JP2003229880A - 広域監視制御システム - Google Patents

広域監視制御システム

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JP2003229880A
JP2003229880A JP2002028594A JP2002028594A JP2003229880A JP 2003229880 A JP2003229880 A JP 2003229880A JP 2002028594 A JP2002028594 A JP 2002028594A JP 2002028594 A JP2002028594 A JP 2002028594A JP 2003229880 A JP2003229880 A JP 2003229880A
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bacnet
network
protocol
http
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JP2002028594A
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Mineo Yamauchi
峯生 山内
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Yokogawa Electric Corp
Johnson Controls Inc
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Yokogawa Electric Corp
Johnson Controls Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固有プロトコールでメッセージ交信している
複数個のLAN接続ローカルビル監視制御システムがイ
ンターネットを介して接続されている広域ビル監視制御
システムにおいて、インターネット接続でのファイヤウ
オールへの特別な設定を不要とすること、インターネッ
ト経由通信でのメッセージの紛失を防止すること、イン
ターネット経由通信でもブロードキャストメッセージを
送信できるようにすること。 【解決手段】 ローカル監視制御で使用されているメッ
セージ送受信手段、HTTPプロトコールでのメッセー
ジ送受信手段、メッセージプロトコール相互変換手段、
メッセージルーテイング手段、ブロードキャストメッセ
ージ送受信手段を持つ中継装置を導入し、インターネッ
トにはこの中継装置経由で接続する構成として、インタ
ーネット上ではHTTPプロトコールでメッセージ通信
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は広域ビル監視制御シ
ステムに関し、詳しくは、複数の拠点に存在するローカ
ルビル監視制御システムがインターネットを介して接続
されているシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LAN(Local Area Network)接
続されたローカルビル監視制御システムでは、システム
固有のプロトコールおよびメッセージを使用して監視制
御が実行されていた。
【0003】しかし、近年ASHRAE(米国冷暖房空
調学会)によって、ASHRAE規格の通信プロトコー
ルとしてBACnetプロトコールが標準化され、メッ
セージとしてBACnetメッセージが標準化された
(ANSI/ASHRAE Standard 135-1995, BACnet: A Data Co
mmunication Protocol for Building Automation and C
ontrol Networks, ASHRAE.参照)。なお、「BACne
t」はASHRAEの商標である。
【0004】ASHRAE規格で定義された初期のプロ
トコールは、インターネットで使用されているIPプロ
トコールを採用していなかったため、インターネット経
由での通信はできなかった。ところが最近、BACne
tメッセージをIPプロトコール上のUDPパケットの
データ部に格納して運ぶBACnet/IPプロトコー
ルが追加され(Addendum 135a to ANSI/ASHRAE 135-199
5-BACnet: AnnexJ - BACnet/IP参照)、これを採用する
ケースが増加している。これはIPプロトコールを採用
しているためインターネット経由でも通信可能である。
【0005】ASHRAE規格に基づくビル監視制御シ
ステムでは、BACnetネットワーク(以降単にネッ
トワークと略す)およびこれを特定するBACnetネ
ットワーク番号(以降単にネットワーク番号と略す)が
定義されている。
【0006】BACnetネットワークはIPネットワ
ークとは異なる概念であり、IPネットワークの上位層
の概念である。ネットワーク番号0と65535は特別
なネットワーク番号で、0は現在のネットワーク、65
535は全部のネットワークを指定する。
【0007】制御装置はこのネットワークに接続され、
お互いがBACnetメッセージ(以降単にメッセージ
と略す)で通信する。メッセージを別のネットワークに
送信するには中継装置としてBACnetルータが要求
される。BACnet/IPプロトコールを使用したと
き、この中継装置はB/IPルータと呼ばれる。インタ
ーネットで使用されているIPルータはブロードキャス
トを中継しないが、B/IPルータはBACnetブロ
ードキャストメッセージを中継する機能をもっている。
なお、この説明ではASHRAE規格によるビル監視制
御システムを例として説明するが、分かり易くするため
本質に関係ない部分では必ずしも100%ASHRAE
の規格に準拠しないで説明するものとする。
【0008】図11は、これらBACnet/IPプロ
トコールおよびB/IPルータを用いてインターネット
接続された広域監視制御システムの例を示す。図11
で、ネットワーク番号10、20、30、40のBAC
