JP4727321B2 - 傷痕装置 - Google Patents

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本発明は、重ねられたフィルムからなる側縁部を有する包装体の該側縁部において、前記側縁部の側縁近傍に該側縁に対し略垂直方向に細長い傷痕を複数形成する傷痕装置に関する。
フィルムが重ね合わされてその縁部が接合されることにより袋状に形成された包装体(以下、包装体と略す)は、インスタント食品のかやく、調味料等粉末や液体からなる中身を収容する包装体として広く用いられている。
こうした包装体を製造する包装機においては、一般的には、以下のようにして包装体が製造される。すなわち、まず、1つの帯状のフィルムが幅方向において折り重ねられ又は2つの帯状のフィルムが重ね合わせられる(重ね処理)。
そして、この重ねフィルムが、長手方向の所定間隔において全幅に渡って帯状に接合されてなる連結部が形成される(連結部処理)。これによって、1つの帯状のフィルムが幅方向において折り重ねられる場合には、この連結部間の領域がフィルムの側縁が開口している袋部となる。なお、2つの帯状のフィルムが重ね合わせられる場合には、前記重ねフィルムの一方の側縁においてその側縁に沿って帯状に接合されてなる側縁部が形成されて(側縁部処理)、連結部と側縁部とで区画される領域が、一方の側縁が開口している袋部となる。また、いわゆる縦型包装機のような包装機においては連結部の一方が開口する袋部となる。つまり、重ねフィルムの少なくとも一方の側縁において側縁部処理がされ、かつフィルムの長手方向下方において連結部処理がされて、フィルムの長手方向上方の連結部が開口している袋部となる。
そして、この開口部から前記連結部と前記側縁部とで区画される領域の内部に中身が充填される(充填処理)。
そして、開口部が側縁部処理又は連結部処理によって接合される。これによって、重ねフィルムの間に充填された中身が連結部と側縁部とで封止されてなる包装体が完成するとともに、完成した包装体は包装体が連結部によって連結してなる包装体連結帯を構成している(包装体連結帯製造工程)。
そして、包装体連結帯は、必要に応じ、その使用用途に応じて処理される。例えば、個々の包装体が包装体連結帯から連結部において切り離されたり、包装体連結帯が折り畳まれたり、ロール状に巻き取られたりされる。
他方で、包装体の開封性を容易にするために、包装体の周縁部において、この周縁部の縁近傍に該縁に対し略垂直方向に細長い傷痕を複数、千鳥形に設けた易開封性包装体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この易開封性包装体は、包装前のフィルムあるいは包装後の包装体に傷痕を形成することによって実現されていた(例えば特許文献1乃至特許文献4参照)。さらにその傷痕の加工方法としては、円周面に複数の細長い刃先が設けられた加工ローラとこの加工ローラに対向する押えローラが円周面同士において接触しながら同一の周速度で反対方向に回転して、両ローラの接触部にフィルムが通過させられる方法が開示されている(特許文献1図8及び図10参照)。
特に、特許文献3においては、加工ローラの刃先の摩耗等の課題に対応すべく、粘着剤付きのコート布を巻き付けた押えローラが提案されている。また、特許文献5には、外周面に厚さ方向に傾斜して刃先が形成されている円板を4枚以上積層させた加工ローラが提案されている。
特許第2731474号公報 特開平3−14406号公報 特開平3−32598号公報 特公平7−41688号公報 特開平9−19898号公報
しかし、特許文献3の[発明が解決しようとする課題]の「受ローラ(ここでは押えローラ)の表面をある程度軟質の材料で構成し、一定期間毎に交換するようにすれば解決し得る」という記載にあるように、傷痕装置の耐久性には改善する余地があった。特許文献3では、粘着剤付きのコート布を巻き付けた押えローラが提案されているが、コート布の損傷が比較的早く、実用面からは傷痕装置の耐久性には改善する余地があった。
また、加工ローラのローラ幅は、傷痕形成作業時における傷痕装置と包装体の側縁部との位置変動を考慮して調整せねばならず、傷痕装置の汎用性には改善の余地があった。特許文献5の加工ローラは、刃先の傾斜方向を特定方向に揃える手段として、円板を積層させたものであり、刃先の傾斜方向を揃えるには最低4枚以上の円板の積層を要するものであった。つまり、ローラ幅の調節には制約があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、耐久性に優れ、かつ汎用性の高い傷痕装置を提供することを目的としている。
従来、上記課題に関しては、特許文献3の[発明が解決しようとする課題]の「受ローラ(ここでは押えローラ)の表面をある程度軟質の材料で構成し、一定期間毎に交換するようにすれば解決し得る」という記載にあるように、加工ローラ及び押えローラの外周面の硬度によって、傷痕装置の耐久性は改善しうるものと考えられていた。ところが、発明者らが、加工ローラ及び押えローラの素材を種々試用してみたところ、素材によっては、押えローラの損耗に伴い、微粉が発生し、包装体に異物が付着するおそれがあることが判明した。発明者らは、種々の素材を用いて試験を行った結果、好適な素材を見出した。
また、包装体の側縁部は通常帯状に形成されており、包装体は、この側縁部の延伸方向に加工ローラが噛み込むように送り込まれる。この場合、加工ローラと側縁部との位置関係は包装体製造装置等包装体を送り込む側の精度に依存しており、該精度の善し悪しによって、傷痕装置のローラ幅を調整することができれば、傷痕装置の汎用性が向上すると想到した。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明の傷痕装置は、重ねられたフィルムからなる側縁部を有する包装体の該側縁部において、前記側縁部の側縁近傍に該側縁に対し略垂直方向に細長い傷痕を複数形成する傷痕装置であって、外周面には全周に亘って厚み方向に延びる刃先が形成されている円板が、隣接する該円板の前記刃先同士がずれるようにして複数枚積層されている、前記刃先が高速度工具鋼からなる加工ローラと、平滑な外周面を有して、該外周面が前記加工ローラの刃先に接触するように押されて前記加工ローラに並置されている、外周面が硬質ウレタンあるいはステンレス鋼からなる押えローラと前記加工ローラ及び前記押えローラを相互に反対方向に回転させる回転装置と、を備える(請求項1)。
