以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の配送物受渡管理システムの構成の一例を示す図である。ここでは、企業等の施設内に入荷した荷物(配送物)を、該配送物の宛先に受け渡す場合を例にとって説明する。配送物の宛先とは、該配送物の届け先の人である。
配送物受渡管理システム1は、配送物の受け渡しを管理する処理装置である。例えば、配送物受渡管理システム1は、施設内に入荷した配送物100の該配送物100の宛先への受け渡しを管理する。
配送物受渡管理システム1は、宛先特定部11、通知部12、セキュリティ保護状態設定部13、配送物持ち出し判断部14、表示部15、宛先マスタ16、荷物・宛先管理データベース(DB)17、送付元マスタ18、画像履歴記憶部19、ユーザ管理データベース(DB)20、認証部21、操作情報入力部22を備える。
宛先特定部11は、運送業者200によって運搬されて入荷した配送物100の宛先を特定する。具体的には、配送物100の受け渡し場所において、入荷した配送物100を受け取った人(入荷管理者)が、カメラやスキャナ等を用いて、配送物100に取り付けられた(例えば貼付された)伝票を撮像すると、宛先特定部11は、該撮像によって得られた伝票の画像を読み取る(OCR読み取りを行う)。そして、宛先特定部11は、該伝票の画像の読み取り結果と予め宛先マスタ16に記憶された配送物100の宛先に関する情報とを照合して、該配送物100の宛先を特定する。
また、宛先特定部11は、該配送物100の宛先の特定処理過程において得られる、後述する宛先情報を、荷物・宛先管理DB17に記憶する。
また、宛先特定部11は、宛先が特定された伝票の画像を画像履歴記憶部19に記憶する。例えばTIFF形式の伝票の画像が画像履歴記憶部19に記憶される。
本発明の一実施形態によれば、配送物100の宛先が特定された後に、宛先特定部11は、該配送物100を一意に識別する情報である荷物IDをICタグに記憶することによってICタグを発行し、入荷管理者が、該配送物100に該ICタグを取り付ける。そして、宛先特定部11が、更に、少なくとも該配送物100に取り付けられるICタグに記憶された荷物IDと上記特定された該配送物100の宛先に関する情報と該配送物100のセキュリティ保護状態との対応情報を荷物・宛先管理DB17に記憶するようにしてもよい。なお、荷物・宛先管理DB17に記憶されるセキュリティ保護状態は、初期状態では有効を示す。
通知部12は、特定された宛先の装置(宛先が操作する装置)である宛先装置2に例えば電子メールを送信することによって、該配送物100の入荷を通知する。なお、宛先装置2は、例えば携帯電話、パソコン(パーソナルコンピュータ)等である。
本発明の一実施形態によれば、通知部12が、更に、荷物・宛先管理DB17に記憶される荷物IDを暗号化してQRコード等の二次元コードを生成し、生成された二次元コードをインターネット等のネットワークを通じて該荷物IDが示す配送物100の宛先の装置である宛先装置2に送信するようにしてもよい。また、通知部12が、更に、上記配送物の入荷を宛先の装置に通知してから所定期間経過後であって、該配送物が該宛先に受け渡されていない時に、該宛先の装置に対して該配送物の受け取りを催促する通知を行うようにしてもよい。
セキュリティ保護状態設定部13は、配送物100の宛先に対して該配送物100が受け渡される時に、該配送物100の宛先の装置(宛先装置2)から上記二次元コードを取得して復号して荷物IDを取得し、荷物・宛先管理DB17に記憶されている該復号された荷物IDに対応付けられる該配送物100のセキュリティ保護状態を無効に設定する。
該セキュリティ保護状態を無効に設定することは、該配送物100についてのセキュリティを解除することを意味する。宛先が受け取り済みの配送物100については、荷物・宛先管理DB17内のセキュリティ保護状態が無効に設定され、宛先がまだ受け取っていない配送物については、荷物・宛先管理DB17内のセキュリティ保護状態が有効に設定されたままとなる。
また、セキュリティ保護状態設定部13は、該配送物100のセキュリティ保護状態を無効に設定した時の日時を該配送物100の受取日時として荷物・宛先管理DB17に設定するとともに、荷物・宛先管理DB17内の、該配送物100に対応する引取済フラグを「Y」に設定する。
配送物持ち出し判断部14は、荷物・宛先管理DB17に記憶されたセキュリティ保護状態が無効か否かに基づいて、該セキュリティ保護状態に対応付けられる配送物100の該配送物100の受け渡し場所からの持ち出しを許可するか否かを判断する。上記配送物100の受け渡し場所の出口には、ゲート107が設けられている。
具体的には、配送物持ち出し判断部14は、該配送物100を受け取った人が持ち出そうとする該配送物100に取り付けられたICタグに記憶された荷物IDを読み取って取得し、荷物・宛先管理DB17を参照して、取得された荷物IDに対応するセキュリティ保護状態が無効か有効であるかを判断する。配送物持ち出し判断部14は、取得された荷物IDに対応するセキュリティ保護状態が無効であると判断した場合は、受け渡し場所からの該配送物100の持ち出しを許可して、上記受け渡し場所の出口に設けられたゲート107を開く(OPEN状態にする)。配送物持ち出し判断部14は、取得された荷物IDに対応するセキュリティ保護状態が有効であると判断した場合は、受け渡し場所からの該配送物100の持ち出しを許可せず、上記ゲート107を閉じる(CLOSE状態にする)。
