡性ポリマーの軟化温度以上で分解してガスを発生し、かつ、発泡層1の形成時において、ほとんど発泡しないものが、組成に応じて適宜選択される。好ましくは、120〜210℃前後で発泡するものが用いられる。
これら発泡剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、発泡剤の配合割合は、特に限定されないが、例えば、発泡性ポリマー100重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは、10〜30重量部である。
なお、発泡剤の配合量は、発泡層1の発泡時において、その発泡倍率が5〜25倍程度、好ましくは、10〜20倍程度で、実質的に独立気泡を生じさせる範囲であることが好ましい。発泡剤の配合量が少なすぎると、発泡層1が十分に発泡せず、一方、発泡剤の配合量が多すぎると、発泡により得られる発泡材の樹脂だれによる空隙を生じ、いずれも充填性が抵下する。
発泡助剤としては、特に限定されないが、例えば、発泡剤の種類に応じて適宜公知の発泡助剤を選択することができ、より具体的には、例えば、尿素を主成分とする尿素系化合物、例えば、酸化亜鉛、酸化鉛などの金属酸化物、例えば、サリチル酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸またはその金属塩などが挙げられる。好ましくは、高級脂肪酸金属塩が用いられる。
これら発泡助剤は、1種または2種以上を適宜選択して用いることができる。また、発泡助剤の配合割合は、特に限定されないが、例えば、発泡性ポリマー100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは、5〜10重量部である。
さらに、発泡原料には、その目的および用途によって、得られる発泡材の物性に影響を与えない範囲において、例えば、安定剤、補強材、充填剤、軟化剤や、さらには必要に応じて、例えば、可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料、着色剤、防カビ剤、難燃剤などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
そして、発泡層1は、上記した各成分を、上記した配合割合において配合した発泡原料を、例えば、ミキシングロール、加圧式ニーダーなどを用いて混練した後、プレスやカレンダーロールなどを用いてシート状に成形するか、あるいは、発泡原料を、例えば、押出機を用いてシート状に成形すればよい。
なお、このようにして得られる発泡層1は、その厚みが、例えば、0.5〜5mm、さらには、1〜3mmであることが好ましい。
次いで、この方法では、図1(b)に示すように、積層工程において、得られた発泡層1を支持層2に積層して平板状(シート状)の積層材3を形成する。
支持層2は、発泡層1を支持でき、後述する加熱発泡時(例えば、120〜210℃前後)に、発泡層1が自重により垂れ下がったり、垂れ落ちてしまうことを防止できるものであれば、特に制限されないが、例えば、ナイロンフィルムやポリエステルフィルムなどの樹脂フィルム、例えば、鉄板、ステンレス板、アルミニウム板などの金属板などの平板形状のものが挙げられる。
なお、支持層2は、その厚みが、例えば、0.5〜3mm、さらには、1〜2mmであることが好ましい。
そして、発泡層1を支持層2に積層して積層材3を形成するには、特に限定されないが、例えば、発泡層1を支持層2に熱融着させるか、あるいは、発泡層1を接着剤または粘着剤を介して支持層2に貼着してもよい。
そして、この方法では、図1(c)に示すように、形状形成工程において、積層材3を所定形状に形成することにより、発泡充填部材4を得る。
なお、この説明において、「所定形状」とは、形および大きさを含む概念であって、例えば、充填すべき構造物の空間の形状および大きさ、および、その空間に対する発泡原料の発泡倍率などを考慮して、その空間を充填可能な発泡材を形成しうる所定形状として選択される。
積層材3を所定形状に形成するには、特に限定されないが、例えば、打ち抜きや刃物による切り出し、さらには、ウォータジェットによる切り出しなどによって、充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に切断すればよい。
また、このようにして得られた発泡充填部材4には、図1(d)および(e)に示すように、例えば、構造物に取り付けるためのクリップ5などが装着される。なお、発泡充填部材4を構造物に取り付けるには、クリップ5に限らず、例えば、吸盤、磁石または溶接片などを用いてもよく、そのような場合には、発泡充填部材4に、適宜、吸盤、磁石または溶接片が装着される。
