JPH0940924A - 表面保護フィルム - Google Patents
表面保護フィルムInfo
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- JPH0940924A JPH0940924A JP19021095A JP19021095A JPH0940924A JP H0940924 A JPH0940924 A JP H0940924A JP 19021095 A JP19021095 A JP 19021095A JP 19021095 A JP19021095 A JP 19021095A JP H0940924 A JPH0940924 A JP H0940924A
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- conductive layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プラスチックの特性を利用し、簡単な設備と
少ない作業工数で製造でき、且つ、表面保護フィルムを
剥離する際に被保護物及び表面保護フィルムに発生する
静電気により、被保護物表面等に空気中の埃や塵を吸着
したり、被保護物表面から剥離しつつある表面保護フィ
ルムが作業者の手足に纏わり付き、更に、表面保護フィ
ルムと作業者、作業者と床面との間で上記帯電した静電
気がスパークを発して放電し作業者にショックを与える
等の作業性に難点のない表面保護フィルムを提供する。 【解決手段】 金属イオンとしてカリウムを使用したア
イオノマー樹脂100重量部に、ポリオレフィン系樹脂
3〜50重量部を配合した導電層を有する基材フィルム
の一面に粘着剤層が設けられてなることを特徴とする表
面保護フィルム。
少ない作業工数で製造でき、且つ、表面保護フィルムを
剥離する際に被保護物及び表面保護フィルムに発生する
静電気により、被保護物表面等に空気中の埃や塵を吸着
したり、被保護物表面から剥離しつつある表面保護フィ
ルムが作業者の手足に纏わり付き、更に、表面保護フィ
ルムと作業者、作業者と床面との間で上記帯電した静電
気がスパークを発して放電し作業者にショックを与える
等の作業性に難点のない表面保護フィルムを提供する。 【解決手段】 金属イオンとしてカリウムを使用したア
イオノマー樹脂100重量部に、ポリオレフィン系樹脂
3〜50重量部を配合した導電層を有する基材フィルム
の一面に粘着剤層が設けられてなることを特徴とする表
面保護フィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面保護フィルム
に関し、更に詳しくは、乾燥した雰囲気下においても剥
離や摩擦等によって静電気が発生しにくく、放電し易い
帯電防止型表面保護フィルムに関する。
に関し、更に詳しくは、乾燥した雰囲気下においても剥
離や摩擦等によって静電気が発生しにくく、放電し易い
帯電防止型表面保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】表面保護フィルムに用いられる粘着性シ
ートは、支持体の一面に粘着剤層が、他面に剥離層が設
けられてロール状に巻重されるか、又は、上記粘着性シ
ートの粘着剤層に離型紙を貼付してロール状に巻重され
て製造され、保管され、使用に際して、上記ロール状に
巻重された粘着性シートを巻き戻し、離型紙が貼付され
ている場合にはこれを剥離して被保護物表面に仮着され
る。
ートは、支持体の一面に粘着剤層が、他面に剥離層が設
けられてロール状に巻重されるか、又は、上記粘着性シ
ートの粘着剤層に離型紙を貼付してロール状に巻重され
て製造され、保管され、使用に際して、上記ロール状に
巻重された粘着性シートを巻き戻し、離型紙が貼付され
ている場合にはこれを剥離して被保護物表面に仮着され
る。
【0003】上記表面保護フィルムを剥離する際に被保
護物及び表面保護フィルムに発生する静電気により、被
保護物表面等に空気中の埃や塵を吸着したり、被保護物
表面から剥離しつつある表面保護フィルムが作業者の手
足に纏わり付き、更に、表面保護フィルムと作業者、作
業者と床面との間で上記帯電した静電気がスパークを発
して放電し作業者にショックを与える等作業性に難点を
有するものであった。
護物及び表面保護フィルムに発生する静電気により、被
保護物表面等に空気中の埃や塵を吸着したり、被保護物
表面から剥離しつつある表面保護フィルムが作業者の手
足に纏わり付き、更に、表面保護フィルムと作業者、作
業者と床面との間で上記帯電した静電気がスパークを発
して放電し作業者にショックを与える等作業性に難点を
有するものであった。
【0004】上記粘着性シートに帯電防止性能を付与す
る試みとして、例えば、特開平2−295732号公報
には、基材フィルム(1)の片面に金属または金属酸化
物による導電性薄層(2)を設けると共に、該導電性薄
層(2)上に帯電防止性物質を混入した保護被膜層
