JP4729749B2 - 炭酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
〈1〉下記一般式(I)で示されるシクロペンタジエニル金属錯体の存在下、アルコールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
Cp2−mM(X)2+m (I)
(式中、Cpは置換基を有してよいシクロペンタジエニル環を、Xはアニオン性配位子を、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを、mは0または1の整数を表す。)
〈2〉酸性化合物の存在下に反応を行うことを特徴とする上記〈2〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈3〉(i)有機金属アルコキシド、有機金属酸化物および無機金属酸化物から選ばれた少なくとも一種の金属化合物と(ii)酸性化合物の存在下、アルコールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
〈4〉金属が第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴とする上記〈1〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈5〉第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる金属がスズ、チタン又はジルコニウムであることを特徴とする〈4〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈6〉酸性化合物がルイス酸である〈1〉〜〈5〉の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
〈7〉ルイス酸が金属トリフラートである〈6〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈8〉酸性化合物がブレンステット酸である上記〈1〉〜〈5〉に記載の炭酸エステルの製造方法。
〈9〉ブレンステット酸がアンモニウムトリフラートである上記〈8〉の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
〈10〉脱水剤の存在下で反応を行うことを特徴とする上記〈1〉〜〈9〉の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
R1OH + CO2 +(脱水剤)
→ R1O(CO)OR1 + (脱水剤+H2O)
(式中、R1はアルキル基又はアラルキル基を表す。)
本発明においては、前記、一価のアルコールの他にジオールなどの多価アルコールを用いてもよい。
Cp2−mM(X)2+m (I)
(式中、Cpは置換基を有してもよいシクロペンタジエニル環を、Xはアニオン性配位子を、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを、mは0または1の整数を表す。)
CpTiX3(X:Cl,Br,I),CpTi(OMe)3,CpTi(OEt)3,CpTi(OBu)3,Cp2TiX2(X:Cl,Br,I),Cp2Ti(OMe)2,Cp2Ti(OEt)2,Cp2Ti(OBu)2,CpZrX3(X:Cl,Br,I),CpZr(OMe)3,CpZr(OEt)3,CpZr(OBu)3,Cp2ZrX2(X:Cl,Br,I),Cp2Zr(OMe)2,Cp2Zr(OEt)2,Cp2Zr(OBu)2,
(X:クロライド、ブロマイド、ヨード、Me:メチル、Et:エチル、Bu:n−ブチル、Cp:置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル環)
酸性化合物に、特に制限はないが、ルイス酸又はブレンステット酸が好ましく使用される。ルイス酸としては、以下のような金属トリフラート、金属ハロゲン化物、ルイス酸性金属酸化物などが、ブレンステット酸としては以下のようなアンモニウムトリフラート、有機スルホン酸、ヘテロポリ酸、イオン交換樹脂、ブレンステット酸性金属酸化物などが挙げられる。
[ルイス酸の例]
Ln(OSO2CF3)3(LnはSc、Yまたはランタノイド元素)
(Me3Si)OSO2CF3
HfCl4(THF)2
ZrCl4(THF)2
γ−Al2O3など
[ブレンステット酸の例]
Ph2N+H2・−OSO2CF3
C6F5N+H3・−OSO2CF3
C5H5N+H・−OSO2CF3
CF3SO3H
p−(CH3)(C6H4)SO3H
p−[CH3(CH2)11](C6H4)SO3H
H3PW12O40
Cs2.5H0.5PW12O40
Nafion(登録商標)−H
Amberlyst(登録商標)−15
H−ZSM−5
SO4 2−/ZrO2など
有機金属アルコキシドとしては、一般式R2 3−mM(OR3)1+m で表されるものが好適に用いられる。一般式において、R2はアルキル基、アラルキル基、アリール基を表わし、R3はアルキル基を表わし、Mは第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、好ましくはスズ、チタン、ジルコニウムから選ばれた金属原子を表わし、mは0〜3の整数を表わす。
これらのアルコキシドはあらかじめ合成・単離して用いてもよいし、対応する金属ハライドと他のアルカリ金属アルコキシド等の反応よって系中で発生させ、そのまま用いてもよい。
また、有機金属酸化物としては一般式(R4)2MO(式中、R4はアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表わす。Mは前記と同じ)で表されるものが好適に用いられる。これらの有機金属酸化物は上記構造を単位とする会合体であってもよい。
また、上記有機金属酸化物としては、特に制限がないが、例えば、Me2SnO、Et2SnO、i-Pr2SnO、Bu2SnO、Ph2SnOなどが挙げられる。
上記無機金属酸化物は、1種類の金属元素を含む、いわゆる単独酸化物であってもよく、2種類以上の金属元素を含む複合酸化物であってもよい。無機金属酸化物の構造に関しては、本発明においては特に限定されず、多結晶であってもよいし、アモルファスであってもよい。上記無機金属酸化物は、単独で用いても、また2種以上の混合物として用いてもよい。
(i)の有機金属アルコキシドまたは有機もしくは無機金属酸化物の単独使用では、後記比較例に見られるように、炭酸エステルを高収率で得ることが困難となる。
(i)の有機金属アルコキシド、有機もしくは無機金属酸化物および(ii)の酸性化合物の使用量、反応時間は、用いる有機金属アルコキシド、有機もしくは無機金属酸化物および酸性化合物の種類、反応器の形態、原料であるアルコールの種類、有機又は無機脱水剤の種類、反応温度、反応圧力および所望の生産性など諸条件を考慮することにより適宜定められる。
例えば、バッチ式反応器を用いて実施する場合には、有機金属アルコキシドの量、有機もしくは無機金属酸化物の量および酸性化合物の量、反応時間が特に限定されることはないが、有機金属アルコキシドおよび有機金属酸化物の量はアルコールに対するモル比で1/500〜1、望ましくは1/100〜1/10であり、無機金属酸化物の量はアルコールに対する重量比で、通常0.001〜3、好ましくは0.01〜2である。
また、(i)の有機金属アルコキシドまたは有機金属酸化物に対し、酸性化合物の量がモル比で1/300〜1、好ましくは1/50〜1/10程度であり、(i)の無機金属酸化物に対し、酸性化合物の量が重量比で0.000001〜1、好ましくは0.000002〜0.5である。反応時間は通常0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間である。
(ii)の酸性化合物としては、上記第1の対象で示したものと同様なルイス酸又はブレンステット酸が使用される。
(式中、R2、R3及びR4で表わされるアルキル基は好ましくは低級アルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4である。)
