JP2012040672A - ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークに複合ノズル体を対向配置してカーテン水流が創るウォーターカーテンの水流壁面層の高度化を図るとともに、水流噴射ノズルの高圧水流と冷水にシャーベットを混在させたカーテン水流の水圧・水流を可能とする新規ノズル装置を提供する。
【解決手段】 ワークWの上下に、突軸2の孔hにワイヤYを通し突軸の外周に形成した流路Lに加工液用の高圧水流W1を噴射する水流噴射ノズル10と、上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流の外周に水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成包囲する環状ノズル20とからなる複合ノズル体N1,N2を対向配置し、上記環状ノズルにカーテン水流W2の水圧値Po1と水流量Qo1とを調節する第1ポンプ制御手段42が接続され、上記水流噴射ノズルに高圧水流の水圧値Po2と水流量Po2とを調節する第2ポンプ制御手段52を接続した。
【選択図】 図1
【解決手段】 ワークWの上下に、突軸2の孔hにワイヤYを通し突軸の外周に形成した流路Lに加工液用の高圧水流W1を噴射する水流噴射ノズル10と、上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流の外周に水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成包囲する環状ノズル20とからなる複合ノズル体N1,N2を対向配置し、上記環状ノズルにカーテン水流W2の水圧値Po1と水流量Qo1とを調節する第1ポンプ制御手段42が接続され、上記水流噴射ノズルに高圧水流の水圧値Po2と水流量Po2とを調節する第2ポンプ制御手段52を接続した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置に係り、特に、ワークを漬ける加工液タンクを使用することなく、大型ワークに対しても合理的に最小限の水流量とワイヤ外周に停滞する特別の冷却媒体により加工するノズル装置において、ノズル構造の改善で加工効率を高めると共に、冷水に適正なシャーベットを含有したカーテン水流によるウォーターカーテンを生成する新規な加工液ノズル装置に関するものである。
近年、例えば、ワイヤカット放電加工機(繰返し使用されるブラッシングワイヤによる放電加工機)に使用されるノズル装置に係る技術が多く提供されている。その代表的なものとして、ワイヤカット放電加工用ノズル装置が提供されている。その構成は、位置決めガイド間を走行移動するワイヤ電極と被加工体間に加工液を供給しながら前記ワイヤ電極と被加工体との加工間隙にパルス通電して放電加工するワイヤカット放電加工用ノズル装置において、挿通するワイヤ電極を同軸状に囲繞し、先端部開口にかけて先細状に構成すると共に、ワイヤ電極が挿通する後端部にかけて位置決めガイドと加工液シールとを順次に設けた高圧ノズルと、前記高圧ノズルを同軸状に内包して支承し、該高圧ノズルの後端との間にワイヤ電極への通電子を収納する液室を形成すると共に、側部から先端にかけて前記液室に連通する環状の同軸状流路と先端噴射口を形成した低圧ノズルとを備え、前記高圧ノズルを高圧加工液供給路に、又前記液室を低圧加工液供給路に夫々接続して成るものである(例えば、特許文献1参照。)。
また、別の加工液供給ノズルは、ワイヤカット放電加工装置において、ワイヤ電極と被加工物間のすき間の加工領域に加工液を噴出、供給するための加工液供給ノズルに係り、主噴出口の周囲に、主噴出口と同心円上に、主噴出口よりも径の小さい補助噴出口を、複数配置することにより、ノズルの構成を複雑にすることなく、ワイヤ電極と被加工物との間の加工領域に確実かつ高速に加工液を供給することができ、ワイヤ電極の断線を防ぎ、加工速度の高速化を達成することのできる加工液供給ノズルを提供するものである(例えば、特許文献2参照。)。
更に、ウォータージェット加工装置において、飛散する水や砥粒を効果的に防止するものが提案されている。その構成は、 加工ヘッドのアームにとりつけられるノズルは、ノズル本体内にウォーターノズルと、その先端に連結されるアブレシブノズルを有する。ノズル本体の下端に固着される飛沫飛散防止装置は、本体と、本体に連結する内筒、外筒を有する。内筒と外筒の下端部には環状のスリットが設けられる。アブレシブノズルから噴射されるウォータージェットはワークを加工する。そして、飛沫飛散防止装置のスリットから噴射されるウォーターカーテンはウォータージェットの水やアブレシブの飛散を防止するものである(例えば、特許文献3参照。)。
更に、別のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、ワークの上下に配置した一対の水流噴射ノズルにおいて、中心孔とこの外周にリング状または複数個からなる補助ノズル孔を形成し、ワイヤを挿通させた上記中心孔の内周に縦溝(スパイラル状溝)を形成して高圧水流に渦巻き運動を与え、上記補助ノズル孔に供給される高圧水流により環状水室となるウォーターカーテンを形成したものであり、更に、少なくとも一方に配置した水流噴射ノズルは、ワイヤを挿通させた中心孔にシャーベット状の氷を供給し被加工物に噴出する。また、上または下の少なくとも一方に配置した水流噴射ノズルは、ワイヤを挿通させた中心孔と上記中心孔の外周にリング状または複数個からなる補助ノズル孔を形成し、上記中心孔及び補助ノズル孔にシャーベット状の氷を与え、上記シャーベット状の氷により環状水室となるウォーターカーテンを形成させものである(例えば、特許文献4参照。)。
上記特許第2559224号公報のワイヤカット放電加工用ノズル装置によると、低圧ノズルが高圧ノズルを完全に内包する構成とすることにより、小型、且つコンパクトで高耐圧とすることができ、高圧ノズルに供給される高圧加工液は位置決めガイドを通って加工液シールから漏出する液は低圧ノズルに形成された液室に受容され液圧が緩和される。その漏出液は低圧ノズルの液室と連通する流路へ流入し先端噴射口から噴射されるものである。しかしながら、上記ノズル装置は、ワークの片側だけに配置されたものであるから、ワークの裏側から噴出する水やアブレシブの飛散防止機能が全く期待できないという問題点が解消されていない。
また、上記特開2001−347424号公報の加工液供給ノズルは、ワイヤ電極と被加工物との間の加工領域に確実かつ高速に加工液を供給することができ、ワイヤ電極の断線を防ぎ、加工速度の高速化を達成するものである。しかしながら、上記ノズル装置は、ワークの片側だけに配置されたものであるから、ワークの裏側から噴出する水やアブレシブの飛散防止機能が全く期待できないという問題点が解消されていない。
更に、上記実開平05−78472号公報は、ウォータージェット加工装置における飛沫飛散防止装置である。このスリットから噴射されるウォーターカーテンは、中心部のウォータージェットの水やアブレシブの飛散を防止させるが、その配置がワークの片側だけに限定されているために、そのウォータージェットの水やアブレシブの飛散防止機能がワークの片側だけとなり、ワークの裏側から噴出する水やアブレシブの飛散防止機能が全く期待できないという問題点が解消されていない。
更に、上記特開2009−137000号公報の加工液ノズル装置は、本願の出願人に係るものである。その特徴は、ワークの上下に配置した一対の水流噴射ノズルにおいて、ワイヤを挿通させた中心孔と上記中心孔の外周に補助ノズル孔を形成し、上記中心孔及び補助ノズル孔にシャーベット状の氷を与え、上記シャーベット状の氷により環状水室となるウォーターカーテンを形成させることで、ワイヤの冷却効果が水流だけのウォーターカーテンよりも高く、ワイヤの断線防止効果が期待される。
