JP2007122472A - 運転支援システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自車両1が信号機認知位置に至る前に先行車両2との実際の車間距離Lrが必要車間距離Lnよりも短ければ、必要車間距離Lnの確保を促す報知を行う。例えば「信号機を認識可能な車間距離が確保できていません。車間距離を空けてください」といった内容の報知を行う。必要車間距離Lnは、信号機認知位置距離Ls×{(先行車両車高h2−運転者目線高さh1)/(信号機高さh3−運転者目線高さh1)}にて算出する。一方、破線で示すように、自車両1が信号機認知位置に至った後に先行車両2との実際の車間距離Lrが必要車間距離Lnよりも短ければ、例えば「信号機を認識可能な車間距離が確保できていません。信号機に注意してください」といった報知を行う。
【選択図】図4
Description
必要車間距離(Ln)=
信号機認知位置距離(Ls)×{(先行車両車高(h2)−運転者目線高さ(h1))/(信号機高さ(h3)−運転者目線高さ(h1))}
ただし、道路勾配がある場合、信号機の位置、先行車両の位置、そして自車両の位置の高度(海抜何メートルかという意味)によって、必要車間距離(Ln)が異なる。特に急な登り坂や下り坂の場合には、何らかの補正を施した方がよい。そこで請求項7に示すようにすることが考えられる。
図1は、本発明の運転支援システムが有する機能が組み込まれた車載システムの概略構成を示すブロック図である。本車載システムは、ナビゲーション装置20、車間距離検出装置50及び車高検出装置60によって構成される。
地図データ入力器25は、図示しない地図データ記憶媒体(例えばハードディスクやDVD−ROM等)に記憶された各種データを入力するための装置である。地図データ記憶媒体には、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、背景データ、道路データ、名称データ、マークデータ、交差路データ、施設のデータ等)、案内用の音声データ、音声認識データ等が記憶されている。また、信号機に関しては、その存在位置(緯度・経度・高度)及び高さ(h3)が記録されている。
マイクロフォン28は、利用者が音声を入力(発話)するとその入力した音声に基づく電気信号(音声信号)を制御部29に出力するものである。利用者はこのマイクロフォン28に様々な音声を入力することにより、ナビゲーション装置20を操作することができる。
車間距離検出装置50は、先行車両と自車両との間の距離を検出するためのものである。車両前方に配置されたレーダから車両前方に位置する障害物へ電波を送信し、車両前方に位置する障害物からの反射波(正確には何らかの電波)を受信する。そして、この受信結果に基づいて、自車両と先行車両との距離を検出する。なお、先行車の特定や車間距離の検出の方法については公知の技術であるので、詳しい説明は省略する。
次に、制御部29が実行する処理のうち、信号機を視認可能な車間距離を確保するように運転者に報知して運転を支援するための処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、自車両の現在位置を基に進路を予測し、次に通過する信号機3を決定する(S10)。この進路の予測は目的地までの経路が設定されているか否かで変わる。具体的には、目的地までの案内経路が設定されている場合には、その案内経路上の次に通過する信号機3が該当する。また、案内経路が設定されていない場合には、例えば自車両が道なりに進んだ場合に次に通過する信号機が該当する。したがって、次に通過する信号機3は、案内経路のデータや地図データに基づいて決定する。
この信号機認知位置距離Lsは、信号機3の位置から信号機認知位置までの距離であって、例えば車速に基づいて定まる車両停止可能距離を基準として定めることが考えられる。例えば時速60km/hで車両が走行している場合、ブレーキをかけて車両が停止可能な距離として例えば60mといった距離が考えられる。そのため、信号機位置(つまり、赤信号の場合に車両が停止すべき位置)から車両停止可能距離である60m手前を信号機認知位置とすることが考えられる。この信号機認知位置においては、自車両の運転者が対象となる信号機3の状態を認知し、その信号機3が設置されている交差点等の車両停止位置に到達するまでに十分に状況判断し、適切な運転操作を行うことが可能である。したがって、この信号機認知位置と信号機3との距離を信号機認知位置距離Lsとする。なお、車両停止可能距離は、もちろん車種によって差がある。そのため、車種によって車両停止可能距離を定め、その車両停止可能距離を制御部29が記憶しておけばよい。