そして、このような方法によって、発泡充填部材4を製造すれば、まず、発泡層形成工程において、発泡層1を形成し、積層工程において、その発泡層1と支持層2とを積層した後に、形状形成工程において、それらが積層された積層材3を所定形状に形成するので、形状形成工程において、充填すべき構造物の空間の形状に対応した発泡充填部材4を任意に形成することができる。そのため、発泡層1を各構造物の空間の形状に対応させて予め形成せずとも、形状形成工程において、発泡充填部材4を各構造物の空間の形状に対応させて形成することができる。その結果、生産効率の向上を図ることができ、また、各構造物の空間の形状に対応した成形型なども不要であり、コストの低減化を図りつつ、構造物の空間を隙間なく充填することのできる発泡充填部材4を製造することができる。
なお、図1に示す方法では、積層工程において、発泡層1を支持層2の片面に積層したが、図2に示す方法のように、積層工程において、発泡層1を支持層2の両面に積層してもよい。すなわち、図2においては、まず、図2(a)に示すように、発泡層形成工程において、図1に示す方法と同様に、発泡層1を形成した後、図2(b)に示すように、積層工程において、得られた発泡層1を、支持層2の両面に積層して積層材3を形成する。発泡層1を支持層2の両面に積層するには、例えば、図1に示す方法と同様に、発泡層1を支持層2の両面にサンドイッチ状に熱融着させるか、あるいは、発泡層1を接着剤または粘着剤を介して支持層2の両面にサンドイッチ状に貼着すればよい。
そして、この方法では、図2(c)に示すように、形状形成工程において、図1に示す方法と同様に、積層材3を所定形状に形成することにより、発泡充填部材4を得る。
このようにして得られる発泡充填部材4では、後述する加熱発泡時には、支持層2の両面に形成されている発泡層1が同時に発泡するので、構造物における充填できる空間を増大させることができる。
さらに、この方法では、図3に示すように、積層工程において、発泡層1を、予め所定形状に形成されている支持層2に積層してもよい。すなわち、図3においては、まず、図3(a)に示すように、発泡層形成工程において、図1に示す方法と同様に、発泡層1を形成した後、図3(b)に示すように、積層工程において、得られた発泡層1を、充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に予め形成されている支持層2に積層して積層材3を形成する。なお、図3(b)では、発泡層1を予め所定形状に形成された支持層2の両面に積層した状態が示されているが、発泡層1を予め所定形状に形成された支持層2の片面に積層してもよい。
また、支持層2を予め所定形状に形成するには、特に制限されないが、例えば、樹脂フィルムや金属板を、打ち抜きや刃物による切り出し、さらには、ウォータジェットによる切り出しなどによって、充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に切断すればよい。また、熱可塑性樹脂を所定形状に射出成形することによって、支持層2を所定形状に形成することもできる。
そして、この方法では、図3(c)に示すように、形状形成工程において、図1に示す方法と同様に、積層材3を所定形状に形成することにより、発泡充填部材4を得る。この方法では、形状形成工程において、発泡後の充填性の観点より、積層材3を、予め所定形状に形成されている支持層2よりも概略大きくなる形状に形成することが好ましい。より具体的には、支持層2の大きさ100%に対して、積層材3を、105〜125%の大きさの支持層2の相似形として形成することが好ましい。
さらに、この方法では、図4に示すように、積層工程において、発泡層1と支持層2とを、支持層2が発泡層1に収容されるように、積層してもよい。
すなわち、図4においては、発泡層形成工程において、図4(a)に示すように、支持層2を収容する凹部9が形成される内側発泡層1aと、凹部9に収容される支持層2を被覆する外側発泡層1bとを成形する。
凹部9が形成される内側発泡層1aは、図4(a−1)に示すように、図1に示す方法と同様の方法によって、シート状の内側発泡層1aを形成した後、図4(a−2)に示すように、その内側発泡層1aを、ヒータ26などを用いて加熱した後、図4(a−3)に示すように、押型27などで内側発泡層1aの表面を押圧し、凹部9を形成することにより、形成する。なお、押型27の温度は、内側発泡層1aの融点以上で、かつ、内側発泡層1a中の発泡剤や架橋剤が反応しない温度以下であることが好ましい。
内側発泡層1aの厚みは、支持層2の厚みより厚く、例えば、0.5〜5mm、さらには、1〜3mmであることが好ましい。
また、凹部9は、平面視において、予め形成される支持層2の形状と実質的に同一形状で、側面視において、支持層2の厚みと実質的に同一深さかそれより深く形成する。
