JP4730368B2 - 情報提供装置、コンピュータプログラム及び情報提供方法 - Google Patents

情報提供装置、コンピュータプログラム及び情報提供方法 Download PDF

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本発明は、交差点で安全に車両を停止させ又は通過させるための情報を提供する情報提供装置、該情報提供装置を実現するコンピュータプログラム及び情報提供方法に関する。
車両の安全運転支援には、走行中の車両を減速させて停止させる停止制御に関する技術、信号の切り替え時間を考慮したジレンマ制御に関する技術など多くの技術が適用されている。
例えば、交差点手前の停止線で車両を停止させるために、カメラから得られた画像に基づいて停止線を検出し、車両の速度又は加減速度の情報により車両の走行制御を行って停止線で車両を停止させる技術が開示されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
また、交差点の上流に設置した通信装置から、その交差点の信号の切り替えタイミング情報及び交差点の停止線までの距離(あるいは停止線の位置情報)を車載装置で取得し、車両がジレンマゾーンに入ると予想される場合に、ジレンマゾーンから脱出させるための限界走行速度を提供する安全速度提供方法が開示されている(特許文献3参照)。
特開2002−190100号公報 特開2006−151014号公報 特開2006−139707号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術では、車両が停止線に接近しない限り停止線を検出することができないため、停止線を検出できた時点では、車両は停止線付近に到達しており、車両を停止線で停止させるための時間的余裕が十分でない。車両を停止線で停止させるためには、大きな減速度で減速させる必要があり、後続車が存在する場合には、安全上問題がある。
また、特許文献3では、車両がジレンマゾーンに入ると予想されるか否かは車載機で判定しており、あくまで車載機で車両がジレンマゾーンのような危険走行領域に入るか否かを判定した上で、運転者へ情報を提供するものであり、運転者による判断の余地は限定的なものとなっている。一方で、車両の運転中、特に交差点付近では予期しない事態も発生し得ることから、車両が危険走行領域に入るか否かは運転者が判断する方が好ましい場合もある。このことから、運転者が最終的に判断するための情報を提供することが望まれていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、交差点で安全に停止又は通過させるための情報を提供することができる情報提供装置、該情報提供装置を実現するためのコンピュータプログラム及び情報提供方法を提供することを目的とする。
第1発明に係る情報提供装置は、交差点に設置された信号機の黄信号開始時点及び黄信号時間を含む信号情報に基づいて、車両の運転支援に関する運転支援情報を提供する情報提供装置であって、車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、該速度情報取得手段で取得した速度情報及び前記信号情報に基づいて、黄信号開始時点における危険走行領域を算出し、前記車両の現在位置に基づいて、該車両の黄信号開始時点の位置を算出する危険走行領域算出手段と、該危険走行領域算出手段で算出した危険走行領域及び前記車両の位置を含む運転支援情報を出力する出力手段と、前記危険走行領域算出手段で算出した危険走行領域の範囲及び前記車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて該車両の走行状況に応じて時々刻々表示する情報表示手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第1発明において、車両の加速操作又は減速操作を含む運転操作を受付ける受付手段を備え、前記危険走行領域算出手段は、前記受付手段で運転操作を受付けた場合、前記危険走行領域又は車両の位置を再度算出するように構成してあることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第1発明又は明において、前記危険走行領域算出手段は、車両の速度情報及び前記信号情報に基づいて、前記車両が交差点へ進入できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す進入境界位置及び/又は交差点の手前で停止できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す停止境界位置を算出するように構成してあり、前記出力手段は、前記危険走行領域算出手段で算出した進入境界位置及び/又は停止境界位置を出力するように構成してあることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第発明において、車両が交差点の手前に停止するための停止条件を満たす速度と前記車両が交差点に進入するための進入条件を満たす速度とが略等しくなる臨界速度を算出する臨界速度算出手段と、前記車両の速度と前記臨界速度との速度差を算出する速度差算出手段とを備え、前記出力手段は、前記速度差算出手段で算出した速度差に応じて、前記車両の進入境界位置及び停止境界位置のいずれか一方又は両者を出力するように構成してあることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第発明又は第発明において、車両の黄信号開始時点の位置と該車両の進入境界位置又は停止境界位置とを比較する比較手段と、該比較手段の比較結果に応じて運転支援情報の出力を中止する中止手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第1発明乃至第発明のいずれか1つにおいて、前記出力手段は、信号機の切り替え時点までの時間情報を出力するように構成してあることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第1発明乃至第発明のいずれか1つにおいて、前記出力手段は、黄信号開始時点前の所定の時点又は車両の位置が交差点手前の所定の地点で運転支援情報の出力を開始するように構成してあることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第1発明乃至第発明のいずれか1つにおいて、車両の前方を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、該撮像画像取得手段で取得した撮像画像に運転支援情報を付加して表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
発明に係る情報提供装置は、第1発明乃至第発明のいずれか1つにおいて、道路地図情報を取得する道路地図情報取得手段と、該道路地図情報取得手段で取得した道路地図情報に運転支援情報を付加して表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
10発明に係る情報提供装置は、第1発明乃至第発明のいずれか1つにおいて、運転者の車両前方の視野を確保可能な表示手段と、車両前方の道路位置に対応させて、前記表示手段での前記危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置の座標を算出する座標算出手段とを備え、前記表示手段は、該座標算出手段で算出した座標に基づいて前記危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置を表示するように構成してあることを特徴とする。
11発明に係る情報提供装置は、第発明乃至第10発明のいずれか1つにおいて、前記表示手段は、交差点の停止線の位置を表示するように構成してあることを特徴とする。
12発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、交差点に設置された信号機の黄信号開始時点及び黄信号時間を含む信号情報に基づいて、車両の運転支援に関する運転支援情報を提供させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、車両の速度情報及び前記信号情報に基づいて、黄信号開始時点における危険走行領域を算出し、前記車両の現在位置に基づいて、該車両の黄信号開始時点の位置を算出する危険走行領域算出手段と、算出した危険走行領域の範囲及び前記車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて表示させるための運転支援情報を前記車両の走行状況に応じて時々刻々生成する生成手段として機能させることを特徴とする。
13発明に係る情報提供方法は、交差点に設置された信号機の黄信号開始時点及び黄信号時間を含む信号情報に基づいて、車両の運転支援に関する運転支援情報を提供する情報提供方法であって、車両の速度情報を取得し、取得した速度情報及び前記信号情報に基づいて、黄信号開始時点における危険走行領域を算出し、前記車両の現在位置に基づいて、該車両の黄信号開始時点の位置を算出し、算出した危険走行領域及び前記車両の位置を含む運転支援情報を出力し、算出した危険走行領域の範囲及び前記車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて該車両の走行状況に応じて時々刻々表示することを特徴とする。