(3)を設け、基材フィルム(1)の他面に接着剤層
(4)を設けた帯電防止用プラスチックシートが開示さ
れている。
る試みとして、例えば、特開平2−295732号公報
には、基材フィルム(1)の片面に金属または金属酸化
物による導電性薄層(2)を設けると共に、該導電性薄
層(2)上に帯電防止性物質を混入した保護被膜層
(3)を設け、基材フィルム(1)の他面に接着剤層
(4)を設けた帯電防止用プラスチックシートが開示さ
れている。
【0005】しかし、上記特開平2−295732号公
報に開示されている帯電防止用プラスチックシートは、
基材フィルム(1)に導電性を付与するために、金属ま
たは金属酸化物による導電性薄層(2)を形成するため
の装置及び工程を必要とし、更に、上記導電性薄層
(2)を保護し、且つ、該基材フィルム(1)表面を導
電性のものにするために帯電防止剤を混入した保護被膜
層(3)を設けるための装置及び工程を必要とし、製造
装置が複雑で高価なものとなり、従って作業工数をも過
大に必要とするものであって製品コストが過大なものと
なる。更に、上記保護被膜層のように導電性微粒子を練
り込んだものを製造するには、基材フィルム原料に導電
性微粒子を均一に分散させることが難しく、導電性が不
安定になったり、フィルム成形時にクラッキングを生じ
易いという問題がある。
報に開示されている帯電防止用プラスチックシートは、
基材フィルム(1)に導電性を付与するために、金属ま
たは金属酸化物による導電性薄層(2)を形成するため
の装置及び工程を必要とし、更に、上記導電性薄層
(2)を保護し、且つ、該基材フィルム(1)表面を導
電性のものにするために帯電防止剤を混入した保護被膜
層(3)を設けるための装置及び工程を必要とし、製造
装置が複雑で高価なものとなり、従って作業工数をも過
大に必要とするものであって製品コストが過大なものと
なる。更に、上記保護被膜層のように導電性微粒子を練
り込んだものを製造するには、基材フィルム原料に導電
性微粒子を均一に分散させることが難しく、導電性が不
安定になったり、フィルム成形時にクラッキングを生じ
易いという問題がある。
【0006】又、特開昭62−163776号公報に
は、プラスチックフィルムに、カーボンブラックとバイ
ンダーとを含む導電性塗料を透視可能に薄く塗布し、そ
の上に薄いコート層を塗布する透視可能な導電性フィル
ムの製造方法に於て、上記導電性塗料として、ポリビニ
ルピロリドンをバインダーとして含む導電性塗料を使用
する導電性フィルムの製造方法が開示されている。
は、プラスチックフィルムに、カーボンブラックとバイ
ンダーとを含む導電性塗料を透視可能に薄く塗布し、そ
の上に薄いコート層を塗布する透視可能な導電性フィル
ムの製造方法に於て、上記導電性塗料として、ポリビニ
ルピロリドンをバインダーとして含む導電性塗料を使用
する導電性フィルムの製造方法が開示されている。
【0007】しかし、上記特開昭62−163776号
公報に開示されている導電性フィルムの製造方法には、
プラスチックフィルムに導電性を付与するために、カー
ボンブラックとバインダーとを含む導電性塗料を透視可
能に薄く塗布するための装置及び工程を必要とし、更
に、上記導電性塗料の層を保護するための薄いコート層
を塗布する装置及び工程を必要とし、前記特開平2−2
95732号公報に開示されている帯電防止用プラスチ
ックシート同様、製造装置が複雑で高価なものとなり、
従って作業工数をも過大に必要とするものであって製品
コストが過大なものとなる。又、導電性のない保護層が
最外層となるために、絶縁性の被保護物表面から剥離し
たり、摩擦を受けると発生する静電気が放電され難く、
被保護物表面の帯電を防止する効果が不充分である。
公報に開示されている導電性フィルムの製造方法には、
プラスチックフィルムに導電性を付与するために、カー
ボンブラックとバインダーとを含む導電性塗料を透視可
能に薄く塗布するための装置及び工程を必要とし、更
に、上記導電性塗料の層を保護するための薄いコート層
を塗布する装置及び工程を必要とし、前記特開平2−2
95732号公報に開示されている帯電防止用プラスチ
ックシート同様、製造装置が複雑で高価なものとなり、
従って作業工数をも過大に必要とするものであって製品
コストが過大なものとなる。又、導電性のない保護層が
最外層となるために、絶縁性の被保護物表面から剥離し
たり、摩擦を受けると発生する静電気が放電され難く、
被保護物表面の帯電を防止する効果が不充分である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、プラスチックの特性を利用し、簡単な設備と少ない
作業工数で製造でき、且つ、表面保護フィルムを剥離す
る際に被保護物及び表面保護フィルムに発生する静電気
により、被保護物表面等に空気中の埃や塵を吸着した
り、被保護物表面から剥離しつつある表面保護フィルム
が作業者の手足に纏わり付き、更に、表面保護フィルム
と作業者、作業者と床面との間で上記帯電した静電気が