しかし、上記特開2009−137000号公報の加工液ノズル装置は、ウォーターカーテンがワークの片側のみに構成されているためシャーベットが溶解し易く、更に、中心に配置した水流噴射ノズルからの高圧水圧で容易に飛散する、即ち、中心部の高圧水流噴射(ウォータージェット水)がシャーベット壁を崩してシャーベット効果を低減する問題点がある。この結果として、シャーベットを混在させたウォーターカーテンがワイヤ・ワークに対するウォータージェット水の浸漬効果を十分に得られないことが判明した。この理由としては、水に対するシャーベットの適正な含有率が不明であるばかりか、水の水温管理も確立されておらず、更には、水流噴射ノズルの高圧水圧とシャーベットを混在させたウォーターカーテンの水圧・水量の制御が確立されていないことが挙げられる。
本発明の目的は、主に上記特開2009−137000号公報のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置が持つ問題点であるシャーベットが溶解し易く、ウォータージェット水の影響を受けるウォーターカーテンは、ワークの片側だけで容易に破壊されることでワイヤやワークの浸漬効果が得られないこと、水流噴射ノズルの水圧・流量とシャーベットを混在させたウォーターカーテンの水圧・水量の制御やシャーベットの適正な含有率が確立されていない等の問題点を解消すべくなされたものであり、その目的を達成すべく、複合ノズル体の構成とし、カーテン水流が作るウォーターカーテンの水流壁面層の高度化を図り、更に、冷水にシャーベットを混在させたカーテン水流の水圧・水流の制御やシャーベットの適正な含有率を確立した新規なノズル装置を提供するものである。
上記目的を達成するべく本発明の請求項1のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、テーブルに搭載されたワークの上下に、突軸の中心孔にワイヤを挿通するとともに突軸の外周に形成された流路に加工液用の高圧水流を噴射する水流噴射ノズルと上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンを生成する環状ノズルとからなる複合ノズル体が対向配置されてなり、上記複合ノズル体の水流噴射ノズルは、漏斗状噴射口が突軸の中心孔に挿通したワイヤを包囲した状態で加工液用の高圧水流をワーク加工面に向けて噴射すべく外周筒を突軸の軸心に一致配置させて形成されており、上記複合ノズル体の環状ノズルは、環状噴射口が上記水流噴射ノズルの外周筒の外周面を略同型の外筒により包囲され、上記外周筒の先端直管部の根元大径部に形成されており、上記環状噴射口へのカーテン水流の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンを噴射するものであることを特徴とする。
請求項2のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項1記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記環状ノズルの環状噴射口は、環状噴射口から噴出するウォーターカーテンの内周面と漏斗状噴射口の先端外周面との間に僅かな隙間が形成されるように配置するとともに、漏斗状噴射口が環状噴射口よりもワーク側へ突出して配置されていることを特徴とする。
請求項3のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項1または2記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記環状ノズルに供給されるカーテン水流は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水としたことを特徴とする。
請求項4のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項1または2記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記環状ノズルに供給されるカーテン水流は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水に、0.1mm〜0.5mmに粉砕した微細な氷を10%〜20%含有させたシャーベット状の液体としたことを特徴とする。
請求項5のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項4記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記シャーベット状の液体は、氷を生成する製氷手段叉は外部供給により0.1mm〜0.5mmの微細なシャーベット状の氷とする粉砕手段と、水を5℃〜氷点温度付近に冷却させる冷水供給手段と、上記冷水にシャーベット状の氷を10%〜20%含有させる混合手段と、上記シャーベット状の氷を含有する冷水を環状ノズルに供給するポンプ手段と、により生成されることを特徴とする。
請求項6のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項1または2記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記環状ノズルには水流壁面層となるカーテン水流の水圧値と水流量とを調節可能な第1ポンプ制御手段が接続され、上記水流噴射ノズルには高圧水流の水圧値と水流量とを調節可能な第2ポンプ制御手段が接続されていることを特徴とする。
請求項7のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項6記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記第1ポンプ制御手段は、NC制御部からのカーテン水流の圧力指令値と流量指令値とにより水流ポンプを作動させるとともに、上記水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを検出する検出センサからのフィードバック情報で水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを指令値に一致制御させたカーテン水流を環状ノズルに供給し、上記第2ポンプ制御手段は、NC制御部からの高圧水流の圧力指令値と流量指令値とにより水流ポンプを作動させるとともに、上記水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを検出する検出センサからのフィードバック情報で水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを指令値に一致制御させた高圧水流を水流噴射ノズルに供給することを特徴とする。
請求項8のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置は、請求項7記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置において、上記NC制御部は、加工プログラムにより環状ノズルに供給するウォーターカーテンの圧力と流量とを制御する一方、ワイヤの加工電流と加工速度とを制御するとともに水流噴射ノズルに供給する高圧水流の圧力と流量とを制御することを特徴とする。