表示部15は、後述する図23乃至図28に示すような、配送物受渡管理システム1の操作画面を表示する。また、表示部15は、例えば、配送物受渡管理システム1のユーザの操作に従って操作情報入力部22が入力した配送物100の宛先に関する情報に基づいて、荷物・宛先管理DB17に記憶された情報のうち、上記入力された宛先に関する情報に対応付けられる情報を表示する。例えば、表示部15は、荷物・宛先管理DB17に記憶された配送物100の宛先と該配送物100の荷物IDとの対応情報を表示する。
上記配送物受渡管理システム1のユーザは、例えば配送物の入荷管理者または配送物100の宛先である。
宛先マスタ16には、配送物100の宛先に関する情報が予め記憶される。荷物・宛先管理DB17には、該配送物100の宛先の特定処理過程において得られる、後述する宛先情報が記憶される。本発明の一実施形態によれば、前述したように、荷物・宛先管理DB17には、少なくとも該配送物100に取り付けられるICタグに記憶された荷物IDと上記特定された該配送物100の宛先に関する情報と該配送物100のセキュリティ保護状態との対応情報が記憶される。
送付元マスタ18には、配送物100の送付元の情報が予め記憶される。画像履歴記憶部19には、宛先が特定された伝票の画像が記憶される。ユーザ管理DB20には、配送物受渡管理システム1のユーザの情報が予め記憶される。
認証部21は、ユーザの配送物受渡管理システム1へのログオンを認証する。具体的には、認証部21は、後述する操作情報入力部22によって従業員番号とパスワードが入力されると、ユーザ管理DB20を参照して、該入力された従業員番号に対応するユーザのログオン認証処理を行う。
操作情報入力部22は、配送物受渡管理システム1のユーザの操作に従って、操作情報を入力する。
なお、上述した配送物受渡管理システム1及びその各部の機能は、CPUとその上で実行されるプログラムにより実現される。当該本発明を実現するプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば半導体メモリ、ハードディスク、CD−ROM、DVD等に格納することができ、これらの記録媒体に記録して提供され、又は、通信インタフェースを介してネットワークを利用した送受信により提供される。
図2は、宛先マスタのデータ構成の一例を示す図である。宛先マスタ16には、例えば、従業員番号、氏名、宛先所属、電話番号、メールアドレスといった論理名が、対応する物理名、データ型、サイズ、定義内容に対応付けて予め記憶されている。従業員番号は、宛先としてのユーザの識別番号、氏名は宛先の氏名、宛先所属は宛先の所属する部署名、電話番号は宛先の電話番号、メールアドレスは、宛先が操作する宛先装置2の電子メールアドレスである。なお、主キーの項目に記述された丸印は、該宛先マスタ16の主キーが従業員番号であることを示している。また、定義内容は、論理名に格納された情報の定義内容である。
図3は、荷物・宛先管理DBのデータ構成の一例を示す図である。荷物・宛先管理DB17には、例えば、荷物番号、到着日時、宛先氏名コード、宛先氏名、宛先所属、発送元コード、発送元名、運送会社、個数、時間指定、貴重品フラグ、入荷管理者、入荷管理者コード、入荷管理者所属、セキュリティ保護状態、引取人氏名、引取人氏名コード、引取人所属、引取日時、引取済フラグ、前回メール配信日時、メール配信回数、伝票イメージファイル名といった論理名が、対応する物理名、データ型、サイズ、定義内容に対応付けて記憶される。なお、主キーの項目に記述された丸印は、該荷物・宛先管理DB17の主キーが荷物番号であることを示している。
荷物番号は、配送物100を一意に識別する識別番号であり、例えば、該配送物100に取り付けられるICタグに記憶された荷物IDである。到着日時は、該配送物100が入荷した時の日時である。宛先氏名コードは、該配送物100の宛先の従業員番号である。該宛先氏名コードは、宛先特定部11が、宛先マスタ16に記憶されている従業員番号のうち、特定された該配送物100の宛先に対応する従業員番号を指定することによって設定される。宛先氏名は、該配送物100の宛先の氏名である。宛先所属は、該配送物100の宛先の所属する部署名、発送元コードは、該配送物100の送付元のコードである。該発送元コードは、宛先特定部11が、後述する送付元マスタ18に記憶されている発送元コードのうち、後述するOCR解析処理によって得られる送付元氏名に対応する発送元コードを指定することによって設定される。
発送元名は、該配送物100の送付元の氏名である。運送会社は、該配送物100を運搬した運送業者の名称である。個数は、該配送物100の個数である。時間指定は、該配送物100の到着日時について指定された時間である。貴重品フラグは、該配送物100が貴重品か否かを示すフラグである。
入荷管理者は、該配送物100の入荷管理者の氏名である。入荷管理者コードは、入荷管理者の従業員番号である。該入荷管理者コードは、宛先特定部11が、ユーザ管理DB20に記憶された従業員番号を指定することによって設定される。入荷管理者所属は、入荷管理者が所属する部署名である。セキュリティ保護状態は、該配送物100のセキュリティ保護状態である。例えばセキュリティ保護状態に設定される「Y」は、該セキュリティ保護状態が有効であることを示し、セキュリティ保護状態に設定される「N」は、該セキュリティ保護状態が無効であることを示す。
