以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態における広域システムの構成を示す図である。図2は、第1の実施形態におけるゲートウェイ装置の構成を示すブロック図である。図3は、第1の実施形態に係るゲートウェイ装置における中央処理部の機能ブロックを示すブロック図である。
図1において、ローカルシステム1は、ゲートウェイ装置(以下、「GW装置」と略記する。)2と、通信可能な複数の監視制御装置(以下、「SC装置」と略記する。)3と、GW装置2及び複数のSC装置3を相互に通信可能に接続する伝送路4とを備えて構成され、ローカル・エリア・ネットワークを構成する。
図1に示す例では、ローカルシステム1は、3個のローカルシステム1−A、1−B、1−Cが示されている。ローカルシステム1−Aは、GW装置2−Aと、複数のSC装置3−Aa、SC装置3−Ab、・・・、SC装置3−Anと、伝送路4−Aとを備えて構成され、ローカルシステム1−Bは、GW装置2−Bと、複数のSC装置3−Ba、SC装置3−Bb、・・・、SC装置3−Bnと、伝送路4−Bとを備えて構成され、そして、ローカルシステム1−Cは、GW装置2−Cと、複数のSC装置3−Ca、SC装置3−Cb、・・・、SC装置3−Cnと、伝送路4−Cとを備えて構成される。
なお、本明細書において、総称する場合にはアルファベットの添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合にはアルファベットの添え字を付した参照符号で示すこととする。
SC装置3は、機器を有線又は無線の伝送路を介して遠隔に監視及び/又は制御する装置であり、GW装置2と伝送路4を介して通信を行う第1通信部と、機器と伝送路を介して通信を行う第2通信部と、機器を監視及び/又は制御する制御部とを備えて構成される(各部についての図示は省略する)。SC装置3は、機器からその動作状態や故障状態等を機器情報として伝送路を介して取得することによって機器を監視し、また、機器の動作状態を制御する制御命令を伝送路を介して機器に送信しその制御結果を機器情報として機器から伝送路を介して受信することによって機器を制御するものである。機器は、照明器具、空調装置、電力メータ、防災設備及び防犯設備等であり、監視目的及び/又は制御目的によって適宜選択される。
GW装置2は、他のローカルシステム1内のGW装置2とインターネット5を介して接続され、フィールドプロトコルのオブジェクトを相互に変換することによって当該ローカルシステム1と他のローカルシステム1とを1個の広域システムに構築する装置であり、その詳細については、後述する。図1に示す例では、3個のローカルシステム1−A、1−B、1−CがGW装置2−A、2−B、2−Cによってインターネット5を介して相互に接続され、広域システムを構成している。
各ローカルシステム1では、ローカルシステム1内で用いられる通信プロトコルであるフィールドプロトコルとして本実施形態では例えばBACnet/IPやLonTalkが用いられる。但し、これに限定するものではなく、任意のフィールドプロトコルとしての通信プロトコルでよい。
BACnetは、前述したように米国冷暖房空調工業会が主導的に開発した標準規格である。BACnetのプロトコルアーキテクチャは、物理層、データリンク層、ネットワーク層及びアプリケーション層の4層の縮退構造である。本発明は、アプリケーション層に関わるものであり、本発明に係るゲートウェイ装置は、このアプリケーション層において通信プロトコルを変換するものである。BACnetの伝送方式は、IP、イーサネット(Ethernet、登録商標、ISO/IEC 8802.3)、ARCNET(ANSI/ATA 878.1)、MS/TP(Master Slave/Token Passing、ANSI/ASHRAE 135-1995 RS-485)、PTP(Point-to-Point、ANSI/ASHRAE 135-1995 RS-232)及びLONTalk(ANSI/EIA709.1-A-1999)が用意されており適宜選択されるが、本実施形態では、BACnet/IPを用いている。
BACnetでは、データは、オブジェクト、インスタンス及びプロパティという用語で表現され、通信規約は、サービスという用語で表現され、情報及び制御は、全てこれらの用語で定義される。これによって、異なるベンダがBACnetを採用することによりそれらデバイス同士が相互に運用可能となっている。BACnetでは、機器に関する全ての情報がオブジェクトという用語で定義され、抽象化される。オブジェクトは、予め定められた複数のプロパティ(属性)を備えて構成され、BACnetのシステム内で識別可能とするためにオブジェクト識別子(オブジェクトID)というプロパティを持つ。オブジェクトの監視や変更は、このプロパティを通じて行われる。サービスは、プロパティを読み書きする場合におけるその読み書きの行為のことであり、BACnet機器が、他のBACnet機器から情報を受け取ったり、他のBACnet機器に或る動作をするように命令したり、他のBACnet機器に当該BACnet機器に起こったことを通知したりする手続を定めたものである。BACnet機器間におけるこのような情報交換は、サービス・メッセージをオブジェクトに対し発行し、それに応答する形で実行される。
LonWorksでは、データは、SNVT(Standard Network Variable Types)という用語で表現され、通信規約は、LonTalkで表現される。SNVTは、基本的に数値(変数)のみによって構成され、その単位、変数型、バイト数等は予め固定的に決まっている。即ち、SNVTにおけるオブジェクトは、プロパティとして変数のみを備える。
本発明は、BACnetのように機器情報が複数のデータで表される場合でも、LonWorksのように機器情報が1個のデータで表される場合でも適用可能である。
図2において、GW装置2は、通信インタフェース部(以下、「通信IF部」と略記する。)11と、中央処理部12と、第1記憶部13と、第2記憶部14と、第3記憶部15と、複数のフィールドプロトコル通信インタフェース部16(以下、「FP通信IF部」と略記する。)と、シリアルコンソール部17と、バス18とを備えて構成される。図2に示す例では、当該GW装置2が2個のフィールドプロトコルに対応可能とする観点から、GW装置2は、2個の第1及び第2FP通信IF部16−a、16−bを備えている。
通信IF部11は、インターネット5を介して他のローカルシステム1内のGW装置2と通信を行うためのインターフェース回路である。通信IF部11は、中央処理部12からのデータに基づいてインターネット5の伝送方式に従った通信信号を生成すると共にインターネット5からの通信信号を中央処理部12が処理可能な形式のデータに変換する。通信IF部11は、例えば、イーサカード、モデム及びADSL(Asymmetric Digital Susbcriber Line)モデム等である。
FP通信IF部16は、伝送路4を介して当該GW装置2のローカルシステム1内におけるSC装置3と通信を行うためのインターフェース回路である。第1FP通信IF部16−aは、中央処理部12からのデータに基づいて第1フィールドプロトコル、例えばBACnet/IPの伝送方式に従った通信信号を生成すると共に第1フィールドプロトコルに基づく通信信号を中央処理部12が処理可能な形式のデータに変換する。第2FP通信IF部16−bは、中央処理部12からのデータに基づいて第2フィールドプロトコル、例えばLonTalkの伝送方式に従った通信信号を生成すると共に第2フィールドプロトコルに基づく通信信号を中央処理部12が処理可能な形式のデータに変換する。
なお、ローカルシステム1は、第1フィールドプロトコルを用いたサブネットワークと第2フィールドプロトコルを用いたサブネットワークとから構成されるネットワークでも、また、第1フィールドプロトコルを用いたネットワークでも、あるいは、第2フィールドプロトコルを用いたネットワークでもよい。
シリアルコンソール部17は、シリアルコンソールが接続され、シリアルコンソールとの間で情報を入出力する回路であり、例えばRS−232Cのシリアルポートを構成する回路である。
中央処理部12は、例えば、マイクロプロセッサやその周辺回路等で構成され、図3に示すように、機能的に、IP準拠アプリケーションプロトコルスタック部(以下、「IP準拠APプロトコルスタック部」と略記する。)21と、オブジェクト逆変換部22と、オブジェクト変換部23と、フィールドプロトコル準拠アプリケーションプロトコルスタック部(以下、「FP準拠APプロトコルスタック部」と略記する。)24と、共通オブジェクト情報管理部(COb情報管理部)25とを備えると共に、各制御プログラムに従い通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16及びシリアルコンソール部17を当該機能に応じてそれぞれ制御する。
IP準拠APプロトコルスタック部21は、本実施形態ではインターネット5を介して他のGW装置2と通信を行うことから、TCP/IP等から成るインターネットプロトコル群を実装しているソフトウェア群であり、通信IF部11を制御する最下層の通信IF部11用のデバイスドライバ、イーサネットフレーム等を制御するデータリンク層のソフトウェア、IP(Internet Protocol)のネットワーク層のソフトウェア、及び、TCP(Transmission Control Protocol)等の上位層のソフトウェアを備えて構成される。
FP準拠APプロトコルスタック部24は、ローカルシステム1で使用される通信プロトコルを実装しているソフトウェア群であり、FP通信IF部16を制御する最下層のFP通信IF部16用のデバイスドライバ、フィールドプロトコルに対応したデータリンク層のソフトウェア、フィールドプロトコルに対応したネットワーク層のソフトウェア、及び、フィールドプロトコルに対応したアプリケーション層におけるソフトウェアを備えて構成される。
図3に示す例では、当該GW装置2が2個の第1及び第2FP通信IF部16−a、16−bを備えることから、中央処理部12は、第1及び第2FP通信IF部16−a、16−bにそれぞれ対応する2個の第1及び第2FP準拠APプロトコルスタック部24−a、24−bを備えている。
