JP4722249B2 - 接着力経日上昇性粘着剤、及び粘着テープ又はシート - Google Patents

接着力経日上昇性粘着剤、及び粘着テープ又はシート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粘着剤とこの粘着剤で構成された粘着剤層を有する粘着テープ又は粘着シートに関する。より詳細には、被着体に貼り付けた直後には接着力が低く、再剥離することが可能であるが、貼り付け後の経日により、接着力が上昇し強固な接合力を発現する粘着剤及び粘着テープ又は粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
粘着テープ又は粘着シートは金属、ガラス、木材、紙、段ボール、プラスチック材料などの種々の被着体面への接着に広く使用されている。この粘着テープ又はシートの粘着剤層を構成する粘着剤の代表的な例としては、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリル系モノマーを主構成成分とするポリマーをベースポリマーとしたアクリル系粘着剤や、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などのゴム系ポリマーをベースポリマーとしたゴム系粘着剤などが挙げられる。そして、上記粘着テープ又はシートでは、各用途に応じて異なった接着力を示す粘着剤が用いられる。例えば、マスキング用テープ、表面保護用テープなどの場合には、被着体に貼り付けた後、再剥離するので、接着力の低い粘着剤が用いられるのに対し、金属、ガラス、木材、プラスチック材料の接合用両面テープなどの場合には、強固な接合力(大きい接着強度)が必要とされるので、接着力の高い粘着剤が用いられる。
【0003】
しかるに、上記従来の強固な接合力が必要とされる粘着テープ、粘着シートの貼り付け作業を行う際、しわが入ったり、貼り付け位置が意図した位置よりずれたりした場合には、粘着テープ又はシートを被着体より引き剥がして再度、貼り直すということが要求される。そのような場合、接着力が高いため、引き剥がし時に大きな力が粘着テープ又はシートにかかって破断して、被着体を汚染したり、再貼り付けができなくなることが多い。また、粘着テープ又はシートが破れなくても、引き剥がし時に大きな剥離力を要し、作業効率が低下する。
【0004】
粘着剤の貼り付け時の被着体への接着強度を弱め、再剥離性、いわゆるリワーク性を付与する方法として、長鎖アルキル基等の非接着性の官能基を有するモノマーを共重合させたりグラフト重合させて、粘着剤自身の分子内に非接着性の官能基を導入する方法、或いは非接着性官能基含有化合物を添加剤として配合する方法がある。また、非接着性官能基含有化合物の希薄溶液を粘着剤表面に塗布する粘着剤表面官能基修飾法なども知られている。さらに、粘着剤の弾性率を高くしたり表面粗さを大きくしたりして、被着体へのミクロな接触面積を低下させることにより接着強度を弱めてリワーク性を付与する方法も知られている。
【0005】
しかしながら、上記の再剥離型の粘着剤は基本的な接着能力を低く設定しているため、被着体に貼り合わせる際にはいわゆるリワーク性を有しているものの、簡単に剥がれてしまうという大きな問題がある。これらを解決する方法としては、粘着テープ及びシートの粘着層に、貼り付け時には適度な粘着性を有する硬化型粘着剤組成物を用いて、貼り合わせ後に硬化させて強固な接着力を得る方法(特開平5−65467号公報など)が提案されている。また、粘着テープ及びシートの粘着層を、固体可塑剤及び熱可塑性樹脂を必須成分とした感熱型粘接着層とすることで、通常の状態では被着体に対して弱い粘着性を示し、貼り付け位置決定後は、これを加熱することで接着力を高めるという方法が提案されている(特開平10−259362号公報など)。
【0006】
しかし、上記のような方法では、リワーク性の機能を付与できるものの、下記のような欠点を有する。すなわち、粘着層に硬化型粘着剤組成物を用いる方法では、貼付後の接着力を高めるためには、高温加熱、UV(紫外線)照射など外部からの強いエネルギーの印加が必須となる。このような外部からの強いエネルギーの印加には、それだけの装置とエネルギー源が必要となり、コストが上がり、ハンドリングも低下する。また、耐熱性の低い部材や熱履歴をかけたくない部材を貼り合わせる場合には適用できないという致命的な問題もある。一方、粘着層を固体可塑剤及び熱可塑性樹脂を必須成分とした感熱型粘接着層とする方法では、基本的に熱可塑性の材料を主成分としているため、粘着剤自体の耐熱性が低いという重大な問題がある。さらに、加熱上昇後の接着力がそれほど大きくなく(6〜7N/25mm幅程度)、貼り付け後の耐久性に欠ける、大きな負荷がかかる部分の接合には適用できないなどの問題も挙げられる。また、貼り付け後の接着力を上昇させるのに、さほど大きなものではないがやはり熱エネルギーが必須である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような従来技術の問題点を克服するものであり、その目的とするところは、被着体への貼り付け直後には接着力が低く、容易に引き剥がして再貼り付けすることが可能であって、且つ経日により接着力が上昇し、強固な接合力が発現する粘着剤、及びこの粘着剤を用いた粘着テープ又はシートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討した結果、粘着剤表面を接着反応性官能基又は接着反応性セグメントで修飾すると、貼り付け直後の接着力は低くて容易に引き剥がして再貼り付けすることができる(いわゆるリワーク性を有する)とともに、貼り付け後は、特に大きなエネルギーを印加することなく、被着体と反応性官能基等との化学結合により、経日で接着力が上昇して強固な接合力が発現するという知見を得、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、被着体に貼付後、室温4日以上経過後の180°ピール強度P1と室温30分以内の180°ピール強度P0との比P1/P0が3以上である粘着剤であって、該粘着剤表面がカルボキシル基で修飾されており、カルボキシル基による粘着剤表面の該修飾が、エポキシ基とカルボキシル基を含有する共重合体、粘着剤の基層を構成するアミノ基を有する成分又は反応性中間層を構成するアミノ基を有する成分との界面接触反応によりなされている粘着剤を提供する。