あるいは、本発明の傷痕装置は、重ねられたフィルムからなる側縁部を有する包装体の該側縁部において、前記側縁部の側縁近傍に該側縁に対し略垂直方向に細長い傷痕を複数形成する傷痕装置であって、外周面には全周に亘って厚み方向に延びる刃先が形成されている円板が複数枚積層されている、前記刃先が高速度工具鋼からなる加工ローラと、平滑な外周面を有して、該外周面が前記加工ローラの刃先に接触するように押されて前記加工ローラに並置されている、外周面が硬質ウレタンあるいはステンレス鋼からなる押えローラと、前記加工ローラ及び前記押えローラを相互に反対方向に回転させる回転装置と、を備え、前記円板は中央部が周縁部より厚くなっている(請求項2)。
のように構成することによって、加工ローラ及び押えローラの耐久性が向上するので本発明の傷痕装置の耐久性を向上させることができる。また、円板の積層枚数を増減することによって無用な刃先を省略することができるので、本発明の傷痕装置の汎用性を向上させることができる。さらに、スペーサを不要とすることができる。ここで、回転装置には、加工ローラのみを駆動して、押えローラが加工ローラとの接触時の摩擦力により回転ローラに追随するようにして回転するように構成される回転装置も含まれる。
本発明の傷痕装置は、傷痕装置の耐久性を向上させるとともに、円板の積層枚数を増減することができるので、無用な刃先を省略することができるという効果を奏する。また、スペーサを不要とすることができる
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態に係る包装体製造システム200の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる包装体製造システムの構成例を模式的に示す上面図である。図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ図1のIIA矢視図、IIB矢視図、IIC矢視図である。
図1において、包装体製造システム200は、包装体連結帯製造ユニットX、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニット(ミシン目ユニット)Zから構成されている。そして、帯状のフィルムFあるいはフィルムFから製造された包装体連結帯PCが包装体連結帯製造ユニットX、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZの順に通過するように配設されている。包装体連結帯製造ユニットXには内周シールバー1A及び外周シールバー1Bと、充填シュート2と、分量マス3と、ガイドローラ4と、熱溶着装置5と、回転ドラム8とが配設されていて、フィルムFから包装体連結帯PCが製造される。傷痕形成ユニットYには傷痕装置6が配設されていて、図2(c)に示すように、包装体連結帯PCの側縁部PFに傷痕100が形成される。包装体処理ユニットZにはミシン目装置7が配設されていて、図2(c)に示すように、包装体連結帯PCの連結部PAにミシン目101が形成される。ここで、フィルムFは、樹脂フィルム、樹脂フィルムと金属箔とが積層された複合フィルム等で構成されている。したがって、後述する熱溶着は可能である。また、このフィルムFには、後述する包装体Pの所定箇所にマークMが印刷されている。
ここで配設されている装置類の構造を説明する。
回転ドラム8は円筒状に形成され、回転軸が上下方向に延びかつ円周面が水平面内を回転移動するように配設されている。そして、回転ドラム8の円周面には、フィルムFが、その側方、即ち幅方向の両縁が重なるようにして折り重ねられ、折り目を下、その両縁が上となるようにして巻回されている。
内周シールバー1Aは、回転ドラム8の周壁内側に包装体Pの幅と略同等の間隔を置いて上下方向に延在し、複数配置されていて回転ドラム8と共に回転移動する。
外周シールバー1Bは、内周シールバー1Aと対になって配設されていて、図において、シール開始地点SSからシール完了地点SEまでの回転区間において、内周シールバー1Aと対向するように位置する。また、図示しないが、シール開始地点SSからシール完了地点SEまでの回転区間以外の回転区間においては、下方に退避しながら回転している。
内周シールバー1Aと外周シールバー1Bとは、図において、回転ドラム8のシール開始地点SSからシール完了地点SEまでの回転区間において、折り重ねられたフィルムFの主面を挟みながら回転ドラム8の周面上を回転移動する。これによって、内周シールバー1A及び外周シールバー1Bは挟み込んだフィルムFをその全幅に渡って長手方向の所定間隔毎に帯状に熱溶着して、連結部PAを形成する。連結部PAは、隣接する包装体P間の境目をシールして、連結部PA間で区画された領域に袋部が形成される。また、フィルムFは、内周シールバー1Aと外周シールバー1Bとに挟圧され、回転ドラム8の回転動作によって牽引される。
充填シュート2は、隣接する内周シールバー1Aの間の上方に1つずつ配設されていて、内周シールバー1Aと同調してドラム8の円周面に沿って回転移動する。そして、その下端が折り重ねられているフィルムFの間に入り込む。これによって、分量マス3から放出される中身は包装体連結帯PCの包装体P内に案内される。
分量マス3は、平面視において回転ドラム8の周壁に内接する円周上に内周シールバー1Aと略同等の間隔となるようにして複数配置されていて円周上を回転移動する。そして、分量マス3は、図において、充填開始地点FS及び充填完了地点FEまでの回転区間において、隣接する内周シールバー1Aの間に位置しながら回転ドラム8の上方を並行する。これによって、分量マス3内の中身が充填シュート2を介して包装体P内に充填される。
ガイドローラ4は、包装体連結体PCの流通方向において回転ドラム8の下流側でかつ回転ドラム8のシール完了地点SEの外側近傍に配設されている。これによって、中身が充填された包装体連結帯PCが熱溶着装置5に案内される。