オブジェクト逆変換部22は、インターネット5を介して他のGW装置2から後述の共通メッセージを受付けると、共通メッセージの分析を行って後述の共通オブジェクトをフィールドプロトコルのオブジェクト(以下、「FPオブジェクト」と略記する。)へ変換しこのFPオブジェクトを収容するフィールドプロトコルのメッセージ(以下、「FPメッセージ」と略記する、)を生成するものである。オブジェクト逆変換部22は、IP準拠APプロトコルスタック部21から共通メッセージの通知を受付けこの受付けた共通メッセージに含まれる共通オブジェクトを取り出す共通オブジェクト受付部31と、共通オブジェクト受付部31で取り出された共通オブジェクトを各フィールドプロトコルのFPオブジェクトへ変換するアクセサモジュール集合部32と、FP準拠APプロトコルスタック部24ごとに用意されアクセサモジュール集合部32で変換されたFPオブジェクトを収容するFPメッセージを生成し当該FPメッセージに対応するFP準拠APプロトコルスタック部24へ通知するフィールドプロトコル用通知部(以下、「FP用通知部」と略記する。)33とを備える。
図3に示す例では、FP準拠APプロトコルスタック部24が第1及び第2FP準拠APプロトコルスタック部24−a、24−bの2個であることから、FP用通知部33は、第1FP準拠APプロトコルスタック部24−aに第1フィールドプロトコルのFPオブジェクトを通知する第1FP用通知部33−a及び第2FP準拠APプロトコルスタック部24−bに第2フィールドプロトコルのFPオブジェクトを通知する第2FP用通知部33−bの2個が用意されている。
アクセサモジュール集合部32は、アクセサモジュール管理部321と、FPオブジェクトの個数に応じた個数である複数のアクセサモジュール(図3では「AM」と略記する。)322とを備えて構成される。アクセサモジュール322は、FP通信IF部16の個数に対応した複数のフィールドプロトコルアクセス(以下、「FPアクセス」と略記し、図3では「FPA」と略記する。)3221を備えて構成される。図3に示す例では、当該ゲートウェイ装置2が2個の第1及び第2FP通信IF部16−a、16−bを備えることから、アクセサモジュール322は、2個のFPアクセス3221を備えている。即ち、アクセサモジュール322−aは、第1及び第2FPアクセス3221−Aa、3221−Abを備え、アクセサモジュール322−bは、第1及び第2FPアクセス3221−Ba、3221−Bbを備える。アクセスモジュール管理部321は、共通オブジェクトからFPオブジェクトに変換すると共に、この変換したFPオブジェクトをこれに対応するFPアクセス3221に通知する。即ち、アクセスモジュール管理部321は、変換したFPオブジェクトが第1フィールドプロトコル(例えばBACnet)のFPオブジェクトである場合には第1FPアクセス3221−Aに通知し、変換したFPオブジェクトが第2フィールドプロトコル(例えばLonTalk)のFPオブジェクトである場合には第2FPアクセス3221−Bに通知する。FPアクセス3221は、FPオブジェクトを処理し、処理結果をFP用通知部33に通知するオブジェクトインタフェースである。
オブジェクト変換部23は、当該GW装置2のローカルシステム1内におけるSC装置3からFPメッセージを受付けると、このFPメッセージを実行する機器を監視及び/又は制御するSC装置3が他のGW装置2のローカルシステム1内におけるSC装置3である場合に、FPメッセージの分析を行ってFPオブジェクトを共通オブジェクトへ変換し共通メッセージを生成するものである。オブジェクト変換部23は、FP準拠APプロトコルスタック部24ごとに用意されFP準拠APプロトコルスタック部24からFPメッセージの通知を受付けこの受付けたFPメッセージに含まれるFPオブジェクトを取り出すフィールドプロトコル用受付部(以下、「FP用受付部」と略記する。)38と、FP用受付部38で取り出されたFPオブジェクトを共通オブジェクトに変換する共通オブジェクト変換本体部(以下、「COb変換本体部」と略記する。)37と、COb変換本体部37で変換された共通オブジェクトを特定する情報(共通オブジェクト特定情報)を収容する共通メッセージを生成しIP準拠APプロトコルスタック部21へ通知すると共に当該GW装置2のローカルシステム1内におけるSC装置3の要求によりFPオブジェクト−共通オブジェクト変換マップの所定の内容をそのSC装置3に返信して公開する共通オブジェクト通知部36とを備える。
図3に示す例では、FP準拠APプロトコルスタック部24が第1及び第2FP準拠APプロトコルスタック部24−a、24−bの2個であることから、FP用受付部38は、第1FP準拠APプロトコルスタック部24−aから第1フィールドプロトコルのFPメッセージを受付ける第1FP用受付部38−a及び第2FP準拠APプロトコルスタック部24−bから第2フィールドプロトコルのFPメッセージを受付ける第2FP用受付部38−bの2個が用意されている。
図2に戻って、第1記憶部13は、中央処理部12の所謂ワーキングメモリであり、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶素子を備えて構成される。第2記憶部14は、制御プログラム等の各種プログラムや各種プログラムを実行するために必要であって書換え不要な情報を記憶するメモリであり、例えばROM(Read Only Memory)等の不揮発性の記憶素子を備えて構成される。
第3記憶部15は、FPオブジェクト−共通オブジェクト変換マップ(以下、「FPOb−COb変換マップ」と略記する。)を記憶するFPオブジェクト−共通オブジェクト変換マップ記憶部(以下、「FPOb−COb変換マップ記憶部」と略記する。)41と、共通オブジェクト送信テーブルを記憶する共通オブジェクト送信テーブル記憶部42と、FPオブジェクト送信テーブルを記憶するFPオブジェクト送信テーブル記憶部43とを備えて構成され、各種プログラムを実行するために必要であって書換えの必要な情報を記憶するメモリであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の書換え可能な不揮発性の記憶素子を備えて構成される。
共通オブジェクトは、インターネット5を介して複数のローカルシステム1を1つに纏めて広域システムとするためにGW装置2間で共通に使用するオブジェクトである。その一特徴として、共通オブジェクトは、異なるフィールドプロトコルで共通に使用可能なインタフェースである共通インタフェースと、特定のフィールドプロトコルで使用されるインタフェースである固有インタフェースとを備えて構成される。このような共通オブジェクトを用いることにより、複数のフィールドプロトコルにおいて、一のフィールドプロトコルから他のフィールドプロトコルに変換する際に、一のフィールドプロトコルと他のフィールドプロトコルとを1対1で対応させて変換する場合に較べて、変換の際に用いる変換マップのデータ量を少なくすることができ、また、同一の手順によって変換することができる。また、共通オブジェクトに含まれている共通インタフェースの変数プロパティを参照したり、関数を実行したりすることにより、共通オブジェクトを参照するだけで、そのメタ情報(属性、使用方法)等を認識することができる。また、共通オブジェクトにこのような共通インタフェースを備えることで、さらに、変換マップのデータ量を少なくすることができる。
監視及び制御が基本的に値の読み込み、書込み及び自発的な発報によって行われることに着目し、共通インタフェース及び固有インタフェースは、一のSC装置3が他のSC装置3から値を取得する場合に使用されるプロパティであるGet関数(ゲット関数)、一のSC装置3が他のSC装置3へ値を書き込む場合に使用されるプロパティであるSet関数(セット関数)、及び、一のSC装置3が自発的に値の変化を通知する場合に使用されるプロパティであるEventのうち少なくとも1つを備えて構成される。
まず、第1ステップとして、共通インタフェースが管理点や物理量を元に作成され、この作成された共通インタフェースで表現されるプロパティを各フィールドプロトコルのオブジェクトにおけるプロパティから抽出する。
次に、第2ステップとして、抽出後に残ったプロパティで固有インタフェースを作成する。この固有インタフェースを作成する場合に、残ったプロパティにおいて同種のプロパティ同士を纏めて固有インタフェースを作成してもよい。
本発明は、複数のフィールドプロトコル間で少なくとも一部の機器情報が共通インターフェースに割り付け可能であれば、オブジェクト指向のフィールドプロトコルでもオブジェクト指向ではないフィールドプロトコルでもよい。
ここで、GW装置2が対応するフィールドプロトコルがLonTalk及びBACnetである場合において共通オブジェクトの作成方法を具体的に説明する。図4は、共通オブジェクトの作成方法を一具体例に沿って説明するための図である。
図4において、まず、例えば、温度に関する共通インタフェース(温度インタフェース)が作成される。例えば、GetValueTemperature関数、SetValueTemperature関数及びEventValueTemperature関数をプロパティとして備える温度インタフェース531が作成される。そして、この温度インタフェースで表現されるプロパティをLONの変数(LON SNVT)及びBACnetのオブジェクトから抽出する。即ち、これによって、LONでは、温度に関するアナログ値管理点用の変数であるSNVT_temp_f51が着目され、そのプロパティであるTemperature値が抽出される。そして、BACnetでは、AnalogInput52が着目され、Present_Value、Status_Flags、Reliability、Out_Of_Service、Units及びResolutionが抽出される。
