JP4722250B2 - 標示用粘着テープ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電防止機能を有する標示用粘着テープに関する。
本発明は、焼却時にダイオキシンなどの有害物を発生せず、静電気によるゴミや埃の付着が生じない標示用粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
標示用粘着テープは、工場、店舗、事務所および体育館等の床面に区画を標示するラインテープや工事現場及び駅構内などで危険をしめすトラ模様のテープなどに用いられる。これまでの標示用粘着テープは、基材として塩化ビニルが主に用いられている。しかし、塩化ビニルは焼却時にダイオキシンなどの有害物を発生するため、最近素材の代替が数多く検討され、ポリプロピレンなどに代替が進みつつある。
【0003】
しかし、ポリプロピレンおよびポリエチレンなどは、その表面抵抗値の高さから帯電し易く、静電気によりゴミや埃が付着しやすい。このため、ポリプロピレン等を標示用粘着テープに利用した場合、表面が汚れ、美観を損ねるため、ポリプロピレン等は適さない素材であった。この問題の解決方法として、基材または粘着剤層に導電性フィラーや界面活性剤などの帯電防止剤を練り混むことが行われる。導電性フィラーを帯電防止剤として練り混んだ場合、標示用としての色が鮮明に出し難く、また目的とする帯電防止効果を得るには、大量に添加しなければならず、大幅な製造コストアップにも繋がる。
【0004】
一方、界面活性剤などの帯電防止剤を練り混んだ場合、界面活性剤などが表面にブリードアウトしてそこから静電気を逃がし帯電防止効果を発揮する。しかし、界面活性剤は一般的に低分子量であるため、ブリードアウト量が安定せず、帯電防止効果が変化したり、表面を拭き取ると帯電防止効果が失われるという欠点がある。また、界面活性剤を基材に練り混んだ粘着テープをロール状に巻き戻すと粘着剤層表面に界面活性剤が移行し、粘着力が大きく低下するという致命的な問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、焼却時にダイオキシンなどの有害物の発生が少なく、粘着力の低下率が小さく、しかも帯電防止機能を有する標示用粘着テープを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を行った結果、主成分としてポリオレフィンを含有する基材の片面に粘着剤層を配置してなる粘着テープであって、該基材の表面抵抗値が1×1014Ω以下であり、かつ粘着力の低下率が20%以下である粘着テープが、所望の特性を有する標示用粘着テープであることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1)主成分としてポリオレフィンを含有する基材の片面に粘着剤層を配置してなる粘着テープであって、該基材の表面抵抗値が1×1014Ω以下であり、かつ粘着力の低下率が20%以下であることを特徴とする標示用粘着テープ、
(2)ポリオレフィンがポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであることを特徴とする上記(1)の標示用粘着テープ、
(3)基材が高分子型帯電防止剤を含有することを特徴とする上記(1)の標示用粘着テープ、
(4)高分子型帯電防止剤の配合量が、基材の主成分であるポリオレフィン100重量部に対して5〜50重量部であることを特徴とする上記(3)の標示用粘着テープ、
(5)高分子型帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミドであることを特徴とする上記(3)または(4)の標示用粘着テープ、
(6)高分子型帯電防止剤が、非帯電性エチレン共重合体アイオノマー樹脂であることを特徴とする上記(3)または(4)の標示用粘着テープ、
(7)基材が多層構造である上記(1)〜(6)の標示用粘着テープ、
(8)主成分としてポリオレフィンを含有する基材の片面に粘着剤層を配置してなる粘着テープであって、該基材に高分子型帯電防止剤を含有し、該基材の表面抵抗値が1×1014Ω以下であることを特徴とする標示用粘着テープ、
(9)ポリオレフィンがポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであることを特徴とする上記(8)の標示用粘着テープ、
(10)高分子型帯電防止剤の配合量が、基材の主成分であるポリオレフィン100重量部に対して5〜50重量部であることを特徴とする上記(8)の標示用粘着テープ、
(11)高分子型帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミドであることを特徴とする上記(8)の標示用粘着テープ、