熱溶着装置5は、包装体連結体PCの流通方向においてガイドローラ4の下流側に配設されている。熱溶着装置5は、それぞれ一対の余熱バー5A及びダイローラ5Bを有して構成されている。そして、フィルムFの側方両縁が重なって形成されている側縁部を予熱バー5A及びダイローラ5Bが順次挟み込むようにして配設されている。これによって、フィルムFの側縁近傍が熱溶着されて、包装体Pの帯状の側縁部PFが形成される。なお、ダイローラ5Bは、図示しない回転装置によって、回転ドラム8の回転動作と同調して、包装体連結帯PCを引き込むようにして相互に反対方向に回転される。
傷痕装置6は、包装体連結体PCの流通方向において熱溶着装置5の下流側に配設されている。傷痕装置6は、加工ローラ6A、押えローラ6B及び図示しない回転装置を有して構成されている。加工ローラ6Aと押えローラ6Bとは、外周面同士がほぼ接触するようにして並置されている。そして、このローラ間に、熱溶着装置5によって形成された包装体連結帯PCの側縁部PFの側縁近傍が挟まれて通過するように配設されている。また、加工ローラ6Aが、包装体Pの側縁部PF以外の包装体Pに接触しないように配設されている。これによって、包装体Pの側縁部PF以外に傷痕が形成されて包装体Pの中身が漏出することを防止することができる。
図3(a)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの構造を模式的に示す平面図であり、図3(b)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの構造を模式的に示す側面図である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、加工ローラ6Aは、高速度工具鋼からなる円板6Cが同一軸上に複数枚、ここでは4枚積層されて構成されていて、円板6Cの外周面には全周に亘って厚み方向に延びる短い刃幅の刃先6Dが略2mmの間隔で形成されている。これによって、包装体連結帯PCの加工精度に応じて、円板6Cの積層枚数を増減することができるので、無用な刃先6Dを省略することができる。
また、円板6Cの厚みは0.45mmとしている。円板6Cの厚みが刃先6Dの刃幅となり、包装体Pに形成される傷痕100(図2(c)参照)の長さとなるので、傷痕に伴う包装体の開封性と引っ張り強度との関係から、円板6Cの厚みは経験上0.3mm乃至0.5mmが望ましい。これによって、傷痕による包装体Pの引っ張り強度の低下を抑制すると共に、包装体Pの易開封性を獲得することができる。
そして、円板6Cの積層時には、隣接する円板6Cの刃先6Dが離隔するようにして積層される。つまり、円板6Cが積層されて構成される加工ローラ6Aは、ローラ面全面に亘って略ローラ軸方向に向かって延びる短い刃幅の刃先6Dが複数形成されることになる。具体的には、隣接する円板6Cの刃先6Dがずれるようにして積層されることによって、隣接する円板6Cの刃先6Dが離隔するようにすることができる。例えば、軸孔6Gのキー溝に対する刃先6Dの形成位置を円板毎にずらせて、円板6Cを製作すればよい。
また、ここでは、図3(b)に示すように、隣接する円板6Cの間に0.1乃至0.3mm程度の厚みのスペーサ6Eが挟まれて積層されている。これによって、隣接する円板6Cの刃先6Dには少なくともスペーサ6Eの厚さ分の間隔が形成されるので、刃先6Dをずらせて円板6Cを製作する手間とコストを省略することができる。
あるいは、円板6Cの肉厚を中央部が厚く、外周面が薄くなるように構成してもよい。例えば、図4(a)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの別の構造を模式的に示す平面図であり、図4(b)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの別の構造を模式的に示す側面図である。図4(a)及び図4(b)に示すように、円板6Cの主面の片側には、中央部と外縁部との間に段面6Fが形成されている。これによって、段面6Fが円板6C円周面、正確には刃先6Dにおいて隣接する円板6Cの刃先6Dとの間に間隔を形成するので、刃先6Dをずらせて円板6Cを積層する手間を省略することができる上に、スペーサ6Eを不要にすることもできる。
このようにして積層された円板6Cは、キー溝付きの軸孔6Gに図示しない軸が通されて軸の両端から締め付けられて軸止されている。
そして、押えローラ6Bは、平滑な外周面が加工ローラ6Aの刃先6Dに接触するようにして加工ローラ6Aに並置されているので、熱溶着装置5を経由した包装体連結帯PCの側縁部PFが加工ローラ6A及び押えローラ6Bのローラ面の間に噛み込まれる。押えローラ6Bの外周面は、硬質ウレタンあるいはステンレス鋼からなる。ここでは、加工ローラ6Aと押えローラ6Bとが、バネによって相互にロール面が接触するように押されて配設されている。また、加工ローラ6Aによって側縁部PFの側縁寄りの部分が噛み込まれるので、傷痕装置6が側縁部PF以外の包装体Pに接触することがなく、包装体Pの密閉性を損壊するおそれはない。
そして、回転装置は、回転ドラム8の回転動作と同調して、包装体連結帯PCを下流側に送るように加工ローラ6A及び押えローラ6Bを回転させる。つまり、加工ローラ6A及び押えローラ6Bは、包装体連結帯PCを引き込むようにして相互に反対方向に回転する。
ミシン目装置7は、包装体連結体PCの流通方向において傷痕装置6の下流側に配設されている。ミシン目装置7は、包装体連結体PCを間に挟み込むようにして配設されている刃付きローラ7A及び押えローラ7Bと、図示しない回転装置とを有して構成されている。図示しない回転装置は、包装体連結体PCを下流側に送るように一対のローラA,7Bを回転させる。つまり、包装体連結帯PCを引き込むようにして相互に反対方向に回転する。また、回転装置は、連結部PAに刃付きローラ7Aの刃が当たるように一対のローラ7A,7Bを回転させる。刃付きローラ7Aにはミシン目を形成するミシン刃が配設されている。これによって、ミシン目装置7を経由した包装体連結帯PCの連結部PAにはミシン目101が形成される。なお、ミシン刃に換えて切断刃を刃付きローラ7Aに配設することによって、ミシン目装置7を、包装体連結帯PCから包装体Pを切り離す切断装置に変形することもできる。さらには、ミシン刃と切断刃を交互に刃付きローラ7Aに配設することによって、ミシン目を間にして2つの包装体Pが連結した状態の包装体Pを包装体連結帯PCから切り離すように変形することもできる。
