JP4724152B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents

非可逆回路素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4724152B2
JP4724152B2 JP2007145685A JP2007145685A JP4724152B2 JP 4724152 B2 JP4724152 B2 JP 4724152B2 JP 2007145685 A JP2007145685 A JP 2007145685A JP 2007145685 A JP2007145685 A JP 2007145685A JP 4724152 B2 JP4724152 B2 JP 4724152B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
variable
matching mechanism
variable matching
reactance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007145685A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008085981A (ja
Inventor
敬幸 古田
敦史 福田
浩司 岡崎
祥一 楢橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Docomo Inc
Original Assignee
NTT Docomo Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Docomo Inc filed Critical NTT Docomo Inc
Priority to JP2007145685A priority Critical patent/JP4724152B2/ja
Priority to DE602007009768T priority patent/DE602007009768D1/de
Priority to EP07016681A priority patent/EP1895616B1/en
Priority to CN2007101424415A priority patent/CN101136501B/zh
Priority to KR1020070086482A priority patent/KR101027661B1/ko
Priority to US11/846,721 priority patent/US7821351B2/en
Publication of JP2008085981A publication Critical patent/JP2008085981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4724152B2 publication Critical patent/JP4724152B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/36Isolators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/38Circulators
    • H01P1/383Junction circulators, e.g. Y-circulators
    • H01P1/387Strip line circulators

