JP4728266B2 - 不揮発性半導体記憶装置のメモリセル - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置のメモリセル Download PDF

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本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関し、特に不揮発性半導体記憶装置を構成するメモリセル構造に関する。
不揮発性半導体メモリは、電源を遮断しても記録されたデータを保持し続けるという特性を有し、ファームウエアの保存や、カートリッジによるアプリケーションの供給等に使用されている。不揮発性半導体メモリには様々な種類があり、ウエハの製造段階でデータが書き込まれるタイプのMROMや、ウエハ製造後にデータの書き込みがなされデータの消去および書き換えも可能なEPROM、EEPROM、Flash等が知られている。
不揮発性半導体メモリの基本構造としては、MONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型や、フローティングゲート型が一般的に知られている。前者は、積層ゲート内に形成された窒化膜にデータを担う電荷を蓄積させることによってデータを保持し、後者は、積層ゲート内に形成された多結晶シリコンからなる電気的に他の部分から絶縁されたフローティングゲートにデータを担う電荷を蓄積させることによってデータを保持する。MONOS型は、フローティング型とは異なり、酸化膜に欠陥があっても全ての電荷が消失することはない為、信頼性に優れた半導体メモリを構成することができる。また、MONOS型は、フローティング型と比べ低コストで製造することが可能である。近年このMONOS構造の優れた特徴を生かし、窒化膜中の複数箇所に電荷を蓄える多値化メモリ構造も提案されている(特許文献1)。
図1は、従来のMONOS型の半導体メモリセルの断面構造図である。このタイプの半導体メモリセルは、P型半導体基板1上に酸化膜4、窒化膜5、酸化膜6、およびコントロールゲート7からなる積層ゲートが形成される。そして、この積層ゲートを挟んだ両側にN型の第1拡散領域2および第2拡散領域3が形成され、NチャンネルFETが構成されている。
MONOS型半導体メモリセルにデータを書き込む場合には、第2拡散領域3とP型半導体基板1を接地し、第1拡散領域2に例えば5Vを印加し、コントロールゲート7に例えば10V印加する。するとチャンネル中を第2拡散領域3から第1拡散領域2に向かって移動する電子は、第1拡散領域2の近傍で高い運動エネルギーを獲得してホットエレクトロンになり、その一部がゲート酸化膜4を飛び越えて窒化膜5の第1拡散領域2側の電荷蓄積領域5aに注入され、保持される。また、第1拡散領域2と第2拡散領域3に印加する電圧を入れ替えることによって、(すなわち第1拡散領域2を接地し、第2拡散領域3に5V印加する。)窒化膜5の第2拡散領域3側の電荷蓄積領域5bにホットエレクトロンが注入され、これが保持される。このように、MONOS型半導体メモリは、窒化膜5内の異なる部分の各々に電荷を保持することで、1セルあたり2ビットのデータを格納することができるようになっている。
次に窒化膜5内の電荷蓄積領域5aに保持されたデータを読み出す場合には、P型半導体基板1および第1拡散領域2を接地し、第2拡散領域3には例えば2Vの電圧を印加する。電荷蓄積領域5aに電荷が蓄積されている場合には、その負電荷によって窒化膜5は負に帯電するので、コントロールゲート7から見た半導体メモリセルのスレッショルド電圧は、初期値Vth0よりも高いVth1となる。そこで、コントロールゲート7にVth0とVth1の中間の電圧Vm(例えば3V)を印加することによってデータの読み出しを行う。電荷蓄積領域5aに電荷が蓄積されている場合には、Vth0とVth1の中間の電圧Vmを印加しても、見かけ上のスレッショルド電圧はVth1に上昇しているため半導体メモリセルには駆動電流は流れない。これにより、ビットデータ「0」として読み出すことができる。一方、窒化膜5内の電荷蓄積領域5aに電荷が蓄積されていない場合には、コントロールゲート7から見た半導体メモリセルのスレッショルド電圧は、初期値Vth0のままであるので、Vth0とVth1の中間の電圧Vmをコントロールゲート7に印加すると半導体メモリセルに駆動電流が流れる。これにより、ビットデータ「1」として読み出すことができる。