外側発泡層1bは、図4(a−4)に示すように、図1に示す方法と同様の方法によって、シート状に形成する。外側発泡層1aの厚みは、例えば、0.5〜5mm、さらには、0.5〜3mmであることが好ましい。
次いで、図4(b)に示すように、積層工程において、支持層2を発泡層1に収容するように積層して、平板状(シート状)の積層材3を形成する。
支持層2を発泡層1に収容するように積層するには、まず、図4(b−1)に示すように、内側発泡層1aの凹部9に、所定形状に予め形成されている支持層2を埋設し、その上から、外側発泡層1bを、支持層2を被覆するように被覆し、図4(b−2)に示すように、これらを、熱板28などを用いて熱融着させるか、あるいは、高周波溶着させる。なお、支持層2は、図3に示す方法と同様の方法によって、充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に予め形成する。
そして、この方法では、図4(c)に示すように、形状形成工程において、図1に示す方法と同様に、積層材3を所定形状に形成することにより、発泡充填部材4を得る。
このような図4に示す方法により、発泡充填部材4を形成すれば、例えば、積層工程などにおいて、支持層2の位置ずれを防止して、その後の形状形成工程において、精度よく所定形状に形成することができる。
すなわち、積層工程において、とりわけ熱融着させる場合には、発泡層1に対する支持層2の積層位置に位置ずれが生じやすく、その後の形状形成工程において、支持層2を傷つけるなど、精度よく所定形状に形成することができない場合がある。しかし、図4に示す方法では、積層工程において、支持層2が内側発泡層1aの凹部9に埋設されることにより、確実に位置決めされるので、その後に、外側発泡層1bで被覆して、熱融着しても、内側発泡層1aおよび外側発泡層1bに対する支持層2の位置ずれが生じにくく、そのため、その後の形状形成工程において、精度よく所定形状に形成することができる。しかも、この方法では、高価な成形型などが不要で、コストの低減化を図ることができる。
なお、図4に示す方法では、内側発泡層1aに凹部9を形成し、その凹部9に支持層2を埋設した後、外側発泡層1bで被覆するようにしたが、例えば、図5に示すように、内側発泡層1aに開口部10を形成し、その開口部10に支持層2を埋設した後、外側発泡層1bで被覆するようにしてもよい。
すなわち、図5においては、まず、図5(a)に示すように、支持層2を収容する開口部10が形成される内側発泡層1aと、開口部10に収容される支持層2を被覆する外側発泡層1bとを成形する。
開口部10が形成される内側発泡層1aは、図5(a−1)に示すように、図1に示す方法と同様の方法によって、シート状の内側発泡層1aを形成した後、図5(a−2)に示すように、その内側発泡層1aを、打ち抜いて開口部10を形成することにより、形成する。なお、打ち抜きは、刃物による打抜きやウォータージェットによる切断などが用いられる。
内側発泡層1aの厚みは、支持層2の厚みと実質的に同一かそれより厚い厚みであって、例えば、0.5〜5mm、さらには、1〜3mmであることが好ましい。
また、開口部10は、平面視において、予め形成される支持層2の形状と実質的に同一形状で形成する。
外側発泡層1bは、図5(a−3)に示すように、図1に示す方法と同様の方法によって、シート状に形成する。外側発泡層1aの厚みは、例えば、0.5〜5mm、さらには、0.5〜3mmであることが好ましい。
次いで、図5(b)に示すように、積層工程において、支持層2を発泡層1に収容するように積層して、平板状(シート状)の積層材3を形成する。
支持層2を発泡層1に収容するように積層するには、まず、図5(b−1)に示すように、内側発泡層1aの開口部10に、所定形状に予め形成されている支持層2を埋設し、その上下両側から、2つの外側発泡層1bを、支持層2を被覆するようにそれぞれ被覆し、図5(b−2)に示すように、これらを、熱板28などを用いて熱融着させるか、あるいは、高周波溶着させる。なお、支持層2は、図3に示す方法と同様の方法によって、充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に予め形成する。
そして、この方法では、図5(c)に示すように、形状形成工程において、図1に示す方法と同様に、積層材3を所定形状に形成することにより、発泡充填部材4を得る。
このような図5に示す方法により、発泡充填部材4を形成しても、上記と同様に、積層工程などにおいて、支持層2の位置ずれを防止して、その後の形状形成工程において、精度よく所定形状に形成することができ、しかも、高価な成形型などが不要で、コストの低減化を図ることができる。
