JP4730471B2 - 時計用文字板および時計 - Google Patents
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Description
この種の時計用文字板としては、例えば、発光部材の上方に光透過性部材を設けた構造のもの、あるいは発光部材の上方に貫通孔が設けられた金属製の装飾部材を設けた構造のもがある。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧とともに付す。
請求項1に記載の発明に係る時計用文字板は、図10等に示すように、
最上層位置に配置された導光性を有するリング形状の光透過性部材(光透過性部材12)と、
中間層位置に複数の貫通部(貫通孔13)が設けられた金属板または遮光性の合成樹脂からなる装飾部材(装飾部材11)と、
最下層位置に配置された平面発光体からなる発光部材(発光部材10)とを備え、
前記光透過性部材(光透過性部材12)の上面には、遮光性反射処理が施されており、
前記光透過性部材(装飾部材11)の内周部の内側に位置する前記前記装飾部材(装飾部材11)の上面には、1時から12時までの時字が設けられているとともに、前記光透過性部材(装飾部材11)の内周部の端面(端面47)に接近し、かつ、前記各時字それぞれに対向した位置に、光を反射させる反射部が設けられており、
前記貫通部(貫通孔13)は、前記各時字それぞれに対向した位置に設けられていることを特徴とする。
そればかりでなく、光透過性部材の内周部の端面から内側外部に出射した光は、装飾部材の上面に設けられた反射部により反射されるので、より一層、光透過性部材の内周部の内側を明るくすることができる。このため、光透過性部材の内周部の内側に位置する装飾部材の上面に各時字が設けられているので、その各時字を良好に照明することができ、各時字を通じて時刻をより一層明確に知ることができるとともに、装飾部材と光透過性部材との両者の装飾効果が得られるので、装飾的なバリエーションが豊富になり、多彩な装飾効果を得ることが可能になる。
以下、図1を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第1実施形態について説明する。
図1は腕時計の内部構造を示した要部の拡大断面図である。この腕時計は、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の上部には、時計ガラス2がパッキン3を介して装着されており、腕時計ケース1の内部には、時計用文字板4と時計モジュール5とが中枠6内に取り付けられた状態で収納されている。また、腕時計ケース1の下面には、裏蓋7が防水リング8を介して取り付けられている。この場合、時計モジュール5は、アナログ機能とデジタル機能のうち、少なくともアナログ機構を備え、時計用文字板4の上方を指針(図示せず)が運針するように構成されている。なお、腕時計ケース1の内周面には、中枠6を覆い隠して時計用文字板4の外周部の上面に当接する見切り部9が内側に突出して形成されている。
次に、図2を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板15の光透過性部材16と装飾部材17とが第1実施形態と異なり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板15は、光透過性部材16が装飾部材17よりも小さい面積の円板状に形成され、この光透過性部材16が装飾部材17の上面における中央寄りに設けられ、この光透過性部材16が重なる箇所の装飾部材17に貫通孔18が設けられ、最下層に発光部材10が設けられた構成になっている。この場合、装飾部材17は、第1実施形態と同様、金属板からなっており、光透過性部材16の外周部の外側に位置する箇所の上面には、時字が設けられているほか、模様や図形なども設けられている。また、この装飾部材17の貫通孔18は、例えば、光透過性部材16の中央部分に対応する円形状に形成されている。なお、光透過性部材16は、第1実施形態と同様、ガラスや合成樹脂などからなる光透過性を有する平板であり、貫通孔18に対応する箇所の上下面の少なくとも一方に、図形やマークなどが印刷やめっきにより設けられている。