(12)高分子型帯電防止剤が、非帯電性エチレン共重合体アイオノマー樹脂であることを特徴とする上記(8)の標示用粘着テープ、および
(13)基材が多層構造である上記(8)〜(12)の標示用粘着テープに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における基材の表面抵抗値は、25℃、65%RH条件下、JIS K6911で測定した値であり、好ましくは1×1014Ω以下、特に好ましくは1×1013Ω以下である。基材の表面抵抗値が1×1014Ωを越える場合、該基材を有する粘着テープは静電気によってゴミや埃などの付着により表面が汚れ易くなる。
【0008】
本発明における標示用粘着テープの粘着力の低下率は20%以下、好ましくは10%以下である。該「粘着力の低下率」とは、後記測定方法により測定した粘着力により算出され、室温保存品(室温で2日間保存した標示用粘着テープ)の粘着力に対する保存品(70℃,2d)(70℃で2日間保存した標示用粘着テープ)の粘着力の差を、室温保存品の粘着力に対する百分率で示したものである。
【0009】
本発明における基材の表面抵抗値を1×1014Ω以下とする方法として、▲1▼界面活性剤を基材表面に塗布したり、基材に練りこませたりする方法、▲2▼カーボンブラックや金属などの導電性物質を基材に配合する方法、▲3▼高分子型帯電防止剤を基材に配合する方法が挙げられ、好ましくは上記▲3▼の方法が挙げられる。
【0010】
本発明における標示用粘着テープの粘着力の低下率を20%以下とする方法としては、▲1▼導電性物質を粘着テープに配合する方法、▲2▼高分子型帯電防止剤を粘着テープに配合する方法が挙げられ、好ましくは透明性や着色性の点から上記▲2▼の方法が好ましい。尚、界面活性剤を粘着テープ表面に塗布したり、粘着テープに練りこんだりした場合には、粘着力の低下率が20%を超えることになる。
【0011】
本発明で使用する高分子型帯電防止剤として、好ましくはポリエーテルエステルアミド、およびアイオノマーが挙げられる。
【0012】
本発明におけるポリエーテルエステルアミドとは、ポリアミド形成性モノマーおよびジカルボン酸から誘導される反応性末端を有するポリアミドと反応性末端を有するポリエーテルジオールとを重縮合させて得られるものであり、ランダム共重合だけでなく、ブロック共重合体をも包含する。
【0013】
該ポリアミド形成性モノマーとしては、例えばアミノカルボン酸(例えば、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノぺラルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸など)、ラクタム(例えば、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカンラクタムなど)、ナイロン塩(例えば、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−テレフタル酸塩など)などが挙げられる。これらは、単独または2種以上を併用してもよい。これらのうち、好ましいものとしては、ω−アミノカプロン酸、12−アミノドデカン酸、カプロラクタム、ラウロラクタムおよびヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩などの脂肪族ポリアミド形成性モノマーが挙げられ、特に好ましくはカプロラクタムが挙げられる。
【0014】
ジカルボン酸としては、例えば、分子内に環状構造を有するジカルボン酸(例えば1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロへキシル−4,4’−ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム、3−スルホイソフタル酸カリウム、およびこれらの2種以上の混合物など)分子内に環状構造を有さない直鎖状または分岐鎖状ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、およびこれらの2種以上の混合物など)などが挙げられる。これらは単独または2種以上を併用してもよい。
【0015】
本発明のポリアミドは通常のポリアミドの製造方法と同様にして、製造することができる。該ポリアミドの数平均分子量は、300〜10000、好ましくは500〜5000である。
【0016】
