JP4729282B2 - 管内面に対するウォータージェットピーニングによる残留応力改善方法及びその装置 - Google Patents
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Description
mm2、スタンドオフが190mmの条件で約0mm2となり、スタンドオフが70mmまでは、スタンドオフが長くなるとともに油性インクの剥離面積も大きくなる傾向を示した。また、スタンドオフが30mm以上で油性インクの剥離面積が急激に上昇していることから、スタンドオフが30mm以上でより効率的に衝撃圧を与えることができると考えられる。これは、スタンドオフが30mm以上の場合には、成長したキャビテーション気泡がアルミニウム平板に衝突するためだと考えられる。
(30mm〜90mm程度)に保つ必要があると考えられる。つまり、管内面をWJPの適用対象とする場合、管の軸芯に対して傾斜させて高圧水を管内面に直接噴射したのでは、キャビテーション気泡を成長させることができず残留応力の十分な改善を得られない可能性があり、また、激しい壊食を起こす恐れがある。発明者は、中空円筒形状という特殊形状で且つ狭隘な部位である管内面にWJPを適用するに際して、キャビテーション気泡が成長するための適切な距離を確保することにより管内面の残留応力を改善する方法及びこれに用いる装置について新たな知見を得た。当該方法及び装置を用いることにより、キャビテーション気泡を包含した液体の流れを管内面に沿って形成でき、キャビテーション気泡の崩壊による衝撃圧を管内面に沿って与えることができる。以下図1及び図5から図12を用いて、当該方法及び装置について説明する。
17により、噴射ノズル1を管40の上方に移動させ、噴射ノズル1の軸芯80と管40の軸芯50とを一致させる(S4)。その後、噴射ノズル駆動装置11のZ軸移動装置
16により、噴射ノズル1を管40内に挿入する(S5)。
40との軸芯を略一致させたまま、噴射ノズル1を上下方向に移動させることができる。
31に衝突し、結果として、管40内の噴流全体の流れ(最終的な噴流の流れ)が噴射ノズル1から噴射された高圧水の進行方向70に対して逆流が生じる環境を形成できれば、管40の一端を完全に閉止した場合と同様に、キャビテーション気泡が成長するための適切な距離を確保することができるとともに、管40内面に沿った流れを形成でき、管40内面でキャビテーション気泡の崩壊を発生させることができる。
50に対して角度を有していても、その角度が9°以下であれば、キャビテーション気泡が成長するための適切な距離を確保することができる。また、噴射ノズル1から噴射される高圧水が管40の軸芯50に対して9℃以内の傾斜であれば、被加工物に悪影響を与えないような壊食を避けることができる。さらに、より好ましくスタンドオフを50mmとするためには、最大噴射角度θmaxはsinθmax=(9.5/2)/50 よりθmax=約5°となる。従って、噴射ノズル1から噴射される高圧水が管40の軸芯50に対して5°以下とすれば、キャビテーション気泡の崩壊による衝撃圧と残留応力を改善できる範囲の最適化を図ることができる。
(1)のA−A断面図であり、試験体30の断面図を示している。試験体30は、管内径中心線で分割された模擬試験片31及び模擬試験片32が組合わされている。
(2)のB−B断面)を示している。管(試験体30)の一端の開口部を閉止した状態でWJPを施工した場合には、管内面に相当する部分25の油性インク21が完全に剥離していることがわかる。
WJPの効果を示した図であり、WJP施工後の模擬試験片31の分割面(図8(2)のB−B断面)を示している。管(試験体30)の両端を開放した状態でWJPを施工した場合には、噴射ノズル1挿入部付近では油性インク21が剥離しているが、他の部位については殆ど剥離していないことが確認された。
−100MPaであった残留応力が施工後には−350MPa〜−450MPaに改善されていることが確認できた。
