JP4724606B2 - 溶鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳型内の溶鋼に電磁力を作用させ、溶鋼流動を安定化させて、鋳片の表面性状を改善する溶鋼の連続鋳造方法に関するものである。
連続鋳造においては、タンディッシュから浸漬ノズルを介して鋳型内に溶鋼を注湯し、鋳型による一次冷却で健全な凝固殻を形成し、引き続いて鋳型の下方に配置された支持セグメントに付設した冷却ノズルからの散水による二次冷却により凝固を促進して鋳片を製造している。そして、通常、鋳型壁と凝固シェルの間に、所要の潤滑性を付与するため、溶鋼メニスカスに、潤滑剤パウダー(以下「パウダー」と記載することがある。)が添加される。溶融したパウダーは、上下に振動する鋳型壁と、一定速度で引き抜かれる凝固シェルの相対運動によって、鋳型壁と凝固シェルの間隙に流入する。
この流入の際に発生する動圧によって、溶鋼メニスカスや凝固シェル先端が変形する。この変形が、鋳型オシレーションの周期で繰り返されて、鋳片表面に、オシレーションマーク(周期的な皺)が形成されるが、適切な深さの周期的なオシレーションマークは、鋳造操業や鋳片の表面品質の安定化に寄与する。
鋳片の表面品質を確保するためには、溶鋼の初期凝固における不安定性を解消するとともに、鋳型と凝固シェル間における潤滑性を確保することが必要であり、このための方法又は装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、溶鋼をパウダーとともに一定周期で振動する水冷鋳型に注入し、鋳片を、連続的に下方に引き抜く連続鋳造方法において、鋳型周りに設けた電磁コイルに交流電流を連続的に通電し、発生する電磁力を利用して、鋳型内の溶鋼を凸状に盛り上げて、鋳片の表面性状を改善する方法が記載されている。
特許文献2には、電磁コイルにより鋳型内の溶鋼に電磁力を付与する際、交流磁場の付与により電磁力を間欠的に印加し、凝固シェルと鋳型壁の間へのパウダーの流れ込みを一層推進し、さらに、表面性状の改善を図る方法が記載されている。
特許文献3には、溶鋼メニスカス近傍に電磁コイルにより交流電磁力を付与しつつ160mm×160mmのビレットの連続鋳造を行う方法において、下向き方向に開口した吐出口、水平方向に開口した4孔の吐出口、下向き60度に開口した4孔の吐出口を備える浸漬ノズルを、吐出口が電磁コイルの中心より下方に位置するように、鋳型内に配設することにより、鋳片の表面性状を改善する方法が記載されている。
一方、鋳片の品質は、鋳型内で形成される初期の凝固殻の良否、及び鋳型内の下方に侵入する気泡及び介在物の有無によって大きく左右される。すなわち、鋳型内においては、浸漬ノズルの吐出口からの溶鋼の吐出流は、鋳型の短辺側に衝突して鋳型内壁に沿って上昇する上向き流と鋳型内壁に沿って下降する下向き流に分流するが、下向きの流れが強すぎると、その流れによって気泡や介在物が鋳型の深部まで持ち込まれ、凝固シェルに捕捉され、気泡及び介在物に起因する欠陥発生の要因となる。従って、浸漬ノズルの吐出口からの溶鋼の吐出流を減衰させて安定した流れにする方法が鋭意検討されているのが現状であり、更に、吐出流を制御する方法あるいは吐出流の制御が可能な各種の浸漬ノズルの提案が行なわれている。
例えば、特許文献4には、矩形断面の浸漬部を有し、その内部に複数の抵抗部を設け、下端開口部を吐出口とした浸漬ノズルが開示されている。浸漬ノズル内を流動する溶湯流は抵抗部による流動抵抗によって減速され、溶湯流の鋳型内における下向きの運動エネルギが小さくなるから、非金属介在物を速に浮上分離させることができ、また吐出口を下向きとしておくことができるから、鋳型内湯面の乱れを防止することができるとしている。
特許文献5には、下端部を閉塞した筒体(ノズル本体)の対向する側壁に一対の溶鋼の吐出口を設け、各吐出口の外側に吐出口を囲む空間部を有する滞留室を配置し、吐出口と対向する滞留室の壁に複数の小吐出口を設けて、溶鋼をノズル本体の下部及び滞留室で撹拌混合して微小介在物の合体と集合を促進して鋳型内における介在物の浮上性を良好にする浸漬ノズルが提案されている。
特許文献6には、浸漬ノズルの左右の側壁に上下一対の吐出口をそれぞれ設け、上下の吐出口間の距離をD、鋳型長さをL、スループットをY、鋳型上端から溶鋼メニスカスに至るまでの距離をZとして、D<L−Z−64Y−370とすることで、スループットを高めてもパウダー等を巻き込むことなく品質の高い鋳片を得ることができる高速連続鋳造用浸漬ノズルが開示されている。
特許文献7には、浸漬ノズルの構造を簡素化して鋳片の気泡、介在物、及びパウダー巻き込み等の品質欠陥要因を解消するため、浸漬ノズルの吐出口を上下2段に設け、吐出口の角度を鋳型の長辺側長さ、鋳型の短辺側長さ、及び吐出口からの吐出流が鋳型の長辺側壁と衝突するまでに移動する距離をそれぞれ特定の範囲に規定することによって、浸漬ノズルからの吐出流の減衰と溶鋼の吐出流を鋳型の長辺側壁に衝突させることが提案されている。
特開昭52−32824号公報 特開昭64−83348号公報 特開平11−188460号公報 特開昭60−130456号公報 実開昭60−71462号公報 特開平2−187240号公報 特開平2−295654号公報
一般に浸漬ノズル吐出口から鋳型短辺に向けて流れ出る吐出流は、鋳型短辺に衝突後に上向きと下向きに分岐し、上向き流の流速が大きい場合、溶鋼メニスカスに到達してメニスカスの擾乱によるパウダー巻き込みによる表面欠陥につながる場合があり、下向き流の流速が大きい場合、鋳片内部に気泡や介在物を持ち込み、鋳片の内部欠陥につながる場合がある。よって鋳片の表面欠陥と内部欠陥の発生を抑制するためには、ノズル吐出口からの吐出流、分岐後の上向き流、下向き流などの流速を減衰させることが有効である。
特許文献1〜3に記載の発明は、鋳型内の溶鋼に電磁力を付与することによって鋳型内の溶鋼を凸状に盛り上げ、鋳型と鋳片の間のパウダー流れ込みを促進して鋳片の表面性状を改善するものである。これら発明においては、ノズルからの吐出流に起因する上向き流と下向き流を減衰させようとする技術思想は存在しない。
特許文献4の発明では、吐出流の方向を浸漬ノズルの下方側に向かうようにしているため、上向き流によるパウダーの巻込みや溶鋼メニスカス変動に起因した表面欠陥等を阻止できるが、下向きの溶鋼流動を抵抗部材で減衰することが困難であり、強い下向き流が形成され、気泡や介在物が鋳片の深部に侵入して内部欠陥の要因となる。