次に、図3を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第3実施形態について説明する。この場合にも、図1に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板20の光透過性部材21と装飾部材22とが第1実施形態と異なり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板20は、光透過性部材21が装飾部材22よりも小さい面積のリング状に形成され、この光透過性部材21が装飾部材22の外周部の上面に設けられ、この光透過性部材21が重なる箇所の装飾部材22に貫通孔23が設けられ、最下層に発光部材10が設けられた構成になっている。この場合、光透過性部材21は、第1実施形態と同様、ガラスや合成樹脂などからなる光透過性を有するリング状の平板であり、その外周部の一部が中枠6と共に腕時計ケース1の見切り部9の下面に当接して押えられている。装飾部材22は、第1実施形態と同様、金属板からなっており、光透過性部材21の内周部の内側に位置する箇所の上面には、時字や模様、図形などが設けられている。なお、装飾部材22の貫通孔23は、第1実施形態と同様、例えば、時字に対応して形成されたり、あるいは時字に沿うリング形状に形成されている。
次に、図4を参照して、この発明の時計用文字板の第4実施形態について説明する。この場合にも、図1に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板25は、光透過性部材26が第1実施形態と異なり、これ以外は第1実施形態と同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材26は、第1実施形態と同様、ガラスや合成樹脂などからなる光透過性を有する平板であり、その上面には、遮光性を有する装飾層27が印刷やめっきなどにより設けられている。この装飾層27には、光透過性を有する非装飾部28が開口部としてその下側の装飾部材11の貫通孔13と異なる位置に設けられている。なお、この装飾層27は、模様や図形などを表すように形成されている。なお、装飾部材11の下側には、発光部材10が設けられている。
次に、図6を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第5実施形態について説明する。この場合には、図2に示された第2実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板30の光透過性部材31と、その外周部の外側に位置する腕時計ケース1の見切り部9とが第2実施形態と異なり、これ以外は第2実施形態と同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板30は、第2実施形態と同様、光透過性部材31が装飾部材17よりも小さい面積の円板状に形成され、この光透過性部材31が装飾部材17の上面における中央寄りに設けられ、この光透過性部材31が重なる箇所の装飾部材17に貫通孔18が設けられ、最下層に発光部材10を設けた構成になっている。
なお、光透過性部材31の上面に光が外部に出射するのを防ぐように反射する遮光反射処理部31Aを施す代わりに、光透過性部材31自体を左右方向に光を導く導光性材料で形成し、下部から入射された光を外周部の端面32に導き、この端面32から外周部の外側に向けて出射するように構成しても良い。
一方、腕時計ケース1の内面に形成された見切り部9は、その下面に時計用文字板30の装飾部材17の外周部の上面が中枠6と共に当接している。この見切り部9の内周面は、図6に示すように、上部が広く下部が狭くなるすり鉢状の斜面つまり上方を向いた斜面に形成されており、この斜面には、反射面33が光透過性部材31の外周部の端面32に対応して設けられている。
すなわち、図7(a)に示した第1変形例では、光透過性部材31の外周部の端面を凹凸面34aに形成した。このようにすれば、光透過性部材31の外周部の端面から出射する光を凹凸面34aにより外部に拡散させることができ、これにより光透過性部材31の外周側を明るくすることができる。
また、図7(b)に示した第2変形例では、光透過性部材31の外周部の端面を上向きの斜面34bに形成した。このようにすれば、光透過性部材31の外周部の端面から出射する光を斜面34bにより斜め上方に向けて出射させることができる。
なお、第1、第2変形例のいずれにおいても、出射された光の一部が見切り部9の反射面33で上方に向けて反射されることにより、より一層、見切り部9付近を明るくすることができる。
次に、図8(a)および図8(b)を参照して、この発明の時計用文字板の第6実施形態について説明する。この場合には、図6に示された第5実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板35は、光透過性部材31の外周面の端面32に装飾部36を設けた構成で、これ以外は第5実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材31の外周部の端面32には、図8(a)および図8(b)に示すように、遮光性を有する装飾部36が1時〜12時の時字に対応して印刷やめっき、蒸着などにより設けられている。これに伴って、腕時計ケース1の見切り部9の斜面には、図8(a)に示すように、反射面37が、各装飾部36に対応する箇所を除く、各装飾部36間に対応して設けられている。