第1発明、第12発明及び第13発明にあっては、情報提供装置は、車両の速度情報を取得し、取得した速度情報及び信号情報に基づいて危険走行領域を算出する。また、情報提供装置は、車両の現在位置に基づいて、車両の黄信号開始時点の位置を算出する。情報提供装置は、算出した危険走行領域及び車両の位置を含む運転支援情報を出力し、算出した危険走行領域の範囲及び車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて当該車両の走行状況に応じて時々刻々表示する。危険走行領域(危険走行状態となる領域)は、例えば、ジレンマ領域及びオプション領域などがあり、車両が交差点へ進入できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す進入境界位置と交差点の手前で停止できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す停止境界位置とで画定される領域とすることができる。運転者は、出力された運転支援情報を参考にすることにより、車両が危険走行状態に入るか否かを判断することができ、かつ車両の周囲の状況判断も併せて最終的に車両の減速又は加速などの運転操作を行いつつ危険走行状態からの回避をすることが可能となる。また、運転者は、黄信号開始時点の車両の位置と上述の危険走行領域(例えば、進入境界位置又は停止境界位置)との位置関係を把握することができ、車両が危険走行状態に突入しているのか、危険走行状態に接近しているのか、あるいは危険走行状態に入る可能性がないのか、などの判断を容易に行うことができ、危険走行状態からの回避のための運転操作を的確に行うことが可能となる。
発明にあっては、情報提供装置は、運転者による加速操作又は減速操作を含む運転操作を受付けた場合、危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置を再度算出する。これにより、運転操作に応じて変化する走行情況をタイムリーに運転者に知らせることができる。また、時々刻々、危険走行領域と自車位置を表示することにより、運転者は危険走行領域と自車位置を比較して、さらに減速すべきか加速すべきかを判断することができ、適切に危険走行領域から脱出することができる。
発明にあっては、情報提供装置は、車両の速度情報及び信号情報に基づいて、車両が交差点へ進入できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す進入境界位置及び/又は交差点の手前で停止できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す停止境界位置を算出する。進入境界位置は、車両が交差点に進入するための進入条件と車両の速度とで決定される黄信号開始時点の車両の位置であり、停止境界位置は、車両が交差点の手前に停止するための停止条件と車両の速度とで決定される黄信号開始時点の車両の位置である。情報提供装置は、算出した進入境界位置及び/又は停止境界位置を含む運転支援情報を生成して出力する。運転者は、出力された進入境界位置及び/又は停止境界位置を含む運転支援情報を参考にすることにより、車両が危険走行状態に入るか否かを判断することができ、かつ車両の周囲の状況判断も併せて最終的に車両の減速又は加速などの運転操作を行いつつ危険走行状態からの回避をすることが可能となる。
発明にあっては、情報提供装置は、車両が交差点の手前に停止するための停止条件を満たす速度と車両が交差点に進入するための進入条件を満たす速度とが略等しくなる臨界速度を算出し、車両の速度と算出した臨界速度との速度差を算出する。臨界速度より大きい速度では、危険走行状態はジレンマ状態であり、臨界速度より小さい速度では、危険走行状態はオプション状態となる。また、車両の速度と臨界速度との速度差が大きくなるに応じて、進入境界位置と停止境界位置との間の範囲が大きくなる。情報提供装置は、例えば、車両の速度と臨界速度との速度差が大きくなる場合には、進入境界位置と停止境界位置との間の範囲が大きくなるため、進入境界位置及び停止境界位置の両者を出力する。また、車両の速度と臨界速度との速度差が小さくなる場合には、進入境界位置と停止境界位置との間の範囲が小さくなるため、進入境界位置又は停止境界位置の一方のみを出力する。これにより、車両の速度に拘わらず運転者が容易に判断を行うことができる。
発明にあっては、情報提供装置は、情報提供装置は、車両の黄信号開始時点の位置とその車両の進入境界位置又は停止境界位置とを比較し、比較結果に応じて運転支援情報の出力を中止する。例えば、車両の黄信号開始時点の位置が進入境界位置又は停止境界位置から所定の閾値以上離れ、車両が危険走行状態に突入する可能性がないような場合には、情報提供を中止する。これにより、運転者は、不要な情報提供により判断が惑わされることを防止でき運転操作に集中することができる。
発明にあっては、情報提供装置は、信号機の切り替え(例えば、黄信号から赤信号への切り替え、青信号から黄信号への切り替えなど)時点までの時間情報を出力する。これにより、運転者は、信号の切り替え時点までどの程度の時間的余裕があるのかを把握することができ、どの程度の減速度で減速又は加速度で加速を行えばよいかを容易に判断することができる。
発明にあっては、情報提供装置は、黄信号開始時点前の所定の時点又は車両の位置が交差点手前の所定の地点で運転支援情報の出力を開始する。これにより、運転者が交差点で停止するか又は交差点を通過するかの判断をタイミングよく行うことが可能となる。
発明にあっては、情報提供装置は、車両の前方を撮像した撮像画像を取得し、取得した撮像画像に運転支援情報を付加して表示する。例えば、車両の前方の道路画像上に黄信号開始時点の車両の位置、進入境界位置、停止境界位置、又は信号が切り替わるまでの時間、減速又は加速を促す情報などの運転支援情報を表示する。これにより、運転者は前方の道路画像上で視覚的に危険走行状態(危険走行領域)を確認することができ、車両が危険走行状態に突入するのか否かを容易に判断することができる。
発明にあっては、情報提供装置は、道路地図情報を取得し、取得した道路地図情報に運転支援情報を付加して表示する。例えば、車両が走行する道路の地図画像上に黄信号開始時点の車両の位置、進入境界位置、停止境界位置、又は信号が切り替わるまでの時間、減速又は加速を促す情報などの運転支援情報を表示する。これにより、運転者は地図画像上で視覚的に危険走行状態(危険走行領域)を確認することができ、車両が危険走行状態に突入するのか否かを容易に判断することができる。
10発明にあっては、情報提供装置は、運転者の車両前方の視野を確保可能な表示手段を備え、車両前方の道路位置に対応させて、表示手段での危険走行領域(例えば、進入境界位置、停止境界位置など)又は車両の黄信号開始時点の位置の座標を算出し、算出した座標に基づいて危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置を表示する。これにより、運転者は車両前方の視界上で視覚的に危険走行状態(危険走行領域)を確認することができ、車両が危険走行状態に突入するのか否かを容易に判断することができる。
11発明にあっては、情報提供装置は、交差点の停止線の位置を表示する。これにより、運転者は表示された停止線を目安として危険走行状態に突入するのか否かを容易に判断することができるとともに、運転者は位置誤差を認識することができ、提供された情報の内容を感覚的にかつ即座に修正判断することができる。
本発明にあっては、運転者に対して、車両が危険走行状態(危険走行領域)に突入するか否かの判断、危険走行状態から回避するための判断などに必要な情報を提供することができ、危険走行状態を回避して交差点で安全に車両を停止させ又は通過させるための的確な情報を提供することができる。
実施の形態1
以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る情報提供装置を用いた情報提供の概要を示す模式図であり、図2は本発明に係る情報提供装置20の構成を示すブロック図である。図1に示すように、信号機が設置された交差点手前に停止線を設けてあり、停止線から道路に沿って適長の離隔距離(例えば、200m〜1000m)を有して通信装置10を設置してある。通信装置10は、例えば、光ビーコン、電波ビーコン、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などで実現でき、車両との交信地点において、信号機の信号情報(例えば、黄信号開始時点及び黄信号時間など)を車両に搭載した情報提供装置20へ送信する。
図2に示すように、情報提供装置20は、制御部21、通信部22、測位部23、地図データベース24、表示部25、画像処理部26、操作部27、記憶部28、報知部29などを備えている。測位部23は、GPS(Global Positioning System)231、車速センサ232、ジャイロセンサ233、走行距離を計測する距離計234などを備えている。情報提供装置20は、専用装置のみならず、パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話など、取り外して地上でも別の目的などに利用できる装置に上述の各部の機能を備えるようにして構成することもできる。