スパークを発して放電し作業者にショックを与える等の
作業性に難点のない表面保護フィルムを提供することに
ある。
に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、プラスチックの特性を利用し、簡単な設備と少ない
作業工数で製造でき、且つ、表面保護フィルムを剥離す
る際に被保護物及び表面保護フィルムに発生する静電気
により、被保護物表面等に空気中の埃や塵を吸着した
り、被保護物表面から剥離しつつある表面保護フィルム
が作業者の手足に纏わり付き、更に、表面保護フィルム
と作業者、作業者と床面との間で上記帯電した静電気が
スパークを発して放電し作業者にショックを与える等の
作業性に難点のない表面保護フィルムを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属イオンと
してカリウムを使用したアイオノマー樹脂100重量部
に、ポリオレフィン系樹脂3〜50重量部を配合した導
電層を有する基材フィルムの一面に粘着剤層が設けられ
てなることを特徴とする表面保護フィルムをその要旨と
するものである。
してカリウムを使用したアイオノマー樹脂100重量部
に、ポリオレフィン系樹脂3〜50重量部を配合した導
電層を有する基材フィルムの一面に粘着剤層が設けられ
てなることを特徴とする表面保護フィルムをその要旨と
するものである。
【0010】金属イオンとしてカリウムを使用したアイ
オノマー樹脂は、エチレン−メタクリル酸共重合体のカ
ルボン酸基の一部が金属陽イオンによって分子間で架橋
された構造を持つために、それ自体が導電性を有する。
従って、導電性物質を界面活性剤等で練り込み、分散さ
せる必要がなく、基材フィルムの成形と同時に導電性を
付与することができる。
オノマー樹脂は、エチレン−メタクリル酸共重合体のカ
ルボン酸基の一部が金属陽イオンによって分子間で架橋
された構造を持つために、それ自体が導電性を有する。
従って、導電性物質を界面活性剤等で練り込み、分散さ
せる必要がなく、基材フィルムの成形と同時に導電性を
付与することができる。
【0011】しかし、他のアイオノマー樹脂に使用され
ているナトリウム、亜鉛等の金属陽イオンは樹脂中での
状態が非電離状態にあるため、カリウムを用いたものと
は逆に電荷を蓄積するために導電性が得られない。
ているナトリウム、亜鉛等の金属陽イオンは樹脂中での
状態が非電離状態にあるため、カリウムを用いたものと
は逆に電荷を蓄積するために導電性が得られない。
【0012】本発明におけるアイオノマー樹脂を用いた
導電層は、上記アイオノマー樹脂100重量部に対しポ
リオレフィン系樹脂3〜50重量部、好ましくは10〜
30重量部を配合した樹脂組成物からなるものである。
導電層は、上記アイオノマー樹脂100重量部に対しポ
リオレフィン系樹脂3〜50重量部、好ましくは10〜
30重量部を配合した樹脂組成物からなるものである。
【0013】上記アイオノマー樹脂に配合されるポリオ
レフィン樹脂の量が、アイオノマー樹脂100重量部に
対し3重量部未満の場合、得られる導電層のフィルムの
引き裂き強度が低下し、逆に上記配合量が50重量部を
超えると表面固有抵抗が10 10Ω/□以下にはならず、
導電性が低下するのでいずれも好ましくない。
レフィン樹脂の量が、アイオノマー樹脂100重量部に
対し3重量部未満の場合、得られる導電層のフィルムの
引き裂き強度が低下し、逆に上記配合量が50重量部を
超えると表面固有抵抗が10 10Ω/□以下にはならず、
導電性が低下するのでいずれも好ましくない。
【0014】上記導電層は、本発明の表面保護フィルム
において、露出表面を形成するように上記導電層のみか
らなる基材フィルムとしてもよく、又、上記導電層の一
面にポリオレフィン系樹脂を積層し、該ポリオレフィン
系樹脂層に粘着剤層を設ける如く構成してもよい。又、
上記導電層の表面にその導電性を大きく低下させること
のない薄い保護層を設けた2層もしくは3層以上の基材
フィルムとしてもよい。
において、露出表面を形成するように上記導電層のみか
らなる基材フィルムとしてもよく、又、上記導電層の一
面にポリオレフィン系樹脂を積層し、該ポリオレフィン
系樹脂層に粘着剤層を設ける如く構成してもよい。又、
上記導電層の表面にその導電性を大きく低下させること
のない薄い保護層を設けた2層もしくは3層以上の基材
フィルムとしてもよい。
【0015】上記導電層やポリオレフィン系樹脂層を形
成する方法としては、特に限定されるものではないが、
上記基材を構成する各層を別個に成形し、これをラミネ
ーター等の貼合わせ装置を用いて積層してもよく、又、
Tダイ法、インフレーション法による多層押出成形法に
よって一挙に成形されてもよい。
成する方法としては、特に限定されるものではないが、
上記基材を構成する各層を別個に成形し、これをラミネ
ーター等の貼合わせ装置を用いて積層してもよく、又、
Tダイ法、インフレーション法による多層押出成形法に