【0010】
前記界面接触反応として、第1級又は第2級アミノ基と、エポキシ基との反応が例示できる。
【0011】
本発明は、また、上記の粘着剤で構成された粘着剤層を有する粘着テープ又はシート(粘着ラベルを含む)を提供する。
本発明は、さらに、界面接触反応を利用して粘着剤層の表面を反応性官能基修飾することにより、貼り付け初期の接着力は弱く、貼り付け後は被着体と前記反応性官能基との化学結合により接着力が経時的に上昇することを特徴とする上記の粘着剤で構成された粘着剤層を有する粘着テープ又はシート(粘着ラベルを含む)を提供する。
上記の各粘着テープ又はシートには、属又はメラミン樹脂塗膜に対してリワーク性を有する粘着テープ又はシートなどが含まれる。
なお、本明細書では上記の発明のほか、被着体に貼付後、室温4日以上経過後の180°ピール強度P 1 と室温30分以内の180°ピール強度P 0 との比P 1 /P 0 が3以上である粘着剤についても説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着剤の特色は、被着体に貼り付けた後、室温(例えば、23℃)で4日以上経過したとき(例えば、4日経過時)の180°ピール強度P1と、被着体に貼り付けた後、室温(例えば、23℃)で30分以内(例えば、30分経過時)における180°ピール強度P0との比P1/P0が3以上である点にある。前記P1/P0は、好ましくは10以上、さらに好ましくは20以上である。
【0013】
被着体に貼り付け後室温で30分経過以内の180°ピール強度P0(接着力)は、例えば5N/20mm幅以下(例えば0.002〜5N/20mm幅)、好ましくは2N/20mm幅以下(例えば0.005〜2N/20mm幅)、さらに好ましくは1N/20mm幅以下(例えば0.01〜1N/20mm幅)程度である。前記180°ピール強度P0が5N/20mm幅を超えると、貼り直しのため引き剥がす際に大きな剥離力を要し、例えば粘着テープや粘着シートが破断したり、作業効率が低下しやすい。
なお、180°ピール強度は、JIS Z 0237に準じて測定された値(引張り速度:300mm/分)である。
【0014】
このような特定の接着特性を有する粘着剤で粘着テープ又はシートの粘着剤層を構成すると、被着体に貼り付けた直後には接着力が低い。そのため、貼り付け作業時に皺ができたり貼り付け位置が意図した場所から外れた場合であっても、容易に引き剥がして再貼り付けすることが可能である。また、意図どおり被着体に貼り付けた後には、接着力が経日的に大きく上昇するため、被着体に強固に貼付できる。なお、粘着テープや粘着シートを被着体に貼り付けた後、加熱することにより接着反応を促進させて、短時間で強固な接合力を得るようにしてもよい。
【0015】
本発明の粘着剤の1つの態様では、粘着剤表面が被着体に対して接着反応性を示す官能基又はセグメントで修飾されている。このような粘着剤を、以下、「表面修飾粘着剤」と称することがある。また、接着反応性を示す官能基又はセグメントを、以下、単に「接着反応性官能基等」と称することがある。
【0016】
表面修飾粘着剤は粘着性成分を含む粘着剤基層と、該粘着剤基層の表面に形成された前記接着反応性官能基等を有する成分からなる表面修飾層とで構成される。この表面修飾粘着剤は粘着テープ又はシートの粘着剤層を構成できる。
【0017】
図1は上記の表面修飾粘着剤で構成された粘着剤層を有する粘着テープ又はシートの一例を示す概略断面図である。この粘着テープ又はシート1では、基材2の一方の面に、粘着剤基層3と表面修飾層4とからなる粘着剤層5が設けられている。
【0018】
基材2としては、自己支持性を有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマー等のポリマーからなるプラスチックフィルム;紙;布;金属箔などが挙げられる。なお、基材2は粘着剤層5から剥離可能なセパレーターであってもよい。
【0019】
上記粘着剤基層3は、通常用いられる公知乃至慣用の粘着剤、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤などで構成できる。アクリル系粘着剤は、一般に、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これらに、アクリロニトリルなどのシアノ基含有ビニル化合物、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、スチレンなどの芳香族ビニル化合物、メチルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸などのカルボキシル基含有ビニル化合物、無水マレイン酸などの酸無水物基含有ビニル化合物、ビニルピロリドンなどのビニル基含有複素環化合物、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有ビニル化合物、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基含有ビニル化合物、ヒドロキシエチルアクリレートなどのヒドロキシル基含有ビニル化合物、アクリルアミドなどのアミド基含有ビニル化合物などの改質用モノマーを加えた単量体混合物の共重合体をベースポリマーとしたものである。
【0020】
ゴム系粘着剤は、一般に、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム系ポリマーをベースポリマーとしたものである。
【0021】
これらの粘着剤には、ロジン系、テルペン系、スチレン系、脂肪族石油系、芳香族石油系、キシレン系、フェノール系、クマロンインデン系、これらの水素添加物などの粘着付与樹脂や、液状樹脂、液状ゴム、ポリブテン、プロセスオイル、ジオクチルフタレートなどの軟化剤、酸化防止剤、充填剤、顔料、架橋剤などの添加物を適宜配合することができる。
【0022】
粘着剤基層3は、例えば、上記の粘着剤を溶液又は水分散液として基材2上に塗工した後、溶剤や水を乾燥除去したり、あるいは、上記の粘着剤をホットメルト塗工又はカレンダー塗工することにより形成できる。また、粘着剤の前駆体であるモノマーやオリゴマーを基材2上に塗工後、紫外線を照射して光重合させることにより粘着剤基層3を形成することもできる。
