JP4727426B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、特にSiCパワーデバイスのオン抵抗低減、電界分布改善およびプロセス再現性改善に関する。
パワーデバイスの特性改善は省エネルギーの観点から期待されており、次世代の高耐圧低損失スイッチング素子として、SiCを用いた金属・酸化物・半導体(MOS)構造の電界効果型トランジスタ(FET)が有望視されている。
素子の定常損失を低減させるべくオン抵抗を下げる方法として、p型ベース領域中に挟まれたn型デプレッション領域のドーピング濃度を、ドリフト層のドーピング濃度のままとせず、高濃度化する方法が提案されている。
しかし、n型デプレッション領域を高濃度化する場合、n型デプレッション領域の全体を高濃度化すると、耐圧の低下などが懸念されるため、n型デプレッション領域におけるp型ベース領域に近接した部分のみを高濃度化する方法が更に提案されている(従来技術:特許文献1)。
特開2005−5578号公報
一般に、SiCを用いたMOSFETのオン抵抗を低減させるには、n型デプレッション領域のドーピング濃度を高めるとともに、素子寸法を微細化して単位面積あたりの素子数を増やすことが有効である。
ところが、素子寸法を微細化する場合には、n型デプレッション領域の長さも微細化することになるため、上記の従来技術では、イオン注入工程において、n型デプレッション領域におけるp型ベース領域に近接した部分のみを高濃度にドーピングするために用いる注入マスクの形成に、より微細な寸法精度が要求されることになり、プロセスの再現性が良くないという欠点がある。
また、ドーピング濃度やドーピングされる領域の長さが所望の値に制御できないと、オン抵抗の増大や、耐圧の低下、ゲート絶縁膜中電界値の増加などを引き起こしてしまうという欠点もある。
さらに、チャネル長やデプレッション領域長などの素子寸法を0.5−1μm程度まで微細化した場合の、オン抵抗の低減や耐圧の確保が可能な、デプレッション領域の高濃度化については詳細は把握されていない。
そこで、この発明の課題は、プロセスの再現性の向上、オン抵抗の低減および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値の低減を図れる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する為に、請求項1に記載の発明は、第1導電型SiCドリフト層と、前記第1導電型SiCドリフト層上に選択的に形成された第2導電型SiCベース領域と、前記第1導電型SiCドリフト層上において前記第2導電型SiCベース領域の側面に接する様に前記第2導電型SiCベース領域に挟まれ、デプレッション領域長を0.5−1μmに微細化して形成された第1導電型SiCデプレッション領域と、前記第2導電型SiCベース領域の表層において前記第2導電型SiCベース領域に囲まれる様に形成された第1導電型SiCソース領域と、前記第1導電型SiCソース領域上、前記第2導電型SiCベース領域上および前記第1導電型SiCデプレッション領域上に渡って形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、を備え、前記第1導電型SiCデプレッション領域は、前記第1導電型SiCドリフト層の第1導電型不純物ドーピング濃度よりも高いドーピング濃度で形成されると共に、その横方向に対しては均一の濃度で形成され且つその上下方向に対しては上層側よりも下層側の方が高濃度に形成され、前記第1導電型SiCデプレッション領域の上層側も前記第1導電型SiCドリフト層のドーピング濃度よりも高い第1導電型不純物ドーピング濃度で形成され、前記第1導電型SiCデプレッション領域のうち前記第1導電型SiCドリフト層との境界の近辺の層の第1導電型不純物ドーピング濃度が最高になるものである。
請求項1に記載の発明によれば、第1導電型SiCデプレッション領域が、第1導電型SiCドリフト層の第1導電型不純物ドーピング濃度よりも高いドーピング濃度で形成されると共に、その上下方向に対しては上層側よりも下層側の方が高濃度で形成されるので、オン抵抗および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる。
また、第1導電型SiCデプレッション領域の横方向に対しては均一の濃度で形成されるので、素子作成プロセスにおいて従来の様なより微細な寸法精度が不要になり、プロセスの再現性を向上できる。
<実施の形態1>
この実施の形態に係る半導体装置は、図1の基本断面構造が横方向に折り返されて連続した断面構造を有する様に構成される。