そして、本発明の発泡充填部材の製造方法は、より具体的には、例えば、図6、図7、図8および9に示す実施形態として、工業的に実施することができる。
図6において、この方法では、まず、図6(a)に示すように、上記した発泡原料を押出機11に投入して、発泡原料を加熱溶融し、シート状に押し出すことにより、発泡層1を連続的に成形する。なお、この押出成形において、押出機11の押出温度は、発泡原料中の発泡剤の分解温度以下に設定される。
次いで、この方法では、図6(b)に示すように、ロール状に巻回されている支持層2を順次送り出して、押出機11によって連続的に押し出され溶融状態にあるうちの発泡層1に順次重ねて溶着させることにより、積層材3を連続的に形成する。
そして、この方法では、図6(c)に示すように、打ち抜き装置12により、積層材3を充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材4を得る。
また、このようにして得られた発泡充填部材4には、上記と同様に、図6(d)に示すように、構造物に取り付けるためのクリップ5などが装着される。
このような図6に示す方法では、発泡層1を連続的に成形し、その発泡層1を支持層2に連続的に積層して、その後、得られた積層材3を連続的に打ち抜くので、生産効率のさらなる向上を図ることができる。
なお、この方法においては、押出成形に代えて、例えば、発泡層1をカレンダーロールを用いてカレンダー成形することにより、発泡層1を連続的に成形してもよい。
また、図7において、この方法では、まず、図7(a)に示すように、ナイロンなどの熱可塑性樹脂を、押出機13に投入して加熱溶融し、シート状に押し出した後、打ち抜き装置14により充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に打ち抜くことにより、支持層2を予め所定形状に形成する。
次いで、この方法では、図7(b)に示すように、上記した発泡原料を2台の押出機15にそれぞれ投入して、発泡原料を加熱溶融し、シート状に押し出すことにより、2つの発泡層1を上下に所定間隔を隔てた状態で連続的にそれぞれ成形する。なお、この押出成形において、押出機15の押出温度は、発泡原料中の発泡剤の分解温度以下に設定される。
次いで、この方法では、図7(c)に示すように、予め所定形状に形成された支持層2を、一方(下側)の発泡層1の上に、その発泡層1の長手方向に沿って所定間隔毎に連続して設置した後、他方(上側)の発泡層1を、一方の発泡層1に、これら発泡層1が溶融状態にあるうちに、順次重ねて溶着させることにより、積層材3を連続的に形成する。
そして、この方法では、図7(d)に示すように、打ち抜き装置16により、積層材3を充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材4を得る。なお、この打ち抜きにおいても、上記と同様に、発泡後の充填性の観点より、積層材3を、予め所定形状に形成されている支持層2よりも概略大きくなる形状に打ち抜くことが好ましい。
また、このようにして得られた発泡充填部材4には、上記と同様に、図7(e)に示すように、構造物に取り付けるためのクリップ5などが装着される。
このような図7に示す方法においても、発泡層1を連続的に成形し、その発泡層1を予め所定形状に形成されている支持層2の両面に連続的に積層して、その後、得られた積層材3を連続的に打ち抜くので、生産効率のさらなる向上を図ることができる。
また、図8において、この方法では、まず、図8(a)に示すように、ナイロンなどの熱可塑性樹脂を、押出機13に投入して加熱溶融し、シート状に押し出した後、打ち抜き装置14により充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に打ち抜くことにより、支持層2を予め所定形状に形成する。
次いで、この方法では、図8(b)に示すように、上記した発泡原料を2台の押出機15にそれぞれ投入して、発泡原料を加熱溶融し、シート状に押し出すことにより、内側発泡層1aおよび外側発泡層1bを、上下に所定間隔を隔てた状態で連続的にそれぞれ成形する。なお、この押出成形において、押出機15の押出温度は、発泡原料中の発泡剤の分解温度以下に設定される。
次いで、この方法では、図8(c)に示すように、内側発泡層1aを、溶融状態にあるうちに、押型27などで押圧することにより、その表面に、長手方向に沿って所定間隔毎に連続して凹部9を形成する。その後、図8(d)に示すように、予め所定形状に形成された支持層2を、内側発泡層1aの凹部9に順次埋設し、外側発泡層1bを、内側発泡層1aに、これら外側発泡層1bおよび内側発泡層1aが溶融状態にあるうちに、順次重ねて溶着させることにより、積層材3を連続的に形成する。