特許文献5の発明では、浸漬ノズルの下部に流下した溶鋼流動を滞留室内でその落下エネルギーを安定して減衰することができず、空間部を介して小吐出口に流れる溶鋼流動に偏流が生じ、小吐出口から鋳型内への吐出流にも偏流が形成され、局部的に強い流れが発生する。その結果、溶鋼の下向き流や上向き流に起因した表面欠陥、及び気泡や介在物が鋳片の深部に侵入して発生する内部欠陥が発生する。更に、小吐出口に介在物の付着が生じて溶鋼の偏流が加速されたり、ノズルの構造が複雑になり耐火物のコストが高くなったりする等の問題がある。
特許文献6の発明では、上下方向2段の吐出口とすることにより吐出流速を低減する効果は望めるものの、吐出流速の低減が不足し、吐出流が凝固シェルに衝突した後に生成する上向き流や下向き流によって、鋳片の表面欠陥や内部欠陥が発生する場合がある。
特許文献7の発明では、特許文献6の発明における問題点に加えて、鋳型内で成長しつつある凝固シェルの内で長辺側の凝固シェルに溶鋼の吐出流が直接当たるため、長辺側に形成される凝固シェルの厚みのバラツキに起因する表面欠陥の発生、及び鋳型の長辺側壁に衝突した溶鋼流動が短辺側壁に強い流れとなって再度衝突するため、短辺側壁における下向き流が大きくなり、気泡や介在物が鋳片の深部に侵入することに起因する鋳片の内部欠陥を十分に回避できないという問題が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、潤滑改善効果を得つつ、鋳片表面欠陥と内部欠陥の改善効果を安定して得ることのできる鋳造方法を提供することを目的とする。
特許文献1〜3記載の電磁力付与は、溶鋼メニスカスの形状を変更して溶鋼と鋳型間へのパウダーの供給を促進するもので、鋳片の内部欠陥を対象とせず、表面欠陥を低減する効果を奏するものである。
ところで、鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流電流を通電して鋳型内の溶鋼に電磁力を印加した際、鋳型内の溶鋼が凸状に盛り上がると同時に、電磁力付与は鋳型内の溶鋼に鋳型に対して垂直方向の力を与え、鋳型に垂直な流れを誘起し、ひいては鋳型内で縦方向の旋回流れを誘起する。鋳型に垂直な流れは、図2に示すように鋳型短辺に垂直な流れ21aと、図3に示すように鋳型長辺に垂直な流れ21bとが存在する。このうち電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aをノズル吐出口から流れ出る吐出流に衝突させて、前記した溶鋼流速の減衰に用いることについて本願発明者らは新たに着目した。
図1は、浸漬ノズル本体11に設けられた吐出口14から吐出される吐出流22と鋳型17の垂直方向に誘起される電磁力による鋳型短辺に垂直な流れ21aの位置関係を模式的に示した図である。 吐出口14から吐出される吐出流22は一般的に図1に模式的に示したピークを持つ流速分布をもつ。2孔ノズルの場合、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aと吐出流22の流速分布のピーク同士が衝突する場合(図1(a))は、吐出口14から吐出される吐出流22の流速は減衰され、減衰された溶鋼流は上向き流32と下向き流33に分岐し、流速が減衰しているため鋳片の表面欠陥や内部欠陥につながりにくい。
しかし、浸漬ノズルが一般に使用されている2孔ノズルの場合、吐出口からの吐出流と、電磁力により誘起される鋳型に垂直な流れとの衝突が不安定という欠点がある。図1(a)に示すように、吐出流22の流速分布のピークと、電磁力による鋳型短辺に垂直な流れ21aの速度分布のピークの、ピーク同士が衝突する場合は、この衝突により吐出流22の流速が減衰され、流速が減衰された衝突後に分岐する上向き流及び下向き流は、溶鋼メニスカスの擾乱による表面欠陥や、鋳片の内部欠陥につながりにくい。しかし前記ピーク同士の衝突は、吐出口14の高さ方向位置と電磁力を誘起する電磁コイルの高さ方向位置の厳密な位置関係が維持されないと実現できず、またノズル吐出口の溶損や介在物付着による形状変化に伴う吐出流の流れる方向の変化は頻繁に発生するが、この変化によっても前記ピーク同士の衝突は継続維持ができない。
図1(b)は、同じく2孔ノズルの場合で、吐出流22の流速分布のピークと、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aのピークの位置が縦方向位置で異なる場合を示している。これは、浸漬ノズルの装入深さのずれ、電磁コイルの設置位置のずれ、浸漬ノズル11の吐出口14近傍に介在物が付着して吐出口14形状の変化による吐出方向の変化、等の場合に発生する(図1(b)は浸漬ノズルの挿入位置が(a)にくらべて浅い場合を例示している)。 図1(b)では、吐出流22の流速分布のピークと電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aのピークの位置が異なるため、吐出流22の流速分布は図1(a)に比べて減衰されにくく、流速の減衰が少ないまま上向き流32や下向き流33に分岐し、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aのピークより上に流速分布22のピークがあるため、下向き流33に比べて上向き流32が強い流れを持つことになる。これにより、鋳片の表面欠陥が発生する頻度が高くなる。
即ち、前記ピーク同士の衝突が起きない場合(図1(b)あるいは(c))、吐出流流速分布のピークの減衰が不十分となり、電磁力による鋳型に垂直な流れとの衝突後は、前記吐出流は流速減衰が不十分なままで、上向き流あるいは下向き流に転じ、鋳片の表面欠陥や内部欠陥の原因となる。
図1(c)は、吐出流22の流速分布のピークと電磁力による鋳型短辺に垂直な流れ21aのピークが、高さ方向の位置関係が図1(b)と逆の場合を示している。上向き流32に比べて下向き流33が強い流れを持つことで、鋳片の内部欠陥が発生する頻度が高くなる。
以上のように、浸漬ノズル吐出口と電磁力に誘起される溶鋼流の高さ方向の位置関係は重要で、鋳片の表面欠陥や内部欠陥の生成に大きく影響があり、特許文献1、2では鋳片の内部欠陥の抑制や、鋳片の表面欠陥抑制と内部欠陥抑制の両立が困難であることがわかった。