次に、以上のように構成された包装体製造システム200の動作例を図1及び図2を参照しながら説明する。
まず、包装体連結帯製造ユニットXにおける動作例(包装体連結帯製造工程)を説明する。ロール状に巻き取られている帯状のフィルムFは、内周シールバー1Aと外周シールバー1Bとに挟圧され、回転ドラム8の回転動作によって牽引されて、引き出される。
そして、引き出されたフィルムFは、回転ドラム8のドラム上を経由する。具体的には、図2(a)に示すように、フィルムFの側方両縁が重なるようにして折り重ねられ(重ね処理)、折り目を下、フィルムFの側方両縁が上となるようにして回転ドラム8の円周面に巻回される。また、フィルムFの側方両縁が重ねられる際には、充填シュート2の下端がフィルムFの間に入り込む。なお、詳述はしないが、充填シュート2は、回転方向においてシール完了地点SEの後に上方にスライド移動し、フィルムFの上方において、再び下方にスライド移動しながらシール開始地点SSに到達して、回転軌道に回帰する。これによって、充填シュート2の下端はフィルムFの間に容易に入り込むことができる。
そして、フィルムFは、シール開始地点SSからシール完了地点SEまでの回転区間において回転ドラム8の円周面上において内周シールバー1A及び外周シールバー1Bは挟み込まれて熱溶着されて、包装体P間に熱溶着部が形成されている包装体連結帯PCが形成される(連結部処理)。つまり、包装体Pは、図2(b)に示すように、中身が充填されて、折り重ねられているフィルムFの上端の充填口部FAが封止されれば中身の包装が完成する状態となる。
そして、充填開始地点FS及び充填完了地点FEまでの回転区間において、充填シュートから中身が充填口部FAから包装体P内に充填される(充填処理)。
中身が充填された包装体連結帯PCは、ガイドローラ4に案内されて、回転ドラム8から離れ、熱溶着装置5を通過する。熱溶着装置5では、フィルムFの充填口部FAが予熱バー5Aで予熱されて、予熱された充填口部FAがダイローラ5Bによって熱溶着されて、側縁部PFが形成されるとともに、側縁部PFに凹凸状の表面が形成される(側縁部処理)。これにより、連結部PAと側縁部PCとで封止されてなる包装体Pが完成し、包装体連結帯PCが構成される。
次に、傷痕形成ユニットYにおける動作例(傷痕形成工程)を説明する。包装体連結帯PCは、傷痕装置6を通過する。傷痕装置6では、加工ローラ6A及び押えローラ6Bに側縁部PFが噛み込まれて傷痕100が形成される。そして、包装体連結帯PCがその連結方向に送られると、側縁部PFに噛み込んだ加工ローラ6Aは回転し、加工ローラ6Aの刃先が順次側縁部PFに噛み込んで新たな傷痕が形成される。これによって、包装体Pの側縁部PFの側縁近傍には、側縁に対し略垂直方向に細長い微細な形状の傷痕が複数形成されるので、包装体Pは易開封性包装体となる。
最後に、包装体処理ユニットZにおける動作例(ミシン目工程)を説明する。包装体連結帯PCはミシン目装置7に案内される。ミシン目装置7では、包装体P間に形成されている連結部PAにミシン目101が切り込まれ、図2(c)に示すような包装体連結帯PCとなる。
以上により、本発明にかかる包装体製造システム200は、傷痕が形成されていないフィルムFを用いて、側縁部PFの側縁近傍に該側縁に対し略垂直方向に複数の細長い傷痕100が形成された易開封性包装体Pを製造することを可能とするので、易開封性包装体Pの製造コストを低減し、易開封性包装体Pの製造リードタイムを短縮することができる。また、包装体Pの封止時には包装体Pは易開封性包装体には加工されていないので、フィルムFの引き出し抵抗を調節することによって、回転ドラム8に引き込まれるフィルムFに引っ張り力がかかり、回転ドラム8に引き込まれる際のフィルムFのマークMの位置ズレを修正することができる。つまり、包装体Pの表面に印刷されたマークMの位置ズレが発生しないように、包装体P製造時のフィルムFの位置を調整することができる。
ここで、発明者らが押えローラの材質を選定するに至った実施例及び参考例について説明する。
[実施例1]
加工ローラ6Aは、直径58mm厚さ0.45mmの円板6Cを4枚用いた。これら円板6Cは、平面中心部に形成されたキー溝付き軸孔にキーを有する丸棒の軸が挿通されて、積層されて軸止された。この円板6Cのキー溝は、円板6C積層時に隣接する円板6Cの刃先6D同士が連ならないようにしてそれぞれの円板6Cに形成されていた。
押えローラ6Bは、直径58mm乃至60mmの硬質ウレタンの円筒材とした。
なお、一般に、押えローラ6Bと加工ローラ6Aとのロール径が同一であると、双方の回転速度を同調させることが容易である。したがって、押えローラ6Bと加工ローラ6Aとは同一のロール径であることが一般的である。しかしながら、双方のロール径が同一であると、回転の度に刃先6Dに接触する押えローラ6Bの場所は同一となり、特定の接触場所のみが損耗しやすくなる。つまり、押えローラ6Bの寿命が短くなりやすい。そこで、押えローラ6Bと加工ローラ6Aとのロール径を相違させることによって、回転の度に刃先6Dに接触する押えローラ6Bの場所が相違するので、特定の接触場所のみが損耗することを抑制することができる。つまり、押えローラ6Bの耐久性を向上させることができる。この場合、回転装置は、加工ローラ6Aのみを駆動して、押えローラ6Bが加工ローラ6Aとの接触時の摩擦力により回転ローラ6Aに追随するようにして回転するように構成した。
回転装置にはインバータ制御されたモータを用いた。
ここで、回転装置によって、加工ローラ6Aを分速168回転、刃先6Dの周速度を分速30m程度として、傷痕装置6を回転継続させることによって、耐久試験を行った。加工ローラ6Aと押えローラ6Bとの接触は、押えローラ6Bをバネによって加工ローラ6A側に付勢することによって行った。この付勢力は、バネの取り付け状態によって調節した。つまり、傷痕装置6に包装体Pを通過させて傷痕100の形成を確認しながらバネのたわみを調節し、最終的には傷痕100が好適に形成される程度に調節した。このようにして、傷痕装置6は、包装体Pの側縁部PFの強度に応じて、刃先6Dの側縁部PFへの食い込み力を調節することができる。