そして、この方法では、図8(e)に示すように、打ち抜き装置16により、積層材3を充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材4を得る。なお、この打ち抜きにおいても、上記と同様に、発泡後の充填性の観点より、積層材3を、予め所定形状に形成されている支持層2よりも概略大きくなる形状に打ち抜くことが好ましい。
また、このようにして得られた発泡充填部材4には、上記と同様に、図8(f)に示すように、構造物に取り付けるためのクリップ5などが装着される。
このような図8に示す方法においても、外側発泡層1bおよび内側発泡層1aを連続的に成形し、内側発泡層1aの凹部9に、予め所定形状に形成されている支持層2を連続して埋設し、外側発泡層1bを内側発泡層1aに連続的に積層して、その後、得られた積層材3を連続的に打ち抜くので、生産効率のさらなる向上を図ることができる。
また、図9において、この方法では、まず、図9(a)に示すように、ナイロンなどの熱可塑性樹脂を、押出機13に投入して加熱溶融し、シート状に押し出した後、打ち抜き装置14により充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に打ち抜くことにより、支持層2を予め所定形状に形成する。
次いで、この方法では、図9(b)に示すように、上記した発泡原料を押出機15に投入して、発泡原料を加熱溶融し、シート状に押し出すことにより、外側発泡層1bを連続的に成形し、図9(d)に示すように、ロール状に巻き取り、ロール状に巻回された1対の外側発泡層1bを、上下に所定間隔を隔てて設置する。
また、同じく、図9(b)に示すように、上記した発泡原料を押出機15に投入して、発泡原料を加熱溶融し、シート状に押し出すことにより、内側発泡層1aを連続的に成形する。なお、これらの押出成形において、押出機15の押出温度は、発泡原料中の発泡剤の分解温度以下に設定される。
その後、図9(c)に示すように、打ち抜き装置17などにより、内側発泡層1aに、長手方向に沿って所定間隔毎に連続して開口部10を形成した後、図9(d)に示すように、ロール状に巻き取り、ロール状に巻回された内側発泡層1aを、上下に所定間隔を隔てて設置された1対の外側発泡層1bの間に設置する。
次いで、この方法では、図9(e)に示すように、上下の外側発泡層1bおよび内側発泡層1aを送り出し、予め所定形状に形成された支持層2を、内側発泡層1aの開口部10に順次埋設するとともに、その上下両側から、外側発泡層1bを、内側発泡層1aに、これら外側発泡層1bおよび内側発泡層1aが溶融状態にあるうちに、順次重ねて溶着させることにより、積層材3を連続的に形成する。
そして、この方法では、図9(f)に示すように、打ち抜き装置16により、積層材3を充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材4を得る。なお、この打ち抜きにおいても、上記と同様に、発泡後の充填性の観点より、積層材3を、予め所定形状に形成されている支持層2よりも概略大きくなる形状に打ち抜くことが好ましい。
また、このようにして得られた発泡充填部材4には、上記と同様に、図9(g)に示すように、構造物に取り付けるためのクリップ5などが装着される。
このような図9に示す方法においても、外側発泡層1bおよび内側発泡層1aを連続的に成形し、内側発泡層1aの開口部10に、予め所定形状に形成されている支持層2を連続して埋設し、その上下両側から外側発泡層1bを内側発泡層1aに連続的に積層して、その後、得られた積層材3を連続的に打ち抜くので、生産効率のさらなる向上を図ることができる。
なお、図8および図9に示す方法においても、上記と同様に、押出成形に代えて、例えば、外側発泡層1bおよび内側発泡層1aを、カレンダーロールを用いてカレンダー成形することにより、連続的に成形してもよい。
また、上記の方法では、積層材3を形成するための溶着は、熱プレス機や高周波溶着機などを用いる公知の方法が用いられる。
そして、このようにして得られる発泡充填部材4は、構造物の空間に対応した形状で形成されているため、その構造物の空間に配置して、発泡温度(例えば、120〜210℃前後)に加熱すれば、発泡によりその構造物の空間を隙間なく充填することができる。
そのため、このような発泡充填部材4は、特に限定されることなく、制振、防音、防塵、断熱、緩衝、水密などを目的として、各種の構造物の間や中空構造物の内部空間に充填する、例えば、防振材、防音材、防塵材、断熱材、緩衝材、止水材などとして、各種の産業製品の発泡充填部材として、用いることができる。
より具体的には、この発泡充填部材4を用いて、中空構造物として、例えば、自動車のピラーの内部空間を発泡により充填すれば、発泡により形成された発泡材により、エンジンの振動や騒音、あるいは、風きり音などが車室内に伝達されることを有効に防止することができる。