一方、窒化膜5内の電荷蓄積領域5bに保持されたデータを読み出す場合には、第1拡散領域2と第2拡散領域3に印加する電圧を上記した場合と入れ替える。(すなわち第2拡散領域3を接地し、第1拡散領域2に2V印加する。)電荷蓄積領域5bに電荷が蓄積されている場合には、上記した場合と同様、半導体メモリセルのスレッショルド電圧が上昇するため、駆動電流は流れない。これにより、ビットデータ「0」として読み出すことができる。一方、電荷蓄積領域5bに電荷が蓄積されていない場合には、半導体メモリセルのスレッショルド電圧は、初期値のままであるので駆動電流が流れる。これにより、ビットデータ「1」として読み出すことができる。このようにMONOS型半導体メモリでは、駆動電流によってビットデータを識別し、電流の流す方向を変えることによって2ビットのデータを読み出す。
次に、電荷蓄積領域5aおよび5bに保持されたデータを消去する場合には、P型半導体基板を接地し、コントロールゲート7に例えば−5V印加し、第1拡散領域2および第2拡散領域3に例えば5V印加する。これにより、窒化膜5内に蓄積された電荷は引き抜かれ、データの消去がなされる。
特開2001−156189号公報 特開2005−333112号公報 特開2005−277196号公報
MONOS型およびフローティングゲート型の不揮発性半導体メモリはいずれもコントロールゲート下方に電荷蓄積層が形成されることから、ゲート酸化膜を薄く形成することができない。半導体メモリセルの駆動電流は、ゲート容量に比例するためゲート酸化膜の膜厚が厚いと駆動電流の低下を招くこととなる。半導体メモリセルでは上記したように、メモリセルの駆動電流を検出することによって、電荷蓄積層に格納されたデータの読み出しを行っているため、メモリセルの駆動電流が小さいと読取エラーが生じるおそれがある。一方、十分な駆動電流を確保することができれば読取精度を向上させることができ、例えば電荷蓄積層に注入する電荷量を小刻みに制御した場合でも注入電荷量に応じた電流を精度よく読み出すことも可能となる。これにより、従来はトランジスタの駆動電流の検出/非検出をビットデータ0/1に対応させてデータの読み出しを行っていたが、駆動電流の大きさにビットデータを担わせることも可能となり、1セル当りの記憶容量を増やすことも可能となる。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、駆動電流を増加させることにより、読み取り精度を向上させることができる不揮発性半導体記憶装置のメモリセルを提供することを目的とする。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルは、半導体基板上に設けられたゲート酸化膜と、前記ゲート酸化膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート酸化膜の下方に形成されたチャンネル領域と、前記チャンネル領域の両側に形成された一対のドレイン・ソース領域と、前記チャンネル領域および前記ドレイン・ソース領域を挟む一対の絶縁分離領域と、前記一対の絶縁分離領域の各々の内部に互いに分離して設けられて前記チャンネル領域および前記ドレイン・ソース領域に沿って延在する一対の電荷蓄積層と、を有し、前記半導体基板と前記ゲート電極との間には、電荷蓄積層が不存在であることを特徴としている。
本発明の不揮発性半導体装置のメモリセルによれば、駆動電流を増加させることができ、データの読み出しをより高精度に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。尚、以下に示す図において、実質的に同一又は等価な構成要素、部分には同一の参照符を付している。
(第1実施例)
図2は、本発明のメモリセルを適用した不揮発性半導体記憶装置の一部を示す等価回路図である。不揮発性半導体記憶装置は、複数のワード線WLと、該ワード線と直交する複数のビット線BLおよびソース線SLを含み、ワード線WLと、ビット線BLの各交差部には、記憶すべきビットデータの保持をなすメモリセル100が形成される。