Landscapes

  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Description

本発明は、磁性体を用いた回路素子に関し、特に、非可逆回路素子に関する。
集中定数型の非可逆回路素子は小型に構成できることから、移動体通信機器やその端末にアイソレータやサーキュレータとして早くから使用されてきた。アイソレータは移動体通信機器の送信段において電力増幅器とアンテナとの間に配置され、目的の周波数帯のアンテナから電力増幅器ヘの不要信号の逆流を防いだり、電力増幅器の負荷側のインピーダンスを安定させる等の目的で用いられ、サーキュレータは送信受信分波回路などに用いられる。
図29は、従来の集中定数型のアイソレータ(以下、単に「アイソレータ」と呼ぶ)100の内部構造を例示した透過斜視図である。また、図30は、図29の等価回路を示した回路図である。なお、図30に示す等価回路では、フェライト板F1の記載を省略してある。
図29に例示するように、従来のアイソレータ100は、電気的に絶縁され、互いに120度の角度で交差して重ね合わされた3組の中心導体L1,L2,L3(それぞれ両端が短絡された2本の直線状導体から構成)が、フェライト板F1と、これと同形のフェライト板F2(図示せず)との間に挟みこまれ、これらのフェライト板F1,F2を磁化するための永久磁石(図示せず)がフェライト板F1,F2を挟みこむように対向配置されて構成される。
それぞれの中心導体L1,L2,L3の一端は、フェライト板F1,F2の外周から外方に突出して配置され、それらの突出部分は、信号入出力ポート(図示せず)及び整合用誘電体基板片C1,C2,C3の一端とそれぞれ接続される。各中心導体の他端及び各整合用誘電体基板片C1,C2,C3の他端は、それぞれ、平面導体Pに接続され、平面導体Pは接地(図示せず)される。また、中心導体L3の入出力ポートには、反射信号を吸収する終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は接地(図示せず)される。なお、中心導体L1,L2,L3はインダクタンスを有する。また、整合用誘電体基板片C1,C2,C3は、それらの各一端に接触する中心導体L1,L2,L3とそれらの各他端に接触する平面導体Pとともに一体的に、それぞれコンデンサ(整合用コンデンサ)を構成する。
以上のような構成において、整合用コンデンサ等による整合条件、中心導体のインダクタンス、フェライト板F1,F2の材質等を最適化することにより、アイソレータ100は、ある周波数範囲において非可逆性を示す。すなわち、当該周波数範囲において、中心導体L1の一端に接続された入出力ポートから入力され、中心導体L2の一端に接続された入出力ポートから出力される信号に対して大きな減衰特性(アイソレーション)を示すが、その逆向きの信号については小さな減衰特性を示す性質(或いはそれらの逆の性質)を持つ。
また、中心導体L3の入出力ポートに終端抵抗R1を設けない場合には、当該周波数帯域において、中心導体L1の一端に接続された入出力ポートから入力され、中心導体L2の一端に接続された入出力ポートから出力される信号、中心導体L2の一端に接続された入出力ポートから入力され、中心導体L3の一端に接続された入出力ポートから出力される信号、及び、中心導体L3の一端に接続された入出力ポートから入力され、中心導体L1の一端に接続された入出力ポートから出力される信号に対して大きな減衰特性を示すが、それらの逆向きの信号については小さな減衰特性を示す性質(或いはそれらの逆向きの性質)を持つサーキュレータとなる。
しかし、従来のアイソレータやサーキュレータのような非可逆回路素子が非可逆性を示す周波数(動作周波数)帯域幅は、通常、狭帯域である(例えば、中心周波数2GHzに対して非可逆特性20dBの減衰がとれる周波数帯域幅は数十MHz程度である)。
これに対し、非特許文献1には、アイソレータの動作周波数帯域幅を広帯域化する技術が開示されている。この公知技術では、アイソレータの入力端にインダクタやキャパシタを付加し、中心周波数924MHz比帯域幅7.7%の特性を実現している。しかし、非特許文献1のようにインダクタやキャパシタを付加するだけの構成では、通過損失劣化等の観点から動作周波数帯域幅の拡大に限界があり、例えば、大きく離れた周波数帯域の双方で使用する必要がある用途には適用できないという問題点がある。
また、動作周波数が異なる複数の非可逆回路素子を設け、それらを使用する周波数帯域に応じて切り替える手法もある。しかし、この手法では複数の非可逆回路素子を用いるため、装置の小型化が困難となる。特に近年、携帯通信端末装置の高機能化に伴い、携帯通信端末装置の肥大化を抑えることも求められており、このような携帯通信端末装置において、複数の非可逆回路素子を用いる構成を採用することは困難である。
また、特許文献1には、各中心導体の入出力ポートにそれぞれ共振回路の共振周波数を変更するためのコンデンサを付加し、さらに、この容量を接断・接続するためのRFスイッチを設け、このRFスイッチの操作によって、動作周波数を変化させる非可逆回路素子が開示されている。しかし、この構成では、各中心導体の入出力ポートにそれぞれ別個にコンデンサを付加するため、非可逆回路素子を構成する部品点数が多くなってしまうという問題点がある。
堀口秀人, 高橋洋一, 武田茂,"小型アイソレータにおける高調波制御と広帯域化",日立金属技報,vol.17,pp.58-62,2001. 特開平9−93003号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、部品点数をさほど増加させることなく、単体で、任意の周波数帯域において十分な非可逆特性が得られる非可逆回路素子を提供することを目的とする。
第1の本発明では上記課題を解決するために、磁性体と、一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、すべての中心導体の他端に接続される第1導体と、第2導体と、中心導体毎に、中心導体の一端と第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、一端が第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構とを備える非可逆回路素子が提供される。
このように、複数の整合用コンデンサそれぞれと直列接続された第1可変整合機構のリアクタンスを変化させることを可能とすることにより、アイソレータの整合条件を複数状態に切り替えることを可能とする。これにより、アイソレータ単体で、複数の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
また、このように第1可変整合機構を、複数の整合用コンデンサそれぞれと直列接続する構成としたことにより、整合用コンデンサ毎に可変整合機構を設ける構成に比べ、部品点数を削減できる。
さらに、第1可変整合機構を整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、各入出力ポートから見て、可変整合機構を複数の中心導体の接続端と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、第1可変整合機構のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、第1の本発明では、可変整合機構を複数の中心導体の接続端と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
また、第1の本発明において好ましくは、各中心導体と第1可変整合機構との間のインピーダンスが全て等しい(後述の図21に例示)。
また、第1の本発明において好ましくは、各整合用コンデンサと第1可変整合機構との間のインピーダンスが全て等しい(後述の図22に例示)。
以上のようにインピーダンスを等しくした場合、等しくしなかった場合に比べ、通過損失の劣化を抑制できる。
また、第1の本発明において好ましくは、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端及び第1導体は、それぞれ電気的に接地される(後述の図8に例示)。
また、第1の本発明において好ましくは、第1導体及び第2導体は、相互に接続又は一体化され、第1可変整合機構の第1,2導体側端に対する他端は、電気的に接地される(後述の図9に例示)。特に第1導体及び第2導体を一体化する構成では、部品点数の削減が可能となる。
また、第1の本発明において好ましくは、一端が第1導体と接続又は一体化され、他端が第2導体と接続又は一体化され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構も備え、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端は電気的に接地される(後述の図10に例示)。
この構成では、各入出力ポートから見て、複数の中心導体の接続端と直列かつ各整合用コンデンサと並列に接続された第2可変整合機構と、第2可変整合機構及び各整合用コンデンサに直列接続された第1可変整合機構とを設けたため、第1,2可変整合機構のリアクタンスをそれぞれ制御することにより、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能となる。さらに、この構成では、第1可変整合機構と第2可変整合機構とが全く同じ構成であったとしても、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。このような部品の共通化は、部品コストの低減や部品管理コストの低減といった有利な効果をもたらす。
また、第1の本発明において好ましくは、一端が第1導体と接続又は一体化され、他端が電気的に接地され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構も備え、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端は第1導体に接続される(後述の図11に例示)。
この場合、各入出力ポートから見て、各整合用コンデンサに第1可変整合機構と第2可変整合機構を直列接続し、複数の中心導体の接続端に第2可変整合機構を直列接続する構成となるため、第1,2可変整合機構のリアクタンスをそれぞれ制御することにより、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。さらに、この構成では、第1可変整合機構と第2可変整合機構とが全く同じ構成であったとしても、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。このような部品の共通化は、部品コストの低減や部品管理コストの低減といった有利な効果をもたらす。
また、第1の本発明において好ましくは、一端が第1導体と接続又は一体化され、他端が電気的に接地され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構も備え、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端は電気的に接地される(後述の図12に例示)。
この場合、各入出力ポートから見て、各整合用コンデンサに第1可変整合機構を直列接続し、複数の中心導体の接続端に第2可変整合機構を直列接続し、各可変整合機構の他端を電気的に接地する構成となるため、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能となる。
また、第1の本発明において好ましくは、第1導体及び第2導体は、相互に接続又は一体化され、第1可変整合機構の第1,2導体側端に対する他端には接地用コンデンサが直列に接続され、当該接地用コンデンサの他端は電気的に接地される(後述の図14に例示)。
また、第1の本発明において好ましくは、一端が第1導体と接続又は一体化され、他端が第2導体と接続又は一体化され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構も備え、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端には接地用コンデンサが直列に接続され、当該接地用コンデンサの他端は電気的に接地される(後述の図15に例示)。
また、第1の本発明において好ましくは、一端が第1導体と接続又は一体化され、当該一端とその他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構も備え、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端には第1導体が接続され、第2可変整合機構の第1導体側端に対する他端には、電気的に接地された接地用コンデンサが直列接続される(後述の図16に例示)。
また、第1の本発明において好ましくは、一端が第1導体と接続又は一体化され、当該一端とその他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構も備え、第1可変整合機構の第2導体側端に対する他端には、第1接地用コンデンサが直列に接続され、当該第1接地用コンデンサの他端は電気的に接地され、第2可変整合機構の第1導体側端に対する他端には、第2接地用コンデンサが直列に接続され、当該第2接地用コンデンサの他端は電気的に接地される(後述の図17に例示)。
以上のように接地用コンデンサを装荷した構成の場合、接地用コンデンサを装荷しない構成に比べ、通過損失が改善される。
