JP4730361B2 - クローズドデッキタイプのシリンダブロック構造、又はクローズドデッキタイプのシリンダブロック - Google Patents
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Description
ところで、シリンダブロックは、大きく分けてクローズドデッキタイプとオープンデッキタイプの2種類に分類できる。シリンダヘッド締結側であるアッパーデッキ面にシリンダボアを備えるシリンダとブロック外壁とを結ぶブリッジを備えるのがクローズドデッキタイプであり、ブリッジを備えず、アッパーデッキ面でシリンダとブロック外壁が分かれているのがオープンデッキタイプである。
クローズドデッキタイプのシリンダは、シリンダブロックのアッパーデッキ面にブリッジを備えることで、シリンダとブロック外壁が結合され、振動耐性が向上し騒音が低減できる等のメリットがあるが、反面製作が困難になるというデメリットがある。
つまり、シリンダブロックをダイカスト成形時においてウォータジャケットを形成する中子を崩さない程度の鋳造圧力で溶融材料を供給する必要があり、湯流れ速度を遅くする必要がある。その為、生産速度が低下し、ダイカスト成形でメリットとされる量産効果が得られにくくなってしまう。
このような事情から、クローズドデッキタイプのシリンダブロックに関しては鋳造で成形されるケースも珍しくない。
あるいは、シリンダブロックの別の箇所を補強することで剛性を確保し、オープンデッキタイプのシリンダブロックをエンジンに採用するケースもある。
しかしながら、より高剛性を求めたい場合などは、クローズドデッキタイプのシリンダブロックの方が有利である。したがって、クローズドデッキタイプのシリンダブロックについても生産効率の向上が求められている。
パイプなどでウォータジャケットを形成する場合、シリンダボア間の曲げRがきつくなり、冷却液の流れが悪くなることも考えられるが、その部分に連通穴を空けることでその問題を解消している。
シリンダライナと、シリンダライナの外側を覆うような円筒状の外殻である冷却水室形成板を固着して鋳包めば、シリンダ外壁面と冷却水室形成板の内壁面とで形成する空間をウォータジャケットとすることも可能である。また、シリンダライナと冷却水室形成板を、主成分が同一の軽合金材料により成形しているので、放熱性が向上する。
特許文献1に開示される技術については、ウォータジャケット用のパイプを鋳造するにあたって、パイプの潰れ防止のために内部に砂を詰めておく(段落18及び図3)等の手間がある。この場合、鋳造後に砂を取り出す必要があるので、砂を取り出す工程が必要となる。また、鋳造後にウォータジャケットを形成するパイプの接続部分に穴を空ける工程を必要とする。このような工程の増加は、コストダウンの妨げとなる。
また、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を組み合わせたとしても、鋳造に用いる場合には、パイプ材又は板材の位置決めが必要となる。しかし、位置決め方法については特許文献1及び特許文献2には明示的に示されていない。
よって、鋳包むパイプや板材を適切に位置決めして鋳造することが望ましい。
また、シリンダブロックを鋳造するために鋳包むパイプや板材を適切に金型に保持しないと、溶融材料の圧力によってずれる虞があり、不良を発生してしまう可能性がある。
(1)内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、前記シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットと、エンジンオイルの通路であるオイル通路とを備え、金型を用いて鋳造されるクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造において、
内側がメインオイル通路となる第1中空部材と、前記第1中空部材の外面に接合され、前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、からなるインサート部材が形成され、前記第1中空部材には、前記シリンダの配列方向と直交する2面に第1開口部が形成され、前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、前記第1開口部及び前記第2開口部に前記金型に形成される挿入突起を差し込んで、前記インサート部材を保持し、前記金型に保持された前記インサート部材を鋳包んで鋳造され、前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなることを特徴とする。
前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に第3中空部材が備えられ、前記第2中空部材と前記第3中空部材がお互いの外面で接合され、前記第1中空部材の外表面に前記第2中空部材の代わりに前記第3中空部材が接合され、前記インサート部材が形成されることを特徴とする。