よって一挙に成形されてもよい。
【0016】上記アイオノマー樹脂である導電層の一面
もしくは両面に設けられるポリオレフィン系樹脂層は、
導電層によく密着し、所望の耐磨耗性、耐ブロッキング
性、滑り性、透明性等を有するものを選択すればよく、
粘着剤層との密着性をよくするために該ポリオレフィン
樹脂層の表面にコロナ放電処理を施しておくことが好ま
しい。
もしくは両面に設けられるポリオレフィン系樹脂層は、
導電層によく密着し、所望の耐磨耗性、耐ブロッキング
性、滑り性、透明性等を有するものを選択すればよく、
粘着剤層との密着性をよくするために該ポリオレフィン
樹脂層の表面にコロナ放電処理を施しておくことが好ま
しい。
【0017】上記ポリオレフィン系樹脂としては、例え
ば、高圧条件下で得られるポリマーや低圧条件下、チー
グラーナッタ触媒やメタロセン触媒を各々単独或いは併
用して得られるポリマー(特にメタロセン触媒を用いて
重合したポリマーは、分子量分布が狭く、又、ヒートシ
ール性に優れている。)等からなる低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合
体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合
体、ポリプロピレン、プロピレンを主体とし、これと共
重合し得る他のモノマーとのランダムコポリマー、ブロ
ックコポリマー等が挙げられ、これらは単独で用いられ
てもよく、2種以上が併用されてもよい。上記ポリオレ
フィン系樹脂には、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、滑剤、充填剤、着色剤等の添加剤が添加されて
もよい。
ば、高圧条件下で得られるポリマーや低圧条件下、チー
グラーナッタ触媒やメタロセン触媒を各々単独或いは併
用して得られるポリマー(特にメタロセン触媒を用いて
重合したポリマーは、分子量分布が狭く、又、ヒートシ
ール性に優れている。)等からなる低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合
体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体、エチレン−n−ブチルアクリレート共重合
体、ポリプロピレン、プロピレンを主体とし、これと共
重合し得る他のモノマーとのランダムコポリマー、ブロ
ックコポリマー等が挙げられ、これらは単独で用いられ
てもよく、2種以上が併用されてもよい。上記ポリオレ
フィン系樹脂には、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、滑剤、充填剤、着色剤等の添加剤が添加されて
もよい。
【0018】上記金属イオンとしてカリウムを使用した
アイオノマー樹脂を主体とする導電層の一面もしくは両
面に設けられるポリオレフィン系樹脂層の厚さは、用途
により異なるが、上記金属イオンとしてカリウムを使用
したアイオノマー樹脂を主体とする導電層と併せて一般
に10〜80μm程度となるようにするのが適当であ
る。
アイオノマー樹脂を主体とする導電層の一面もしくは両
面に設けられるポリオレフィン系樹脂層の厚さは、用途
により異なるが、上記金属イオンとしてカリウムを使用
したアイオノマー樹脂を主体とする導電層と併せて一般
に10〜80μm程度となるようにするのが適当であ
る。
【0019】上記ポリオレフィン系樹脂層に積層される
粘着剤層を構成する粘着剤は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合体(EMMA)、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体(SIS)、上記不飽和基を残存するブロック共
重合体を水素添加して得られるスチレン−エチレン−ブ
チレン−スチレンブロック共重合体等のブロック共重合
体等をベースポリマーとし、これに必要に応じて紫外線
吸収剤、酸化防止剤、粘着付与樹脂、可塑剤、滑剤、充
填剤、着色剤等の添加剤が適宜添加された粘着剤組成物
が使用される。
粘着剤層を構成する粘着剤は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合体(EMMA)、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体(SIS)、上記不飽和基を残存するブロック共
重合体を水素添加して得られるスチレン−エチレン−ブ
チレン−スチレンブロック共重合体等のブロック共重合
体等をベースポリマーとし、これに必要に応じて紫外線
吸収剤、酸化防止剤、粘着付与樹脂、可塑剤、滑剤、充
填剤、着色剤等の添加剤が適宜添加された粘着剤組成物
が使用される。
【0020】上記粘着剤層を上記ポリオレフィン系樹脂
層に積層する手段は、該粘着剤層を押出ラミネーション
法によって単独で押出し、上記ポリオレフィン系樹脂層