次に、上記した発泡充填部材を用いる一例として、自動車のピラーの内部空間を充填する方法について説明する。
この方法では、まず、図10(a)に示すように、充填すべきピラー21の内部空間の閉断面形状および大きさに対応して充填可能な発泡材を形成しうる形状に形成された発泡充填部材4を、そのピラー21内に設置する。発泡充填部材4をピラー21内に設置するには、例えば、発泡充填部材4に上記したクリップ5が装着されている場合には、そのクリップ5をピラー21の予め形成された係止溝22に係止させればよい。なお、発泡充填部材4をピラー21内に設置するには、上記したように、クリップ5に代えて吸盤、磁石、溶接片を発泡充填部材4に装着して、吸着または磁力により固定するか、あるいは、取付片を溶接してもよい。
なお、このピラー21は、略断略凹状のインナパネル23およびアウタパネル24から構成されており、まず、発泡充填部材4をインナパネル23に設置した後に、これらインナパネル23およびアウタパネル24の両端部を対向当接させて、溶接により接合することによって、閉断面として形成される。なお、このようなピラー21は、より具体的には、車両ボディのフロントピラー、サイドピラーあるいはリヤピラーとして用いられる。
その後、この方法では、図10(b)に示すように、防錆処理など適宜の処理をした後に、例えば、その後の焼付塗装時の乾燥ライン工程での加熱(例えば、120〜210℃前後)によって、発泡充填部材4を発泡および硬化させることにより発泡材6を形成し、この発泡材6によってピラー21の内部空間を隙間なく充填すればよい。
そして、このような方法において、この発泡充填部材4を用いれば、充填すべきピラー21の内部空間に対応して、その内部空間を発泡材6により隙間なく充填することができる。
なお、発泡材6は、その密度(発泡材の重量(g)/発泡材の体積(g/cm))が、例えば、0.04〜0.2g/cm、さらには、0.05〜0.1g/cmであることが好ましく、また、発泡時の発泡倍率が、5〜25倍、さらには、10〜20倍であることが好ましい。
実施例1
6−ナイロンを、押出機に投入して加熱溶融し、シリンダ温度260℃にて、厚み2mmのシート状に押し出した後、打ち抜き装置により充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に打ち抜くことにより、支持層を予め所定形状に形成した(図8(a)参照)。
次いで、表1に示す処方の発泡原料を上下に設置された2台の押出機にそれぞれ投入して、発泡原料を加熱溶融し、シリンダ温度100℃にて、上側の押出機から、厚み1mmのシート状に外側発泡層を押し出すとともに、下側の押出機から、厚み3mmのシート状に内側発泡層を押し出すことにより、内側発泡層および外側発泡層を、上下に所定間隔を隔てた状態で連続的にそれぞれ成形した(図8(b)参照)。
次いで、内側発泡層を、60℃に加温された押型で押圧することにより、その表面に、長手方向に沿って所定間隔毎に連続して凹部を形成した(図8(c)参照)。
その後、予め所定形状に形成された支持層を、内側発泡層の凹部に順次埋設し、外側発泡層を、内側発泡層に、これら外側発泡層および内側発泡層が溶融状態にあるうちに、順次重ねて溶着させることにより、厚み4mmの積層材を連続的に形成した(図8(d)参照)。
そして、打ち抜き装置により、積層材を充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材を得た(図8(e)参照)。なお、この打ち抜きでは、発泡後の充填性の観点より、積層材を、予め所定形状に形成されている支持層よりも、その周縁部が5mm大きくなる形状に打ち抜いた。
また、このようにして得られた発泡充填部材には、構造物に取り付けるための6−ナイロンからなるクリップを、高周波溶着にて装着した(図8(f)参照)。
実施例2
6−ナイロンを、押出機に投入して加熱溶融し、シリンダ温度260℃にて、厚み2mmのシート状に押し出した後、打ち抜き装置により充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に打ち抜くことにより、支持層を予め所定形状に形成した(図9(a)参照)。
次いで、表1に示す処方の発泡原料を押出機に投入して、発泡原料を加熱溶融し、シリンダ温度100℃にて、シート状に押し出すことにより、厚み1mmの外側発泡層を連続的に成形し(図9(b)参照)、ロール状に巻き取り、ロール状に巻回された1対の外側発泡層を、上下に所定間隔を隔てて設置した(図9(d)参照)。