図1の基本断面構造は、n型低抵抗SiC基板(半導体基板)3と、n型低抵抗SiC基板3上に形成されたn型SiCドリフト層(第1導電型ドリフト層)5と、n型SiCドリフト層5上に選択的に形成されたp型SiCベース領域(第2導電型ベース領域)7と、n型SiCドリフト層5上においてp型SiCベース領域7の側面に接する様に形成されたn型デプレッション領域(第1導電型デプッレション領域)9と、p型SiCベース領域7の表層においてp型SiCベース領域7に囲まれる様に形成されたn型SiCソース領域(第1導電型ソース領域)11と、n型SiCソース領域11上、p型SiCベース領域7上およびn型デプレッション領域上に渡って形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極15と、p型SiCベース領域7上およびn型SiCソース領域11上に渡って形成されたソース電極17と、n型低抵抗SiC基板3の下面に形成されたドレイン電極19とを備える。
n型SiCドリフト層5は、耐圧を保持するためのものであり、例えば1×1015−3×1016/cm3のドーピング濃度で形成され、且つ例えば3−15μmの層厚に形成される。
p型SiCベース領域7は、n型SiCソース領域11の下側の部分7aと、n型SiCソース電極17の下側の部分7bと、n型SiCゲート電極15の下側の部分7cとからなる。
ソース領域下側部分7aは、例えば5×1017−2×1018/cm3のp型ドーピング濃度で形成され、且つ例えば0.7−1μm程度の層厚に形成される。
ソース電極下側部分(p型コンタクト領域)7bは、ソース領域下側部分7のp型ドーピング濃度よりも高いp型濃度(例えば5×1018−1×1020/cm3)で形成され、且つ例えば0.7−1μm程度の層厚に形成される。
ゲート電極下側部分7cは、その横幅(チャネル長)W1が1μm程度以下のときは自己整合的に形成される事が望ましく、ソース領域下側部分7aのp型ドーピング濃度(例えば5×1017−2×1018/cm3)よりも低いp型濃度で形成され、且つ例えば0.7−1μm程度の層厚またはそれよりやや薄い層厚に形成される。
尚、ゲート電極下側部分7cのうち、n型SiCソース領域11と同じ深さの部分(以後、浅深部分7c−1と呼ぶ)(即ちチャネル領域を含む部分)と、n型SiCソース領域11より深い深さの部分(以後、奥深部分7c−2)(即ちn型SiCドリフト層5との接合面を含む部分)とは、ドーピング濃度を異ならせても良く、ここではその例として、浅深部分7c−1が奥深部分7c−2よりも低いp型濃度になる様に形成される。この様にすることで、MOSチャネルの電流駆動能力を向上できるようになる。
n型SiCソース領域11は、接触抵抗の低い電極が形成可能な様にある程度高濃度(例えば1×1019−3×1019/cm3)のn型ドーピング濃度で形成され、且つ例えば0.2−0.4μm程度の層厚に形成される。
n型デプレッション領域9の横幅(デプレッション領域長)W2は、例えば0.5μm程度に形成される。また、n型デプレッション領域9は、n型SiCドリフト層5のドーピング濃度よりも高いドーピング濃度で形成されると共に、その横方向に対しては均一の濃度で形成され且つその上下方向に対しては上層側(ここでは上層9aおよび中層9b)よりも下層側(ここでは下層9c)の方が高濃度に形成される。尚、ここでは、n型デプレッション領域9の上層側(ここでは上層9aおよび中層9b)は、例えば3×1015−9×1016/cm3のドーピング濃度に形成され、n型デプレッション領域9の下層側(ここでは下層9c)は、例えば9×1015−3×1017/cm3のドーピング濃度に形成される。
この様に、n型デプレッション領域9をn型SiCドリフト層5のドーピング濃度よりも高いドーピング濃度で形成することで、素子としてのオン抵抗および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる様になる。そして、n型デプレッション領域9の横方向に対しては均一の濃度で形成し且つ上下方向に対しては上層側(ここでは上層9aおよび中層9b)よりも下層側(ここでは下層9c)の方を高濃度に形成することで、効果的に素子としてのオン抵抗および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる様になる。
Figure 0004727426