次に、抽出後に残ったプロパティで固有インタフェースを作成する。SNVT_temp_f51には残ったプロパティはないので、LonWorksのSNVT_temp_f51に対して固有インタフェースは、作成されない。一方、AnalogInput52には、Object_Identifier、Object_Name、Object_Type、Description、Device_Type、Event_State、Update_Interval、Min_Pres_Value、Max_Pres_Value、COV_Increment、Time_Delay、Notification_Class、High_Limit、Low_Limit、Deadband、Limit_Enable、Event_Enable、Acked_Transitions、Notyfy_Typeのプロパティが残るので、固有インタフェースとして、Object_Identifier、Object_Name、Object_Type、Description、Device_Type及びUpdate_Intervalを纏めてGetObjInformation関数及びSetObjInformation関数をプロパティとして備えるオブジェクト情報インタフェース532、Min_Pres_Value及びMax_Pres_Valueを纏めてGetRangeValue関数及びSetRangeValue関数をプロパティとして備える範囲設定インタフェース533、そして、Event_State、COV_Increment、Time_Delay、Notification_Class、High_Limit、Low_Limit、Deadband、Limit_Enable、Event_Enable、Acked_Transitions及びNotyfy_Typeを纏めてGetEventCondition及びSetEventConditionを備えるイベント設定インタフェース534がそれぞれ作成される。
このような手順によってSNVT_temp_f51とAnalogInput52とに対する共通オブジェクト53が作成される。このような共通オブジェクト53が当該GW装置2が対応するフィールドプロトコルのプロパティごとに作成される。
そして、FPOb−COb変換マップは、FPオブジェクトのプロパティと共通オブジェクトのインタフェースとの対応関係を示す情報であり、FPオブジェクトから共通オブジェクトへ、及び、共通オブジェクトからFPオブジェクトへ変換するために使用される。例えば、上述の具体例の場合では、FPOb−COb変換マップは、LonWorksのSNVT_temp_f51におけるTemperature値と共通インタフェースの温度インタフェース531との対応関係を示す情報、BACnetのAnalogInput52におけるPresent_Value、Status_Flags、Reliability、Out_Of_Service、Units及びResolutionと共通インタフェースの温度インタフェース531との対応関係を示す情報、BACnetのAnalogInput52におけるObject_Identifier、Object_Name、Object_Type、Description、Device_Type及びUpdate_Intervalと固有インタフェースのオブジェクト情報インタフェース532との対応関係を示す情報、BACnetのAnalogInput52におけるMin_Pres_Value及びMax_Pres_Valueと固有インタフェースの範囲設定インタフェース533との対応関係を示す情報、そして、BACnetのAnalogInput52におけるEvent_State、COV_Increment、Time_Delay、Notification_Class、High_Limit、Low_Limit、Deadband、Limit_Enable、Event_Enable、Acked_Transitions及びNotyfy_Typeとイベント設定インタフェース534との対応関係を示す情報である。例えば、共通オブジェクト53の各インタフェース531〜534には、識別子(共通オブジェクトインタフェース識別子)が付与されており、この共通オブジェクトインタフェース識別子をオブジェクト識別子及びプロパティ名に対応付けることによって対応関係が示される。
図5は、共通オブジェクト送信テーブルの構成及びFPオブジェクト送信テーブルの構成を示す図である。図5(A)は、共通オブジェクト送信テーブルの構成を示し、図5(B)は、FPオブジェクト送信テーブルの構成を示す。
共通オブジェクト送信テーブルは、GW装置2が当該GW装置2のローカルシステム1内におけるSC装置3からFPメッセージを受信した場合に、この受信したFPメッセージのFPオブジェクトを変換した共通オブジェクトの共通オブジェクト特定情報を収容する共通メッセージを送信すべき送信先を示す情報を登録するテーブルである。図5(A)に示すように、共通オブジェクト送信テーブル60は、例えば、FPメッセージを送信した送信元のSC装置3における通信アドレスを登録する送信元SCアドレス部61と、FPメッセージに収容されていたFPオブジェクトを特定する情報(FPオブジェクト特定情報)を登録するFPオブジェクト特定情報部62と、FPオブジェクトに対応する共通オブジェクトを収容した共通メッセージを送信する送信先であるGW装置2の通信アドレスを登録する送信先GWアドレス部63とを備えて構成され、送信元SCアドレス部61に登録されるSC装置3の通信アドレスとFPオブジェクト特定情報との組ごとに作成される。
FPオブジェクト送信テーブルは、GW装置2が他のGW装置2から共通メッセージを受信した場合に、この受信した共通メッセージの共通オブジェクト特定情報で特定される共通オブジェクトを変換したFPオブジェクトを収容するFPメッセージを送信すべき送信先を示す情報を登録するテーブルである。図5(B)に示すように、FPオブジェクト送信テーブル70は、例えば、共通メッセージを送信した送信元のGW装置2における通信アドレスを登録する送信元GWアドレス部71と、共通メッセージに収容されていた共通オブジェクトを特定する共通オブジェクト特定情報を登録する共通オブジェクト特定情報部72と、共通オブジェクトに対応するFPオブジェクトを収容したFPメッセージを送信する送信先であるSC装置3の通信アドレスを登録する送信先SCアドレス部73とを備えて構成され、送信元GWアドレス部71に登録されるGW装置2の通信アドレスと共通オブジェクト特定情報との組ごとに作成される。
本実施形態では、各GW装置2は、インターネット5を介して相互に通信可能に接続されることから、GW装置2の通信アドレスは、IPアドレスが用いられる。またSC装置3の通信アドレスは、例えば、デバイスIDやMAC(Media Access Control)アドレスやIPアドレスが用いられる。
また、本実施形態では、FPOb−COb変換マップは、上述のように構成されるので、共通オブジェクト特定情報は、共通オブジェクト識別子及び共通オブジェクトインタフェース識別子である。共通オブジェクト識別子は、共通オブジェクトを識別し特定する識別子である。そして、FPオブジェクト特定情報は、オブジェクト識別子及びプロパティ名である。
また、図3において、共通オブジェクト情報管理部25は、ローカルシステム内のSC装置3から広域システム内において使用可能な共通オブジェクトの問合せがあるとFPOb−COb変換マップを参照してその応答を返信すると共に、他のSC装置3から広域システム内において使用可能な共通オブジェクトの問合せがあるとFPOb−COb変換マップを参照してその応答を返信する。
そして、図2に戻って、これら中央処理部12、第1記憶部13、第2記憶部14、第3記憶部15、FP通信IF部16及びシリアルコンソール部17は、データを相互に交換することができるようにバス18にそれぞれ接続される。
次に、第1の実施形態におけるGW装置2の動作について説明する。
(第1の実施形態の動作)
図6は、オブジェクト変換部の動作を示すフローチャートである。図6において、オブジェクト変換部23のCOb変換本体部37は、FP準拠APプロトコルスタック部24で当該GW装置2のローカルシステム1からFPメッセージを、本実施形態ではBACnetのサービス・メッセージやLonTalkのサービス・メッセージを受信すると(S11)、このFPメッセージの分析を行う(S12)。このフィールドプロトコルのメッセージの分析は、このフィールドプロトコルのメッセージを送信した送信元のSC装置3における通信アドレスを検出し、FPメッセージに収容されるオブジェクトからFPオブジェクト特定情報を検出すること(即ち、BACnetの場合ではオブジェクト識別子、インスタンスNo(インスタンス番号)及びプロパティ識別子)である。
次に、COb変換本体部37は、この分析結果に基づいてFPOb−COb変換マップから、この受信したFPメッセージに収容されるFPオブジェクトに対応するFPOb−COb変換マップを検索する(S13)。
次に、COb変換本体部37は、検索結果からこの受信したFPメッセージに収容されるFPオブジェクトに対応するFPOb−COb変換マップの有無を判断する(S14)。判断の結果、FPOb−COb変換マップが無い場合(無し)には、COb変換本体部37は、このFPメッセージを処理することができない旨を示すエラー・FPメッセージをこのFPメッセージを送信したローカルシステム1内のSC装置3に返信し(S19)、処理を終了する。一方、判断の結果、FPOb−COb変換マップが有る場合(有り)には、COb変換本体部37は、この受信したFPメッセージが引数等の数値データを送信するFPメッセージであるか否かを判断する(S15)。即ち、COb変換本体部37は、送信先のSC装置3に数値データを書き込むメッセージであるか否かを判断する。
判断の結果、数値データを送信するメッセージである場合(YES)には、COb変換本体部37は、数値データを共通オブジェクトの型に変換し、処理S17を実行する。一方、判断の結果、数値データを送信するメッセージでない場合(NO)には、COb変換本体部37は、処理S17を実行する。
処理S17において、COb変換本体部37は、共通メッセージを組み立てる。即ち、本実施形態では、COb変換本体部37は、処理S13の検索結果におけるFPOb−COb変換マップからこの受信したFPメッセージに収容されるFPオブジェクトに対応する共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を取得する。COb変換本体部37は、処理S12の分析結果に基づいて共通オブジェクト送信テーブル60を検索し、検索結果から送信先のGW装置2における通信アドレスを取得する。そして、COb変換本体部37は、この検索結果に基づく通信アドレス宛てにこの取得した共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を収容すると共に必要に応じて数値データを収容する共通メッセージを生成する。
そして、COb変換本体部37は、IP準拠APプロトコルスタック部21を用いてこの共通メッセージを送信し(S18)、処理を終了する。共通メッセージは、IP準拠APプロトコルスタック部21による処理により、ネットワーク層のIPヘッダ及びデータリンク層のフレームヘッダが順次に付加され、通信IF部11からインターネット5へ送出され、送信先のGW装置2に送信される。