前記第2中空部材の外周に第4中空部材が備えられ、前記第2中空部材の外表面と接合され前記インサート部材が形成されることを特徴とする。
しかし、排気側から吸気側に配管するためにはエンジンを跨いで配管する必要があり、その途中にEGRクーラーを設ける必要があるため配管の取り回しやスペースの確保が難しく、メンテ性を損ねたり、コストアップに繋がったりするなどの問題があった。
(4)内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、前記シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットとを備えるクローズドデッキタイプのシリンダブロックにおいて、
前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、前記第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、前記第3中空部材の外周面側に面して入口用突起及び出口用突起が設けられ、前記入口用突起及び前記出口用突起の先端にそれぞれ第3開口部が形成されることで、前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、前記第3中空部材の内側がEGR流路となることを特徴とする。
前記第2中空部材の外周面に接合される第4中空部材を備え、前記第4中空部材の外周面側に面して前記入口用突起及び前記出口用突起が設けられ、前記入口用突起及び前記出口用突起の先端にそれぞれ第4開口部が形成されることで、前記第4中空部材の内側がEGR流路となることを特徴とする。
前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、前記第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、前記第3中空部材の外周面側に面して入口用突起及び出口用突起が設けられ、前記入口用突起及び前記出口用突起の先端にそれぞれ第3開口部が形成されることで、前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、前記第3中空部材の内側をエンジンオイル流路とし、エンジンオイルクーラーとして使用することを特徴とする。
前記第2中空部材の外周面に接合される第4中空部材を備え、前記第4中空部材の外周面側に面して前記入口用突起及び前記出口用突起が設けられ、前記入口用突起及び前記出口用突起の先端にそれぞれ第4開口部が形成されることで、前記第4中空部材の内側をエンジンオイル流路とし、エンジンオイルクーラーとして使用することを特徴とする。
前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、前記第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、前記第3中空部材の内側を空洞とすることを特徴とする。
前記第2中空部材の外周面に接合される第4中空部材を備え、前記第4中空部材の内側を空洞とすることを特徴とする。
まず、(1)に記載される発明は、内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットと、エンジンオイルの通路であるオイル通路とを備え、金型を用いて鋳造されるクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造において、内側がメインオイル通路となる第1中空部材と、第1中空部材の外面に接合され、シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、からなるインサート部材が形成され、第1中空部材には、シリンダの配列方向と直交する2面に第1開口部が形成され、第2中空部材には、シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、水路用突起の先端に第2開口部が形成され、第1開口部及び第2開口部に金型に形成される挿入突起を差し込んで、インサート部材を保持し、金型に保持されたインサート部材を鋳包んで鋳造され、第2中空部材の内側がウォータジャケットとなる。
また、第1中空部材及び第2中空部材よりなるインサート部材に設けられた開口部に、金型に形成される挿入突起を差し込んで金型にインサート部材を固定し鋳造するため、鋳造時に溶融材料の圧力によってずれたり曲がったりすることを防ぐことができ、溶融材料の圧力を高めることが可能であるので、溶融材料を高圧で送り短時間で成形可能なダイカスト法を用いることが可能となり、生産効率の向上を図ることができる。