次に、図9(a)および図9(b)を参照して、この発明の時計用文字板の第7実施形態について説明する。この場合にも、図6に示された第5実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板40は、光透過性部材31の外周面の端面32に装飾部41を設けた構成で、これ以外は第5実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材31の外周部の端面32には、図9(a)および図9(b)に示すように、凹凸形状の装飾部41が設けられている。この装飾部41は、例えば、1時〜12時の時字に対応する箇所が鋭角な凹部41aに形成され、これら凹部41aの間が円弧面状の凸部41bに形成された構成になっている。一方、腕時計ケース1の見切り部9の斜面には、図9(a)に示すように、反射面42がほぼリング形状に形成されている。この場合、反射面42は、光透過性部材31の装飾部41の各凹部41aに対応する箇所が外周側に向けて鋭角に突出する凹凸部42aに形成されている。
次に、図10を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第8実施形態について説明する。この場合には、図3に示された第3実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板45の光透過性部材46が第3実施形態と異なり、これ以外は第3実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板45は、第3実施形態と同様、光透過性部材46が装飾部材22よりも小さい面積のリング状に形成され、この光透過性部材46が装飾部材22の外周部の上面に設けられ、この光透過性部材46が重なる箇所の装飾部材22に貫通孔23が設けられ、最下層に発光部材10が設けられた構成になっている。
また、装飾部材22は、第3実施形態と同様、金属板からなっており、光透過性部材46の内周部の内側に位置する部分が上方に露出している。この露出した装飾部材22の上面には、光透過性部材46の内周部の端面47に接近して反射面48が設けられている。この反射面48は、例えば、時字に対応して形成されていたり、あるいは時字に沿うリング形状に形成されている。なお、装飾部材22の上方に露出する上面には、反射面48を除いて、模様や図形などが設けられている。また、光透過性部材46の上面には、時字や模様などが印刷やめっきにより設けられている。
すなわち、図11(a)に示した第1変形例では、光透過性部材46の内周部の端面を凹凸面49aに形成した。このようにすれば、光透過性部材46の内周部の端面から出射する光を凹凸面49aにより内側外部に拡散させることができ、その光の一部が更に装飾部材22の反射面48で反射されるので、より一層、光透過性部材46の内周部の内側を明るくすることができる。
また、図11(b)に示した第2変形例では、光透過性部材46の内周部の端面を下向きの斜面49bに形成した。このようにすれば、光透過性部材46の内周部の端面から出射する光を斜面49bにより内側の斜め下方に向けて出射させることができ、その光が更に装飾部材22の反射面48で反射されるので、より一層、光透過性部材46の内周部の内側を明るくすることができる。
次に、図12(a)および図12(b)を参照して、この発明の時計用文字板の第9実施形態について説明する。この場合には、図10に示された第8実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板50は、光透過性部材51の内周面の端面を斜面52に形成し、この斜面52に装飾部53を設けた構成で、これ以外は第8実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材51の内周部の端面は、図12(b)に示すように、下向きの斜面52に形成されており、この斜面52には、図12(a)および図12(b)に示すように、遮光性を有する装飾部53が1時〜12時の時字に対応して印刷やめっき、蒸着などにより設けられている。なお、光透過性部材51の内周部の内側に位置して露出する装飾部材22の上面には、図10に示す反射面48が、各装飾部53に対応する箇所を除く、各装飾部53間に対応して設けられていても良い。
次に、図13(a)および図13(b)を参照して、この発明の時計用文字板の第10実施形態について説明する。この場合にも、図10に示された第8実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板55は、光透過性部材56の内周面の端面を凹凸形状の装飾部57に形成した構成で、これ以外は第8実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材56の内周部の端面は、図13(a)に示すように、凹凸形状の装飾部57が設けられている。この装飾部57は、例えば、1時〜12時の時字に対応する箇所が鋭角な凸部57aに形成され、これら凸部57aの間が円弧面状の凹部57bに形成された構成になっている。この場合、凸部57aには、図13(b)に示すように、下向きの斜面57cが形成されている。