このように動作することによってGW装置2は、FPオブジェクトを共通オブジェクトに変換することができ、FPメッセージを実行すべきSC装置3をローカルシステム1内に持つGW装置2へ共通メッセージを送信することができる。
図7は、オブジェクト逆変換部の動作を示すフローチャートである。図7において、オブジェクト逆変換部22のアクセサモジュール集合部32は、IP準拠APプロトコルスタック部21でインターネット5(他のGW装置2)から共通メッセージを受信すると(S31)、この共通メッセージの分析を行う(S32)。この共通メッセージの分析は、この共通メッセージを送信した送信元のGW装置2における通信アドレスを検出し、共通メッセージに収容される共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を検出することである。
次に、アクセサモジュール集合部32は、分析結果に基づいてFPOb−COb変換マップから、この受信した共通メッセージの共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)に対応するFPOb−COb変換マップを検索する(S33)。
次に、アクセサモジュール集合部32は、検索結果からこの受信した共通メッセージの共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)に対応するFPOb−COb変換マップの有無を判断する(S34)。判断の結果、FPOb−COb変換マップが無い場合(無し)には、アクセサモジュール集合部32は、この共通メッセージを処理することができない旨を示すエラー・FP・メッセージに対応する共通メッセージを処理S31で受信した共通メッセージを送信したGW装置2に返信し(S39)、処理を終了する。一方、判断の結果、FPOb−COb変換マップが有る場合(有り)には、アクセサモジュール集合部32は、この受信した共通メッセージが数値データを送信するメッセージであるか否かを判断する(S35)。即ち、アクセサモジュール集合部32は、送信先のSC装置3に数値データを書き込む共通メッセージであるか否かを判断する。
判断の結果、数値データを送信する共通メッセージである場合(YES)には、アクセサモジュール集合部32は、数値データをフィールドプロトコルの型に変換し、処理S37を実行する。一方、判断の結果、数値データを送信する共通メッセージでない場合(NO)には、アクセサモジュール集合部32は、処理S37を実行する。
処理S37において、アクセサモジュール集合部32は、FPメッセージを組み立てる。即ち、本実施形態では、アクセサモジュール集合部32のアクセサモジュール管理部321は、処理S33の検索結果におけるFPOb−COb変換マップからこの受信した共通メッセージに収容される共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)に対応するフィールドプロトコルのFPオブジェクト特定情報を取得する。アクセサモジュール管理部321は、処理S12の分析結果に基づいてFPオブジェクト送信テーブル70を検索し、検索結果から送信先のSC装置3における通信アドレスを取得する。そして、アクセサモジュール管理部321は、この検索結果に基づく通信アドレス及びFPオブジェクト特定情報をアクセサモジュール322に通知し、アクセサモジュール322は、通知されたFPオブジェクト特定情報に応じたフィールドプロトコルアクセサ3221で、この検索結果に基づく通信アドレス宛てに必要に応じて数値データを用いてこの取得したFPオブジェクト特定情報に対応するFPメッセージを生成する。
そして、アクセサモジュール集合部32は、FP準拠APプロトコルスタック部24を用いてこのFPメッセージを送信し(S38)、処理を終了する。FPメッセージは、FP準拠APプロトコルスタック部24によって処理され、FP通信IF部16からローカルシステム1へ送出され、送信先のSC装置3に送信され、送信先のSC装置3で実行される。
このように動作することによってGW装置2は、共通オブジェクトをFPオブジェクトに変換することができ、FPメッセージを実行するSC装置3に送信することができる。
以上のようにGW装置2は、FPオブジェクトをGW装置2間で共通に使用するために定義した共通オブジェクトに双方向で変換するので、複数のローカルシステム1−A、1−B、1−Cを、インターネット5を介して接続して広域システムにすることができる。また、FPオブジェクトをGW装置2間で共通に使用するために定義した共通オブジェクトに双方向で変換するので、既存のビルに導入する場合でも、各SC装置3−A〜3−CのIPアドレスを変更する必要がない。
次に、GW装置2の動作をより明確に説明するために、図1に示すローカルシステム1−A内のSC装置3−Aa(HIM)がローカルシステム1−B内のSC装置3−Ba(Icont)にBACnetにおけるサービス・メッセージの一例である「ReadProperty」を実行させる場合について説明する。
なお、ローカルシステム1−A内において、GW装置2−Aにおける通信アドレスは、IPアドレスの「192.168.0.1」であり、SC装置3−Aaの通信アドレスは、「0x05」であるとする。ローカルシステム1−B内において、GW装置2−Bにおける通信アドレスは、IPアドレスの「192.168.0.2」であり、SC装置3−Baの通信アドレスは、「0x10」であるとする。また、ローカルシステム1−A及びローカルシステム1−Bは、フィールドプロトコルとしてBACnetを採用しているものとする。このように本発明に係るGW装置2は、送信元のGW装置2におけるローカルシステムのフィールドプロトコルと送信先のGW装置2におけるローカルシステムのフィールドプロトコルが異なる場合だけでなく、同一の場合でもよい。
図8は、図1に示すローカルシステム1−A内のSC装置3−Aaがローカルシステム1−B内のSC装置3−Baに「ReadProperty」を実行させる場合の動作示すシーケンス図である。
図8において、SC装置3−Aaは、SC装置3−Baに「ReadProperty」を実行させるべく、「ReadProperty」のFPメッセージ(サービス・メッセージ)を生成し、ローカルシステム1−A内に送信する(C11)。
SC装置3−Aaからこの「ReadProperty」のFPメッセージを受信したGW装置2−Aは、図6に示す処理S11乃至処理S19を実行する(C12)。この処理の実行により、GW装置2−Aは、「ReadProperty」のFPメッセージに対応するFPOb−COb変換マップを検索し、検索したFPOb−COb変換マップから共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を取得する。また、GW装置2−Aは、共通オブジェクト送信テーブル60から送信先のGW装置2の通信アドレスを検索して取得する。そして、GW装置2−Aは、送信元のGW装置2における通信アドレスとして当該GW装置2−Aのインターネット側のIPアドレスである「200.0.0.1」を収容し、送信先のGW装置2−Bにおける通信アドレスとしてインターネット側のIPアドレス「200.0.0.2」を収容し、共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を収容する共通メッセージを生成する。
GW装置2−Aは、共通メッセージが生成されると、共通メッセージをインターネット5を介して送信先のGW装置2−Bに送信する(C13)。
GW装置2−Aからこの共通メッセージを受信したGW装置2−Bは、図7に示す処理S31乃至処理S39を実行する(C14)。この処理の実行により、GW装置2−Bは、共通メッセージに収容される共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)に対応するFPOb−COb変換マップを検索し、検索したFPOb−COb変換マップからFPオブジェクト特定情報(オブジェクト識別子及びプロパティ名)を取得する。また、GW装置2−Bは、FPオブジェクト送信テーブル70から送信先のSC装置3−Baの通信アドレスを検索して取得する。そして、GW装置2−Bは、「ReadProperty」のFPメッセージ(サービス・メッセージ)を生成し、ローカルシステム1−B内のSC装置3−Baにこの「ReadProperty」のFPメッセージを送信する(C15)。
GW装置2−Bからこの「ReadProperty」のFPメッセージ(サービス・メッセージ)を受信したSC装置3−Baは、FPメッセージに収容されているオブジェクトに対し、「ReadProperty」を実行し、その実行結果を取得する(C16)。そして、SC装置3−Baは、「ReadProperty」のFPメッセージに対する返信として「ComplexAck」のFPメッセージを生成し、ローカルシステム1−B内に送信する(C17)。
GW装置2−Bは、「ComplexAck」のFPメッセージに対応するFPOb−COb変換マップを検索し、検索したFPOb−COb変換マップから共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を取得する。また、GW装置2−Bは、共通オブジェクト送信テーブル60から送信先のGW装置2の通信アドレスを検索して取得する。そして、GW装置2−Bは、送信元のGW装置2における通信アドレスとして当該GW装置2−BのIPアドレスである「200.0.0.2」を収容し、送信先のGW装置2−Aにおける通信アドレスとしてIPアドレス「200.0.0.1」を収容し、共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を収容し、実行結果を収容する共通メッセージを生成する。
GW装置2−Bは、共通メッセージが生成されると、共通メッセージを送信先のGW装置2−Aに送信する(C19)。
