JP4729749B2 - 炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭酸エステルの製造方法に関し、更に詳しくは、アルコールと二酸化炭素とを特定な触媒の存在下で反応させて炭酸エステルを製造する方法に関する。
炭酸エステルは、ポリカーボネート製造等の原料、リチウム電池電解液、オクタン価向上のためのガソリン添加剤、排ガス中のパーティクルを減少させるためのディーゼル燃料添加剤、アルキル化剤、カルボニル化剤、溶剤等として有用な化合物である。
従来の炭酸エステルの製造方法としては、まず、ホスゲンをカルボニル化剤としてアルコールと反応させる方法が挙げられるが、この方法では、極めて毒性が強く腐食性も有するホスゲンを用いるため、その輸送や貯蔵など取り扱いに注意が必要であり、製造設備の維持管理や廃棄物処理、作業員の安全性確保などのために多大なコストがかかっていた。また、一酸化炭素をカルボニル化剤としてアルコール及び酸素と反応させる酸化的カルボニル化法も知られているが、この方法においても猛毒の一酸化炭素を高圧で用いるために作業員の安全性確保等のために注意が必要であり、また、一酸化炭素が酸化して二酸化炭素を生成するなどの副反応がおこる欠点があった。
このため、より安全かつ安価に炭酸エステルを製造する方法の開発が要望され、二酸化炭素をカルボニル化剤としてアルコールと反応させる方法が提案された(非特許文献1〜2)。しかし、いずれの方法もターンオーバー数が2、3程度と触媒活性が極めて低く、生成する水が触媒を分解して反応を妨害するなどの問題があった。
また、二酸化炭素とカルボン酸オルトエステルとの反応から炭酸エステルを製造する方法も提案されている(特許文献1)。しかし、用いられる原料が高価であり、収率も十分でなく工業的実施には問題があった。
これに対し、本発明者らは、金属アルコキシドなどの触媒の存在下、二酸化炭素とアセタール化合物とを反応させて、炭酸エステルを製造する方法を提案した(特許文献2〜5)。この方法は、毒性、腐食性がなく極めて安価に得られる二酸化炭素をカルボニル化剤として用いる方法であるが、過量のアルコールを反応溶媒として用いることと、アルコール基準として炭酸エステルの収率が十分でない等の問題があった。
また、アセタール化合物存在下でのメタノールと二酸化炭素からの炭酸ジメチル合成に対しては、酸化セリウムと酸化ジルコニウムの固溶体が触媒として公知であるが(非特許文献3)、触媒活性の面で充分ではなく、酸化ジルコニウムに対し第二成分として高価な希土類金属酸化物の添加が必要であるといった問題を含んでいた。
特開平7−224011号公報 特許第2852418号公報 特許第3005684号公報 特許第3128576号公報 特許第3385359号公報 Collection of Czechoslovak Chemical Communications誌、1995年、60巻、687頁 Catalysis Letters誌、1999年、58巻、225頁 Applied Catalysis A: General誌、2002年、237巻、103頁
本発明は、上記の炭酸エステルの製造方法を改良し、毒性、腐食性がなく極めて安価に得られる二酸化炭素をカルボニル剤とし、かつアルコールを反応剤として用い、高収率で炭酸エステルを生成し得る、工業的に有利な炭酸エステルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来法の問題点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定な触媒の存在下で反応を行うと、二酸化炭素とアルコールから効率よく炭酸エステルが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
〈1〉下記一般式(I)で示されるシクロペンタジエニル金属錯体の存在下、アルコールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
Cp2−mM(X)2+m (I)
(式中、Cpは置換基を有してよいシクロペンタジエニル環を、Xはアニオン性配位子を、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを、mは0または1の整数を表す。)
〈2〉酸性化合物の存在下に反応を行うことを特徴とする上記〈2〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈3〉(i)有機金属アルコキシド、有機金属酸化物および無機金属酸化物から選ばれた少なくとも一種の金属化合物と(ii)酸性化合物の存在下、アルコールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
〈4〉金属が第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴とする上記〈1〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈5〉第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる金属がスズ、チタン又はジルコニウムであることを特徴とする〈4〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈6〉酸性化合物がルイス酸である〈1〉〜〈5〉の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
〈7〉ルイス酸が金属トリフラートである〈6〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈8〉酸性化合物がブレンステット酸である上記〈1〉〜〈5〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈9〉ブレンステット酸がアンモニウムトリフラートである上記〈8〉の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
〈10〉脱水剤の存在下で反応を行うことを特徴とする上記〈1〉〜〈9〉の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