表1は、上記の様に、n型デプレッション領域9の上層9a(ゲート絶縁膜13の近辺の層)、中層9bおよび下層9c(n型SiCドリフト層5との境界の近辺の層)のうち、下層9cのドーピング濃度を最高にした場合が最も効果的にオン抵抗および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる事を検証した表である。
表1では、n型デプレッション領域9のドーピング濃度を少なくともn型SiCドリフト層5の3倍のドーピング濃度とした場合において、n型デプレッション領域9の上層9aだけを更に3倍(従ってドリフト層5の9倍、以下同様)のドーピング濃度にした場合と、n型デプレッション領域9の中層9bだけを更に3倍のドーピング濃度にした場合と、n型デプレッション領域9の下層9cだけを更に3倍のドーピング濃度にした場合の3つの場合で、オン抵抗およびゲート絶縁膜中電界値を比較している。
尚、表1では、上記の比較を、p型SiCベース領域7の奥深部分7c−2がソース領域下側部分7aと同程度に高濃度の場合と、p型SiCベース領域7の奥深部分7c−2がソース領域下側部分7aよりも低濃度の場合とで行った結果を示してある。
表1から、n型デプレッション領域9のうち、上層9aまたは中層9bのドーピング濃度を高めるよりも下層9cのドーピング濃度を高めた方が、効果的にオン抵抗および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる事、並びに耐圧(降伏電圧)が十分確保できる事が分かる。
また、表1から、従来技術の様にn型デプレッション領域9のうちのp型SiCベース領域7に近接した部分に限定して高濃度にしなくても、本願の様にn型デプレッション領域9の横方向(横幅W2方向)に対して均一にしても、オン抵抗の低減および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる事、並びに耐圧が十分確保できる事が分かる。
次に、図2〜図9に基づきこの半導体装置の製造方法を説明する。
この半導体装置は、例えば、ドリフト層成長工程(図2)、p型SiCベース領域注入工程(図3)、n型SiCソース領域注入工程(図4)、n型デプレッション領域注入工程(図5)、p型コンタクト領域注入工程(図6)、ゲート絶縁膜・ゲート電極形成工程(図7)、ソース電極形成工程(図8)およびドレイン電極形成工程(図9)の順で作製される。尚、イオン注入種の活性化熱処理は、ゲート絶縁膜13またはゲート電極15の形成の直前にまとめて行ってもよく、またはその都度行ってもよい。
まずドリフト成長工程(図2)で、n型低抵抗SiC基板(半導体層)3上に、ドーピング濃度を制御しつつエピタキシャル成長によって、n型層(第1導電型層)100をその途中の層100a(n型デプレッション領域9の高濃度の下層9cになる部分)(ドーピング濃度:例えば9×1015−3×1017/cm3)がその途中の層100a以外の部分100b,100c(ドーピング濃度:例えば1×1015−3×1016/cm3)よりもドーピング濃度の高い高濃度層となる様に形成し、そのn型層100のうちの中間層(高濃度層)100aより下の下層部分100cをn型SiCドリフト層5として用いる。
そして次のp型SiCベース領域注入工程(図3)で、n型層100のうちのドリフト層5以外の上層部分(上層100aおよび中間層100b)に、選択的にイオン注入を行ってp型SiCベース領域7を形成する。より詳細には、n型層100の上層部分(上層100aおよび中間層100b)のうち、p型SiCベース領域7のソース領域下側部分7aおよびソース電極下側部分7bにすべき部分7abについては、まとめて例えば5×1017−2×1018/cm3のp型濃度とし、p型SiCベース領域7の奥深部分7c−2にすべき部分については、部分7abよりも低いp型濃度とし、p型SiCベース領域7の浅深部分7c−1にすべき部分については、奥深部分7c−2にすべき部分よりも低いp型濃度として、p型SiCベース領域7(ここでは7ab,7c−1,7c−2からなる部分)を形成する。
尚、後述のp型コンタクト領域注入工程(図6)で、部分7abのうちのp型コンタクト領域7b(図1参照)にすべき部分に別途選択的にイオン注入が行われてp型コンタクト領域7bが形成されて、p型SiCベース領域7が最終的に完成される。
そしてn型SiCソース領域注入工程(図4)で、p型SiCベース領域7の部分7abの表層のうちのn型SiCソース領域11とすべき部分に選択的にイオン注入を行って、例えば1×1019−3×1019/cm3の濃度のn型SiCソース領域11を形成する。