GW装置2−Bからこの共通メッセージを受信したGW装置2−Aは、図7に示す処理S31乃至処理S39を実行する(C20)。この処理の実行により、GW装置2−Aは、共通メッセージに収容される共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)に対応するFPOb−COb変換マップを検索し、検索したFPOb−COb変換マップからFPオブジェクト特定情報(オブジェクト識別子及びプロパティ名)を取得する。また、GW装置2−Aは、FPオブジェクト送信テーブル70から送信先のSC装置3−Aaの通信アドレスを検索して取得する。そして、GW装置2−Aは、「ComplexAck」のFPメッセージ(サービス・メッセージ)を生成し、ローカルシステム1−A内のSC装置3−Aaにこの「ComplexAck」のFPメッセージを送信する(C21)。
このようにGW装置2−A及びGW装置2−Bがそれぞれ動作することによって、ローカルシステム1−A内のSC装置3−Aa(HIM)は、ローカルシステム1−B内のSC装置3−Ba(Icont)があたかもローカルシステム1−A内のSC装置3であるかのように認識され、ローカルシステム1−A内のSC装置3−Aa(HIM)は、ローカルシステム1−B内の装置3−Ba(Icont)からサービスを受けることができる。即ち、GW装置2−A及びGW装置2−Bによってローカルシステム1−A及びローカルシステム1−Bは、広域システム化される。
なお、上述では、対応可能なフィールドプロトコルの個数が2個の場合について説明したが、2個に限定するものではなく任意の個数でよい。GW装置2は、対応可能なフィールドプロトコルの個数に応じて、FP通信IF部16並びに中央処理部12におけるFP用通知部33、FP用受付部38及びFP準拠APプロトコルスタック部24が複数個用意され、FPOb−COb変換マップが構成される。
次に、別の実施形態について説明する。
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態に係るGW装置は、第1の実施形態にかかるGW装置2にさらに、当該GW装置のローカルシステム1内におけるSC装置3が自発的に発報したイベントを他のローカルシステム1に通知すると共に他のローカルシステム1内におけるSC装置3が自発的に発報したイベントを当該GW装置201のローカルシステム1におけるSC装置3に通知する機能を追加したものである。
図9は、第2の実施形態のGW装置における中央処理部の構成を示す図である。第2の実施形態にかかるGW装置(符号を「201」とする。)は、通信IF部11と、図9に示す中央処理部202と、第1記憶部13と、第2記憶部14と、第3記憶部15と、FP通信IF部16と、シリアルコンソール部17とバス18を備えて構成される。即ち、第2の実施形態に係るGW装置201は、第1の実施形態のGW装置2における中央処理部12の代わりに中央処理部202を用いることを除き、第1の実施形態のGW装置2と同様の構成であるので、通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16、シリアルコンソール部17及びバス18の説明を省略する。
図9において、中央処理部202は、例えば、マイクロプロセッサやその周辺回路等で構成され、機能的に、IP準拠APプロトコルスタック部211と、イベント送信部212と、イベント受信部213と、オブジェクト逆変換部22と、オブジェクト変換部23と、FP準拠APプロトコルスタック部214(214−a、214−b)とを備えると共に、各制御プログラムに従い通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16及びシリアルコンソール部17を制御する。即ち、第2の実施形態に係る中央処理部202は、第1の実施形態に係る中央処理部12に機能的にイベント送信部212及びイベント受信部213が追加されたものである。このため、これらオブジェクト逆変換部22及びオブジェクト変換部23は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
イベント送信部212は、当該GW装置201のローカルシステム1内におけるSC装置3が発行したイベントを監視し、イベントが検出されると他のローカルシステム1のGW装置201に送信するものである。イベント送信部212は、FP準拠APプロトコルスタック部214が受信したFPメッセージの通知を受け、通知されたFPメッセージの中からイベントのFPメッセージを検出する自ローカルシステム内イベント監視部222と、自ローカルシステム内イベント監視部222が検出したイベントのFPメッセージを他のローカルシステム1のGW装置201に送信すべくIP準拠APプロトコルスタック部211に通知する自ローカルシステム内イベント送信制御部221とを備えて構成される。
イベント受信部213は、他のローカルシステム1内におけるSC装置3が発行したイベントを監視し、イベントが検出されると当該GW装置201のローカルシステム1に送信するものである。イベント受信部213は、IP準拠APプロトコルスタック部211が受信した共通メッセージの通知を受け、通知された共通メッセージの中からイベントの共通メッセージを検出する他ローカルシステム内イベント監視部223と、他ローカルシステム内イベント監視部223が検出したイベントの共通メッセージを当該GW装置201のローカルシステム1に送信すべくFP準拠APプロトコルスタック部214に通知する他ローカルシステム内イベント送信制御部224とを備えて構成される。
IP準拠APプロトコルスタック部211は、イベント送信部212から他のローカルシステム1のGW装置201に送信するイベントの共通メッセージを受付けると共に、他のローカルシステム1のGW装置201からの共通メッセージをイベント受信部213にも通知する点を除き、第1の実施形態におけるIP準拠APプロトコルスタック部21と同様であるので、その説明を省略する。
FP準拠APプロトコルスタック部214は、イベント受信部213からローカルシステム1内のSC装置3に送信するイベントのFPメッセージを受付けると共に、ローカルシステム1内のSC装置3から受信したFPメッセージをイベント送信部212にも通知する点を除き、第1の実施形態におけるFP準拠APプロトコルスタック部24と同様であるので、その説明を省略する。
次に、第2の実施形態におけるGW装置201の動作について説明する。
(第2の実施形態の動作)
FP準拠APプロトコルスタック部214は、FPメッセージを受信すると、イベント送信部212にも通知する。この通知を受けると、イベント送信部212は、自ローカルシステム内イベント監視部222を用いて、通知されたFPメッセージの中からイベントのFPメッセージを検出する。イベントのFPメッセージを検出すると、イベント送信部212は、このイベントのFPメッセージをオブジェクト逆変換部22に通知し、共通メッセージに変換させる。共通メッセージに変換されると、イベント送信部212は、自ローカルシステム内イベント送信制御部221を用いて、イベントの共通メッセージを他のローカルシステム1のGW装置201に送信すべくIP準拠APプロトコルスタック部211に通知する。
一方、IP準拠APプロトコルスタック部211は、共通メッセージを受信すると、イベント受信部213にも通知する。この通知を受けると、イベント受信部213は、他ローカルシステム内イベント監視部223を用いて、通知された共通メッセージの中からイベントの共通メッセージを検出する。イベントの共通メッセージを検出すると、イベント受信部213は、他ローカルシステム内イベント送信制御部224を介してオブジェクト変換部23に通知する。オブジェクト変換部23は、このイベントの共通メッセージをイベントのFPメッセージに変換し、変換したイベントのFPメッセージをFP準拠APプロトコルスタック部214を介してローカルシステム1内に送信する。
このように動作するので、第2の実施形態に係るGW装置201は、ローカルシステム1内のSC装置3に生じたイベントを他のローカルシステム1内のSC装置3にも通知することができ、また、他のローカルシステム1内のSC装置3が発報したイベントを当該ローカルシステム1内のSC装置3に通知することができる。
ここで、上述の第2の実施形態に係るGW装置201は、当該GW装置201のローカルシステム1内におけるSC装置3がイベントのFPメッセージを発報すると無差別に他のローカルシステム1のGW装置201に送信し、他のローカルシステム1のGW装置201からイベントの共通メッセージを受信すると無差別にイベントのFPメッセージを当該GW装置201のローカルシステム1に送信したが、当該GW装置201のローカルシステム1内におけるSC装置3が発行したイベントのFPメッセージをイベントの種類に応じて選択的に他のローカルシステム1のGW装置201に送信するように構成してもよい。あるいは、上述の第2の実施形態に係るGW装置201は、他のローカルシステム1のGW装置201から受信したイベントの共通メッセージをイベントの種類及び送信したGW装置201に応じて選択的に当該GW装置201のローカルシステム1におけるSC装置3に送信するように構成してもよい。
図10は、イベント送信先購読情報データベースの構成を示す図である。図11は、イベント購読要求情報を示す図である。図12は、イベント送信元購読情報データベースの構成を示す図である。
この場合において、例えば図10に示すように、共通オブジェクト特定情報(例えば、共通オブジェクトインターフェース識別子)と、イベントの種類と、当該イベントの送信先であるGW装置201(例えば、GW装置201のIPアドレス)とを対応付けて登録するイベント送信先購読情報データベース(以下、「イベント送信先購読情報DB」と略記する。)を第3記憶部15にさらに記憶させる。そして、自ローカルシステム内イベント送信制御部221は、イベントの共通メッセージを送信する際に、イベント送信先購読情報DBを参照し、イベントの共通メッセージにおける共通オブジェクト特定情報に対応する送信先のGW装置201を検索する。そして、検索した送信先のGW装置201に送信すべくIP準拠APプロトコルスタック部211に通知する。もちろん、自ローカルシステム内イベント送信制御部221は、イベント送信先購読情報DBを参照した結果、イベントの共通メッセージにおける共通オブジェクト特定情報に対応する送信先のGW装置201がない場合には、このメッセージを破棄する。このように動作することによって、当該GW装置201のローカルシステム1内におけるSC装置3が発行したイベントのFPメッセージは、選択的に他のローカルシステムのGW装置201に送信される。このため、イベントの種類に応じて送信する必要のあるGW装置201のみに送信されるから、インターネット5の通信トラフィックやローカルシステム1の通信トラフィックを軽減することができる。また、受信側のGW装置201において、必要のないイベントのFPメッセージを受信しないで済むので、選択されなかった他のローカルシステム1におけるGW装置201は、その情報処理の負荷が軽減される。