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、CpTiCl3(2mmol)、KOMe (6 mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3 (0.2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は53%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、Cp2TiCl2(2mmol)、KOMe (4 mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3 (0.02mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は18%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例1と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は27%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例2と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は10%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、Cp2TiCl2(2mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3 (0.02mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は34%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3(0.2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は40%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(0.02mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は35%であった。
酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3(0.1 mmol)(実施例8)及びPh2N+H2・−OSO2CF3(0.4 mmol)(実施例9)用いる以外は実施例6と同様にして、炭酸ジメチルを合成した。その結果をメタノール基準の炭酸ジメチル収率(%)で示す。実施例8(収率38%)、実施例9(収率30%)。
酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3の代わりに、C6F5N+H3・−OSO2CF3(実施例10)、C5H5N+H・−OSO2CF3(実施例11)及びBu4N+・−OSO2CF3(実施例12)を用いる以外は実施例6と同様にして、炭酸ジメチルを合成した。その結果をメタノール基準の炭酸ジメチル収率(%)で示す。実施例10(収率40%)、実施例11(収率38%)、実施例12(収率29%)。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
反応時間を6時間とした以外は実施例6と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は27%であった。
反応時間を6時間とした以外は比較例1と同様にして反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は7%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズジメトキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3(0.2mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は29%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例14と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は10%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、チタンテトライソプロポキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3(0.01mmol)を仕込んだ後、炭酸ガスボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は24%であった。
酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3(0.018 mmol)(実施例16)及びPh2N+H2・−OSO2CF3(0.002 mmol)(実施例17)用いる以外は実施例15と同様にして、炭酸ジメチルを合成した。その結果をメタノール基準の炭酸ジメチル収率(%)で示す。実施例16(収率24%)、実施例17(収率17%)。
酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(0.02mmol)を用いる以外は実施例15と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は17%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例15と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は5%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズオキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてPh2N+H2・−OSO2CF3 (0.2mmol)を仕込んだ後、炭酸ガスボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は55%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例19と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
有機金属酸化物として[Bu2(CH3O)Sn2]O(1mmol)を用いる以外は実施例19と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は34%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例20と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は8%であった。
撹拌装置を具備した20m1容積のオートクレーブに、メタノール(4ml、100 mmol)、有機脱水剤としてアセトン ジメチルアセタール(50mmol)、ジブチルスズオキシド(2mmol)及び、酸性化合物としてトリフルオロメタンスルホン酸 (0.2mmol)を仕込んだ後、炭酸ガスボンベ(60気圧)から液化炭酸ガスを充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ150℃にまで加熱し、炭酸ガスをさらに充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は23%であった。
酸性化合物としてCF3SO3H(0.2mmol)を用いる以外は実施例21と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
酸性化合物としてp−(CH3)(C6H4)SO3H(0.2mmol)を用いる以外は実施例21と同様に反応を行った。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
Ph2N+H2・−OSO2CF3 を用いない以外は、実施例21と同様に反応を行った。反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は8%であった。
無機金属酸化物として、300℃で焼成した酸化ジルコニウム(ZrO2−300と略す)を使用した。ZrO2−300は、水酸化ジルコニウム(第一稀元素化学工業製、純度98%以上)を300℃で3時間空気中焼成することにより調製した。ZrO2−300の窒素吸着量より求めたBET表面積は、188m2/gであった。
酸性化合物として、Sc(OSO2CF3)3(シグマ−アルドリッチ製、純度99.99%以上)を使用した。
