JP4719517B2 - 外壁登攀装置及び外壁登攀方法 - Google Patents

外壁登攀装置及び外壁登攀方法 Download PDF

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Description

本発明は建築物を建造する際に建造中の建築物の外側に配置される足場ユニットや安全ネットなどの登攀ユニットを建築物の外壁に沿って盛り替える外壁登攀装置及び外壁登攀方法に関する。
中層ないし高層の建築物を建造する際には、地上から足場を組み上げていくことは困難であることから、建築物の外側に配置される足場ユニットを建築物の建築作業の進行に伴って移動させる、即ち盛り替えるようにした技術が開発されている。この足場ユニットは、所定の階数、例えば、3階あるいは4階程度の階数に対応する高さを有し、現場作業員が足場ユニットに設けられた足場板の上で外面塗装作業などの種々の建築作業を行っている間は建築物の躯体部に取り付けられる。現場作業員は所定の作業を終えると足場ユニットから待避し、足場ユニットを建築物の躯体部から取り外す。取り外された足場ユニットはクレーンやホイストなどの起重機により所定の階数まで登攀移動された後、建築物の躯体部に再び取り付けられ、現場作業員は足場ユニットの足場板に乗り込んで建築作業の続きを行う。
このようなタイプの足場ユニットを盛り替える際には、足場ユニットの落下を防止するため、起重機により吊られた状態で建築物の躯体部から取り外されていた。よって、足場ユニットを盛り替えている間はクレーンなどの起重機を使用し続けることになるが、クレーンなどの起重機は建築資材の上層階への搬入などにも使用されることから、工期を短縮する上での妨げとなっていた。従来、特許文献1に開示されるように、クレーンなどの起重機に代えて、電気チェーンブロックを建築物の躯体部に取り付け、足場ユニットに連結されるチェーンを電気チェーンブロックで巻き取ることにより足場ユニットを登攀移動させる技術が知られている。
特開2004−360214号公報
従来、建築物の躯体部に対して足場ユニットを取り付けるために、躯体部に締結されるブラケットに形成される貫通孔と足場ユニットに複数形成される貫通孔のいずれか1つとを一致させた後、それぞれの貫通孔に固定ピンを挿入することによって躯体部に対して足場ユニットを取り付ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、起重機や電気チェーンブロックなどの上昇手段を操作して貫通孔を一致させる作業は煩雑であり、貫通孔の形成されている間隔によっては、各フロアに締結されるブラケットのそれぞれに形成される貫通孔の全てを足場ユニットに形成される貫通孔に一致させることが出来ない、つまり固定ピンを挿入することが出来ないこともある。加えて、貫通孔に挿入された固定ピンには足場ユニットの自重が作用するため、足場ユニットを盛り替える際には起重機などを駆動させ足場ユニットを僅かに持ち上げた状態でなければ固定ピンを取り外すことが出来ないが、このとき足場ユニットを持ち上げ過ぎても固定ピンを取り外すことが出来ないことからその調節を慎重に行う必要があり、足場ユニットの盛替え作業を迅速に行う上での妨げとなっていた。
従来、クレーンなどの起重機を用いて足場ユニットを盛り替える際には、その落下を防止するため、足場ユニットを建築物から取り外す段階から起重機を駆動して足場ユニットを吊るした状態とする必要があり、起重機を操縦する時間が長いことから、これを操縦する現場作業員の負担が大きく、その間は上層階への建築資材の搬入などに使用できないことから、工期を短縮する上での妨げとなっていた。
本発明の目的は、盛替え作業を迅速に行うことができ、盛替え作業に伴う現場作業員の労力を小さくすることにある。
本発明の外壁登攀装置は、上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀装置であって、前記登攀ユニットに設けられ、下向きに開口する係合溝を備える係合部材と、前記建築物に締結されるブラケットに取り外し自在に装着され、前記係合溝に挿入されて前記係合部材が係脱自在に掛け留められる係合ピンとを有し、前記上昇手段により吊られた状態の前記登攀ユニットを降下させて前記ブラケットに装着された前記係合ピンに前記係合部材を掛け留めることにより前記係合ピンにより吊られた状態とした後、前記建築物に着脱自在に締結されるとともに前記登攀ユニットにクランプ結合される複数のクランプ付きブラケットを用いて前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、前記登攀ユニットを盛り替える際には、前記登攀ユニットが前記係合ピンにより吊られた状態で、複数の前記クランプ付きブラケットを前記建築物から取り外すことを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀装置であって、前記登攀ユニットに複数設けられ、下向きに開口する係合溝を備える係合部材と、前記建築物に締結される複数のブラケットのそれぞれに取り外し自在に装着され、前記係合溝に挿入されて前記係合部材が係脱自在に掛け留められる係合ピンとを有し、前記ブラケットに装着される前記係合ピンのそれぞれに前記係合部材のそれぞれを掛け留めることにより、前記登攀ユニットを複数の前記ブラケットを介して前記建築物に取り付けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、ねじ送り機構を介して前記登攀ユニットに連結されることにより高さ方向に移動自在の摺動枠に前記係合部材を設けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、前記係合溝の下向き開口部を閉じる脱落防止用部材を前記係合部材に開閉自在に装着することを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀装置であって、前記建築物の躯体外壁部外側に配置されるスペーサが先端部に設けられた締結梁を備え、前記建築物に締結されるブラケットと、前記スペーサの前面に外方に突出して固定された支持プレートに取り外し自在に装着され、前記登攀ユニットに下向きに開口して設けられた係合部材の係合溝に挿入されて前記係合部材が係脱自在に掛け留められる係合ピンと、両端部に係合片が突出して設けられ、前記登攀ユニットに設けられた内側支柱を前記両端部間に入り込ませる位置と、前記係合片を前記内側支柱に係合させる位置とに回転自在に前記スペーサの前面に装着されるガイドプレートとを有し、前記上昇手段により吊られた状態の前記登攀ユニットを降下させて前記係合ピンに前記係合部材を掛け留めることにより前記係合ピンにより吊られた状態とするとともに、前記係合片を前記内側支柱に係合させる位置に前記ガイドプレートを回転させて前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、複数の前記係合部材を上下方向にずらして前記登攀ユニットに設け、複数の前記ブラケットを前記係合部材に対応させて上下にずらして前記建築物に締結し、それぞれの前記係合ピンにそれぞれの前記係合部材を掛け留めるとともに前記係合片をそれぞれ前記内側支柱に係合させる位置にそれぞれの前記ガイドプレートを回転させて前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀装置は、前記ブラケットが締結される位置よりも下層階側の前記建築物の躯体外壁部外側に配置されるスペーサが先端部に設けられた締結梁を備え、前記建築物に締結されるクランプ付きブラケットと、両端部に係合片が突出して設けられ、前記登攀ユニットに設けられた内側支柱を前記両端部間に入り込ませる位置と、前記係合片を前記内側支柱に係合させる位置とに回転自在に前記クランプ付きブラケットの前記スペーサの前面に装着されるガイドプレートと、前記内側支柱に締結される位置と前記内側支柱から退避する位置との間に前記クランプ付きブラケットの前記締結梁に往復動自在に設けられ、前記内側支柱に締結されるクランプとを有し、前記登攀ユニットを前記ブラケットと前記クランプ付きブラケットにより前記建築物に取り付けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀方法は、上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀方法であって、長手方向に移動自在にストッパが装着されるとともに前記ストッパに対向して配置されるスペーサが固定される複数の締結アームが旋回自在に取り付けられる前記登攀ユニットを前記上昇手段により吊られた状態とし、前記締結アームの一部を前記建築物の躯体部の一部に掛け渡すとともに前記躯体部を前記スペーサと前記ストッパとで挟み込むことにより、前記上昇手段により吊られた状態の前記登攀ユニットを前記建築物に掛け留められた状態とした後、他の前記締結アームを前記躯体部に掛け渡して他の前記ストッパと他の前記スペーサとで前記躯体部を挟み込むことにより前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする。
本発明の外壁登攀方法は、前記登攀ユニットを盛り替える際には、一部の前記スペーサと前記ストッパとで前記躯体部を挟み込むことにより前記登攀ユニットが前記建築物に掛け留められた状態で、他の前記スペーサと他のストッパとによる前記躯体部に対する締結を解除することを特徴とする。
本発明の外壁登攀方法は、前記締結アームは前記登攀ユニットにヒンジ結合され、前記躯体部に締結する際には前記建築物の内側に向けて伸びる締結位置に旋回させられ、前記登攀ユニットを盛り替える際には前記外壁に沿って配置される衝突回避位置に旋回させられることを特徴とする。
本発明によれば、上昇手段により吊られた状態の登攀ユニットを降下させてブラケットに装着された係合ピンに係合部材を掛け留めることにより係合ピンにより吊られた状態とすることにより、建築物に対して登攀ユニットを掛け留めることができる。このように掛け留められた状態では上昇手段を用いることなく登攀ユニットを吊られた状態にすることができ、この状態のもと、複数のクランプ付きブラケットを用いて登攀ユニットを建築物に取り付けることにより、建築物に対して登攀ユニットを強固に取り付けることができる。クレーンなどの上昇手段を使用し続ける時間が短いので、クレーンなどの上昇手段を資材の搬入などの他の作業に使用することができるので、工期の短縮を図ることができる。
本発明によれば、登攀ユニットを盛り替える際には、登攀ユニットが係合ピンにより吊られた状態で、複数のクランプ付きブラケットを建築物から取り外すことができる。クランプ付きブラケットの取り外し作業中においては、登攀ユニットは上昇手段を用いることなく係合ピンにより吊られた状態で保持されており、上昇手段の使用時間を短縮することで、上述の通り、工期の短縮を図ることができる。
本発明によれば、係合部材は下向きに開口する係合溝を備えており、ブラケットに装着された係合ピンの上側から吊り下ろすだけで登攀ユニットを建築物に対して容易かつ迅速に取り付けることができる。加えて、従来技術のように、固定ピンを挿入するために足場ユニットとブラケットのそれぞれに形成された貫通孔を一致させるような煩雑さがなく、クレーンなどの上昇手段の操作が容易であることから、クレーンを操縦する現場作業員の負担が小さく、工期の短縮につながる。また、上昇手段の使用時間を短縮することで、上述の通り、工期の短縮を図ることができる。
本発明によれば、係合部材を係合ピンに掛け留める際に、ねじ送り機構を操作して係合部材の高さ方向の位置を調節することにより、建築物の建築誤差やブラケットの取付誤差を吸収することができ、係合ピンと係合部材との間に生じる隙間を無くすように操作することで、それぞれの係合部材により確実に足場ユニットを取り付けることができる。
本発明によれば、係合部材の係合溝内に係合ピンを挿入させた後、係合部材に装着された脱落防止用部材を用いて係合溝の下向き開口部を閉じることにより、係合ピンの脱落を防止することができる。
本発明によれば、上昇手段により吊られた状態の登攀ユニットを締結アームの一部を躯体部に掛け渡してストッパとスペーサとで躯体部を挟み込むことにより建築物に対して掛け留めることができる。このように掛け留められた状態では上昇手段を用いることなく登攀ユニットを吊られた状態にすることができ、この状態のもと、他の締結アームを躯体部に掛け渡して他のストッパと他のスペーサとで躯体部を挟み込むことにより、建築物に対して登攀ユニットを強固に取り付けることができる。上昇手段の使用時間を短縮することで、上述の通り、工期の短縮を図ることができる。