また、第2の本発明では、磁性体と、一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、すべての中心導体の他端に接続され、電気的に接地された第1導体と、電気的に接地された第2導体と、複数の中心導体の各一端に接続される複数の整合用コンデンサと、一端が何れかの整合用コンデンサと接続され、他端が第2導体と接続又は一体化され、一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な複数の可変整合機構とを備える非可逆回路素子が提供される(後述の図13に例示)。
この構成の場合、複数の整合用コンデンサとそれぞれ別個に直列接続された複数の可変整合機構のリアクタンスを変化させることにより、アイソレータの整合条件を複数状態に切り替えることが可能である。これにより、アイソレータ単体で、複数の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
また、可変整合機構を整合用コンデンサと直列接続するため、各入出力ポートから見て、可変整合機構を複数の中心導体の接続端と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、可変整合機構のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、第2の本発明では、可変整合機構を複数の中心導体の接続端と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
また、第3の本発明では、磁性体と、一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、すべての複数の中心導体の各他端に接続される第1導体と、電気的に接地された第2導体と、中心導体毎に、中心導体の一端と第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、一端が第1導体と接続又は一体化され、他端が電気的に接地され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な可変整合機構とを備える非可逆回路素子が提供される(後述の図3に例示)。
また、第3の本発明において好ましくは、可変整合機構の他端には接地用コンデンサが直列に接続され、当該接地用コンデンサの他端は電気的に接地される(後述の図18に例示)。
このように接地用コンデンサを装荷した構成の場合、接地用コンデンサを装荷しない構成に比べ、通過損失が改善される。
また、第1から第3の発明において好ましくは、少なくとも一部の可変整合機構は、所定のリアクタンスを有する回路素子とスイッチとが並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該回路素子と当該スイッチとの一方の接続端と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路である(後述の図4に例示)。このスイッチのON・OFFにより、本発明の非可逆回路素子の整合条件を変化させることができ、このような可変整合機構を用いることにより、非可逆回路素子の動作周波数帯域を切り替えることができる。
また、第1から第3の発明において好ましくは、少なくとも一部の可変整合機構は、所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された複数の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該各スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との一方の接続端と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路である(後述の図5に例示)。
このような可変整合機構の場合、それを構成する複数の直列回路のスイッチをそれぞれ操作し、当該可変整合機構全体のリアクタンスを3種類以上に切り替えることができる。切り替え可能なリアクタンスの種類は、当該可変整合機構を構成する上記の直列回路数を増やすことによって増加させることができる。また、当該直列回路数が同数であれば、各直列回路を構成する第1回路素子のリアクタンスを全て相違させた場合が、切り替え可能な可変整合機構全体のリアクタンスの種類を最大化できる場合である。
また、第1から第3の発明において好ましくは、少なくとも一部の可変整合機構は、静電容量が可変する可変コンデンサを具備し、当該可変コンデンサの静電容量を変化させることにより、当該可変コンデンサの一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な回路である(後述の図19,20に例示)。そして、より好ましくは、少なくとも一部の可変コンデンサは、第1導体と第2導体とで構成されるコンデンサであり、第1導体と第2導体との距離を機械的に変化させることによって静電容量を変化させる。
また、可変整合機構として、所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との一方の接続端と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路であり、第1回路素子と第2回路素子がそれぞれ、各可変整合機構の接地された他端に最も近い側にコンデンサを具備するものを用いてもよい。このような可変整合機構を本発明の非可逆回路素子に用いた場合、接地用コンデンサを装荷した構成と同様、通過損失が改善される。
これらのように可変整合機構に内蔵されたコンデンサを接地用コンデンサとして用いる場合、接地用コンデンサのリアクタンス成分も含めて切り替え制御できる。そのため、動作周波数帯域の切り替え変位を大きくとることや、動作周波数帯域ごとに通過損失を十分に低減させることも可能となる。
以上のように本発明の非可逆回路素子では、部品点数をさほど増加させることなく、単体で、任意の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。なお、以下では、非可逆回路素子の一例である集中定数型のアイソレータに本発明を適用する形態を示すが、本発明はこれに限定されない。
〔第1の実施形態〕
まず、本発明における第1の実施の形態について説明する。なお、本形態は、請求項14の例である。
<外観構成>
図1は、第1の実施形態に係るアイソレータ1の構成例を示した透過斜視図である。また、図2は、図1に例示したアイソレータ1の分解斜視図である。
図1に示すように、本形態のアイソレータ1は、中心導体L1,L2,L3、整合用誘電体基板片C1,C2,C3、フェライト板(磁性体板)F1、終端抵抗R1、平面導体P1(第1導体)、平面導体P2(第2導体)、絶縁膜I1、線路導体LI1、電極E1、E2、及び可変整合機構V1を有している。なお、可変整合機構V1は、片面に端子T1を具備し、その対向面に端子T2,T3を具備する。
平面導体P2は電気的に接地され(図示せず)、この平面導体P2の片面(図1における上面)には絶縁膜I1が形成される。ただし、誘電体基板片C1,C2,C3が配置される3ヶ所の位置、及び、電極E2が形成される位置には、絶縁膜I1が存在しない。また、電極E2は、平面導体P2と接触して形成される。絶縁膜I1の表面(図1における上面)には、直流電圧源(Bias)が接続される線路導体LI1と、当該線路導体LI1に導通する電極E1とが形成される。なお、電極E1,E2は、相互に絶縁され、近接した位置に形成される。電極E1,E2の表面には、可変整合機構V1の端子T2,T3がそれぞれ実装され、これにより、電極E1と端子T2とが導通し、電極E2と端子T3とが導通する。なお、可変整合機構V1は、その一端である端子T1とその他端である端子T3との間のリアクタンスを変化させることが可能な機構である。この具体例については後述する。
平面導体P1は、中心導体L1,L2,L3と一体に構成される円盤状の導体であり、平面導体P1の外周を3等分する3箇所に中心導体L1,L2,L3の各一端が連なる。平面導体P1の片面(図1における上面)には円盤状のフェライト板F1が配置され、そのフェライト板F1の上面(図1における上面)には、3つの中心導体L1,L2,L3が互いに120度の角度で交差して重ね合わせられる。なお、この交差部分では中心導体L1,L2,L3は互いに絶縁される。また、平面導体P1のフェライト板F1が配置されていない側の面(図1における下面)は、可変整合機構V1の端子T1上に実装され、これにより、平面導体P1と端子T1とが導通する。
中心導体L1,L2,L3の一端S1,S2,S3(平面導体P1側端の反対側)は、フェライト板F1の外周から外方に突出して配置され、それらの突出部分は、信号入出力ポート(図示せず)、及び、平面導体P2上に各一端が固着された整合用誘電体基板片C1,C2,C3の各他端とそれぞれ接続される。また、中心導体L3の一端S3に接続される入出力ポートには、反射信号を吸収する終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は接地(図示せず)される。なお、中心導体L1,L2,L3はインダクタンスを有する。また、整合用誘電体基板片C1,C2,C3は、それらの各一端に接触する中心導体L1,L2,L3と、それらの各他端に接触する平面導体P2とともに、それぞれ一体的にコンデンサ(整合用コンデンサ)を構成する。
また、実際には、フェライト板F1と同形のフェライト板F2が、中心導体L1,L2,L3の交差部分を挟み込むように、フェライトF1と対向して配置され、フェライト板F1,F2を磁化するための永久磁石が、フェライト板F1,F2を挟みこむように対向配置されるが、これらについては図示していない。
<回路構成>
図3は、図1に図示した構成の等価回路図である。また、図4は、可変整合機構V1の等価回路図の例示である。なお、図3に示す等価回路では、フェライト板F1の記載、及び、線路導体LI1及び電極E1の記載を省略してある。以下、図3に従い、本形態のアイソレータ1の等価回路構成を説明する。
図3に例示するように、まず、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が平面導体P1に接続される。平面導体P1は、さらに可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、可変整合機構V1の他端の端子T3は電気的に接地される。中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続され、各整合用コンデンサの他端は、電気的に接地された平面導体P2に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。
図4に例示するように、可変整合機構V1の端子T1には、SPST(Single-Pole/Single-Throw Switch)等のスイッチSW1の一端とコンデンサC41の一端がそれぞれ並列接続され、スイッチSW1の他端とコンデンサC41の他端は、それぞれ端子T3に接続され、端子T3は電気的に接地される。また、図3では記載を省略していたが、スイッチSW1には、端子T2を介し、スイッチSW1を駆動するための直流電圧源(Bias)が接続され、この直流電圧源によりスイッチSW1がON・OFF操作される。この構成により、可変整合機構V1は、端子T1(スイッチSW1とコンデンサC41との一方の接続端)と、端子T3(スイッチSW1とコンデンサC41との他方の接続端)との間のリアクタンスを変化させることができる。すなわち、スイッチSW1がONであるとき、端子T1と端子T3とは短絡し、端子T1,T3間のキャパシタンス(静電容量)が無限大となり、端子T1,T3間のリアクタンスは0になる。一方、スイッチSW1がOFFであるとき、端子T1,T3間のキャパシタンスは、コンデンサC41のキャパシタンスと同じになり、端子T1,T3間に、コンデンサC41のキャパシタンスに応じたリアクタンス成分が生じる。
<動作>
次に、図3,図4の等価回路を用いて、本形態のアイソレータ1の動作を説明する。
上述のように、可変整合機構V1のスイッチSW1がONであるとき、平面導体P1は電気的に接地し、端子T1,T3間のリアクタンスは0になる。一方、スイッチSW1がOFFであるときには、コンデンサC41の容量が平面導体P1と直列に装荷され、それに応じて端子T1,T3間のリアクタンスも変化する。すなわち、スイッチSW1の制御により、アイソレータ1の整合条件を2状態に変化させることができ、これにより、アイソレータ1の動作周波数帯域を2通りに切り替えることができる。そして、コンデンサC41を適宜選択することにより、アイソレータ1単体で、任意の2つの周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。なお、アイソレータの整合条件と動作周波数帯域との関係については、「橋本忠士著,マイクロ波フェライトとその応用技術,総合電子出版社,1997年5月10日 第1版発行」、「小西良弘著,マイクロ波回路の基礎とその応用,総合電子出版社,1992年2月1日 第2版発行」等の多くの公知文献に開示されている内容であるため、ここでは説明を省略する。
また、本形態のアイソレータ1の構成では、3つの中心導体L1,L2,L3相互の接続端S4に平面導体P1を接続し、その平面導体P1に1つの可変整合機構V1のみを接続する構成によって、動作周波数帯域を2通りに切り替え可能としている。よって、各中心導体の入出力ポートにそれぞれ別個に可変整合機構(例えばコンデンサ)を付加する構成に比べ、部品点数を削減できる。
なお、本形態では、図4に示す可変整合機構V1を用いた構成を例示したが、その代わりに、所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との接続端の一端と、これらの接続端の他端との間のリアクタンスを変化させる回路を、可変整合機構V1として用いてもよい。