情報提供装置20には、車両に搭載されたビデオカメラ30を接続してある。ビデオカメラ30は、例えば、車両のフロントグリル、前部バンパなどに配置され、車両前方の道路画像を撮像できるようにしてある。また、情報提供装置20には、ハンドル、ブレーキ、アクセルなどの運転者の運転操作を検出し、検出結果を出力する車両操作部40を接続してある。情報提供装置20は、車両操作部40を通じて、運転者の加速操作に応じた加速度又は減速操作に応じた減速度などを取得することができる。
制御部21は、処理周期を計時する時計を内蔵してあり、専用のハードウエア回路で構成してもよく、又は予め処理手順を定めたコンピュータプログラムを実行する構成であってもよい。
通信部22は、通信装置10との間で路車間通信を行う通信機能を有する。なお、通信部22は、光ビーコン、電波ビーコン、DSRCなどの狭域通信に限定されるものではなく、例えば、中域通信としてUHF帯又はVHF帯等で、無線LAN機能などの通信機能を備えるものでもよく、あるいは、広域通信として携帯電話、PHS、多重FM放送、インターネット通信などの通信機能を備えるものでもよい。また、通信部22は、超音波感知器、ICタグ、磁気ネール、光センサ等の路上装置が送信する信号を受信する受信機能を備えることもできる。
測位部23は、複数のGPS衛星からの電波をGPS231で受け取り、車両の位置を測位する。また、測位部23は、GPS衛星からの電波が届かない場所、あるいはGPS231により測位される位置の誤差を小さくするため、車速センサ232、ジャイロセンサ233から出力される信号に基づいて車両の位置を推定し、地図データベース24の道路データと照合することにより車両の位置をさらに精度良く測位する。なお、GPS231に加えて、DGPS(ディファレンシャルGPS)を搭載することもできる。DGPSは、予め位置が分かっている基準局から発信されるFM放送又は中波を受信し、GPSで算出した位置のずれを補正することができ、車両の位置の精度を向上させることができる。
表示部25は、フロントガラスディスプレイ又はヘッドアップディスプレイであり、車両のフロントガラス内側表面の一部に高反射率のコーティングを施し、ダッシュボードから投影された画像(道路画像又は地図画像)をフロントガラス表面で反射させることにより、運転者の視野を確保しつつ運転者に所要の運転支援情報を表示させることができる。なお、表示部25は、カーナビゲーションシステム、後方監視モニタなどの液晶表示パネルであってもよい。なお、フロントガラスディスプレイの場合、道路画像又は地図画像を表示せず、黄信号開始時点における危険走行領域又は自車位置などの運転支援情報のみを表示することもできる。また、表示部25では、車内に運転者の視線を計測するカメラ(不図示)で計測した視線位置情報も用いれば、フロントガラス越しに見える道路に運転支援情報を重ねて表示することができる。
画像処理部26は、ビデオカメラ30で撮像して得られた画像データを画像処理して道路画像を表示部25へ出力する。また、画像処理部26は、測位された車両の位置に基づいて、車両の周辺の地図情報を地図データベース24から取得して地図画像を表示部25へ出力する。道路画像を表示するか地図画像を表示するかは、制御部21で決定してもよく、運転者の操作により決定してもよい。画像処理部26は、道路画像又は地図画像を出力する際に運転者に提供する運転支援情報(後述する危険走行領域の範囲又は閾値、黄信号開始時刻の車両位置など)を道路画像又は地図画像に付加(又は合成)して表示する。画像処理部26は、フロントガラスディスプレイの場合、道路画像又は地図画像を表示せず、黄信号開始時点における危険走行領域又は自車位置などの運転支援情報のみを表示させることもできる。また、画像処理部26では、車内に運転者の視線を計測するカメラ(不図示)で計測した視線位置情報も用いれば、フロントガラス越しに見える道路に運転支援情報を重ねて表示することができる。
操作部27は、各種操作パネルを備え、運転者と情報提供装置20とのユーザインタフェースとして機能する。例えば、操作部27は、運転者の操作により情報提供装置20の動作の開始又は停止の操作、表示の補正の操作などを受付ける。
報知部29は、スピーカを備え、制御部21の制御のもと、運転者に情報を提供する場合に、その情報の内容を音声で出力する。例えば、黄信号開始時点の車両の位置、車両が交差点に進入するための進入条件と車両の速度とで決定される黄信号開始時点の車両の位置である進入境界位置、車両が交差点の手前に停止するための停止条件と車両の速度とで決定される黄信号開始時点の車両の位置である停止境界位置、信号が切り替わるまでの時間、減速又は加速を促す情報などを音声で出力することができる。
記憶部28は、通信部22を通じて受信した信号情報、予め設定された運転支援情報を構成する文字情報、記号又は画像、画像処理部26で処理した画像データ、測位部23で取得した車両の位置情報、あるいは、走行履歴などを記憶する。
情報提供装置20を搭載した車両が交差点に向かって道路を走行する場合、情報提供装置20は、通信装置10との交信地点で信号情報を受信する。また、情報提供装置20は、車両と停止線までの距離(例えば、停止線までの距離自身、車両の位置及び停止線の位置、あるいは、通信装置10から停止線までの相対位置など)を取得する。
車両と停止線までの距離は、通信装置10から受信する構成でもよく、GPS231で測位した位置を用いてもよく、位置の精度を向上させるために、車速センサ232、ジャイロセンサ233、距離計234などのデータに基づいた自立航法と併用する構成でもよい。さらに、道路に沿って複数設置した光ビーコンなどの狭域通信装置との通信や画像センサ又は路上装置からの信号により位置を補正することもできる。
情報提供装置20に車両の位置を測位する機能が備わっていない場合であっても、通信装置10との交信により停止線までの距離を受信することができれば、交信地点を通過後の車両の位置は、車両の速度と経過時間に基づいて、概略な停止線までの距離を算出することができる。
情報提供装置20は、所定の情報提供タイミングにおいて、車両が交差点へ進入できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す進入境界位置及び/又は交差点の手前で停止できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す停止境界位置を算出する。進入境界位置は、車両が交差点に進入するための進入条件と車両の速度とで決定される黄信号開始時点の車両の位置であり、停止境界位置は、車両が交差点の手前に停止するための停止条件と車両の速度とで決定される黄信号開始時点の車両の位置である。危険走行状態(危険走行領域)には、例えば、ジレンマ状態(ジレンマ領域)とオプション状態(オプション領域)があり、進入境界位置と停止境界位置との間の範囲は、危険走行領域となる。
情報提供装置20は、算出した進入境界位置、停止境界位置、車両の黄信号開始時刻の位置などを含む運転支援情報を道路画像又は地図画像に付加して表示するとともに、音声による運転支援情報の出力を行う。運転者は、提供された運転支援情報を参考にすることにより、車両が危険走行状態に入るか否かを判断することができ、かつ車両の周囲の状況判断も併せて最終的に車両の減速又は加速などの運転操作を行いつつ危険走行状態からの回避をすることが可能となる。
図3は危険走行領域の概念を示す説明図である。図中、横軸は停止線を基準とした車両の位置(停止線からの距離)を示し、縦軸は車両の速度を示す。危険走行領域は、車両が危険走行状態である(危険走行領域内にある)ことを車両の速度と停止線までの距離とにより表すことができる領域である。危険走行領域は、ジレンマ領域とオプション領域とを含む。ジレンマ領域は、車両が黄信号表示後に停止しようとしても停止線(交差点)の手前に停止できず、かつ黄信号の終了時点までに停止線に進入できない状態であり安全に停止又は進入できない状態である。また、オプション領域は、車両が黄信号表示後に停止しようとして停止線の手前に停止でき、かつ黄信号の終了時点までに停止線に進入できる状態であり、運転者の特性により車両が停止するのか又は進入するのかが異なる不安定な状態である。
図3において、車両が停止線の手前で安全に停止し、信号待ちになる停止条件Cは、式(1)で求められる。ここで、gは、車両の標準減速度であり、αは黄信号になってから運転者がブレーキを踏むまでの時間遅れである。すなわち、停止条件Cは、黄信号開始時に車両が標準減速度で減速したならば、車両が停止線で停止することができる車両の速度と停止線までの距離の限界を示す曲線である。
Figure 0004730368
また、車両が黄信号の終了時点で停止線に進入し、信号待ちに会わない進入条件Lは、式(2)で求められる。ここで、Tyは黄信号時間である。すなわち、進入条件Lは、車両が走行中に黄信号になった場合、その黄信号時間内(赤信号になる前)に停止線まで到達することができる車両の速度と停止線までの距離の限界を示す直線である。