引取人氏名は、該配送物100を受け取った人の氏名である。該配送物100を受け取った人が該配送物100の宛先である場合、上記引取人氏名には、該宛先の氏名が設定される。該配送物100の宛先でない人が、該宛先の代理として該配送物100を受け取った場合、上記引取人氏名には、該宛先の代理として該配送物100を受け取った人の氏名が設定される。引取人氏名コードは、該配送物100を受け取った人の従業員番号である。引取人所属は、該配送物100を受け取った人の所属する部署名である。
引取日時は、該配送物100が受け取られた時の日時(受取日時)である。引取済フラグは、該配送物100が受け取られ済みか否かを示すフラグである。引取済フラグは、初期状態では、該配送物100が受け取られていないことを示す「N」が設定されている。該配送物100が受け取られた時に、後述するように、セキュリティ保護状態設定部13が、引取済フラグを「Y」に設定する。
前回メール配信日時は、該配送物100の宛先が操作する装置である宛先装置2に対して前回電子メールが配信された時の日時である。メール配信回数は、宛先装置2に対して送信された電子メールの配信回数である。伝票イメージファイル名は、画像履歴記憶部19に記憶された、該配送物100に貼付された伝票の画像のファイル名(例えば、TIFF形式のファイルの格納先の名称)である。
図4(A)は、送付元マスタのデータ構成の一例を示す図である。送付元マスタ18には、例えば、発送元コード、発送元名、電話番号といった論理名が、対応する物理名、データ型、サイズ、定義内容に対応付けて予め記憶されている。なお、主キーの項目に記述された丸印は、該送付元マスタ18の主キーが発送元コードであることを示している。
発送元コードは、配送物100の送付元のコードである。発送元名は、該配送物100の送付元の会社名または氏名である。電話番号は、該送付元の電話番号である。
図4(B)は、ユーザ管理DBのデータ構成の一例を示す図である。ユーザ管理DB20には、例えば、従業員番号、氏名、パスワード、メールアドレスといった論理名が、対応する物理名、データ型、サイズ、定義内容に対応付けて予め記憶されている。なお、主キーの項目に記述された丸印は、該ユーザ管理DB20の主キーが従業員番号であることを示している。
従業員番号は、ユーザの識別番号である。氏名は、ユーザの氏名である。パスワードは、該ユーザのパスワードである。メールアドレスは、該ユーザの電子メールアドレスである。上記メールアドレスは、該ユーザが宛先である場合は、宛先装置2の電子メールアドレスである。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本発明の第1の実施の形態では、配送物受渡管理システム1が、入荷した配送物100の伝票の画像を読み取り、該伝票の画像の読み取り結果と予め宛先マスタ16に記憶された配送物100の宛先に関する情報とを照合して、該入荷した配送物100の宛先を特定し、該特定された宛先の装置(宛先装置2)に該配送物100の入荷を通知する。
図5は、本発明の第1の実施の形態における配送物受渡管理処理フローの例を示す図である。まず、例えば図6(A)に示すカメラやスキャナ等の撮像手段102が、施設内に入荷した配送物100を受け取った入荷管理者の操作に従って、例えば図6(B)に示す配送物100に貼付された伝票101を撮像する(ステップS1)。ステップS1の処理によって、例えば図6(C)に示す伝票101が撮像される。撮像手段102は、撮像した伝票101の画像(伝票画像)を任意の画像形式で保存する。
次に、宛先特定部11が、該撮像によって得られた伝票画像の画像形式をTIFF形式に変換して(ステップS2)、所定のバッファ内に保存する。ステップS2の処理によって、TIFF形式の伝票画像が取得される。
次に、宛先特定部11が、伝票形式を特定する(ステップS3)。具体的には、宛先特定部11は、ステップS2の処理によって取得された伝票画像から罫線を抽出し、配送物受渡管理システム1内の図示を省略する記憶手段に予め記憶された伝票罫線辞書における罫線パターンと照合して、伝票101がどの運送業者200の伝票かを特定する。上記伝票罫線辞書には、配送物100の運送業者200を識別する業者IDと該配送物100に貼付された伝票101の罫線パターンとの対応情報が記憶されている。宛先特定部11は、上記抽出された罫線に最も類似する上記伝票罫線辞書における罫線パターンを選択し、選択された罫線パターンに対応する業者IDを決定して、伝票101がどの運送業者200の伝票かを特定する。
次に、宛先特定部11が、ステップS2の処理によって取得された伝票画像を対象として、OCR解析を行う(ステップS4)。具体的には、配送物受渡管理システム1内の図示を省略する記憶手段に、運送業者毎に、伝票101の宛先の電話番号、宛先の氏名、送付元の電話番号、送付元の氏名の、1又は複数の読み取り領域の情報を伝票領域辞書として予め記憶させておき、宛先特定部1が、ステップS3の処理によって特定された業者IDが示す運送業者200に対応する伝票領域辞書内に記憶された、宛先の電話番号、宛先の氏名、送付元の電話番号、送付元の氏名の読み取り領域を特定する。そして、宛先特定部11が、上記ステップS2の処理によって取得された伝票画像における上記特定された読み取り領域を対象にOCR読み取りを実行し、該OCR読み取りによって得られる宛先の電話番号、宛先の氏名、送付元の電話番号、送付元の氏名の情報をOCR解析結果として所定のバッファ内に保存する。