図5は、このような構成の可変整合機構V1の例示である。なお、図5は、コンデンサC42とスイッチSW1とが直列接続された直列回路と、コンデンサC43とスイッチSW2とが直列接続された直列回路と、コンデンサC41とが、並列に接続され、当該スイッチSW1をON・OFFすることにより、当該直列回路とコンデンサC41との接続端の一端(端子T1)と、これらの接続端の他端(T3)との間のリアクタンスを変化させる回路を、可変整合機構V1として用いた例である。なお、SW1,SW2のON・OFF操作は、それぞれ、端子T2,T4に接続される直流電圧源によって独立に駆動される。この場合、可変整合機構V1は、SW1,SW2の操作により、端子T1と端子T3との間のリアクタンスを変化させることができる。特に、C41,C42,C43の静電容量が全て相違する場合には、端子T1と端子T3との間のリアクタンスを4通りに変化させることができる。すなわち、スイッチSW1,SW2がともにONの場合、スイッチSW1,SW2がともにOFFの場合、スイッチSW1がONでありスイッチSW2がOFFである場合、スイッチSW1がOFFでありスイッチSW2がONである場合の4通りに、端子T1と端子T3との間のリアクタンスを変化させることができる。これにより、アイソレータ1の整合条件を4状態に変化させ、動作周波数帯域を4通りに切り替えることができる。すなわち、コンデンサC41,S42,S43を適宜選択することにより、アイソレータ単体で、任意の4つの周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
また、図5では、コンデンサとスイッチとを直列接続した2つの直列回路とコンデンサとを並列接続した構成を示したが、3つ以上の同様な直列回路とコンデンサとを並列接続した構成の可変整合機構V1を用いてもよい。これにより、より多くの動作周波数帯域への切り替え操作が可能となる。なお、この場合、各直列回路を構成するコンデンサの容量を相互に相違させることが望ましい。これにより、切り替え可能な動作周波数帯域の数を最大化できるからである。
また、図5の構成において、コンデンサC42とスイッチSW1とからなる直列回路を、スイッチSW1のみの構成(図4参照)に置換したものを、可変整合機構V1としてもよい。この場合は、スイッチSW1がONの状態、スイッチSW1,SW2がともにOFFの状態、スイッチSW1がOFFであってスイッチSW2がONの状態の3通りについて、動作周波数帯域を切り替えることができる。なお、この構成の場合は、図5の構成に比べて部品点数を削減できる。
また、図4や図5の構成において、コンデンサの少なくとも一部をインダクタに置換したものを可変整合機構V1としてもよいし、コンデンサの少なくとも一部にインダクタを直列や並列に接続したものを可変整合機構V1としてもよい。
また、図3の等価回路を実現するアイソレータの構成は図1のものに限定されない。例えば、図6,7に例示する変形構成によって、図3の等価回路を有するアイソレータを構成してもよい。
図6,7に示すように、この変形構成例のアイソレータは、中心導体L1,L2,L3、整合用誘電体基板片C1,C2,C3、フェライト板(磁性体板)F1、終端対向R1、平面導体P1(第1導体)、平面導体P2(第2導体)、絶縁膜I1、線路導体LI1、スイッチSW1及びコンデンサC41を有している。なお、スイッチSW1は、端子T1,T2,T3を具備し、コンデンサC41は、端子T1,T3を具備する。また、スイッチSW1及びコンデンサC41によって、図4に示した可変整合機構V1が構成される。
平面導体P2は電気的に接地され(図示せず)、この平面導体P2の片面(図6における上面)には絶縁膜I1が形成される。ただし、誘電体基板片C1,C2,C3が配置される3ヶ所の位置、及び、スイッチSW1及びコンデンサC41の端子T3配置位置付近には、絶縁膜I1が存在しない。絶縁膜I1の表面(図6における上面)には、直流電圧源(Bias)が接続される線路導体LI1が形成される。平面導体P1、中心導体L1,L2,L3及びフェライト板F1は、図1と同様に構成され、平面導体P1のフェライト板F1が配置されていない側の面(図6における下面)は、絶縁膜I1の表面に固着される。スイッチSW1及びコンデンサC41は、絶縁膜I1の表面に固着される。スイッチSW1の端子T1,T2,T3は、それぞれ、平面導体P1,線路導体LI1,平面導体P2にワイヤボンディング等によって接続される。また、コンデンサC41の端子T1,T3は、それぞれ、平面導体P1,P2にハンダ等によって接続される。その他の構成は図1と同様であるため説明を省略する。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。本形態は、請求項4の例である。なお、以下では等価回路の構成のみを説明する。外観構成については以下に示す等価回路に従い、第1の実施形態の図1,6等で例示した構成を変形すればよい(第3の実施形態以降についても同様)。
図8は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図8では、フェライト板や、可変整合機構V1を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
図8に例示するように、本形態のアイソレータでは、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が、電気的に接地された平面導体P1に接続される。中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続され、各整合用コンデンサの他端は平面導体P2に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。平面導体P2には、さらに可変整合機構V1の一端の端子T1が接続され、その他端の端子T3は、電気的に接地されている。なお、可変整合機構V1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
このような構成の場合も、可変整合機構V1のスイッチをON・OFFすることで端子T1,T3間のリアクタンスを可変させ、アイソレータの整合条件を複数状態に切り替えることができる。そのため、アイソレータ単体で、複数の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
また、本形態のアイソレータの構成では、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される各整合用コンデンサに可変整合機構V1を直列接続し、可変整合機構V1の他端を電気的に接地した。よって、各中心導体の入出力ポートにそれぞれ別個に可変整合機構を付加する構成に比べ、部品点数を削減できる。
さらに、可変整合機構V1を整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、各入出力ポートから見て、可変整合機構V1を、接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合(例えば図3)に比べ、可変整合機構V1のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、本形態では、可変整合機構を、接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明における第3の実施の形態について説明する。本形態は、請求項5の例である。
図9は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図9では、フェライト板や、可変整合機構V1を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
図9に例示するように、本形態のアイソレータでは、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が平面導体P1に接続される。なお、本形態の平面導体P1は、平面導体P2と一体である。
中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続され、各整合用コンデンサの他端は、平面導体P1(=P2)に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。平面導体P1(=P2)は、さらに可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3は、電気的に接地される。なお、可変整合機構V1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
このような構成の場合も、可変整合機構V1のスイッチをON・OFFすることで端子T1,T3間のリアクタンスを可変させ、アイソレータの整合条件を複数状態に切り替えることができる。そのため、アイソレータ単体で、複数の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
また、本形態のアイソレータの構成では、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される各整合用コンデンサに可変整合機構V1を直列接続し、可変整合機構V1の他端を電気的に接地した。よって、各中心導体の入出力ポートにそれぞれ別個にコンデンサを付加する構成に比べ、部品点数を削減できる。
さらに、可変整合機構V1を整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、可変整合機構V1を、接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、可変整合機構V1のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、本形態では、各入出力ポートから見て、可変整合機構V1を、接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
また、本形態のアイソレータは、平面導体P1とP2を一体化した構成であるため、部品点数や組み立て工数を削減できるという利点も有する。ただし、平面導体P1とP2を別個の部材とし、それらを接続する構成であってもよい。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明における第4の実施の形態について説明する。本形態は、請求項6の例である。
図10は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図10では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
図10に例示するように、本形態のアイソレータでは、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が、平面導体P1に接続される。さらに平面導体P1には、可変整合機構V2の一端の端子T1が直列接続され、その他端の端子T3は、平面導体P2に接続される。なお、可変整合機構V2の構成は、第1の実施形態で説明した可変整合機構V1と同様である。
中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続され、各整合用コンデンサの他端は、平面導体P2に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。平面導体P2には、可変整合機構V1の一端の端子T1が接続され、その他端の端子T3は電気的に接地される。なお、可変整合機構V1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
このような構成の場合も、可変整合機構V1,V2のスイッチをON・OFFすることで端子T1,T3間のリアクタンスを可変させ、アイソレータの整合条件を複数状態に切り替えることができる。そのため、アイソレータ単体で、複数の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
特に、本形態では、各入出力ポートから見て、中心導体L1,L2,L3の接続端S4と直列かつ各整合用コンデンサと並列に接続された可変整合機構V2と、可変整合機構V2及び各整合用コンデンサに直列接続された可変整合機構V1とを設けたため、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。そして、本形態の構成の場合、可変整合機構V1と可変整合機構V2とが全く同じ構成であったとしても、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。このような部品の共通化は、部品コストの低減や部品管理コストの低減といった有利な効果をもたらす。
また、可変整合機構を整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、可変整合機構を、接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、可変整合機構のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、本形態では、可変整合機構を、接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