特許文献3の場合は、下記の問題があることが判明した。
特許文献3記載の発明のうち、下向き方向に開口した吐出口を持つ浸漬ノズルを使用する場合、吐出口からの溶鋼流は電磁力で誘起される鋳型に垂直な流れと衝突せず、吐出流速が減衰されないため鋳片の内部欠陥が著しくなる課題がある。
更に特許文献3は、具体的な吐出口の配置は明示していないが、下向き60度の4孔、あるいは水平向き4孔の浸漬ノズルを使用することを開示している。特許文献3は160×160mmのビレットの鋳型に浸漬ノズル(一般に外径が80〜100mm程度)を浸漬して鋳造するものであるため、吐出口から鋳型までの距離が短く、吐出口を一般に使用される2孔から4孔に増加しても吐出流の流速の減衰が不足し、電磁力で誘起される鋳型に垂直な流れとの衝突後に、上向き流や下向き流に転じた後に鋳片の表面欠陥や内部欠陥の原因となる。
また特許文献3はビレットの鋳造であるため、4孔の浸漬ノズルの吐出口は、浸漬ノズル周方向に設けられ、一般に高さ方向に吐出口を複数段設けるものではない。このように高さ方向に1段の吐出口を設ける場合は、特許文献1、2と同様で、図1(b)または(c)に記載した状況が生じ、鋳片の表面欠陥抑制や内部欠陥抑制との両立が困難となる。
本願発明者らは、潤滑効果を得つつ、鋳片の表面欠陥と内部欠陥の改善効果を得るにあたり、鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内の溶鋼に電磁力を印加する方法を用い、高さ方向に発生する溶鋼の旋回流を用いることで浸漬ノズル吐出口からの吐出流速を減衰する方法に検討した。
その結果、(1)浸漬ノズル10の吐出口14を4個以上かつ高さ方向に複数段とすることで、吐出流22を吐出口流速が低減した高さ方向の複数の流束と成し、(2)長辺が800mm以上の鋳型の短辺へ指向して吐出口14から溶鋼供給することで、高さ方向の複数の流束である吐出流22の溶鋼流速を減衰させ、(3)高さ方向の複数の流束である吐出流22を、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aと衝突させて、高さ方向の複数の流束である吐出流22の流速を更に減衰させ、(4)更に前記衝突により、流速が減衰した高さ方向の複数の流束である吐出流22は、高さ方向上下に容易に分岐し、(5)分岐後の上向き流32と下向き流33は十分に減衰された流速であるため、鋳片の表面欠陥と内部欠陥の発生を大幅に抑制できることに新たに想到した。上記内容を図1(d)〜(f)を用いて説明する。
図1(d)〜(f)は、浸漬ノズル11の吐出口14が高さ方向に複数段設けられたものの一例として、2段の吐出口14を設けた浸漬ノズルを用いている(4孔ノズル)。浸漬ノズル11の吐出口14から吐出される吐出流22は流速分布を持つ。この流速分布は、高さ方向に2段の吐出口を持つため、速度分布のピークは高さ方向に2箇所ある(高さ方向に複数の流束を持つ)。流速分布は吐出口14からの距離にも依存するが、距離が離れる場合は2箇所のピークを持たないまでも、略等脚台形状の流速分布(流速分布の最大値を持つ部分は高さ方向に一定の距離存在する)をもち、図1(a)〜(c)の流速分布のように流速ピークが1箇所となるような流速分布は持たない。
図1(d)〜(f)に記載した吐出口14から吐出された吐出流22は鋳型短辺を指向し、鋳型までの距離が鋳型長辺の略半分であり、距離を長くとっているため、吐出流22の流速が減衰し易い。減衰した吐出流22は、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aと衝突しさらに速度が減衰されて、上向き流32と下向き流33に分岐する。吐出口から吐出された流速が減衰された吐出流22と電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aの高さ方向の位置関係については次項に記す。
図1(d)は吐出流22の流速分布の高さ方向位置中央に、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aが衝突する場合である。吐出流22は、吐出口14が複数あることで低い流速であり、短辺を指向する流れであるため前記したように流速は更に減衰され、加えて電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aと衝突することで流速は更に減衰され、減衰された吐出流22は上向き流32と下向き流33に分岐され、鋳片の表面欠陥や内部欠陥につながりにくい。
図1(e)は吐出流22の流速分布の高さ方向位置の中央より低い位置に、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aが衝突する場合である。吐出流22の流速分布は高さ方向に2箇所ピークを持つあるいは略等脚台形状の流速分布(流速分布の最大値を持つ部分は高さ方向に一定の距離存在する)を持つため、下向き流33に比べて上向き流32が強くなる傾向にはなるものの、図1(b)の下向き流32程は強くならず、図1(b)に比べて鋳片の表層欠陥や内部欠陥につながりにくい。図1(f)は、図1(e)の吐出流22の流速分布と電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aとの位置関係を逆にしたものであるが、図1(c)に比べて鋳片の表層欠陥や内部欠陥につながりにくい。
上記した様な、流速が減衰した上向き流32や下向き流33は、図2に示した縦方向旋回流23に合流し、縦方向旋回流23は気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制し、浮上を促進し、更に鋳型の表面欠陥や内部欠陥の抑制に寄与することができる。