ステップS4におけるOCR解析処理において、宛先の氏名をOCR解析結果として得る場合の例を、図7を参照して説明する。宛先特定部11は、ステップS3において特定された業者IDが示す運送業者200に対応する伝票領域辞書を参照して、宛先の氏名の読み取り領域を特定する。例えば、図7に示す伝票101の画像(伝票画像)において、点線で囲った部分に示す矩形内の領域が、該宛先の氏名の読み取り領域として特定される。図7の伝票画像内には、3つの矩形が示されているため、各矩形内の領域に対応する3つの領域が、該宛先の氏名の読み取り領域として特定される。
宛先特定部11は、上記特定された3つの読み取り領域を対象としてOCR読み取りを実行し、図7に示す矢印の先に示すように、第1のOCR解析結果として「口十セ羊」という宛先の氏名、第2のOCR解析結果として「岡オ正善」という宛先の氏名、・・・、第nのOCR解析結果として「郁ル洪緋」という宛先の氏名を得る。
次に、宛先特定部11が、宛先解析処理を行う(ステップS5)。すなわち、宛先特定部11は、ステップS4において保存されたOCR解析結果と、宛先マスタ16、送付元マスタ18、画像履歴記憶部19に記憶された情報とに基づいて、配送物100の宛先の候補(宛先候補)を抽出して出力する。
そして、宛先特定部11は、入荷管理者の操作に従って、配送物100の宛先候補の中から宛先を特定する(ステップS6)。ステップS6の処理は、例えば以下のようにして行われる。まず、表示部15が、配送物受渡管理システム1の操作画面上に、ステップS5の処理によって得られた宛先候補とステップS2の処理によって得られた伝票画像とを画面表示する。入荷管理者が、画面表示された伝票画像を参照して、該宛先候補から最終的な宛先を選択すると、該入荷管理者による選択に従って、宛先特定部11が、最終的な宛先を特定する。
ステップS6においては、さらに、宛先特定部11が、例えば、宛先マスタ16に記憶されている、上記特定された宛先に対応する情報(例えば、該宛先の電話番号、宛先装置2の電子メール等)と、上記ステップS4のOCR解析処理の結果得られる送付元の氏名等の情報と、上記操作画面上において入荷管理者の操作に従って操作情報入力部22が入力した情報(例えば、該配送物100を一意に特定する荷物ID、該配送物100の個数、入荷管理者等の情報)とを宛先情報として取得する。
宛先特定部11は、取得された宛先情報を荷物・宛先管理DB17に記憶するとともに、上記伝票画像を画像履歴記憶部19に記憶し、記憶した伝票画像のファイル名を、宛先情報の一部として、荷物・宛先管理DB17に設定する。
そして、通知部12が、ステップS6において特定された該配送物100の宛先に対して電子メールを送信して(ステップS7)、該宛先に対して、該配送物100が入荷したことを通知する。ステップS7においては、例えば図8に示すような電子メールが、宛先が操作する宛先装置2に対して送信される。
図9は、前述した図5のステップS5における宛先解析処理の詳細処理フローの一例を示す図である。
まず、宛先特定部11が、宛先候補を抽出する(ステップS11)。例えば、宛先特定部11は、図7を参照して説明したOCR解析処理の結果得られる宛先の氏名(第1のOCR解析結果である「口十セ羊」、第2のOCR解析結果である「岡オ正善」、・・・、第nのOCR解析結果である「郁ル洪緋」)と、宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名とを比較する。そして、宛先特定部11は、宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名に含まれる文字及び該文字の位置と、上記OCR解析の結果得られる宛先の氏名に含まれる文字及び該文字の位置との一致度(以下、「文字及び文字の位置の一致度」という)の最大値を算出する。
次に、宛先特定部11は、算出された文字及び文字の位置の一致度の最大値が最も大きい場合のOCR解析結果を特定する。
そして、宛先特定部11は、宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名を、上記特定されたOCR解析結果との間での文字及び文字の位置の一致度が大きい順に所定の数だけ抽出する。
図10を参照して、図7中に示す第2のOCR解析結果である「岡オ正善」という宛先の氏名と宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名との比較処理を説明する。上記「岡オ正善」という宛先の氏名は、図10中の検査対象文字の項目に記述されている。
図10に示すように、「岡オ正善」の姓は「岡オ」、名は「正善」である。また、図10中の比較対象文字の項目に記述された「山田正春」〜「上木ひさし」は、宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名である。