なお、このようなイベント送信先購読情報DBは、施工時にゲートウェイ装置201の第3記憶部15に記憶させるようにしてもよいが(スタティック)、他のゲートウェイ装置201が購読(受信)を希望するイベントに係る情報、例えば、図11に示すイベント購読要求情報をイベント購読要求情報送信部(不図示)によって当該GW装置201に送信し、当該GW装置201がこの受信したイベント購読要求情報に基づいてイベント送信先購読情報DBをイベント送信先購読情報DB作成部(不図示)によって構築してもよい。図11に示すイベント購読要求情報は、共通オブジェクト特定情報(例えば、共通オブジェクトインタフェース識別子)と、イベントの種類と、当該イベントの送信を希望するGW装置201(例えば、GW装置201のIPアドレス)とが対応付けられている情報である。このように構成することによって、広域システムに新たなローカルシステム1が追加された場合にも自動的に対応することができる。
一方、上述の第2の実施形態におけるGW装置201は、他のローカルシステム1のGW装置201から受信したイベントのFPメッセージをイベントの種類及び送信したGW装置201に応じて選択的に当該GW装置201のローカルシステム1に送信するように構成してもよい。
この場合において、例えば図12に示すように、共通オブジェクト特定情報(例えば、共通オブジェクトインタフェース識別子)と、イベントの種類と、当該イベントの送信元であるGW装置201(例えば、GW装置201のIPアドレス)と、当該GW装置201のローカルシステム1内に送信するか否かを示す送信フラグとを対応付けて登録するイベント送信元購読情報データベース(以下、「イベント送信元購読情報DB」と略記する。)を第3記憶部15にさらに記憶させる。そして、他ローカルシステム内イベント送信制御部224は、他ローカルシステム内イベント監視部223からイベントの共通メッセージが通知されると、イベント送信元購読情報DBを参照し、通知されたイベントの共通メッセージにおける共通オブジェクト特定情報と送信元のGW装置201とに対応する送信フラグを検索する。検索した送信フラグが送信を示す場合には、他ローカルシステム内イベント送信制御部224は、当該GW装置201のローカルシステム1に送信すべくFP準拠APプロトコルスタック部214に通知する。検索した送信フラグが非送信を示す場合には、他ローカルシステム内イベント送信制御部224は、このメッセージを破棄する。このように動作することによって、他のローカルシステム1内におけるSC装置3が発行したイベントのFPメッセージは、選択的に当該GW装置201のローカルシステム1に送信される。このため、イベントの共通メッセージを送信したGW装置201とイベントの種類とに応じて送信する必要のあるイベントのFPメッセージのみ送信されるから、ローカルシステム1の通信トラフィックを軽減することができる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第3の実施形態の構成)
第3の実施形態にかかるGW装置は、第1の実施形態にかかるGW装置2にさらに、共通オブジェクトが追加された場合に広域システム内における他のGW装置にこの追加された共通オブジェクトを通知する機能を追加したものである。
図13は、第3の実施形態のGW装置における中央処理部の構成を示す図である。第3の実施形態にかかるGW装置(符号を「301」とする。)は、通信IF部11と、図13に示す中央処理部302と、第1記憶部13と、第2記憶部14と、第3記憶部15と、FP通信IF部16と、シリアルコンソール部17とバス18を備えて構成される。即ち、第3の実施形態にかかるGW装置301は、第1の実施形態のGW装置2における中央処理部12の代わりに中央処理部302を用いることを除き、第1の実施形態のGW装置2と同様の構成であるので、通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16、シリアルコンソール部17及びバス18の説明を省略する。なお、第3記憶部15のFPOb−COb変換マップ記憶部41には、追加される共通オブジェクトのインターフェースとFPオブジェクトのプロパティとの対応関係を示すFPOb−COb変換マップが予め記憶されているものとする。
図13において、中央処理部302は、例えば、マイクロプロセッサやその周辺回路等で構成され、機能的に、IP準拠APプロトコルスタック部311と、共通オブジェクト広告部312と、共通オブジェクト情報取得部313と、オブジェクト逆変換部22と、オブジェクト変換部23と、FP準拠APプロトコルスタック部24とを備えると共に、各制御プログラムに従い通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16及びシリアルコンソール部17を制御する。即ち、第3の実施形態に係る中央処理部302は、第1の実施形態に係る中央処理部12に機能的に共通オブジェクト広告部312及び共通オブジェクト情報取得部313が追加されたものである。このため、これらオブジェクト逆変換部22、オブジェクト変換部23及びFP準拠APプロトコルスタック部24は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
共通オブジェクト広告部312は、当該GW装置301において、共通オブジェクトが追加された場合に、この追加された共通オブジェクトが使用可能である旨の通知情報とこの追加された共通オブジェクトに対応する共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)とを広域システム内の他のGW装置301に広告するものである。
共通オブジェクト情報取得部313は、広域システム内の他のGW装置301から通知情報と共通オブジェクト特定情報とを取得した場合に、追加された共通オブジェクトを使用可能にすべく、受け取った情報からオブジェクトの生成を行い、取得した共通オブジェクト特定情報に基づいて共通オブジェクト送信テーブルを生成し、第3記憶部15における共通オブジェクト送信テーブル記憶部42に記憶するものである。ここで、受け取る情報は、オブジェクトを構成する複数の共通オブジェクトインタフェース識別子、及び、既に静的又は動的に持っている共通オブジェクトインタフェース識別子の構成情報であり、オブジェクトは、使用されているプロパティに応じて作成される。例えば、共通オブジェクトインタフェース識別子a1で特定されるインタフェースIFa1にはゲット関数のプロパティPa11及びイベントのプロパティPa12で構成され、共通オブジェクトインタフェース識別子a2で特定されるインタフェースIFa2にはゲット関数のプロパティPa21及びイベントのプロパティPa22で構成されているとし、共通オブジェクトインタフェース識別子として、a1、a2を受け取ると、インタフェースIFa1とインタフェースIFa2とから構成されるオブジェクトObAが生成される。
IP準拠APプロトコルスタック部311は、共通オブジェクト広告部312から他のローカルシステム1のGW装置301に送信する通知情報と共通オブジェクト特定情報とを受付けると共に、他のローカルシステム1のGW装置301からの通知情報と共通オブジェクト特定情報とを共通オブジェクト情報取得部313にも通知する点を除き、第1の実施形態におけるIP準拠APプロトコルスタック部21と同様であるので、その説明を省略する。
次に、第3の実施形態におけるGW装置201の動作について説明する。
(第3の実施形態の動作)
共通オブジェクト広告部312がGW装置の新しいオブジェクトの生成と同時にセッションが張られている(通信のできる状態にある)他方のGW装置の共通オブジェクト情報取得部へ通知されるので、これによって共通オブジェクトの追加を検知すると、広域システム内におけるセッションを確立している他のGW装置301にこの追加された共通オブジェクトが使用可能である旨の通知情報とこの追加された共通オブジェクトに対応する共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)を含むメッセージ(共通オブジェクト広告メッセージ)を送信する。
一方、IP準拠APプロトコルスタック部311は、共通オブジェクト広告メッセージを受信すると、共通オブジェクト情報取得部313に通知する。この通知を受けると、共通オブジェクト情報取得部313は、共通オブジェクト広告メッセージから通知情報と共通オブジェクト特定情報を取り出し、この共通オブジェクト特定情報に基づいてFPOb−COb変換マップを検索し、この共通オブジェクト特定情報に対応するFPオブジェクト特定情報を取得する。そして、共通オブジェクト情報取得部313は、当該GW装置2のローカルシステム1内におけるSC装置3の通信アドレス、共通オブジェクト広告メッセージの送信元のGW装置2における通信アドレス及びこのFPオブジェクト特定情報に基づいて共通オブジェクト送信テーブル60を生成し、共通オブジェクト送信テーブル記憶部42に記憶する。
このように動作することによって、広域システム内における1個のGW装置301に共通オブジェクトを追加されると、広域システム内における他のGW装置301は、この追加された共通オブジェクトを自動的に認識することができ、そして、この追加された共通オブジェクトに対応する共通オブジェクト送信テーブルが生成され、共通オブジェクト送信テーブル記憶部42に記憶されるから、この追加された共通オブジェクトを利用することができる。
ここで、上述では、共通オブジェクトが追加されたことをトリガに追加された共通オブジェクト特定情報を共通オブジェクト広告部312が広域システム内に広告したが、新たなセッションを確立したGW装置301があった場合に、この旨をIP準拠APプロトコルスタック部311から受け、この新たにセッションを確立したGW装置301に共通オブジェクト特定情報を送信するようにしてもよい。このように構成することによって広域システムに新規に加わったGW装置301は、自動的に、広域システム内で利用可能な共通オブジェクトを認識することができる。