本発明によれば、一部のスペーサとストッパとで躯体部を挟み込むことにより登攀ユニットが建築物に掛け留められた状態で、他のスペーサとストッパとによる躯体部に対する締結を解除することができる。登攀ユニットは上昇手段を用いることなく一部のスペーサとストッパとで躯体部を挟み込むことにより吊られた状態で保持されており、上昇手段の使用時間を短縮することで、上述の通り、工期の短縮を図ることができる。
本発明によれば、締結アームは登攀ユニットにヒンジ結合されており、建築物の内側に向けて伸びる締結位置に旋回させることにより躯体部に締結することができ、外壁に沿って配置される衝突回避位置に旋回させることにより登攀ユニットの移動中に締結アームが建築物に衝突することを防止することができる。このように締結アームを登攀ユニットに旋回自在に取り付けておくことにより、現場作業員が持ち運ぶ手間を省くことができ、盛り替え作業に伴う現場作業員の労力を小さくすることができる。ヒンジ金具に連結されるクランプを躯体部の高さに合わせて登攀ユニットに締結することにより、躯体部の高さに合わせて登攀ユニットに締結アームを取り付けることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は建築物に取り付けられた状態の外壁登攀装置の一実施の形態を示す斜視図である。図1にはマンションやオフィスビルなどの建造中の建築物10の各躯体部10a〜10cが示されており、例えば、躯体部10aが5階に相当するとき躯体部10cが8階に相当し、それぞれの躯体部10a〜10cには躯体外壁部11a〜11cが各フロアの底面よりも上方に突出して設けられており、躯体外壁部11a〜11cの外面は建築物10の外壁を構成している。
この外壁の外側には、建築物10の建造中の部分を覆うように登攀ユニットとしての足場ユニット12が配置されており、この足場ユニット12は躯体部10a〜10cに締結された複数のブラケット13及びクランプ付きブラケット14により建築物10に取り付けられている。図1に示す場合には、上層階側の躯体部10cにはブラケット13が着脱自在に締結されており、下層階側の躯体部10a,10bにはクランプ付きブラケット14が着脱自在に締結されている。
図2は一実施の形態であるブラケットの拡大斜視図である。ブラケット13は、躯体外壁部11cの上面に配置される角パイプ状の締結梁15を有し、この締結梁15の先端部には躯体外壁部11cの外面側に配置されるスペーサ16が締結梁15に対して直角に固定されており、このスペーサ16とによりブラケット13を躯体部10cに締結するために、締結梁15には摺動ブロック17が摺動自在に装着され、この摺動ブロック17にねじ部材18が回転自在にねじ結合され、ねじ部材18の先端には躯体外壁部11cの内面に当接するストッパ19が設けられている。これにより、ねじ部材18を緩めるとブラケット13を躯体部10cから取り外すことができ、これを締め付けると躯体部10cにブラケット13を締結することができる。
スペーサ16の外面上には一対の支持プレート20,21が外方に向けて突き出すように所定の間隔を隔てて直角に固定されている。それぞれの支持プレート20,21には係合ピン22が挿入される貫通孔が形成されており、一方の支持プレート20には係合フック23が取り付けられている。係合ピン22の基端部には係合リング24が取り付けられており、係合ピン22を係合フック23が取り付けられた支持プレート20側の貫通孔から挿入させた後、係合リング24を係合フック23に引っ掛けることにより、貫通孔に挿入された係合ピン22が脱落しないようになっている。
スペーサ16の上側には締結梁15に対して直角となる向きにスペーサ25が配置されており、このスペーサ25は締結梁15の上面に固定された連結部材26に固定されている。スペーサ25の略中央部には回転軸27が組み込まれており、この回転軸27先端にはガイドプレート28が固定されており、ガイドプレート28はスペーサ25の前面で回転自在となっている。このガイドプレート28の両端部には係合片29a,29bが突出して設けられており、これらの係合片29a,29bの間、つまり回転軸中心回りは切り欠き部29cとなっている。
図3は一実施の形態であるクランプ付きブラケットの拡大斜視図である。クランプ付きブラケット14は、躯体外壁部11a,11bの上面に配置される角パイプ状の締結梁30を有し、この締結梁30の先端部には躯体外壁部11a,11bの外面側に配置されるスペーサ31が締結梁30に対して直角に固定されており、このスペーサ31とによりクランプ付きブラケット14を躯体部10a,10bに締結するためのねじ部材32が締結梁30に往復動自在に装着されており、ねじ部材32の先端にはストッパ33が設けられている。このねじ部材32を緩めるとブラケット13を躯体部10a,10bから取り外すことができ、これを締め付けると躯体部10a,10bにブラケット13を締結することができる。更に、スペーサ31の略中央部には回転軸34が組み込まれており、この回転軸34先端には上述のガイドプレート28と同様のガイドプレート35が固定されており、ガイドプレート35はスペーサ31の前面で回転自在に装着されている。
締結梁30の上面には四辺形枠36が摺動自在に装着されており、四辺形枠36の外面側の垂直枠部36aには2つのクランプ37が取り付けられている。この四辺形枠36を締結梁30に沿って往復動させるために、締結梁30を両側から挟み込むように固定された一対のプレート38の間には、2本のガイドピン39,40が固定されている。これにより、四辺形枠36の垂直枠部36bがガイドピン39に当接することにより四辺形枠36の前進限位置が規制され、垂直枠部36aがガイドピン40に当接することにより四辺形枠36の後進限位置が規制される。図3に示すように、四辺形枠36が前進限位置となった状態のもとで四辺形枠36を締結梁30に固定するために、プレート38には四辺形枠36の下側枠部36cを貫通するねじ部材41がねじ結合されるようになっている。