図3は、本発明に係るメモリセル100の断面構造を示す図である。メモリセル100は、P型半導体基板10上に絶縁膜であるゲート酸化膜13が熱酸化によって形成される。ゲート酸化膜13上にはLP−CVD法等によって堆積された多結晶シリコンからなるコントロールゲート14が形成されている。そして、ゲート酸化膜13とP型半導体基板10との界面近傍がメモリセル100の電流経路となるチャンネル領域30となる。すなわち、チャンネル領域とは、コントロールゲート14に電圧を印加することによって反転層が形成される領域をいう。コントロールゲート14の側壁部にはCVD法等によって堆積されたNSG膜やSiN膜等の絶縁膜からなるサイドウォール15が形成される。P型半導体基板10にはコントロールゲート14を挟んだ両側に、例えばリンをイオン注入することによって高濃度N型不純物領域11および12が形成される。高濃度N型不純物領域11および12はメモリセルの駆動電流を流すためのドレイン・ソースとして機能する。尚、この高濃度N型不純物領域11および12を形成するためのイオン注入を行う際には、サイドウォール15がマスクエッジとして機能する。また、P型半導体基板10には、チャンネル領域30を挟むように低濃度N型不純物領域11aおよび12aが形成される。低濃度N型不純物領域11aおよび12aは、例えば低濃度のリンをイオン注入することによって形成されるが、イオン注入エネルギーが高濃度N型不純物領域11および12よりも小さく、注入深さはごく浅い。この低濃度N型不純物領域11aおよび12aは高濃度N型不純物領域11、12とチャネル領域30との電気的接続部として機能する。コントロールゲート14および高濃度N型不純物領域11、12上には、スパッタ法等によりそれぞれAL電極16、17、18が形成され、各電極間は層間絶縁膜19によって、電気的に絶縁されている。このように、メモリセル100には、コントロールゲート14の直下にフローティングゲートや、窒化膜といった電荷蓄積層は形成されない。
次に図4は、図3における4−4線断面図である。図4に示す断面においてP型半導体基板10には、コントロールゲート14を挟んだ両側にSiO等の絶縁物からなる一対のSTI(Shallow Trench Isolation)領域20が形成される。STI領域20は隣接するメモリセル同士を電気的に分離するための絶縁分離領域であり、LOCOS法による素子分離に比べ素子の高密度化に適している。各STI領域20内には、STI領域20とP型半導体基板10との界面付近に窒化膜21が形成されている。この窒化膜21は他の領域とは電気的に絶縁されており、フローティング電位となっている。図5は、図4における5−5線断面図であり、ゲート酸化膜13直下のチャンネル領域30を通る水平方向の断面を上から見た図である。図5に示すように、STI領域20は、メモリセル100の活性領域、すなわちドレイン・ソース領域(高濃度N型不純物領域11、12)およびチャンネル領域30を挟んだ両側に活性領域に隣接して設けられており、隣り合う他のメモリセルとの絶縁分離を行っている。窒化膜21は、STI領域20の内部においてドレイン・ソース領域(高濃度N型不純物領域11、12)およびチャンネル領域30との界面近傍に設けられている。このように窒化膜21をドレイン・ソース領域およびチャンネル領域30と近接して設けることによって、チャンネル領域30内に発生したホットエレクトロンは、窒化膜21内部に注入され保持される。すなわち、STI領域20内に形成された窒化膜21は、従来のコントロールゲート直下に形成されていた窒化膜やフローティングゲート同様、メモリセルの電荷蓄積層として機能する。尚、窒化膜21は、一対のSTI領域20のうちの少なくとも一方に設けられていればよいが、図5に示す如く、一対のSTI領域20の両側に設けることにより、後述する読出し方法によるデータ読出しの精度向上を図ることができる。また、窒化膜21の形成領域は、ホットエレクトロンを効率よく捕獲するべく、深さ方向においては半導体基板10の表面からチャンネル領域30の深さよりもに下方に拡がっていることが好ましい。また、活性領域に沿った長手方向においては、チャンネル領域30とドレイン・ソース領域との両界面を含む平面をよぎるように形成されていることが好ましい。ホットエレクトロンは、チャンネル領域30とドレイン・ソース領域との界面付近で最も高エネルギーとなり、電荷蓄積層への注入が起こりやすいからである。また、電荷蓄積層としては、上記した窒化膜以外にも、従来のフローティングゲートの材料として使用されるポリシリコンによって形成することとしてもよい。