粘着剤基層3の厚さは、使用目的、被着体の種類などにより適宜選択できるが、一般には1〜10000μm、好ましくは10〜1000μm程度である。
【0023】
表面修飾層4を構成する成分が有する接着反応性官能基等は、粘着テープ又はシート1を貼着する被着体の種類に応じて適宜選択される。なお、接着反応性とは、被着体表面に存在する原子、分子、官能基、官能性セグメントに対して化学反応を起こして、共有結合、配位結合、水素結合、イオン結合、金属結合などの化学結合を形成したり、或いは、前記被着体表面に存在する原子等に対して強い静電相互作用、ファンデルワールス力などの非結合原子間相互作用を及ぼすことにより大きな接着強度を発現させる性質をいう。
【0024】
このような接着反応性官能基等の具体的な例としては、例えば、被着体がガラスの場合、その表面に存在するシラノール基と化学反応するシラノール基やアルコキシシリル基などが挙げられる。粘着剤表面がシラノール基やアルコキシシリル基で修飾されると、それらが経時的にガラス表面のシラノール基と下記式のように反応して化学結合を形成して、大きな接着強度を発現させる。なお、式中、Rはアルキル基を示す。
≡Si−OR + H2O → ≡Si−OH + ROH
粘着剤表面の 湿分 シラノール基
アルコキシシリル基
≡Si−OH + HO−Si≡ → ≡Si−O−Si≡ + H2
粘着剤表面の ガラス表面の
シラノール基 シラノール基
【0025】
また、被着体がステンレスのような金属やメラミン樹脂塗膜の場合、前記接着反応性官能基等としてカルボキシル基などが挙げられる。カルボキシル基は金属原子やメラミン樹脂に対して強い原子間相互作用を及ぼして大きな接着強度を発現させる。
【0026】
粘着剤表面をこれらの接着反応性官能基等で修飾する方法としては、例えば、前記粘着剤基層3を、前記接着反応性官能基等を有する成分で被覆する方法が挙げられる。被覆は慣用の方法により行うことができる。この場合、前記接着反応性官能基等を有する成分と粘着剤基層3を構成する成分とを界面接触反応させるのが好ましい。これにより、粘着剤基層3の表面分子と接着反応性官能基等を有する分子とが共有結合、配位結合、水素結合、イオン結合又は金属結合などの化学結合によって強固に結合した状態となる。そのため、粘着剤表面への接着反応性官能基等の導入、固定を分子レベルで確実に行うことができ、導入した接着反応性官能基等が経時的に粘着剤基層3に拡散したり、被着体に貼り付けた後、接着反応性官能基等を有する成分で形成された表面修飾層4が被着体表面に転写してしまうというようなことがなく、強固な接合を長期間に亘って維持できる。
【0027】
上記界面接触反応は、例えば、粘着剤基層3を構成する反応性官能基Aを有する化合物を含む固体相又は液体相と、表面修飾層4を構成すべき化合物であって、前記官能基Aに対して反応性を有する官能基Bと前記接着反応性官能基等の両方の基を有する化合物を含有する液体相又は気体相との間で行わせることができる。
【0028】
粘着剤基層3を構成する官能基Aを有する化合物は、例えば、前記アクリル系粘着剤やゴム系粘着剤のベースポリマー中に、共重合、グラフト反応、側鎖変性反応などにより、前記官能基Aを1分子中に1個以上導入した重合体であってもよく、また該ベースポリマーとは別個に添加された化合物であってもよい。
【0029】
表面修飾層4を構成する化合物は、前記接着反応性官能基等を有し、且つ前記官能基Bを1分子中に1個以上有する化合物であればよく、分子量数十程度の低分子化合物、分子量1000万程度までのポリマーの何れであってもよい。前記接着反応性官能基等と官能基Bとは同種であってもよく異種であってもよい。表面修飾層4を構成する化合物は、用途や被着体の物性などを考慮して適宜選択できる。
【0030】
官能基Aと官能基Bとは、互いに反応する基であればよいが、界面接触反応は短時間で進行するのが好ましいため、反応性の高い組み合わせであるのが望ましい。この観点から、前記官能基Aと官能基Bの好ましい組み合わせとして下記の組み合わせが例示される。これらの組み合わせにおいて、官能基Aと官能基Bは左右のどちらの基であってもよい。
(1)第1級又は第2級アミノ基(無置換又はモノ置換アミノ基)と、イソシアネート基、酸ハライド基(酸クロリド基など)、エポキシ基又は酸無水物基との組み合わせ
(2)カルボキシル基とアジリジン基との組み合わせ
(3)ヒドロシリル基と、ヒドロキシル基又はビニル基との組み合わせ
(4)エポキシ基と酸無水物基との組み合わせ
(5)酸ハライド基(酸クロリド基など)又は酸無水物基と、ヒドロキシル基又はメルカプト基との組み合わせ。
【0031】
官能基A又は官能基Bとしてイソシアネート基を用いる場合が多い。イソシアネート基を有する化合物として、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などが挙げられる。これらの化合物は粘着剤の架橋剤としての効果もあるため、粘着剤基層3を構成する官能基Aを有する化合物として使用するのが好ましい。
【0032】
界面接触反応を固体相−液体相間で起こさせるには、ディッピング(浸漬)によるのが好ましいが、グラビア、キス等のロールコーティング、ファンテン等のダイスコーティング、スクイズコーティング、スピンコーティングなどの公知の塗布方式、スプレー等による噴霧塗布方式によってもよい。なお、前記塗布方式で塗工した後、必要に応じて過剰に付着した塗布物を洗浄により除去することにより、表面修飾部の厚みを調整することができる。また、界面接触反応を固体相又は液体相−気体相間で起こさせるには、例えば、前記固体相又は液体相に気体相を直接吹き付けたり、気体相を含むチャンバー内に固体相又は液体相を投入、設置すればよい。
【0033】
なお、粘着剤表面に高密度に接着反応性官能基等を導入するためには、上記の界面接触反応を行う際に、表面修飾層4を構成すべき化合物を含む気体相や液体相の媒体が粘着剤基層3を溶解させたり大きく膨潤させたりするのは好ましくない。このため、例えば粘着剤がアクリル系の場合には、前記接着反応性官能基等と官能基Bの両方を有する化合物を含む液体相を調製するに際して、水;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類などのアクリル系粘着剤を溶解又は膨潤させないような溶媒を選択することが望ましい。