上に粘着剤層を形成してもよく、又、前記金属イオンと
してカリウムを使用したアイオノマー樹脂を主体とする
導電層及び上記ポリオレフィン系樹脂層と共に、Tダイ
法、インフレーション法等による多層成形によれば、複
数層を一挙に積層製膜することができる。
層に積層する手段は、該粘着剤層を押出ラミネーション
法によって単独で押出し、上記ポリオレフィン系樹脂層
上に粘着剤層を形成してもよく、又、前記金属イオンと
してカリウムを使用したアイオノマー樹脂を主体とする
導電層及び上記ポリオレフィン系樹脂層と共に、Tダイ
法、インフレーション法等による多層成形によれば、複
数層を一挙に積層製膜することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、実施例及び比較例を示し
て本発明を更に詳しく説明する。
て本発明を更に詳しく説明する。
【0022】(実施例1)インフレーション法により、
金属イオンとしてカリウムを使用したアイオノマー樹脂
(三井デュポンポリケミカル社製、MFR0.5dg/
分、密度0.95g/cm3 、融点93℃)100重量
部、低密度ポリエチレン(三井石油化学社製、商品名:
ミラソン12)30重量部からなる厚さ40μmの導電
層のみの基材フィルムの一面に粘着剤層としてエチレン
−酢酸ビニル共重合体(三菱化学社製、商品名:EVA
25K)を厚さ20μmとなるように共押出し、総厚さ
60μmの表面保護フィルムを作製した。
金属イオンとしてカリウムを使用したアイオノマー樹脂
(三井デュポンポリケミカル社製、MFR0.5dg/
分、密度0.95g/cm3 、融点93℃)100重量
部、低密度ポリエチレン(三井石油化学社製、商品名:
ミラソン12)30重量部からなる厚さ40μmの導電
層のみの基材フィルムの一面に粘着剤層としてエチレン
−酢酸ビニル共重合体(三菱化学社製、商品名:EVA
25K)を厚さ20μmとなるように共押出し、総厚さ
60μmの表面保護フィルムを作製した。
【0023】(実施例2)実施例1の導電層と同組成の
厚さ30μmの導電層の両面に低密度ポリエチレンを各
々厚さ10μm、総厚さ40μmの複合フィルムを成形
した。このフィルムの一面をコロナ放電処理を施し、ア
クリル系粘着剤100重量部、トルエン100重量部、
芳香族イソシアネート系架橋剤2重量部との混合溶液を
コンマコーターを用いて乾燥後の厚さが10μmとなる
ように塗布し、80℃で1分間乾燥して表面保護フィル
ムを作製した。この表面保護フィルムは透明性がよいの
で、これを貼付した保護物を透視することができた。
厚さ30μmの導電層の両面に低密度ポリエチレンを各
々厚さ10μm、総厚さ40μmの複合フィルムを成形
した。このフィルムの一面をコロナ放電処理を施し、ア
クリル系粘着剤100重量部、トルエン100重量部、
芳香族イソシアネート系架橋剤2重量部との混合溶液を
コンマコーターを用いて乾燥後の厚さが10μmとなる
ように塗布し、80℃で1分間乾燥して表面保護フィル
ムを作製した。この表面保護フィルムは透明性がよいの
で、これを貼付した保護物を透視することができた。
【0024】(実施例3)実施例1の低密度ポリエチレ
ンの配合量を15重量部に変更し、厚さ30μmの導電
層とし、該導電層の両面に低密度ポリエチレンを各々厚
さ10μm、総厚さ50μmの複合フィルムを成形し
た。このフィルムの一面をコロナ放電処理を施し、実施
例2と同様に厚さ10μmのアクリル系粘着剤層を積層
して表面保護フィルムを作製した。この表面保護フィル
ムは透明性がよいので、これを貼付した保護物を透視す
ることができた。
ンの配合量を15重量部に変更し、厚さ30μmの導電
層とし、該導電層の両面に低密度ポリエチレンを各々厚
さ10μm、総厚さ50μmの複合フィルムを成形し
た。このフィルムの一面をコロナ放電処理を施し、実施
例2と同様に厚さ10μmのアクリル系粘着剤層を積層
して表面保護フィルムを作製した。この表面保護フィル
ムは透明性がよいので、これを貼付した保護物を透視す
ることができた。
【0025】(比較例1)実施例1の金属イオンとして
カリウムを使用したアイオノマー樹脂100重量部と低
密度ポリエチレン2重量部の混合樹脂を厚さ40μm、
その一面に粘着剤層としてエチレン−酢酸ビニル共重合
体(三菱化学社製、商品名:EVA25K)を厚さ20
μmに共押出し、総厚さ60μmの表面保護フィルムを
作製した。
カリウムを使用したアイオノマー樹脂100重量部と低
密度ポリエチレン2重量部の混合樹脂を厚さ40μm、
その一面に粘着剤層としてエチレン−酢酸ビニル共重合
体(三菱化学社製、商品名:EVA25K)を厚さ20
μmに共押出し、総厚さ60μmの表面保護フィルムを
作製した。
【0026】(比較例2)実施例1の金属イオンとして
カリウムを使用したアイオノマー樹脂100重量部と低
密度ポリエチレン60重量部の混合樹脂を厚さ40μ
m、その一面に粘着剤層としてエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱化学社製、商品名:EVA25K)を厚さ