本発明は上記新知見に基づいて発明されたもので、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)長辺41と短辺42とで形成し長辺長さが800mm以上の鋳型17を用い、鋳型内に溶鋼を供給する浸漬ノズル10は、溶鋼が上から下に通過する筒状のノズル本体11と、ノズル本体下端の溶鋼浸漬部12に設けられた吐出口14を有し、吐出口14の数が4個以上かつ高さ方向に複数段であり、吐出口14から鋳型内に短辺42へ指向して溶鋼を供給しつつ、鋳型17を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル20、または鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイル20に交流電流を通電して鋳型内の溶鋼に電磁力を印加し、鋳造を行うことを特徴とする溶鋼の連続鋳造方法。
(2)浸漬ノズル10の吐出口14の数Nn、個々の吐出口14の面積Sni,i=1〜Nn(m2)、前記鋳型の断面積Sm(m2)、鋳造速度Vc(m/s)の間に
0.5 < Sm・Vc/Σi=1〜NnSni < 5
の関係が成立することを特徴とする(1)記載の溶鋼の鋳造方法
(3)鋳型上端から浸漬ノズル10の吐出口14の上端までの距離Ln1(m)、鋳型上端から浸漬ノズル10の吐出口14の下端までの距離Ln2(m)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイル20の上端までの距離Lc1(m)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイル20の下端までの距離Lc2(m)の間に
Ln1>Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
かつ
Ln2<Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
の関係が成立することを特徴とする(1)または(2)記載の溶鋼の鋳造方法。
(4)浸漬ノズル10は、溶鋼と接する吐出口14を含む内面の少なくとも一部にCaOを10質量%以上含む耐火物を配置することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の溶鋼の連続鋳造方法。
本発明に係る連続鋳造方法においては、鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または、鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内の溶鋼に電磁力を印加して、メニスカス形状を変化させて、凝固シェルと鋳型壁の間へのパウダーの流れ込みを推進すると共に、前記電磁力により鋳型内の溶鋼に縦方向の旋回流を広域かつ鋳型幅方向に均一に付与して気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制できる。
また、吐出口の数が4個以上かつ高さ方向に複数段の浸漬ノズルを用いることにより、個々の吐出口から流出する溶鋼流速を低減し、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れと衝突させることで、吐出流速を減衰させることができ、高さ方向に複数段の吐出口であるため電磁気力により誘起された鋳型に垂直な流れとの衝突後は上向き流や下向き流に安定して分岐することができ、吐出流を分散させることができるので、鋳造速度が大きい場合においても上向き流により前記のメニスカス形状の変化を乱すことがなく、また下向き流による鋳片内部への気泡・介在物の持ち込みを低減することができるので、鋳片の表層の品質や内部品質を向上させることができる。
従って、本発明に係る連続鋳造法において、鋳片の表層近傍の品質と鋳片の内部の品質をどちらも向上させることができる。
また、浸漬ノズルの吐出口の数Nn、個々の吐出口の面積Sni,i=1〜Nn(m2)、鋳型の断面積Sm(m2)、鋳造速度Vc(m/s)の間に
0.5 < Sm・Vc/Σi=1〜NnSni < 5
の関係が成立する場合、鋳造速度に関わらず吐出口からの吐出流速を適正な範囲とすることができ、吐出流を分散させることができ、鋳片の表層欠陥や内部欠陥をより抑制した鋳造が可能になる。そして、鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または、鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内の溶鋼に電磁力を印加し、鋳型内の溶鋼を広域かつ均一に撹拌することにより、気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制し、浮上を促進することができる。
さらに、鋳型上端から浸漬ノズルの吐出口の上端までの距離Ln1(m)、鋳型上端から浸漬ノズルの吐出口の下端までの距離Ln2(m)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイルの上端までの距離Lc1(m)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイルの下端までの距離Lc2(m)の間に
Ln1>Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
かつ
Ln2<Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
の関係が成立する場合、個々の吐出口からの流出する吐出流の流速が、鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流電流を通電し、鋳型内の溶鋼に電磁力を印加することによって誘起する鋳型短辺に垂直な流れと衝突して、低減するので、鋳片の表層欠陥や内部欠陥をより抑制した鋳造が可能になり、鋳型内の溶鋼を広域かつ均一に撹拌することにより、気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制し、浮上を促進することができる。