【0034】
このようにして粘着剤基層3の表面に形成される表面修飾層4の厚さとしては、通常1000nm以下(例えば1〜1000nm程度)、好ましくは100nm以下(例えば1〜100nm程度)であるのがよい。この表面修飾層が厚すぎると粘着剤基層3の特性が阻害されるおそれが生じる。
【0035】
図2は前記表面修飾粘着剤で構成された粘着剤層を有する粘着テープ又はシートの他の例を示す概略断面図である。この粘着テープ又はシート11では、基材2の一方の面に、粘着剤基層3と反応性中間層6と表面修飾層4とからなる粘着剤層5が設けられている。
【0036】
この例では、反応性中間層6に前記官能基Aを有する化合物が含まれており、この官能基Aを有する化合物と前記官能基Bを有する化合物との界面接触反応により、表面修飾層4が反応性中間層6の表面に形成されている。
【0037】
反応性中間層6は、粘着剤基層3の表面に、稀釈溶液を塗工する際に用いる慣用の方法、例えば、ディッピング法、スクイズコーター、スピンコーターなどによる塗工法等を用いることにより形成できる。この場合、反応性中間層6もまた界面接触反応を利用して形成することができる。例えば、粘着剤基層3を構成する粘着成分(前記アクリル系又はゴム系粘着剤のベースポリマーなど)中に官能基Aに対して反応性を有する官能基Cを導入したり、粘着剤基層3に該官能基Cを有する化合物を含有させ、前記と同様、ディッピング法等により界面接触反応を起こさせることができる。官能基Aと官能基Cとの好ましい組み合わせは、前記官能基Aと官能基Bの好ましい組み合わせと同様である。
【0038】
より具体的には、例えば、イソシアネート基を有する化合物(例えば、3官能性イソシアネート化合物など)と前記ベースポリマーとを含有する固体相と、第1級又は第2級アミノ基を多数有する化合物(例えば、ポリアリルアミンなどのポリアミン;ポリエチレンイミンなどのアミノ基含有ポリマー等)の希薄溶液とを接触させると、前記アミノ基とイソシアネート基とが反応して、粘着剤基層3の表面に薄層(反応性中間層6)が形成される。この反応性中間層6には未反応状態のアミノ基が残存するため、さらにこのアミノ基と反応可能な官能基(例えば、エポキシ基など)及び前記接着反応性官能基等(例えば、アルコキシシリル基、カルボキシル基など)を有する化合物(例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基とアルコキシシリル基とを有するシランカップリング剤;エポキシ基を有する単量体及びカルボキシル基を有する単量体をモノマー単位として含むアクリル系ポリマーなど)を用いて、2段目の界面接触反応を行うことによりアミノ基とエポキシ基とが反応して、表面修飾層4が形成される。
反応性中間層6の厚さは、粘着特性等を損なわない範囲で適宜選択できるが、一般には0.001〜10μm、好ましくは0.001〜1μm程度である。
【0039】
なお、上記の各例では、基材2の片面に粘着剤層5が形成されているが、基材2の両面に粘着剤層5を設けて両面粘着テープ又はシートとしてもよい。
【0040】
上記のようにして作製された粘着テープ又はシートは、本来高い粘着性能を有するものの、最表面が接着反応性官能基等を含むごく薄い層で覆われているため、表面の接着力が小さくなり、貼り付け初期の接着力が適度に弱く、仮止め及び貼り直しが可能ないわゆるリワーク性を有する状態となる。この状態で粘着剤表面に固定された反応性官能基等に対して反応しやすい表面状態を有する被着体に貼り付けると、粘着剤が物理的に濡れ拡がるとともに、粘着剤表面の官能基と被着体表面とが化学的に結合し、接着力が経時で上昇していき、最終的には接着剤と同様の強固な接着が可能となる。また、上記の例では、貼り付け後は室温で放置しておくだけで接着力を経時で上昇させることができるため、加熱やUVなどの外部エネルギーを印加する必要がない。ただし、接着力の経時上昇を加速させたい場合には加熱などの熱エネルギーを印加してもよい。また、ベース接着剤として適切な接着剤を選択することにより、十分な耐久性、耐熱性を有するリワーク性粘着テープ又はシートが得られる。
【0041】
本発明の粘着テープ又はシートの好適な例として、対ガラスリワーク性粘着テープ又はシートが挙げられる。被着体がガラスのように表面にシラノール基を有するものである場合、最終的に粘着剤層表面に固定される接着反応性官能基はシラノール基又はアルコキシシリル基が好ましい。対ガラスリワーク性粘着テープ又はシートに用いることができる粘着剤基層3中の反応性官能基含有化合物としては、上述した反応性官能基を含んだものの中から任意に選択することができるが、イソシアネート化合物を選択することが最も好ましい。この場合、液体相或いは気体相に用いる反応性官能基含有化合物(表面修飾層4を構成する化合物)としては、粘着剤基層3中のイソシアネート基と反応する官能基を含有し、かつガラス表面のシラノール基と反応するアルコキシシリル基又はシラノール基を含有する化合物であれば特に限定されるものではないが、好適な例として、第1級のアミノ基を含有し且つアルコキシシリル基又はシラノール基を含有する、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系シラン化合物が挙げられる
【0042】
また、粘着剤基層3の表面に、該粘着剤基層3中のイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を含有する化合物を界面接触反応を行って固定して反応性中間層6を形成した後、更にその上にもう一度界面接触反応を行って、ガラス表面のシラノール基と反応するアルコキシシリル基又はシラノール基を含有する化合物を固定する方法も有効である。この場合、一回目の界面接触反応にて固定する官能基は、イソシアネート基と反応する官能基であれば特に限定されるものではないが、第1級又は第2級のアミノ基が反応性が高い点で好適である。第1級又は第2級のアミノ基を含有する化合物としては特に限定されるものではないが、好適な例として、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミンなどが挙げられる。二回目の界面接触反応にて用いる官能基含有化合物は、一回目に固定した官能基と反応する官能基を含有し且つアルコキシシリル基又はシラノール基を含有する化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、一回目でアミノ基を固定した場合、二回目ではγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランなどのエポキシ系シラン化合物を用いることが好ましい。