以下に、この窒化膜21を含むSTI領域20の形成方法について図6(A)〜(F)を参照しつつ説明する。まず、熱酸化処理によってP型半導体基板10上にSiO膜30を形成し、更にその上にLP−CVD法によりSi膜40を形成する(図6(A))。次に、Si膜40上にSTI溝を形成するためのホトマスクを形成する。具体的には、Si膜40上にホトレジストを塗布した後、ホトレジストにホトマスクを通して光を照射し、光化学反応を利用してマスクパターンをホトレジストに転写し、現像液にてホトレジストの露光部分のエッチング処理を行うことによりレジスト開口を形成し、ホトマスクを形成する。そして、ホトマスクの開口部分のSi膜40およびSiO膜30をエッチングで取り除き、開口する(図6(B))。次に、Si膜40およびSiO膜30の開口部分より露出したP型半導体基板10をプラズマエッチング等の異方性ドライエッチングにより除去し、STI溝を形成する(図6(C))。次に、熱酸化処理によってSTI溝内に例えば5nm程度のSiO膜22を成膜する。そして、STI溝内に形成されたSiO膜22上にLP−CVD法によってSi等からなる窒化膜21を例えば10nm程度堆積させる(図6(D))。続いて、LP−CVD法によってSiO膜23をウエハ全面に堆積させて、STI溝にSiOを埋め込む(図6(E))。そして、CMP平坦化により余分なSiO膜23およびSi膜40、SiO膜30を除去する(図6(F))。以上のプロセスによって、内部に窒化膜21を含むSTI領域20が形成される。尚、STI領域20を形成した後、ゲート酸化膜13およびコントロールゲート14の成膜、ゲートのパターニング、低濃度N型不純物注入、サイドウォール15形成、高濃度N型不純物注入、層間絶縁膜19の成膜、コンタクト開孔、電極形成の各工程を経ることによって、不揮発性半導体記憶装置が完成する。
次にメモリセル100の動作について図5を参照しつつ説明する。メモリセル100にデータを書き込む場合には、P型半導体基板10および高濃度N型不純物領域11を接地し、コントロールゲート14に例えば10V印加し、高濃度N型不純物領域12に例えば5V印加する。この場合、高濃度N型不純物領域12がドレインとして機能し、高濃度N型不純物領域11がソースとして機能する。各端子に上記した如き電圧を印加することにより高濃度N型不純物領域11(ソース)より放出された電子は、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)近傍の高電界で加速され高い運動エネルギーを獲得してホットエレクトロンとなる。ホットエレクトロンの一部は、Si−SiO界面のバリア(3.25eV)を超えるエネルギーを持ち、STI領域20のSiO膜を飛び越えて、STI領域20内に形成された窒化膜21に注入される。窒化膜21は、他の領域から電気的に絶縁されているため、注入された電荷は窒化膜21内に保持される。このように、メモリセル100は、STI領域20に形成された窒化膜21に電荷を捕獲することにより1ビットのデータを保持する。従来はチャンネル領域の上方に設けられた電荷蓄積へのホットエレクトロン注入によってデータの書込みを行っていたが、電子がSi−SiO界面バリアを越えるのに十分なエネルギーを獲得することができれば、チャンネル領域側方に形成された電荷蓄積層にもホットエレクトロン注入が生じ、データ書込みが可能となるのである。
次にメモリセル100に記録されたデータを読み出す場合には、高濃度N型不純物領域12をドレインとし、高濃度N型不純物領域11をソースとして、メモリセル100を駆動する。具体的には、P型半導体基板10および高濃度N型不純物領域11(ソース)を接地し、コントロールゲート14に例えば3V印加し、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)に例えば2V印加する。STI領域40内に形成された窒化膜21に電荷が蓄積されていない場合には、メモリセル100のV−I特性に応じた駆動電流が流れ、この電流を検出することにより、ビットデータ「1」として読み出すことができる。