また、表1に示す処方の発泡原料を押出機に投入して、発泡原料を加熱溶融し、シリンダ温度100℃にて、シート状に押し出すことにより、厚み2mmの内側発泡層を連続的に成形した(図9(b)参照)。その後、打ち抜き装置により、内側発泡層に、長手方向に沿って所定間隔毎に連続して開口部を形成した後(図9(c)参照)、ロール状に巻き取り、ロール状に巻回された内側発泡層を、上下に所定間隔を隔てて設置された1対の外側発泡層の間に設置した(図9(d)参照)。
次いで、上下の外側発泡層および内側発泡層を送り出し、予め所定形状に形成された支持層を、内側発泡層の開口部に順次埋設するとともに、その上下両側から、外側発泡層を、内側発泡層に、これら外側発泡層および内側発泡層が溶融状態にあるうちに、順次重ねて溶着させることにより、積層材を連続的に形成した(図9(e)参照)。
そして、打ち抜き装置により、積層材を充填すべき構造物の空間に対応する所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材を得た(図9(f)参照)。なお、この打ち抜きでは、発泡後の充填性の観点より、積層材を、予め所定形状に形成されている支持層よりも、その周縁部が5mm大きくなる形状に打ち抜いた。
また、このようにして得られた発泡充填部材には、構造物に取り付けるための6−ナイロンからなるクリップを、高周波溶着にて装着した(図9(g)参照)。
Figure 0004731119
本発明の発泡充填部材の製造方法の一実施形態を示す工程図であって、(a)は、発泡層形成工程において、発泡層を形成する工程の断面図、(b)は、積層工程において、発泡層を支持層に積層して平板状の積層材を形成する工程の断面図、(c)は、形状形成工程において、積層材を所定形状に形成する工程の断面図、(d)は、得られた発泡充填部材にクリップを装着する工程の断面図、(e)は、(d)の正面図である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(支持層の両面に発泡層を積層する態様)を示す工程図であって、(a)は、発泡層形成工程において、発泡層を形成する工程の断面図、(b)は、積層工程において、発泡層を支持層の両面に積層して平板状の積層材を形成する工程の断面図、(c)は、形状形成工程において、積層材を所定形状に形成する工程の断面図である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(予め所定形状に形成した支持層に発泡層を積層する態様)を示す工程図であって、(a)は、発泡層形成工程において、発泡層を形成する工程の断面図、(b)は、積層工程において、発泡層を予め所定形状に形成した支持層の両面に積層して平板状の積層材を形成する工程の断面図、(c)は、形状形成工程において、積層材を所定形状に形成する工程の断面図である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(内側発泡層に凹部を形成し、その凹部に支持層を埋設した後、外側発泡層で被覆する態様)を示す工程図であって、(a)は、発泡層形成工程において、支持層を収容する凹部が形成される内側発泡層と、凹部に収容される支持層を被覆する外側発泡層とを成形する工程の断面図、(b)は、積層工程において、支持層を発泡層に収容するように積層して、平板状(シート状)の積層材を形成する工程の断面図、(c)は、形状形成工程において、積層材を所定形状に形成する工程の断面図である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(内側発泡層に開口部を形成し、その開口部に支持層を埋設した後、外側発泡層で被覆する態様)を示す工程図であって、(a)は、発泡層形成工程において、支持層を収容する開口部が形成される内側発泡層と、開口部に収容される支持層を被覆する外側発泡層とを成形する工程の断面図、(b)は、積層工程において、支持層を発泡層に収容するように積層して、平板状(シート状)の積層材を形成する工程の断面図、(c)は、形状形成工程において、積層材を所定形状に形成する工程の断面図である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(図1に示す方法において、発泡充填部材を連続的に形成する態様)を示す工程図であって、(a)は、発泡原料を押出機によってシート状に押し出すことにより、発泡層を連続的に成形する工程、(b)は、ロール状に巻回されている支持層を順次送り出して、溶融状態にあるうちの発泡層に順次重ねて溶着させることにより、積層材を連続的に形成する工程、(c)は、打ち抜き装置により、積層材を所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材を形成する工程、(d)は、発泡充填部材にクリップを装着する工程である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(図3