さらに、本形態のアイソレータの構成では、2個の可変整合機構V1,V2を有するものの、各中心導体の入出力ポートにそれぞれ別個に可変整合機構を付加する構成に比べ、部品点数を削減できる。そして、本形態のアイソレータは、このように部品点数を特許文献1よりも削減しつつ、切り替え可能な動作周波数帯域の数を、特許文献1よりも増加することができる。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明における第5の実施の形態について説明する。本形態は、請求項7の例である。
図11は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図11では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
図11に例示するように、本形態のアイソレータでは、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が、平面導体P1に接続される。さらに平面導体P1には、可変整合機構V2の一端の端子T1が直列接続され、その他端の端子T3は、電気的に接地される。なお、可変整合機構V2の構成は、第1の実施形態で説明した可変整合機構V1と同様である。
中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続され、各整合用コンデンサの他端は、平面導体P2に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。
平面導体P2には、可変整合機構V1の一端の端子T1が接続され、その他端の端子T3は平面導体P1に接続される。なお、可変整合機構V1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
このような構成の場合も、第4の実施形態で示したような有利な効果を奏する。特に、本形態では、各入出力ポートから見て、各整合用コンデンサに可変整合機構V1と可変整合機構V2を直列接続し、中心導体L1,L2,L3の接続端S4に可変整合機構V2を直列接続する構成としたため、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。
さらに、可変整合機構V1,V2を整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、可変整合機構V1,V2のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、本形態では、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
〔第6の実施形態〕
次に、本発明における第6の実施の形態について説明する。本形態は、請求項8の例である。
図12は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図12では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
図12に例示するように、本形態のアイソレータでは、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が、平面導体P1に接続される。さらに平面導体P1には、可変整合機構V2の一端の端子T1が直列接続され、その他端の端子T3は、電気的に接地される。なお、可変整合機構V2の構成は、第1の実施形態で説明した可変整合機構V1と同様である。
中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続され、各整合用コンデンサの他端は、平面導体P2に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。
平面導体P2には、可変整合機構V1の一端の端子T1が接続され、その他端の端子T3は、電気的に接地される。なお、可変整合機構V1の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様である。
このような構成の場合も、第4の実施形態で示したような有利な効果を奏する。特に、本形態では、各入出力ポートから見て、各整合用コンデンサに可変整合機構V1を直列接続し、中心導体L1,L2,L3の接続端S4に可変整合機構V2を直列接続し、各可変整合機構の他端を電気的に接地したため、1つの可変整合機構のみを有する構成よりも、多くの動作周波数帯域への切り替えが可能である。
また、可変整合機構V1を整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、可変整合機構V1を整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、可変整合機構V1のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、本形態では、可変整合機構V1を整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
〔第7の実施形態〕
次に、本発明における第7の実施の形態について説明する。本形態は、請求項13の例である。
図13は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図13では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2,V3を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
図13に例示するように、本形態のアイソレータでは、3つの中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3の他端が互いに接続され、その接続端S4が、電気的に接地された平面導体P1に接続される。
中心導体L1,L2,L3の各一端S1,S2,S3には、整合用誘電体基板片C1,C2,C3からそれぞれ構成される整合用コンデンサがそれぞれ接続される。各整合用コンデンサの他端には、可変整合機構V1,V2,V3の各端子T1がそれぞれ直列接続され、可変整合機構V1,V2,V3の他端の各端子T3は、電気的に接地された平面導体P2に接続される。また、中心導体L3の一端S3には、終端抵抗R1が接続され、終端抵抗R1の他端は電気的に接地される。なお、可変整合機構V1,V2,V3の構成は、第1の実施形態で説明した可変整合機構V1と同様であり、可変整合機構V1,V2,V3は互いに同一の構成となる。
このような構成の場合も、可変整合機構V1,V2,V3のスイッチをON・OFFすることで端子T1,T3間のリアクタンスを可変させ、アイソレータの整合条件を複数状態に切り替えることができる。そのため、アイソレータ単体で、複数の周波数帯域において十分な非可逆特性を得ることができる。
また、可変整合機構V1,V2,V3を各整合用コンデンサと直列接続する構成としたため、各入出力ポートから見て、可変整合機構を接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、可変整合機構V1,V2,V3のリアクタンスの変位に対する整合条件の変位量を大きくすることができる。その結果、本形態では、可変整合機構を接続端S4と直列かつ整合用コンデンサと並列に接続する場合に比べ、動作周波数帯域の可変幅を大きくすることができる。
〔第8の実施形態〕
次に、本発明における第8の実施の形態について説明する。本形態は、第3の実施形態の図9で示した構成に接地用コンデンサを装荷するものである。なお、本形態は、請求項9の例である。
図14は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図9と同様、図14では、フェライト板や、可変整合機構V1を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
第3の実施形態のアイソレータは、平面導体P1(=P2)が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が電気的に接地されていたが(図9)、図14に例示するように、本形態のアイソレータは、平面導体P1(=P2)が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が、接地用コンデンサC5に直列に接続され、接地用コンデンサC5の他端が電気的に接地されている。
このように接地用コンデンサC5を装荷した場合、接地用コンデンサC5を装荷しない構成に比べ、通過損失が低減する。
〔第9の実施形態〕
次に、本発明における第9の実施の形態について説明する。本形態は、第4の実施形態の図10で示した構成に接地用コンデンサを装荷するものである。なお、本形態は、請求項10の例である。
図15は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図10と同様、図15では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
第4の実施形態のアイソレータは、平面導体P2が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が電気的に接地されていたが(図10)、図15に例示するように、本形態のアイソレータは、平面導体P2が可変整合機構V2の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が、接地用コンデンサC5に直列に接続され、接地用コンデンサC5の他端が電気的に接地されている。
このように接地用コンデンサC5を装荷した場合、接地用コンデンサC5を装荷しない構成に比べ、通過損失が改善される。
〔第10の実施形態〕
次に、本発明における第10の実施の形態について説明する。本形態は、第5の実施形態の図11で示した構成に接地用コンデンサを装荷するものである。なお、本形態は、請求項11の例である。
図16は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図11と同様、図16では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
第5の実施形態のアイソレータは、平面導体P1が可変整合機構V2の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が電気的に接地されていたが(図11)、図16に例示するように、本形態のアイソレータは、平面導体P1が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が、接地用コンデンサC5に直列に接続され、接地用コンデンサC5の他端が電気的に接地されている。
このように接地用コンデンサC5を装荷した場合、接地用コンデンサC5を装荷しない構成に比べ、通過損失が改善される。
〔第11の実施形態〕
次に、本発明における第11の実施の形態について説明する。本形態は、第6の実施形態の図12で示した構成に接地用コンデンサを装荷するものである。なお、本形態は、請求項12の例である。
図17は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図12と同様、図17では、フェライト板や、可変整合機構V1,V2を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
第6の実施形態のアイソレータは、平面導体P1が可変整合機構V2の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が電気的に接地され、平面導体P2が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が電気的に接地されていた(図12)。しかし、図17に例示するように、本形態のアイソレータは、平面導体P1が可変整合機構V2の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が、接地用コンデンサC52に直列に接続され、接地用コンデンサC52の他端が電気的に接地され、平面導体P2が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が、接地用コンデンサC51に直列に接続され、接地用コンデンサC51の他端が電気的に接地されている。
このように接地用コンデンサC51,C52を装荷した場合、接地用コンデンサC51,C52を装荷しない構成に比べ、通過損失が改善される。
〔第12の実施形態〕
次に、本発明における第12の実施の形態について説明する。本形態は、第1の実施形態の図3で示した構成に接地用コンデンサを装荷するものである。なお、本形態は、請求項15の例である。
図18は、本形態のアイソレータの等価回路図である。なお、図3と同様、図18では、フェライト板や、可変整合機構V1を駆動するための直流電圧源の記載は省略してある。
第1の実施形態のアイソレータは、平面導体P1が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が電気的に接地されていたが(図3)、図18に例示するように、本形態のアイソレータは、平面導体P1が可変整合機構V1の一端の端子T1に接続され、その他端の端子T3が、接地用コンデンサC5に直列に接続され、接地用コンデンサC5の他端が電気的に接地されている。
このように接地用コンデンサC5を装荷した場合、接地用コンデンサC5を装荷しない構成に比べ、通過損失が改善される。
〔第13の実施形態〕
本形態は、可変整合機構に内蔵されたコンデンサを接地用コンデンサとして流用し、第8〜12の実施形態と同等以上の性能を発揮させる形態である。なお、本形態は、請求項20〜22の例である。