本発明方法によれば、原料として、アルコールと環境に無害で毒性のない二酸化炭素とを用いて、安全かつ簡易な設備で炭酸エステルを高い収率(アルコール基準)で得ることができるので、工業的に極めて有利な方法ということができる。
本発明の炭酸エステルの合成反応は次式で表わすことができる。
OH + CO +(脱水剤)
→ RO(CO)OR+ (脱水剤+HO)
(式中、Rはアルキル基又はアラルキル基を表す。)
OHで表されるアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、メチルシクロヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
本発明においては、前記、一価のアルコールの他にジオールなどの多価アルコールを用いてもよい。
本発明の第1の態様の反応は、下記一般式(I)で示されるシクロペンタジエニル金属錯体の存在下で行われる。
Cp2−mM(X)2+m (I)
(式中、Cpは置換基を有してもよいシクロペンタジエニル環を、Xはアニオン性配位子を、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを、mは0または1の整数を表す。)
金属錯体の金属原子に、特に制限はないが、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれた金属原子、特に、チタンが好ましい。また、Cpは、置換基を有してもよいシクロペンタジエニル環を示すが、置換基としては、特に制限はなく、アルキル基(メチル基、エチル基など)、アラルキル基(ベンジル基、ナフチルメチル基など)、アリール基(フェニル基、ナフチル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基など)、ジアルキルアミノ基(ジメチルアミノ基など)、などが挙げられる。また、シクロペンタジエニル環は複数のシクロペンタジエニル環が互いに連結していてもよく、更にはインデニル環やフルオレニル環などのような縮合環を形成していてもよい。Xは、アニオン性配位子であれば特に制限はないが、クロロ、ブロモ、ヨードなどのハロゲンイオン、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基、橋架けオキソ基、シアノ基、チオシアノ基などが例示される。この中でもアルコキシ基およびハロゲンイオン特にクロロイオンが好ましい。
また、触媒であるシクロペンタジエニル金属錯体は、予め精製・単離した形で用いてもよいし、反応系で該錯体が生成するような態様で用いてもよい。例えばアニオン性配位子としてアルコキシドを有する金属錯体は、対応するCp配位子をもつハロゲン化合物と他の金属アルコキシドとを反応系中で反応させることによって生成するから、これを単離・精製した形で用いることもできるし、対応するCp配位子をもつハロゲン化合物と他の金属アルコキシドとの混合物の形で使用してもよい。このような目的に使用される金属アルコキシドの金属としては、特に制限がないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等の使用が簡便である。
以下に本反応に用いられるシクロペンタジエニル金属錯体の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
CpTiX(X:Cl,Br,I),CpTi(OMe),CpTi(OEt),CpTi(OBu),CpTiX(X:Cl,Br,I),CpTi(OMe)2,CpTi(OEt)2,CpTi(OBu)2,CpZrX(X:Cl,Br,I),CpZr(OMe),CpZr(OEt),CpZr(OBu),Cp2ZrX(X:Cl,Br,I),CpZr(OMe)2,Cp2Zr(OEt)2,CpZr(OBu)2
(X:クロライド、ブロマイド、ヨード、Me:メチル、Et:エチル、Bu:n−ブチル、Cp:置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル環)
本発明の反応においては、触媒としてシクロペンタジエニル金属錯体を用いることを必須とするが、反応系に酸性化合物を共存させることにより炭酸エステルの収率を更に高めることができる。
酸性化合物に、特に制限はないが、ルイス酸又はブレンステット酸が好ましく使用される。ルイス酸としては、以下のような金属トリフラート、金属ハロゲン化物、ルイス酸性金属酸化物などが、ブレンステット酸としては以下のようなアンモニウムトリフラート、有機スルホン酸、ヘテロポリ酸、イオン交換樹脂、ブレンステット酸性金属酸化物などが挙げられる。
(表1)
[ルイス酸の例]
Ln(OSOCF(LnはSc、Yまたはランタノイド元素)
(Me3Si)OSOCF
HfCl(THF)
ZrCl(THF)
γ−Al23など
[ブレンステット酸の例]
PhOSOCF
OSOCF
H・OSOCF
CFSO
p−(CH)(C)SO
p−[CH(CH11](C)SO
PW1240
Cs2.50.5PW1240
Nafion(登録商標)−H
Amberlyst(登録商標)−15
H−ZSM−5
SO 2−/ZrOなど
なお、上記式において、THFはテトラヒドロフラン、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。
また、本発明の反応においては、特に添加物を必要としないが、添加物を加えることで、上記酸性化合物の溶解性を高めること等により、炭酸エステル収率を向上させることもできる。このような添加物としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、炭酸プロピレンなどの極性溶媒等が挙げられる。
本発明の第2の態様の反応は、(i)有機金属アルコキシド、有機金属酸化物および無機金属酸化物から選ばれた少なくとも一種の金属化合物と(ii)酸性化合物の存在下で行われる。
(i)の有機金属アルコキシドまたは有機金属酸化物の金属原子に、特に制限はないが、第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属が好ましく、スズ、チタン、ジルコニウムから選ばれた金属原子が更に好ましく、スズが最も好ましい。