宛先特定部11は、比較対象文字の項目に記述された各宛先の氏名の姓に含まれる文字、該文字の位置を、上記「岡オ正善」の姓「岡オ」に含まれる文字、該文字の位置とそれぞれ比較して、文字及び文字の位置が一致する数を算出する。例えば、図10中の太線の矩形で囲まれた部分に示す「岡林正善」という氏名の姓「岡林」と、上記「岡オ正善」の姓「岡オ」との間では、「岡」という文字が一致するとともに、それぞれの姓における該文字の位置が一致することから、文字及び文字の位置が一致する数は、1個である。また、「岡林正善」という氏名の名「正善」と上記「岡オ正善」の名「正善」との間では、「正」、「善」という文字が一致するとともに、それぞれの名における文字「正」、「善」という文字の位置が一致することから、文字及び文字の位置が一致する数は、2個である。
従って、図10において、「岡林正善」という氏名の「氏名」の項目中の「文字及び文字の位置の一致数」に示すように、「岡林正善」という氏名と「岡オ正善」という氏名との間で、氏名に含まれる文字及び該文字の位置が一致する数は、3個である。
ここで、文字及び文字の位置の一致度を、例えば、宛先マスタ16に記憶されている宛先の氏名に含まれる文字の数に対する、該宛先の氏名に含まれる文字及び該文字の位置がOCR解析の結果得られる宛先の氏名に含まれる文字及び該文字の位置と一致する数の割合と定義すると、宛先特定部11は、「岡林正善」という氏名についての、文字及び文字の位置の一致度を75%と算出する(3/4×100=75%)。
同様にして、宛先特定部11は、宛先マスタ16に予め記憶されている他の宛先の氏名についても、文字及び文字の位置の一致度を算出する。算出された各宛先の氏名についての文字及び文字の位置の一致度を、図10中の「氏名」の項目中の「文字及び文字の位置の一致度」に示す。
そして、宛先特定部11は、図11の太線で囲った部分に示すように、OCR解析結果が図7中に示す第2のOCR解析結果(「岡オ正善」)である場合の、文字及び文字の位置の一致度の最大値が75%であると決定する。
また、宛先特定部11は、例えば、図11中に示すように、OCR解析結果が図7を参照して前述した第1のOCR解析結果(「口十セ羊」)である場合の、文字及び文字の位置の一致度の最大値が13%、OCR解析結果が図7を参照して前述した第nのOCR解析結果(「郁ル洪緋」)である場合の、文字及び文字の位置の一致度の最大値が0%であると決定する。
宛先特定部11は、算出された文字及び文字の位置の一致度の最大値が最も大きい場合のOCR解析結果を第2のOCR解析結果(「岡オ正善」)であると決定する。
そして、宛先特定部11は、前述した図10の比較対象文字の項目に記述された宛先の氏名から、文字及び文字の位置の一致度が大きいものを所定の数(例えば2個)だけ宛先候補として抽出する。例えば、図10中に示す比較対象文字の項目に記述された宛先の氏名のうち、文字及び文字の位置の一致度が最も大きい氏名、2番目に大きい氏名は、それぞれ、太線の矩形で囲まれた「岡林正善」、「岡山正史」である。
従って、宛先特定部11は、図11中の矢印の先に示すように、第1の宛先候補として「岡林正善」、第2の宛先候補として「岡山正史」を宛先候補として抽出する。
ステップS11において、宛先特定部11は、さらに、抽出された宛先候補に対応する情報(電子メールアドレス等)を宛先マスタ16から抽出する。
本発明の一実施形態によれば、宛先特定部11は、OCR解析の結果得られる宛先の氏名、宛先の電話番号を、宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名、宛先の電話番号とそれぞれ比較して、宛先マスタ16に予め記憶されている宛先の氏名、宛先の電話番号にそれぞれ含まれる文字及び該文字の位置と、上記OCR解析の結果得られる宛先の氏名、宛先の電話番号にそれぞれ含まれる文字及び該文字の位置との一致度を算出し、算出した一致度に基づいて、宛先候補を抽出するようにしてもよい。
次に、宛先特定部11が、ステップS11の処理によって抽出された宛先候補についての文字及び文字の位置の一致度が50%以上かを判断する(ステップS12)。宛先特定部11が、上記抽出された宛先候補についての文字及び文字の位置の一致度が50%以上であると判断した場合、宛先特定部11は、上記抽出された宛先候補を出力する(ステップS18)。
ステップS18においては、宛先特定部11は、さらに、上記抽出された宛先候補に対応する情報(電子メールアドレス等)を出力する。
上記ステップS12において、宛先特定部11が、上記抽出された宛先候補についての文字及び文字の位置の一致度が50%以上でないと判断した場合、宛先特定部11は、送付元候補を抽出する(ステップS13)。例えば、宛先特定部11は、図5のステップS4のOCR解析の結果得られる送付元の氏名を、送付元マスタ18に予め記憶されている送付元の氏名と比較して、送付元マスタ18に予め記憶されている送付元の氏名に含まれる文字及び該文字の位置と、上記OCR解析の結果得られる送付元の氏名に含まれる文字及び該文字の位置との一致度(以下、「送付元の氏名に関する文字及び文字の位置の一致度」という)の最大値を算出する。
次に、宛先特定部11は、算出された、送付元の氏名に関する文字及び文字の位置の一致度の最大値が最も大きい場合のOCR解析結果を特定する。