押えローラ8Bの外周面は、回転開始直後には損耗痕の発生が確認された。その後、175時間回転を継続させたが、切削粉の発生もほとんど見受けられず、包装体Pの側縁部PFに形成される傷痕100も好適に形成され、良好であった。175時間の回転継続時間は、100mm長さの包装体Pの約315万個に傷痕を形成することができる時間に相当する。
[実施例2]
押えローラ6Bの素材をステンレス鋼として、実施例1と同様の形状の加工ローラ6A及び押えローラ6Bを、実施例1と同様の条件で耐久試験を行った。ここではSUS304鋼を用いたが、一般的にステンレス鋼の機械強度は近似しているので、その他のステンレス鋼でも同様の結果であることに相違はない。
押えローラ6Bの外周面は、回転開始直後から徐々に損耗痕が目立つようになってきた。その後、574時間回転を継続させたが、切削粉の発生もほとんど見受けられず、包装体Pの側縁部PFに形成される傷痕100も好適に形成され、良好であった。574時間の回転継続時間は、100mm長さの包装体Pの約1,033万個に傷痕を形成することができる時間に相当する。また、形成された傷痕100は、実施例1に比べ目立たない形状であった。したがって、傷痕100が目立たない方が好ましい場合には、押えローラ6Bはステンレス鋼が好適であり、傷痕100が目立つ方が好ましい場合には、押えローラ6Bは硬質ウレタンが好適である。
[参考例3]
押えローラ6Bの素材をPET系樹脂として、実施例1と同様の形状の加工ローラ6A及び押えローラ6Bを、実施例1と同様の条件で耐久試験を行った。
押えローラ6Bの外周面は、回転開始直後に損耗痕及び樹脂の毛羽立ちが発生した。そして、切削粉の発生も顕著であることから、55時間の回転継続で耐久試験を中止した。
55時間の回転継続時間は、100mm長さの包装体Pの約99万個に傷痕を形成することができる時間に相当する。切削粉は、押えローラ6Bから発生した樹脂粉であり、包装体Pに付着する異物となるので、傷痕装置6としては不適であった。
[参考例4]
押えローラ6Bの素材を砲金として、実施例1と同様の形状の加工ローラ6A及び押えローラ6Bを、実施例1と同様の条件で耐久試験を行った。
押えローラ6Bの外周面は、回転開始直後に損耗痕が発生した。しかし、切削粉の発生も顕著であることから、55時間の回転継続で耐久試験を中止した。
55時間の回転継続時間は、100mm長さの包装体Pの約99万個に傷痕を形成することができる時間に相当する。切削粉は、押えローラ6Bから発生した金属粉であり、包装体Pに付着する異物となるので、傷痕装置6としては不適であった。
(実施の形態2)
実施の形態2は、中身が液体の場合に好適に用いられる包装体連結帯製造ユニットXを備える実施の形態である。傷痕形成ユニットYの構造及び動作は実施の形態1と同様であるので、傷痕形成ユニットYの構造及び動作の説明は省略する。
図5は、本発明の実施の形態2にかかる包装体製造システムの構成例を模式的に示す斜視図である。図5において図1と同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
包装体製造システム210は、全体として縦方向、すなわち鉛直方向に配置された、包装体連結帯製造ユニットX、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニット(切断ユニット)Zから構成されている。そして、帯状のフィルムFあるいはフィルムFから製造された包装体連結帯PCが包装体連結帯製造ユニットX、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZの順に通過するように配設されている。包装体連結帯製造ユニットXには、牽引ローラ15と、ガイドローラ4と、ガイド部材10と、充填ノズル11と、第1の熱溶着ローラ12と、第2の熱溶着ローラ13とが配設されていて、フィルムFから包装体連結帯PCが製造される。包装体処理ユニットZには送りローラ9と切断装置14とが配設されていて、包装体連結帯PCの連結部PAにおいて包装体Pが切り出される。
ここで配設されている装置類の構造を説明する。
牽引ローラ15は、ロールからフィルムFを牽引して引き出すように配設され、これをガイドローラ4が、ガイド部材10に案内するように配設されている。
ガイド部材10は、U字形状の枠を有する部材であって、かかる枠を略水平方向にして配設されている。そして、枠内にはフィルムFが上から下に向けて通されている。これによって、フィルムFは、側方両縁が対向するように屈曲される。
第1の熱溶着ローラ12は、一対のローラと図示しない回転装置とから構成されていて、各ローラの外周面には軸方向の2カ所に凸部12A、12Bがフランジ状に形成されていて、凸部12A、12Bにおいてローラ同士が接触するように、かつ回転軸を略水平に向けてガイド部材10の下方に配設されている。そして、第1の熱溶着ローラ12はローラ表面が加熱されるように構成されている。また、一対のローラは回転装置によってフィルムFを下方へ送るように回転される。ガイド部材10によって屈曲されたフィルムFは、側方両縁が一対のローラの凸部12Aの間を通るように配設されている。これによって、フィルムFは、フィルムFの側方両縁部が凸部12Aからの加熱によって熱溶着され、帯状の側縁部PFが形成される。また、凸部12A、12B間にはローラ間に間隙が形成されるので、充填ノズル11の管状のノズルを配設することができる。
充填ノズル11は、ガイド部材10及び第1の熱溶着ローラ12の間に配設されていて、ガイド部材10によって、U字状に屈曲されたフィルムFの両縁間に管状のノズルが入り込むように配設されている。そして、充填ノズル11の先端は、熱溶着ローラ12のローラ間を通って熱溶着ローラ12の下方に配設されている。充填ノズル11には中身の供給ライン(図示せず)が接続されていて、中身が、第2の熱溶着ローラ13の動きに応じて充填ノズルに通されるように構成されている。これによって、中身は充填ノズル11から包装体P内に充填される。なお、フィルムFの下方は、第2の熱溶着ローラ13によって封止されている。