に示す方法において、発泡充填部材を連続的に形成する態様)を示す工程図であって、(a)は、熱可塑性樹脂を押出機によってシート状に押し出した後、打ち抜き装置によって打ち抜くことにより、支持層を予め所定形状に形成する工程、(b)は、発泡原料を2台の押出機によってシート状に押し出すことにより、2つの発泡層を連続的に成形する工程、(c)は、予め所定形状に形成された支持層を、一方の発泡層の上に設置した後、他方の発泡層を、一方の発泡層に、これら発泡層が溶融状態にあるうちに順次重ねて溶着させることにより、積層材を連続的に形成する工程、(d)は、打ち抜き装置により、積層材を所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材を形成する工程、(e)は、発泡充填部材にクリップを装着する工程である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(図4に示す方法において、発泡充填部材を連続的に形成する態様)を示す工程図であって、(a)は、熱可塑性樹脂を押出機によってシート状に押し出した後、打ち抜き装置によって打ち抜くことにより、支持層を予め所定形状に形成する工程、(b)は、発泡原料を2台の押出機によってシート状に押し出すことにより、内側発泡層および外側発泡層を成形する工程、(c)は、内側発泡層に凹部を形成する工程、(d)は、支持層を、内側発泡層の凹部に埋設し、外側発泡層を内側発泡層に順次重ねて溶着させることにより、積層材を連続的に形成する工程、(e)は、打ち抜き装置により、積層材を所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材を形成する工程、(f)は、発泡充填部材にクリップを装着する工程である。 本発明の発泡充填部材の製造方法の他の実施形態(図5に示す方法において、発泡充填部材を連続的に形成する態様)を示す工程図であって、(a)は、熱可塑性樹脂を押出機によってシート状に押し出した後、打ち抜き装置によって打ち抜くことにより、支持層を予め所定形状に形成する工程、(b)は、発泡原料を押出機によってシート状に押し出すことにより、内側発泡層および外側発泡層を成形する工程、(c)は、内側発泡層に開口部を形成する工程、(d)は、内側発泡層および外側発泡層をロール状に巻き取り、設置する工程、(e)は、支持層を、内側発泡層の開口部に埋設し、外側発泡層を内側発泡層に順次重ねて溶着させることにより、積層材を連続的に形成する工程、(f)は、打ち抜き装置により、積層材を所定形状に連続的に打ち抜くことにより、発泡充填部材を形成する工程、(g)は、発泡充填部材にクリップを装着する工程である。 本発明の製造方法により得られた発泡充填部材を用いて、自動車のピラーの内部空間を充填する方法の一実施形態を示す工程図であって、(a)は、発泡充填部材をピラーに設置する工程、(b)は、加熱により発泡層を発泡および硬化させることにより、発泡材によってピラーの内部空間を充填する工程を示す。
符号の説明
1 発泡層
2 支持層
3 積層材
4 発泡充填部材
21 ピラー

Claims (6)

  1. 構造物の空間を発泡により充填するための発泡充填部材を製造するための発泡充填部材の製造方法であって、
    発泡原料をシート状に成形することにより、前記空間において発泡させるための発泡層を連続的に形成する発泡層形成工程と、
    前記発泡層を支持するための支持層を送り出して、前記発泡層と前記支持層とを積層して、積層材を連続的に形成する積層工程と、
    前記積層材を所定形状に連続的に形成する形状形成工程と
    を備えていることを特徴とする、発泡充填部材の製造方法。
  2. 前記積層工程において、前記発泡層を前記支持層の片面に積層することを特徴とする、請求項1に記載の発泡充填部材の製造方法。
  3. 前記積層工程において、前記発泡層を前記支持層の両面に積層することを特徴とする、請求項1に記載の発泡充填部材の製造方法。
  4. 前記積層工程において、前記支持層が予め所定形状に形成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡充填部材の製造方法。
  5. 前記形状形成工程において、前記積層材を、予め所定形状に形成されている支持層よりも大きい形状に形成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡充填部材の製造方法。
  6. 前記積層工程において、前記発泡層と前記支持層とを、前記支持層が前記発泡層に収容されるように、積層することを特徴とする、請求項5に記載の発泡充填部材の製造方法
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