シリンダブロックに備えられるシリンダの燃焼室はアッパーデッキ側になるので、ウォータジャケットで冷却するのは上部だけで良い。実際に、市販の車に採用されるシリンダブロックには、ウォータジャケットの下部には冷却液が流れないようにスペーサーを用意しているものもある。このため、第2中空部材をウォータジャケットとして用い、第3中空部材はただの空洞とすることで、シリンダの過冷却を防ぐことが可能となる。
(4)に記載される発明は、内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットとを備えるクローズドデッキタイプのシリンダブロックにおいて、シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、シリンダの周囲で第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、第2中空部材には、シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、水路用突起の先端に第2開口部が形成され、第3中空部材の外周面側に面して入口用突起及び出口用突起が設けられ、入口用突起及び出口用突起の先端にそれぞれ第3開口部が形成されることで、第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、第3中空部材の内側がEGR流路となる。
これにより、エンジンのシリンダはエンジン始動時に温度が低く、エンジン稼働中は高温となるが、エンジン始動時に高温の排気ガスを第3中空部材の中に流すことで排気ガスよりシリンダの温度が低いときには、シリンダの暖気を促進させる効果があり、排気ガスよりシリンダの温度が高い場合には、シリンダを冷却する効果がある。
また、エンジンオイルの冷却が第3中空部材又は第4中空部材を通過させることで十分冷却できるように設計されれば専用のオイルクーラーを設ける必要がなくなり、コストダウンに貢献することができる。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態のシリンダブロック10の上面視図を示す。また、図2に、シリンダブロック10の断面図を示す。図1のAA断面に相当する。
第1実施形態のシリンダブロック10は、直列4気筒のエンジンに用いられるものであり、シリンダ12内部にシリンダボア11が4つ形成されている。シリンダブロック10はクローズドデッキタイプであり、シリンダ12とブロック外壁13はブリッジ14で接続されている。
シリンダブロック10のアッパーデッキ面10aには、複数のヘッドボルト穴15が設けられており、図示しないシリンダヘッドをヘッドボルトにて締結可能である。
シリンダブロック10の下部には、クランクキャップを取り付けるクランクボルト穴17が設けられている。図示しないクランクキャップとシリンダブロック10とでクランクシャフトを挟んで保持する際に、固定するためのボルト穴である。
シリンダブロック10には、シリンダ12の周囲にウォータジャケット16が形成されている。ウォータジャケット16は、シリンダ12を冷却するために備えられ、稼働時には内部に冷却水を流す。
また、メインオイル通路18が形成されており、図示しないクランクシャフトを支持するジャーナル面19に給油をするジャーナル給油路18aに接続されている。
実線で示しているのは、内側にメインオイル通路18が形成されるオイル通路用パイプ材20と、内側にウォータジャケット16が形成される冷却用中空材30である。
オイル通路用パイプ材20及び冷却用中空材30の材質は、耐食性を考慮してステンレス製とするか、リサイクル性を考慮してシリンダブロック10の素材と同じくアルミニウム合金製とする。
オイル通路用パイプ材20は適当な太さのパイプ材を用いて製作すればよい。また、冷却用中空材30は、板材を曲げてプレスで製作し、必要な部分を溶接するという手法等で製作すれば良い。ただし、鋳造時に溶融材料が冷却用中空材30の内部に差し込まないように製作することが必要である。
オイル通路用パイプ材20と冷却用中空材30は、図2で示すように外表面に溶接部25が形成され、溶接にて接合されている。なお、この接合方法に関しては、ロウ付けなどの手法を用いても良い。
また、冷却用中空材30にもシリンダブロック10のアッパーデッキ面10a側に連通するようにウォータジャケット突起30aが設けられ、水路開口部16aが設けられている。
水路開口部16aは、図示しないシリンダヘッドに設けられるウォータジャケットと連通して、冷却水を流す。水路開口部16aは1気筒辺り6カ所設けられ、隣り合うシリンダ12と水路開口部16aを共有するので、冷却用中空材30には18カ所の水路開口部16aが設けられている。ただし、この数については設計思想によって変更しても良い。
このように、シリンダブロック10のアッパーデッキ面10aには、ウォータジャケット16の開口部として水路開口部16aしか現れず、クローズドデッキタイプのシリンダブロック10として機能する。
図4に、上型51にインサート部材35を固定した様子を表す断面図を示す。
