JP4720703B2 - キャビネット - Google Patents

Description

本発明は、踏み台を出し入れ自在に収納したキャビネットに関する。さらに詳しくは、踏み台の出し入れを安全容易に行えるキャビネットに関する。

従来から特許文献１に示されるキャビネットは知られている。即ち、左右の両側板、背面板、前面の扉板、下面の底板で形成されるキャビネット本体の底板下部にけこみ部が形成されたキャビネットにおいて、けこみ部にワゴンが出し入れ自在に配置されているキャビネットである。ワゴンは底板に設けられたローラー（キャスター）によりけこみ部に出し入れされるものであり、ワゴンに物品を収納することができ、キャビネットへの物品の収納効率を高めることができるものである。

又、けこみ部に踏み台を出し入れ自在に収納し、必要に応じて該踏み台を出して使用できるキャビネット（洗面化粧台、キッチン等）も従来から知られている。この従来のキャビネットにおいて、けこみ部に踏み台を出し入れ自在に収納した場合、出し入れ作業に必要とされる把手部を適切に形成することが困難なものであった。即ち、けこみ部は床面に非常に近いために把手部を表面に突出して形成することは使用者の足が接触する恐れがあり安全上問題があるとともに外観上も問題があった。又、把手部を表面に突出して形成しない場合は把手部の手掛かりが不充分になり使用勝手が良くない場合が多かった。
特開２００１−６１５７３号公報 （要約及び図３）

本発明は上記従来例におけるキャビネットの欠点を解決するもので、特に踏み台をけこみ部に出し入れ自在に収納したキャビネットにおいて有用なもので、即ち、踏み台をけこみ部より出し入れする作業に必要とされる把手部が表面に突出することなく手掛かりを与えるもので安全性、外観にすぐれた把手部を有するキャビネットを提供することをその課題とすると共に把手部による踏み台の使用のさいに生じる恐れのある不安全性を解決したキャビネットを提供することをその課題とするものである。

上記課題を解決するために、本発明に係るキャビネットは、左右の両側板、背面板、前面の扉板、下面の底板で形成され、底板下部にけこみ部が形成され、けこみ部に踏み台が出し入れ自在に収納されたキャビネットにおいて、踏み台は上面開口部に踏み板部を設けた箱状体でなり、前面に前板部と該前板部の下方奥部にけこみ板部を設け両者間に段差を設けて把手部とし、箱状体の両側枠板下端を箱状体の底板部及びけこみ板より下方に突出せしめて突出下支持片を形成し、底板部に荷重により沈み込み自在なキャスターを設けて成るものである。

請求項１に記載のキャビネットは、左右の両側板、背面板、前面の扉板、下面の底板で形成され、底板下部にけこみ部が形成され、けこみ部に踏み台が出し入れ自在に収納されたキャビネットにおいて、踏み台は上面開口部に踏み板部を設けた箱状体でなり、前面に前板部と該前板部の下方奥部にけこみ板部を設け両者間に段差を設けて把手部とし、箱状体の両側枠板下端を箱状体の底板部及びけこみ板より下方に突出せしめて突出下支持片を形成し、底板部に荷重により沈み込み自在なキャスターを設けて成るために、把手部は前板部表面に突出せず安全で外観がよいもので而も前板部下縁が手掛かりとなるので確実であり、又、誤って把手部でなく踏み台の底板部下に手をいれた状態で踏み台に荷重がかかりキャスターが沈み込んでも突出下支持片により床面との間に隙間が生じているために挟まれてもケガをする恐れが少なく安全である効果を有するものである。

更に、踏み台の箱状体の両側枠板下端に形成した突出下支持片の外側面に突出下支持片より下方に突出する軟質パッキン片を設けてなることを特徴とするために、突出下支持片と床面との間に手指が挟まれてもケガする恐れが少ないものである。

請求項２に記載のキャビネットは、踏み台の踏み板部が開閉自在な蓋板となり箱状体内部を物品収納部として使用することを特徴とするために請求項１に記載のキャビネットの効果に加え収納効率が高いものである。

以下、本発明の実施形態について図面を参照して、詳細に説明する。図１は本発明の実施例であるキャビネットを示す斜視図、図２は図１に示す実施例の踏み台を引き出した状態を示す斜視図、図３は踏み台を取り出した状態の斜視図、図４は図３に示す踏み台の踏み板を開放した状態を示す斜視図、図５は図３に示す踏み台の正面図、図６は図３に示す踏み台を使用している状態（荷重をかけた状態）の正面図である。