そして、宛先特定部11は、送付元マスタ18に予め記憶されている送付元の氏名を、上記特定されたOCR解析結果との間での文字及び文字の位置の一致度が大きい順に所定の数だけ送付元候補として抽出する。
本発明の一実施形態によれば、宛先特定部11は、OCR解析の結果得られる送付元の氏名、送付元の電話番号を、送付元マスタ18に予め記憶されている送付元の氏名、送付元の電話番号とそれぞれ比較して、送付元マスタ18に予め記憶されている送付元の氏名、送付元の電話番号にそれぞれ含まれる文字及び該文字の位置と、上記OCR解析の結果得られる送付元の氏名、送付元の電話番号にそれぞれ含まれる文字及び該文字の位置との一致度を算出し、算出した一致度に基づいて送付元候補を抽出するようにしてもよい。
次に、宛先特定部11が、抽出された送付元候補についての、送付元の氏名に関する文字及び文字の位置の一致度が50%以上かを判断する(ステップS14)。宛先特定部11が、抽出された送付元候補についての、送付元の氏名に関する文字及び文字の位置の一致度が50%以上でないと判断した場合は、後述するステップS17に進む。
宛先特定部11が、上記抽出された送付元候補についての、送付元の氏名に関する文字及び文字の位置の一致度が50%以上であると判断した場合、宛先特定部11は、荷物・宛先管理DB17を参照して、宛先候補を検索する(ステップS15)。具体的には、宛先特定部11は、荷物・宛先管理DB17において、上記抽出された送付元候補に対応付けて記憶されている宛先の氏名を検索する。
宛先特定部11は、荷物・宛先管理DB17中に上記送付元候補に対応付けられた宛先候補が1件以上存在するかを判断する(ステップS16)。宛先特定部11は、荷物・宛先管理DB17中に上記送付元候補に対応付けられた宛先候補が1件以上存在すると判断した場合、前述したステップS18に進んで、上記検索された宛先候補を抽出して出力する。ステップS18において、宛先特定部11は、例えば、荷物・宛先管理DB17の「引取日時」の項目(図3参照)に設定された配送物100が受け取られた時の日時が遅い順に、該宛先候補を出力するようにしてもよい。また、宛先特定部11は、同一の氏名である宛先候補が存在する場合は、該同一の氏名である宛先候補を1個の宛先候補に集約して出力するようにしてもよい。
ステップS16において、宛先特定部11が、荷物・宛先管理DB17中に送付元候補に対応付けられた宛先候補が1件以上存在しないと判断した場合、宛先特定部11は、類似画像検索を行って(ステップS17)、宛先候補を抽出し、ステップS18に進む。
すなわち、宛先特定部11は、画像履歴記憶部19に記憶されている伝票の画像のうち、図5のS2の画像形式変換処理によって取得されたTIFF形式の伝票画像との類似度が最も高い伝票の画像のファイル名を特定する。そして、宛先特定部11は、荷物・宛先管理DB17を参照して、該特定された伝票の画像のファイル名に対応する宛先(の氏名)を宛先候補として抽出する。
次に、図12乃至18を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、配送物受渡管理システム1が、配送物100の伝票101を読み取って、宛先を特定し、該配送物100に取り付けられたICタグに記憶される荷物IDを暗号化してQRコードを作成し、作成したQRコードを宛先装置2に対して電子メールで送信する。そして、配送物受渡管理システム1は、該配送物100の受け渡し時に、宛先装置2からQRコードを受信して復号することによって荷物IDを取得し、取得された荷物IDが示す配送物100のセキュリティ保護状態を無効に設定する。該配送物100が該配送物100の受け渡し場所から持ち出されようとすると、配送物受渡管理システム1は、該配送物100のセキュリティ保護状態が無効か否かに基づいて、該配送物100の該配送物100の受け渡し場所からの持ち出しを許可するか否かを判断する。
図12は、配送物の入荷の通知処理フローの一例を示す図である。まず、配送物受渡管理システム1の宛先特定部11が、入荷した配送物100に取り付けられた伝票101を読み取って、該配送物100の宛先を特定する(ステップS21)。ステップS21においては、宛先特定部11は、前述した図5のS2〜S6までの処理と同様の処理を行って、配送物100の宛先を特定する。また、ステップS21においては、宛先特定部11は、更に、該配送物100を一意に識別する荷物IDをICタグ103に記憶することによってICタグ103を発行する。
ステップS21の処理によって配送物100の宛先が特定されると、例えば、入荷管理者が、宛先特定部11によって発行された図15(A)に示すようなICタグ103を該配送物100に取り付ける。図15(B)に、ICタグ103が取り付けられた配送物100を示す。ICタグ103には、該配送物100を一意に識別する情報である荷物IDが記憶されている。
次に、宛先特定部11が、宛先が特定された配送物100に取り付けられるICタグ103に記憶された荷物IDと特定された該配送物100の宛先に関する情報と該配送物100のセキュリティ保護状態との対応情報を、宛先情報の一部として荷物・宛先管理DB17に記憶する(ステップS22)。ステップS22においては、さらに、宛先特定部11は、入荷管理者の操作に従って入力される情報(例えば、荷物ID、該配送物100の個数、入荷管理者等の情報)を、宛先情報の一部として荷物・宛先管理DB17に設定する。なお、荷物・宛先管理DB17に記憶されるセキュリティ保護状態を示す情報は、初期状態では有効(図3に示す荷物・宛先管理DB17では、「Y」)に設定される。