有機金属アルコキシドとしては、一般式R 3−mM(OR1+m で表されるものが好適に用いられる。一般式において、Rはアルキル基、アラルキル基、アリール基を表わし、Rはアルキル基を表わし、Mは第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、好ましくはスズ、チタン、ジルコニウムから選ばれた金属原子を表わし、mは0〜3の整数を表わす。
これらのアルコキシドはあらかじめ合成・単離して用いてもよいし、対応する金属ハライドと他のアルカリ金属アルコキシド等の反応よって系中で発生させ、そのまま用いてもよい。
また、有機金属酸化物としては一般式(R2MO(式中、Rはアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表わす。Mは前記と同じ)で表されるものが好適に用いられる。これらの有機金属酸化物は上記構造を単位とする会合体であってもよい。
上記有機金属アルコキシドとしては、特に制限がないが、例えば、Sn(OMe)4、Bu2Sn(OMe)2、Bu2Sn(OEt)2、Bu2Sn(OBu)2、Bu3Sn(OMe) Ti(OMe)4、Ti(O-i-Pr)4、Ti(OBu)4、Zr(OMe)4、Ti(O-i-Pr)4、Zr(OBu)4などが挙げられる。
また、上記有機金属酸化物としては、特に制限がないが、例えば、Me2SnO、Et2SnO、i-Pr2SnO、Bu2SnO、Ph2SnOなどが挙げられる。
なお、上記式において、Meはメチル、Etはエチル、Buはn−ブチル、i−Prはイソプロピル、Phはフェニル基を示す。
また、(i)の無機金属酸化物に、特に制限はないが、好ましくは第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む酸化物であり、より好ましくはジルコニウム、チタン、スズより選ばれる少なくとも1種の元素を含む酸化物であり、更に好ましくはジルコニウムを含む酸化物である。
上記無機金属酸化物は、1種類の金属元素を含む、いわゆる単独酸化物であってもよく、2種類以上の金属元素を含む複合酸化物であってもよい。無機金属酸化物の構造に関しては、本発明においては特に限定されず、多結晶であってもよいし、アモルファスであってもよい。上記無機金属酸化物は、単独で用いても、また2種以上の混合物として用いてもよい。
上記無機金属酸化物は、一般に容易に入手可能である。また、金属水酸化物や金属硝酸塩、金属炭酸塩等のオキソ酸塩、金属酢酸塩や金属シュウ酸塩等の有機酸塩を焼成することにより容易に製造されるが、製造方法は特に限定されるものではない。
本発明においては、上記無機金属酸化物を任意の担体に担持したものを用いてもよい。かかる担体としては、シリカ、アルミナ、マグネシア等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記無機金属酸化物の形態は、特に制限はないが、通常、微粉状、平均粒径0.1〜10mm程度の球形、円柱状又はリング状の粒子であることが好適である。
本発明の第2の態様においては、前記(i)有機金属アルコキシドまたは有機もしくは金属酸化物と共に(ii)の酸性化合物を反応系に存在させることが必要である。
(i)の有機金属アルコキシドまたは有機もしくは無機金属酸化物の単独使用では、後記比較例に見られるように、炭酸エステルを高収率で得ることが困難となる。
(i)の有機金属アルコキシド、有機もしくは無機金属酸化物および(ii)の酸性化合物の使用量、反応時間は、用いる有機金属アルコキシド、有機もしくは無機金属酸化物および酸性化合物の種類、反応器の形態、原料であるアルコールの種類、有機又は無機脱水剤の種類、反応温度、反応圧力および所望の生産性など諸条件を考慮することにより適宜定められる。
例えば、バッチ式反応器を用いて実施する場合には、有機金属アルコキシドの量、有機もしくは無機金属酸化物の量および酸性化合物の量、反応時間が特に限定されることはないが、有機金属アルコキシドおよび有機金属酸化物の量はアルコールに対するモル比で1/500〜1、望ましくは1/100〜1/10であり、無機金属酸化物の量はアルコールに対する重量比で、通常0.001〜3、好ましくは0.01〜2である。
また、(i)の有機金属アルコキシドまたは有機金属酸化物に対し、酸性化合物の量がモル比で1/300〜1、好ましくは1/50〜1/10程度であり、(i)の無機金属酸化物に対し、酸性化合物の量が重量比で0.000001〜1、好ましくは0.000002〜0.5である。反応時間は通常0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間である。
(ii)の酸性化合物としては、上記第1の対象で示したものと同様なルイス酸又はブレンステット酸が使用される。
本発明における、前記第1及び第2の態様の反応は、有機又は無機脱水剤の存在下で行うことが好ましい。有機脱水剤には特に制限はないが、一般式{RC(OR2}で表されるアセタールが好ましい。有機脱水剤の量には特に制限はないが、アルコールに対し、モル比で1/2〜2倍程度が好ましい。
(式中、R、R及びRで表わされるアルキル基は好ましくは低級アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4である。)
このようなアセタール化合物として、より具体的には、例えばベンズアルデヒド ジメチルアセタール、アセトアルデヒド ジメチルアセタール、ホルムアルデヒド ジメチルアセタール、アセトン ジメチルアセタール、アセトン ジエチルアセタール、アセトン ジベンジルアセタール、ジエチルケトン ジメチルアセタール、ベンゾフェノン ジメチルアセタール、ベンジルフェニルケトン ジメチルアセタール、シクロヘキサノン ジメチルアセタール、アセトフェノン ジメチルアセタール、2、2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、4、4−ジメトキシ−2、5−シクロヘキサジエン−1−オンアセタール、ジメチルアセトアミド ジエチルアセタールなどが挙げられる。
本発明で用いられる無機脱水剤には特に制限はないが、無機脱水剤としては、モレキュラーシーブ(3A)、モレキュラーシーブ(4A)等のゼオライト類、塩化カルシウム(無水)、硫酸カルシウム(無水)、塩化マグネシウム(無水)、硫酸マグネシウム(無水)、炭酸カリウム(無水)、硫化カリウム(無水)、亜硫化カリウム(無水)、硫酸ナトリウム(無水)、亜硫酸ナトリウム(無水)、硫酸銅(無水)などの無機無水塩類等が挙げられる。