図１及び図２において、１はキャビネットを示すもので天板に洗面部２を形成した洗面化粧台であり、３はサイドキャビネットである。キャビネット１は前面に扉板４が設けられ、底板（図示せず）下部にけこみ部５が形成されている。けこみ部５には踏み台６が引き出し自在に収納されている。踏み台６は図３、図４に示す如く、箱状体７でなり、前面に前板部８を形成し、この前板部８の下後方にけこみ板部９を形成し、前板部８とけこみ板部９間に段差を形成して把手部１０としている。

１１は踏み板であり、箱状体７の上面開口部に開閉自在に設けられているもので、蓋板の役割をはたし、箱状体７内部を物品収納部として用いることができるために収納効率がよいものである。１３は箱状体７の中仕切１２と踏み板１１である蓋板を連結するダンパーである。１４はステイであり、踏み板１１の開放角度を規制するものである。

踏み台６を構成する箱状体７の両側枠板１５は図５及び図６に示されるように底板部１６及びけこみ板部９より下方に突出した下突出支持片部１７を形成している。下突出支持片部１７には外側面に下突出支持片部１７下端より下方に突出し下突出支持片部１７下端を覆うパッキン１８を形成している。パッキン１８は柔軟性を有する材質で形成されるもので、例えば、ゴム、軟質合成樹脂等で形成されるものである。

１９は底板部１６に設けられ荷重がかかると沈み込むキャスターであり、図５に示す荷重がかからない状態ではキャスター１９は床面２０を走行するものであり、図６に示す荷重２１（踏み台６に人が乗った状態）がかかるとキャスター１９は沈み込み、下突出支持片部１７は床面２０に当接し底板部１６及びけこみ板部９と床面２０との間に隙間２２を生ぜしめるものである。この隙間２２の大きさは下突出支持片部１７の突出度合により決定されるもので、具体的には略２０ｍｍが適切である。

キャスター１９は具体的にはバネで支持されていることにより荷重により沈み込み自在となっているもので、すでに市販されているものを適宜使用すればよいものである。踏み台６を引き出す場合、把手部１０を引くわけであるが誤って踏み台６の底板部１６下方に手を入れた状態で荷重２１がかかったとしても底板部１６及びけこみ板部９と床面２０との間に隙間２２が生じるために手を挟まれてもケガをする恐れが少なく安全性が高いものである。

本発明にかかるキャビネットの実施例の斜視図。 図１に示す実施例のキャビネットの踏み台を引き出した状態の斜視図。 図１に示す実施例の踏み台の斜視図。 図１に示す実施例の踏み台の踏み板を開放した状態の斜視図。 図１に示す実施例の踏み台の正面図。 図１に示す実施例の踏み台の踏み板に荷重をかけた状態の正面図。

符号の説明

１ キャビネット
２ 洗面部
３ サイドキャビネット
４ 扉板
５ けこみ部
６ 踏み台
７ 箱状体
８ 前板部
９ けこみ板部
１０ 把手部
１１ 踏み板
１２ 中仕切
１３ ダンパー
１４ ステイ
１５ 両側枠板
１６ 底板部
１７ 下突出支持片部
１８ パッキン
１９ キャスター
２０ 床面
２１ 荷重
２２ 隙間

Claims (2)

1. 左右の両側板、背面板、前面の扉板、下面の底板で形成され、底板下部にけこみ部が形成され、けこみ部に踏み台が出し入れ自在に収納されたキャビネットにおいて、踏み台は上面開口部に踏み板部を設けた箱状体でなり、前面に前板部と該前板部の下方奥部にけこみ板部を設け両者間に段差を設けて把手部とし、箱状体の両側枠板下端を箱状体の底板部及びけこみ板部より下方に突出せしめて突出下支持片を形成し、底板部に荷重により沈み込み自在なキャスターを設けて成り、かつ、踏み台の箱状体の両側枠板下端に形成した突出下支持片の外側面に突出下支持片より下方に突出する軟質パッキン片を設けてなるキャビネット。
2. 踏み台の踏み板部を開閉自在な蓋板とし箱状体内部を物品収納部としてなることを特徴とする請求項１記載のキャビネット。

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