ジレンマ領域は、式(1)及び式(2)の両者とも満足しない領域であり、オプション領域は、式(1)及び式(2)の両者とも満足する領域である。なお、図中、危険走行領域の下側の領域は交差点停止領域であり、停止線手前に安全に停止することができる領域である。また、危険走行領域の上側の領域は交差点通過領域であり、安全に停止線に進入(通過)することができる領域である。
また、標準減速度gは、あくまで車両の速度変化を示すものであり、制動操作の操作内容又は操作のタイミングとは無関係である。標準減速度は、例えば、黄信号に変わって車両の制動を開始する場合など、停止判断時点から反射反応(0.5秒)より十分長い時間(例えば、2秒以上)を経過してから減速操作を行うときにみられる減速度を意味している。つまり、急ブレーキをかけずに余裕のある停止を目的とするときにみられる減速度を意味している。なお、運転支援装置が標準減速度での速度制御を実施するタイミングは、反射反応より十分長い時間、あるいは反射反応の時間に限らない。一般的には、標準減速度は、平地乾燥路面で、およそ2〜3m/s2 である。
図3において、進入条件Lで表される直線と停止条件Cで表される曲線との交点Qにおける速度を臨界速度Vcと称する。臨界速度Vcは、式(3)で求めることができ、標準減速度g、時間遅れαなどの車両の定数、及び信号情報の1つである黄信号時間Tyで決定される。
Figure 0004730368
車両の速度が臨界速度Vcより大きい場合、危険走行領域はジレンマ領域となり、車両の速度が臨界速度Vcより小さい場合、危険走行領域はオプション領域となる。
また、図3において、進入条件Lで表される直線と車両の速度を表す直線との交点R(図3では、ジレンマ領域の境界上、オプション領域の境界上にある)における車両の位置Xrを進入境界位置と称する。進入境界位置Xrは、車両の交差点への進入可否を示す黄信号開始時点の車両の位置(停止線までの距離)である。また、停止条件Cで表される曲線と車両の速度を表す直線との交点S(図3では、ジレンマ領域の境界上、オプション領域の境界上にある)における車両の位置Xsを停止境界位置と称する。停止境界位置Xsは、車両の交差点での停止可否を示す黄信号開始時点の車両の位置(停止線までの距離)である。
進入境界位置Xrは式(4)により算出することができ、停止境界位置Xsは式(5)により算出することができる。
Figure 0004730368
進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間の車両位置の範囲は、ジレンマ領域内又はオプション領域内となり車両の危険走行領域となる。すなわち、本発明では、現在の車両の速度に対して、黄信号開始時刻に危険走行領域となる道路上の範囲を進入境界位置Xrと停止境界位置Xsで車両に提供する。車両の速度が臨界速度Vcより大きい場合(例えば、図3で速度V1)、危険走行領域はジレンマ領域であり、車両を危険走行領域から回避させるためには、黄信号開始時刻での車両の位置が停止境界位置Xsより大きくなるように(停止線から離れた位置になるように)、あるいは、進入境界位置Xrより小さくなるように(停止線に近い位置になるように)運転支援情報を提供すればよい。
また、車両の速度が臨界速度Vcより小さい場合(例えば、図3で速度V2)、危険走行領域はオプション領域であり、車両を危険走行領域から回避させるためには、黄信号開始時刻での車両の位置が進入境界位置Xrより大きくなるように(停止線から離れた位置になるように)、あるいは、停止境界位置Xsより小さくなるように(停止線に近い位置になるように)運転支援情報を提供すればよい。
車両の速度と臨界速度Vcとの速度差が小さい場合、図3で判るように、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間の距離は短くなるので、進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsのいずれか一方のみの情報を提供した方が運転者にとって理解し易いといえる。逆に、車両の速度と臨界速度Vcとの速度差が大きい場合、図3で判るように、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間の距離は長くなるので、進入境界位置Xr及び停止境界位置Xsの両方の情報を提供する必要がある。これにより、車両の速度に拘わらず運転者が容易に危険走行状態(危険走行領域)の判断を行うことができる。
運転支援のための情報提供は、報知部29から音声で出力してもよく、表示部25で文字表示してもよい。例えば、進入境界位置Xr及び停止境界位置Xsの両方を提供する場合に、車両の速度が臨界速度Vcより大きいときには、「xx秒後に黄信号に変わります。黄信号になった時、交差点からの距離がXrからXsの範囲にあると危険なので、この範囲を避けるように速度を調整してください。」、また、車両の速度が臨界速度Vcより小さいときには、「xx秒後に黄信号に変わります。黄信号になった時、交差点からの距離がXsからXrの範囲にあると危険なので、この範囲を避けるように速度を調整してください。」などの情報提供を行うことができる。この場合、速度を上げる又は下げるように促す情報を出力することもできる。
進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsのいずれか一方を提供する場合に、車両の速度が臨界速度Vcより大きいときには、例えば、「xx秒後に黄信号に変わります。黄信号になった時、交差点からの距離がXsよりも短いと交差点で停止できないので、早めに速度を調整(下げて)ください。」、「xx秒後に黄信号に変わります。黄信号になった時、交差点からの距離がXrよりも長いと交差点を通過できないので、早めに速度を調整(上げて)ください。」などの情報提供を行うことができる。
また、進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsのいずれか一方を提供する場合に、車両の速度が臨界速度Vcより小さいときには、例えば、「xx秒後に黄信号に変わります。黄信号になった時、交差点からの距離がXrよりも短いと交差点で停止できないので、早めに速度を調整(下げて)ください。」、「xx秒後に黄信号に変わります。黄信号になった時、交差点からの距離がXsよりも長いと交差点を通過できないので、早めに速度を調整(上げて)ください。」などの情報提供を行うことができる。
また、上述の情報提供は車両の速度に応じて、その内容を変えることもできる。例えば、車両の速度が所定の速度閾値(規制速度、規制速度に若干の余裕を加えた速度など)に近い場合、車両が交差点を通過することを促すような情報提供を行わないようにすることもできる。また、黄信号開始時刻の車両の位置が予測できるときには、その位置が進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsのいずれに近いかに応じて、交差点を通過させるような、あるいは、交差点で停止させるような情報提供を行うこともできる。これにより、車両の走行状況に応じて、運転者にとってより安全な(無理でない)運転操作により危険走行状態を回避するように最適な情報提供を行うことができる。
運転支援情報を車両前方の道路画像上に表示させることもできる。図4は運転支援情報の表示の一例を示す説明図である。図4は運転者が運転席から前方を見たときの道路画像を示す。運転支援情報は、例えば、黄信号開始時刻の危険走行領域の範囲を示すための進入境界位置Xr及び停止境界位置Xs(あるいは、危険走行領域の閾値として進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsの一方)、車両が現在の速度で走行した場合の黄信号開始時刻での位置Xy、停止線の位置などである。また、黄信号開始までの残り時間を表示することもできる。
図4のような運転支援情報を表示する場合、画像処理部26は、道路上の座標と撮像画像上の座標との変換処理を行うことにより、撮像画像上での進入境界位置Xr、停止境界位置Xs、黄信号開始時刻での位置Xy、停止線の位置などの座標を算出して表示する。以下、座標の変換処理について説明する。
ビデオカメラ30のレンズ中心を原点として、道路座標系を(X、Y、Z)、カメラ座標系を(X’、Y’、Z’)とし、道路座標系は、道路の進行方向をY軸(前方向を正)、道路方向と垂直な道路面上の方向をX軸(前方に向かって右方向を正)、路面と垂直な方向をZ(上方を正)とする。また、カメラ座標系は、カメラレンズの光軸をY’軸、光軸に垂直であって水平方向の軸をX’軸、カメラの上方向をZ’軸とする。さらに、カメラ座標系の各軸の道路座標系の各軸に対する回転角を、それぞれθ(ピッチ角)、φ(ロール角)、ψ(ヨー角)とし、全て右ねじの進む方向を正(θ:水平面より上向きが正、φ:右回りが正、ψ:左回りが正)とする。この場合、道路座標系からカメラ座標系の変換式は、式(6)で表すことができる。
Figure 0004730368
変換行列の係数P11〜P33それぞれは、式(7)で表すことができる。また、撮像画像上の座標(x、y)は、レンズの焦点距離をFとすると、式(8)で表すことができる。