そして、溶鋼と接する吐出口を含む内面の少なくとも一部にCaOを10質量%以上含む耐火物を配置することにより、アルミナとノズル耐火物中のCaOが反応して界面に低融点化合物を形成するので、アルミナが溶鋼によって下流側へ流され従来のようなアルミナがノズル耐火物に付着してノズルが閉塞することを防止することが可能になる。その結果、吐出口から吐出される溶鋼流速の上昇、各吐出口から吐出される溶鋼流速の不均一、等を抑制し、表面品質や内部品質を向上した鋳片を継続して鋳造できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図2は本発明の実施の形態に係る多孔浸漬ノズルの使用状態を示す鋳型厚み中央部の側断面図(長辺垂直方向からみた図)、図3は本発明の実施の形態に係る多孔浸漬ノズルの使用状態を示す鋳型幅の中央部の側断面図(短辺垂直方向からみた図)、図4は同多孔浸漬ノズルを用いた連続鋳造方法の説明図、図5、図6、図7は比較例に係る浸漬ノズルの使用状態を示す側断面図である。
図4に示すように、タンディッシュ25の底部に浸漬ノズル10が配置され、タンディッシュ内の溶鋼16が鋳型17に注入され、鋳型から下降した鋳片29は順次支持セグメント26と軽圧下セグメント27を通過する間に凝固シェル18が成長し、ピンチロール28によって引き抜かれる。
本発明に係る多孔浸漬ノズルは、溶鋼16が上から下に通過する筒状のノズル本体11と、ノズル本体11下端の溶鋼浸漬部に設けられた吐出口14とを有している。ここで吐出口14の数が4個以上となっている。
このような構成とすることにより、ソレノイド式電磁コイル20に交流電流を通電し、鋳型17内の溶鋼16に電磁力を印加して、メニスカス形状を変化させて、凝固シェル18と鋳型17壁の間へのパウダーの流れ込みを推進すると共に、電磁力により鋳型17内の溶鋼16に縦方向に旋回流する誘起流動23を広域かつ鋳型幅方向に均一に付与して気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制できる。
また、吐出口14の数が4個以上かつ高さ方向に複数段の浸漬ノズルを用いることにより、個々の吐出口から流出する吐出流22の流速を低減し、電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aと衝突させることで、吐出流22の吐出流速を減衰させることができ、高さ方向に複数段の吐出口であるため電磁気力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aとの衝突後は上向き流32や下向き流33に安定して分岐することができ、以上から吐出流を分散させることができるので、鋳造速度が大きい場合においても上向き流32により前記のメニスカス形状の変化を乱すことがなく、また下向き流33による鋳片内部への気泡・介在物の持ち込みを低減することができるので、鋳片の表層品質や内部の品質を向上させることができる。従って、本発明に係る連続鋳造法において、鋳片の表層近傍の品質と鋳片の内部の品質をどちらも向上させることができる。
なお、吐出口14の段数は2段を下限とする。これは、例えば図1(a)の吐出流22の流速分布に示したように、1つの速度ピークを持つことを避けるためであり、2段以上とすることで、吐出流の流速分布のピークが2以上あるいは流速分布が略台形状とすることができ、本願が意図する作用効果を得ることができる。吐出流の流速分布のピークを2以上あるいは流速分布を略台形状とすることができれば良いため、吐出口の段数の上限は特に設けないが、吐出口数を増加させると複数の吐出口の間に存在する耐火物の幅が狭くなり、耐火物が破損する可能性が強まる。このため前記耐火物幅が15mm以上となる範囲内で吐出口段数を増加させることができる。なお吐出口の段数増加により、最も上部の吐出口、すなわち溶鋼メニスカスに最も近い吐出口が、溶鋼メニスカスから150mm以内に位置するとパウダー巻き込みによる鋳片表面欠陥の原因となるため、前記最も上部の吐出口が溶鋼メニスカスから150mmを越える深い位置にできる範囲で吐出口段数を増加させることができる。
また、吐出口14は、短辺を指向する吐出流を必要とすること、すなわち2方向、かつ高さ方向は複数段とすること、すなわち最低でも2段とすることから、吐出口数は4孔を下限とする。吐出口数の上限は特に限定しないが、前記した吐出口段数増加の制約を満足することに加え、短辺へ指向する流れを吐出する必要があり、多すぎると長辺を強く指向する吐出流が生成する場合があり好ましくないため、長辺を指向する吐出流量が短辺を指向する吐出流量を越えない範囲で吐出口数を増加させると良い。
吐出口14の角度は、吐出流22と電磁力により誘起された鋳型短辺に垂直な流れ21aとの衝突ができればよい。該衝突により吐出流22の流速が減衰するためには、上向き角度、下向き角度いずれも60°未満、好ましくは45°未満が良い。なお吐出流22の流速減衰の他に、溶鋼メニスカス擾乱によるパウダー巻き込みを避けるため、上向き角度は10°以下が好ましい。
鋳型長辺の長さは吐出流22の流速減衰を確保するため、鋳型短辺(200〜250mm)の3倍以上の長さがあると好ましいが、スラブを鋳造する上で実用的な長辺は概ね800mm以上であるため800mm以上と規定した。なお、長辺の上限は特に設けていないが、電磁力により誘起された鋳型に垂直な流れとの衝突により吐出流22の流速減衰効果が得られる距離は2500mm程度であるため、上限は2500mmとすると良い。
さらに、本発明に係る多孔浸漬ノズルは、浸漬ノズルの吐出口14の数Nn、個々の吐出口の面積Sni,i=1〜Nn(m2)、前記鋳型の断面積Sm(m2)、鋳造速度Vc(m/s)の間に
0.5 < Sm・Vc/Σi=1〜NnSni < 5
の関係を持たせると良い。Sm・Vc/Σi=1〜NnSniは吐出口からの吐出流の見かけの平均流速である。
上記関係を成立させるには、鋳造する鋳片の断面に従って決定される鋳型の断面積Smや生産性から決定される鋳造速度Vcに応じて上記関係を成り立たせるΣi=1〜NnSni(吐出口総面積)を設定することができる。また、決定された前記断面積Smや吐出口総面積Σi=1〜NnSniに応じて上記関係を成り立たせる鋳造速度Vcを選択する方法も可能である。
上記関係を成り立たせる構成とすることにより、浸漬ノズルの個々の吐出口14から流出する吐出流22の流速が適正範囲内に収まり、鋳造速度に関わらず吐出流22を分散させることができ、鋳片の表面欠陥や内部欠陥を抑制した鋳造が可能になる。そして、ソレノイド式電磁コイル20に交流電流を通電し、鋳型17内の溶鋼16に電磁力を印加し、鋳型17内の溶鋼16を広域均一撹拌することにより、気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制し、浮上を促進することができる。