本実施の形態においては、現場作業員が乗り込んで種々の建築作業を行う足場は、鳥居形足場の主枠42を垂直方向に複数連結するとともに、水平方向に隣り合って配置される主枠42同士の間に鋼製の足場板43を掛け渡すことにより形成されている(図1参照)。足場板43が掛け渡された主枠42のそれぞれを躯体部10a〜10cに取り付けるために、足場ユニット12は、クランプ37が着脱自在に装着される内側支柱44と、複数のクランプ45を用いて主枠42に連結される外側支柱46とを有しており、内側支柱44と外側支柱46は複数の連結部材47により連結されている。また、内側支柱44及び外側支柱46の上端側には、これらの支柱44,46を連結するように係合部材48が固定されている。
図4は一実施の形態である係合部材を示す拡大斜視図である。係合部材48は、下向きに開口する係合溝48aを備える板状の部材であり、図1に示すように、係合溝48aの開口部が下側に配置されるように、内側支柱44及び外側支柱46のそれぞれに固定されている。図1に示す場合には、建築物10の水平方向に沿って、5本の内側支柱44及び外側支柱46が所定の間隔おきに平行に配置されており、それぞれの支柱44,46の上端側には、同じ高さとなるように図4に示す係合部材48が固定されている。
このように、足場ユニット12を構成する主枠42などの各種部材は、クランプ45、連結部材47、及び係合部材48により相互に連結され、上昇手段としてのクレーン(図示省略)を用いることにより、解体することなく一体として移動させることができる足場ユニット12を構成している。したがって、例えば、躯体部10aの作業を終えた場合には、足場ユニット12を建築物10の躯体部10a〜10cから取り外し、取り外された足場ユニット12をクレーンなどにより所定の階数まで上昇移動させた後、建築物10の躯体部に再び取り付けることができ、解体することなく足場ユニット12を盛り替えることができるようになっている。
図5は足場ユニットを建築物に近づけている状態を示す断面図であり、図6は足場ユニットを建築物に取り付けた状態を示す断面図であり、図7は足場ユニットを上昇移動させている状態を示す断面図であり、図8は足場ユニットの上昇移動を完了した状態を示す断面図である。
図5に示す場合には、足場ユニット12は、クレーンに設けられたワイヤ49により持ち上げられ、建築物10に接近移動させられている。建築物10の躯体部10cにはブラケット13が予め締結されており、躯体部10a,10bにはクランプ付きブラケット14が予め締結されている。足場ユニット12を建築物10に接近移動させる段階においては、ブラケット13に係合ピン22は装着されておらず、ガイドプレート28,35は水平方向となって係合片29a,29b及び係合片50a,50bが内側支柱44に係合しない状態となっており、四辺形枠36は建築物10の内方に向けて図5に示すように退避移動して内側支柱44がクランプ37に衝突しない状態となっている。
足場ユニット12を建築物10に取り付けるには、図5に示す状態から足場ユニット12を建築物10に接近移動させて内側支柱44をガイドプレート28,35に接触させる。このときには、切り欠き部29cから係合片29a,29bの間、及び切り欠き部50cから係合片50a,50bの間に内側支柱44を入り込ませることになる。次いで、係合ピン22をブラケット13に装着した後、足場ユニット12を降下させ、係合ピン22を係合溝48aの下向き開口部から係合溝48a内に挿入させることにより、係合ピン22に係合部材48を掛け留める。この状態のもとで、より強固に足場ユニット12を取り付けるため、四辺形枠36を内側支柱44に向けて前進限位置まで移動させ、クランプ37のそれぞれを内側支柱44に締結する。また、ガイドプレート28,35を90°回転させて係合片29a,29b及び係合片50a,50bを内側支柱44に係合させる。このとき、足場ユニット12は係合ピン22を介して建築物10に取り付けられていることから、クレーンを用いなくとも足場ユニット12を吊っておくことができ、内側支柱44にクランプ37を取り付ける作業などを行うことができる。
このようにして、建築物10に対して取り付けられた足場ユニット12は図1に示す通りであり、足場ユニット12は係合ピン22に掛け留められるとともにクランプ37により把持されることによって強固に取り付けられており、この状態のもとで現場作業員が足場板43の上に乗り込んで種々の建築作業を行うことができる。躯体部10aを有するフロアの作業が終了し、更に、図6に示すように、躯体部10dが建築された後には、足場ユニット12を上昇移動させる、即ち盛り替えることができる。
足場ユニット12を上昇移動させるためには、図6に示すように、係合ピン22に係合部材48が掛け留められた状態のもとで、内側支柱44からクランプ37を取り外し、四辺形枠36を後退限位置まで退避移動させておく。また、新たに建築した躯体部10dにブラケット13を締結する。従来、足場ユニット12を盛り替える際には、足場ユニット12を建築物から取り外す段階からクレーンなどの起重機を用いて足場ユニット12を吊るした状態とする必要があったが、本実施の形態においては、図7に示すように、足場ユニット12は係合ピン22に掛け留められており、クレーンを用いなくとも内側支柱44からクランプ37を取り外す作業などを行うことができる。よって、クレーンを操縦する現場作業員の負担が小さく、また、クレーンを資材の搬入などの他の作業に使用することができるので、工期の短縮を図ることができる。
その後、足場ユニット12をクレーンに設けられたワイヤ49により持ち上げるとともに、係合ピン22をブラケット13から取り外し、係合ピン22と連結部材47との衝突を回避する。このときには、ガイドプレート28,35は垂直方向を向いたままとして、係合片29a,29b及び係合片50a,50bが内側支柱44に対して係合した状態のままとする。この状態のもとで、足場ユニット12を吊り上げると内側支柱44がガイドレールとなって安定して上昇移動させることができ、足場ユニット12を最上段側に配置されるブラケット13よりも高い位置まで上昇させた後、係合ピン22をブラケット13に装着し、足場ユニット12を降下させることにより、係合ピン22に係合部材48を掛け留める。
係合ピン22に係合部材48を掛け留めることにより、足場ユニット12からワイヤ49を取り外しても建築物10に対して足場ユニット12を吊るした状態とすることができる。その後、躯体部10cにはブラケット13に代えて、図8に示すようにクランプ付きブラケット14が締結され、躯体部10b,10cに締結されたクランプ付きブラケット14を用いて足場ユニット12を把持することにより建築物10に対する取り付け状態を確実なものとする。