請求項1の加工液ノズル装置によると、テーブルに搭載されたワークの上下に、突軸の中心孔にワイヤを挿通するとともに突軸の外周に形成された流路に加工液用の高圧水流を噴射する水流噴射ノズルと上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンを生成する環状ノズルとからなる複合ノズル体が対向配置されてなり、上記複合ノズル体の水流噴射ノズルは、漏斗状噴射口が突軸の中心孔に挿通したワイヤを包囲した状態で加工液用の高圧水流をワーク加工面に向けて噴射すべく外周筒を突軸の軸心に一致配置させて形成されており、上記複合ノズル体の環状ノズルは、環状噴射口が上記水流噴射ノズルの外周筒の外周面を略同型の外筒により包囲され、上記外周筒の先端直管部の根元大径部に形成されており、上記環状噴射口へのカーテン水流の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンを噴射するものであるから、環状ノズルによりリング状に整形された水流壁層体が作られ、水流噴射ノズルは高圧水流が収束性良く噴射され、上記水流壁層体は高圧水流からの飛散する乱流を受けても崩れ難い。それは、ワークの表裏の二面で発揮される。
請求項2の加工液ノズル装置によると、上記環状ノズルの環状噴射口は、環状噴射口から噴出するウォーターカーテンの内周面と漏斗状噴射口の先端外周面との間に僅かな隙間が形成されるように配置するとともに、漏斗状噴射口が環状噴射口よりもワーク側へ突出して配置されているから、ウォータージェット水流が整流・成形されて乱れず、ワイヤによるワーク加工作用が効率良く高品位に保証され、更に、ウォーターカーテンも整流・成形されて乱れず、高圧水流の飛散防止作用が高められる。それは、ワークの表裏の二面で発揮される。
請求項3の加工液ノズル装置によると、上記環状ノズルに供給されるカーテン水流は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水としたから、ワイヤ及びワークの加工点及びワーク表裏の二面を効率良く冷却できる。
請求項4の加工液ノズル装置によると、上記環状ノズルに供給されるカーテン水流は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水に、0.1mm〜0.5mmに粉砕した微細な氷を10%〜20%含有させたシャーベット状の液体としたから、リング状のシャーベット状の液体が作る水流壁層体は静止流冷却壁層体となり、ウォーターカーテンが高圧水流の影響を受けても崩れ難く、シャーベットが持つ高い浸漬効果を発揮し、且つ、長期間にわたりその効果を維持する。それは、ワークの表裏の二面で発揮される。
請求項5の加工液ノズル装置によると、上記シャーベット状の液体は、氷を生成する製氷手段叉は外部供給により0.1mm〜0.5mmの微細なシャーベット状の氷とする粉砕手段と、水を5℃〜氷点温度付近に冷却させる冷水供給手段と、上記冷水にシャーベット状の氷を10%〜20%含有させる混合手段と、上記シャーベット状の氷を含有する冷水を環状ノズルに供給するポンプ手段と、により生成されるようにしたから、上記シャーベット状の氷を含有する冷水を、ポンプ手段により環状ノズルに確実に供給できる。
請求項6の加工液ノズル装置によると、上記環状ノズルには水流壁面層となるカーテン水流の水圧値と水流量とを調節可能な第1ポンプ制御手段が接続され、上記水流噴射ノズルには高圧水流の水圧値と水流量とを調節可能な第2ポンプ制御手段が接続されているから、ワイヤカット放電加工において、水流噴射ノズルに供給される高圧水流の水圧値と水流量とを最適値に制御すると共に、環状ノズルに供給されるカーテン水流の水圧値と水流量を最適値に制御することで最適な水流壁面層が得られる。この結果、高圧水流の影響を受けてもウォーターカーテンが破壊されず、ワイヤやワークに対するウォーターカーテンの浸漬効果が得られる。それは、ワークの表裏の二面で発揮される。
請求項7の加工液ノズル装置によると、上記第1ポンプ制御手段は、NC制御部からのカーテン水流の圧力指令値と流量指令値とにより水流ポンプを作動させるとともに、上記水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを検出する検出センサからのフィードバック情報で水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを指令値に一致制御させたカーテン水流を環状ノズルに供給するから、要求される水流・水圧のシャーベット水流が合理的に高品質に生成できる。また、上記第2ポンプ制御手段は、NC制御部からの高圧水流の圧力指令値と流量指令値とにより水流ポンプを作動させるとともに、上記水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを検出する検出センサからのフィードバック情報で水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを指令値に一致制御させた高圧水流を水流噴射ノズルに供給するから、要求される水流・水圧の高圧水流が合理的に高品質に生成できる。
請求項8の加工液ノズル装置によると、上記NC制御部は、加工プログラムにより環状ノズルに供給するウォーターカーテンの圧力と流量とを制御する一方、ワイヤの加工電流と加工速度とを制御するとともに水流噴射ノズルに供給する高圧水流の圧力と流量とを制御するから、ワーク加工が合理的に高品質に実行できる。
以下、図1乃至図9を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明の第1の実施の形態は、図1〜図4に示すワイヤカット放電加工機WMの加工液ノズル装置100である。上記加工液ノズル装置100は、割出回転テーブル1に搭載されたワークWの上下に対向配置した複合ノズル体N1,N2によりその主要部を構成している。上記複合ノズル体N1,N2の基本構成としては、突軸2の孔hにワイヤYを挿通するとともに、上記突軸2の外周に形成された流路Lに加工液用の高圧水流W1を噴射する水流噴射ノズル10,10を備えている。上記水流噴射ノズル10,10の外周には、水流噴射ノズル10,10で形成する高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成する環状ノズル20,20とを備えている。
上記環状ノズル20,20には、水流壁面層となるカーテン水流W2の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを調節可能な第1ポンプ制御手段42が接続されている。上記水流噴射ノズル10,10には、高圧水流W1の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを調節可能な第2ポンプ制御手段52が接続されている。
本発明の第1の実施の形態は、図1〜図4に示すワイヤカット放電加工機WMの加工液ノズル装置100である。上記加工液ノズル装置100は、割出回転テーブル1に搭載されたワークWの上下に対向配置した複合ノズル体N1,N2によりその主要部を構成している。上記複合ノズル体N1,N2の基本構成としては、突軸2の孔hにワイヤYを挿通するとともに、上記突軸2の外周に形成された流路Lに加工液用の高圧水流W1を噴射する水流噴射ノズル10,10を備えている。上記水流噴射ノズル10,10の外周には、水流噴射ノズル10,10で形成する高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成する環状ノズル20,20とを備えている。
上記環状ノズル20,20には、水流壁面層となるカーテン水流W2の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを調節可能な第1ポンプ制御手段42が接続されている。上記水流噴射ノズル10,10には、高圧水流W1の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを調節可能な第2ポンプ制御手段52が接続されている。