次に、通知部12が、配送物100に取り付けられたICタグ103に記憶された荷物IDを暗号化してQRコードを作成する(ステップS23)。例えば、図15(C)中に示すようなQRコード105が作成される。
そして、通知部12が、該配送物100の宛先の装置(宛先装置2)に対して配送物100の入荷を通知する電子メールを作成するとともに、該電子メール中に該QRコードを埋め込み、該QRコードが埋め込まれた電子メールを宛先装置2に送信する(ステップS24)。通知部12は、例えば、図15(C)に示すような、QRコード105が埋め込まれた電子メール104を作成して、該電子メール104を宛先装置2に送信する。
図13は、配送物の受け渡し時の配送物受渡管理システムの動作処理フローの一例を示す図である。
まず、セキュリティ保護状態設定部13が、宛先装置2からQRコードを取得する(ステップS31)。具体的には、配送物100の受け渡し場所において、該配送物100を受け取りに来た宛先が操作する宛先装置2が、図16(A)に示すように、荷物受渡管理システム1から受信したQRコード105を表示する。そして、例えば図16(B)に示すバーコードリーダ等の読み取り手段106が、該配送物100を宛先に受け渡すユーザの操作に従って、宛先装置2に表示されたQRコード105を読み取り、セキュリティ保護状態設定部13が、該読み取られたQRコード105を取得する。図16(C)は、読み取られたQRコード105を示している。
セキュリティ保護状態設定部13は、取得されたQRコード105を復号して荷物IDを取得する(ステップS32)。
そして、セキュリティ保護状態設定部13は、荷物・宛先管理DB17に記憶されている、取得された荷物IDに対応するセキュリティ保護状態を無効に設定する(ステップS33)。
また、セキュリティ保護状態設定部13は、セキュリティ保護状態を無効に設定した時の日時を該配送物100の受取日時として荷物・宛先管理DB17に設定するとともに、荷物・宛先管理DB17内の、該配送物100に対応する引取済フラグを「Y」に設定する(ステップS34)。ステップS34の処理によって、該配送物100の受け渡しが完了する。
図14、図17及び図18を参照して、配送物が配送物の受け渡し場所から持ち出される時の配送物受渡管理システムの動作処理を説明する。なお、配送物100の受け渡し場所の出口には、図17(C)に示すようなゲート107が設けられている。
図14は、配送物が配送物の受け渡し場所から持ち出される時の配送物受渡管理システムの動作処理フローの一例を示す図である。
例えば、配送物持ち出し判断部14が、該配送物100を受け取った人が持ち出そうとする図17(A)に示す該配送物100に取り付けられたICタグ103を読み取り、図17(B)に示すような荷物IDを取得する(ステップS41)。次に、配送物持ち出し判断部14が、荷物・宛先管理DB17を参照して、取得された荷物IDを検索し(ステップS42)、セキュリティ保護状態が有効である荷物IDが1件以上存在するかを判断する(ステップS43)。
配送物持ち出し判断部14が、セキュリティ保護状態が有効である荷物IDが存在しないと判断した場合は、該配送物100の持ち出しを許可して、図17(C)に示すゲートを開く(ステップS44)。配送物持ち出し判断部14が、セキュリティ保護状態が有効である荷物IDが1件以上存在すると判断した場合は、該配送物100の持ち出しを許可せず、図17(C)に示すゲートを閉める(ステップS45)。ステップS45においては、配送物持ち出し判断部14は、アラームを鳴らすようにしてもよい。
そして、配送物持ち出し判断部14は、該配送物100が不正に持ち出されようとされていることを入荷管理者に通知する(ステップS46)。例えば、図18に示すような電子メールが入荷管理者に通知される。
次に、図19及び図20を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。本発明の第3の実施の形態では、配送物受渡管理システム1が、宛先装置2に電子メール(例えば、配送物100の入荷を通知する電子メール又は後述する催促メール)を送信してから所定期間(例えば、1日)経過したことを検知して、該宛先装置2に対して配送物100の受け取りを催促する催促メールを送信する。
図19は、催促メール送信処理フローの一例を示す図である。
まず、通知部12が、配送物受渡管理システム1が内蔵するタイマ(図示を省略)によって自動起動する(ステップS51)。次に、通知部12が、マシン日時が予め設定された催促メール送信予定時刻と一致するかを判断する(ステップS52)。マシン日時とは、配送物受渡管理システム1のタイマによって示される現在の日時である。
通知部12が、マシン日時が予め設定された催促メール送信予定時刻と一致しないと判断した場合は、処理を終了する。