なお、
0.5 ≧ Sm・Vc/Σi=1〜NnSni
の関係が成立する場合、浸漬ノズルの個々の吐出口14から吐出する吐出流22の流速が著しく低下するため、溶鋼中の介在物は吐出口14近傍に付着堆積し、吐出口14の閉塞を招き、吐出流22の見かけ平均流速は低いままで実質の吐出流速はきわめて高くなり、電磁力により誘起される溶鋼流との衝突によっても流速が減衰されず、上向き流や下向き流の流れが強まり、鋳片の表面品質や内部品質の低下を招く場合がある。
また、
Sm・Vc/Σi=1〜NnSni ≧ 5
の関係が成立する場合、浸漬ノズルの個々の吐出口14から吐出する吐出流22の流速が著しく増加し、ソレノイド式電磁コイル20に交流電流を通電し、鋳型17内の溶鋼16に電磁力を印加することによって発生する鋳型短辺に垂直な流れ21aと衝突させても流速が減衰されず、上向き流や下向き流の流れが強まり、鋳片の表面品質や内部品質の低下を招く場合がある。
さらに、本発明に係る多孔浸漬ノズルは、鋳型上端から浸漬ノズルの最も上部にある吐出口14の上端までの距離Ln1(m)、鋳型上端から浸漬ノズルの最も下部にある吐出口14の下端までの距離Ln2(m)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイル20の上端までの距離Lc1(m)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイル20の下端までの距離Lc2(m)の間に
Ln1>Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
かつ
Ln2<Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
の関係を持たせると良い。上記関係を成立させるには、電磁コイル20の高さ(Lc2−Lc1)や浸漬ノズル11の浸漬深さを調節すれば良い。なお、溶鋼メニスカスは鋳型上端から平均100mmの位置にあるものとした。
このような構成とすることにより、ソレノイド式電磁コイル20の上端を基点としてソレノイド式電磁コイル20の厚みの0.5倍の長さだけ上方位置と、ソレノイド式電磁コイル20の下端を基点としてソレノイド式電磁コイル20の厚みの2.5倍の長さだけ下方位置の間の範囲に、浸漬ノズルの個々の吐出口14が存在することになる。そして、浸漬ノズルの個々の吐出口14からの流出する吐出流22が、ソレノイド式電磁コイル20に交流電流を通電し、鋳型17内の溶鋼16に電磁力を印加することによって誘起する鋳型短辺に垂直な流れ21aとの衝突によって、流速が減衰し、更に上向き流や下向き流に分岐するので鋳片の表面欠陥や内部欠陥につながりにくく、品質が安定した鋳造が可能になり、鋳型内の溶鋼を広域均一撹拌することにより、気泡・介在物の凝固シェルへの捕捉を抑制し、浮上を促進することで更に品質向上ができる。
なお、
Ln1≦Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
の場合は、吐出口14から流出する吐出流22から分岐した上向き流が強まり溶鋼メニスカスが不安定になりパウダーを巻き込み、鋳片表面品質が悪化する場合がある。
また、
Ln2≧Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
の場合は、吐出口14から流出する溶鋼流動22により介在物、気泡が鋳型内深部まで持ち込まれ、鋳片の内部品質が悪化する場合がある。
本発明で用いる多孔浸漬ノズルは、溶鋼と接触する吐出口を含む内面の少なくとも一部にCaOを10質量%以上含む耐火物を配置すると好ましい。
CaOを添加していない耐火物、例えばアルミナグラファイト系耐火物は、溶鋼中のアルミナ介在物がノズル内面に付着堆積して溶鋼流路(ノズル内面、吐出口)を閉塞(以下、ノズル閉塞とも言う)する傾向がある。浸漬ノズルの内面(吐出口を含む)の少なくとも一部にCaOを10質量%以上含む耐火物(以下、ノズル耐火物とも言う)を用いると、前記ノズル閉塞が抑制できる。これは、ノズル耐火物中のCaOと付着したアルミナとが反応してCaO−Al23系低融点化合物(カルシウムアルミネート)を形成するため、付着アルミナによるノズル閉塞が抑制できるためである。ここで、ノズル耐火物中のCaO含有量が10質量%未満の場合、CaO−Al23系低融点化合物を形成するためのCaO供給量が不足し、耐火物の溶鋼接触面にアルミナや地金が付着し易くなる。一方、CaO含有量の増加に伴って上記した効果が顕著になるため、上限値については規定していないが、約70質量%を超える場合、耐火物と、その他の部分の熱膨張率差に起因する亀裂が発生して、耐火物の寿命が低下する。これは、CaO含有量の増加に伴い膨張率が上がるためで、また、CaOを含む耐火物が、他の成分で構成される耐火材と比較して、一般に熱膨張率が高い傾向にあるためである。以上のことから、耐火材中のCaO成分量の下限値を10質量%としたが、好ましくは15質量%、更に好ましくは20質量%とし、一方、上限値を70質量%、にすることが望ましい。
更に前記CaOを10質量%以上含有するノズル耐火物はCaOとMgOを主成分とする耐火物であることが好ましい。また、CaOとMgOを主成分とする耐火物は、ドロマイトクリンカーを含有する耐火物であることが好ましい。使用するドロマイトクリンカーは、成分の一例としてCaOを57質量%、MgOを40質量%含むもので、一般的にドロマイト系耐火物の原料として使用されている原料であれば使用することができる。例えば天然のドロマイトを熱処理したドロマイトクリンカー、人工原料によって任意の組成に調合した合成ドロマイトクリンカーも使用可能である。このようなCaOを持つドロマイトクリンカーを、前記したCaOを10質量%以上含有する耐火物として用いた場合、使用中にドロマイトクリンカー中のCaOは付着したアルミナと反応して消費されるが、ドロマイトクリンカー中のMgO粒子は溶鋼との接触面である稼動面に残留して濃縮し、MgO含有量が50%以上のMgOリッチなバリア層を形成し、この層が形成されることによって、溶鋼の耐火物中への浸潤を低減して耐火物の耐溶損性が改善されるものである。なお、前記したMgOリッチなバリア層は、MgO粒子間を通して稼動面にCaOを供給し、継続的な介在物付着防止が実現できる。以上から、CaOを10質量%以上含有することにより付着性が改善でき、閉塞が防止できることのみならず、ドロマイトクリンカーを用いることにより、対溶損性も向上することができる。ドロマイトクリンカーを含有する耐火物ではないCaOとMgOを主成分とする耐火物を用いると、上記ドロマイトクリンカーを含有する耐火物の,MgOリッチなバリア層と、MgO粒子間を通して稼動面にCaOを供給し、継続的な介在物付着防止をする効果が、ドロマイトクリンカーを含有する耐火物程ではないが得ることができる。