上記複合ノズル体N1,N2の詳細構成を説明する。図2に示すように、突軸2の孔hに挿通したワイヤYを包囲した状態で加工液用の高圧水流W1をワークWの加工面WAに向けて噴射すべく、外周筒4を突軸2の軸心に一致配置させて漏斗状噴射口5を形成した水流噴射ノズル10,10を備える。上記水流噴射ノズル10,10の外周筒4の外周面を略同型の外筒6により包囲配置して形成した環状噴射口7は、上記外周筒4の先端直管部4Aの根元大径部4Bに形成されている。上記環状噴射口7へのカーテン水流W2の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンWCを噴射する環状ノズル20,20を備える。上記環状ノズルの環状噴射口7は、環状噴射口7から噴出するウォーターカーテンWCの内周面と漏斗状噴射口5の先端外周面との間に僅かな隙間Xが形成されるとともに、漏斗状噴射口5が環状噴射口7よりもワークW側へ突出するように形成されている。
上記ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置100において、上記環状ノズル20の環状噴射口7へ供給されるカーテン水流W2は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水W2が最適で、水流噴射ノズル10,10からワークWの加工点に噴射される高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成し、ワーク表裏の二面を効率良く冷却する。上記環状ノズル20,20にタンク27内のカーテン水流W2を供給する第1ポンプ制御手段42は、図3に示すように、カーテン水流W2の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを複合的に制御する。即ち、NC制御部200からのカーテン水流W2の圧力指令値Pcと流量指令値Qcとにより水流ポンプ26を作動してタンク27内のカーテン水流W2を汲み上げる。上記水流ポンプ26の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを検出する検出センサS1からのフィードバック情報f1でアンプAとインバータIが水圧ポンプ26を駆動し、水流ポンプ26の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを指令値Pc,Qcに一致制御すべく構成されている。また、NC制御部200は、ワーク加工に対する加工電流KIの制御と加工速度KSの制御を行う移動装置Fに対して、制御指令を送って運転する。
更に、詳細に構成を説明すれば、吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを複合的に制御可能な水流ポンプ26から環状ノズル20,20へカーテン水流W2を供給する。上記水流ポンプ26からの供給経路上には吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを個別に検出する検出センサ(流速計と流量計との複合機能を備える)S1を設け、環状ノズル20,20へ供給されるカーテン水流W2の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを検出する。上記検出センサS1からの電気信号はフィードバック情報f1としてアンプAにより増幅されて第1ポンプ制御部PC1へフィードバックされる。上記第1ポンプ制御部PC1はフィードバックされた吐出圧力Po1と吐出流量Qo1に基づいてポンプ回転速度と吐出流速度を決定し、ポンプ回転速度と吐出流速度に応じたポンプ駆動信号はインバータIを介して水流ポンプ26へ出力され、その回転速度と吐出流速度を制御する。上記制御はマイクロプロセッサを用いて実行される。
また、上記水流噴射ノズル10に高圧水流W1の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを調節可能に供給する第2ポンプ制御手段52は、図4に示すように構成されている。即ち、第2ポンプ制御手段52は上記第1ポンプ制御手段42と略同一構成からなる。
吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを複合的に制御可能な水流ポンプ29から水流噴射ノズル10,10へ高圧水流W1を供給する。上記水流ポンプ29からの供給経路上に吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを個別に検出する検出センサ(流速計と流量計との複合機能を備える)S2を設け、水流噴射ノズル10,10へ供給される高圧水流W1の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを検出する。上記検出センサS2からの電気信号はフィードバック情報f2としてアンプAにより増幅されて第2ポンプ制御部PC2へフィードバックされる。上記第2ポンプ制御部PC2はフィードバックされた吐出圧力Po2と吐出流量Qo2に基づいてポンプ回転速度と吐出流速度を決定し、ポンプ回転速度と吐出流速度に応じたポンプ駆動信号はインバータIを介して水流ポンプ29へ出力され、その回転速度と吐出流速度を制御する。上記制御はマイクロプロセッサを用いて実行される。
吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを複合的に制御可能な水流ポンプ29から水流噴射ノズル10,10へ高圧水流W1を供給する。上記水流ポンプ29からの供給経路上に吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを個別に検出する検出センサ(流速計と流量計との複合機能を備える)S2を設け、水流噴射ノズル10,10へ供給される高圧水流W1の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを検出する。上記検出センサS2からの電気信号はフィードバック情報f2としてアンプAにより増幅されて第2ポンプ制御部PC2へフィードバックされる。上記第2ポンプ制御部PC2はフィードバックされた吐出圧力Po2と吐出流量Qo2に基づいてポンプ回転速度と吐出流速度を決定し、ポンプ回転速度と吐出流速度に応じたポンプ駆動信号はインバータIを介して水流ポンプ29へ出力され、その回転速度と吐出流速度を制御する。上記制御はマイクロプロセッサを用いて実行される。
また、NC制御部200は、ワーク加工に対する加工電流KIの制御と加工速度KSの制御を行う移動装置Fに対して、制御指令を送って運転する。こうして、ワークWとワイヤYとの間の放電加工作用部に対して上下の水流噴射ノズル10,10から高圧水流W1を噴出して冷却作用を行うと共に、加工屑の除去を行う。これによって、ワイヤYの断線と加工間隙における加工屑の付着を防止し、円滑且つ安定な放電加工作用を促進する。
更に、上記NC制御部200は、図5に示すように、加工プログラムKPにより環状ノズル20に供給するウォーターカーテンのカーテン水流W2の吐出圧力Po1を圧力指令値Paにより、吐出流量Qo1を流量指令値Qaにより各々制御する一方、ワイヤYの加工電流値KIと加工速度KSとを制御するとともに水流噴射ノズル10に供給する高圧水流W1の吐出圧力Po2を圧力指令値Pcにより、吐出流量Qo2を流量指令値Qcにより各々制御する。
更に、上記NC制御部200は、図5に示すように、加工プログラムKPにより環状ノズル20に供給するウォーターカーテンのカーテン水流W2の吐出圧力Po1を圧力指令値Paにより、吐出流量Qo1を流量指令値Qaにより各々制御する一方、ワイヤYの加工電流値KIと加工速度KSとを制御するとともに水流噴射ノズル10に供給する高圧水流W1の吐出圧力Po2を圧力指令値Pcにより、吐出流量Qo2を流量指令値Qcにより各々制御する。