上述の通り、係合部材48は下向きに開口する係合溝48aを備えており、ブラケット13に装着された係合ピン22の上側から吊り下ろすだけで容易に足場ユニット12を建築物10に対して迅速に取り付けることができるので、クレーンを使用し続ける時間が短い。加えて、掛け留め方式の係合ピン22とクランプ37の組み合わせにより足場ユニット12の盛替えを行う本実施の形態においては、従来技術のように、固定ピンを挿入するために足場ユニットとブラケットのそれぞれに形成された貫通孔を一致させるような煩雑さがなく、クレーンの操作が容易であることから、工期の短縮につながる。なお、図1〜図8に示す前記実施の形態においては、係合部材48は内側支柱44及び外側支柱46の上端側に固定されているが、それよりも下側に固定するようにしても良く、その場合にはブラケット13は係合部材48の取り付け位置に対応する高さの躯体部に締結されることになる。
図9は他の実施の形態である外壁登攀装置を示す断面図であり、特に足場ユニットを建築物に近づけている状態を示す断面図である。なお、図1に示す部材と共通する部材には同一の符合を付して重複した説明を省略する。
図9に示す場合には、躯体部10a〜10cのそれぞれにはブラケット13が締結されており、建築物10に向けて、他の実施の形態である足場ユニット51が、クレーンに設けられたワイヤ49により持ち上げられた状態で建築物10に接近移動させられている。この足場ユニット51を建築物10に接近移動させる段階においては、ブラケット13に係合ピン22は装着されておらず、ガイドプレート28は水平方向となって係合片29a,29bが内側支柱52に係合しない状態となっている。
足場ユニット51は、建築物10の外壁に沿って配置される内側支柱52と、複数の取付孔53が形成された外側支柱54とを有しており、内側支柱52は連結支柱52aと摺動支柱52bとを交互に連結することにより形成されている。外側支柱54には取付孔53に固定ピン(図示省略)を挿入することにより足場板支持梁55が着脱自在に装着されており、連結支柱52aに設けられる連結部材56と足場板支持梁55とをクランプ57で連結することにより、連結支柱52aと外側支柱54が相互に連結され一体として移動するようになっている。この足場ユニット51においては、上述の足場ユニット12と異なり、内側支柱52と外側支柱54との間に配置される足場板支持梁55に足場板を掛け渡すようになっている。また、外側支柱54には、取付孔53に固定ピン(図示省略)を挿入することにより支持ユニット59が着脱自在に装着されている。
図10(A)は図9に示す摺動支柱に連結された支持ユニットを拡大して示す平面図であり、図10(B)は図10(A)に示すX−X線に沿う方向からみた内側支柱の断面図であり、図11は図10に示す支持ユニットに組み付けられる係合部材の拡大斜視図である。この支持ユニット59は、外側支柱54の取付孔53に連通して図示しない固定ピンが挿入される取付孔形成部61a,61bを両端に備える支持棒材62を有しており、この支持棒材62には摺動パイプ63が往復動自在に装着されており、摺動パイプ63の下端部には支持梁64の一端部が摺動パイプ63に対して直角に固定されている。
支持梁64は複数の位置決め孔65が形成された角パイプ状の部材であり、その他端部には摺動支柱52bに対する取り付け面を形成する連結プレート64aが設けられている。この連結プレート64aと摺動パイプ63の上端部は補強部材66により連結されており、摺動パイプ63、支持梁64、連結プレート64a、及び補強部材66とにより構成される略三角形状の摺動枠67は支持棒材62に対して一体として摺動するようになっている。なお、図示する場合には、摺動枠67には足場板支持梁68が固定されており、図示しない足場板を掛け渡すことができるようになっている。
図10(B)に示すように、摺動支柱52bは、連結プレート64aに突き当てられ図示しない締結ボルトなどの締結具により相互に締結される締結プレート部52cを有している。この締結プレート部52cには長手方向に沿って締結具が挿入される締結孔52dが所定の間隔おきに形成されており、摺動支柱52bに対する支持ユニット59の高さ方向の締結位置を調節することができる。図10(A)に示すように、摺動支柱52bの端部には連結支柱52aの端部が摺動自在に挿入されている。これにより、摺動支柱52bに対して支持ユニット59を締結することで、摺動枠67と摺動支柱52bとが一体として上下方向に摺動する。なお、連結支柱52aの端部は、摺動支柱52bが上下方向に摺動した場合でも摺動支柱52bが抜け落ちない程度に、摺動支柱52bの端部に対して十分に挿入されている。
支持梁64には係合部材58が図示しないねじ部材を用いて取り外し自在に装着されている。この係合部材58は、下向きに開口する係合溝60aを備え、支持梁64を両側から挟み込むようにして配置される一対の係合プレート60を有している。一方の係合プレート60の下端部には、係合溝60aの下向き開口部を挟み込むようにして、脱落防止用部材70の基端部が回転自在に装着される支持部材69aと、脱落防止用部材70が係脱自在に掛け渡される係合突起69bとが設けられている。これにより、係合溝60a内に係合ピン22を挿入させた後、脱落防止用部材70を図11に矢印で示す方向に回転させ、その先端部に形成された凹部70aを係合突起69bに掛け留めることにより係合溝60aの下向き開口部が閉じられるように脱落防止用部材70を掛け渡し、係合ピン22の脱落を防止することができるようになっている。
係合プレート60のそれぞれには、位置決め孔65に連通する締結孔60bが形成されており、支持梁64に対する係合部材58の水平方向の取付位置を調節できるようになっている。他方、係合部材58の高さ方向の位置を調節するために、基端部が摺動枠67に連結される送りねじ71が上側の取付孔形成部61aにねじ結合されており、送りねじ71に設けられたハンドル72を回転させることにより、支持棒材62に対して摺動枠67と摺動支柱52bとを一体として往復動させられるようになっている。これにより、図9に示すように、支持ユニット59を外側支柱54に固定した状態において、ハンドル72を操作することにより、係合部材58の高さ方向の位置を調節することができ、送りねじ71とハンドル72は係合部材58の高さ方向の位置を調節するねじ送り機構を構成している。