次に、図14を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第11実施形態について説明する。この場合にも、図10に示された第8実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板60の光透過性部材61が第8実施形態と異なり、これ以外は第8実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板60は、第8実施形態と同様、光透過性部材61がリング状に形成され、この光透過性部材61が装飾部材22の外周部の上面に設けられ、この光透過性部材61が重なる箇所の装飾部材22に貫通孔23が設けられ、最下層に発光部材10が設けられた構成になっている。
次に、図16を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第12実施形態について説明する。この場合には、図1に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板70が第1実施形態と異なり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板70は、時計モジュール5の上面に配置される最下層の装飾部材71と、その上に配置される中間層の発光部材72と、更にその上に配置される最上層の光透過性部材73とを備え、最下層の装飾部材71の上面に下側凹部74を設け、最上層の光透過性部材73の下面に上側凹部75を設け、これら下側凹部74と上側凹部75とで中間層の発光部材72を収納した3層構造になっている。
発光部材72は、第1実施形態と同様、EL素子などの発光素子からなる円板状の平面発光体であり、その下側のほぼ半分程度が装飾部材71の下側凹部74内に配置され、この状態で装飾部材71の接続孔76に配置されたコイルばね77により時計モジュール5(図1参照)の電極と電気的に接続されている。
なお、光透過性部材73の上面に光が外部に出射するのを防ぐように反射する遮光反射処理部73Aを施す代わりに、光透過性部材73自体を左右方向に光を導く導光性材料で形成し、下部から入射された光を外周部の端面78に導き、この端面78から外周部の外側に向けて出射するように構成しても良い。
また、この時計用文字板70では、最下層の装飾部材71の上面に下側凹部74を設け、最上層の光透過性部材73の下面に上側凹部75を設け、この両者で中間層の発光部材72を収納しているので、3層構造であっても、時計用文字板70全体の厚さを薄くすることができ、これにより腕時計全体の薄型化および小型化を図ることができる。
すなわち、図17(a)に示された第1変形例の時計用文字板80では、装飾部材81を平坦状に形成し、光透過性部材82の下面のみに発光部材72を収納する収納凹部83を設け、この収納凹部83内に発光部材72を下側に突出することなく収納するように構成した。この場合には、発光部材72の厚さを光透過性部材82の厚さよりも薄く形成すれば良く、また装飾部材81の発光部材72に対応する箇所に接続孔84を上下に貫通させて設ければ良い。このように構成しても、第12実施形態と同様の作用効果がある。
また、図17(b)に示された第2変形例の時計用文字板85では、光透過性部材86を平坦状に形成し、装飾部材87の上面のみに発光部材72を収納する収納凹部88を設け、この収納凹部88内に発光部材72を上側に突出することなく収納するように構成した。この場合には、発光部材72の厚さを装飾部材87の厚さよりも薄く形成すれば良い。このように構成しても、第12実施形態と同様の作用効果がある。
さらに、これらに限らず、前述した図8(a)および図8(b)に示した第6実施形態のように、光透過性部材73の外周部の端面78に遮光性を有する装飾部36(図8(a)、(b)参照)を部分的に設け、この装飾部36により部分的に光を遮断することにより、光透過性部材73の外周部の外側に光による模様を表現するようにしても良い。また、前述した図9(a)および図9(b)に示した第7実施形態のように、光透過性部材73の外周部の端面78に、鋭角な凹部41aと円弧面状の凸部41bとからなる凹凸形状の装飾部41(図9(a)、(b)参照)を形成し、この装飾部41により明るさを変化させて光透過性部材73の外周部の外側に光による模様を表現するようにしても良い。
次に、図18を参照して、この発明の時計用文字板を腕時計に適用した第13実施形態について説明する。この場合にも、図1に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