これにより、運転者は、危険走行領域を道路上の範囲として視覚的に把握することができるとともに、危険走行領域の範囲又は閾値と黄信号開始時刻の車両の位置Xyとを組み合わせて表示することで、危険走行領域に突入しているのか、危険走行領域に接近しているのか、あるいは、危険走行領域から十分に離れているのかを容易に判断することができる。また、交差点手前の停止線の位置を表示することで、運転者は位置誤差を認識することができ、提供された情報の内容を感覚的にかつ即座に修正判断することができる。なお、図4の表示例は、車両の走行状況に応じて時々刻々変化させることができる。
図5は運転者が減速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図であり、図6は運転者が減速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。一例として、標準減速度g=3m/s2 、黄信号時間TY =3秒、時間遅れα=0.5秒、車両の速度Vを20m/sとし、黄開始時刻の10秒前から表示するものとする。また、この時点で車両の停止線までの距離Xが270mであるとする。
黄信号開始10秒前では、車両の速度Vが20m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、車両の速度Vが変化しないとすれば、Xy=70m(=270−10×20)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により60m、停止境界位置Xsは式(5)により76.7mとなる。この様子を図5(a)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にあるため運転者は、車両が危険走行状態にあることが判る。
運転者が図5(a)に示す表示例を見て、危険走行状態にあると判断して緩やかに減速したとする。黄信号開始9.5秒前では、運転者が図5(b)に示す表示例を見て、危険走行領域から脱出できていないから、まだ減速が足りないと判断し、さらにブレーキを踏み続けたとする。
黄信号開始9秒前で、車両の速度Vが19m/sになったとすると、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=79.5m(=250.5−9×19)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により57m、停止境界位置Xsは式(5)により69.7mとなる。この様子を図5(c)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にはなく、運転者は車両が危険走行状態から回避できたから現在の速度を維持すれば良いと判断する。
運転者が図5(c)に示す表示例を見て、危険走行状態から回避できたと判断して速度を維持したとする。黄信号開始8秒前では、車両の速度Vが19m/sのままであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=79.5m(=231.5−8×19)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により57m、停止境界位置Xsは式(5)により69.7mとなる。この様子を図5(d)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にはなく、運転者は車両が危険走行状態から回避して走行を続けていることが判り、以降の速度を維持して走行すれば安全に交差点で停止することができる。
時々刻々、危険走行領域と自車位置を表示することにより、運転者は危険走行領域と自車位置を比較して、さらに減速すべきか加速すべきかを判断することができ、適切に危険走行領域から脱出することができる。
図7は運転者が加速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図であり、図8は運転者が加速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。減速した例と同様に、標準減速度g=3m/s2 、黄信号時間TY =3秒、時間遅れα=0.5秒、車両の速度Vを20m/sとし、黄開始時刻の10秒前から表示するものとする。また、この時点で車両の停止線までの距離Xが270mであるとする。
黄信号開始10秒前では、車両の速度Vが20m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、車両の速度Vが変化しないとすれば、Xy=70m(=270−10×20)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により60m、停止境界位置Xsは式(5)により76.7mとなる。この様子を図7(a)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にあるため運転者は、車両が危険走行状態にあることが判る。
運転者が図7(a)に示す表示例を見て、危険走行状態にあると判断して緩やかに加速したとする。黄信号開始9.5秒前では、運転者が図7(b)に示す表示例を見て、危険走行領域から脱出できていないから、まだ加速が足りないと判断し、さらにアクセルを踏み続けたとする。
黄信号開始9秒前では、車両の速度Vが21m/sになったとすると、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=60.5m(=249.5−9×21)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により63m、停止境界位置Xsは式(5)により84mとなる。この様子を図7(c)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にはなく、運転者は車両が危険走行状態から回避できたから現在の速度を維持すれば良いと判断する。
運転者が図7(c)に示す表示例を見て、危険走行状態から回避できたと判断して速度を維持したとする。黄信号開始8秒前では、車両の速度Vが21m/sのままであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=60.5m(=228.5−8×21)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により63m、停止境界位置Xsは式(5)により84mとなる。この様子を図7(d)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にはなく、運転者は車両が危険走行状態から回避して走行を続けていることが判り、以降の速度を維持して走行すれば安全に交差点を通過することができる。
時々刻々、危険走行領域と自車位置を表示することにより、運転者は危険走行領域と自車位置を比較して、さらに減速すべきか加速すべきかを判断することができ、適切に危険走行領域から脱出することができる。
上述のように、運転者は前方の道路画像上で視覚的に危険走行状態(危険走行領域)を確認することができ、車両が危険走行状態に突入するのか否かを容易に判断することができる。
次に本発明に係る情報提供装置20の動作について説明する。図9及び図10は情報提供装置20の処理手順を示すフローチャートである。制御部21は、通信装置10と交信の有無を判定し(S11)、交信があった場合(S11でYES)、信号情報を通信装置10から受信する(S12)。また、制御部21は、車両の速度、停止線までの距離を取得する(S13)。
通信装置10との交信がない場合(S11でNO)、制御部21は、過去に交信があったか否かを判定し(S14)、過去に交信がなかった場合(S14でNO)、ステップS11以降の処理を続ける。過去に交信があった場合(S14でYES)、制御部21は、過去に受信した信号情報を用いて、ステップS13以降の処理を行う。なお、過去とは、当該交差点の進入路への今回の走行機会ということであって、別の走行機会は含まれない。
制御部21は、情報提供の開始タイミングであるか否かを判定する(S15)。情報提供の開始タイミングは、例えば、車両と停止線との距離が所定値(例えば、300m程度)になった地点、黄信号に切り替わるまでの時間が所定の時間(例えば、10秒程度)になった時点とすることができる。これにより、運転者が交差点で停止するか又は交差点を通過するかの判断をタイミングよく行うことが可能となる。
情報提供の開始タイミングでない場合(S15でNO)、制御部21は、ステップS11以降の処理を続け、情報提供の開始タイミングである場合(S15でYES)、進入境界位置Xr、停止境界位置Xsを算出する(S16)。制御部21は、黄信号開始時刻の車両の位置を算出し(S17)、車両が危険走行領域から十分に離隔しているか否かを判定する(S18)。
車両が危険走行領域から十分に離隔していない場合(S18でNO)、制御部21は、臨界速度Vcを算出し(S19)、車両の速度と臨界速度Vcとの速度差が所定の閾値より大きいか否かを判定する(S20)。速度差が閾値より大きい場合(S20でYES)、制御部21は、進入境界位置Xr及び停止境界位置Xsの両者並びに黄信号開始時刻の車両位置を表示する(S21)。速度差が閾値より大きくない場合(S20でNO)、制御部21は、進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsの一方及び黄信号開始時刻の車両位置を表示する(S22)。