また、無機脱水剤を用いる反応方法は特許第3385359号記載の方法にならって実施することができる。さらに、蒸留や膜分離等の脱水工程と組み合せて実施することも可能である。
本発明におけるアルコールと二酸化炭素との反応温度は特に制限はないが、好ましくは室温〜300℃、さらに、好ましくは80〜200℃である。反応圧は特に制限なく、反応に使用する耐圧装置の製造コストなどによって定められる。収率向上の観点から高圧下で行うのが好ましい。
本発明方法において有機脱水剤としてアセタール化合物を用いた場合は未反応のアセタールを反応系から回収して再使用することができる。また、アセタール化合物を脱水剤として用いた場合、炭酸エステルとともにケトン又はアルデヒド類が生成するが、ケトン及びアルデヒドはアルコールとの反応により容易にアセタール化合物に変換できるので、回収、再利用が可能である。併産物のケトン及びアルデヒドの回収、再利用の観点から、一般式で表わされるアルコール類及び一般式で表われるアセタール化合物における基Rを、互いに同一の基とするのが好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
実施例1
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、CpTiCl(2mmol)、KOMe (6 mmol)及び、酸性化合物としてPhNHOSO2CF3 (0.2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は53%であった。
実施例2
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、CpTiCl(2mmol)、KOMe (4 mmol)及び、酸性化合物としてPhNHOSO2CF3 (0.02mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は18%であった。
実施例3
PhNHOSO2CF3 を用いない以外は、実施例1と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は27%であった。
実施例4
PhNHOSO2CF3 を用いない以外は、実施例2と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は10%であった。
実施例5
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、CpTiCl(2mmol)及び、酸性化合物としてPhNHOSO2CF3 (0.02mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は34%であった。
実施例6
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPhOSOCF(0.2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は40%であった。
実施例7
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてSc(OSOCF(0.02mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は35%であった。
実施例8〜9
酸性化合物としてPhOSOCF(0.1 mmol)(実施例8)及びPhOSOCF(0.4 mmol)(実施例9)用いる以外は実施例6と同様にして、炭酸ジメチルを合成した。その結果をメタノール基準の炭酸ジメチル収率(%)で示す。実施例8(収率38%)、実施例9(収率30%)。
実施例10〜12
酸性化合物としてPhOSOCFの代わりに、COSOCF(実施例10)、CH・OSOCF(実施例11)及びBuOSOCF(実施例12)を用いる以外は実施例6と同様にして、炭酸ジメチルを合成した。その結果をメタノール基準の炭酸ジメチル収率(%)で示す。実施例10(収率40%)、実施例11(収率38%)、実施例12(収率29%)。
比較例1(酸性化合物なし)
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
実施例13(短時間反応)
反応時間を6時間とした以外は実施例6と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は27%であった。
比較例2(短時間、酸性化合物なし)
反応時間を6時間とした以外は比較例1と同様にして反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は7%であった。
実施例14(60気圧)
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPhOSOCF(0.2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は29%であった。
比較例3(60気圧、酸性化合物なし)
PhOSOCFを用いない以外は、実施例14と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は10%であった。
実施例15
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、チタンテトライソプロポキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPhOSOCF(0.01mmol)を仕込んだ後、炭酸ガスボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は24%であった。
実施例16〜17
酸性化合物としてPhOSOCF(0.018 mmol)(実施例16)及びPhOSOCF(0.002 mmol)(実施例17)用いる以外は実施例15と同様にして、炭酸ジメチルを合成した。その結果をメタノール基準の炭酸ジメチル収率(%)で示す。実施例16(収率24%)、実施例17(収率17%)。