本発明におけるポリエーテルジオールとしては、好ましくはポリオキシアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物が挙げられ、これらは単独または2種以上を併用してもよく、特に好ましくはビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物が挙げられる。該ポリオキシアルキレングリコールとしては、例えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコール、ポリオキシエチレンオキシドとポリオキシプロピレンオキシドとの共重合ジオール、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。これらのうち、ポリオキシエチレングリコールが帯電防止性の点から特に好ましい。該ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物としては、例えばビスフェノールA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロパン)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフェノールS(4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタンなどのビスフェノール類のエチレンオキシド付加物が挙げられ、好ましくはビスフェノールAおよびビスフェノールSのエチレンオキシド付加物が挙げられる。本発明の目的を阻害しない範囲であれば、これら以外のジヒドロキシ化合物を含んでいてもよく、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジオール、水素添加ポリブタンジエングリコールなどが挙げられる。
【0017】
ポリエーテルジオールの数平均分子量は、好ましくは300〜5000である。
【0018】
本発明で使用するポリエーテルエステルアミドは、以下の方法により得ることができる。▲1▼上記ポリアミド形成性モノマーとジカルボン酸との反応させてポリアミドを得、これにポリエーテルジオールを添加し、高温、減圧下で重合反応を行なう方法。▲2▼上記ポリアミド形成性モノマー、ジカルボン酸およびポリエーテルジオールを同時に反応槽に仕込み、水の存在下または非存在下に、高温で、加圧反応させることによって中間体としてポリアミドを形成させ、その後、減圧下で該ポリアミドとポリエーテルジオールとの重合反応を行なう方法。
【0019】
上記の重合反応に際しては、通常エステル化触媒が使用される。該触媒としては、リン酸などのプロトン酸、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、2B金属、4B金属および5B金属の有機酸塩、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酸化物、塩化物、水酸化物、アルコキシドなどが挙げられる。該触媒の使用量は、通常、ポリアミド形成性モノマー、ジカルボン酸およびポリエーテルジオールの合計重量に対して、0.001〜5重量%である。
【0020】
該ポリエーテルエステルアミドの基材への添加は、マスターバッチ、または基材の主成分であるポリオレフィンの構成成分と同じ成分に帯電防止剤を分散させ、ペレット状にしたもの(以下、マスターペレットとする)を経由して行う。該マスターペレットとして、例えば三洋化成工業(株)製「ペレスタットシリーズ」を利用することができる。
【0021】
本発明における非帯電性エチレン共重合体アイオノマー樹脂とは、アルカリ金属をイオン源とする非帯電性エチレン共重合体アイオノマー樹脂であり、エチレン・不飽和カルボン酸ランダム共重合体のカルボキシル基の一部もしくは全部が、アルカリ金属で中和された構造のものをいい、帯電防止効果を有するものであれば特に制限されるものではない。該アイオノマーは、含有されるカルボキシル基を全て陽イオンで中和されていなくてもよい。
【0022】
上記不飽和カルボン酸として、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。上記アルカリ金属として、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
【0023】
基材における高分子型帯電防止剤の配合量は、基材の主成分であるポリオレフィン100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは5〜30重量部である。該ポリエーテルエステルアミドの配合量が基材の主成分であるポリオレフィン100重量部に対して5重量部未満になると、帯電防止効果が乏しくなり、50重量部を越えると基材の物性(引張強度、伸長率、弾性率および引裂き強度)が大きく変わり、さらにコストが高くなる。
【0024】
本発明で使用する基材の主成分はポリオレフィンであり、該ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン;エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、およびプロピレン−メタクリル酸共重合体などのオレフィンと不飽和化合物との共重合体、並びにこれらの混合物が挙げられ、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0025】