20μmに共押出し、総厚さ60μmの表面保護フィル
ムを作製した。
カリウムを使用したアイオノマー樹脂100重量部と低
密度ポリエチレン60重量部の混合樹脂を厚さ40μ
m、その一面に粘着剤層としてエチレン−酢酸ビニル共
重合体(三菱化学社製、商品名:EVA25K)を厚さ
20μmに共押出し、総厚さ60μmの表面保護フィル
ムを作製した。
【0027】実施例及び比較例で得られた表面保護フィ
ルムについて、以下の項目の性能評価試験を行った。そ
の結果を表1に示す。 試験項目 1.表面抵抗率:JIS K6911に準拠 表面保護フィルム表面に直流電圧500V印加、1分後
に測定。 2.摩擦帯電圧:粘着剤層と反対側のテープ基材面をエ
ポキシ樹脂に15cmの距離で20回摩擦した後エポキ
シ樹脂表面の帯電圧を静電場測定機で測定。 3.剥離帯電量:エポキシ樹脂表面に表面保護フィルム
を2kgのローラーを1往復させて貼り合わせた。その
後、300mm/分の速度で剥離したときの粘着剤層面
の帯電量を測定。 4.被着体の非汚染性:エポキシ樹脂表面の初期のぬれ
性(A)と、そのエポキシ樹脂に表面保護フィルムを貼
り付けて剥離した後のぬれ性(B)をぬれ指示薬によっ
て測定。(B/A)×100%で表した。この値が高い
程被着体の汚染が少ないことを示す。 5.引裂強度:JIS K7128に準拠 B法(エルメンドルフ引裂法)によって測定した。
ルムについて、以下の項目の性能評価試験を行った。そ
の結果を表1に示す。 試験項目 1.表面抵抗率:JIS K6911に準拠 表面保護フィルム表面に直流電圧500V印加、1分後
に測定。 2.摩擦帯電圧:粘着剤層と反対側のテープ基材面をエ
ポキシ樹脂に15cmの距離で20回摩擦した後エポキ
シ樹脂表面の帯電圧を静電場測定機で測定。 3.剥離帯電量:エポキシ樹脂表面に表面保護フィルム
を2kgのローラーを1往復させて貼り合わせた。その
後、300mm/分の速度で剥離したときの粘着剤層面
の帯電量を測定。 4.被着体の非汚染性:エポキシ樹脂表面の初期のぬれ
性(A)と、そのエポキシ樹脂に表面保護フィルムを貼
り付けて剥離した後のぬれ性(B)をぬれ指示薬によっ
て測定。(B/A)×100%で表した。この値が高い
程被着体の汚染が少ないことを示す。 5.引裂強度:JIS K7128に準拠 B法(エルメンドルフ引裂法)によって測定した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルムは、叙上の如
く構成されているので、表面保護フィルムの表面の摩擦
や使用に際して巻回された表面保護フィルムから表面保
護フィルムを引出し、又は、被保護物から貼合わされた
表面保護フィルムを剥離する際に静電気の発生が少な
く、且つ、速やかに放電中和され、表面保護フィルムや
被保護物表面を帯電し続けることがないので、気中の塵
埃を付着して被保護物表面や表面保護フィルム表面を汚
すことがないく、被保護物の商品価値を高からしめるも
のである。更に、本発明の表面保護フィルムは、引裂強
度等の機械的強度が大きいものであるので、使用に際
し、該表面保護フィルムを破損することなく、強い力で
引出し、引剥がすことができ、作業性良く貼合わせや剥
離作業を遂行できる。
く構成されているので、表面保護フィルムの表面の摩擦
や使用に際して巻回された表面保護フィルムから表面保
護フィルムを引出し、又は、被保護物から貼合わされた
表面保護フィルムを剥離する際に静電気の発生が少な
く、且つ、速やかに放電中和され、表面保護フィルムや
被保護物表面を帯電し続けることがないので、気中の塵
埃を付着して被保護物表面や表面保護フィルム表面を汚
すことがないく、被保護物の商品価値を高からしめるも
のである。更に、本発明の表面保護フィルムは、引裂強
度等の機械的強度が大きいものであるので、使用に際
し、該表面保護フィルムを破損することなく、強い力で
引出し、引剥がすことができ、作業性良く貼合わせや剥
離作業を遂行できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 金属イオンとしてカリウムを使用したア
イオノマー樹脂100重量部に、ポリオレフィン系樹脂
3〜50重量部を配合した導電層を有する基材フィルム
の一面に粘着剤層が設けられてなることを特徴とする表