尚、p型SiCベース領域7およびn型SiCソース領域11の形成の際は、それぞれ別の注入マスクを用いて形成してもよいが、注入マスクとしてテーパ構造や2層構造を用い、斜め方向のイオン注入や注入拡がりなどを用いることによって、1つのマスクあるいは1つのマスクに加工を加えたマスクによって自己整合的に形成してもよい。
そしてn型デプレッション領域注入工程(図5)で、n型層100の上層100bのうちのp型SiCベース領域7にされなかった部分100b−1を、イオン注入によりn型SiCドリフト層5よりは高い濃度で且つn型デプレッション領域9の高濃度の下層9cより低い濃度(例えば3×1015−9×1016/cm3のn型濃度)に調整して、n型デプレッション領域9の上中層9abに成形する。
この様にn型デプレッション領域9の上中層9abに仕上げられた部分100b−1と、n型層100の中間層(高濃度層)100aのうちのp型SiCベース領域7にされなかった部分100a−1(n型デプレッション領域9の高濃度の下層9cになる部分)とによってn型デプレッション領域9が構成される。
そしてp型コンタクト領域注入工程(図6)で、p型SiCベース領域7の部分7abのうちのp型コンタクト領域とすべき部分に選択的にイオン注入を行って、5×1018−1×1020/cm3のp型濃度のp型コンタクト領域7bを形成する(この結果、部分7abのうちのp型コンタクト領域7b以外の残部がソース領域下側層7aとなる)。これによりp型SiCベース領域7が最終的に完成される。
そしてゲート絶縁膜・ゲート電極形成工程(図7)で、n型SiCソース領域11上、p型SiCベース領域7上およびn型デプレッション領域9上に渡って順にゲート絶縁膜13およびゲート電極15を形成する。その際、ゲート絶縁膜13は、シリコン酸化膜もしくはシリコン酸化窒化膜等を熱酸化、窒化、絶縁膜のデポ形成してあるいはこれらを併用して形成してもよい。
そしてソース電極形成工程(図8)で、p型SiCベース領域7上およびn型SiCソース領域11上に渡ってソース電極17を形成する。そしてドレイン電極形成工程(図9)で、n型低抵抗SiC基板3の下面にドレイン電極19を形成する。この様にして半導体装置が製造される。
尚、図1の構造は、n型SiCドリフト層5を一様なドーピング濃度で成長させておいて、n型デプレッション領域9について深さ方向に濃度分布ができる様にイオン注入を施して作製することもできるが、その様に作製すると、比較的深い位置(n型デプレッション領域9の下層9c)に比較的高濃度の注入をすることになって、注入種の活性化熱処理において、結晶性の回復が充分できない可能性が考えられる。
そこで、本願発明の様に、n型SiCドリフト層5の成長時に、n型デプレッション領域9のうちの下層側(ここでは下層9c)についてのみ、上層側(ここでは上層9aおよび中層9b)よりも高濃度のドーピング濃度としておくことで、n型デプレッション領域9を形成する際にn型デプレッション領域9の下層9c(比較的深い位置)に比較的高濃度のイオン注入をする必要をなくし、注入種の活性化熱処理において結晶性の回復が充分可能となる様にしている。
その際、n型デプレッション領域9の下層側(ここでは下層9c)のドーピングはドリフト層成長のみで制御し、上層側(ここでは上層9aおよび中層9b)へのイオン注入の際には下層側にイオン注入を行わない様にしてもよく、または、n型デプレッション領域9の下層側のドーピングを、n型SiCドリフト層5へのドーピングによるものと、n型デプレッション領域9の上層側へのイオン注入によるものとを足し合わせとしてもよい。
また、本願発明の製造方法では、n型層100の中間層100a全体を(即ちn型デプレッション領域9の下層9cとなる部分だけでなくp型SiCベース領域7になる部分も)n型の高濃度にするが、p型SiCベース領域7は比較的高濃度のp型であるため、n型層100の中間層100a全体を高濃度にしても、その事がp型SiCベース領域7の形成に影響を及ぼすことない。
以上の様に構成された半導体装置によれば、n型デプレッション領域9は、n型SiCドリフト層5のドーピング濃度よりも高いドーピング濃度で形成されると共に、その上下方向に対しては上層(例えば上層9aおよび中層9b)側よりも下層側(例えば下層9c)の方が高濃度で形成されるので、素子としてのオン抵抗および耐圧におけるゲート絶縁膜中電界値を低減できる。
また、n型デプレッション領域9の横方向に対しては均一の濃度で形成されるので、素子作成プロセスにおいて従来の様なより微細な寸法精度が不要になり、プロセスの再現性を向上できる。