netネットワークは、インターネット50に接続され
ている。インターネットの実体はIPルータの集合体、
即ちIPルータで構成されているネットワークである。
【0009】ネットワーク番号10には制御装置11、
12が接続され、ネットワーク番号20には制御装置2
1、22が接続され、ネットワーク番号30には制御装
置31、32が接続され、ネットワーク番号40には制
御装置41、42、43が接続されている。ネットワー
ク10、20、30は、それぞれ中継B/IPルータ1
0BR、20BR、30BRを経由してインターネット
に接続されている。
【0010】10RT、20RT、30RTはIPルー
タであり、BACnet/IPメッセージだけを中継し
てこれ以外のものは中継しない。したがってこのIPル
ータは電子メールなどBACnet/IPメッセージ以
外のIPパケットをインターネット経由で中継するため
に設置されている。
【0011】10FW、20FW、30FWはファイヤ
ウオールである。ファイヤウオールは条件に合致したパ
ケットだけを通過させるようにパケットフィルタリング
を実施している。ファイヤウオールはインターネットか
らのアクセスを安全なものにするために設置されてい
る。
【0012】BACnetネットワークに接続される装
置は、BACnetネットワーク番号とBACnetM
ACアドレスで特定される。BACnet/IPプロト
コールを使用したとき、BACnetMACアドレスは
IPアドレスとポート番号の組で指定される。BACn
et/IPプロトコールでは、通常の場合、ポート番号
はUDPポート番号”BAC0”(10進では4780
6)が固定して使用される。したがって以降はBACn
etMACアドレスはIPアドレスだけで指定されるも
のとして説明する。後の説明で使用のため各制御装置の
IPアドレスはクラスCのIPアドレスとして以下のよ
うに設定されているものとする。 11、12のIPアドレス・・192.169.10.11、192.16
9.10.12 21、22のIPアドレス・・192.169.20.21、192.16
9.20.22 31、32のIPアドレス・・192.169.30.31、192.16
9.30.32 41、42、43のIPアドレス・・192.169.40.41、192.169.4
0.42、 192.169.40.43
【0013】B/IPルータは複数ネットワークにメッ
セージをルーテイングするため複数のポートIDを備え
ている。したがって複数のIPアドレスを持っている。
後での説明で使用するため各B/IPルータのIPアド
レスは以下のように設定されているものとする。 10BRのIPアドレス ポートID=1・・192.169.10.1、ポートID=2・・
192.169.11.1 20BRのIPアドレス ポートID=1・・192.169.20.1、ポートID=2・・
192.169.21.1 30BRのIPアドレス ポートID=1・・192.169.30.1、ポートID=2・・
192.169.31.1 40BRのIPアドレス ポートID=1・・192.169.40.1、ポートID=2・・
192.169.10.9
【0014】最初に、監視制御システムで交信されてい
るメッセージについて説明する。図6はBACnet/
IPプロトコールで運ばれるBACnetメッセージ
(BACnet/IPメッセージ)の構造を示す。
【0015】メッセージのネットワーク層プロトコール
データユニットはNPDUと呼ばれる。これはUDPパ
ケットに格納される。NPDUはアドレス部分とデータ
部分(ネットワーク層データ)から構成される。
【0016】アドレス部分は、宛先ネットワーク番号、
宛先BACnetMACアドレス、送信元ネットワーク
番号、送信元BACnetMACアドレスから構成され
ている。これがBACnetネットワークでのメッセー
ジのルーテイング情報となる。このNPDUはUDPヘ
ッダと合わせてIPパケットに格納される。
【0017】IPパケットの先頭部分には、宛先IPア
ドレス、送信元IPアドレスが存在する。これがIPネ
ットワークでのIPパケットのルーテング情報となる。
このIPパケットはイーサネット(登録商標)フレーム
に格納される。
【0018】イーサネットフレームの先頭部分には、宛
先イーサネットMACアドレス、送信元イーサネットM
ACアドレスが存在する。これがイーサネット上でのイ
ーサネットフレームのルーテイング情報となる。
【0019】監視制御システムで交信されるメッセージ
は、ユニキャスト(図7参照)、ローカルブロードキャ
スト(図8参照)、リモートブロードキャスト(図9参
照)、グローバルブロードキャスト(図10参照)の4
種類に大別できる。
【0020】ユニキャストは単一宛先へのメッセージで
ある。ローカルブロードキャストは送信元ネットワーク
が属しているネットワーク全体へのブロードキャストメ
ッセージである。リモートブロードキャストは送信元と
は別のネットワーク全体へのブロードキャストメッセー
ジである。グローバルブロードキャストは定義されてい
るネットワーク全体へのブロードキャストメッセージで
ある。
【0021】図7、図8、図9、図10の左側部分は、
それぞれの種類のメッセージについてBACnet/I
PメッセージでのNPDUのアドレス部分の情報を示
す。別ネットワークへのメッセージは中継装置を経由し
て送信される。メッセージは中継装置で中継される度に
IPパケットのアドレス部分情報が変化するが、NPD
Uのアドレス部分情報は変化しない。ただし、図7、図
8、図9、図10の左側部分に示すようにASHRAE
規格のメッセージではNPDU内のアドレス部分情報が
省略される場合があり、メッセージが中継される度にN
PDUのアドレス部分情報が省略されたり復元されたり
する場合がある。なお、各図の右側部分は本発明で採用
するHTTPプロトコールを使用したBACnetメッ
セージ(HTTPメッセージ)の場合のNPDUのアド
レス部分情報であり、これらHTTPメッセージのNP
DUのアドレス部分情報は省略されない。
【0022】図12はB/IPルータの構成図を示す。