【0043】
上記のようにして、粘着剤表面にアルコキシシリル基又はシラノール基を固定した対ガラスリワーク性粘着テープ又はシートは、表面の接着力が小さくなり、ガラスに貼り付けた直後の接着力が適度に弱く、仮止め及び貼り直しが可能ないわゆるリワーク性を有し、貼り付け後は粘着剤が物理的に濡れ広がるとともに、粘着剤表面のアルコキシシル基又はシラノール基と被着体表面のシラノール基とが化学的に結合し、接着力が経時で上昇していき、最終的には接着剤と同様の強固な接着が可能となる。
【0044】
本発明の粘着テープ又はシートの他の好適な例として、対金属又はメラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープ又は粘着シートが挙げられる。被着体が金属やメラミン樹脂塗膜の場合、最終的に粘着剤層表面に固定される接着反応性官能基はカルボキシル基が好適である。対金属又はメラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープ又は粘着シートに用いることができる粘着剤基層3中の反応性官能基含有化合物としては、上述した反応性官能基を含んだものの中から任意に選択することができるが、イソシアネート化合物を選択することが最も好ましい。この場合、液体相或いは気体相に用いる反応性官能基含有化合物(表面修飾層4を構成する化合物)としては、粘着剤基層3中のイソシアネート基と反応する官能基を含有し、かつ金属又はメラミン樹脂塗膜表面と反応するカルボキシル基を含有する化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、第1級のアミノ基を含有し且つカルボキシル基を含有する、ビニルアミン/アクリル酸共重合体、アリルアミン/アクリル酸共重合体などが挙げられる。
【0045】
また、粘着剤基層3の表面に、該粘着剤基層3中のイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を含有する化合物を界面接触反応を行って固定して反応性中間層6を形成した後、更にその上にもう一度界面接触反応を行って、金属又はメラミン樹脂塗膜表面と反応するカルボキシル基を含有する化合物を固定する方法がより有効である。この場合、一回目の界面接触反応にて固定する官能基は、イソシアネート基と反応する官能基であれば特に限定されるものではないが、第1級又は第2級のアミノ基が反応性が高い点でより好適である。第1級又は第2級のアミノ基を含有する化合物は特に限定されるものではないが、好適な例として、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミンなどが挙げられる。二回目の界面接触反応にて用いる官能基含有化合物は、一回目に固定した官能基と反応する官能基を含有し且つカルボキシル基を含有する化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、一回目でアミノ基を固定した場合、二回目ではアクリル酸/グリシジルメタクリレート共重合体、ブチルアクリレート/アクリル酸/グリシジルメタクリレート共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸/グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ基とカルボキシル基を含有する共重合体を用いることが好ましい。このようなアクリル系共重合体では、アクリル酸エステルの種類や共重合比率を調節することにより、初期の接着力を任意に調節することができ、用途に合わせたリワーク性の設計が可能である。
【0046】
上記のようにして、粘着剤表面にカルボキシル基を固定した、対金属又はメラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープ又はシートは、表面の接着力を調節でき、金属やメラミン樹脂塗膜に貼り付けた直後の接着力が適度に弱く、仮止め及び貼り直しが可能ないわゆるリワーク性を有し、貼付け後は粘着剤が物理的に濡れ広がるとともに、粘着剤表面のカルボキシル基と金属やメラミン樹脂塗膜表面とが、イオン結合的相互作用によって化学的に結合し、接着力が経時で上昇し、最終的には接着剤と同様の強固な接着が可能となる。
【0047】
本発明の粘着テープ又はシートは、粘着剤層表面に固定される接着反応性官能基を適宜選択することにより、金属、ガラス、木材、紙、プラスチックなど広範な被着体への接着に用いることができる。
【0048】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。以下、「部」とあるのは「重量部」を意味する。なお、実施例1、4は、参考例として記載するものである。
【0049】
調製例1(アクリル系粘着剤溶液の調製)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロートを備えた1,000mlの四つ口フラスコにブチルアクリレート190g、アクリル酸10g、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.4g、溶剤として酢酸エチル300.6gを仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を60℃に上げた。数分後、発熱が始まり、フラスコの外浴温度をコントロールして、フラスコ内の液温を60℃付近に保った。重合開始約3時間後に、液の粘度が上昇してきたので、83.5gの酢酸エチルをフラスコ内に滴下して、約3時間重合を続けた。その後、さらに83.5gの酢酸エチルをフラスコ内に滴下してから、フラスコ内の液温を80℃まで上げ、2時間重合を続けて、固形分30重量%のアクリル系粘着剤溶液を調製した。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した結果、生成ポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子量は130万であった。