また、FPOb−COb変換マップを管理するHTTPサーバをGW装置301に設け、新たにセッションを確立したGW装置301に共通オブジェクト特定情報を送信するようにしてもよい。さらにまた、CGI(Common Gateway Interface)プログラムをGW装置301に組み込むことによって、インターネット5に通信可能に接続されたウェブブラウザを備えた端末装置がFPOb−COb変換マップや共通オブジェクト送信テーブルやFPオブジェクト送信テーブルを修正することができるように構成してもよい。
さらに、上述の第3の実施形態において、図13に破線で示すように、当該GW装置301のローカルシステム1内におけるSC装置3の生存状態を監視してSC装置3の生存状態に応じて共通オブジェクトの生存状態(使用の可否)を管理する自ローカルシステム内SC装置状態監視部314をさらに備えてもよい。
この場合において、FP準拠APプロトコルスタック部24は、所定の時間間隔でローカルシステム1内のSC装置3に対してその生存を確認し、その結果を自ローカルシステム内SC装置状態監視部314に通知する。例えば、フィールドプロトコルにBACnetを採用している場合には、FP準拠APプロトコルスタック部24は、ローカルシステム1内の各SC装置3に対して“Who_is?”のサービス・メッセージを送信し、所定の時間内にその応答である“I_am”のサービス・メッセージを受信することにより、機器3の生存を確認することができる。
図14は、自GW装置共通オブジェクト生存状態情報を示す図である。図15は、他GW装置共通オブジェクト生存状態情報を示す図である。
第3記憶部15は、さらに、自GW装置仮想オブジェクト生存状態情報及び他GW装置共通オブジェクト生存状態情報を記憶する。自GW装置共通オブジェクト生存状態情報は、当該GW装置301のローカルシステム1内におけるSC装置3の生存状態に応じて共通オブジェクトの生存状態(使用の可否)を示す情報であり、例えば、図14に示すように、共通オブジェクト特定情報と、SC装置アドレスと、共通オブジェクトを使用可能か否かを示す共通オブジェクトの生存状態とを対応付けて示す情報である。他GW装置共通オブジェクト生存状態情報は、他のGW装置301のローカルシステム1内におけるSC装置3の生存状態に応じて共通オブジェクトの生存状態(使用の可否)を示す情報であり、例えば、図15に示すように、共通オブジェクト特定情報と、SC装置アドレスと、共通オブジェクトの生存状態と、GW装置アドレスとを対応付けて示す情報である。
なお、SC装置3が生存であるためこれに対応する共通オブジェクトが使用可能であることは、例えば“アクティブ”で示され、SC装置3が非生存であるためこれに対応する共通オブジェクトが使用不可であることは、例えば“スリープ”で示される。
自ローカルシステム内SC装置状態監視部314は、FP準拠APプロトコルスタック部24からローカルシステム1内におけるSC装置3の生存状態の通知を受けると、自GW装置共通オブジェクト生存状態情報において、SC装置アドレスに対応する共通オブジェクト生存状態をSC装置3の生存状態に応じて更新する。そして、自ローカルシステム内SC装置状態監視部314は、更新前後において共通オブジェクト生存状態に変化があると、自GW装置共通オブジェクト生存状態情報から、変化があった共通オブジェクト生存状態に対応するSC装置アドレスと共通オブジェクト特定情報とを取得し、共通オブジェクト広告部312を利用して、セッションが確立している他のGW装置301に共通オブジェクト生存状態、SC装置アドレス及び共通オブジェクト特定情報を含むメッセージ(共通オブジェクト生存状態情報メッセージ)を送信する。
IP準拠APプロトコルスタック部311は、さらに、共通オブジェクト生存状態情報メッセージを受信すると、共通オブジェクト情報取得部313に通知する。
共通オブジェクト情報取得部313は、さらに、共通オブジェクト生存状態情報メッセージを受信すると、共通オブジェクト生存状態情報メッセージから、このメッセージを送信したGW装置301のGW装置アドレス、共通オブジェクト特定情報、SC装置アドレス及び共通オブジェクト生存状態を取り出し、GW装置アドレス、共通オブジェクト特定情報及びSC装置アドレスに対応する共通オブジェクト生存状態を他GW装置共通オブジェクト生存状態情報から検索し、共通オブジェクト生存状態情報メッセージから取り出した共通オブジェクト生存状態で更新する。
このように動作することによって、GW装置301は、他のローカルシステム1内のSC装置3が非生存であるために、利用することができない共通オブジェクトを認識することができる。このため、GW装置301は、非生存(使用不可)である共通オブジェクトの共通メッセージを送信することを回避することができるので、インターネット5のトラフィックを抑制することができる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第4の実施形態の構成)
第4の実施形態にかかるGW装置は、第1の実施形態にかかるGW装置2にさらに、共通メッセージをルーティングするルーティング機能を追加したものである。
図16は、第4の実施形態のGW装置における中央処理部の構成を示す図である。図17は、ルーティングテーブルの構成を示す図である。
第4の実施形態にかかるGW装置(符号を「401」とする。)は、通信IF部11と、図16に示す中央処理部402と、第1記憶部13と、第2記憶部14と、さらに後述のルーティングテーブルを記憶する第3記憶部15と、FP通信IF部16と、シリアルコンソール部17とバス18を備えて構成される。即ち、第4の実施形態にかかるGW装置401は、第1の実施形態のGW装置2における中央処理部12の代わりに中央処理部402を用いること及び第3記憶部15がさらに後述のルーティングテーブルを記憶することを除き、第1の実施形態のGW装置2と同様の構成であるので、通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16、シリアルコンソール部17及びバス18の説明を省略する。
図16において、中央処理部402は、例えば、マイクロプロセッサやその周辺回路等で構成され、機能的に、IP準拠APプロトコルスタック部411と、オブジェクト逆変換部22と、オブジェクト変換部23と、FP準拠APプロトコルスタック部24とを備えると共に、各制御プログラムに従い通信IF部11、第1乃至第3記憶部13、14、15、FP通信IF部16及びシリアルコンソール部17を制御する。即ち、第5の実施形態に係る中央処理部402は、第1の実施形態に係る中央処理部12におけるIP準拠APプロトコルスタック部21の代わりに、ルーティング機能を備えたIP準拠APプロトコルスタック411を用いるものである。このため、これらオブジェクト逆変換部22、オブジェクト変換部23及びFP準拠APプロトコルスタック部24は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
IP準拠APプロトコルスタック部411は、第1の実施形態におけるIP準拠APプロトコルスタック部21の機能に加えて、さらに、機能的に、共通メッセージをルーティングテーブルに基づいてルーティングするルーティング部421を備える。
ルーティングテーブルは、第3記憶部15に記憶され、図17(A)〜(D)に示すように、共通オブジェクト特定情報と、ルーティング先のGW装置401における通信アドレス(GW装置アドレス)と、ホップ数とを対応付けて登録するテーブルである。ホップ数は、ルーティング回数を示す数値、換言すればルーティングを実行するGW装置401の個数を示す数値であり、例えばホップ数が“0”である場合にはルーティングすべき共通メッセージが当該GW装置401宛てであることを示し、また例えばホップ数が“1”である場合にはルーティングすべき共通メッセージが当該GW装置401に対し隣接するGW装置401宛てであることを示し、また例えばホップ数が“2”である場合にはルーティングすべき共通メッセージが当該GW装置401に対し1個のGW装置401を介して隣接するGW装置401宛てであることを示す。
次に、第4の実施形態におけるGW装置401の動作について説明する。
(第4の実施形態の動作)
共通メッセージが受信されると、IP準拠APプロトコルスタック部411のルーティング部421は、この受信した共通メッセージに含まれる共通オブジェクト特定情報(共通オブジェクトインタフェース識別子)に基づいてルーティングテーブルを検索する。ルーティングテーブルにおける共通オブジェクト特定情報の中からこの共通メッセージの共通オブジェクト特定情報と一致する共通オブジェクト特定情報を検索すると、ルーティング部421は、検索した共通オブジェクト特定情報に対応するホップ数を判断する。
このホップ数が“0”である場合には、当該共通メッセージは、当該GW装置401宛ての共通メッセージであるから、ルーティング部421は、当該共通メッセージをオブジェクト変換部23に通知する。オブジェクト変換部23は、第1の実施形態で上述した動作によってこの共通メッセージを処理する。
一方、このホップ数が“0”ではない場合には、ルーティング部421は、当該共通メッセージが他のGW装置401宛てであると判断し、検索した共通オブジェクト特定情報に対応するルーティング先のGW装置2の通信アドレスを取得する。そして、ルーティング部421は、取得した通信アドレスのGW装置401へ当該共通メッセージを転送する。
より具体的に説明すると、GW装置アドレスが“200.0.0.1”であるGW装置401−wにおけるルーティングテーブルには、図17(A)に示すように共通オブジェクト特定情報、ルーティング先のGW装置2の通信アドレス及びホップ数にそれぞれ“00123456789ABC”、“200.0.0.1”及び“0”と、“001FBDAEFC9ABC”、“200.0.0.1”及び“0”とが登録されているとする。ルーティング先のGW装置401の通信アドレスが“200.0.0.2”であるGW装置401−xにおけるルーティングテーブルには、図17(B)に示すように共通オブジェクト特定情報、ルーティング先のGW装置2の通信アドレス及びホップ数にそれぞれ“00123456789ABC”、“200.0.0.1”及び“1”と、“001FBDAEFC9ABC”、“200.0.0.1”及び“1”と、“1234ABCDFEDC78”、“200.0.0.2”及び“0”とが登録されているとする。GW装置アドレスが“200.0.0.3”であるGW装置401−yにおけるルーティングテーブルには、図17(C)に示すように共通オブジェクト特定情報、ルーティング先のGW装置2の通信アドレス及びホップ数にそれぞれ“00123456789ABC”、“200.0.0.2”及び“2”と、“1234ABCDFEDC78”、“200.0.0.2”及び“1”と、“ABCDDEEFF12345”、“200.0.0.4”及び“1”とが登録されているとする。そして、GW装置アドレスが“200.0.0.4”であるGW装置401−zにおけるルーティングテーブルには、図17(D)に示すように共通オブジェクト特定情報、ルーティング先のGW装置2の通信アドレス及びホップ数にそれぞれ“001FBDAEFC9ABC”、“200.0.0.1”及び“0”と、“001FBDAEFC9ABC”、“200.0.0.1”及び“1”と、が登録されているとする。