60はBACnetネットワークルーテイングテーブ
ル、70はIPネットワークルーテイングテーブルであ
る。61、71はIPパケット受信部、63、79はB
ACnetメッセージ受信部、64、75はBACne
tネットワークルーテイング処理部、69、76はBA
Cnetメッセージ送信部、67、77はIPパケット
送信部である。
【0023】図13は各B/IPルータのBACnet
ネットワークルーテイングテーブルの例を示す。なおI
Pネットワークルーテイングテーブルは通常のIPルー
タのものと同一であるため記述を省略した。
【0024】図12のB/IPルータの一般動作につい
て説明する。BACnetメッセージ受信部は受信した
BACnet/IPメッセージを解読して、宛先ネット
ワーク番号、宛先BACnetMACアドレス、送信元
ネットワーク番号、送信元BACnetMACアドレス
を知る。BACnetネットワークルーテイング処理部
はBACnetネットワークルーテイングテーブルを参
照してメッセージのルーテイング処理、即ち宛先IPア
ドレスと送信元IPアドレスの決定をする。BACne
tメッセージ送信部ではBACnet/IPメッセージ
を作成する。IPパケット送信部はIPネットワークル
ーテイングテーブルを参照してIPパケットを送信す
る。
【0025】図14にB/IPルータのルーテイング動
作フローを示す。この図ではアプリケーションデータを
含むメッセージでのルーテイングを記す。アプリケーシ
ョンデータを含まないメッセージ(例:ネットワーク層
での管理メッセージ)は対象外とする。BACnet/
IPメッセージを受信したら後処理を容易にするため最
初にNPDUを正規化する。即ちNPDUの全アドレス
部分情報を復元する。これはBACnet/IPメッセ
ージではNPDUアドレス部分が省略されている場合が
あるためである。
【0026】宛先ネットワーク番号DNET =0のときは同
一ネットワーク内でのユニキャストメッセージ、あるい
はローカルブロードキャストメッセージである。この場
合には何もせず廃棄する(図7の1、図8の5に対
応)。DNET = 65535のときはグローバルブロードキャス
トメッセージである。この場合には、受信ポート以外の
全ポートにブロードキャストする(図10の9、11に
対応)。
【0027】上記以外のメッセージについては、ルーテ
イングテーブルを検索して宛先ネットワーク番号が隣接
していないときは間接ルーテイングする。即ち中継装置
であるB/IPルータにメッセージを送信する(図7の
2、3、図9の6、7に対応)。ルーテイングテーブル
を検索して宛先ネットワーク番号が隣接しているときは
直接ルーテイングをする。この場合、2つの直接ルーテ
イングがある。宛先BACnetMACアドレスDADR =
255.255.255.255のときはリモートブロードキャストメ
ッセージであり、受信ポート以外の全ポートにブロード
キャストする(図9の8に対応)。それ以外のときは制
御装置に直接に送信する(図7の4に対応)。
【0028】従来例でのメッセージのルーテイング動作
について説明する。別ネットワークへのユニキャストメ
ッセージでのルーテイング動作を代表例として詳しく説
明する(図7の2、3、4対応)。図15に、制御装置
11から制御装置21への要求メッセージとその応答メ
ッセージの流れを示す。図16は図15の各ステップで
のメッセージのルーテイングに関係する部分、即ちアド
レス部分を示す。図16での数値は図6でのメッセージ
の構造図に対応している。但し、BACnet/IPメ
ッセージの場合には斜線部は省略される。
【0029】最初に、制御装置11(ネットワーク番号
=10、BACnetMACアドレス=192.169.10.11)
から制御装置21(ネットワーク番号=20、BACne
tMACアドレス=192.169.20.21)へのNPDUが作
成される。このNPDUは下記の内容になっている。 宛先ネットワーク番号 = 20 宛先BACnetMACアドレス = 192.169.20.21 送信元ネットワーク番号 = 10 送信元BACnetMACアドレス= 192.169.10.11
【0030】ネットワーク番号10以外のネットワーク
へのメッセージであるから中継装置であるB/IPルー
タ10BR(IPアドレス= 192.169.10.1)に送られ
る。したがって、BACnet/IPメッセージでのI
Pアドレスは以下のように設定されている。 宛先IPアドレス = 192.169.10.1 送信元IPアドレス= 192.169.10.11 このメッセージは制御装置11が持っている通常のIP
パケット配信処理により宛先イーサネットMACアドレ
スを持つ10BRに直接配信される。このときのメッセ
ージは図15の(10)、図16の(10)に対応す
る。
【0031】このメッセージを受信したB/IPルータ
(10BR)はメッセージを解読して、宛先ネットワー
ク番号が20であることを知る。BACnetネットワー
クルーテイング処理部はBACnetネットワークルー
テイングテーブル(図13(A))を参照して、次に送
るべき中継装置のBACnetMACアドレスは192.16
9.21.1であり、送信元のBACnetMACアドレスは
192.169.11.1であることを知る。したがってメッセージ
のIPアドレスを以下のように設定してポートID=2
からインターネットに送信する。 宛先IPアドレス = 192.169.21.1 送信元IPアドレス= 192.169.11.1 このメッセージはインターネットでのIPルーテイング
処理により宛先であるB/IPルータ(20BR)に配
信される。このときのメッセージは図15の(20)、
図16の(20)に対応する。
【0032】このメッセージを受信したB/IPルータ
(20BR)はメッセージを解読して、宛先ネットワー
ク番号が20であることを知る。BACnetネットワー
クルーテイング処理部はBACnetネットワークルー
テイングテーブル(図13(B))を参照して、ネット
ワーク番号20は自分が直接配信できる宛先であることを
知る。送るべきBACnetMACアドレスは192.169.