一方、先行車両2が存在する場合(S40:YES)車高検出装置60から先行車両2の車高h2を取得する(S50)。この車高h2に関しては、単純に先行車両2の最も高い部分を車高として考えても特に問題はない。
必要車間距離Ln=信号機認知位置距離Ls×
{(先行車両車高h2−運転者目線高さh1)/(信号機高さh3−運転者目線高さh1)}
なお、ここで、運転者目線高さh1は、車両の座面高と運転者の座高によって決定するが、本実施形態においては、車両毎にパラメータとして設定されているものを用いる。例えば、座面高は車種毎にデフォルト値を設定し、座高は平均的な運転者の座高をデフォルト値として設定し、制御部29が記憶しておく。ただし、必要に応じて後から調整できるようにしておいてもよい。
S80では、車間距離検出装置50により得られた実際の車間距離Lrと、S60にて算出された必要車間距離Lnを比較する。そして、必要車間距離Lnが確保できていない場合には(S80:NO)、運転者に報知する(S90)。この報知は、表示部26を介して文字表示等にて行ったり、音声出力部27を介して音声にて行う。
それでは、図2のフローチャートに示す運転支援処理を実行した際に、実際に、どのような状況にて報知を行うのか、いくつかのパターンを説明する。
(c)図6に示すパターンは、先行車両2が存在しないパターンを想定している。この場合は、図2のS40にて否定判断となり、S50〜S100の処理を実行することなく、S110へ移行する。したがって、特に報知はしない。
以上、本実施形態の運転支援システムの構成および作動について説明したが、本実施形態の運転支援システムによれば、先行車両2の車高h2を考慮して、次に通過予定の信号機3が確認可能な車間距離である必要車間距離Lnを算出し、その必要車間距離Lnの確保ができていなければ、運転者に対してその必要車間距離Lnの確保を促す報知を行う。そのため、信号機認知位置に到達するまでにその報知がなされれば、その報知を見た運転者は車間距離を確保するように運転することができる。したがって、本発明の運転支援システムによれば、他の車両やインフラに依存せずに自車両のみで、信号機の視認を確保するような運転支援を行うことができる。
以下、他の実施形態について説明する。
(イ)上述した実施形態では、運転者に報知することで、その報知にしたがって運転者が必要車間距離Lnを確保するよう運転することを期待するものである。それに対して、運転者による必要車間距離Ln確保のための運転に頼るのではなく、運転支援システムが自動的に車間距離を制御するようにしてもよい。
必要車間距離Ln=信号機認知位置距離Ls×
{(先行車両車高h2−運転者目線高さh1)/(信号機高さh3−運転者目線高さh1)}
これは図3(a)に示すように、ほぼ平坦な道路を走行していることを想定したものであった。ただし、図3(b)(c)に示すように、道路勾配がある場合、信号機3の位置、先行車両2の位置、そして自車両1の位置の高度によって、必要車間距離(Ln)が異なる。例えば急な下り坂の場合には、遠くまで視認し易くなるので、平坦な道路を走行している場合に比べて、より先行車両2に近づいていても信号機3を視認できる状況となる。逆に、急な登り坂の場合には、遠くが視認し難くなるので、平坦な道路を走行している場合に比べて、より先行車両2から遠ざからないと、その先にある信号機3を視認できる状況とならない。
必要車間距離Ln=信号機認知位置距離Ls×
{(先行車両車高h2+先行車両車高補正値h21−運転者目線高さh1)/(信号機高さh3+信号機高さ補正値h31−運転者目線高さh1)}
なお、図3(b)に示すように登り坂の場合には、先行車両車高補正値h21や信号機高さ補正値h31は正の値となり、図3(c)に示すように下り坂の場合には、先行車両車高補正値h21や信号機高さ補正値h31は負の値となる。
Claims (8)
- 自車両の現在位置を特定する現在位置特定手段と、
先行車両と自車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
前記先行車両の車高を検出する車高検出手段と、
運転者への報知を行う報知手段と、
制御手段と、を備え、車両に搭載されて用いられる運転支援システムであって、
前記制御手段は、