この場合において、GW装置401−yが“1234ABCDFEDC78”の共通オブジェクト特定情報を含む共通メッセージを送信する場合、ルーティング部421は、ルーティングテーブルを参照するとこれに対応するホップ数が“1”で“0”ではないので、これに対応するGW装置アドレスを参照し、参照の結果“200.0.0.2”のGW装置アドレスを持つGW装置401、即ち、GW装置401−xに送信する(R1)。この共通メッセージを受信したGW装置401−xは、ルーティング部421を用いて、ルーティングテーブルを参照すると“1234ABCDFEDC78”の共通オブジェクト特定情報に対応するホップ数が“0”であるので、GW装置401−xは、自機宛ての共通メッセージであると判断し、オブジェクト逆変換部22に通知する。GW装置401−yが“ABCDDEEFF12345”の共通オブジェクト特定情報を含む共通メッセージを送信する場合も同様の処理によりGW装置401−zに送信され(R2)、GW装置401−zで処理される。
一方、GW装置401−yが“00123456789ABC”の共通オブジェクト特定情報を含む共通メッセージを送信する場合、ルーティング部421は、ルーティングテーブルを参照するとこれに対応するホップ数が“2”で“0”ではないので、これに対応するGW装置アドレスを参照し、参照の結果“200.0.0.2”のGW装置アドレスを持つGW装置401、即ち、GW装置401−xに送信する(R3)。そして、この“00123456789ABC”の共通オブジェクト特定情報を含む共通メッセージをGW装置401−yから受信すると、GW装置401−xは、ルーティング部421を用いて、ルーティングテーブルを参照するとこれに対応するホップ数が“1”で“0”ではないので、これに対応するGW装置アドレスを参照し、参照の結果“200.0.0.1”のGW装置アドレスを持つGW装置401、即ち、GW装置401−wに送信する(R4)。この共通メッセージを受信したGW装置401−wは、ルーティング部421を用いて、ルーティングテーブルを参照すると“00123456789ABC”の共通オブジェクト特定情報に対応するホップ数が“0”であるので、GW装置401−wは、自機宛ての共通メッセージであると判断し、オブジェクト逆変換部22に通知する。
このように動作することによって、GW装置401は、共通メッセージを処理するGW装置401を直接認識していなくても、各GW装置401の各ルーティング部421がルーティングテーブルによって順次に共通メッセージを転送するので、最終的に当該共通メッセージを処理するGW装置401まで転送され、処理される。このため、GW装置401は、共通メッセージを処理すべきGW装置401と通信経路上において直接接続している必要がなく、広域システムをより大きなネットワークとすることができる。
なお、第4の実施形態において、GW装置401がルーティングテーブルを自動的に更新するように機能させる観点から、図16に破線で示すように、ルーティングテーブルを管理するルーティングテーブル管理部422と、第3の実施形態で説明した共通オブジェクト広告部423を中央処理部402に機能的にさらに備えるように構成してもよい。
このように構成することによって、GW装置401は、共通オブジェクトが追加されると第3の実施形態で説明したように、共通オブジェクト広告部423は、IP準拠APプロトコルスタック部411を介してこの追加された共通オブジェクトの共通オブジェクト特定情報を共通オブジェクト広告メッセージによってセッションを確立している広域システム内の他のGW装置401に広告する。
この共通オブジェクト広告メッセージを受信したGW装置401のルーティングテーブル管理部422は、共通オブジェクト広告メッセージをそのホップ数を1だけインクリメントしてセッションを確立している広域システム内の他のGW装置401に転送する。そして、ルーティングテーブル管理部422は、共通オブジェクト広告メッセージから共通オブジェクト特定情報、送信元のGW装置401の通信アドレス及びホップ数を取り出し、これらをルーティングテーブルの共通オブジェクト特定情報、ルーティング先のGW装置アドレス及びホップ数にそれぞれ登録する。ホップ数は、共通オブジェクト広告メッセージにさらに追加するようにしてもよい。
このように動作することによってGW装置401は、ルーティングテーブルを自動的に更新することができる。
ここで、第2乃至第4の実施形態は、第1の実施形態に係るGW装置2を基本に構成したが、第1の実施形態に係るGW装置2に第2乃至第4の実施形態を複数組み合わせることも可能である。
そして、上述の第1乃至第4の実施形態において、マルチプロトコルに対応する観点から、IP準拠APプロトコルスタック部21は、共通オブジェクトのデータを表現して要求に対する応答を行うオブジェクト通信プレゼンテーション部と、オブジェクト通信プレゼンテーション部で表現されたデータをIP上で通信するIP通信プロトコル部に分離し、複数の通信プロトコルのドライバを実装するように構成してもよい。このようにオブジェクト通信プレゼンテーション部とIP通信プロトコル部とに分離した構成であるので、複数の通信プロトコルを備えることが可能であるから、ローカルシステム1が特定の通信プロトコルにしか対応していない場合でも容易に対応可能となる。
複数の通信プロトコルは、例えば、SOAPとSNMP(Simple Network Management Protocol)との組み合わせやHTTPとHTTPS(Hyper Text Transfer Protocol over SSL)との組み合わせである。SOAPは、HTTPやHTTPSやSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)等を下位プロトコルとして使用し、XML(Extensible Markup Language)で記述されたメッセージをやり取りすることによってリモートマシン上のオブジェクトへアクセスするための通信プロトコルである。
また、上述の第1乃至第4の実施形態にかかるGW装置2、201、301、401は、1個のIP通信IF部11を備えて構成されたが、通信回線の障害又は通信先GW装置2の障害に対する信頼性の向上やトラフィックが多い場合の回避対策として、IP通信IF部11を複数備えるように構成されてもよい。
そして、通信回線の障害に対する信頼性を向上させる場合には、さらに、GW装置2、201、301、401は、複数のIP通信IF部11から使用する1個のIP通信IF部11を選択する通信回線切替部と、例えばICMPのエコーに対する応答の有無に応じて通信回線の障害の有無を検出し、一方のIP通信IF部11に障害が生じた場合には、障害が生じていない他方のIP通信IF部11に切替える切替指示信号を通信切替部に通知する障害検出部とを備えて構成される。このように構成することによって通信回線の障害に対処することができGW装置2の稼働率の向上により信頼性を向上することができる。
あるいは、通信先GW装置2の障害に対する信頼性を向上させる場合には、さらに、GW装置2、201、301、401は、複数のIP通信IF部11から使用する1個のIP通信IF部11を選択する通信回線切替部と、例えばICMPのエコーに対する応答の有無に応じて一の通信回線を介した通信先GW装置2の生存の有無を検出する生存確認部と、生存確認部で検出した生存の有無に応じて、一方のIP通信IF部11に障害が生じた場合には、障害が生じていない他方のIP通信IF部11に切替える切替指示信号を通信切替部に通知する障害検出部とを備えて構成される。このように構成することによって通信先GW装置2の障害に対処することができ通信元GW装置2の稼働率の向上により信頼性を向上することができる。
一方、トラフィックが多い場合にそれを回避される場合には、さらに、GW装置2、201、301、401は、複数のIP通信IF部11から使用する1個のIP通信IF部11を選択する通信回線切替部と、単位時間当たりのトラフィック量を監視し、一方のIP通信IF部11におけるそのトラフィック量が予め規定された所定値以上になった場合に、他方のIP通信IF部11に切替える切替指示信号を通信切替部に通知するトラフィック監視部とを備えて構成される。ここで、トラフィック監視部は、単位時間当たりのトラフィック量を監視する代わりに、通信信号の送信からその応答信号の受信までの時間であるRTT(Round Trip Time)を計測し、一方のIP通信IF部11におけるそのRTTが予め規定された所定値以上になった場合に、他方のIP通信IF部11に切替える切替指示信号を通信切替部に通知するように構成してもよい。このように構成することによりトラフィックを平均化することができ、GW装置2の稼働率の向上により信頼性を向上することができる。
さらに、上述の第1乃至第4の実施形態において、GW装置2、201、301、401は、ログデータを記憶するログ記憶部をさらに備え、中央処理部12、202、302、402に、IP準拠APプロトコルスタック部21から当該GW装置2、201、301、401に接続する他のGW装置2、201、301、401の情報や通信トラフィック等の情報を取得してログデータとしてログ記憶部に出力する通信ログ取得部と、ログ記憶部に記憶されているログデータの中から所定の時間経過したログデータを消去するなどログデータの管理を行うログ管理部と、外部にログデータを出力するログ出力部とをさらに備えて構成するようにしてもよい。このように構成することにより、通信のログデータが記録されるので、不正アクセスやトラフィック量の経時変化を監視することができる。さらに、インターネット5を介して遠隔に端末装置からログデータを参照することができるように構成してもよい。