第2の熱溶着ローラ13は、一対のローラと図示しない回転装置とから構成されていて、各ローラは軸方向の両端部にフランジ状の凸部13A、13Bが設けられかつこの凸部13A,13Bを結ぶようにして軸方向に延びる凸部13Cが少なくとも1本形成されている。一対のローラは凸部13A、13B、13Cにおいてローラ同士が接触するようにしてローラの軸を略水平方向にして充填ノズル11の先端の下方に配設されている。そして、第2の熱溶着ローラ13はローラ表面が加熱されるように構成されている。また、一対のローラは回転装置によって、フィルムFを下方へ送るように回転される。第1の熱溶着ローラ12によって側縁部PFが形成されたフィルムFは、第2の熱溶着ローラ13を通るように配設されている。これによって、フィルムFは、第2の熱溶着ローラ13によって下方に引き出されるとともに、包装体連結帯PCが構成される。つまり、フィルムFは凸部13Cと当接する部分が熱溶着されて隣接する包装体P間の境目がシールされて、連結部PAが形成される。連結部PAは包装体Pの底部兼頭部を構成する。ここで、凸部13Cは第2の熱溶着ローラ13の回転に応じてフィルムFと接触するので、第2の熱溶着ローラ13の回転速度を調節することによって包装体Pの連結部PA間の距離、すなわち包装体Pの大きさを調整することができる。
傷痕装置6の加工ローラ6A及び押えローラ6Bは、第2の熱溶着ローラ13の下方に配設されて、第1の熱溶着ローラ12の回転動作と同調して、包装体連結帯PCを下方に送るように回転される。あるいは、傷痕装置6は、第1の熱溶着ローラ12と第2の熱溶着ローラ13との間に配設されていてもよい。
送りローラ9は、傷痕形成ユニットYの下方において、包装体連結帯PCを下方に送るように配設されている。
切断装置14は、送りローラ9の下方に配設されている。切断装置14は、略水平方向に配設された一対の刃先を有し、連結部PAにおいて、一対の刃先が包装体連結帯PCに押し当てられるように駆動される。これによって、切断装置14は、連結部PAにおいて包装体連結帯PCを切断して、包装体連結帯PCから包装体Pを個々に切り離す。
次に、以上のように構成された包装体製造システム210の動作例を図5を参照しながら説明する。
まず、包装体連結帯製造ユニットXにおける動作例(包装体連結帯製造工程)を説明する。ロール状に巻き取られている帯状のフィルムFは牽引ローラ15によって引き出され、ガイド部材10のU字型の枠内に通され、フィルムFは、側方両縁が対向するように屈曲される(重ね処理)。
屈曲されたフィルムFは、第1の熱溶着ローラ12に接触して、側縁部PCが接合される(側縁部処理)。そして、充填ノズル11を折り重ねられるフィルムFの間に挟みながら、第2の熱融着ローラ13に接触して、隣接する包装体P間の境目がシールされて、連結部PAが形成される(連結部処理)。また、充填ノズル11からは中身が包装体P内に充填される(充填処理)。
中身が充填された包装体Pは、第2の熱溶着ローラ13において、包装体Pの頭部、すなわち連結部PAが凸部13Cによって熱溶着されてシールされることによって封止される(連結部処理)。これによって、連結部PAと側縁部PCとで封止されてなる包装体Pが完成し、包装体連結帯PCが構成される。
次に、傷痕形成ユニットYにおける動作例(傷痕形成工程)は、包装体製造システム200と同様である。
最後に、包装体処理ユニットZにおける動作例(切断工程)を説明する。包装体連結帯PCは、送りローラ9と切断装置14とを通過する。切断装置14では、一対の刃先が連結部PAに押し当てられて、包装体Pが切り離される。
以上により、本発明にかかる包装体製造システム210は、傷痕が形成されていないフィルムFを用いて、側縁部PFの側縁近傍に側縁に対し略垂直方向に細長い微細な形状の傷痕が複数形成された易開封性包装体Pを製造することを可能とするので、実施の形態1と同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、包装体処理ユニットZが包装体連結帯PCを折り畳む折り畳みユニットである場合の実施の形態である。したがって、包装体連結帯製造ユニットX、傷痕装置6及び送りローラ9の構造及び動作は包装体製造システム200あるいは包装体製造システム210と同様であるので、包装体連結帯製造ユニットX、傷痕装置6及び送りローラ9の構造及び動作の説明は省略し、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZの構造及び動作を説明する。
図6は、本発明の実施の形態3にかかる包装体製造システムの傷痕形成ユニット及び包装体処理ユニットの構成例を模式的に示す斜視図である。図6において図1あるいは図2と同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、包装体製造ユニットXを省略して示す。
包装体製造システム220の傷痕形成ユニットYは、送りローラ9と、ガイドローラ4と、包装体検出装置20と、傷痕装置6とを有して構成されている。包装体処理ユニット(折り畳みユニット)Zは、送りローラ9と、ガイド装置22と、押し込み装置23とを有して構成されている。そして、包装体連結帯PCが傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZの順に通過するように配設されている。
ここで、個々の装置類の構造について説明する。
まず、ガイドローラ4と送りローラ9とは、包装体連結帯PCを包装体検出装置20に案内するように配設されている。
包装体検出装置20は、複数の小径のローラを有し、これらローラは、弾力的に支持されていて通常はローラ面同士が接触するように配設されている。そして、それらローラ間に包装体連結帯PCが通されて、順次連結方向に移動させられると、包装体Pの厚みの変化に応じて、包装体検出装置20のローラは位置が変動するので、包装体Pの通過を検出することができる。そして、包装体検出装置20に接続されたカウンター(図示せず)が包装体Pの個数を積算し、所定の数量の包装体に達すると、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZは停止される。