20.21であり、送信元のBACnetMACアドレスは1
92.169.20.1であることを知る。したがってメッセージ
のIPアドレスを以下のように設定してポートID=1
から制御装置21に直接配信する。 宛先IPアドレス = 192.169.20.21 送信元IPアドレス= 192.169.20.1 このときのメッセージは図15の(30)、図16の
(30)に対応する。
【0033】制御装置21から制御装置11への応答メ
ッセージも同様にしてルーテイングされる。このときの
メッセージは図15の(40)、(50)、(60)、
及び図16の(40)、(50)、(60)に対応す
る。
【0034】次にリモートユニキャスト以外の各種メッ
セージでのルーテイング動作の概要を説明する。同一ネ
ットワークへのユニキャストの例として、制御装置11
から制御装置12へユニキャストしたときのメッセージ
の流れを説明する(図7の1対応)。宛先である制御装
置12は送信元の制御装置11と同じネットワーク番号
10に接続されているから、制御装置11は中継装置を
経由しないでメッセージを直接に制御装置12に送信す
る。
【0035】ローカルブロードキャストの例として、制
御装置11がローカルブロードキャストを発行したとき
のメッセージの流れを説明する(図8の5対応)。制御
装置11はローカルブロードキャストメッセージを発行
する。同一ネットワーク上にある制御装置12はこれを
受信してそれに対応した動作を実行する。同一ネットワ
ーク上にあるB/IPルータ10BRと40BRもこれ
を受信する。しかしB/IPルータはローカルブロード
キャストのメッセージを受信しても何もしないで廃棄す
る。
【0036】リモートブロードキャストの例として、制
御装置11がネットワーク番号20に宛ててリモートブ
ロードキャストを発行したときのメッセージの流れを説
明する(図9の6、7、8対応)。制御装置11はメッ
セージを最初にB/IPルータ10BRにユニキャスト
で送信する。B/IPルータ10BRはルーテイングテ
ーブルを検索してメッセージをB/IPルータ20BR
にユニキャストで送信する。受信した20BRはメッセ
ージを宛先であるネットワーク番号20にブロードキャ
ストを発行する。ネットワーク番号20上にある制御装
置21、22はこれを受信してそれに対応した動作をす
る。
【0037】グローバルブロードキャストの例として、
制御装置11がグローバルブロードキャストを発行した
ときのメッセージの流れを説明する(図10の9、11
対応)。制御装置11はグローバルブロードキャストメ
ッセージを発行する。同一ネットワーク上にある制御装
置12はこれを受信してそれに対応した動作を実行す
る。同一ネットワーク上にあるB/IPルータ10BR
および40BRもこれを受信する。40BRは受信した
ポート以外のポートからネットワーク番号40に対して
グローバルブロードキャストを発行する。ネットワーク
番号40上にある制御装置41、42、43はこれを受
信してそれに対応した動作を実行する。10BRも受信
したポート以外のポートであるポートID=2からグロ
ーバルブロードキャストを発行する。しかしインターネ
ットで使用されているIPルータはこのブロードキャス
トパケットを廃棄する。したがってグローバルブロード
キャストはネットワーク番号20、30には到達しな
い。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】従来例においても中継
装置であるB/IPルータを使用することによってイン
ターネットを経由した広域監視制御システムが一応は実
現できていた。しかし従来例では以下の問題点があっ
た。
【0039】(1)B/IPルータはインターネットに
対して特殊ポート番号(”BAC0”)のUDPパケッ
トを送受信していたため、ファイヤウオールでこのパケ
ットを通過させるような特別な設定が要求されていた。
インターネットに対する安全対策上からこのパケットを
通過させる設定は好まれなかった。
【0040】(2)インターネットでの通信にUDPパ
ケットを使用していたため到達非確認メッセージは紛失
される場合があった。UDPではパケットの到達は保証
されていない。到達確認メッセージでは上位層のアプリ
ケーションでメッセージ到達の保証をしている。即ち一
定時間応答がない場合にはメッセージの再送をするよう
にしている。しかし到達非確認メッセージではこの処理
がなされていない。監視制御システムでは到達確認メッ
セージと到達非確認メッセージの両方が使用されてい
る。アラームの通報、状態通知、一斉通報などは到達非
確認メッセージが多く使用されている。到達非確認メッ
セージはインターネットでネットワークトラフィックが
輻輳したとき紛失される場合があった。
【0041】(3)中継装置であるB/IPルータでは
インターネット経由接続では完全なグローバルブロード
キャストが実現出来ていなかった。B/IPルータは、
ブロードキャストメッセージを受信すると受信ポート以
外の全ポートにブロードキャストする。B/IPルータ
だけで接続されているネットワークに関しては完全なブ
ロードキャストが実現されていた。しかし途中にインタ
ーネットが介在するとこのグローバルブロードキャスト
は完全では無かった。これはインターネットはIPルー
タの集合体であり、IPルータはブロードキャストを中
継しないためである。ASHRAE規格では、一つのB
ACnetネットワークが複数のIPネットワークセグ
メントから構成されている場合について、ブロードキャ
スト管理装置というブロードキャスト専用の装置を定義
している。しかしこれは同一ネットワーク内で複数のI
Pネットワークセグメントにブロードキャストするもの
であり、BACnetネットワーク全体にグローバルブ
ロードキャストするものではない。
【0042】(4)B/IPルータはBACnet/I
Pメッセージだけを中継して、BACnet/IPメッ
セージ以外のIPパケットは廃棄していた。このためイ
ンターネット経由の電子メールを送受信するためには別
途IPルータの設置が必要であった。
【0043】本発明が解決しようとする問題点は、イン
ターネットを介してメッセージ交信している広域監視制
御システムにおいて、(1)監視制御のためのパケット
を通過させるためにファイヤウオールに特別な設定が要
求されていた点、(2)インターネットでの輻輳などに
より到達非確認メッセージが紛失される場合が発生して
いた点、(3)完全はグローバルブロードキャストが実
現されていなかった点、(4)B/IPルータ以外に別
途IPルータの設置が要求されていた点、である。
【0044】本発明の目的は、ASHRAE規格に準拠