ダイカスト成形に用いる金型50は、固定型52とスライド型53及び上型51等からなる分割型であり、図4には上型51が実線で、その他は二点鎖線で示されている。
上型51には、シリンダボア突起51aと位置決めピン51bが備えられている。シリンダボア突起51aは、シリンダライナ12aを保持する突起であり、直列4気筒のエンジンであれば4本備えられる。なお、シリンダライナ12aを用いないケースであれば、シリンダボア11を形成する突起となる。
位置決めピン51bは、インサート部材35の冷却用中空材30の位置決めを行うための突起であり、ウォータジャケット突起30aの水路開口部16aに嵌合し位置決めを行う。
インサート部材35は、オイル通路用パイプ材20及び冷却用中空材30を所定の位置で溶接して付けることにより形成される。
図11に、スライド型54に備える差し込みピン54aをインサート部材35のオイル通路用パイプ材20が備える開口部に挿入する様子を表す模式図を示す。
上型51の位置決めピン51bをウォータジャケット突起30aに差し込んでインサート部材35を保持した後、上型51を固定型52に近づけて所定の位置にセットする。そして、オイル通路用パイプ材20の開口部20aには、シリンダブロック10のシリンダ配列方向に直交する面に配置されるスライド型54に備える位置決めピン54aを差し込むことで、X軸、Y軸、Z軸の固定を行う。このスライド型54は図3に示すシリンダブロック10のオイル通路用パイプ材20の開口部を備える面を形成する。
オイル通路用パイプ材20に対してピンを長く差し込めば、ダイカスト成形する際の溶融材料の圧力によってインサート部材35が変形したりずれてしまったりすることを防ぐことができる。また、ピンを差し込むことで、インサート部材35の備える中空部に溶融材料が侵入することを防ぐことができる。
このように金型50にインサート部材35を保持し、上型51、スライド型53を所定の位置にスライドさせてキャビティを形成し、ダイカスト成形することでシリンダブロック10を形成する。
まず、第1実施形態のクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造を採用することで、シリンダブロック10の生産性の向上が可能である点が挙げられる。
内部をピストンが摺動する複数のシリンダ12と、シリンダ12を冷却する冷却水を流通するウォータジャケット16と、潤滑オイルの通路であるメインオイル通路18とを備え、金型50を用いてダイカスト成形されるクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造において、内側がメインオイル通路18となるオイル通路用パイプ材20と、オイル通路用パイプ材20の外面に接合され、シリンダ12の周囲に配置される冷却用中空材30と、からなるインサート部材35が形成される。
そして、オイル通路用パイプ材20には、シリンダブロック10のシリンダ配列方向に直交する面にそれぞれ開口部が形成され、冷却用中空材30にはシリンダブロック10のアッパーデッキ面10aにウォータジャケット突起30aが設けられ、ウォータジャケット突起30aの先端に開口部が形成されている。この開口部に金型50に形成されるシリンダボア突起51a等を差し込んで、インサート部材35を保持し、金型50に保持されたインサート部材35を鋳包んでダイカスト成形され、冷却用中空材30の内側がウォータジャケット16となる。
また、中子を用いないので、後工程でシリンダブロック10から砂を取り出す工程を必要としない。
また、オイル通路用パイプ材20及び冷却用中空材30よりなるインサート部材35に設けられた開口部に、金型に形成されるシリンダボア突起51a等の挿入突起を差し込んで金型にインサート部材35を固定しダイカスト成形するため、ダイカスト成形時に溶融材料によってインサート部材35がずれたり曲がったりすることを防ぐことができ、溶融材料の圧力を高めることが可能であるので、生産効率の向上を図ることができる。
しかし、第1実施形態のようにインサート部材35を用いてダイカスト成形することで、湯流れ速度を例えば2〜4m/s程度の通常のダイカストと同じ速度とすることができ、後工程で中子を取り出す必要性もないので、生産速度を向上することが可能となる。
内部にヒケ巣による空洞が発生すると、例えば、メインオイル通路18を機械加工する必要がある場合などには、この空洞と繋がってしまうことがあり、通路に滞留部分を作ってしまったり、不良となってしまったりすることもある。
しかし、メインオイル通路18及びウォータジャケット16は、インサート部材35によって事前に形成された部材の空洞を使うため、シリンダブロック10をダイカスト成形した後もヒケ巣の影響を抑えることができる。
このように不良率の低減にも効果がある。
図5に、第2実施形態のV6型シリンダブロック40の内部を表した斜視図を示す。また、図6にV型インサート部材45の上面視図を示す。また、図7に、V6型シリンダブロック40の断面図を示す。図6に示すBB断面でシリンダブロック10を切断した場所に相当する。