信号機の位置及び高さを特定可能なデータを含む地図データと、前記現在位置特定手段によって特定された現在位置とに基づいて、自車両が次に通過予定の信号機の位置を決定し、
その信号機の位置から所定距離手前の位置を信号機認知位置として決定し、
前記車高検出手段による検出結果に基づいて先行車両が存在するか否か判断し、
先行車両が存在する場合には、前記車高検出手段によって先行車両の車高を検出し、
その検出した先行車両の車高を加味して、前記信号機認知位置において前記次の通過予定の信号機を運転者が視認可能な最短の車間距離である必要車間距離を算出し、
前記車間距離検出手段によって検出した車間距離が、前記算出した必要車間距離未満の場合には、前記報知手段を介して前記必要車間距離の確保を促す報知を行うこと
を特徴とする運転支援システム。 - 請求項1に記載の運転支援システムにおいて、
前記制御手段は、
前記信号機認知位置に至るまでは、前記車間距離が前記必要車間距離未満であれば前記必要車間距離の確保を促す報知を行い、前記信号機認知位置に至った後は、前記車間距離が前記必要車間距離未満であれば前記必要車間距離の確保ができていないため信号機に対する注意を促す報知を行うこと
を特徴とする運転支援システム。 - 自車両の現在位置を特定する現在位置特定手段と、
先行車両と自車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
前記先行車両の車高を検出する車高検出手段と、
自車両を加速させたり減速させたりする加減速手段と、
前記車間距離検出手段によって検出した車間距離が目標の車間距離になるよう前記加減速手段を制御する車間制御を含む各種制御を実行する制御手段と、を備え、車両に搭載されて用いられる運転支援システムであって、
前記制御手段は、
信号機の位置及び高さを特定可能なデータを含む地図データと、前記現在位置特定手段によって特定された現在位置とに基づいて、自車両が次に通過予定の信号機の位置を決定し、
その信号機の位置から所定距離手前の位置を信号機認知位置として決定し、
前記車高検出手段による検出結果に基づいて先行車両が存在するか否か判断し、
先行車両が存在する場合には、前記車高検出手段によって先行車両の車高を検出し、
その検出した先行車両の車高を加味して、前記信号機認知位置において前記次の通過予定の信号機を運転者が視認可能な最短の車間距離である必要車間距離を算出し、
前記車間距離検出手段によって検出した車間距離が、前記算出した必要車間距離未満の場合には、前記車間距離検出手段によって検出した車間距離が前記必要車間距離を確保できるよう、前記加減速手段を制御すること
を特徴とする運転支援システム。 - 請求項3に記載の運転支援システムにおいて、
さらに、運転者への報知を行う報知手段を備え、
前記制御手段は、前記検出した車間距離が前記必要車間距離を確保できるよう前記加減速手段を制御する際には、前記報知手段を介してその旨を報知すること
を特徴とする運転支援システム。 - 請求項1〜4の何れかに記載の運転支援システムにおいて、
前記信号機認知位置を決定するための所定距離は、車速に基づいて定まる車両停止可能距離を基準として定められていることを特徴とする運転支援システム。 - 請求項1〜5の何れかに記載の運転支援システムにおいて、
前記必要車間距離は、下記の式によって算出したものであることを特徴とする運転支援システム。
必要車間距離=信号機認知位置距離Ls×
{(先行車両車高h2−運転者目線高さh1)/(信号機高さh3−運転者目線高さh1)} - 請求項6に記載の運転支援システムにおいて、
前記地図データには、信号機の位置として緯度・経度に加えて高度も含まれており、
前記現在位置特定手段は、現在位置として緯度・経度に加えて高度も特定可能であり、
さらに、前記車高検出手段によって車高を検出した先行車両の存在位置の高度を検出する先行車両高度検出手段を備え、
前記制御手段は、
前記必要車間距離を算出する際、前記信号機位置の高度と前記現在位置特定手段によって特定された現在位置の高度との差、及び前記先行車両高度検出手段によって検出された先行車両の高度と前記現在位置特定手段によって特定された現在位置の高度との差も加味して算出すること
を特徴とする運転支援システム。 - コンピュータを、請求項1〜7の何れかに記載の運転支援システムにおける前記制御手段として機能させるためのプログラム。
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