一方、窒化膜21に電荷が蓄積されている場合には、負に帯電した窒化膜21がチャンネル領域30を挟む形となるため、チャンネル領域30をソースからドレインに向かって移動する電子は、この負電荷によって反発力を受け、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)近傍における電子の通過経路が狭くなるためメモリセル100の見かけ上の電気抵抗が増加する。従って、窒化膜21に電荷の蓄積がない場合と比べ、メモリセル100の駆動電流が低下することとなり、この低下した駆動電流を検出することにより、ビットデータ「0」として読み出すことができる。尚、窒化膜21は、一対のSTI領域20のうちの一方に設けられている場合であっても、その低下率は減少するものの、チャンネル領域30をソースからドレインに向かって移動する電子は、蓄積された電子の影響を受け、駆動電流の低下が生じる。
次にメモリセル100に記録されたデータを消去する方法について図7を参照しつつ説明する。メモリセル100に記録されたデータを消去するには、コントロールゲート14に例えば−5V印加し、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)に例えば3V印加する。これにより、ゲート−ドレイン端でバンド間トンネルが発生し、電子正孔対が発生する。発生した正孔は、負電位にバイアスされたコントロールゲート14に引き寄せられ、その一部は窒化膜21に到達する。すると、電子の注入によって負に帯電していた窒化膜21の電荷は相殺され、これにより、データの消去がなされる。
このように、メモリセル100は、STI領域20に形成された窒化膜21に電荷を蓄積させるか否かによって、1ビットのデータが記憶され、窒化膜21に保持された電荷の影響を受けた駆動電流の大きさを検出することによってデータの読み出しを行うのである。また、蓄積された電荷は上記したように電気的に消去可能となっている。
以上の説明から明らかなように、本発明による不揮発性半導体記憶装置のメモリセル構造は、従来コントロールゲート直下に形成されていた電荷蓄積層が、ソース/ドレイン領域およびチャンネル領域に隣接するSTI領域内部に設けられる。これにより、コントロールゲート直下のゲート酸化膜を薄く形成することができ、ゲート容量が確保されるため、メモリセルの駆動電流を従来よりも増すことができる。そして、メモリセルの駆動電流が増加されることにより、メモリセルに書き込まれたデータの読み出しをより高精度に行うことができる。更に電荷蓄積層に注入する電荷量を小刻みに制御し、注入電荷量に応じた電流を精度よく読み出すことにより、駆動電流の大きさにビットデータを担わせることも可能となり、1セル当りの記憶容量の増加を図ることができる。
(第2実施例)
以下において本発明に係るメモリセルの第2実施例について説明する。図8は、第2実施例のメモリセル200の断面図であり、上記第1実施例で示した図5と同じ断面を示したものである。すなわち、図8は、メモリセル200のゲート酸化膜直下のチャンネル領域30を通る水平方向の断面を上から見た図である。図8に示す如く、メモリセル200は、STI領域20内部に形成される窒化膜が、チャンネル領域30の近傍において切り離されて、高濃度N型不純物領域11側に設けられた窒化膜21aと、高濃度N型不純物領域12側に設けられた窒化膜21bの2つの領域に分離されている点が第1実施例と異なる。このよう第2実施例のメモリセル200では、STI領域20内に形成される窒化膜を分離することにより、分離された領域毎に個別に電荷の捕獲がなされるようになっており、1セル当りの記憶容量を2ビットとしている。その他の部分については、第1実施例と同じ構造であるため説明を省略する。