これにより、運転者は、黄信号開始時点の車両の位置と上述の進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsとの位置関係を把握することができ、車両が危険走行状態に突入しているのか、危険走行状態に接近しているのか、あるいは危険走行状態に入る可能性がないのか、などの判断を容易に行うことができ、危険走行状態からの回避のための運転操作を的確に行うことが可能となる。
制御部21は、音声又は文字表示で情報提供を行い(S23)、減速又は加速などの運転操作を受付けたか否かを判定する(S24)。運転操作を受付けた場合(S24でYES)、制御部21は、ステップS13以降の処理を続ける。運転操作の結果、車両の速度が変化した場合に、進入境界位置Xr、停止境界位置Xs、黄信号開始時刻の車両位置などを再度算出する。これにより、運転操作に応じて変化する走行情況をタイムリーに運転者に知らせることができる。
運転操作を受付けていない場合(S24でNO)、制御部21は、車両が交差点を通過したか否かを判定し(S25)、交差点を通過していない場合(S25でNO)、ステップS11以降の処理を行う。これにより、運転者が車両の加速又は減速をしない場合であっても、情報提供の処理を繰り返することで、運転支援処理を続けることができる。
交差点を通過した場合(S25でYES)、制御部21は、提供した情報を消去し(S26)、処理を終了する。一方、車両が危険走行領域から十分に離隔している場合(S18でYES)、制御部21は、情報提供を中止し(S27)、ステップS25以降の処理を続ける。これにより、運転者は、不要な情報提供により判断が惑わされることを防止でき運転操作に集中することができる。
上述の例で車両が臨界速度Vcで走行している場合には、情報提供を行わなくてもよく、あるいは、推奨速度で走行していることを賞賛する旨の情報提供を行ってもよい。
実施の形態2
実施の形態1では、光ビーコン等の狭域通信機能を備える通信装置10から信号情報を受信する構成であったが、狭域通信機能を備える通信装置10に代えて中域通信機能又は携帯電話等の広域通信機能を備える通信装置10から信号情報を受信する構成であってもよい。
図11は実施の形態2の情報提供の概要を示す模式図である。図11に示すように、実施の形態1との違いは、通信装置10に代えて中域通信機能を有する通信装置50を備える点である。通信装置50は、例えば、無線LANにより交差点の上流300m〜1000m程度の範囲内の車両と通信することができ、信号情報を情報提供装置20へ送信する。なお、無線LANは、路側に設置された信号制御用、情報収集用、又は情報提供用の装置を含めた種々の通信機能を有する装置間で情報を送受信するものである。
実施の形態2では、情報提供装置20に車両の位置測位機能がなくてもよい。この場合、情報提供装置20は、対象とする交差点での通信範囲を、情報提供を行う範囲として把握することができるため、情報提供の開始又は停止を行うことが可能である。以下、車両の位置を精度良く検出することができない(従って、黄信号開始時刻の車両の位置を提供しない)ものとして説明を行う。また、情報提供装置20の構成は実施の形態1と同様であるので、説明は省略する。
図12は運転者が減速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図であり、図13は運転者が減速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。図12の場合は、図7の例と異なり、車両の停止線までの距離が判らないため、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは表示されず、危険走行領域のみを表示している。図12及び図13の例では、標準減速度g=3m/s2 、黄信号時間TY =3秒、時間遅れα=0.5秒、車両の速度Vを20m/sとし、黄開始時刻の3秒前から表示するものとする。また、この時点で車両の停止線までの距離Xが130mであるとする。なお、情報提供装置20は、車両の停止線までの距離Xを取得することができないが、車両の走行状況を判り易く説明するために便宜上用いる。
黄信号開始3秒前では、車両の速度Vが20m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、車両の速度Vが変化しないとすれば、Xy=70m(=130−3×20)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により60m、停止境界位置Xsは式(5)により76.7mとなる。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にあるため、車両は危険走行状態にある。この様子を図12(a)に示す。この場合、黄信号開始時刻の車両の位置Xyを表示しない代わりに黄信号に切り替わるまでの残り時間(「黄信号まであと3秒」など)を表示する。
運転者が図12(a)に示す表示例を見て、仮にこのままでは3秒後には危険走行領域に入ってしまうと判断して、減速度1m/s2 で1秒間緩やかに減速したとする。黄信号開始2秒前では、車両の速度Vが19m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=72.5m(=110.5−2×19)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により57m、停止境界位置Xsは式(5)により69.7mとなる。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にないため、車両は危険走行状態から脱した状態にある。この様子を図12(b)に示す。
車両は危険走行状態から脱した状態にあるものの、運転者が図12(b)に示す表示例を見て、未だ少々不安であると判断して、さらに減速度1m/s2 で1秒間緩やかに減速したとする。黄信号開始1秒前では、車両の速度Vが18m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=74m(=92−1×18)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により54m、停止境界位置Xsは式(5)により63mとなる。この様子を図12(c)に示す。
運転者が図12(c)に示す表示例を見て、車両が危険走行状態から脱することができたと判断して、速度を維持したとする。黄信号開始時刻では、車両の速度Vが18m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=74m(=74−0×18)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により54m、停止境界位置Xsは式(5)により63mとなる。この様子を図12(d)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、停止境界位置Xsよりも交差点から遠い位置にあるため、運転者は安全に交差点で停止することができる。
図14は運転者が加速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図であり、図15は運転者が加速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。一例として、標準減速度g=3m/s2 、黄信号時間TY =3秒、時間遅れα=0.5秒、車両の速度Vを20m/sとし、黄開始時刻の3秒前から表示するものとする。また、この時点で車両の停止線までの距離Xが130mであるとする。
黄信号開始3秒前では、車両の速度Vが20m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、車両の速度Vが変化しないとすれば、Xy=70m(=130−3×20)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により60m、停止境界位置Xsは式(5)により76.7mとなる。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にあるため、車両は危険走行状態にある。この様子を図14(a)に示す。この場合、黄信号開始時刻の車両の位置Xyを表示しない代わりに黄信号に切り替わるまでの残り時間(「黄信号まであと3秒」など)を表示する。
運転者が図14(a)に示す表示例を見て、仮にこのままでは3秒後には危険走行領域に入ってしまうと判断して、加速度1m/s2 で1秒間緩やかに加速したとする。黄信号開始2秒前では、車両の速度Vが21m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=67.5m(=109.5−2×21)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により63m、停止境界位置Xsは式(5)により84mとなる。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrと停止境界位置Xsとの間にあるため、車両は危険走行状態に入った状態にある。この様子を図14(b)に示す。