傷痕装置6の加工ローラ6A及び押えローラ6Bは、包装体連結体PCの流通方向において包装体検出装置20の下流側に配設されて、包装体連結帯PCを下流側に送るように回転される。
送りローラ9は、包装体連結体PCの流通方向において傷痕装置6の下流側に配設されて、包装体連結帯PCを下流側に送るように配設されている。
ガイド装置22は、包装体連結体PCの流通方向において送りローラ9の下流側に配設されている。そして、矩形筒状の部材が両端の開口を上下方向に向けて、下端を揺動自在に支持されて構成されている。上端の開口から挿入された包装体連結帯PCが、下端の開口から排出されて、ガイド装置22の揺動によって、適度な長さに折り畳まれて積層される。
押し込み装置23は、一対の板材を有して構成されていて、図中矢示するように一対の板材が収容ケースC内の包装体連結帯PCを押すように構成されている。これによって、収容ケースC内の折り畳まれた包装体連結帯PCの膨らみを押さえ、収容ケースC内への収容を確実にすることができる。
次に、以上のように構成された包装体製造システム220の動作例を図6を参照しながら説明する。
まず、傷痕形成ユニットYにおける動作例(傷痕形成工程)を説明する。図示しない包装体連結帯製造ユニットXにおいて製造された包装体連結帯PCは送りローラ9によってガイドローラ4を経由して順次引き込まれる。ガイドローラ4を通過した包装体連結帯PCは包装体検出装置20によって包装体Pが検出される。
包装体検出装置20を通過した包装体連結帯PCは、傷痕装置6を通過する。傷痕装置6では、包装体連結帯PCの側縁部PFに傷痕が形成される。これによって、包装体Pの側縁部PFの側縁近傍には側縁に対して略垂直方向に細長い傷痕が複数形成されるので、包装体Pは易開封性包装体となる。
次に、包装体処理ユニット(折り畳み工程)Zにおける動作例を説明する。包装体連結帯PCは、送りローラ9によってガイド装置22に送られる。ガイド装置22は、収容ケースCの大きさに応じて包装体連結帯PCを折り畳む(折り畳み工程)。包装体連結帯PCは、収容ケースC内で折り畳まれる度に、押し込み装置23によって、収容ケースC内に押さえ込まれる。
そして、折り畳まれた包装体Pが所定の数量に達すると、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZは停止する。そして、使用者が収容ケースC近傍において包装体連結帯PCを切り離す。
以上により、本発明にかかる包装体製造システム220は、傷痕が形成されていないフィルムFを用いて、側縁部PFの側縁近傍に側縁に対し略垂直方向に細長い傷痕が複数形成された易開封性包装体Pを製造することを可能とするので、包装体製造システム200、210と同様の効果を有すると共に、包装体Pに所定の処理がされるので、包装体製造システムの機能を向上させることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4は、包装体処理ユニットZが包装体連結帯PCを巻き取る巻き取りユニットである場合の実施の形態である。したがって、包装体連結帯製造ユニットX、傷痕装置6の構造及び動作は包装体製造システム200あるいは包装体製造システム210と同様であるので、包装体連結帯製造ユニットX、傷痕装置6の構造及び動作の説明は省略し、傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZの構造及び動作を説明する。
図7は、本発明の実施の形態4にかかる包装体製造システムの傷痕形成ユニット及び包装体処理ユニットの構成例を模式的に示す斜視図である。図7において図1あるいは図2と同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、包装体製造システムXは省略して示す。
包装体製造システム230の傷痕形成ユニットYは、送りローラ9と、ガイドローラ4と、包装体検出装置20と、制動指示装置32と、傷痕装置6とを有して構成されている。包装体処理ユニット(巻き取りユニット)Zは、巻き取りドラム33を有して構成されている。そして、包装体連結帯PCが傷痕形成ユニットY及び包装体処理ユニットZの順に通過するように配設されている。
ここで、個々の装置類の構造について説明する。
送りローラ9及びガイドローラ4は、包装体連結帯PCを包装体検出装置20、制動指示装置32、傷痕装置6及び巻き取りドラム33に順次案内するように配設されている。
包装体検出装置20は、包装体検出装置20に接続されたカウンター(図示せず)が包装体Pの個数を積算し、所定の数量の包装体に達すると、図示しない制御装置によって巻き取りドラム33が停止される。
制動指示装置32は、一対のガイドローラ32A,32Aと一対のガイドローラ32A,32Aの間に揺動自在に支持されて配置されている揺動ローラ32Bを有して構成されている。そして、揺動ローラ32Bは、ガイドローラ32A,32A間に掛け渡される包装体連結帯PCの配置方向に対して略直交方向に揺動するように構成されている。これによって、揺動ローラ32Bは、包装体連結帯PCの張力に応じて揺動するので、巻き取りドラム33の制動を指示することができる。つまり、揺動ローラ32Bが上方に揺動する場合には、包装体連結帯PCの上流側からの供給速度に比べて巻き取りドラム33の巻き取り速度が速すぎるので、巻き取りドラム33の巻き取り速度が減速、あるいは停止される。また、揺動ローラ32Bが下方に揺動する場合には、包装体連結帯PCの上流側からの供給速度に比べて巻き取りドラム33の巻き取り速度が遅すぎるので、巻き取りドラム33の巻き取り速度が加速される。
傷痕装置6の加工ローラ6A及び押えローラ6Bは、包装体連結体PCの流通方向において制動指示装置32の下流側に配設されて、包装体連結帯PCを下流側に送るように回転される。
巻き取りドラム33は、包装体連結体PCの流通方向において傷痕装置6の下流側に配設されている。
次に、以上のように構成された包装体製造システム230の動作例を図7を参照しながら説明する。包装体連結帯PCは、巻き取りドラム33によって牽引されながら、以下ようにして巻き取りドラム33に巻き取られる。