この腕時計は、時計用文字板90が第1実施形態と異なり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、この時計用文字板90は、時計モジュール5の上面に配置される最下層の装飾部材91と、その上に配置される中間層の発光部材92と、更にその上に配置される最上層の光透過性部材93とを備え、中間層の発光部材92と最上層の光透過性部材93とを最下層の装飾部材91の面積よりも小さいリング状に形成し、これら発光部材92と光透過性部材93とを装飾部材91の外周部の上面に配置する際、装飾部材91の上面に設けられた下側凹部94と光透過性部材93の下面に設けられた上側凹部95とで中間層の発光部材92を収納するように構成されている。
発光部材92は、EL素子などの発光素子からなるリング形状の平面発光体であり、その下側のほぼ半分程度が装飾部材91の下側凹部94内に配置され、この状態で装飾部材91の接続孔96に配置されたコイルばね97により時計モジュール5(図1参照)の電極と電気的に接続されている。
光透過性部材93は、導光性を有する材料からなるリング形状の平板であり、その上面側に光が外部に出射するのを防ぐように反射する遮光反射処理が施され、これにより下面側から入射した光をその面方向における内周面98に導き、この内周面98から内側外部に向けて出射するように構成されている。
また、この時計用文字板90によれば、装飾部材91の上面に下側凹部94を設け、光透過性部材93の下面に上側凹部95を設け、この両者で発光部材92を収納しているので、3層構造であっても、時計用文字板90全体の厚さを薄くすることができ、これにより腕時計全体の薄型化および小型化を図ることができる。
すなわち、図19(a)に示された第1変形例の時計用文字板100では、装飾部材101を平坦状に形成し、光透過性部材102の下面のみに発光部材92を収納する収納凹部103を設け、この収納凹部103内に発光部材92を下側に突出することなく収納するように構成した。このように構成しても、第13実施形態と同様の作用効果がある。
この場合には、発光部材92の厚さを光透過性部材102の厚さよりも薄く形成すれば良い。また、光透過性部材102の内周面に下向きの斜面104を形成し、これにより光透過性部材102の内周面から出射する光の一部を斜め下方に向けて出射させるようにしても良い。さらに、これに限らず、例えば、前述した図11(a)に示した第8実施形態の第1変形例のように、光透過性部材102の内周面を凹凸面に形成して光を内側外部に拡散させるようにしても良い。
この場合にも、発光部材92の厚さを装飾部材107の厚さよりも薄く形成すれば良い。また、光透過性部材106の内周面に下向きの斜面109を形成し、これにより光透過性部材106の内周面から出射する光の一部を斜め下方に向けて出射させるようにしても良い。さらに、これに限らず、例えば、前述した図11(a)に示した第8実施形態の第1変形例のように、光透過性部材102の内周面を凹凸面に形成して光を内側外部に拡散させるようにしても良い。
すなわち、光透過性部材93の内周面98に、前述した図12(a)および図12(b)に示した第9実施形態のように、下向きの斜面を形成し、この斜面に遮光性を有する装飾部36(図12(a)(b)参照)を部分的に設け、この装飾部36により部分的に光を遮断することにより、光透過性部材93の内周部の内側に光による模様を表現するようにしても良い。また、光透過性部材93の内周面98に、前述した図13(a)および図13(b)に示した第10実施形態のように、鋭角な凸部57aと円弧面状の凹部57bとからなる凹凸形状の装飾部57(図13(a)(b)参照)を形成し、この装飾部57により明るさを変化させて光透過性部材93の内周部の内側に光による模様を表現するようにしても良い。
次に、図20を参照して、この発明の時計用文字板の第14実施形態について説明する。この場合には、図1に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板110は、最下層の発光部材111と、その上に配置される中間層の光透過性部材112と、更にその上に配置される最上層の装飾部材113とを備え、第1実施形態と同様、腕時計ケース1内に時計モジュール5と共に収納されるように構成されている。
光透過性部材112は、ガラスや合成樹脂などからなる光透過性を有する平板状のもであり、その上面の所定箇所に第1、第2突出部114、115が装飾部材113の厚さと同じ高さで形成されている。これら第1、第2突出部114、115は、同心円状のリング形状、あるいは同心円上で時字などに対応して点在する柱状に形成され、第1突出部114が第2突出部115よりも外周側に位置し、かつ第1突出部114の幅が第2突出部115の幅よりも大きく形成されている。