している稼働している既存製品との互換性を維持した状
態で、新たな中継装置を導入することによって、これら
の問題点を解決することである。
【0045】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る請求項1の発明は、固有プロトコールでメッセージ交
信している複数個のLAN接続ローカル監視制御システ
ムが、インターネットを介してお互いが接続されて監視
制御を実行している広域監視制御システムにおいて、ロ
ーカル監視制御で使用されている固有プロトコールでの
メッセージ送受信手段、HTTPあるいはHTTPSプ
ロトコールでのメッセージ送受信する手段、ローカル監
視制御で使用されている固有プロトコールでのメッセー
ジとHTTPプロトコールあるいはHTTPSプロトコ
ールでのメッセージとを相互変換する手段、メッセージ
をルーテイングする手段、ブロードキャストメッセージ
を中継送受信する手段を含む中継装置を備え、各ローカ
ル監視制御システムはこの中継装置を経由してインター
ネットに接続し、インターネット上ではHTTPあるい
はHTTPSプロトコールでメッセージ交信することで
ある。
【0046】請求項2の発明は、請求項1の広域監視制
御システムにおいて、前記中継装置は、ユニキャストで
しか送受信できない中継装置の情報を持ち、グローバル
ブロードキャストメッセージを受信したとき、受信ポー
ト以外の全ポートにブロードキャストすると共に、受信
ポート以外の全ポートからユニキャストでしか通信でき
ない隣接中継装置に、ブロードキャストメッセージをユ
ニキャストで送信することを特徴とする。
【0047】請求項3の発明は、請求項1の広域監視制
御システムにおいて、前記中継装置は、受信したIPパ
ケットの属性判別手段を備え、監視制御で使用されるメ
ッセージのIPパケットとそうでないIPパケットを識
別し、それぞれに対して要求されている処理を実行する
ことを特徴とする。
【0048】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施の
形態を説明する。図1は本発明の一実施例を示した構成
図であり、図11と同一のものは同一符号を付し説明を
省略する。10BH、20BH、30BHは新しく導入
した中継装置であるBACnet/HTTPゲートウエ
イである。図1は、図11での、10BR、20BR、
30BR、および10RT、20RT、30RTを、1
0BH、20BH、30BHで置き換えた構成になって
いる。このBACnet/HTTPゲートウエイのIP
アドレスは図11のB/IPルータのIPアドレスと同
一である。また各制御装置のアドレスも図11と同一で
ある。
【0049】本発明ではインターネット経由での通信に
は新たに定義したHTTPメッセージを使用する。HT
TPメッセージは、BACnet/IPメッセージのN
PDUに対して、省略されていたアドレス部分を復元し
て、MIME(MultipurposeInternet Mail Extensio
n)変換でASCIIに変換したものである。これはH
TTPプロトコールで運ばれる。図7、図8、図9、図
10の右側部分が、各種メッセージに対するHTTPメ
ッセージでのNPDUのアドレス部分の情報である。
【0050】図2はBACnet/HTTPゲートウエ
イの構成図を示す。図12のB/IPルータに対して新
たな部分が追加になっている。図12と同一のものは同
一符号を付し説明を省略する。62、72は判別部、6
5はBACnet/HTTPメッセージ変換部、74は
HTTP/BACnetメッセージ変換部、66はHT
TPメッセージ送信部、73はHTTPメッセージ受信
部である。
【0051】図3にこのBACnet/HTTPゲート
ウエイのルーテイングテーブルを示す。図3のルーテイ
ングテーブルは図13のB/IPルータのルーテイング
テーブルと殆ど同じであるが、プロトコールの部分だけ
が新たに追加されている。IPネットワークルーテイン
グテーブルは図13のB/IPルータのものと同じであ
る。
【0052】図2のBACnet/HTTPゲートウエ
イの一般動作について説明する。ポートID=1から受
信されたIPパケットは判別部62でBACnet/I
Pメッセージのものかどうか判別される。上位プロトコ
ールがUDPであり、UDPポート番号が”BAC0”
であるIPパケットはBACnet/IPメッセージの
ものと判断されてBACnetメッセージ受信部63に
渡される。
【0053】BACnetメッセージ受信部はメッセー
ジを解読して、宛先ネットワーク番号、宛先BACne
tMACアドレス、送信元ネットワーク番号、送信元B
ACnetMACアドレスを知る。BACnetネット
ワークルーテイング処理部64はBACnetネットワ
ークルーテイングテーブル60を参照してメッセージの
ルーテイング処理、即ち、送信するポートID、そこで
のプロトコール、宛先IPアドレスと送信元IPアドレ
スの決定をする。図2のBACnet/HTTPゲート
ウエイではポートID=2はHTTPプロトコールに固
定されている。このためポートID=2からはHTTP
プロトコールでHTTPメッセージを送信する。
【0054】BACnet/HTTPメッセージ変換部
65は、バイナリデータであるNPDUをHTTPプロ
トコールで送信できる形式のASCIIのHTTPメッ
セージに変換する。HTTPメッセージではNPDUの
アドレス部分は省略されない。入力メッセージでNPD
Uのアドレス部分が省略されていたときにはこのデータ
を復元する。ASCII変換にはMIME(Multipurpo
se Internet Mail Extension)変換を適用する。HTT
Pメッセージ送信部66の実体はHTTPクライアント
であり先に変換したHTTPメッセージをHTTPのP
OST要求で相手の中継装置であるBACnet/HT
TPゲートウエイに送信する。IPパケット送信部67
はIPネットワークルーテイングテーブル70を参照し
てIPパケットを送信する。この処理は通常のIPルー
タの処理と同じである。先の判別部62でBACnet
/IPメッセージのものでないと判別されたIPパケッ
トは通常のIPルータとしてのルーテイング処理がなさ
れる。
【0055】ポートID=2から受信されたメッセージ
のIPパケットは判別部72でHTTPメッセージのも
のかどうかが判別される。上位プロトコールがTCPで
あり、TCPポート番号が80であるIPパケットはH
TTPメッセージのものと認識されHTTPメッセージ
受信部73に渡される。HTTPメッセージ受信部の実