まず、傷痕形成ユニットYにおける動作例(傷痕形成工程)を説明する。図示しない包装体連結帯製造ユニットXにおいて製造された包装体連結帯PCは、ガイドローラ4によって包装体検出装置20に案内される。
包装体検出装置20を通過した包装体連結帯PCは、制動指示装置32を通過する。これによって、巻き取りドラム33に巻き取られる包装体連結帯PCの張力が均一に調整され、巻き取りむらを抑制することができる。
制動指示装置32を通過した包装体連結帯PCは、傷痕装置6を通過する。傷痕装置6では、包装体連結帯PCの側縁部PFに傷痕が形成される。これによって、包装体Pの側縁部PFの側縁近傍には側縁に対して略垂直方向に細長い傷痕が複数形成されるので、包装体Pは易開封性包装体となる。
次に、包装体処理ユニットZにおける動作例(巻き取り工程)を説明する。包装体連結帯PCは、巻き取りドラム33に巻き取られ、巻き取りドラム33に巻き取られた包装体Pが所定の数量に達すると、巻き取りドラム33が停止される。
以上により、本発明にかかる包装体製造システム230は、傷痕が形成されていないフィルムFを用いて、側縁部PFの側縁近傍に側縁に対し略垂直方向に細長い傷痕が複数形成された易開封性包装体Pを製造することを可能とするので、包装体製造システム200、210と同様の効果を有すると共に、包装体製造システム220と同様に、包装体製造システムの機能を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態1乃至4について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、包装体処理ユニットZは、適宜選択、あるいは組み併せて構成することができる。包装体製造システム210における切断装置14を包装体製造システム200に適用することができる。
また、傷痕装置6は、加工ローラ6Aの円周長さを連結部PA間間隔と同じとし、かつ刃先6Dは円板6Cの外周上全周ではなく一部に形成されてもよい。これによって、側縁部PFの全部ではなく包装体Pの側縁部PFの所定の場所及び区間に傷痕を形成することができる。
さらに、送りローラ9は包装体連結帯PCが案内される軌道上の複数箇所に設置されるように構成してもよい。
さらに、実施の形態1及び2の包装体連結帯製造ユニットXにおいてはフィルムFを折り重ねたが、2枚のフィルムFを重ね合わせて接合するように構成してもよい。この場合、包装体連結帯PCの両側縁に一対の側縁部PFが形成されるので、一対の傷痕装置6が包装体連結帯PCの両方の側縁部PFに配設されるように構成されるとよい。
本発明は、耐久性に優れ、かつ汎用性の高い傷痕装置として有用である。
本発明の実施の形態1にかかる包装体製造システムの構成例を模式的に示す上面図である。 図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ図1のIIA矢視図、IIB矢視図、IIC矢視図である。 図3(a)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの構造を模式的に示す平面図であり、図3(b)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの構造を模式的に示す側面図である。 図4(a)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの別の構造を模式的に示す平面図であり、図4(b)は、本発明にかかる図1の傷痕装置の加工ローラの別の構造を模式的に示す側面図である。 本発明の実施の形態2にかかる包装体製造システムの構成例を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態3にかかる包装体製造システムの傷痕形成ユニット及び包装体処理ユニットの構成例を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態4にかかる包装体製造システムの傷痕形成ユニット及び包装体処理ユニットの構成例を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1A 内周シールバー
1B 外周シールバー
2 充填シュート
3 分量マス
4 ガイドローラ
5 熱溶着装置
5A 予熱バー
5B ダイローラ
6 傷痕装置
6A 加工ローラ
6B 押えローラ
6C 円板
6D 刃先
6E スペーサ
6F 段面
6G 軸孔
7 ミシン目装置
7A 刃付きローラ
7B 押えローラ
8 回転ドラム
9 送りローラ
10 ガイド部材
11 充填ノズル
12 第1の熱溶着ローラ
12A,12B 凸部
13 第2の熱溶着ローラ
13A,13B,13C 凸部
14 切断装置
15 牽引ローラ
20 包装体検出装置
22 ガイド装置
23 押し込み装置
32 制動指示装置
32A ガイドローラ
32B 揺動ローラ
33 巻き取りドラム
100 傷痕
101 ミシン目
200,210,220,230 包装体製造システム
C 収容ケース
F フィルム
FA 充填口部
FE 充填完了地点
FS 充填開始地点
M マーク
P 包装体
PA 連結部
PC 包装体連結帯
PF 側縁部
SE シール完了地点
SS シール開始地点
X 包装体連結帯製造ユニット
Y 傷痕形成ユニット
Z 包装体処理ユニット

Claims (1)

  1. 重ねられたフィルムからなる側縁部を有する包装体の該側縁部において、前記側縁部の側縁近傍に該側縁に対し略垂直方向に細長い傷痕を複数形成する傷痕装置であって、
    外周面には全周に亘って厚み方向に延びる刃先が形成されている複数枚の円板が、隣接する該円板の前記刃先同士が周方向にずれるようにして積層されている、前記刃先が高速度工具鋼からなる加工ローラと、
    平滑な外周面を有して、該外周面が前記加工ローラの刃先に接触するように押されて前記加工ローラに並置されている、外周面がステンレス鋼からなる押えローラと、
    前記加工ローラ及び前記押えローラを相互に反対方向に回転させる回転装置と、を備える、傷痕装置。
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