さらに、前記ドロマイトクリンカーを含有する耐火物の組成としては,MgO含有量が20〜70質量%で、かつ、CaO含有量W1とMgO含有量W2の比W1/W2が0.33〜3.0で、かつ、炭素を0.1質量%以上かつ10質量%以下含有する耐火物とするとよい。
MgO含有量が20質量%以上あれば、前記したMgOリッチなバリア層が形成され易くなる。このため稼動面の対溶損性が向上し、連続鋳造用のノズル耐火物としての寿命が延長する。MgO含有量が70質量%を越えると、MgOリッチなバリア層のMgO粒子間を通して稼動面に供給するCaO量が不足し、稼動面に介在物が付着しやすくなる。
CaO含有量W1とMgO含有量W2の比W1/W2が0.33未満では、稼動面に供給されるCaO量が不足して十分な付着防止効果を発現できず、MgO量が多すぎるためにスポーリングや割れ等が発生しやすくなる。W1/W2が3.0を越えると稼動面に供給されるCaO量が過多となり、かつ保護層となるMgOリッチなバリア層の形成が阻害されるため溶損が進行する。W1/W2比は、使用するドロマイトクリンカーに含まれるMgO量とCaO量やドロマイトクリンカーと別途添加できるMgOクリンカーの添加割合等によってコントロールできる。
溶鋼と接触する部位の耐火物は、炭素質原料の使用により、溶鋼と接触する部位の耐火物の熱膨張歪みを吸収、緩和することができ、構造体としての安定性を高めることができる。その添加量は0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは1〜5質量%である。10質量%を越えると炭素成分の溶鋼中の酸素による酸化や、溶鋼中への溶解が増大して溶損がおおきくなり、0.1質量%未満では炭素成分の前記効果が不足する。
ノズル耐火物は、前記したCaO、MgO、炭素以外にSiO2、Fe23をそれぞれ3質量%以下、望ましくは1質量%以下にすると良い。いずれの成分もアルミナと反応して低融点化合物を生成し、ノズル耐火物の溶損を促進するためである。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った試験例について説明する。ここで、図8は試験例1における鋳片の不具合発生指数の変化を示す説明図、図9は試験例2における鋳片の不具合発生指数の変化を示す説明図である。
[試験例1]
ノズルの吐出口数Nn(2〜6の範囲)、個々のノズル吐出口の面積Sni,i=1〜Nn(0.0010m2〜0.0042m2の範囲)、鋳型の断面積Sm(0.3m2〜0.625m2の範囲)、鋳造速度Vc(0.0117m/s〜0.0417m/sの範囲)をそれぞれ変化させながら、鋳片を製造した。そして、得られた鋳片の不具合(不良品)発生率を調べた。なお、上記以外の条件は以下とした。メニスカスの位置:鋳型上端から100mm下、ノズル吐出口角度:水平、ノズル吐出口段数(Nn=2):1段、ノズル吐出口段数(Nn=4):2段、ノズル吐出口段数(Nn=6):3段、ノズル内面(吐出口含む)の溶鋼との接触部位の耐火物:ドロマイトクリンカーを含有する耐火物(ドロマイトクリンカー91.3質量%、MgO粉7.0質量%、炭素分1.5質量%とし、成分としてCaO:52.8質量%、MgO:43.8質量%、Fe23:0.84質量%、SiO2:0.59質量%、C:1.5質量%、その他は不可避的不純物のもの)。また、鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイルを用い、コイルには交流(60Hz)を用いて5000A通電し、コイル巻数は20ターンである。試験条件を表1に、試験結果を図8に示す。ここで、鋳片の不具合発生率とは、所定期間(70t)製造した鋳片に対する不具合の発生割合(スラブの個数比率)を示しており、1に近づくほど不具合が多く発生していることを示している。
Figure 0004724606
図8に示すように、吐出口数が2(吐出口段数1)の従来例の場合、不具合発生率が0.5を越えた。吐出口数が4(吐出口段数2)及び6(吐出口段数3)で、Sm・Vc/Σi=1〜NnSniが、0.5より大きく、5より小さければ、ノズルの吐出口数Nn、個々のノズル吐出口の面積Sni,i=1〜Nn、鋳型の断面積Sm、鋳造速度Vcの各条件を変化させても、不具合発生率は0から0.1前後となっており、高品質の鋳片を製造できることを確認できた。また、吐出口数4(吐出口段数2)あるいは6(吐出口段数3)の場合、及びSm・Vc/Σi=1〜NnSniが0.5以下又は5以上になると不具合発生率が増加したが、0.4以下となり、従来例よりも改善できることが確認できた。以上のことから吐出口は4以上で複数段とすることが良く、Sm・Vc/Σi=1〜NnSniは0.5より大きく、5より小さくことが更によいことが確認できた。
[試験例2]
ノズルの吐出口数Nn(2〜6の範囲)、鋳型上端からノズルの吐出口の上端までの距離Ln1(0.23m〜0.38mの範囲)、鋳型上端からノズルの吐出口の下端までの距離Ln2(0.35m〜0.50mの範囲)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイルの上端までの距離Lc1(0.05m〜0.35mの範囲)、鋳型上端からソレノイド式電磁コイルの下端までの距離Lc2(0.15m〜0.55mの範囲)をそれぞれ変化させながら、鋳片を製造した。上記以外の試験条件は試験例1と同様である。そして、得られた鋳片の不具合発生率を調べた。その試験条件を表2に、試験結果を図9に示す。
Figure 0004724606
図9に示すように、吐出口数が2(吐出口段数1)の従来例の場合、不具合発生率は0.5を越えた。吐出口数が4(吐出口段数2)及び6(吐出口段数3)で、