このような可変整合機構としては、所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との一方の接続端と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路であり、第1回路素子と第2回路素子は、それぞれ、可変整合機構の接地された他端の端子T3に最も近い側にコンデンサを具備するものを用いる。その具体例としては、図5で例示したものを用いる。
また、このような可変整合機構を、図12の全ての可変整合機構V1,V2に用いたり(請求項20の例)、図3、図9、図10の可変整合機構V1に用いたり(請求項21の例)、図11の可変整合機構V2に用いたり(請求項22の例)する。これにより、可変整合機構に内蔵されたコンデンサ(例えば、図5の例ではC41,C42,C43)を接地用コンデンサとして流用し、アイソレータの通過損失を低減させることができる。
第8〜12の実施形態のように可変整合機構に接地用コンデンサを外付けする場合には、当然ながら、可変整合機構のリアクタンスを変化させても接地用コンデンサの静電容量は変化しない。しかし、本形態のように可変整合機構に内蔵されたコンデンサを接地用コンデンサとして用いる場合には、接地用コンデンサのリアクタンス成分も含めて切り替え制御できる。そのため、動作周波数帯域の切り替え変位を大きくとることや、動作周波数帯域ごとに通過損失を最適化することも可能となる。
〔第14の実施形態〕
本形態は、可変整合機構として、静電容量が可変する可変コンデンサを具備し、当該可変コンデンサの静電容量を変化させることにより、当該可変コンデンサの一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な回路を用いる形態である(請求項18の例)。また、本形態の可変コンデンサは、第1導体と第2導体とで構成されるコンデンサであり、第1導体と第2導体との距離を機械的に変化させることによって静電容量を変化させるものである(請求項19の例)。
図19は、本形態の可変整合機構の構成を例示した透過斜視図であり、図20は、図19のA−A断面図である。
この構成では、平面導体P2の片面(図19,図20の上面)の一部に絶縁膜I1が形成され、さらに絶縁膜I1の表面に線路導体LI3,LI4が形成される。また、縁膜I1の表面には、アクチュエータA1が固着され、そのアクチュエータA1の上面(図19,図20の上面)には、平面導体VP1が固着される。平面導体VP1の上面側(図19,図20の上面側)には、平面導体VP1と平行に平面導体P1(平面導体VP1と同形)が配置される。なお、前述のように(図1等)、平面導体P1は、中心導体L1,L2,L3と一体に構成され、中心導体L1,L2,L3は、平面導体P2に固着された整合用誘電体基板片C1,C2,C3に固着される。すなわち、平面導体P1の平面導体P2に対する相対位置は固定されている。また、線路導体LI3は、一端をアクチュエータ駆動用の直流電圧源(Bias)に接続し、他端をアクチュエータA1の駆動端子に接続する。また、線路導体LI4は、その一端をワイヤボンディング等によって平面導体P2に接続し、他端を平面導体VP1に接続し、平面導体P2と平面導体VP1とを導通させる。
本形態では、この平面導体VP1と平面導体P1とで構成される可変コンデンサを可変整合機構として用いる。すなわち、平面導体VP1と平面導体P1とで構成される可変コンデンサの静電容量Cは、空気の誘電率をε、平面導体VP1,P1の面積をS、平面導体VP1,P1間の距離をdとすると、C=εS/dで決まる。よって、アクチュエータA1を駆動し、平面導体VP1をB方向に移動させることで、平面導体VP1,P1間の距離dを変え、静電容量Cを変化させることができる。そして、このように構成される可変整合機構を例えば、図10に示したアイソレータに適用することにより、アイソレータの整合条件も変化させることができる。
〔第15の実施形態〕
本形態は、各中心導体L1、L2、L3と可変整合機構V1との間を接続する部分のインピーダンスZ1、Z2、Z3を全て等しくする形態である(請求項2の例)。また、各整合用コンデンサC1、C2、C3と可変整合機構V1との間を接続する部分のインピーダンスZ1´、Z2´、Z3´を全て等しくする形態である(請求項3の例)。
本発明の基礎とする集中定数型のアイソレータにおいて、例えば、信号が中心導体L1の一端から入力されて、中心導体L2の一端から出力される場合、その過程において中心導体L1への入力時と中心導体L2からの出力時に反射が生じる。この反射量が小さいほど低損失で信号を通過することができ、周波数特性を考慮すると、L1への入力時の反射量が最も小さくなる周波数と、L2からの出力時の反射量が最も小さくなる周波数とのずれが小さいほど、その周波数近辺の信号成分を低損失で通過することができる。
図30に示す従来のアイソレータの場合、中心導体L1の一端から入力された信号の反射量をS11、中心導体L2の一端から入力された信号の反射量(=L2からの出力時の反射量)をS22とすると、図31に示すようにS11及びS22が最も小さくなる周波数のずれは20MHz程度にすぎない。
しかし、本発明のうち、各整合用コンデンサC1、C2、C3と可変整合機構V1とがそれぞれ直列接続された構成である図8〜12、14〜17に示すアイソレータの場合、各中心導体L1、L2、L3と可変整合機構V1との間を接続する部分のインピーダンスZ1、Z2、Z3(図21参照)にばらつきがあると、S11及びS22が最も小さくなる周波数のずれが従来のアイソレータより大幅に拡大し、通過損失を劣化させてしまう。
そこで、本形態は各中心導体L1、L2、L3と可変整合機構V1との間を接続する部分のインピーダンスZ1、Z2、Z3を全て等しくすることにより、S11及びS22が最も小さくなる周波数のずれを縮小し、通過損失の劣化を抑制するものである。また、このような構成にすることで、中心導体と可変整合機構との間のインピーダンスは、整合用コンデンサのインピーダンスと、整合コンデンサと可変整合機構との間の接続部分のインピーダンスとのトータルで調整すればよいことになる。そのため、各中心導体と可変整合機構との間にある各整合用コンデンサC1、C2、C3のインピーダンス同士、及び各整合用コンデンサと可変整合機構との間の接続部分のインピーダンスZ1´、Z2´、Z3´同士についてはそれぞれ揃える必要がない。従って、インピーダンスの調整が容易であり、製造コストも抑制することができる。
なお、インピーダンスは厳密に等しい必要はなく、設計・製造誤差などを含んでも構わない。
また、各整合用コンデンサC1、C2、C3のインピーダンスを等しくできる場合には、各整合用コンデンサC1、C2、C3と可変整合機構V1との間のインピーダンスZ1´、Z2´、Z3´(図22参照)を全て等しくすることによってもZ1、Z2、Z3を全て等しくすることができる。インピーダンスZ1´、Z2´、Z3´を等しくする方法としては、例えば整合用コンデンサC1、C2、C3と可変整合機構V1との間を接続する部分を、長さ、幅とも等しい線路により接続する方法が考えられる。
〔通過特性データ〕
次に、本発明の効果を表すための通過特性データを示す。
図23,図24は、第3の実施形態で示した図9のアイソレータの通過特性を示すグラフである。なお、可変整合機構V1には図4のものを用い、コンデンサC41の静電容量を1.5pFとした。
図23は、可変整合機構V1のスイッチSW1がONの状態の通過特性である。この図より、スイッチSW1がONの場合、20dB以上の非可逆性が得られる周波数は、2.3GHz付近であることがわかる。これに対し、図24は、可変整合機構V1のスイッチSW1がOFFの状態の通過特性である。この図より、スイッチSW1がOFFの場合、20dB以上の非可逆性を示す周波数帯は、1.9GHz付近であることがわかる。
すなわち、可変整合機構V1の制御により、整合条件が変化し、アイソレータの非可逆性が得られる周波数帯が変化している。
図25,図26は、第3の実施形態で示した図9のアイソレータの可変整合機構V1に接地用コンデンサを装荷した場合の通過特性を示すグラフである。ここで、図25は、可変整合機構V1に静電容量20pFの接地用コンデンサを装荷した場合の通過特性を示し、図26は、可変整合機構V1に静電容量5pFの接地用コンデンサを装荷した場合の通過特性を示す。なお、可変整合機構V1には図4のものを用い、コンデンサC41の静電容量を1.5pFとした。また、図25,図26は、スイッチSW1がONである際の通過特性を示す。
接地用コンデンサを装荷していない場合、周波数2.4GHzにおける通過特性は−0.94dB(通過損失0.94dB)程度であった(図23)。これに対し、可変整合機構V1に静電容量20pFの接地用コンデンサを装荷した場合のアイソレーションのピーク(周波数2.4GHz)における通過特性は−0.7dB(通過損失0.7dB)となる(図25)。また、可変整合機構V1に静電容量5pFの接地用コンデンサを装荷した場合のアイソレーションのピーク(周波数1.8GHz)における通過特性は−0.39dB(通過損失0.39dB)となる(図26)。このように、接地用コンデンサを装荷することにより通過損失が改善できる。
図27は、第3の実施形態で示した図9のアイソレータにおいて、インピーダンスZ1´、Z2´、Z3´(図22参照)が等しくない場合の、中心導体L1の一端から入力された信号の反射量S11及び中心導体L2の一端から入力された信号の反射量S22の周波数特性の一例であり、S11及びS22が最も小さくなる周波数のずれが150MHz程度に拡大していることがわかる。一方、図28は、インピーダンスZ1´、Z2´、Z3´を全て等しくする第15実施形態の場合のS11及びS22の周波数特性の一例であり、S11及びS22が最も小さくなる周波数のずれは45MHz程度と、等しくしない場合に比べてずれの大幅な縮小効果が得られることがわかる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、非可逆回路素子の一例である集中定数型のアイソレータに本発明を適用する形態を説明したが、例えば、集中定数型のサーキュレータに本発明を適用する構成であってもよい。この場合、上記の実施形態で示した終端抵抗R1を設けない構成となる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の利用分野としては、広帯域で利用される通信機器、例えば、デュアルバンドで使用される携帯電話端末装置で使用されるアイソレータやサーキュレータを例示できる。
第1の実施形態に係るアイソレータの構成例を示した透過斜視図である。 図2は、図1に例示したアイソレータの分解斜視図である。 図3は、図1に図示した構成の等価回路図である。 図4は、可変整合機構V1の等価回路図の例示である。 図5は、可変整合機構V1の等価回路図の例示である。 アイソレータの構成例を示した透過斜視図である。 アイソレータの構成例を示した図である。 図8は、第2の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図9は、第3の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図10は、第4の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図11は、第5の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図12は、第6の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図13は、第7の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図14は、第8の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図15は、第9の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図16は、第10の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図17は、第11の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図18は、第12の実施形態のアイソレータの等価回路図である。 図19は、第14の実施形態の可変整合機構の構成を例示した透過斜視図である。 図20は、図19のA−A断面図である。 図21は、第15の実施形態におけるインピーダンス調整部分を示す図である。 図22は、第15の実施形態におけるインピーダンス調整部分を示す別の図である。 図23は、図9のアイソレータの通過特性を示すグラフである。 図24は、図9のアイソレータの通過特性を示すグラフである。 図25は、図9のアイソレータの可変整合機構V1に接地用コンデンサ(20pF)を装荷した場合の通過特性を示すグラフである。 図26は、図9のアイソレータの可変整合機構V1に接地用コンデンサ(5pF)を装荷した場合の通過特性を示すグラフである。 図27は、図22の調整部分のインピーダンスを等しくしない場合の反射信号の周波数特性を示すグラフである。 図28は、図22の調整部分のインピーダンスを等しくした場合の反射信号の周波数特性を示すグラフである。 図29は、従来の集中定数型のアイソレータの内部構造を例示した透過斜視図である。 図30は、図29の等価回路を示した回路図である。 図31は、図30のアイソレータの反射信号の周波数特性を示すグラフである。
符号の説明
1 アイソレータ
L1〜L3 中心導体
C1〜C3 整合用誘電体基板片(整合用コンデンサを構成)
C41〜C43 コンデンサ
C5,C51,C52 接地用コンデンサ
F1 フェライト(磁性体)板
R1 終端抵抗
V1〜V3 可変整合機構
P1 平面導体(第1導体)
P2 平面導体(第2導体)
VP1 平面導体
LI1〜LI4 線路導体
I1 絶縁膜
SW1,SW2 スイッチ
A1 アクチュエータ