撹拌装置を具備した20ml容積のオートクレーブに、上記のZrO2−300(0.5g)、Sc(OSO2CF3)3(1μmol)、メタノール(4ml、100mmol)及び有機脱水剤として、アセトン ジメチルアセタール(50mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化二酸化炭素を充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃まで加熱し、二酸化炭素を更に充填することにより、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反応させた。冷却後、残存する二酸化炭素を放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は24%であった。
酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(4μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は41%であった。
酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(13μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は19%であった。
反応時間を6時間とした他は、実施例25と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は17%であった。
撹拌装置を具備した20ml容積のオートクレーブに、ZrO2−300(0.5g)、Sc(OSO2CF3)3(4μmol)、メタノール(4ml、100mmol)及び有機脱水剤として、アセトン ジメチルアセタール(50mmol)を仕込んだ後、ボンベ(60気圧)から液化二酸化炭素を充填し、密封した。その後、オートクレーブ内を攪拌しつつ180℃まで加熱し、24時間反応させた。このときの内圧は80気圧であった。冷却後、残存する二酸化炭素を放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
水酸化ジルコニウムを500℃で3時間空気中焼成することにより、酸化ジルコニウム(ZrO2−500と略す)を調製した。ZrO2−500の窒素吸着量より求めたBET表面積は、72m2/gであった。
無機金属酸化物として、上記のZrO2−500(0.5g)を、酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(5μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は32%であった。
水酸化ジルコニウムを700℃で3時間空気中焼成することにより、酸化ジルコニウム(ZrO2−700と略す)を調製した。ZrO2−700の窒素吸着量より求めたBET表面積は、23m2/gであった。
無機金属酸化物として、上記のZrO2−700(0.5g)を、酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(1μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
酸性化合物として、Ph2N+H2・−OSO2CF3(5μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は33%であった。
酸性化合物として、C6F5N+H3・−OSO2CF3(5μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は33%であった。
H3PW12O40・xH2O(メルク製、分析用)を150℃で1時間真空排気することにより、H3PW12O40を得た。
酸性化合物として、上記のH3PW12O40(5μmol)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
酸性化合物として、Nafion(登録商標)(シグマ−アルドリッチ製、H型)(10mg)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
酸性化合物として、Amberlyst(登録商標)−15(シグマ−アルドリッチ製、H型)(1mg)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は20%であった。
水酸化ジルコニウム(2.0g)に1N硫酸(30ml)を含浸し、100℃で一晩乾燥後、650℃で3時間空気中焼成することにより、SO4 2−/ZrO2を調製した。SO4 2−/ZrO2の窒素吸着量より求めたBET表面積は、42m2/gであった。
酸性化合物として、上記のSO4 2−/ZrO2(11mg)を使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は15%であった。
無機金属酸化物として、酸化スズ(関東化学製、純度98%以上、37m2/g)を、酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(5μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は7%であった。
無機金属酸化物として、酸化チタン(ローヌ−プーラン製、G5、296m2/g)(0.5g)を、酸性化合物としてSc(OSO2CF3)3(17μmol)をそれぞれ使用した他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は4%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例24と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は8%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例27と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は5%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例28と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は3%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例29と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は6%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例30と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は4%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例37と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は6%であった。
Sc(OSO2CF3)3を使用しない他は、実施例38と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は1%であった。
ZrO2−500を使用しない他は、実施例29と同様にして炭酸ジメチルを合成した。メタノール基準の炭酸ジメチル収率は0%であった。
Claims (6)
- (i)有機金属アルコキシドおよび有機金属酸化物から選ばれた少なくとも一種の金属化合物と(ii)有機スルホン酸化合物の存在下、アルコールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
- 金属が第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴とする請求項1に記載の炭酸エステルの製造方法。
- 第IVA族及び第IVB族からなる群より選ばれる金属がスズ、チタン、ハフニウム又はジルコニウムであることを特徴とする請求項2に記載の炭酸エステルの製造方法。
- 有機スルホン酸化合物がCF 3 SO 3 Hである請求項1〜3の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
- 有機スルホン酸化合物がp−(CH 3 )(C 6 H 4 )SO 3 Hである請求項1〜3の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
- 脱水剤の存在下で反応を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の炭酸エステルの製造方法。
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