面保護フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19021095A JPH0940924A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 表面保護フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19021095A JPH0940924A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 表面保護フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0940924A true JPH0940924A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16254305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19021095A Pending JPH0940924A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | 表面保護フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0940924A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001279202A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-10 | Nitto Denko Corp | 標示用粘着テープ |
JP2002114951A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-16 | Nitto Denko Corp | ラインテープ |
WO2003008134A3 (en) * | 2001-07-16 | 2003-10-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Surface protection film |
JP2008194886A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 表面保護フィルム |
JP2009263510A (ja) * | 2008-04-25 | 2009-11-12 | Mitsui Chemicals Inc | 表面保護フィルム |
WO2013070340A1 (en) | 2011-11-07 | 2013-05-16 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method to form an aqueous dispersion of an ionomer-polyolefin blend |
-
1995
- 1995-07-26 JP JP19021095A patent/JPH0940924A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001279202A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-10 | Nitto Denko Corp | 標示用粘着テープ |
JP4722250B2 (ja) * | 2000-03-30 | 2011-07-13 | 日東電工株式会社 | 標示用粘着テープ |
JP2002114951A (ja) * | 2000-10-06 | 2002-04-16 | Nitto Denko Corp | ラインテープ |
WO2003008134A3 (en) * | 2001-07-16 | 2003-10-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Surface protection film |
US7084516B2 (en) | 2001-07-16 | 2006-08-01 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Surface protection film |
JP2008194886A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 表面保護フィルム |
JP2009263510A (ja) * | 2008-04-25 | 2009-11-12 | Mitsui Chemicals Inc | 表面保護フィルム |
WO2013070340A1 (en) | 2011-11-07 | 2013-05-16 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method to form an aqueous dispersion of an ionomer-polyolefin blend |
US8841379B2 (en) | 2011-11-07 | 2014-09-23 | E I Du Pont De Nemours And Company | Method to form an aqueous dispersion of an ionomer-polyolefin blend |
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