Claims (13)

  1. 磁性体と、
    一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、前記磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、
    すべての前記中心導体の他端に接続される第1導体と、
    第2導体と、
    前記中心導体毎に、前記中心導体の一端と前記第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、
    一端が前記第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構と、
    一端が前記第1導体と接続又は一体化され、他端が前記第2導体と接続又は一体化され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構と、
    を備え
    前記第1可変整合機構の前記他端は電気的に接地され
    非可逆回路素子。
  2. 磁性体と、
    一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、前記磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、
    すべての前記中心導体の他端に接続される第1導体と、
    第2導体と、
    前記中心導体毎に、前記中心導体の一端と前記第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、
    一端が前記第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構と、
    一端が前記第1導体と接続又は一体化され、他端が電気的に接地され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構と、
    を備え、
    前記第1可変整合機構の前記他端は前記第1導体に接続される
    非可逆回路素子。
  3. 磁性体と、
    一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、前記磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、
    すべての前記中心導体の他端に接続される第1導体と、
    第2導体と、
    前記中心導体毎に、前記中心導体の一端と前記第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、
    一端が前記第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構と、
    一端が前記第1導体と接続又は一体化され、他端が電気的に接地され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構と、
    を備え、
    前記第1可変整合機構の前記他端は電気的に接地される
    非可逆回路素子。
  4. 磁性体と、
    一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、前記磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、
    すべての前記中心導体の他端に接続される第1導体と、
    第2導体と、
    前記中心導体毎に、前記中心導体の一端と前記第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、
    一端が前記第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構と、
    一端が前記第1導体と接続又は一体化され、他端が前記第2導体と接続又は一体化され、当該一端と当該他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構と、
    を備え、
    前記第1可変整合機構の前記他端には接地用コンデンサが直列に接続され、当該接地用コンデンサの他端は電気的に接地される
    非可逆回路素子。
  5. 磁性体と、
    一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、前記磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、
    すべての前記中心導体の他端に接続される第1導体と、
    第2導体と、
    前記中心導体毎に、前記中心導体の一端と前記第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、
    一端が前記第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構と、
    一端が前記第1導体と接続又は一体化され、当該一端とその他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構と、
    を備え、
    前記第1可変整合機構の前記他端は前記第1導体に接続され、
    前記第2可変整合機構の前記他端には接地用コンデンサが直列に接続され、当該接地用コンデンサの他端は電気的に接地される
    非可逆回路素子。
  6. 磁性体と、
    一端がそれぞれ異なる入出力ポートに接続され、前記磁性体上に互いに絶縁された状態で交差して配置される複数の中心導体と、
    すべての前記中心導体の他端に接続される第1導体と、
    第2導体と、
    前記中心導体毎に、前記中心導体の一端と前記第2導体との間を接続する複数の整合用コンデンサと、
    一端が前記第2導体と接続又は一体化され、その一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第1可変整合機構と、
    一端が前記第1導体と接続又は一体化され、当該一端とその他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な第2可変整合機構と、
    を備え、
    前記第1可変整合機構の前記他端には第1接地用コンデンサが直列に接続され、当該第1接地用コンデンサの他端は電気的に接地され、
    前記第2可変整合機構の前記他端には第2接地用コンデンサが直列に接続され、当該第2接地用コンデンサの他端は電気的に接地される
    非可逆回路素子。
  7. 請求項1からの何れかに記載の非可逆回路素子であって、
    少なくとも一部の前記可変整合機構は、
    所定のリアクタンスを有する回路素子とスイッチとが並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該回路素子と当該スイッチとの接続端の一方と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路である
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
  8. 請求項1からの何れかに記載の非可逆回路素子であって、
    少なくとも一部の前記可変整合機構は、
    所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該各スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との接続端の一方と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路である
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
  9. 請求項1からの何れかに記載の非可逆回路素子であって、
    少なくとも一部の前記可変整合機構は、
    静電容量が可変する可変コンデンサを具備し、当該可変コンデンサの静電容量を変化させることにより、当該可変コンデンサの一端と他端との間のリアクタンスを変化させることが可能な回路である
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
  10. 請求項に記載の非可逆回路素子であって、
    少なくとも一部の前記可変コンデンサは、
    前記第1導体と前記第2導体とで構成されるコンデンサであり、前記第1導体と前記第2導体との距離を機械的に変化させることによって静電容量を変化させる
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
  11. 請求項に記載の非可逆回路素子であって、
    前記各可変整合機構は、それぞれ、
    所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との接続端の一方と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路であり、
    前記第1回路素子と前記第2回路素子は、それぞれ、前記各可変整合機構の前記他端に最も近い側にコンデンサを具備する
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
  12. 請求項に記載の非可逆回路素子であって、
    前記第1可変整合機構は、
    所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との接続端の一方と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路であり、
    前記第1回路素子と前記第2回路素子は、それぞれ、前記第1可変整合機構の前記他端に最も近い側にコンデンサを具備する
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
  13. 請求項2に記載の非可逆回路素子であって、
    前記第2可変整合機構は、
    所定のリアクタンスを有する第1回路素子とスイッチとが直列接続された1以上の直列回路と、所定のリアクタンスを有する第2回路素子とが、並列に接続され、当該スイッチをON・OFFすることにより、当該直列回路と当該第2回路素子との接続端の一方と、他方の接続端と、の間のリアクタンスを変化させる回路であり、
    前記第1回路素子と前記第2回路素子は、それぞれ、前記第2可変整合機構の前記他端に最も近い側にコンデンサを具備する
    ことを特徴とする非可逆回路素子。
JP2007145685A 2006-08-31 2007-05-31 非可逆回路素子 Active JP4724152B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007145685A JP4724152B2 (ja) 2006-08-31 2007-05-31 非可逆回路素子
DE602007009768T DE602007009768D1 (de) 2006-08-31 2007-08-24 Irreversibles Schaltungselement
EP07016681A EP1895616B1 (en) 2006-08-31 2007-08-24 Irreversible circuit element
CN2007101424415A CN101136501B (zh) 2006-08-31 2007-08-27 不可逆电路元件
KR1020070086482A KR101027661B1 (ko) 2006-08-31 2007-08-28 비가역회로 소자
US11/846,721 US7821351B2 (en) 2006-08-31 2007-08-29 Irreversible circuit element