第2実施形態のシリンダブロック10は、V6エンジンの場合を示している。このように、第1実施形態に示すような直列レイアウトだけでなく、V型レイアウトのエンジンにも適用が可能である。
オイル通路用パイプ材20は、どちらか一方の冷却用中空材30と溶接され、V型インサート部材45を形成している。図7では、第1冷却用中空材30Aと、オイル通路用パイプ材20が溶接され、第2冷却用中空材30Bとは溶接されていない。これは、金型の分割面の都合であり、アッパーデッキ面側に配置される一方のスライド金型に第1冷却用中空材30Aが、他方のスライド金型に第2冷却用中空材30Bが取り付けられてボイドを構成するため、V型インサート部材45は分割されている必要があるのである。
また、オイル通路用パイプ材20の両端、すなわちV6型シリンダブロック40のシリンダ配列方向に直交する面に、開口部を備えている。冷却用中空材30はV6エンジンの片側3気筒分のウォータジャケット16を内部に形成し、ウォータジャケット突起30aを備えている。ウォータジャケット突起30aには水路開口部16aが備えられている。そして、水路開口部16aはアッパーデッキ面40aに開口部として形成されている。
第2実施形態のV6型シリンダブロック40は第1実施形態のシリンダブロック10と同様に、生産性が向上する効果が得られる。
したがって、V型インサート部材45を鋳包んでV6型シリンダブロック40をダイカスト成形することで、ウォータジャケット16及びメインオイル通路18を形成する際に中子を必要とせず、後工程で砂を取り出す必要がなくなる。
また、V型インサート部材45を図示しない金型に備える挿入突起で位置決めを行い、ダイカスト成形するため、溶融材料の圧力を高めることが可能であり生産効率を向上させることが可能となる。
よって、V型インサート部材45を用いることで、大きく生産性が向上することが期待できる。例えば、ヒケ巣の発生によるウォータジャケット16及びメインオイル通路18の欠陥発生を防ぐことが可能であり、歩留まりの向上を図ることができる。
図8に、第3実施形態のシリンダブロック10の断面図を示す。また、図9に、シリンダブロック10の内部にあるインサート部材35の斜視図を示す。
第3実施形態のシリンダブロック10は、第1実施形態のシリンダブロック10とその構成においてほぼ同じである、ただし、インサート部材35の構成が異なる。以下、構成の異なる部分について説明する。
第3実施形態のインサート部材35は、オイル通路用パイプ材20は同じであるが、冷却用中空材30の下面に第3中空部材31が設けられ、冷却用中空材30の外周面に第4中空部材32が設けられている。そして、オイル通路用パイプ材20は、第3中空部材31の外周面に接合されている。
冷却用中空材30の外周面に沿って形成されるのが、第4中空部材32である。
第4中空部材32には、エンジンの排気側に入口用突起32aが形成され開口部を有している。また、エンジンの吸気側に出口用突起32bが形成され開口部を有している。
そして、冷却用中空材30と第4中空部材32と合わせたものほぼ同じ厚みで第3中空部材31がそれらの下部、すなわち図示しないクランクシャフト側に設けられている。第3中空部材31についても、エンジンの排気側に入口用突起31aが形成され開口部を有している。また、エンジンの吸気側に出口用突起31bが形成され開口部を有している。
そして、オイル通路用パイプ材20、冷却用中空材30、第3中空部材31、及び第4中空部材32は、それぞれ溶接、又はロウ付けされてインサート部材35をなしている。そしてシリンダブロック10はインサート部材35が鋳包まれて形成され、冷却用中空材30の内側がウォータジャケット16となる。
また、第3中空部材31及び第4中空部材32の内側がEGRクーラーとして用いる。
第1の効果として、ウォータジャケット16による過冷却を防ぐ効果がある点が挙げられる。
シリンダ12の周囲で冷却用中空材30よりもクランクシャフト側に第3中空部材31が備えられ、冷却用中空材30と第3中空部材31がお互いの外面で接合され、オイル通路用パイプ材20の外表面に第3中空部材31が接合され、冷却用中空材30の外周に第4中空部材32が備えられ、冷却用中空材30の外表面と接合されインサート部材35を形成される。
この際に冷却用中空材30の内面がウォータジャケット16として働き、冷却水を流してシリンダブロック10を冷却する。
一方、シリンダブロック10の下部は、特に発熱しないため本来あまり冷却を必要としない。逆にエンジン始動時にはエンジンオイルが硬いため、温めた方がシリンダ12やピストンにダメージが少なくて済む。
このような理由から、冷却用中空材30の内面に形成されるウォータジャケット16によって、シリンダブロック10のアッパーデッキ面10a側が冷却される効果を得ることができる。
エンジンにEGRを採用した場合には、排気ガスを吸気側に持ってくる過程で排気ガスを冷却する必要がある。吸気側に熱いままの排気ガスを導入すると、吸気効率が低下しエンジンの燃焼効率が低下する虞があるためである。