運転者が図14(b)に示す表示例を見て、危険走行領域に入ってしまうと判断して、さらに加速度1m/s2 で1秒間緩やかに加速したとする。黄信号開始1秒前では、車両の速度Vが22m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=66m(=88−1×22)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により66m、停止境界位置Xsは式(5)により91.7mとなり、車両が危険走行領域と交差点通過領域との境界に達する。この様子を図14(c)に示す。
運転者が図14(c)に示す表示例を見て、車両が危険走行状態から脱することができたと判断して、速度を維持したとする。黄信号開始時刻では、車両の速度Vが22m/sであるので、黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、Xy=66m(=66−0×22)となる。また、進入境界位置Xrは式(4)により66m、停止境界位置Xsは式(5)により91.7mとなる。この様子を図14(d)に示す。黄開始時刻での停止線からの位置Xyは、進入境界位置Xrにあるため、運転者は交差点の停止線を黄信号で通過することができる。
上述の実施の形態1、2から判るように、危険走行領域の範囲又は閾値を含む運転支援情報の表示(出力)を早めに行うことで、運転者の運転操作を早くする方が、少しの操作で危険走行領域を回避することができる。しかし、実施の形態2のように、黄信号開始時刻の車両の位置Xyを表示しない場合には、停止線から遠方での表示では運転者による危険走行領域の判断が困難であるので、黄信号開始の直前に表示した方が好ましいと言える。たとえ黄開始時刻の3秒程度前でも、十分に危険走行領域の回避が可能であることを示している。
図16及び図17は実施の形態2の情報提供装置20の処理手順を示すフローチャートである。制御部21は、通信装置50と交信の有無を判定し(S31)、交信があった場合(S31でYES)、信号情報を通信装置50から受信する(S32)。また、制御部21は、車両の速度を取得する(S33)。
通信装置50との交信がない場合(S31でNO)、制御部21は、過去に交信があったか否かを判定し(S34)、過去に交信がなかった場合(S34でNO)、ステップS31以降の処理を続ける。過去に交信があった場合(S34でYES)、制御部21は、過去に受信した信号情報を用いて、ステップS33以降の処理を行う。
制御部21は、情報提供の開始タイミングであるか否かを判定する(S35)。なお、信号開始時刻までの時間が短い場合には、ステップS35の処理を行うことなく次のステップS36を行うこともできる。
情報提供の開始タイミングでない場合(S35でNO)、制御部21は、ステップS31以降の処理を続け、情報提供の開始タイミングである場合(S35でYES)、進入境界位置Xr、停止境界位置Xsを算出する(S36)。制御部21は、臨界速度Vcを算出し(S37)、車両の速度と臨界速度Vcとの速度差が所定の閾値より大きいか否かを判定する(S38)。
速度差が閾値より大きい場合(S38でYES)、制御部21は、進入境界位置Xr及び停止境界位置Xsの両者を表示する(S39)。速度差が閾値より大きくない場合(S38でNO)、制御部21は、進入境界位置Xr又は停止境界位置Xsの一方を表示する(S40)。
制御部21は、音声又は文字表示で情報提供を行い(S41)、減速又は加速などの運転操作を受付けたか否かを判定する(S42)。運転操作を受付けた場合(S42でYES)、制御部21は、ステップS33以降の処理を続ける。運転操作の結果、車両の速度が変化した場合に、進入境界位置Xr、停止境界位置Xsなどを再度算出する。これにより、運転操作に応じて変化する走行情況をタイムリーに運転者に知らせることができる。
運転操作を受付けていない場合(S42でNO)、制御部21は、車両が通信装置50との交信範囲外にあるか否かを判定し(S43)、交信範囲外でない場合(S43でNO)、ステップS31以降の処理を行う。これにより、運転者が車両の加速又は減速をしない場合であっても、情報提供の処理を繰り返することで、運転支援処理を続けることができる。
交信範囲外である場合(S43でYES)、制御部21は、提供した情報を消去し(S44)、処理を終了する。
図18は運転支援情報の表示の他の例を示す説明図である。図18の例は、運転者に車両がどの程度危険な走行状態にあるかを、例えば、異なる色又は異なる模様で表示する例である。図18(a)では、車両が危険走行領域から十分離れている場合であり、安全な走行状態であることを運転者に知らせるため、例えば、危険走行領域の範囲を緑色(又は薄い模様)で表示する。
図18(b)では、車両が危険走行領域に接近した場合であり、危険走行状態に入る可能性が高いことを事前に報知して注意を喚起すべく、例えば、危険走行領域の範囲を黄色(又はやや濃い模様)で表示する。また、図18(c)では、車両が危険走行領域に入っている場合であり、このまま走行したときには、安全に交差点を通過又は交差点で停止できないと予想されるため、危険走行領域からの回避動作を運転者に促すために、例えば、危険走行領域の範囲を赤色、点滅(又は濃い模様)などで表示する。
図19は運転支援情報の表示の他の例を示す説明図である。図19の例では、例えば、危険走行領域から十分離隔しているのか、危険走行領域に接近しているのか、あるいは、危険走行領域内に入っているのかを矢印の位置で指示し、運転状況の変化に応じて指示位置を変動させる。なお、各信号灯の時間を棒状に表示させ、車両の速度又は信号灯の残り時間に応じて指示位置を変動させることもできる。
上述の表示例は、あくまで一例であって、これに限定されるものではなく、危険走行領域への接近度合いに応じて、その危険度の大小が運転者に容易に把握できる方法であれば、どのような表示例でも適用することができる。また、表示のみならず、音声又は警告音などで、危険度の度合いを報知することもできる。
図20は地図画像に運転支援情報を付加する表示の一例を示す説明図である。図20に示すように、車両が走行する道路の道路地図情報から地図画像を表示するとともに、道路地図情報における進入境界位置Xr、停止境界位置Xs、黄信号開始時刻での位置Xy、停止線の位置、現在の車両の位置などの座標を算出して表示することができる。これにより、運転者は地図画像上で視覚的に危険走行状態(危険走行領域)を確認することができ、車両が危険走行状態に突入するのか否かを容易に判断することができる。
撮像画像上又は地図画像上に運転支援情報を付加する構成に代えて、フロントガラスに運転支援情報を付加して表示し、運転者から見れば、道路上に直接危険走行領域が描かれているように見せかけることもできる。
この場合、車両前方を視認することができるフロントガラス上における危険走行領域(例えば、進入境界位置、停止境界位置など)又は車両の黄信号開始時点の位置の座標を、車両前方の道路位置に対応させて算出し、算出した座標に基づいてフロントガラス上に危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置を表示することができる。座標の算出は、例えば、車両内の運転者の目の位置を原点として、道路座標系を(X、Y、Z)フロントガラス上に射影することで求めることができる。また、道路位置は、車両の位置と地図情報とから求めることもでき、あるいは、撮像画像から道路位置を求めることもできる。
以上説明したように、本発明にあっては、運転者に対して、車両が危険走行状態(危険走行領域)に突入するか否かの判断、危険走行状態から回避するための判断などに必要な情報を提供することができ、危険走行状態を回避して交差点で安全に車両を停止させ又は通過させるための的確な情報を提供することができる。
上述の実施の形態において、運転支援情報の内容は、車両の走行に伴う車両の速度や信号切り替えのタイミングの変化に併せて刻々と変更しても良い。また、車両が交差点に近づいてから情報提供を開始する構成であってもよい。
上述の実施の形態において、黄信号の切り替わり時点で停止線を丁度通過するような余裕のない走行を避けるために、あるいは、車両の速度の検出誤差を考慮するために、危険走行領域を予め広くするようにして、進入境界位置、停止境界位置を算出することもできる。例えば、黄信号時間Tyを意図的に小さくすることができる。また、黄信号開始時点又は黄信号の終了時点を見かけ上変更することで、危険走行領域を広く設定することもできる。さらに、上記の危険走行領域は、対象とする速度の範囲を、予め決めておいても良いし、ジレンマ領域だけを対象としたり、オプション領域だけを対象としたりしても良い。
上述の実施の形態において、標準減速度gは、車両が走行する道路の道路勾配や道路形状を考慮して変更しても良い。この道路勾配、道路形状は、予め地図データベース24などに登録しておく構成でもよく、あるいは、通信装置10、50などから受信する構成であってもよい。さらに、標準減速度gを、運転者個人の運転パターンを学習することにより、運転者毎に決定する構成とすることもできる。