【0050】
参考例1
調製例1で得られたアクリル系粘着剤溶液に対し、その固形分100部あたり、3官能性イソシアネート化合物[日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネートL」(トリメチロールプロパン1モルと2,4−トリレンジイソシアネート3モルとの付加反応物;固形分75重量%の酢酸エチル溶液)]を、その固形分が3部となるように配合した。これを厚さが25μmのポリエステルフィルムに乾燥後の厚さが40μmとなるようにアプリケーターで塗工し、乾燥器中、70℃の熱風で5分間乾燥し、溶剤を揮散して粘着テープを作製した。
【0051】
参考例2
参考例1で得た粘着テープを、粘着剤中のイソシアネート基が死活しないうちに(4時間以内に)、ポリアリルアミン[日東紡績(株)製、「PAA−10C(分子量:約1万)]の固形分を1,000ml中に0.2g含む水溶液に浸漬した後、4cm/分の速度で垂直方向に引き上げ、風乾して、粘着剤層表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を設けた。
【0052】
参考例3
ポリアリルアミン水溶液に代えて、ポリエチレンイミン[(株)日本触媒製、「エポミンSP−200」(分子量:約1万)]水溶液を用いた以外は参考例2と同様にして、参考例1で得た粘着テープの粘着剤層表面にポリエチレンイミンからなる反応性中間層を設けた。
【0053】
比較例1
参考例1で得た粘着テープを比較例1とした。
【0054】
実施例1
参考例2で得られた、粘着剤層表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を設けた粘着テープに、下記化学式で表されるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製、シランカップリング剤「KBM−403」](アルコキシシリル基とエポキシ基とを有する化合物)を1,000ml中に2g含むヘキサン溶液に10分間浸漬した後、引き上げ、ヘキサンでリンスし、風乾して、表面アルコキシシリル基修飾粘着テープを得た。
【化1】
Figure 0004722249
【0055】
実施例2
参考例2で得られた、粘着剤表面にポリアリルアミンからなる反応性中間層を設けた粘着テープに、下記に示す方法で調製したカルボキシル基とエポキシ基とを有するポリマーの酢酸エチル溶液をメタノールで稀釈して1,000ml中にポリマー固形分を5g含むように調整した溶液に1分間浸漬した後、引き上げて風乾し、表面カルボキシル基修飾粘着テープを得た。
(カルボキシル基とエポキシ基とを有するポリマーの溶液の調製)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器、滴下ロートを備えた500mlの四つ口フラスコに2−エチルヘキシルアクリレート70g、アクリル酸35g、グリシジルメタクリレート0.3g、ベンゾイルパーオキサイド0.2g、酢酸エチル158gを仕込み、穏やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を75℃に上げた。数分後、発熱が始まり、フラスコの外浴温度をコントロールして、フラスコ内の液温を75℃付近に保った。重合開始約6時間後に、液の粘度が上昇してきたので、88.2gの酢酸エチルをフラスコ内に滴下して攪拌し、固形分30重量%の2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸/グリシジルメタクリレート共重合ポリマーの溶液を調製した。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した結果、生成ポリマーのポリスチレン換算の重量平均分子量は55.3万、数平均分子量は8.2万であった。
【0056】
実施例3
参考例2で得た粘着テープに代えて、参考例3で得た、粘着剤層表面にポリエチレンイミンからなる反応性中間層を設けた粘着テープを用いた以外は実施例2と同様にして、表面カルボキシル基修飾粘着テープを作成した。
【0057】
試験例1
実施例1及び比較例1の粘着テープを、表面を清浄にしたガラス板に貼り付け、2kg重さのゴムローラーで1往復圧着し、室温(約23℃)で30分、室温(約23℃)で4日、及び温度50℃の恒温槽内で4日の3条件で放置した後、300mm/分の引張り速度で180°ピール強度を測定し、これを対ガラス板接着力とした。結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004722249
【0058】
試験例2
実施例2、実施例3及び比較例1の粘着テープを、表面を清浄にしたステンレス板(SUS304BA)板に貼り付け、2kg重さのゴムローラーで1往復圧着し、室温(約23℃)で30分、室温(約23℃)で4日、室温(約23℃)で15日、温度50℃の恒温槽内で1日、及び温度80℃の恒温槽内で7時間の5条件で放置した後、300mm/分の引張り速度で180℃ピール強度を測定し、これを対SUS板接着力とした。結果を表2に示す。
【表2】
Figure 0004722249
表1及び表2から明らかなように、実施例の粘着テープでは、被着体に貼り付けて室温30分経過後の測定では剥離が容易なレベルの180°ピール強度値を示すが、経日により180°ピール強度値は著しく上昇して強固な接合力(大きな接着強度)を発現する。また、貼り付け後、加熱することにより、ピール強度の上昇が促進されることもわかる。
【0059】
参考例4
調製例1で得られたアクリル系粘着剤溶液に対し、その固形分100部あたり、イソシアネート化合物[日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネートL」(トリメチロールプロパンの2,4−トリレンジイソシアネート付加化合物;固形分75重量%の酢酸エチル溶液)]を、その固形分が4部となるように配合した。これを、厚さが38μmのコロナ処理を施したポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚さが40μmとなるようにアプリケータを用いて塗布し、乾燥機にて80℃で5分間乾燥させて溶媒を揮散させて“粘着テープA”を作製した。