本発明の第1の実施の形態のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置100は以上の構成からなり、次のように作用する。先ず、図1〜図2に示すように、加工液ノズル装置100は、テーブル1に搭載されたワークWの上下に複合ノズル体N1.N2が対向配置されている。これにより、上記複合ノズル体N1,N2において、水流噴射ノズル10,10は、その突軸2の孔hにワイヤYが挿通されており、突軸2の外周に形成された流路Lに加工液用の高圧水流W1がワークWの上下面WAに向け噴射される。上記水流噴射ノズル10,10には、図4に示すように、第2ポンプ制御手段52が接続されていて、予め設定された吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とに調節された高圧水流W1が供給される。これで、ワイヤYの冷却とワーク加工部の冷却及び加工塵の排除が効率良く行われる。
他方、環状ノズル20,20は、上記高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成して高圧水流W1を包囲するように設けられている。上記環状ノズル20,20には、図3に示すように、第1ポンプ制御手段42が接続されていて、予め設定された吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とに調節されたカーテン水流W2が供給される。これで、高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCが形成され、ワーク面WAに噴射された高圧水流W1の外部への飛散が防御される。この結果、高圧水流W1の影響を受けてもウォーターカーテンWCが破壊されず、ワイヤYやワークWに対するウォーターカーテンWCの浸漬効果が得られる。それは、ワークWの表裏の二面で発揮される。
次に、上記複合ノズル体N1,N2の更なる詳細な作用を説明する。図2に示すように、複合ノズル体N1,N2は、加工液用の高圧水流W1をワーク加工面WAに向けて噴射すべく外周筒4を突軸の軸心に一致配置させて漏斗状噴射口5を持つ水流噴射ノズル10,10と、上記水流噴射ノズル10,10の外周筒4の外周面を略同型の外筒6により包囲配置して形成した環状噴射口7を上記外周筒4の先端直管部4Aの根元大径部4Bに開口形成し、上記環状噴射口7へのカーテン水流W2の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成する環状ノズル20,20とからなっている。これで、環状ノズル20,20はリング状のウォーターカーテンWCが生成された水流壁層体が作られ、水流噴射ノズル10,10は高圧水流W1が収束性良く噴射され、上記水流壁層体は高圧水流W1からの飛散する乱流を受けても崩れ難い。
更に、複合ノズル体N1,N2において、環状ノズル20,20の環状噴射口7は、水流噴射ノズル10,10の漏斗状噴射口5から噴出する高圧水流W1とウォーターカーテンWCの内周面を漏斗状噴射口5の先端外周面との間に僅かな隙間Xが形成され、漏斗状噴射口5が環状噴射口7よりもワーク側へ突出して配置されている。これにより、高圧水流W1が整流されて乱れず、ワイヤYによるワーク加工作用が効率良くできる。更に、ウォーターカーテンWCも整流されて乱れず、高圧水流W1の飛散防止作用が高められる。それは、ワークWの表裏の二面で発揮される。
更に、上記加工液ノズル装置100における第1ポンプ制御手段42の作用を説明する。図3に示すように、NC制御部200からのカーテン水流W2の圧力指令値Paと流量指令値Qaとにより水流ポンプ26を作動させ、上記水流ポンプ26の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを検出する検出センサS1からのフィードバック情報f1で水流ポンプ26の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを指令値Pa,Qaに一致制御させるべく、第1ポンプ制御手段42が機能する。このカーテン水流W2は環状ノズル20に供給される。
また、上記第2ポンプ制御手段52の作用を説明する。図4に示すように、NC制御部200から水流噴射ノズル10への高圧水流W1の圧力指令値Pcと流量指令値Qcとにより水圧ポンプ29を作動させるとともに、上記水圧ポンプの吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを検出する検出センサS2からのフィードバック情報f2で水圧ポンプ29の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを指令値Pc,Qcに一致制御させるべく、第2ポンプ制御手段52が機能する。この高圧水流W1は水流噴射ノズル10,10に供給される。
また、上記第2ポンプ制御手段52の作用を説明する。図4に示すように、NC制御部200から水流噴射ノズル10への高圧水流W1の圧力指令値Pcと流量指令値Qcとにより水圧ポンプ29を作動させるとともに、上記水圧ポンプの吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを検出する検出センサS2からのフィードバック情報f2で水圧ポンプ29の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを指令値Pc,Qcに一致制御させるべく、第2ポンプ制御手段52が機能する。この高圧水流W1は水流噴射ノズル10,10に供給される。
更に、上記NC制御部200の制御を説明する。図5に示すように、加工プログラムKPにより環状ノズル20に供給するウォーターカーテンのカーテン水流W2の吐出圧力Po1を圧力指令値Paにより、吐出流量Qo1を流量指令値Qaにより各々制御される。また、加工プログラムKPにより水流噴射ノズル10に供給する高圧水流W1の吐出圧力Po2を圧力指令値Pcにより、吐出流量Qo2を流量指令値Qcにより各々制御されるとともに、ワイヤYの加工電流値KIと加工速度KSとが制御される。上記制御はマイクロプロセッサを用いて実行される。
以上、本発明の第1の実施形態となるワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置100によると次のような効果を奏することができる。
まず、この実施の形態の場合には、テーブル1に搭載されたワークWの上下に、突軸2の中心孔にワイヤYを挿通するとともに突軸2の外周に形成された流路に加工液用の高圧水流W1を噴射する水流噴射ノズル10,10と上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成する環状ノズル20,20とからなる複合ノズル体N1,N2が対向配置されてなり、上記複合ノズル体の水流噴射ノズル10,10は、漏斗状噴射口5が突軸2の中心孔に挿通したワイヤYを包囲した状態で加工液用の高圧水流W1をワーク加工面に向けて噴射すべく外周筒4を突軸2の軸心に一致配置させて形成されており、上記複合ノズル体の環状ノズル20,20は、環状噴射口7が上記水流噴射ノズルの外周筒4の外周面を略同型の外筒6により包囲され、上記外周筒4の先端直管部4Aの根元大径部4Bに形成されており、上記環状噴射口7へのカーテン水流W2の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンWCを噴射するものであるから、環状ノズル20,20によりリング状に整形された水流壁層体が作られ、水流噴射ノズル10,10は高圧水流W1が収束性良く噴射され、上記水流壁層体は高圧水流W1から飛散する乱流を受けても崩れ難い。それは、ワークWの表裏の二面で発揮される。