このため、EGRクーラーを用いるケースが多いが、第2実施形態のシリンダブロック10においては、第3中空部材31及び第4中空部材32をEGRクーラーとして用いることで、専用のEGRクーラーを必要としなくなるメリットがある。
また、第4中空部材32を通過させる場合には、冷却用中空材30とブロック外壁13の両側から冷却されるので、排気ガスを冷却することが可能である。
そして、専用のEGRクーラーを必要としないことでコストダウンが可能となる。
第3中空部材31には入口用突起31a及び出口用突起31bが形成され、第4中空部材32には入口用突起32a及び出口用突起32bが形成されているので、エンジンの排気側からの配管は、入口用突起31a及び出口用突起32bに接続し、吸気側に接続する配管は出口用突起31b及び出口用突起32bから配管することで、省スペースでの配管を実現することが可能である。
エンジン始動時には、エンジンは十分に暖まっていないため、温度は低いままである。この際にはエンジン摺動部に供給されるエンジンオイルの温度は低く、摺動抵抗も高いためフリクションロスが大きい。
このため、排気ガスで早めにシリンダブロック10を温めてやることで、このフリクションロスを改善する効果が得られる。したがって、燃費向上に寄与することができる。
第4実施形態のシリンダブロック10は、第3次実施形態のシリンダブロック10とその構成は同じである。ただし、第3中空部材31及び第4中空部材32の内部をオイル流路とする点で異なる。
第4実施形態のシリンダブロック10は、上記構成を備えるので、以下に説明する作用、効果を奏する。
第3中空部材31及び第4中空部材32の内側にエンジンオイルを流通させる流路とし、オイルクーラーとして用いることで、専用のオイルクーラーを車載する必要がなくなりコストダウンに貢献する。
また、第3実施形態と同様に、第3中空部材31及び第4中空部材32に加熱されたエンジンオイルを通過させることで、シリンダブロック10とエンジンオイルが熱交換を行い、エンジンの暖気性能を高めることが可能となり燃費向上に貢献することができる。
図10に、シリンダブロック10の内部にあるインサート部材35の斜視図を示す。
第5実施形態のシリンダブロック10は、第3実施形態のシリンダブロック10とその構成においてほぼ同じであるが、第3中空部材31に入口用突起31a及び出口用突起31bを備えて居らず、第4中空部材32にも入口用突起32a及び出口用突起32bを備えていない点で異なる。
第5実施形態のシリンダブロック10は、上記構成を備えるので、以下に説明する作用、効果を奏する。
シリンダブロック10に備える、第3中空部材31の内部や第4中空部材32の内部を空洞とすれば、断熱効果や遮音効果を得ることが可能となる。
この結果、第5実施形態のシリンダブロック10を備えたエンジンは、エンジン稼働時の静粛性を高めることが可能である。
例えば、第1実施形態及び第3実施形態は直列4気筒のエンジン、第2実施形態はV6エンジンを説明しているが、気筒数を増減することを妨げない。また、水平対向エンジン等の他のレイアウトのエンジンに適用することを妨げない。
また、第1実施形態乃至第3実施形態では、ダイカスト法によってシリンダブロック10又はV6型シリンダブロック40を成形しているが、例えばアルミ低圧鋳造などの金型を用いた鋳造方法であれば、本発明を適用可能である。
また、第3実施形態乃至第5実施形態では、第3中空部材31及び第4中空部材32を設けているが、どちらか一方と冷却用中空材30を組み合わせる形態でも良い。
10a アッパーデッキ面
11 シリンダボア
12 シリンダ
13 ブロック外壁
14 ブリッジ
15 ヘッドボルト穴
16 ウォータジャケット
16a 水路開口部
17 クランクボルト穴
18 メインオイル通路
19 ジャーナル面
20 オイル通路用パイプ材
30 冷却用中空材
30a ウォータジャケット突起
35 インサート部材
50 金型
51 上型
51a シリンダボア突起
51b 位置決めピン
52 スライド型
53 固定型
Claims (6)
- 内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、前記シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットと、エンジンオイルの通路であるオイル通路とを備え、金型を用いて鋳造されるクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造において、
内側がメインオイル通路となる第1中空部材と、前記第1中空部材の外面に接合され、前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、からなるインサート部材が形成され、
前記第1中空部材には、前記シリンダの配列方向と直交する2面に第1開口部が形成され、前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、