体はHTTPサーバであり通称Webサーバと呼ばれて
いる。
【0056】HTTP/BACnetメッセージ変換部
74はHTTPのPOST要求で送信されてきたメッセ
ージをMIME逆変換してバイナリデータであるNPD
Uに変換する。この後メッセージを解読して、宛先ネッ
トワーク番号、宛先BACnetMACアドレス、送信
元ネットワーク番号、送信元BACnetMACアドレ
スを知る。
【0057】BACnetネットワークルーテイング処
理部75はBACnetネットワークルーテイングテー
ブル60を参照してメッセージのルーテイング処理、即
ち、送信するポートID、そこでのプロトコール、宛先
IPアドレスと送信元IPアドレスの決定をする。図2
ではポートID=1はBACnet/IPプロトコール
に固定されている。このためポートID=1からは常に
BACnet/IPプロトコールでメッセージを送信す
る。IPパケット送信部77はIPネットワークルーテ
イングテーブル70を参照してIPパケットを送信す
る。先の判別部72でHTTPメッセージのものでない
と判別されたIPパケットは通常のIPルータとしての
ルーテイング処理がなされる。
【0058】図4にBACnet/HTTPゲートウエ
イのルーテイング動作フローを示す。この図ではアプリ
ケーションデータを含むメッセージでのルーテイングを
記す。アプリケーションデータを含まないメッセージ
(例:ネットワーク層での管理メッセージ)は対象外と
する。BACnet/IPメッセージあるいはHTTP
メッセージを受信したら後での処理を容易にするため最
初にNPDUを正規化する。即ちNPDUの全アドレス
部分情報を復元する。これはBACnet/IPメッセ
ージではNPDUアドレス部分が省略されている場合が
あるためである。
【0059】宛先ネットワーク番号DNET = 0のときは、
同一ネットワーク内でのユニキャストメッセージ、ある
いはローカルブロードキャストメッセージである。この
場合には何もせず廃棄する(図7の1、図8の5に対
応)。DNET = 65535であるときはグローバルブロードキ
ャストメッセージである。この場合の動作は図14と異
なっている。
【0060】まずルーテイングテーブルを検索して受信
ポート以外の全BACnet/IPプロトコールポート
にブロードキャストする(図10の9、11に対応)。
次にルーテイングテーブルを検索して、先のブロードキ
ャストで送信できなかった全ての隣接中継装置にユニキ
ャストでブロードキャストメッセージを送信する。但し
同じ中継装置に2重に送信しないものとする(図10の
10に対応)。上記以外のメッセージについては、ルー
テイングテーブルを検索して宛先ネットワーク番号が隣
接していないときは、間接ルーテイングをする。即ち中
継装置にメッセージを送信する(図7の2、3、図9の
6、7に対応)。
【0061】ルーテイングテーブルを検索して宛先ネッ
トワーク番号が隣接しているときは直接ルーテイングを
する。この場合2つの直接ルーテイングがある。宛先B
ACnetMACアドレスが255.255.255.255である (D
ADR = 255.255.255.255)ときはリモートブロードキャス
トメッセージである。この場合には受信ポート以外の全
ポートにブロードキャストする(図9の8に対応)。そ
れ以外のときは制御装置に直接に送信する(図7の4に
対応)。
【0062】本発明におけるメッセージのルーテイング
動作を説明する。別ネットワークへのユニキャストメッ
セージでのルーテイング動作を代表例として詳しく説明
する。(図7での2、3、4対応)。図5に、制御装置
11から制御装置21への要求メッセージとその応答メ
ッセージの流れを示す。図5は従来例での図15に対応
する。
【0063】最初に、制御装置11(ネットワーク番号
=10、BACnetMACアドレス=192.169.10.11)
から制御装置21(ネットワーク番号=20、BACne
tMACアドレス=192.169.20.21)へのNPDUが作
成される。このNPDUは下記の内容になっている。 宛先ネットワーク番号 = 20 宛先BACnetMACアドレス = 192.169.20.21 送信元ネットワーク番号 = 10 送信元BACnetMACアドレス= 192.169.10.11
【0064】ネットワーク番号10以外のネットワーク
へのメッセージであるから10BHのBACnet/H
TTPゲートウエイ(IPアドレス= 192.169.10.1)
に送られる。したがって、BACnet/IPメッセー
ジでのIPアドレスは以下のように設定されている。 宛先IPアドレス = 192.169.10.1 送信元IPアドレス= 192.169.10.11 このメッセージは制御装置11が持っている通常のIP
パケット配信処理により宛先イーサネットMACアドレ
スを持つ10BHに直接配信される。このときのメッセ
ージは図5の(10)に対応する。この動作は従来例と
同じである。
【0065】このメッセージを受信したBACnet/
HTTPゲートウエイ(10BH)はメッセージを解読
して、宛先ネットワーク番号が20であることを知る。B
ACnetネットワークルーテイング処理部はBACn
etネットワークルーテイングテーブル(図3(A))
を参照して、次に送るべき中継装置のBACnetMA
Cアドレスは192.169.21.1であり、送信元のBACne
tMACアドレスは192.169.11.1であることを知る。し
たがって次に送信するメッセージのIPアドレスを以下
のように設定する。 宛先IPアドレス = 192.169.21.1 送信元IPアドレス= 192.169.11.1
【0066】BACnet/HTTPメッセージ変換部
65はバイナリデータであるNPDUをMIME変換で
HTTPメッセージに変換する。HTTPメッセージ送
信部66はHTTPメッセージをHTTPのPOST要
求として中継先であるBACnet/HTTPゲートウ
エイ20BHに送信する。このメッセージはインターネ
ットでのIPルーテイング処理によって宛先である20
BHのBACnet/HTTPゲートウエイに配信され
る。図5での(21)から(29)はこのときの双方の
BACnet/HTTPゲートウエイの間で交信される
IPパケットの流れを示す。(21)から(23)はH
TTPセッションをオープンするためのTCPの3ウエ
イハンドシェイクである。(24)でのHTTP PO
ST要求で、実際のHTTPメッセージデータが送信さ
れる。図5の(24)での要求が図15での(20)の
UDP要求に対応する。(25)はHTTP応答であ
る。(26)から(29)まではHTTPセッションを