【0060】
実施例4
“粘着テープA”を作製し、その直後に続けて、ポリアリルアミン[日東紡績(株)製、「PAA−10C」分子量約1万]の0.02重量%水溶液中に浸漬した後、40mm/minの速度で垂直方向に引き上げ、表面を室温で自然乾燥させることで、粘着剤表面に第1級アミノ基を固定させた。この時点で得られたアミノ基を固定した粘着テープを“粘着テープB”とする。
さらに、アミノ基を固定した粘着テープ(“粘着テープB”)をγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学(株)製、「KBM403」]の0.2重量%ヘキサン溶液中に10分間浸漬させた。これを3m/minの速度で垂直方向に引き上げ、表面を室温で自然乾燥させることで、粘着剤の最表面にアルコキシシリル基又はそれが加水分解したシラノール基を固定した、対ガラスリワーク性粘着テープを作製した。この対ガラスリワーク性粘着テープを“粘着テープC”とする。
【0061】
実施例5
フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート70g、アクリル酸35g、グリシジルメタクリレート0.3g、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.2g、溶媒として酢酸エチル246.2gを仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の温度を75℃に上げた。フラスコ内の温度を75℃に保つように外浴をコントロールしながら6時間重合し、固形分濃度30重量%の2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸/グリシジルメタクリレート共重合体を調製した。
“粘着テープA”を作製し、その直後に続けて、ポリアリルアミン[日東紡績(株)製、「PAA−10C」分子量約1万]の0.02重量%水溶液の入った水槽中に、速度1m/min、滞留時間20秒で通過させ、表面を室温で自然乾燥させることで、粘着剤表面に第1級アミノ基を固定させた。この時点で得られたアミノ基を固定した粘着テープを“粘着テープD”とする。
さらに、このアミノ基を固定した粘着テープ(“粘着テープD”)を、あらかじめ調製しておいた上記2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸/グリシジルメタクリレート共重合体の0.5重量%メタノール溶液中に10分間浸漬させた。これを3m/minの速度で垂直方向に引き上げ、表面を室温で自然乾燥させることで、粘着剤の最表面にカルボキシル基を固定した、対金属・メラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープを作製した。この対金属又はメラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープを“粘着テープE”とする。
【0062】
比較例2
“粘着テープA”を作製した後、何の表面処理も施さず、室温で7日間放置した。
【0063】
試験例3
上記の実施例及び比較例における、粘着テープA、B、C、D、Eについて、X線光電子分光分析(ESCA)を実施し、各粘着テープの粘着剤表面の構成元素組成比を調べた。結果を表3に示す。
(ESCA分析)
装置:SHIMADZU/Kratos AXIS−HSi
X線源:A1−Kα線モノクロメータ使用、出力150W、加速電圧15kV
光電子取出し角:90°
分析面積:300×700μm
【表3】
Figure 0004722249
表3より、比較例2の表面に官能基修飾を行わなかった粘着テープAの場合に比べて、実施例4、5においてアミノ基を固定した粘着テープB及びDでは、窒素Nの元素比率がかなり高くなっており、表面にアミノ基が固定されていることが示唆されている。また、実施例4の粘着テープCでは、Si成分が検出されており、最表面にアルコキシシリル基又はシラノール基が固定されていることを裏付けている。さらに、実施例5の粘着テープEでは、粘着テープDにて検出されていたアミン由来成分が検出されておらず、酸素比率が上昇していることから、最表面に修飾したカルボキシル基含有共重合体がアミン相を完全に覆っているものと考えることができる。
【0064】
試験例4
上記比較例2における粘着テープA、実施例5における粘着テープD、Eについて、TEM(Transmission Electron Microscopy)により、粘着剤表面近傍の断面写真観察を行った。結果を図3〜5に示す(粘着テープA:図3、粘着テープD:図4、粘着テープE:図5)。
(TEMによる断面写真観察)
電子線照射による試料損傷の軽減と相構造の存在を明瞭にする目的で、前記各粘着テープにルテニウム酸による染色処理を施した(2重量%のルテニウム酸水溶液中に試料を約1時間浸漬)後、エポキシ樹脂に包埋し、超薄切片法にて断面TEM観察を行った。
装置:HITACHI H−800、加速電圧:100kV
図3〜5を比較することにより、実施例5における粘着テープDには数十nmのアミノ基含有層が存在し、実施例5における粘着テープEには、そのアミノ基含有層の上に、カルボキシル基含有層が存在することが確認できる。
以上の表面分析結果より、実施例4、5の粘着テープB〜Eでは、思惑通り、表面に所望の官能基含有化合物が固定されていることが裏付けられている。
【0065】
試験例5(対ガラスリワーク性粘着テープとしての接着力評価)
比較例2の粘着テープAと実施例4の粘着テープCについて、対ガラス接着力の測定を行った。
市販のスライドガラスに、幅20mmに切り出した粘着テープA及びCを貼り付け、2kgのゴムローラーを用いて一往復圧着した。このサンプルを、貼り付け後1分、室温4日経過後、50℃×4日経過後にそれぞれ、引張試験機にて300mm/minの引き剥がし速度で、180°剥離強度を測定し、これを対ガラス接着力とした。結果を表4に示す。
【表4】
Figure 0004722249