Ln1>Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
かつ
Ln2<Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
の関係が成立する場合、ノズルの吐出口数Nn、鋳型上端からノズルの吐出口の上端までの距離Ln1、鋳型上端からノズルの吐出口の下端までの距離Ln2、鋳型上端からソレノイド式電磁コイルの上端までの距離Lc1、鋳型上端からソレノイド式電磁コイルの下端までの距離Lc2の各条件を変化させても、不具合発生指数は0から0.1前後となっており、高品質の鋳片を製造できることを確認できた。また、吐出口数が4(吐出口段数2)あるいは6(吐出口段数3)の場合で、
Ln1≦Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
又は
Ln2≧Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
の関係が成立する場合は不具合発生指数が増加したが、不具合発生率が約0.4か、0.4以下となり、従来例よりも改善できることが確認できた。以上のことから、吐出口数4以上で吐出口段数を複数段とすることが良く、および、
Ln1>Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
かつ
Ln2<Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
とすることが更によいことが確認できた。
[試験例3]
表1の条件1−5は、ノズル内面(吐出口含む)の溶鋼との接触部位の耐火物はドロマイトクリンカーを含有する耐火物(ドロマイトクリンカー91.3質量%、MgO粉7.0質量%、炭素分1.5質量%とし、成分としてCaO52.8質量%、MgO43.8質量%、Fe230.84質量%、SiO20.59質量%、C1.5質量%、その他は不可避的不純物のもの)であるが、該ドロマイトクリンカーを含有する耐火物に代えて、アルミナ黒鉛質耐火物(CaOを添加せず。従って、CaOは10質量%未満)で構成された多孔浸漬ノズルを従来例として用いて鋳片を製造した。
条件1−5は、8時間連続して安定して不具合発生率が0.1未満の鋳造が可能であり、鋳造後のノズルの吐出口部にはアルミナ系の介在物の付着は無かった。一方、従来例の場合は、ノズル吐出口への2時間鋳造した時点で不具合発生率が0.5を越え、ノズルの吐出口部にはアルミナ系の介在物が大量に付着していた。
以上のことから溶鋼と接する吐出口を含む内面の少なくとも一部にCaOを10質量%以上含む耐火物を配置すると低い不具合発生率を継続できることが確認できた。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の多孔浸漬ノズル及びこれを用いた連続鋳造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
浸漬ノズル吐出流と電磁力により誘起された鋳型に垂直な流れの位置関係を示す図。 本発明の実施の形態に係る多孔浸漬ノズルの使用状態を示す鋳型厚み中央部の側断面図(長辺垂直方向からみた図)である。 本発明の実施の形態に係る多孔浸漬ノズルの使用状態を示す鋳型幅の中央部の側断面図(短辺垂直方向からみた図)である。 同多孔浸漬ノズルを用いた連続鋳造方法の説明図である。 従来例に係る浸漬ノズルの使用状態を示す側断面図。 従来例に係る浸漬ノズルの使用状態を示す側断面図。 従来例に係る浸漬ノズルの使用状態を示す側断面図。 試験例1における鋳片の不具合発生指数の変化を示す説明図である。 試験例2における鋳片の不具合発生指数の変化を示す説明図である。
符号の説明
10:多孔浸漬ノズル、11:ノズル本体、12:溶鋼浸漬部、13:流路、14:吐出口、15:底部、16:溶鋼、17:鋳型、18:凝固殻、19:パウダー、20:ソレノイド式電磁コイル、21:電磁力により誘起される鋳型に垂直な溶鋼流れ、21a:鋳型短辺に垂直な流れ、21b鋳型長辺に垂直な流れ、22:吐出流、23:電磁力による縦方向旋回流、24:溶鋼下降流、25:タンディッシュ、26:支持セグメント、27:軽圧下セグメント、28:ピンチロール、29:鋳片、30:2孔浸漬ノズル、31:ノズル本体、32:上向き流、33:下向き流、41:長辺、42:短辺

Claims (4)

  1. 長辺と短辺とで形成し長辺長さが800mm以上の鋳型を用い、鋳型内に溶鋼を供給する浸漬ノズルは、溶鋼が上から下に通過する筒状のノズル本体と、ノズル本体下端の溶鋼浸漬部に設けられた吐出口を有し、該吐出口の数が4個以上かつ高さ方向に複数段であり、該吐出口から鋳型内に短辺へ指向して溶鋼を供給しつつ、鋳型を取り囲むように配置したソレノイド式電磁コイル、または鋳型壁内に埋設したソレノイド式電磁コイルに交流電流を通電して鋳型内の溶鋼に電磁力を印加し、鋳造を行うことを特徴とする溶鋼の連続鋳造方法。
  2. 前記浸漬ノズルの吐出口の数Nn、個々の吐出口の面積Sni,i=1〜Nn(m2)、前記鋳型の断面積Sm(m2)、鋳造速度Vc(m/s)の間に
    0.5 < Sm・Vc/Σi=1〜NnSni < 5
    の関係が成立することを特徴とする請求項1記載の溶鋼の連続鋳造方法。
  3. 鋳型上端から前記浸漬ノズルの吐出口の上端までの距離Ln1(m)、鋳型上端から前記浸漬ノズルの吐出口の下端までの距離Ln2(m)、鋳型上端から前記ソレノイド式電磁コイルの上端までの距離Lc1(m)、鋳型上端から前記ソレノイド式電磁コイルの下端までの距離Lc2(m)の間に
    Ln1>Lc1−0.5×(Lc2−Lc1)
    かつ
    Ln2<Lc2+2.5×(Lc2−Lc1)
    の関係が成立することを特徴とする請求項1または2記載の溶鋼の連続鋳造方法。
  4. 前記浸漬ノズルは、溶鋼と接する吐出口を含む内面の少なくとも一部にCaOを10質量%以上含む耐火物を配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶鋼の連続鋳造方法。
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