また、n型低抵抗SiC基板3上に、エピタキシャル成長によって、n型層100をその途中の層100aがその層以外の部分100b,100cよりもドーピング濃度の高い高濃度層となる様に形成し、n型層100のうちの高濃度層100aより下の下層部分100cをn型SiCドリフト層5とし、n型層100のうちの残りの上層部分(上層100bおよび中間層100c)に選択的にp型SiCベース領域7を形成し、その上層部分の残部をn型デプレッション領域9に成形するので、イオン注入法を用いずに、n型デプレッション領域9の下層9cを高濃度にできる。
尚、この実施の形態において更に、図10または図11の様に、ゲート絶縁膜13の真下に、n型SiCソース領域11、p型SiCベース領域7およびn型デプレッション領域9に渡る様にチャネル層23を設けてもよい。この様にチャネル層23を設ける場合は、その導電型はn型でもp型でもよく、また、イオン注入種の活性化熱処理によって生じた表面荒れを改善するには、エピタキシャル成長によって図10の様な構造となる様にチャネル層23を形成するのが望ましく、活性化熱処理によって生じる表面荒れが少なければ、選択的なイオン注入によって図11の様な構造となる様にチャネル層23を形成してもよい。
尚、この様にチャネル層23を設ける場合のイオン注入種の活性化熱処理は、図11の様な構成となる様にチャネル層23を設ける場合は、ゲート絶縁膜13の形成前に、また図10の様な構成となる様にチャネル層23を設ける場合は、チャネル層23の形成前に一括して行ってもよく、またそれぞれのイオン注入ごとに行ってもよい。
<実施の形態2>
上記の実施の形態1において、更に図12,図13または図14の様に、n型SiCドリフト層5とp型SiCベース領域7との間にn型デプレッション領域9の高濃度の下層9cの一部が介在する様にしてもよい。
尚、図12は、図1の半導体装置(即ちチャネル層23がない場合の半導体装置)に本実施の形態2を適用した場合の図であり、図13は、図10の半導体装置(即ちエピタキシャル成長によってチャネル層23が設けられた場合の半導体装置)に本実施の形態2を適用した場合の図であり、図14は、図11の半導体装置(即ち選択的なイオン注入によってチャネル層23が設けられた場合の半導体装置)に本実施の形態2を適用した場合の図である。
この様な構成にすれば、n型デプレッション領域9からの電子の流れが、n型デプレッション領域9の高濃度の下層9cを通じて、n型デプレッション領域9の直下だけでなくn型SiCドリフト層5全体にも容易に拡散する様になり、素子としてのオン抵抗をより低減できる。
尚、この様にする場合は、上記の実施の形態1のp型SiCベース領域注入工程(図3)において、p型SiCベース領域7(7ab,7cからなる部分)とn型SiCドリフト層5との間にn型層100の中間層(高濃度層)100bが介在する様にp型SiCベース領域7を形成すればよい。
この様にすれば、イオン注入を行わずに、n型SiCドリフト層5とp型SiCベース領域7との間にn型デプレッション領域9の高濃度の下層9cの一部を介在させることができる。
実施の形態1に係る半導体装置の基本断面構造図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるドリフト層成長工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるp型SiCベース領域注入工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるn型SiCソース領域注入工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるn型デプレッション領域注入工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるp型コンタクト領域注入工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるゲート絶縁膜・ゲート電極形成工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるソース電極形成工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法におけるドレイン電極形成工程を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の変形例(チャネル層を備えた変形例)を説明する図である。 実施の形態1に係る半導体装置の他の変形例(チャネル層を備えた他の変形例)を説明する図である。 実施の形態2に係る半導体装置(図1に対応する構成)を説明する図である。 実施の形態2に係る半導体装置(図10に対応する構成)を説明する他の基本断面構造図である。 実施の形態2に係る半導体装置(図11に対応する構成)を説明する更に他の基本断面構造図である。