表4において、>24.5とは、測定値が24.5N/20mmを越えた時点で、粘着剤とガラス界面が剥がれないで、粘着剤とポリエステル基材の界面で投錨破壊したことを示すものである。つまり、粘着剤とガラスが24.5N/20mm以上の力で強固に接着してることを表している。
この結果より、実施例4の粘着テープCは、ガラスに対して、貼り付け初期の接着力が弱く、仮止め及び貼り直しが可能な、いわゆるリワーク性を有し、かつ貼り付け後は接着力が経時で上昇して強く接着する粘着テープとなっていることがわかる。またこの粘着テープCは、熱エネルギーを加えなくても、接着力がかなり上昇することも示している。ただし、加熱した場合には、接着力の経時上昇性が促進されるため、より効果的である。
【0066】
試験例6(対金属リワーク性粘着テープとしての接着力評価)
比較例2の粘着テープAと実施例5の粘着テープEについて、対金属板接着力の測定を行った。
市販のSUS304BA板に、幅20mmに切り出した粘着テープA及びEを貼り付け、2kgのゴムローラーを用いて一往復圧着した。このサンプルを貼り付け後1分、50℃×4日経過後にそれぞれ、引張試験機にて300mm/minの引き剥がし速度で、180°剥離強度を測定し、これを対SUS板接着力とした。結果を表5に示す。
【表5】
Figure 0004722249
表5において、>24.5とは、測定値が24.5N/20mmを越えた時点で、粘着剤とSUS板界面が剥がれないで、粘着剤とポリエステル基材の界面で投錨破壊したことを示すものである。つまり、粘着剤とSUS板が24.5N/20mm以上の力で強固に接着していることを表している。
この結果より、実施例5のテープは、SUS板に対して、貼り付け初期の接着力が弱く、仮止め及び貼り直しが可能な、いわゆるリワーク性を有し、かつ貼り付け後は接着力が経時で上昇して強固に接着する粘着テープとなっていることがわかる。
【0067】
試験例7(対メラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープとしての接着力評価)
比較例2の粘着テープAと実施例5の粘着テープEについて、対メラミン樹脂塗装板接着力の測定を行った。
メラミン樹脂塗装板に、幅10mmに切り出して粘着テープA及びEを貼り付け、2kgのゴムローラーを用いて一往復圧着した。このサンプルを貼り付け後20℃×60分後、及び50℃×5日経過後にそれぞれ、引張試験機にて300mm/minの引き剥がし速度で、180°剥離強度を測定し、これを対メラミン樹脂塗膜接着力とした。結果を表6に示す。
【表6】
Figure 0004722249
この結果より、実施例5のテープは、メラミン樹脂塗膜に対して、貼り付け初期の接着力が弱く、仮止め及び貼り直しが可能な、いわゆるリワーク性を有し、かつ貼り付け後は接着力が経時的に上昇して強固に接着する粘着テープとなっていることがわかる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、粘着剤が特定の接着特性を有するので、被着体への貼り付け直後には接着力(剥離力)が低く、容易に引き剥がして再貼り付けすることが可能であるとともに、経日により接着力が上昇し、強固な接合力(大きな接着強度)が発現する。
本発明の粘着テープ又はシートによれば、例えば、粘着剤層と官能基含有化合物を含む相との界面接触反応を利用して、粘着剤の表面に特定の反応性官能基を安定して固定するので、貼り付け初期の接着力が適度に弱く仮止め及び貼り直しが可能な、いわゆるリワーク性を有し、かつ貼り付け後は、特に大きなエネルギーを印可する必要なく、被着体と反応性官能基との化学結合にて接着力が経時上昇して強固に接着する。
また、ベースとなる粘着剤の選択を適宜行うことにより、充分な耐久性、耐熱性を有する粘着テープ又はシートとすることができる。
さらに、粘着剤層表面に固定される接着反応性官能基を適宜選択することにより、金属、ガラス、木材、紙、プラスチックなど広範な被着体への接着に利用できる。その中でも特に、粘着剤表面の粘着剤がシラノール基又はアルコキシシリル基で修飾された粘着テープ又はシートは、対ガラスリワーク性粘着テープ又は粘着シートとして好適であり、また、粘着剤表面の粘着剤がカルボキシル基で修飾された粘着テープ又はシートは、対金属又はメラミン樹脂塗膜リワーク性粘着テープ又は粘着シートとして好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着テープ又はシートの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の粘着テープ又はシートの他の例を示す概略断面図である。
【図3】比較例2における粘着テープAの粘着剤表面近傍の透過型電子顕微鏡(TEM)断面写真(倍率250,000倍)である。
【図4】実施例4における粘着テープDの粘着剤表面近傍の透過型電子顕微鏡(TEM)断面写真(倍率250,000倍)である。
【図5】実施例5における粘着テープEの粘着剤表面近傍の透過型電子顕微鏡(TEM)断面写真(倍率250,000倍)である。
【符号の説明】
1,11 粘着テープ又はシート
2 基材
3 粘着剤基層
4 表面修飾層
5 粘着剤層
6 反応性中間層

Claims (5)

  1. 被着体に貼付後、室温4日以上経過後の180°ピール強度P1と室温30分以内の180°ピール強度P0との比P1/P0が3以上である粘着剤であって、該粘着剤表面がカルボキシル基で修飾されており、カルボキシル基による粘着剤表面の該修飾が、エポキシ基とカルボキシル基を含有する共重合体、粘着剤の基層を構成するアミノ基を有する成分又は反応性中間層を構成するアミノ基を有する成分との界面接触反応によりなされている粘着剤。
  2. 界面接触反応が、第1級又は第2級アミノ基と、エポキシ基との反応である請求項1記載の粘着剤。
  3. 請求項1又は2に記載の粘着剤で構成された粘着剤層を有する粘着テープ又はシート。
  4. 界面接触反応を利用して粘着剤層の表面を反応性官能基修飾することにより、貼り付け初期の接着力は弱く、貼り付け後は被着体と前記反応性官能基との化学結合により接着力が経時的に上昇することを特徴とする請求項3記載の粘着テープ又はシート。
  5. 金属又はメラミン樹脂塗膜に対してリワーク性を有する請求項3又は4記載の粘着テープ又はシート。
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