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006236277 2006-08-31
JP2006236277 2006-08-31
JP2007145685A JP4724152B2 (ja) 2006-08-31 2007-05-31 非可逆回路素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008085981A JP2008085981A (ja) 2008-04-10
JP4724152B2 true JP4724152B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=38617366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007145685A Active JP4724152B2 (ja) 2006-08-31 2007-05-31 非可逆回路素子

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7821351B2 (ja)
EP (1) EP1895616B1 (ja)
JP (1) JP4724152B2 (ja)
KR (1) KR101027661B1 (ja)
CN (1) CN101136501B (ja)
DE (1) DE602007009768D1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5672394B2 (ja) 2012-02-06 2015-02-18 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
WO2014112460A1 (ja) * 2013-01-18 2014-07-24 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
WO2014115595A1 (ja) * 2013-01-23 2014-07-31 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
WO2015079792A1 (ja) * 2013-11-29 2015-06-04 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
JP6644334B2 (ja) * 2017-04-19 2020-02-12 株式会社不二機販 金型冷却孔の表面処理方法及び金型

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001036308A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Tdk Corp 集中定数型サーキュレータ

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE758313A (fr) 1969-11-03 1971-04-01 Western Electric Co Circulateur propre a fonctionner sur une bande de frequences
JPS5223540B2 (ja) * 1971-11-24 1977-06-24
JP3146094B2 (ja) * 1993-07-30 2001-03-12 三菱電機株式会社 マイクロ波半導体回路
KR970008233B1 (ko) 1994-02-21 1997-05-22 엘지전자 주식회사 화상편집장치
JP3106392B2 (ja) * 1995-07-31 2000-11-06 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
JPH0993003A (ja) * 1995-09-26 1997-04-04 Murata Mfg Co Ltd 非可逆回路素子
JP3269409B2 (ja) * 1996-07-26 2002-03-25 株式会社村田製作所 非可逆回路素子
JPH11220310A (ja) * 1997-10-15 1999-08-10 Hitachi Metals Ltd 非可逆回路素子
JP3147061B2 (ja) * 1997-11-19 2001-03-19 日本電気株式会社 基板型非可逆素子及びそれを用いた集積回路
JP3807071B2 (ja) * 1997-12-08 2006-08-09 Tdk株式会社 非可逆回路素子
JPH11239009A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Hitachi Metals Ltd 非可逆回路素子の広帯域化構造
JP4240780B2 (ja) * 2000-08-08 2009-03-18 Tdk株式会社 パワーアンプ内蔵型アイソレータ装置
JP3840957B2 (ja) * 2001-01-24 2006-11-01 株式会社村田製作所 非可逆回路素子及び通信装置
US6765453B2 (en) * 2001-04-04 2004-07-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Non-reciprocal circuit device having a thermal conductor
WO2002084783A1 (en) * 2001-04-11 2002-10-24 Kyocera Wireless Corporation Tunable isolator

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001036308A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Tdk Corp 集中定数型サーキュレータ

Also Published As

Publication number Publication date
CN101136501B (zh) 2012-12-12
CN101136501A (zh) 2008-03-05
US20080309426A1 (en) 2008-12-18
JP2008085981A (ja) 2008-04-10
EP1895616A1 (en) 2008-03-05
DE602007009768D1 (de) 2010-11-25
KR20080021528A (ko) 2008-03-07
US7821351B2 (en) 2010-10-26
EP1895616B1 (en) 2010-10-13
KR101027661B1 (ko) 2011-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6147571A (en) Dual-band multilayer bandpass filter
JP5418682B2 (ja) 非可逆回路素子
US8253510B2 (en) Non-reciprocal circuit element
JP4724152B2 (ja) 非可逆回路素子
JP5843007B2 (ja) 非可逆回路素子
WO2012172882A1 (ja) 非可逆回路素子
JP3840957B2 (ja) 非可逆回路素子及び通信装置
US7432777B2 (en) Non-reciprocal circuit element, composite electronic component, and communication apparatus
JP5089567B2 (ja) 非可逆回路素子
EP1087459B1 (en) Nonreciprocal circuit device and communication apparatus incorporating same
WO2011118278A1 (ja) 非可逆回路素子
US9748624B2 (en) Non-reciprocal circuit element
WO2014007014A1 (ja) 非可逆回路素子
EP1041664A1 (en) Dual-band non-reversible circuit device
US20230369735A1 (en) Power splitter and communication apparatus
WO2024135099A1 (ja) デジタル移相回路
JPH0993004A (ja) 非可逆回路素子
JP7387862B1 (ja) デジタル移相器
JP4066349B2 (ja) 3巻線型非可逆素子
JP3656868B2 (ja) 非可逆回路素子
WO2014115595A1 (ja) 非可逆回路素子
JPH07131207A (ja) 非可逆回路素子
JPH07131209A (ja) 非可逆回路素子
JPH11284203A (ja) 電界効果トランジスタ、半導体スイッチおよび半導体移相器
JP2005094815A (ja) 非可逆回路素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110329

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110408

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250