実施例18
酸性化合物としてSc(OSOCF(0.02mmol)を用いる以外は実施例15と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は17%であった。
比較例4(酸性化合物なし)
PhNHOSO2CF3 を用いない以外は、実施例15と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は5%であった。
実施例19(有機金属酸化物)
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズオキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPhNHOSO2CF3 (0.2mmol)を仕込んだ後、炭酸ガスボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は55%であった。
比較例5(酸性化合物なし)
PhNHOSO2CF3 を用いない以外は、実施例19と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
実施例20(有機金属酸化物)
有機金属酸化物として[Bu(CHO)Sn]O(1mmol)を用いる以外は実施例19と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は34%であった。
比較例6(酸性化合物なし)
PhNHOSO2CF3 を用いない以外は、実施例20と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は8%であった。
実施例21(有機金属酸化物、150℃)
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズオキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてトリフルオロメタンスルホン酸 (0.2mmol)を仕込んだ後、炭酸ガスボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ150℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は23%であった。
実施例22
酸性化合物としてCFSOH(0.2mmol)を用いる以外は実施例21と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
実施例23
酸性化合物としてp−(CH)(C)SOH(0.2mmol)を用いる以外は実施例21と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
比較例7(酸性化合物なし)
PhNHOSO2CF3 を用いない以外は、実施例21と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は8%であった。
実施例24
無機金属酸化物として、300℃で焼成した酸化ジルコニウム(ZrO2−300と略す)を使用した。ZrO2−300は、水酸化ジルコニウム(第一稀元素化学工業製、純度98%以上)を300℃で3時間空気中焼成することにより調製した。ZrO2−300の窒素吸着量より求めたBET表面積は、188m/gであった。
酸性化合物として、Sc(OSOCF(シグマ−アルドリッチ製、純度99.99%以上)を使用した。
撹拌装置を具備した20ml容積のオートクレーブに、上記のZrO2−300(0.5g)、Sc(OSOCF(1μmol)、メタノール(4ml、100mmol)及び有機脱水剤として、アセトン ジメチルアセタール(50mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化二酸化炭素を充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃まで加熱し、二酸化炭素を更に充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する二酸化炭素を放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は24%であった。
実施例25
酸性化合物としてSc(OSOCF(4μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は41%であった。
実施例26
酸性化合物としてSc(OSOCF(13μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は19%であった。
実施例27
反応時間を6時間とした他は、実施例25と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は17%であった。
実施例28
撹拌装置を具備した20ml容積のオートクレーブに、ZrO2−300(0.5g)、Sc(OSOCF(4μmol)、メタノール(4ml、100mmol)及び有機脱水剤として、アセトン ジメチルアセタール(50mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化二酸化炭素を充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃まで加熱し、24時間反応させた。このときの内圧は80気圧であった。冷却後、残存する二酸化炭素を放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
実施例29
水酸化ジルコニウムを500℃で3時間空気中焼成することにより、酸化ジルコニウム(ZrO2−500と略す)を調製した。ZrO2−500の窒素吸着量より求めたBET表面積は、72m/gであった。
無機金属酸化物として、上記のZrO2−500(0.5g)を、酸性化合物としてSc(OSOCF(5μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は32%であった。
実施例30
水酸化ジルコニウムを700℃で3時間空気中焼成することにより、酸化ジルコニウム(ZrO2−700と略す)を調製した。ZrO2−700の窒素吸着量より求めたBET表面積は、23m/gであった。