上述の実施の形態において、運転支援情報をフロントガラスに表示する代わりに、ナビゲーション画面等の専用の表示装置に表示しても良い。フロントガラスに表示しない場合には、情報提供装置20は、固定的に設置した専用の車載装置である必要はなく、取り外しの可能な簡易ナビや、携帯電話、パソコン等、他の目的でも利用する汎用的な装置でも良い。
上述の実施の形態では、情報提供装置20を車両に搭載する例として説明したが、情報提供装置20は必ずしも車載用に限定されるものではなく、路側に設置する構成でもよい。この場合には、車両の運転者から視認できるような情報表示装置を備えればよい。
開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る情報提供装置を用いた情報提供の概要を示す模式図である。 本発明に係る情報提供装置の構成を示すブロック図である。 危険走行領域の概念を示す説明図である。 運転支援情報の表示の一例を示す説明図である。 運転者が減速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図である。 運転者が減速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。 運転者が加速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図である。 運転者が加速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。 情報提供装置の処理手順を示すフローチャートである。 情報提供装置の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2の情報提供の概要を示す模式図である。 運転者が減速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図である。 運転者が減速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。 運転者が加速する場合の表示内容の変化の一例を示す説明図である。 運転者が加速する場合の走行状態の変化の一例を示す説明図である。 実施の形態2の情報提供装置の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2の情報提供装置の処理手順を示すフローチャートである。 運転支援情報の表示の他の例を示す説明図である。 運転支援情報の表示の他の例を示す説明図である。 地図画像に運転支援情報を付加する表示の一例を示す説明図である。
符号の説明
10、50 通信装置
20 情報提供装置
21 制御部
22 通信部
23 測位部
231 GPS
232 車速センサ
233 ジャイロセンサ
234 距離計
24 地図データベース
25 表示部
26 画像処理部
27 操作部
28 記憶部
29 報知部
30 ビデオカメラ
40 車両操作部

Claims (13)

  1. 交差点に設置された信号機の黄信号開始時点及び黄信号時間を含む信号情報に基づいて、車両の運転支援に関する運転支援情報を提供する情報提供装置であって、
    車両の速度情報を取得する速度情報取得手段と、
    該速度情報取得手段で取得した速度情報及び前記信号情報に基づいて、黄信号開始時点における危険走行領域を算出し、前記車両の現在位置に基づいて、該車両の黄信号開始時点の位置を算出する危険走行領域算出手段と、
    該危険走行領域算出手段で算出した危険走行領域及び前記車両の位置を含む運転支援情報を出力する出力手段と
    前記危険走行領域算出手段で算出した危険走行領域の範囲及び前記車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて該車両の走行状況に応じて時々刻々表示する情報表示手段と
    を備えることを特徴とする情報提供装置。
  2. 車両の加速操作又は減速操作を含む運転操作を受付ける受付手段を備え、
    前記危険走行領域算出手段は、
    前記受付手段で運転操作を受付けた場合、前記危険走行領域又は車両の位置を再度算出するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
  3. 前記危険走行領域算出手段は、
    車両の速度情報及び前記信号情報に基づいて、前記車両が交差点へ進入できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す進入境界位置及び/又は交差点の手前で停止できるか否かの境界を黄信号開始時点の位置で示す停止境界位置を算出するように構成してあり、
    前記出力手段は、
    前記危険走行領域算出手段で算出した進入境界位置及び/又は停止境界位置を出力するように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の情報提供装置。
  4. 車両が交差点の手前に停止するための停止条件を満たす速度と前記車両が交差点に進入するための進入条件を満たす速度とが略等しくなる臨界速度を算出する臨界速度算出手段と、
    前記車両の速度と前記臨界速度との速度差を算出する速度差算出手段と
    を備え、
    前記出力手段は、
    前記速度差算出手段で算出した速度差に応じて、前記車両の進入境界位置及び停止境界位置のいずれか一方又は両者を出力するように構成してあることを特徴とする請求項に記載の情報提供装置。
  5. 車両の黄信号開始時点の位置と該車両の進入境界位置又は停止境界位置とを比較する比較手段と、
    該比較手段の比較結果に応じて運転支援情報の出力を中止する中止手段と
    を備えることを特徴とする請求項又は請求項に記載の情報提供装置。
  6. 前記出力手段は、
    信号機の切り替え時点までの時間情報を出力するように構成してあることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  7. 前記出力手段は、
    黄信号開始時点前の所定の時点又は車両の位置が交差点手前の所定の地点で運転支援情報の出力を開始するように構成してあることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  8. 車両の前方を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得手段と、
    該撮像画像取得手段で取得した撮像画像に運転支援情報を付加して表示する表示手段と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  9. 道路地図情報を取得する道路地図情報取得手段と、
    該道路地図情報取得手段で取得した道路地図情報に運転支援情報を付加して表示する表示手段と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  10. 運転者の車両前方の視野を確保可能な表示手段と、
    車両前方の道路位置に対応させて、前記表示手段での前記危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置の座標を算出する座標算出手段と
    を備え、
    前記表示手段は、
    該座標算出手段で算出した座標に基づいて前記危険走行領域又は車両の黄信号開始時点の位置を表示するように構成してあることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  11. 前記表示手段は、
    交差点の停止線の位置を表示するように構成してあることを特徴とする請求項乃至請求項10のいずれか1つに記載の情報提供装置。
  12. コンピュータに、交差点に設置された信号機の黄信号開始時点及び黄信号時間を含む信号情報に基づいて、車両の運転支援に関する運転支援情報を提供させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータを、車両の速度情報及び前記信号情報に基づいて、黄信号開始時点における危険走行領域を算出し、前記車両の現在位置に基づいて、該車両の黄信号開始時点の位置を算出する危険走行領域算出手段と、
    算出した危険走行領域の範囲及び前記車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて表示させるための運転支援情報を前記車両の走行状況に応じて時々刻々生成する生成手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 交差点に設置された信号機の黄信号開始時点及び黄信号時間を含む信号情報に基づいて、車両の運転支援に関する運転支援情報を提供する情報提供方法であって、
    車両の速度情報を取得し、
    取得した速度情報及び前記信号情報に基づいて、黄信号開始時点における危険走行領域を算出し、
    前記車両の現在位置に基づいて、該車両の黄信号開始時点の位置を算出し、
    算出した危険走行領域及び前記車両の位置を含む運転支援情報を出力し、
    算出した危険走行領域の範囲及び前記車両の黄信号開始時点の位置を組み合わせて該車両の走行状況に応じて時々刻々表示することを特徴とする情報提供方法。
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