以下に第2実施例のメモリセル200の動作について図9を参照しつつ説明する。高濃度N型不純物領域12側に設けられた窒化膜21bにデータの書き込みを行う場合には、P型半導体基板10および高濃度N型不純物領域11を接地し、コントロールゲート14に例えば10V印加し、高濃度N型不純物領域12に例えば5V印加する。この場合、高濃度N型不純物領域12がドレインとして機能し、高濃度N型不純物領域11がソースとして機能する。各端子に上記した如き電圧を印加することにより高濃度N型不純物領域11(ソース)より放出された電子は、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)近傍の高電界で加速され、高い運動エネルギーを獲得してホットエレクトロンとなる。ホットエレクトロンの一部は、Si−SiO界面のバリアを超えるエネルギーを持ち、STI領域20のSiO膜を飛び越えて、窒化膜21bに注入される。窒化膜21bは、他の領域から電気的に絶縁されているため、注入された電荷は窒化膜21b内に保持される(図9(a))。一方、高濃度N型不純物領域11側に設けられた窒化膜21aにデータの書き込みを行う場合には、高濃度N型不純物領域11と高濃度N型不純物領域12に印加する電圧を入れ替える。つまり、高濃度N型不純物領域12を接地し、高濃度N型不純物領域11に5V印加する。これにより、高濃度N型不純物領域12がソースとして機能し、高濃度N型不純物領域11がドレインとして機能する。これにより、電子の移動方向が上記した場合とは逆方向となり、高濃度N型不純物領域11(ドレイン)近傍で加速されたホットエレクトロンが窒化膜21bに注入される。窒化膜21bは、他の領域から電気的に絶縁されているため、注入された電荷は窒化膜21b内に保持される(図9(b))。このように第2実施例のメモリセル200では、窒化膜21aと21bの各々で電荷の蓄積行うため、1セル当り2ビットのデータを記憶することができるようになっている。
次に、高濃度N型不純物領域12側に設けられた窒化膜21b内に保持されたデータを読み出す場合には、高濃度N型不純物領域12をドレインとし、高濃度N型不純物領域11をソースとしてメモリセルを駆動する。具体的には、P型半導体基板10および高濃度N型不純物領域11(ソース)を接地し、コントロールゲート14に例えば3V印加し、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)に例えば2V印加する。STI領域40内に形成された窒化膜21bに電荷が蓄積されていない場合には、メモリセル200のV−I特性に応じた駆動電流が流れ、この電流を検出することにより、ビットデータ「1」として読み出すことができる。一方、窒化膜21bに電荷が蓄積されている場合には、負に帯電した窒化膜21bがチャンネル領域30を挟む形となるため、チャンネル領域30をソースからドレインに向かって移動する電子は、この負電荷によって反発力を受け、高濃度N型不純物領域12(ドレイン)近傍における電子の通過経路が狭くなるためメモリセル200の見かけ上の電気抵抗が増加する。従って、窒化膜21bに電荷の蓄積がない場合と比べ、メモリセル200の駆動電流が低下することとなり、この低下した電流を検出することにより、ビットデータ「0」として読み出すことができる。一方、高濃度N型不純物領域11側に設けられた窒化膜21a内に保持されたデータを読み取る場合には、高濃度N型不純物領域11をドレインとし、高濃度N型不純物領域12をソースとしてメモリセルを駆動する。具体的には、P型半導体基板10および高濃度N型不純物領域12(ソース)を接地し、コントロールゲート14に例えば3V印加し、高濃度N型不純物領域11(ドレイン)に例えば2V印加する。STI領域40内に形成された窒化膜21aに電荷が蓄積されていない場合には、メモリセル200のV−I特性に応じた駆動電流が流れ、この電流を検出することにより、ビットデータ「1」として読み出すことができる。一方、窒化膜21aに電荷が蓄積されている場合には、負に帯電した窒化膜21aがチャンネル領域30を挟む形となるため、チャンネル領域30をソースからドレインに向かって移動する電子は、この負電荷によって反発力を受け、高濃度N型不純物領域11(ドレイン)近傍における電子の通過経路が狭くなるためメモリセル200の見かけ上の電気抵抗が増加する。従って、窒化膜21aに電荷の蓄積がない場合と比べ、メモリセル200の駆動電流が低下することとなり、この低下した電流を検出することにより、ビットデータ「0」として読み出すことができる。
メモリセル200に記録されたデータを消去する場合には、コントロールゲート14に例えば−5V印加し、高濃度N型不純物領域11および12(ソースおよびドレイン)に例えば3V印加する。これにより、ゲート−ソース端およびゲート−ドレイン端でバンド間トンネルが発生し、電子正孔対が発生する。発生した正孔は、負電位にバイアスされたコントロールゲート14に引き寄せられ、その一部は窒化膜21aおよび21bに到達する。すると、電子の注入によって負に帯電していた窒化膜21aおよび21bの電荷は相殺され、これにより、データの消去がなされる。