まず、この実施の形態の場合には、テーブル1に搭載されたワークWの上下に、突軸2の中心孔にワイヤYを挿通するとともに突軸2の外周に形成された流路に加工液用の高圧水流W1を噴射する水流噴射ノズル10,10と上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成する環状ノズル20,20とからなる複合ノズル体N1,N2が対向配置されてなり、上記複合ノズル体の水流噴射ノズル10,10は、漏斗状噴射口5が突軸2の中心孔に挿通したワイヤYを包囲した状態で加工液用の高圧水流W1をワーク加工面に向けて噴射すべく外周筒4を突軸2の軸心に一致配置させて形成されており、上記複合ノズル体の環状ノズル20,20は、環状噴射口7が上記水流噴射ノズルの外周筒4の外周面を略同型の外筒6により包囲され、上記外周筒4の先端直管部4Aの根元大径部4Bに形成されており、上記環状噴射口7へのカーテン水流W2の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンWCを噴射するものであるから、環状ノズル20,20によりリング状に整形された水流壁層体が作られ、水流噴射ノズル10,10は高圧水流W1が収束性良く噴射され、上記水流壁層体は高圧水流W1から飛散する乱流を受けても崩れ難い。それは、ワークWの表裏の二面で発揮される。
また、上記環状ノズル20,20の環状噴射口7は、環状噴射口7から噴出するウォーターカーテンWCの内周面と漏斗状噴射口5の先端外周面との間に僅かな隙間Xが形成されるように配置するとともに、漏斗状噴射口5が環状噴射口7よりもワークW側へ突出して配置されているから、ウォータージェット水流が整流・成形されて乱れず、ワイヤYによるワーク加工作用が効率良く高品位に保証される。更に、ウォーターカーテンWCも整流されて乱れず、高圧水流W1の飛散防止作用が高められる。それは、ワークWの表裏の二面で発揮される。
また、上記環状ノズル20,20に供給されるカーテン水流W2は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水としたから、ワイヤY及びワークWの加工点及びワークW表裏の二面を効率良く冷却できる。
また、上記環状ノズル20,20には水流壁面層となるカーテン水流W2の水圧値(吐出圧力Po1)と水流量(吐出流量Qo1)とを調節可能な第1ポンプ制御手段42が接続され、上記水流噴射ノズル10,10には高圧水流W1の水圧値(吐出圧力Po2)と水流量(吐出流量Qo2)とを調節可能な第2ポンプ制御手段52が接続されているから、ワイヤカット放電加工において、水流噴射ノズル10,10に供給される高圧水流W1の水圧値と水流量とを最適値に制御すると共に、環状ノズル20,20に供給されるカーテン水流W2の水圧値と水流量を最適値に制御することで最適な水流壁面層が得られる。この結果、高圧水流W1の影響を受けてもウォーターカーテンWCが破壊されず、ワイヤYやワークWに対するウォーターカーテンWCの浸漬効果が得られる。それは、ワークWの表裏の二面で発揮される。
また、上記第1ポンプ制御手段42により、NC制御部200からのカーテン水流W2の圧力指令値Paと流量指令値Qaとにより水流ポンプ26を作動させ、上記水流ポンプ26の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを検出する検出センサS1からのフィードバック情報f1で水流ポンプ26の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを指令値Pa,Qaに一致制御させたカーテン水流W2を環状ノズル20,20に供給するようにしたから、要求される水流・水圧のカーテン水流W2が合理的に高品質に生成できる。また、第2ポンプ制御手段52により、NC制御部200からの高圧水流W1の圧力指令値Pcと流量指令値Qcとにより水圧ポンプ29を作動させるとともに、上記水圧ポンプの吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを検出する検出センサS2からのフィードバック情報f2で水圧ポンプ29の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを指令値Pc,Qcに一致制御させた高圧水流W1を水流噴射ノズル10,10に供給するようにしたから、要求される水流・水圧の高圧水流W1が合理的に高品質に生成できる。
また、上記NC制御部200は、加工プログラムKPにより環状ノズル20に供給するウォーターカーテンのカーテン水流W2の吐出圧力Po1と吐出流量Qo1とを各々制御され、また、加工プログラムKPにより水流噴射ノズル10に供給する高圧水流W1の吐出圧力Po2と吐出流量Qo2とを各々制御されるとともに、ワイヤYの加工電流値KIと加工速度KSとが制御されるようにしたから、ワーク加工が合理的に高品質に実行できる。
本発明の第1の実施の形態となる加工液ノズル装置100においては、環状ノズル20,20に供給するカーテン水流W2は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水W2を使用し、水流噴射ノズル10,10から噴射される高圧水流W1の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンWCを生成している。
これに対し、冷水W2による水流壁面層の強化を図るべく、上記カーテン水流W2に氷を混合させたシャーベット状の冷水を使用する第2の実施の形態となる加工液ノズル装置400としても良い。その実施の形態を図6〜図9に示す。カーテン水流W2に氷を混合させたシャーベット状の液体W2は、図6に示すシャーベット生成装置300により製造される。即ち、氷21は製氷手段22叉は外部供給により供給される。氷21は、粉砕手段23により0.1mm〜0.5mmに粉砕して微細なシャーベット状の氷21Aとする。また、冷水供給手段24により冷水W0を5℃〜氷点温度に冷却させて供給する。そして、混合手段25により上記冷水W0にシャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させる。上記混合手段25は、それぞれの適正量を調節供給する弁機構V1,V2と、上記シャーベット状の氷21Aを含有する冷水を上記保存条件で溜めるタンク27と、環状ノズル20に供給するポンプ手段26と、を備えている。
これに対し、冷水W2による水流壁面層の強化を図るべく、上記カーテン水流W2に氷を混合させたシャーベット状の冷水を使用する第2の実施の形態となる加工液ノズル装置400としても良い。その実施の形態を図6〜図9に示す。カーテン水流W2に氷を混合させたシャーベット状の液体W2は、図6に示すシャーベット生成装置300により製造される。即ち、氷21は製氷手段22叉は外部供給により供給される。氷21は、粉砕手段23により0.1mm〜0.5mmに粉砕して微細なシャーベット状の氷21Aとする。また、冷水供給手段24により冷水W0を5℃〜氷点温度に冷却させて供給する。そして、混合手段25により上記冷水W0にシャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させる。上記混合手段25は、それぞれの適正量を調節供給する弁機構V1,V2と、上記シャーベット状の氷21Aを含有する冷水を上記保存条件で溜めるタンク27と、環状ノズル20に供給するポンプ手段26と、を備えている。
上記環状ノズル20にシャーベット状の液体W2(シャーベット状のカーテン水流W2)を供給する第1ポンプ制御手段42Aは、図7に示す。その構成は、シャーベット生成装置300で造られたシャーベット状の液体W2を、上記第1ポンプ制御手段42Aのタンク27内に供給して一時貯留したものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態と同一に付き説明を省略する。