図12は図9に示す足場ユニットを建築物に取り付けた状態を示す断面図であり、図13は図9に示す足場ユニットを上昇移動させている状態を示す断面図であり、図14は図9に示す足場ユニットの上昇移動を完了した状態を示す断面図である。
足場ユニット51を建築物10に取り付けるには、図9に示す状態から足場ユニット51を建築物10に接近移動させて内側支柱52をガイドプレート28に接触させる。このときには、切り欠き部29cから係合片29a,29bの間に内側支柱52を入り込ませることになる。次いで、係合ピン22をブラケット13に装着した後、足場ユニット51を降下させ、係合ピン22に係合部材58を掛け留める。これによって、建築物10に対して足場ユニット51を取り付けることができるが、この際、ハンドル72を操作して、係合部材58の高さ方向の位置を調節することにより、建築物10の建築誤差やブラケット13の取付誤差を吸収することができ、係合ピン22と係合部材58との間に生じる隙間を無くすようにハンドル72を操作することで、それぞれの係合部材58により確実に足場ユニット51を取り付けることができる。また、ガイドプレート28を90°回転させて係合片29a,29bを内側支柱52に係合させる。
なお、図示する場合には、支持ユニット59のそれぞれにねじ送り機構が設けられているが、いずれか1つの支持ユニットについてはねじ送り機構を設けなくても良く、この場合には、ねじ送り機構が設けられた他の支持ユニット59のハンドル72を操作することにより、建築物10の建築誤差やブラケット13の取付誤差を吸収して、それぞれの係合部材58により確実に足場ユニット51を取り付けることもできる。
このようにして、建築物10に対して取り付けられた足場ユニット51は図12に示す通りであり、この状態のもとで現場作業員が足場板の上に乗り込んで種々の建築作業を行うことができる。躯体部10aを有するフロアの作業が終了し、更に、図12に示すように、躯体部10dが建築された後には、足場ユニット51を上昇移動させる、即ち盛り替えることができる。
足場ユニット51を上昇移動させるためには、図13に示すように、足場ユニット51をクレーンに設けられたワイヤ49により持ち上げるとともに、速やかに係合ピン22をブラケット13から取り外し、係合ピン22と連結部材56との衝突を回避する。このときには、ガイドプレート28は垂直方向を向いたままとして、足場ユニット51を安定した状態で吊り上げる。また、新たに建築した躯体部10dにブラケット13を締結するとともに、足場ユニット51をブラケット13より僅かに高い位置まで上昇させた後、係合ピン22をブラケット13に装着し、次いで、足場ユニット51を降下させ、係合ピン22に係合部材58を掛け留める。このようにして、建築物10に対して取り付けられた足場ユニット51は図14に示す通りであり、この状態のもとで現場作業員が足場板の上に乗り込んで種々の建築作業を行うことができる。なお、最下段の係合ピン22よりも下側に連結部材56が配置されていない場合には、最下段以外の係合ピン22をブラケット13から取り外せば足場ユニット51を上昇移動させることができる。
上述の通り、係合部材58は下向きに開口する係合溝60aを備えており、ブラケット13に装着された係合ピン22の上側から吊り下ろすだけで容易に足場ユニット51を建築物10に対して迅速に取り付けることができるので、クレーンを使用し続ける時間が短い。加えて、掛け留め方式の係合ピン22により足場ユニット51の盛替えを行う本実施の形態においては、従来技術のように、固定ピンを挿入するために足場ユニットとブラケットのそれぞれに形成された貫通孔を一致させるような煩雑さがなく、クレーンの操作が容易であることから、工期の短縮につながる。
図15は他の実施の形態である外壁登攀装置を示す断面図であり、特に足場ユニットを建築物に近づけている状態を示す断面図である。なお、図1に示す部材と共通する部材には同一の符合を付して重複した説明を省略する。
図15に示す場合には、建築物10に向けて、他の実施の形態である足場ユニット80が、クレーンに連結されたワイヤ49により持ち上げられた状態で建築物10に接近移動させられている。足場ユニット80は、図1に示す足場ユニット12と同様、鳥居形足場の主枠42を垂直方向に複数連結するとともに、水平方向に隣り合って配置される主枠42同士の間に鋼製の足場板43を掛け渡すことにより形成されている。足場板43が掛け渡された主枠42のそれぞれを躯体部10a〜10cに取り付けるために、足場ユニット12は、複数のクランプ45を用いて主枠42に連結される中間支柱81を有しており、この中間支柱81には複数の旋回式ブラケット82が取り付けられている。
図16は一実施の形態である旋回式ブラケットを示す斜視図である。旋回式ブラケット82は、長手方向に所定の間隔おきに複数の位置決め孔83aが貫通して形成される角パイプ状の締結アーム83を有し、この締結アーム83には摺動ブロック84が摺動自在に装着されており、摺動ブロック84には位置決め孔83aのいずれか1つに連通させた状態で図示しない位置決めピンが挿入される位置決め孔84aが形成されている。摺動ブロック84には先端部にストッパ85が設けられたねじ部材86がねじ結合されており、ねじ部材を図示しない回転工具により回転させることによりストッパ85が締結アーム83の長手方向に移動されるようになっている。
このストッパ85とにより旋回式ブラケット82を躯体部10a〜10cに締結するために、締結アーム83の中間部にはストッパ85に対向して配置されるスペーサ87が締結アーム83に対して直角に固定されている。締結アーム83の先端部側には、中間支柱81に着脱自在に締結されるクランプ88を備えるクランプ保持具89が配置されており、このクランプ保持具89はヒンジ金具90を介して締結アーム83及びスペーサ87のそれぞれに連結されており、クランプ88を中間支柱81に締結した状態で、締結アーム83は建築物10の内側に向けて伸びる締結位置と外壁に沿って配置される衝突回避位置とに旋回移動することができるようになっている。なお、図示する場合には、足場ユニット80に取り付けられた締結アーム83が上下方向に旋回移動するように、クランプ保持具89と締結アーム83とをヒンジ金具により連結しても良い。また、ヒンジ金具90の回転を阻止するための図示しない回転止めピンがヒンジ金具90に装着されるようになっており、締結アーム83を締結位置や衝突回避位置で保持することができるようになっている。