このように第2実施例のメモリセル200は、データを担う電荷を蓄積する領域がソース側とドレイン側に設けられており、各領域に個別にデータの書き込みを行うことができるので、1セル当り2ビットのデータを記憶することができる。また、第1実施例と同様に電荷蓄積層がドレイン・ソース領域およびチャンネル領域に隣接するSTI領域内部に設けられ、コントロールゲート直下のゲート酸化膜を薄く形成することができるので、ゲート容量が確保され、トランジスタの駆動電流を従来よりも増すことができる。これにより、メモリセルに書き込まれたデータの読み出しをより高精度に行うことができる。更に電荷蓄積層に注入する電荷量を小刻みに制御し、注入電荷量に応じた電流を精度よく読み出すことにより、駆動電流の大きさにビットデータを担わせることも可能となり、1セル当りの記憶容量の更なる増加を図ることができる。
従来のMONOS型の半導体メモリセルの断面図である。 本発明のメモリセルを適用した不揮発性半導体記憶装置の等価回路図である。 本発明の実施例であるメモリセルの断面図である。 図3における4−4線断面図である。 図4における5−5線断面図である。 (A)〜(F)は本発明の実施例である半導体メモリセルのSTI領域の形成方法示す断面図である。 本発明の実施例であるメモリセルのデータ消去方法を示す断面図である。 本発明の第2実施例である半導体メモリセルの断面図である。 (a)および(b)は本発明の第2実施例である半導体メモリセルの動作を示す断面図である。
符号の説明
10 P型半導体基板
11 高濃度N型不純物領域
12 高濃度N型不純物領域
13 ゲート酸化膜
14 コントロールゲート
20 STI領域
21 窒化膜
21a 窒化膜
21b 窒化膜
30 チャンネル領域
100 メモリセル
200 メモリセル

Claims (6)

  1. 不揮発性半導体記憶装置のメモリセルであって、
    半導体基板上に設けられたゲート酸化膜と、
    前記ゲート酸化膜上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート酸化膜の下方に形成されたチャンネル領域と、
    前記チャンネル領域の両側に形成された一対のドレイン・ソース領域と、
    前記チャンネル領域および前記ドレイン・ソース領域を挟む一対の絶縁分離領域と、
    前記一対の絶縁分離領域の各々の内部に互いに分離して設けられて前記チャンネル領域および前記ドレイン・ソース領域に沿って延在する一対の電荷蓄積層と、を有し、
    前記半導体基板と前記ゲート電極との間には、電荷蓄積層が不存在であることを特徴とする不揮性半導体記憶装置のメモリセル。
  2. 前記電荷蓄積層は、前記チャンネル領域および前記ドレイン・ソース領域と絶縁膜を介して離間していることを特徴とする請求項1に記載の不揮性半導体記憶装置のメモリセル。
  3. 前記電荷蓄積層は、深さ方向において前記チャンネル領域の深さよりも下方に延在していることを特徴とする請求項1又は2に記載の不揮性半導体記憶装置のメモリセル。
  4. 前記電荷蓄積層は、前記チャンネル領域と前記ドレイン・ソース領域との界面を含む平面をよぎることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の不揮発性半導体装置のメモリセル。
  5. 前記電荷蓄積層は、シリコン窒化膜であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の不揮発性半導体記憶装置のメモリセル。
  6. 前記電荷蓄積層は、前記チャンネル領域と前記ドレイン・ソース領域との一方の界面を含む平面をよぎる第1領域と、前記チャンネル領域と前記ドレイン・ソース領域との他方の界面を含む平面をよぎる第2領域とに分割されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の不揮発性半導体記憶装置のメモリセル。
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