本発明の第2の実施の形態となる加工液ノズル装置400の特徴は、上記ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置100の作用の他に、発明の要旨となるシャーベット状の液体W2をウォーターカーテンWCのカーテン水流として使用することにある。
その作用を、図6に示す。先ず、冷水W0にシャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させたカーテン水流WCの製造工程を説明する。氷21は、製氷手段22叉は外部供給により製造される。この氷21は、粉砕手段23により0.1mm〜0.5mmに粉砕して微細なシャーベット状の氷21Aを生成する。一方、冷水供給手段24により水W0が5℃〜氷点温度に冷却される。上記冷水W0にシャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させ、混合手段25により均等に撹拌する。上記シャーベット状の氷を含有する冷水は、ポンプ手段26により環状ノズル20に供給される。これで、リング状のシャーベット状の液体の噴出が円滑となり、この流壁が作る水流壁面層は静止流冷却壁層体となり、ウォーターカーテンWCが高圧水流W1の影響を受けても崩れ難く、シャーベットが持つ高い浸漬作用を発揮する。且つ、長期間にわたりその浸漬作用が維持される。それは、ワークWの表裏の二面で作用する。上記シャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させた冷水W0は、環状ノズル20から噴射されてリング状の水流壁面層を形成するのに、純水よりも水量・水速度を最適値に制御させられる。
その作用を、図6に示す。先ず、冷水W0にシャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させたカーテン水流WCの製造工程を説明する。氷21は、製氷手段22叉は外部供給により製造される。この氷21は、粉砕手段23により0.1mm〜0.5mmに粉砕して微細なシャーベット状の氷21Aを生成する。一方、冷水供給手段24により水W0が5℃〜氷点温度に冷却される。上記冷水W0にシャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させ、混合手段25により均等に撹拌する。上記シャーベット状の氷を含有する冷水は、ポンプ手段26により環状ノズル20に供給される。これで、リング状のシャーベット状の液体の噴出が円滑となり、この流壁が作る水流壁面層は静止流冷却壁層体となり、ウォーターカーテンWCが高圧水流W1の影響を受けても崩れ難く、シャーベットが持つ高い浸漬作用を発揮する。且つ、長期間にわたりその浸漬作用が維持される。それは、ワークWの表裏の二面で作用する。上記シャーベット状の氷21Aを10%〜20%含有させた冷水W0は、環状ノズル20から噴射されてリング状の水流壁面層を形成するのに、純水よりも水量・水速度を最適値に制御させられる。
尚、上記5℃〜氷点温度に冷却された冷水W0に、0.1mm〜0.5mmに粉砕して微細な氷21Aを10%〜20%含有させたシャーベット状の冷水W0は、ウォーターカーテンWCが作る水流壁面層が高圧水流W1の影響を受けても崩れ難く、シャーベットが持つ高い浸漬作用を発揮する為の条件であることの試験結果を図8と図9に示す。図8は、0.6mm〜5mmに粉砕した氷21Aを40%含有させたシャーベット状の冷水W0の実施例を示す。図8に示すように、ウォーターカーテンWCが作るカーテン水流WCの速度が低下・停滞して水流壁面層を弱体化し、高圧水流W1の影響を受けると水流の貫通が見られ、シャーベットが持つ高い浸漬作用が発揮されていない。これは、水流壁面層内に比較的大粒に粉砕した氷21Aを40%含有させたシャーベット状の冷水W0であるから、壁内に隙間が多くしかも冷水量も少なく水流壁面層が弱体化し、高圧水流の影響を受けると水流が貫通してシャーベットが持つ高い浸漬作用の低下が起きるからである。
図9は、0.05mm〜0.09mmに細かく粉砕した氷21Aを20%〜50%含有させたシャーベット状の冷水W0の実施例を示す。図9に示すように、ウォーターカーテンWCが作る水流壁面層が純水に近くなって弱体化し、高圧水流W1が容易に水流壁面層を貫通して外部へ飛散し易くなる。この為に、シャーベットが持つ高い浸漬作用が発揮され難くなる。これは、水流壁面層内のシャーベットの含有率の低下で浸漬作用が弱体化した冷水W0となるからである。これを防ぐには、ウォーターカーテンWCを形成する冷水W0の水流速度と流量を最大限に増加させなければならないことを意味する。
以上、本発明の第2の実施形態となるワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置400によれば次のような効果が奏せられる。
先ず、複合ノズル体は、環状ノズルに供給されるカーテン水流を、0.1mm〜0.5mmの微細な氷を5℃〜氷点温度に冷却された冷水に10%〜20%含有させたシャーベット状の液体としたから、リング状のシャーベット状の液体が作る水流壁面層は静止流冷却壁層体となり、ウォーターカーテンが高圧水流の影響を受けても崩れ難く、シャーベットが持つ高い浸漬効果を発揮し、且つ、長期間にわたりその効果を維持する。それは、ワークの表裏の二面で発揮される。
先ず、複合ノズル体は、環状ノズルに供給されるカーテン水流を、0.1mm〜0.5mmの微細な氷を5℃〜氷点温度に冷却された冷水に10%〜20%含有させたシャーベット状の液体としたから、リング状のシャーベット状の液体が作る水流壁面層は静止流冷却壁層体となり、ウォーターカーテンが高圧水流の影響を受けても崩れ難く、シャーベットが持つ高い浸漬効果を発揮し、且つ、長期間にわたりその効果を維持する。それは、ワークの表裏の二面で発揮される。
また、シャーベット状の液体は、氷を生成する製氷手段と、氷を0.1mm〜0.5mmの微細なシャーベット状の氷とする粉砕手段と、水を5℃〜氷点温度に冷却させる冷水供給手段と、上記冷水にシャーベット状の氷を10%〜20%前後程度含有させる混合手段と、により合理的に高品質に生成でき、上記シャーベット状の氷を含有する冷水を、ポンプ手段により環状ノズルに確実に供給できる。
本発明は、その対象物をワイヤカット放電加工機の実施例で説明したものであるが、様々な製品装置における加工液ノズル装置100,400としての適用が可能である。
1 テーブル
2 突軸
4 外周筒
4A 先端直管部
4B 根元大径部
5 漏斗状噴射口
6 外筒
7 環状噴射口
10 水流噴射ノズル
20 環状ノズル
21 氷
21A 氷
22 製氷手段
23 粉砕手段
24 冷水供給手段
25 混合手段
26 水流ポンプ
27,28 タンク
29 水圧ポンプ
42 第1ポンプ制御手段
42A 第1ポンプ制御手段
52 第2ポンプ制御手段
100 加工液ノズル装置
200 NC制御部
300 シャーベット生成装置
400 加工液ノズル装置
A アンプ
I インバータ
F 移動装置
f1 フィードバック情報
f2 フィードバック情報
KP 加工プログラム
KI 加工電流値
KS 加工速度
L 流路
N1,N2 複合ノズル体
h 孔
PC1 第1ポンプ制御部
PC2 第2ポンプ制御部
Pa,Pc 圧力指令値
Qa,Qc 流量指令値
Po1,Po2 吐出圧力
Qo1,Qo2 吐出流量
S1 検出センサ
S2 検出センサ
W ワーク
WA 加工面
WM ワイヤカット放電加工機
W ワーク
W1 高圧水流
WC ウォーターカーテン
W2 カーテン水流
W0 冷水
X 隙間
2 突軸
4 外周筒
4A 先端直管部
4B 根元大径部
5 漏斗状噴射口
6 外筒
7 環状噴射口
10 水流噴射ノズル
20 環状ノズル
21 氷
21A 氷
22 製氷手段
23 粉砕手段
24 冷水供給手段
25 混合手段
26 水流ポンプ
27,28 タンク
29 水圧ポンプ
42 第1ポンプ制御手段
42A 第1ポンプ制御手段
52 第2ポンプ制御手段