装飾部材113は金属板からなり、その所定箇所には光透過性部材112の第1、第2突出部114、115がそれぞれ挿入する第1、第2貫通孔116、117が第1、第2突出部114、115とほぼ同じ大きさで形成されている。なお、この装飾部材113の上面には、時字や模様、図形などが設けられている。
また、この時計用文字板110では、光透過性部材112の第1、第2突出部114、115が装飾部材113の厚さと同じ高さで形成されているので、第1、第2突出部114、115の各上面と装飾部材113の上面とが同一平面となり、これにより外観的にも好ましいものを得ることができる。
すなわち、図21(a)に示された第1変形例では、光透過性部材112の突出部118を装飾部材113の厚さよりも高く形成し、この突出部118を装飾部材113の貫通孔119に挿入して、突出部118の上端部を装飾部材113の上方に突出させた構成になっている。
次に、図22を参照して、この発明の時計用文字板の第15実施形態について説明する。この場合には、図20に示された第14実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板125は、中間層の光透過性部材126が第14実施形態と異なり、これ以外は第14実施形態と同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材126は、その上面に第1突出部127と第1突出部128とが異なる高さで設けられた構成になっている。
このとき、第1突出部127では、装飾部材113の上方に突出した上端部の側面からも光が出射されるので、その周辺部分をも照明することができるほか、特に、第1突出部127の上面から出射される光が第1装飾部129aにより部分的に遮られ、これ以外の部分から出射されるので、第1装飾部129aにより光の模様を表現することができる。
このように、この時計用文字板125によれば、第1装飾部129aにより光の模様を表現することができるとともに、第2装飾部129bによっても明るさの異なる光の模様を表現することができるので、第14実施形態のものよりも、より一層、装飾的なバリエーションが豊富になり、更に多彩な装飾効果を得ることができる。
次に、図23を参照して、この発明の時計用文字板の第16実施形態について説明する。この場合には、図22に示された第15実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板130は、中間層の光透過性部材126の第1突出部127の第1装飾部131aと第2突出部12に対応する第2装飾部131bとが第15実施形態と異なり、これ以外は第15実施形態と同じ構成になっている。
すなわち、この光透過性部材126の第1突出部127は、その上端部が装飾部材113の上方に突出し、その上端面に凹凸形状の第1装飾部131aが部分的に設けられている。また、第2突出部128は、その上面が装飾部材113の上面と同一平面になるように形成され、この第2突出部128に対応する箇所の光透過性部材126の下面に凹凸形状の第2装飾部131bが部分的に設けられている。
次に、図24を参照して、この発明の時計用文字板の第17実施形態について説明する。この場合には、図20に示された第14実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板135は、最下層の発光部材111上に配置される中間層の光透過性部材136と最上層の装飾部材137とが第14実施形態と異なり、これ以外は第14実施形態と同じ構成になっている。
装飾部材137は、その外周部の下面に光透過性部材136を収納する収納凹部139が形成され、この収納凹部139に対応する部分に光透過性部材136の突出部138が挿入する貫通孔140が形成されている。この場合、光透過性部材136の突出部138は、貫通孔140の深さと同じ高さに形成され、これにより装飾部材137の上面と同一平面になるように構成されている。なお、装飾部材137の上面には、時字や模様、図形などが設けられている。
また、この時計用文字板135では、装飾部材137の下面に収納凹部139を設け、この収納凹部139内に発光部材111を収納したので、3層構造でありながら、時計用文字板135全体の厚さを薄くすることができ、これにより腕時計全体の薄型化および小型化をも図ることができる。
すなわち、図25(a)に示された第1変形例では、光透過性部材136の突出部141を装飾部材137の貫通孔140の深さよりも高く形成し、この突出部141の上端部を装飾部材137の上方に突出させた構成になっている。このよう構成すれば、突出部141の上面から上方に向けて光を出射させることができるほか、装飾部材137の上方に突き出した上端部の側面からも光を出射させることができるので、貫通孔140の周囲近傍をも照明することができる。この場合、例えば、突出部141の上端部が時字に形成されていれば、時字を立体的に表現することができる。また、突出部141は、その上端部の上面を平坦面に形成する必要はなく、例えば、円弧状の湾曲面、または多角形状の屈曲面に形成し、これにより光を放射状に出射させるように構成しても良い。