クローズするためのIPパケットである。従来例のBA
Cnet/IPメッセージでは1回のUDPによる要求
パケット送信であったが、HTTPメッセージでは要求
を送信するには合計として9回のIPパケットの送受信
が必要になる。
【0067】このHTTPのPOST要求で送信された
メッセージを受信したBACnet/HTTPゲートウ
エイ20BHはメッセージをMIME逆変換でバイナリ
データであるNPDUに復元する。これを解読して、宛
先ネットワーク番号が20であることを知る。BACne
tネットワークルーテイングテーブル(図3の(B))
を参照して、ネットワーク番号20はポートID=1から
BACnet/IPメッセージとして直接配信できる宛
先であることを知る。送るべきBACnetMACアド
レスは192.169.20.21であり、送信元のBACnetM
ACアドレスは192.169.20.1であることを知る。したが
ってメッセージでのIPアドレスを以下のように設定し
てポートID=1から制御装置21に直接配信する。 宛先IPアドレス = 192.169.20.21 送信元IPアドレス= 192.169.20.1 このときのメッセージは図5の(30)に対応する。
【0068】制御装置21から制御装置11への応答メ
ッセージも同様にしてルーテイングされる。このときの
メッセージは図5の(40)、(50)から(59)、
および(60)に対応する。
【0069】次にリモートユニキャスト以外の各種メッ
セージでのルーテイング動作の概要を記す。同一ネット
ワークへのユニキャストの例として、制御装置11から
制御装置12へユニキャストしたときのメッセージの流
れを説明する(図7の1対応)。宛先である制御装置1
2は送信元の制御装置11と同じネットワーク番号10
に接続されているから、制御装置11は中継装置を経由
しないでメッセージを直接に制御装置12に送信する。
この動作は従来例と同じである。
【0070】ローカルブロードキャストの例として、制
御装置11がローカルブロードキャストを発行したとき
のメッセージの流れを説明する(図8の5対応)。制御
装置11はローカルブロードキャストメッセージを発行
する。同一ネットワーク上にある制御装置12はこれを
受信してそれに対応した動作を実行する。同一ネットワ
ーク上にあるBACnet/HTTPゲートウエイ10
BHとB/IPルータ40BRもこれを受信する。しか
しBACnet/HTTPゲートウエイおよびB/IP
ルータはローカルブロードキャストのメッセージを受信
しても何もしないで廃棄する。この動作は従来例と同じ
である。
【0071】リモートブロードキャストの例として、制
御装置11がネットワーク番号20に宛ててリモートブ
ロードキャストを発行したときのメッセージの流れを説
明する(図9の6、7、8対応)。制御装置11はメッ
セージを最初にBACnet/HTTPゲートウエイ1
0BHにユニキャストで送信する。BACnet/HT
TPゲートウエイ10BHはルーテイングテーブルを検
索してメッセージをHTTPメッセージに変換してBA
Cnet/HTTPゲートウエイ20BHにユニキャス
トで送信する。受信した20BHはメッセージをBAC
net/IPメッセージに復元して宛先であるネットワ
ーク番号20にブロードキャストを発行する。ネットワ
ーク番号20上にある制御装置21、22はこれを受信
してそれに対応した動作をする。この動作は、10BH
から20BHへの通信でHTTPメッセージを使用して
いる以外は従来例と同じである。
【0072】グローバルブロードキャストの例として、
制御装置11がグローバルブロードキャストを発行した
ときのメッセージの流れを説明する(図10の9、1
0、11対応)。制御装置11はグローバルブロードキ
ャストメッセージを発行する。同一ネットワーク上にあ
る制御装置12はこれを受信してそれに対応した制御を
実行する。同一ネットワーク上にあるBACnet/H
TTPゲートウエイ10BHとB/IPルータ10BR
もこれを受信する。
【0073】40BRは受信したポート以外のポートか
らネットワーク番号40に対してグローバルブロードキ
ャストを発行する。ネットワーク番号40上にある制御
装置41、42、43はこれを受信してそれに対応した
動作を実行する。10BHは受信したポート以外のポー
トであるポートID=2からグローバルブロードキャス
トを発行する。しかしインターネットで使用されている
IPルータはこのブロードキャストパケットを廃棄す
る。
【0074】10BHはルーテイングテーブルを検索し
て、更にBACnet/HTTPゲートウエイ20BH
と30BHに宛ててHTTPメッセージでユニキャスト
送信する。受信した20BHはメッセージをBACne
t/IPメッセージに復元して受信ポート以外のネット
ワーク番号20にグローバルブロードキャストを発行す
る。ネットワーク番号20上にある制御装置21、22
はこれを受信してそれに対応した動作をする。
【0075】受信した30BHはメッセージをBACn
et/IPメッセージに復元して受信ポート以外のネッ
トワーク番号30にグローバルブロードキャストを発行
する。ネットワーク番号30上にある制御装置31、3
2はこれを受信してそれに対応した動作をする。即ち中
継装置としてBACnet/HTTPゲートウエイを採
用しユニキャストでグローバルブロードキャストメッセ
ージを中継することによってインターネット経由通信で
グローバルブロードキャストが完全に実行されるように
なる。
【0076】本発明の応用例について説明する。図2で
のBACnet/HTTPゲートウエイは2つのポート
を持ち、ポートID=1ではBACnet/IPプロト
コール、ポートID=2ではHTTPプロトコールとし
て固定であった。しかしポートの数を増やすこと、およ
びポートでのプロトコールを外部から設定可能とするこ
とは可能である。
【0077】即ちこのBACnet/HTTPゲートウ
エイは従来のB/IPルータの機能を包含している。B
/IPルータは、BACnet/HTTPゲートウエイ
において、全ポートIDのプロトコールがBACnet
/IPであるときに対応する。既存の資産を活かすよう
に既に稼働しているB/IPルータと共存させて使用す
ること、あるいは機種数を減らすためBACnet/H
TTPゲートウエイだけで使用することができる。また
このBACnet/HTTPゲートウエイにファイヤウ
オール機能を実装することも可能である。このことによ
り現在は別の装置として存在するファイヤウオール機器
を省略できるようになる。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果が得