40の内径を考慮し、管40内面にキャビテーション気泡が衝突する広がり径となるような噴射ノズル1を選択する。
61を用いて管40の一端から液体を注入することにより噴流を逆流させる。
50方向(又は噴射ノズル1の軸芯80方向)に噴射される(S106−2)。噴射ノズル1から高圧水を噴射しWJPを施工するに際して、液体注入装置60の図示しないノズルからも管40内に液体を注入する(S106−3)。管40内への液体の注入は、開閉バルブ66を開としポンプ63を起動させることにより、ホースを介して液体供給装置
61から液体注入装置60に液体を供給し、液体注入装置60に供給された液体を図示しないノズルから管40内に注入することにより行う。液体注入装置60から液体を管40内に注入することにより、噴射ノズル1から噴射された高圧水を逆流させる。ここで、噴射ノズル1から噴射した高圧水内では、圧力の低下によりキャビテーション気泡が成長する。この高圧水及びキャビテーション気泡の崩壊による衝撃圧を管内面に与えることにより、管内面の引張応力を圧縮応力に変え、残留応力を改善することができる。
90(噴射ノズルを挿入する開口部と反対側の開口部)から液体を注入することにより、噴射ノズル1から噴射された高圧水の進行方向70に対して逆流を強制的に生じさせることができ、積極的に高圧水の逆流を制御することができる。
Claims (5)
- 噴射ノズルから第1の液体を管内部に噴射し、前記第1の液体に同伴されたキャビテーション気泡の崩壊による衝撃圧により管内面の残留応力を改善する方法において、
周方向に3つ以上の突起部を有する前記噴射ノズルであって、前記キャビテーション気泡の広がり径が前記管内径より大きくなるような前記噴射ノズルから前記第1の液体を前記管内部に噴射するとともに、前記噴射ノズルから噴射される前記第1の液体の進行方向上にある前記管の開口部から第2の液体を注入することにより、前記第1の液体を前記管内部において逆流させることを特徴とする管内面の残留応力改善方法。 - 両端に開口部を有する管を保持装置により保持し、
前記管の一端から、周方向に3つ以上の突起部を有する噴射ノズルであって、キャビテーション気泡の広がり径が前記管内径より大きくなるような前記噴射ノズルを挿入し、
前記噴射ノズルに供給された第1の液体を前記管内部へ噴射するとともに、前記管の他端から第2の液体を注入することにより、前記噴射ノズルから噴射された前記第1の液体を前記管内部において逆流させ、前記第1の液体に同伴されたキャビテーション気泡の崩壊による衝撃圧により前記管内面の残留応力を改善することを特徴とする管内面の残留応力改善方法。 - 請求項1または2に記載の管内面の残留応力改善方法において、
前記噴射ノズルから噴射される前記液体又は前記第1の液体は、前記噴射ノズルから前記管の軸芯上に向かって噴射されることを特徴とする管内面の残留応力改善方法。 - 両端に開口部を有する管を保持する保持装置と、
前記管の一端から挿入され、第1の液体を前記管内部に噴射する噴射ノズルと、
前記第1の液体を前記噴射ノズルに供給する第1の液体供給装置と、
前記管の他端から前記管内部に第2の液体を注入する液体注入装置と、
前記第2の液体を前記液体注入装置に供給する第2の液体供給装置と、
前記噴射ノズルを移動させる噴射ノズル駆動装置と、
前記第1の液体供給装置,前記噴射ノズル駆動装置及び前記第2の液体供給装置を制御する制御装置とを具備し、
前記噴射ノズルは、噴射ノズルの周方向に3つ以上の突起部を有し、前記キャビテーション気泡の広がり径が前記管内径より大きくなるような噴射ノズルであることを特徴とする、前記第1の液体に同伴されたキャビテーション気泡の崩壊による衝撃圧により前記管内面の残留応力を改善する管内面の残留応力改善装置。 - 請求項4に記載の管内面の残留応力改善装置において、
前記噴射ノズルは、前記液体又は前記第1の液体を前記管の軸芯上に向かって噴射する噴射ノズルであることを特徴とする管内面の残留応力改善装置。
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