足場ユニット80を建築物10に締結するために、図15に示すように、足場ユニット80に取り付けられる締結アーム83の一部は締結位置で保持され、他の締結アーム83は衝突回避位置で保持されている。図15に示す場合においては、最上段側の旋回式ブラケット82の締結アーム83が締結位置で保持されており、クレーンを操作してこの締結アーム83を躯体部10cの一部である躯体外壁部11cに掛け渡すとともに、この締結アーム83に固定されたストッパ85とスペーサ87とで躯体外壁部11cを挟み込むことにより、クレーンにより吊られた状態の足場ユニット80が建築物10に掛け留められるようになっている。
このようにして建築物10に掛け留められた足場ユニット80はワイヤ49を取り外しても建築物10に対して吊られた状態にすることができ、他の旋回式ブラケット82を躯体外壁部11a,11bに取り付けている間でクレーンを用いて足場ユニット80を吊っておく必要が無いことから、クレーンを使用し続ける時間を短くすることができる。なお、図15に示す場合には、最上段側の旋回式ブラケット82を躯体外壁部11cに掛け留めるようにしているが、これに限らず、躯体外壁部11a,11bに対応して取り付けられる旋回式ブラケット82により掛け留めるようにしても良い。
図17は図15に示す足場ユニットを建築物に取り付けた状態を示す断面図である。図17に示すように、他の旋回式ブラケット82を躯体外壁部11a,11bに取り付けることにより、建築物10に対して足場ユニット80を強固に取り付けることができ、現場作業員は足場板43に乗り込んで種々の建築作業を行うことができる。図17に示すように、躯体部10cの上層階側に新たに躯体部10dを建築し終えたら、足場ユニット80を建築物の外壁に沿って盛り替えることが可能である。
足場ユニット80を盛り替える際には、躯体外壁部11a〜11cの一部をスペーサ87とストッパ85とで挟み込むことにより足場ユニット80が建築物10に掛け留められた状態で、他のスペーサ87とストッパ85とによる締結を解除することにより他の旋回式ブラケット82を取り外すことができる。例えば、最上段側に配置される旋回式ブラケット82を躯体外壁部11cに掛け留めた状態で、躯体外壁部11a,11bに取り付けられた旋回式ブラケット82の取り外し作業を行うことができ、クレーンの使用時間を短縮することができる。
図18は図15に示す足場ユニットを上昇移動させている状態を示す断面図である。足場ユニット80を上昇移動させる際には、締結アーム83のそれぞれを衝突回避位置に移動させることにより、建築物10との衝突を回避する。足場ユニット80を所定の位置まで上昇移動させたら、一部の締結アーム83を締結位置に移動させて足場ユニット80を掛け留める。この状態のもと、他の旋回式ブラケット82を用いて足場ユニット80を建築物10に取り付けることにより、クレーンの使用時間を短縮することができる。
このように旋回式ブラケット82のそれぞれを足場ユニット80に旋回自在に取り付けておくことにより、現場作業員が持ち運ぶ手間を省くことができ、盛り替え作業に伴う現場作業員の労力を小さくすることができる。ヒンジ金具90に連結されるクランプ88を躯体外壁部11a〜11dの高さに合わせて足場ユニット80に締結することにより、躯体外壁部11a〜11dの高さに合わせて足場ユニット80に締結アーム83を取り付けることができ作業性が良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、前記実施の形態においては、足場ユニット12,51,80などの登攀ユニットを上層階へ移動させる場合についてのみ言及しているが、下層階へ移動させる場合にも本発明を適用することができる。また、本発明により盛り替えられる登攀ユニットとしては、上述の足場ユニット12,51,80に限られることなく、種々の構造の足場ユニットや安全ネットにも適用することができる。
建築物に取り付けられた状態の外壁登攀装置の一実施の形態を示す斜視図である。 一実施の形態であるブラケットの拡大斜視図である。 一実施の形態であるクランプ付きブラケットの拡大斜視図である。 一実施の形態である係合部材を示す拡大斜視図である。 足場ユニットを建築物に近づけている状態を示す断面図である。 足場ユニットを建築物に取り付けた状態を示す断面図である。 足場ユニットを上昇移動させている状態を示す断面図である。 足場ユニットの上昇移動を完了した状態を示す断面図である。 他の実施の形態である外壁登攀装置を示す断面図である。 (A)は図9に示す摺動支柱に連結された支持ユニットを拡大して示す平面図であり、(B)は図10(A)に示すX−X線に沿う方向からみた内側支柱の断面図である。 図10に示す支持ユニットに組み付けられる係合部材の拡大斜視図である。 図9に示す足場ユニットを建築物に取り付けた状態を示す断面図である。 図9に示す足場ユニットを上昇移動させている状態を示す断面図である。 図9に示す足場ユニットの上昇移動を完了した状態を示す断面図である。 他の実施の形態である外壁登攀装置を示す断面図であり、特に足場ユニットを建築物に近づけている状態を示す断面図である。 一実施の形態である旋回式ブラケットを示す斜視図である。 図15に示す足場ユニットを建築物に取り付けた状態を示す断面図である。 図15に示す足場ユニットを上昇移動させている状態を示す断面図である。
符号の説明
10 建築物
10a〜10d 躯体部
11a〜11c 躯体外壁部
12 足場ユニット(登攀ユニット)
13 ブラケット
14 クランプ付きブラケット
22 係合ピン
37 クランプ
48 係合部材
48a 係合溝
51 足場ユニット(登攀ユニット)
58 係合部材
60a 係合溝
67 摺動枠
70 脱落防止用部材
71 送りねじ
80 足場ユニット(登攀ユニット)
83 締結アーム
85 ストッパ
87 スペーサ
88 クランプ
90 ヒンジ金具

Claims (11)

  1. 上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀装置であって、
    前記建築物の躯体外壁部外側に配置されるスペーサが先端部に設けられた締結梁を備え、前記建築物に締結されるブラケットと、