前記第1開口部及び前記第2開口部に前記金型に形成される挿入突起を差し込んで、前記インサート部材を保持し、
前記金型に保持された前記インサート部材を鋳包んで鋳造され、
前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなることを特徴とするクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造。 - 請求項1に記載のクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造において、
前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に第3中空部材が備えられ、前記第2中空部材と前記第3中空部材がお互いの外面で接合され、
前記第1中空部材の外表面に前記第2中空部材の代わりに前記第3中空部材が接合され、前記インサート部材が形成されることを特徴とするクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造。 - 請求項2に記載のクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造において、
前記第2中空部材の外周に第4中空部材が備えられ、前記第2中空部材の外表面と接合され前記インサート部材が形成されることを特徴とするクローズドデッキタイプのシリンダブロック構造。 - 内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、前記シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットとを備えるクローズドデッキタイプのシリンダブロックにおいて、
前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、
前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、前記第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、
前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、
前記第3中空部材の外周面側に面して入口用突起及び出口用突起が設けられ、前記入口用突起及び前記出口用突起の先端にそれぞれ第3開口部が形成されることで、
前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、
前記第3中空部材の内側がEGR流路となることを特徴とするクローズドデッキタイプのシリンダブロック。 - 内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、前記シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットを備えるクローズドデッキタイプのシリンダブロックにおいて、
前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、
前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、前記第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、
前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、
前記第3中空部材の外周面側に面して入口用突起及び出口用突起が設けられ、前記入口用突起及び前記出口用突起の先端にそれぞれ第3開口部が形成されることで、
前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、
前記第3中空部材の内側をエンジンオイル流路とし、エンジンオイルクーラーとして使用することを特徴とするクローズドデッキタイプのシリンダブロック。 - 内部をピストンが摺動する複数のシリンダと、前記シリンダを冷却する冷却水を流通するウォータジャケットを備えるクローズドデッキタイプのシリンダブロックにおいて、
前記シリンダの周囲に配置される第2中空部材と、
前記シリンダの周囲で前記第2中空部材よりもクランクシャフト側に形成され、前記第2中空部材の外表面に接合される第3中空部材と、を備え、
前記第2中空部材には、前記シリンダの開口部が面するアッパーデッキ面側に水路用突起が設けられ、前記水路用突起の先端に第2開口部が形成され、
前記第2中空部材の内側がウォータジャケットとなり、
前記第3中空部材の内側を空洞とすることを特徴とするクローズドデッキタイプのシリンダブロック。
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