符号の説明
3 n型低抵抗SiC基板、5 n型SiCドリフト層、7 p型SiCベース領域、7a ソース領域下側部分、7b ソース電極下側部分、7c ゲート電極下側部分、7c−1 ゲート電極下側部分の浅深部分、7c−2 ゲート電極下側部分の奥深部分、9 n型デプレッション領域、9a n型デプレッション領域の上層、9b n型デプレッション領域の中層、9c n型デプレッション領域の下層、11 n型SiCソース領域、13 ゲート絶縁膜、15 ゲート電極、17 ソース電極、19 ドレイン電極、23 チャネル層、100 n型層、100b n型層の上層、100b−1 上層100のうちのn型デプレッション領域の上中層になる部分、100a n型層の中間層(高濃度層)、100a−1 中間層のうちのn型デプレッション領域の下層になる部分、W1 ゲート電極下側部分の横幅、W2 n型デプレッション領域の横幅。

Claims (4)

  1. 第1導電型SiCドリフト層と、
    前記第1導電型SiCドリフト層上に選択的に形成された第2導電型SiCベース領域と、
    前記第1導電型SiCドリフト層上において前記第2導電型SiCベース領域の側面に接する様に前記第2導電型SiCベース領域に挟まれ、デプレッション領域長を0.5−1μmに微細化して形成された第1導電型SiCデプレッション領域と、
    前記第2導電型SiCベース領域の表層において前記第2導電型SiCベース領域に囲まれる様に形成された第1導電型SiCソース領域と、
    前記第1導電型SiCソース領域上、前記第2導電型SiCベース領域上および前記第1導電型SiCデプレッション領域上に渡って形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    を備え、
    前記第1導電型SiCデプレッション領域は、前記第1導電型SiCドリフト層の第1導電型不純物ドーピング濃度よりも高いドーピング濃度で形成されると共に、その横方向に対しては均一の濃度で形成され且つその上下方向に対しては上層側よりも下層側の方が高濃度に形成され、前記第1導電型SiCデプレッション領域の前記上層側も前記第1導電型SiCドリフト層のドーピング濃度よりも高い第1導電型不純物ドーピング濃度で形成され、前記第1導電型SiCデプレッション領域のうち前記第1導電型SiCドリフト層との境界の近辺の層の第1導電型不純物ドーピング濃度が最高になることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1導電型SiCドリフト層と前記第2導電型SiCベース領域との間に、前記第1導電型SiCデプレッション領域の前記高濃度の下層の一部が介在することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. SiC半導体基板上に、エピタキシャル成長によって、SiC第1導電型層をその途中の層がその層以外の部分よりもドーピング濃度の高い高濃度層となる様に形成し、前記SiC第1導電型層のうちの前記高濃度層より下の下層部分を第1導電型SiCドリフト層とする第1工程と、
    前記SiC第1導電型層のうちの残りの上層部分に選択的に第2導電型SiCベース領域を形成する第2工程と、
    前記上層部分のうちの前記第2導電型SiCベース領域以外の部分の上層側が、前記第1導電型SiCドリフト層よりは高い濃度であり、かつ前記高濃度層より低い濃度となるように前記第1導電型不純物を注入して、前記第2導電型SiCベース領域に挟まれ、デプレッション領域長を0.5−1μmに微細化した第1導電型SiCデプレッション領域を成形する第3工程と、
    を含み、
    前記第3工程では、前記第1導電型SiCデプレッション領域のうち前記第1導電型SiCドリフト層との境界の近辺の層の第1導電型不純物ドーピング濃度を最高にすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2工程では、前記第1導電型SiCドリフト層と前記第2導電型SiCベース領域との間に前記高濃度層が介在する様に、前記第2導電型SiCベース領域を形成することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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