また、図25(b)に示された第2変形例では、光透過性部材136の突出部142を装飾部材137の貫通孔140の深さよりも低く形成し、この突出部142を装飾部材137の貫通孔40の内部に配置させた構成になっている。このよう構成すれば、突出部142の上面が貫通孔140内に位置しているので、貫通孔140の形状とほぼ同じ形状で明るく光らせることができる。
次に、図26および図27を参照して、この発明の時計用文字板の第18実施形態について説明する。この場合には、図1に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板145は、最上層の光透過性部材146の下側に発光部材147と装飾部材148とを並列に配置した2層構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、図28(a)に示された第1変形例では、光透過性部材146の中央部分が厚く外周部分が薄くなるように、光透過性部材146の下面に段差部150を設け、中央部分の下面に発光部材151を配置し、外周部分の下面に装飾部材152を配置した構成になっている。この場合、装飾部材152は、その厚さが発光部材151の厚さよりも段差部150の高低差だけ厚く形成され、これにより装飾部材152の下面が発光部材151の下面と同一平面になるように構成されている。このような時計用文字板においても、第18実施形態と同様の作用効果があることは言うまでもない。
次に、図29および図30を参照して、この発明の時計用文字板の第19実施形態について説明する。この場合には、図26および図27に示された第18実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板156は、光透過性部材146の下側に配置される発光部材157と装飾部材158との位置が第18実施形態と異なり、これ以外は第18実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、発光部材157は、リング形状の平板であり、その厚さが光透過性部材146の仕切部149の高さと同じ大きさに形成され、リング状の仕切部149の外側に配置されている。装飾部材158は、円形状の平板であり、その厚さが光透過性部材146の仕切部149の高さと同じ大きさに形成され、リング状の仕切部149の内側に配置されている。この装飾部材158の上面には、時字や模様、図形などが設けられている。なお、光透過性部材157の上下面の少なくとも一方に模様やも、図形などが印刷やめっきにより設けられていても良い。
また、この時計用文字板156においても、第18実施形態と同様、光透過性部材146の下面に発光部材157と装飾部材158とを並列に配置したので、時計用文字板156全体の厚さを薄くすることができ、しかも光透過性部材146の仕切部149により、発光部材157と装飾部材158とを位置決めできるので、容易にかつ精度良く光透過性部材146に取り付けることができる。
すなわち、図31(a)に示された第1変形例では、光透過性部材146の中央部分が厚く外周部分が薄くなるように、光透過性部材146の下面に段差部160を設け、中央部分の下面に装飾部材161を配置し、外周部分の下面に発光部材162を配置した構成になっている。この場合、装飾部材161は、その厚さが発光部材162の厚さよりも段差部160の高低差だけ薄く形成され、これにより装飾部材161の下面が発光部材162の下面と同一平面になるように構成されている。このような時計用文字板においても、第19実施形態と同様の作用効果があることは言うまでもない。
次に、図32を参照して、この発明の時計用文字板の第20実施形態について説明する。この場合には、図1に示された第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板170は、発光部材171上に光透過性部材172を積層し、この状態でその両者を装飾部材173の収納部174内に収納した構成で、これ以外は第1実施形態と同じ構成になっている。
すなわち、発光部材171は、第1実施形態と同様、EL素子などの発光素子からなる円板状の平面発光体であり、時計モジュール5(図1参照)の電極と電気的に接続されている。
装飾部材173は、金属や合成樹脂からなり、中央部分に円形状の収納部174が上下方向に貫通して形成されたリング形状の平板であり、その厚さが発光部材171と光透過性部材172とを積層した厚さと同じに形成されている。この装飾部材173は、収納部174内に発光部材171と光透過性部材172とが積層された状態で収納され、発光部材171の下面と装飾部材173の下面とが同一平面をなし、かつ光透過性部材172の上面と装飾部材173の上面とが同一平面をなし、これにより全体が平坦状になるように構成されている。なお、この装飾部材173の上面には、時字や模様、図形などが設けられている。