100 加工液ノズル装置
200 NC制御部
300 シャーベット生成装置
400 加工液ノズル装置
A アンプ
I インバータ
F 移動装置
f1 フィードバック情報
f2 フィードバック情報
KP 加工プログラム
KI 加工電流値
KS 加工速度
L 流路
N1,N2 複合ノズル体
h 孔
PC1 第1ポンプ制御部
PC2 第2ポンプ制御部
Pa,Pc 圧力指令値
Qa,Qc 流量指令値
Po1,Po2 吐出圧力
Qo1,Qo2 吐出流量
S1 検出センサ
S2 検出センサ
W ワーク
WA 加工面
WM ワイヤカット放電加工機
W ワーク
W1 高圧水流
WC ウォーターカーテン
W2 カーテン水流
W0 冷水
X 隙間
Claims (8)
- テーブルに搭載されたワークの上下に、突軸の中心孔にワイヤを挿通するとともに突軸の外周に形成された流路に加工液用の高圧水流を噴射する水流噴射ノズルと上記水流噴射ノズルが形成する高圧水流の外周に筒状の水流壁面層となるウォーターカーテンを生成する環状ノズルとからなる複合ノズル体が対向配置されてなり、
上記複合ノズル体の水流噴射ノズルは、漏斗状噴射口が突軸の中心孔に挿通したワイヤを包囲した状態で加工液用の高圧水流をワーク加工面に向けて噴射すべく外周筒を突軸の軸心に一致配置させて形成されており、
上記複合ノズル体の環状ノズルは、環状噴射口が上記水流噴射ノズルの外周筒の外周面を略同型の外筒により包囲され、上記外周筒の先端直管部の根元大径部に形成されており、上記環状噴射口へのカーテン水流の供給により水流壁面層となるウォーターカーテンを噴射するものであることを特徴とするワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。 - 上記環状ノズルの環状噴射口は、上記環状噴射口から噴出するウォーターカーテンの内周面と漏斗状噴射口の先端外周面との間に僅かな隙間が形成されるように配置するとともに、漏斗状噴射口が環状噴射口よりもワーク側へ突出して配置されていることを特徴とする請求項1記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
- 上記環状ノズルに供給されるカーテン水流は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水としたことを特徴とする請求項1または2記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
- 上記環状ノズルに供給されるカーテン水流は、5℃〜氷点温度に冷却された冷水に、0.1mm〜0.5mmに粉砕した微細な氷を10%〜20%含有させたシャーベット状の液体としたことを特徴とする請求項1または2記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
- 上記シャーベット状の液体は、氷を生成する製氷手段叉は外部供給により0.1mm〜0.5mmの微細なシャーベット状の氷とする粉砕手段と、水を5℃〜氷点温度付近に冷却させる冷水供給手段と、上記冷水にシャーベット状の氷を10%〜20%含有させる混合手段と、上記シャーベット状の氷を含有する冷水を環状ノズルに供給するポンプ手段と、により生成されることを特徴とする請求項4記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
- 上記環状ノズルには水流壁面層となるカーテン水流の水圧値と水流量とを調節可能な第1ポンプ制御手段が接続され、上記水流噴射ノズルには高圧水流の水圧値と水流量とを調節可能な第2ポンプ制御手段が接続されていることを特徴とする請求項1または2記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
- 上記第1ポンプ制御手段は、NC制御部からのカーテン水流の圧力指令値と流量指令値とにより水流ポンプを作動させるとともに、上記水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを検出する検出センサからのフィードバック情報で水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを指令値に一致制御させたカーテン水流を環状ノズルに供給し、上記第2ポンプ制御手段は、NC制御部からの高圧水流の圧力指令値と流量指令値とにより水流ポンプを作動させるとともに、上記水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを検出する検出センサからのフィードバック情報で水流ポンプの吐出圧力と吐出流量とを指令値に一致制御させた高圧水流を水流噴射ノズルに供給することを特徴とする請求項6記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
- 上記NC制御部は、加工プログラムにより環状ノズルに供給するウォーターカーテンの圧力と流量とを制御する一方、ワイヤの加工電流と加工速度とを制御するとともに水流噴射ノズルに供給する高圧水流の圧力と流量とを制御することを特徴とする請求項7記載のワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置。
Priority Applications (1)
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JP2010186515A JP2012040672A (ja) | 2010-08-23 | 2010-08-23 | ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置 |
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JP2010186515A JP2012040672A (ja) | 2010-08-23 | 2010-08-23 | ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置 |
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JP2012040672A true JP2012040672A (ja) | 2012-03-01 |
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Family Applications (1)
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JP2010186515A Pending JP2012040672A (ja) | 2010-08-23 | 2010-08-23 | ワイヤカット放電加工機の加工液ノズル装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104191055A (zh) * | 2014-07-31 | 2014-12-10 | 太仓市顺昌锻造有限公司 | 新型cnc线割机 |
CN105798407A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-07-27 | 哈尔滨理工大学 | 一种线切割机床多介质用喷嘴 |
CN109128407A (zh) * | 2018-10-30 | 2019-01-04 | 南京航空航天大学无锡研究院 | 用于往复走丝电火花线切割加工工作液定量喷液控制装置 |
-
2010
- 2010-08-23 JP JP2010186515A patent/JP2012040672A/ja active Pending
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