    前記スペーサの前面に外方に突出して固定された支持プレートに取り外し自在に装着され、前記登攀ユニットに下向きに開口して設けられた係合部材の係合溝に挿入されて前記係合部材が係脱自在に掛け留められる係合ピンと、
    両端部に係合片が突出して設けられ、前記登攀ユニットに設けられた内側支柱を前記両端部間に入り込ませる位置と、前記係合片を前記内側支柱に係合させる位置とに回転自在に前記スペーサの前面に装着されるガイドプレートとを有し、
    前記上昇手段により吊られた状態の前記登攀ユニットを降下させて前記係合ピンに前記係合部材を掛け留めることにより前記係合ピンにより吊られた状態とするとともに、前記係合片を前記内側支柱に係合させる位置に前記ガイドプレートを回転させて前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする外壁登攀装置。
  2. 請求項1記載の外壁登攀装置において、複数の前記係合部材を上下方向にずらして前記登攀ユニットに設け、複数の前記ブラケットを前記係合部材に対応させて上下にずらして前記建築物に締結し、それぞれの前記係合ピンにそれぞれの前記係合部材を掛け留めるとともに前記係合片をそれぞれ前記内側支柱に係合させる位置にそれぞれの前記ガイドプレートを回転させて前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする外壁登攀装置。
  3. 請求項1記載の外壁登攀装置において、
    前記ブラケットが締結される位置よりも下層階側の前記建築物の躯体外壁部外側に配置されるスペーサが先端部に設けられた締結梁を備え、前記建築物に締結されるクランプ付きブラケットと、
    両端部に係合片が突出して設けられ、前記登攀ユニットに設けられた内側支柱を前記両端部間に入り込ませる位置と、前記係合片を前記内側支柱に係合させる位置とに回転自在に前記クランプ付きブラケットの前記スペーサの前面に装着されるガイドプレートと、
    前記内側支柱に締結される位置と前記内側支柱から退避する位置との間に前記クランプ付きブラケットの前記締結梁に往復動自在に設けられ、前記内側支柱に締結されるクランプとを有し、
    前記登攀ユニットを前記ブラケットと前記クランプ付きブラケットにより前記建築物に取り付けることを特徴とする外壁登攀装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の外壁登攀装置において、ねじ送り機構を介して前記登攀ユニットに連結されることにより高さ方向に移動自在の摺動枠に前記係合部材を設けることを特徴とする外壁登攀装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の外壁登攀装置において、前記係合溝の下向き開口部を閉じる脱落防止用部材を前記係合部材に開閉自在に装着することを特徴とする外壁登攀装置。
  6. 上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀装置であって、
    前記登攀ユニットに旋回自在に取り付けられ、前記建築物の内側に向けて伸びる締結位置と前記外壁に沿って配置される衝突回避位置とに旋回移動する複数の締結アームと、
    前記締結アームのそれぞれに装着され、前記締結アームの長手方向に移動するストッパと、
    前記ストッパに対向して配置されるとともに前記締結アームのそれぞれに固定され、前記ストッパとで前記躯体部を挟み込むことにより前記建築物に対して前記登攀ユニットを締結するスペーサとを有し、
    前記上昇手段により吊られた状態の前記登攀ユニットを前記締結アームの一部を前記躯体部に掛け渡して前記ストッパと前記スペーサとで前記躯体部を挟み込むことにより前記建築物に対して掛け留めた状態とした後、他の前記締結アームを前記躯体部に掛け渡して他の前記ストッパと他の前記スペーサとで前記躯体部を挟み込むことにより前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする外壁登攀装置。
  7. 請求項6記載の外壁登攀装置において、前記締結アームの基端部には前記登攀ユニットに対して前記締結アームを旋回自在に支持するヒンジ金具が設けられ、前記ヒンジ金具には前記躯体部の高さ位置に合わせて前記登攀ユニットに締結されるクランプが連結されることを特徴とする外壁登攀装置。
  8. 請求項6又は7記載の外壁登攀装置において、前記登攀ユニットを盛り替える際には、一部の前記スペーサと前記ストッパとで前記躯体部を挟み込むことにより前記登攀ユニットが前記建築物に掛け留められた状態で、他の前記スペーサと他の前記ストッパとによる前記躯体部に対する締結を解除することを特徴とする外壁登攀装置。
  9. 上昇手段により吊られて建築物の外壁に沿って盛り替えられる登攀ユニットの外壁登攀方法であって、
    長手方向に移動自在にストッパが装着されるとともに前記ストッパに対向して配置されるスペーサが固定される複数の締結アームが旋回自在に取り付けられる前記登攀ユニットを前記上昇手段により吊られた状態とし、
    前記締結アームの一部を前記建築物の躯体部の一部に掛け渡すとともに前記躯体部を前記スペーサと前記ストッパとで挟み込むことにより、前記上昇手段により吊られた状態の前記登攀ユニットを前記建築物に掛け留められた状態とした後、
    他の前記締結アームを前記躯体部に掛け渡して他の前記ストッパと他の前記スペーサとで前記躯体部を挟み込むことにより前記登攀ユニットを前記建築物に取り付けることを特徴とする外壁登攀方法。
  10. 請求項9記載の外壁登攀方法において、前記登攀ユニットを盛り替える際には、一部の前記スペーサと前記ストッパとで前記躯体部を挟み込むことにより前記登攀ユニットが前記建築物に掛け留められた状態で、他の前記スペーサと他のストッパとによる前記躯体部に対する締結を解除することを特徴とする外壁登攀方法。
  11. 請求項10記載の外壁登攀方法において、前記締結アームは前記登攀ユニットにヒンジ結合され、前記躯体部に締結する際には前記建築物の内側に向けて伸びる締結位置に旋回させられ、前記登攀ユニットを盛り替える際には前記外壁に沿って配置される衝突回避位置に旋回させられることを特徴とする外壁登攀方法。
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