られる。請求項1によれば、BACnetメッセージは
インターネット経由ではHTTPあるいはHTTPSプ
ロトコールで通信する。現在既に殆どの企業のファイヤ
ウオールでは、このHTTPとHTTPSプロトコール
を通過するような設定となっている。したがって広域監
視制御システムのための特別なファイヤウオール設定が
不要になる。これにより、インターネットに対する安全
性を確保できるようになる。
【0079】また請求項1によれば、インターネット経
由ではHTTPあるいはHTTPSプロトコールで通信
するため、その下位のプロトコールであるTCPによっ
てメッセージの到達が保証される。これによりインター
ネット上の輻輳などによりメッセージを紛失することが
無くなる。
【0080】さらに請求項1によれば、インターネット
を経由しない通信は従来のUDPを使用したBACne
t/IPプロトコールで通信する。したがってローカル
監視制御システムでのパフォーマンスは従来と同じであ
り、BACnet/HTTPゲートウエイの導入による
パフォーマンスの低下は無い。
【0081】請求項2によれば、BACnet/HTT
Pゲートウエイはユニキャストでしか送信できない中継
装置への情報をもっていてグローバルブロードキャスト
メッセージをその中継装置にユニキャストする。これに
より、インターネットあるいはIPルータで接続されて
いる全てのネットワークに対して完全なグローバルメッ
セージが送信できるようになる。
【0082】請求項3によれば、BACnet/HTT
PゲートウエイはIPパケット判別部とIPルータとし
ての機能ももっているため、従来例のように別途IPル
ータを設置する必要がなくなる。
【0083】また中継装置BACnet/HTTPゲー
トウエイは従来の中継装置B/IPルータの機能を包含
しているため、従来の中継装置と混在させて使用するこ
とが可能である。これにより、従来使用していた中継装
置がそのまま使用できる場合があり、過去の投資が無駄
になることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した構成図である。
【図2】BACnet/HTTPゲートウエイの構成図
である。
【図3】BACnet/HTTPゲートウエイのルーテ
イングテーブルの例である。
【図4】BACnet/HTTPゲートウエイの動作フ
ロー図である。
【図5】本発明でのリモートユニキャストメッセージの
流れを示した図である。
【図6】メッセージの構造を示した図である。
【図7】ユニキャストメッセージでのNPDUのアドレ
ス部分である。
【図8】ローカルブロードキャストメッセージでのNP
DUのアドレス部分である
【図9】リモートブロードキャストメッセージでのNP
DUのアドレス部分である
【図10】グローバルブロードキャストメッセージでの
NPDUのアドレス部分である
【図11】従来例の構成図である。
【図12】B/IPルータの構成図である。
【図13】B/IPルータのルーテイングテーブルの例
である。
【図14】B/IPルータの動作フロー図である。
【図15】従来例でのリモートユニキャストメッセージ
の流れを示した図である。
【図16】図15の各ステップでのメッセージのアドレ
ス部分を示した図である。
【符号の説明】
10、20、30、40、 BACnetネットワー
ク 11,12、21、22、31、32、41、42、4
3 制御装置 10BR、20BR、30BR、40BR B/IP
ルータ 10BH、20BH、30BH BACnet/HT
TPゲートウエイ 10FW、20FW、30FW ファイヤウオール 10RT、20RT、30RT IPルータ 50 インターネット 60 BACnetネットワークルーテイングテーブ
ル 70 IPネットワークルーテイングテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B089 GA31 HA06 HA10 HB05 JA35 JB16 KA12 KE07 KF05 5K030 HA08 HB16 HD03 HD05 HD06 LB15 LD02 5K033 AA09 BA08 BA11 CB02 DA05 EA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固有プロトコールでメッセージ交信してい
    る複数個のLAN接続ローカル監視制御システムが、イ
    ンターネットあるいはIPルータで構成されるネットワ
    ークを介してお互いが接続されて監視制御を実行してい
    る広域監視制御システムにおいて、 ローカル監視制御で使用されている固有プロトコールで
    のメッセージ送受信手段、HTTPあるいはHTTPS
    プロトコールでのメッセージ送受信する手段、ローカル
    監視制御で使用されている固有プロトコールでのメッセ
    ージとHTTPプロトコールあるいはHTTPSプロト
    コールでのメッセージとを相互変換する手段、メッセー
    ジをルーテイングする手段、ブロードキャストメッセー
    ジを中継送受信する手段を含む中継装置を備え、 各ローカル監視制御システムはこの中継装置を経由して
    インターネットあるいはIPルータで構成されるネット
    ワークに接続され、インターネットあるいはIPルータ
    で構成されるネットワークではHTTPあるいはHTT
    PSプロトコールでメッセージ交信することを特徴とし
    た広域監視制御システム。
  2. 【請求項2】請求項1の広域監視制御システムにおい
    て、前記中継装置は、ユニキャストでしか送受信できな
    い中継装置の情報を持ち、グローバルブロードキャスト
    メッセージを受信したとき、受信ポート以外の全ポート
    にブロードキャストすると共に、受信ポート以外の全ポ
    ートからユニキャストでしか通信できない隣接中継装置
    にブロードキャストメッセージをユニキャストで送信す
    ることを特徴とする広域監視制御システム。
  3. 【請求項3】請求項1の広域監視制御システムにおい
    て、前記中継装置は、受信したIPパケットの属性判別
    手段を備え、監視制御で使用されるメッセージのIPパ
    ケットとそうでないIPパケットを識別し、それぞれに
    対して要求されている処理を実行することを特徴とする
    広域監視制御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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