本発明の標示用粘着テープにおける基材には、標示のための着色剤を添加することができる。本発明で使用する着色剤は、通常用いられるものでよく、例えば市販されている練りこみ型着色顔料などが挙げられ、基材への添加形態としては、ペレットのドライブレンドが挙げられる。
【0026】
着色剤の使用量は、基材100重量部に対して1〜50重量部、好ましくは2〜30重量部である。
【0027】
本発明の基材は、主成分としてポリオレフィンを含有し、さらに着色剤、および帯電防止剤を含有する。さらに、着色剤および帯電防止剤以外の添加剤として、必要に応じて、本発明の目的を阻害しない範囲で酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、ブロッキング防止剤などを含有してもよい。
【0028】
本発明の基材は、通常の成形方法で生成でき、例えば押し出し成形(例えばインフレーション法、Tダイ法)、カレンダー加工などが挙げられ、成形温度は200〜270℃である
【0029】
本発明の粘着テープは、粘着剤層と基材とからなり、該基材の粘着剤と接する面に、必要によりコロナ放電などの接着性を高めるような表面処理を施してもよい。また、該基材の粘着剤と接しない面に必要により、離型剤の塗布などの巻き戻しを軽減するような表面処理を施してもよい。
【0030】
本発明で使用する粘着剤は、例えばアクリル系、天然ゴム系、合成ゴム系、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル系、スチレン−イソプレンブロック共重合体系、およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体系が挙げられ、これらを1種または2種以上用いてもよく、貼り合わせる被着体に合わせて、これらの中から選択すればよい。
【0031】
本発明の粘着剤には、必要に応じてスリップ剤、酸化防止剤などの添加剤を含有してもよい。
【0032】
本発明の標示用粘着テープは、通常の粘着テープの作製方法と同様に行うことができ、例えば粘着剤を加熱溶融した後、これを上記方法により成形した基材に塗布することにより得ることができる。
【0033】
基材および粘着剤層の厚みは用途によって異なり、基材の厚みは10〜2000μm、好ましくは30〜800μmであり、粘着剤層の厚みは5〜300μm、好ましくは10〜180μmである。
【0034】
本発明の基材は単層または多層構造であり、多層構造の基材において少なくとも粘着剤層を配置していない側の最外層の表面抵抗値が1×1014Ω以下であればよく、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、上記ポリオレフィンを主成分として含有する層以外の第3層を、最外層以外に配置していてもよい。第3層としては、粘着剤と密着性のよい樹脂からなる層であれば特に限定はない。
【0035】
【実施例】
本発明を実施例および比較例を挙げて、以下に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
プロピレンホモポリマー(住友化学工業(株)製ノーブレンFS−2011D)70重量部、白色カラーペレット(大日本インキ化学工業(株)PEONY)10重量部、およびポリエーテルエステルアミドを含有したマスターペレット(三洋化成工業(株)製ペレスタット3170)20重量部をドライブレンドし、T型ダイス押出し成形機(40mmφ)にて樹脂温度220℃で押し出して厚さ100μmのフィルムを成形した。フィルムの片面にシリコーン系離型剤(信越化学工業(株)製KNS−309/PL−8=100/2重量比混合物)を1.0μmの厚さで塗布し、もう一方の面にスチレン−イソプレン共重合体系粘着剤(シェル化学(株)製 クレイトン1107/ヤスハラケミカル(株)製 クリアロンM−105=50/50重量比混合物)を50μmの厚さで塗布し、標示用粘着テープを得た。
【0036】
実施例2〜5、比較例1〜4
表1または2のような配合よりなる基材を使用して、実施例1と同様にして標示用粘着テープを得た。
【0037】
【表1】
Figure 0004722250
【0038】
【表2】
Figure 0004722250
【0039】
表1および2での各略語の意味を以下に示す。また、表中の配合量は全て重量部である。
主成分
プロピレン:プロピレンホモポリマー(住友化学工業(株)製ノーブレンFS−2011D)
エチレン−プロピレン:エチレン−プロピレンランダム共重合体(住友化学工業(株)製ノーブレンS−131)
着色剤