無機金属酸化物として、上記のZrO2−700(0.5g)を、酸性化合物としてSc(OSOCF(1μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
実施例31
酸性化合物として、PhOSOCF(5μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は33%であった。
実施例32
酸性化合物として、COSOCF(5μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は33%であった。
実施例33
PW1240・xHO(メルク製、分析用)を150℃で1時間真空排気することにより、HPW1240を得た。
酸性化合物として、上記のHPW1240(5μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
実施例34
酸性化合物として、Nafion(登録商標)(シグマ−アルドリッチ製、H型)(10mg)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
実施例35
酸性化合物として、Amberlyst(登録商標)−15(シグマ−アルドリッチ製、H型)(1mg)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
実施例36
水酸化ジルコニウム(2.0g)に1N硫酸(30ml)を含浸し、100℃で一晩乾燥後、650℃で3時間空気中焼成することにより、SO 2−/ZrOを調製した。SO 2−/ZrOの窒素吸着量より求めたBET表面積は、42m/gであった。
酸性化合物として、上記のSO 2−/ZrO(11mg)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
実施例37
無機金属酸化物として、酸化スズ(関東化学製、純度98%以上、37m/g)を、酸性化合物としてSc(OSOCF(5μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は7%であった。
実施例38
無機金属酸化物として、酸化チタン(ローヌ−プーラン製、G5、296m/g)(0.5g)を、酸性化合物としてSc(OSOCF(17μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は4%であった。
比較例8
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は8%であった。
比較例9
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例27と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は5%であった。
比較例10
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例28と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は3%であった。
比較例11
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例29と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は6%であった。
比較例12
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例30と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は4%であった。
比較例13
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例37と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は6%であった。
比較例14
Sc(OSOCFを使用しない他は、実施例38と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は1%であった。
比較例15
ZrO2−500を使用しない他は、実施例29と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は0%であった。

Claims (6)

  1. (i)有機金属アルコキシドおよび有機金属酸化物から選ばれた少なくとも一種の金属化合物と(ii)有機スルホン酸化合物の存在下、アルコールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
  2. 金属が第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項に記載の炭酸エステルの製造方法。
  3. 第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる金属がスズ、チタン、ハフニウム又はジルコニウムであることを特徴とする請求項に記載の炭酸エステルの製造方法。
  4. 有機スルホン酸化合物がCF SO である請求項1〜3の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
  5. 有機スルホン酸化合物がp−(CH )(C )SO である請求項1〜3の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
  6. 脱水剤の存在下で反応を行うことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
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JPH1135526A (ja) * 1997-07-17 1999-02-09 Agency Of Ind Science & Technol 炭酸エステルの製造法

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