次に、図34を参照して、この発明の時計用文字板の第21実施形態について説明する。この場合には、図32に示された第20実施形態と同一部分に同一符号を付し、その説明は省略する。
この時計用文字板180は、発光部材181と光透過性部材182とをそれぞれリング形状に形成し、発光部材181上に光透過性部材182を積層させ、その両者を装飾部材183の外周の収納部184に配置した構成で、これ以外は第20実施形態と同じ構成になっている。
すなわち、発光部材181は、EL素子などの発光素子からなるリング形状の平面発光体であり、第1実施形態と同様、時計モジュール5(図1参照)の電極と電気的に接続されている。
装飾部材183は、金属や合成樹脂からなる円形状の平板であり、その外径が発光部材181と光透過性部材182との両者の各内径とほぼ同じ大きさに形成され、かつその厚さが発光部材181と光透過性部材182とを積層した厚さと同じに形成されている。このため、装飾部材183は、その外周部が収納部184となり、発光部材181と光透過性部材182とが積層された状態で、外周の収納部184に配置されるように構成されている。この場合、装飾部材183は、その下面が発光部材181の下面と同一平面をなし、かつ上面が光透過性部材182の上面と同一平面をなし、これにより全体が平坦状になるように構成されている。なお、この装飾部材183の上面には、時字や模様、図形などが設けられている。
すなわち、図36(a)に示された第1変形例では、光透過性部材190の上面に部分的に光透過率の異なる光透過制御膜191を設けた構造になっており、また図36(b)に示された第2変形例では、光透過性部材190の下面に部分的に光透過率の異なる光透過制御膜191を設けた構造になっている。この場合、光透過制御膜191は、光の透過率が低い膜厚の厚い部分191aと、光の透過率が高い膜厚の薄い部分191bとを有し、これらが所定箇所ごとに選択的に配置された構造になっている。このような構造であれば、膜厚の厚い部分191aと膜厚の薄い部分191bとで明かるを変えことができ、この明るさの差により模様や図形などを表現することができ、これにより装飾的なバリエーションを豊富にすることができ、多彩な装飾効果を得ることができる。
さらに、この発明の時計用文字板では、装飾部材の上下面、光透過性部材の上下面、および発光部材の上面の全てに印刷やめっきなどで模様や図形などの装飾を施しても良い。このようにすれば、装飾効果が増大するとともに、各部材の積層により模様や図形などを立体的に表現することができ、より一層、装飾的なバリエーションが豊富になり、多彩な装飾効果を得ることが可能になる。
さらにまた、上記第1〜第21実施形態およびその各変形例では、腕時計に適用した場合について述べたが、これに限らず、置き時計や目覚まし時計、あるいは掛け時計などの時計にも適用することができる。
4、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60 時計用文字板
9 腕時計ケースの見切り部
10 発光部材
11、17、22 装飾部材
12、16、21、26、31、46、51、61 光透過性部材
13、18、23 貫通孔
27 光透過性部材の上面の装飾層
28、29 非装飾部
32、47、65 光透過性部材の端面
33、37、42 見切り部の反射面
34a、49a 光透過性部材の端面の凹凸面
34b、49b、52 光透過性部材の端面の斜面
36、41、53、57 光透過性部材の端面の装飾部
48、54 装飾部材の上面の反射面
66 指針
67、68 指針の先端の斜面
Claims (2)
- 最上層位置に配置された導光性を有するリング形状の光透過性部材と、
中間層位置に複数の貫通部が設けられた金属板または遮光性の合成樹脂からなる装飾部材と、
最下層位置に配置された平面発光体からなる発光部材とを備え、
前記光透過性部材の上面には、遮光性反射処理が施されており、
前記光透過性部材の内周部の内側に位置する前記前記装飾部材の上面には、1時から12時までの時字が設けられているとともに、前記光透過性部材の内周部の端面に接近し、かつ、前記各時字それぞれに対向した位置に、光を反射させる反射部が設けられており、
前記貫通部は、前記各時字それぞれに対向した位置に設けられていることを特徴とする時計用文字板。 - 請求項1に記載の時計用文字板と、
この時計用文字板を内部に配置した時計ケースと、
この時計ケースの上端部位置に配置された時計ガラスと、
を備えていることを特徴とする時計。
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