カラーペレット:白色カラーペレット(大日本インキ化学工業(株)製PEONY)
帯電防止剤
ポリエーテルエステルアミド:ポリエーテルエステルアミドを含有したマスターペレット(三洋化成工業(株)製ペレスタット3170)
アイオノマー:アルカリ金属をイオン源とする非帯電性エチレン共重合体アイオノマー樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製SD−100)
プラスチック用1:多価アルコール系誘導体のプラスチック用帯電防止剤(第一工業製薬(株)製レジスタットPE132)/エチレン−プロピレンランダム共重合体(住友化学工業(株)製ノーブレンS−131)(5重量部/95重量部)を二軸混練り機でマスターバッチ化したもの
プラスチック用2:多価アルコール系誘導体のプラスチック用帯電防止剤(第一工業製薬(株)製レジスタットPE139)/エチレン−プロピレンランダム共重合体(住友化学工業(株)製ノーブレンS−131)(5重量部/95重量部)を二軸混練り機でマスターバッチ化したもの
【0040】
実験例
上記の実施例1〜5および比較例1〜4で得られた標示用粘着テープに対する各特性試験を、以下のように行った。得られた結果を表3に示す。
▲1▼粘着力
室温で2日間保存した標示用粘着テープ(室温保存品)、および70℃で2日間保存した標示用粘着テープ(保存品(70℃,2d))を、それぞれ20mm幅にカットし、ステンレス板に2kgのゴムローラーを1往復させて貼り付け、23℃で30分放置後、引っ張り速度300mm/分、剥離角度180°の条件で引っ張り試験機にて粘着力(室温保存品、保存品(70℃、2d)の粘着力をそれぞれA1、A2とする)を測定した。得られた粘着力(A1、A2)と下式から、粘着力の低下率を算出した。
【0041】
【数1】
Figure 0004722250
【0042】
▲2▼被着体への汚染性
上記の粘着試験で得られた、標示用粘着テープ(保存品(70℃,2d))を剥離した後のステンレス板表面における汚染の有無を目視により評価した。
○:汚染なし、×:汚染あり
【0043】
▲3▼表面抵抗値
JIS K 6911「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に規定の方法に準じて、25℃、65%RHの雰囲気下で、標示用粘着テープの表面、つまり離型処理面の表面抵抗値を測定した。
【0044】
▲4▼表面汚れ性
標示用粘着テープを幅50mm×長さ2mにカットし、これをウレタン塗装した事務所の床面に貼り付け、1週間後のテープ表面の汚れを目視にて判定した。
○:汚れなし、×:汚れあり
【0045】
【表3】
Figure 0004722250
【0046】
表3より、表面抵抗値が高い粘着テープの場合(比較例1および2)、粘着テープの表面が汚れ易くなり、粘着力の低下率が大きい粘着テープの場合(比較例3および4)、被着体への汚染を引き起こすことが分かった。これに比べ、本発明の場合には、表面抵抗値が低いためテープ表面に汚れが付着せず、かつ粘着力の低下率が小さいため被着体を汚染しないことが分かった。
【0047】
【発明の効果】
本発明により、焼却によるダイオキシンなどの有害物の発生が少なく、粘着力の低下率が小さく、帯電防止効果を有する標示用粘着テープを提供することができる。これにより、本発明の標示用粘着テープを、工場、店舗、事務所、体育館、工場現場、および駅構内などで使用することができる。

Claims (5)

  1. 主成分としてポリオレフィンを含有する基材の片面に粘着剤層を配置してなる粘着テープであって、該基材に高分子型帯電防止剤を含有し、高分子型帯電防止剤がポリエーテルエステルアミドまたは非帯電性エチレン共重合体アイオノマー樹脂であり、該基材の表面抵抗値が1×1014Ω以下であることを特徴とする標示用粘着テープ。
  2. 下式から算出される粘着力の低下率が、20%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の標示用粘着テープ。
    Figure 0004722250
    (式中、A1は室温で2日間保存した標示用粘着テープの粘着力を示し、A2は70℃で2日間保存した標示用粘着テープの粘着力を示す。)
  3. ポリオレフィンがポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の標示用粘着テープ。
  4. 高分子型帯電防止剤の配合量が、基材の主成分であるポリオレフィン100重量部に対して5〜50重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の標示用粘着テープ。
  5. 基材が多層構造である請求項のいずれか1項に記載の標示用粘着テープ。
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