通知部12が、マシン日時が予め設定された催促メール送信予定時刻と一致すると判断した場合、通知部12は、荷物・宛先管理DB17を参照して、前回宛先装置2に電子メールを送信した日(例えば、図3中の「前回メール配信日時」に設定された日)から任意に設定された時間(例えば1日以上)経過し、かつ、荷物・宛先管理DB17内に記憶されているセキュリティ保護状態が無効に設定されていない荷物IDがあるかを判断する(ステップS53)。通知部12が、前回宛先装置2に電子メールを送信した日から任意に設定された時間経過し、かつ、荷物・宛先管理DB17内に記憶されているセキュリティ保護状態が無効に設定されていない荷物IDがないと判断した場合は、処理を終了する。
通知部12が、前回宛先装置2に電子メールを送信した日から任意に設定された時間経過し、かつ、荷物・宛先管理DB17内に記憶されているセキュリティ保護状態が無効に設定されていない荷物IDがあると判断した場合、該宛先装置2に催促メールを送信して(ステップS54)、処理を終了する。ステップS54の処理によって、例えば図20に示すような配送物100の受け取りを催促する催促メールが宛先装置2に送信される。
なお、図20に示す催促メール中、「既にお引取りいただいている場合は、配送物受渡管理システムに引取情報を入力して下さい。」という文は、該配送物100の宛先が既に配送物100を受け取っている場合に、該配送物100を受け取り済みであることを配送物受渡管理システム1に通知することを該宛先に対して促す文である。
本発明の一実施形態によれば、通知部12が、宛先装置2に催促メールが送信された回数が所定の回数を超えた場合に、該宛先装置2に対して警告メッセージを通知するようにしてもよい。
次に、図21を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態では、配送物受渡管理システム1が、入荷管理者に対して荷物・宛先管理DB17に記憶された情報を表示し、該入荷管理者の操作に従って荷物・宛先管理DB17に記憶された情報を修正する。
図21は、荷物・宛先管理DBに記憶された情報の表示処理フローの一例を示す図である。まず、入荷管理者の操作に従って、操作情報入力部22が、入荷管理者の従業員番号とパスワードを入力すると(ステップS61)、認証部21が、入力された従業員番号とパスワードとに基づいて、該入荷管理者のログオンを認証する(ステップS62)。
次に、表示部15が、荷物・宛先管理DB17に記憶されている情報を表示する(ステップS63)。例えば、表示部15は、入荷管理者の操作に従って操作情報入力部22が入力した氏名、配送物100の到着日時等に基づいて、荷物・宛先管理DB17に記憶されている情報を表示する。操作情報入力部22は、表示された情報を参照した入荷管理者の操作に従って、荷物・宛先管理DB17に記憶されている情報を修正する。
次に、通知部12が、受け取られていない配送物100の荷物IDに対応する情報が修正されたかを判断する(ステップS64)。例えば、通知部12は、荷物・宛先管理DB17を参照して、セキュリティ保護状態が無効に設定されていない荷物IDに対応する情報が修正されたかを判断する。
通知部12が、受け取られていない配送物100の荷物IDに対応する情報が修正されたと判断した場合、通知部12は、該配送物100の宛先が操作する宛先装置2に対して電子メールを送信して(ステップS65)、荷物・宛先管理DB17に記憶された情報が修正されたことを通知し、ステップS66に進む。通知部12が、受け取られていない配送物100の荷物IDに対応する情報が修正されなかったと判断した場合は、認証部21がログオフ処理を行って(ステップS66)、処理を終了する。
次に、図22を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。本発明の第5の実施の形態では、配送物受渡管理システム1が、配送物100の宛先(又は該宛先の代理の人)に対して荷物・宛先管理DB17に記憶された情報を表示する。
図22は、荷物・宛先管理DBに記憶された情報の表示処理フローの他の例を示す図である。まず、配送物100の宛先の操作に従って、操作情報入力部22が該宛先の従業員番号とパスワードを入力すると(ステップS71)、認証部21が、入力された従業員番号とパスワードとに基づいて、該宛先のログオンを認証する(ステップS72)。
次に、表示部15が、荷物・宛先管理DB17に記憶されている情報を表示する(ステップS73)。例えば、表示部15は、宛先の操作に従って操作情報入力部22が入力した、従業員番号、氏名、配送物100の到着日時等に基づいて、荷物・宛先管理DB17に記憶されている情報を表示する。そして、認証部21がログオフ処理を行って(ステップS74)、処理を終了する。
次に、図23乃至28を参照して、本発明の実施例について説明する。
まず、配送物受渡管理システム1の表示部15が、図23(A)に示すような操作画面を表示する。ユーザが、配送物受渡管理システム1が備える図示を省略するカードリーダに、自分の従業員番号が記憶されたIDカードを通すか、該操作画面上で、該従業員番号及びパスワードを入力し、「実行」という文字が表示されたボタンを選択すると、図23(B)に示すような操作画面が表示される。図23(B)に示す操作画面中の「ユーザ名」という文字の右側の矩形で囲った部分には、図23(A)に示す操作画面上で入力された従業員番号に対応するユーザの氏名が表示される。
図23(B)に示す操作画面中の、「搬入物登録」という文字が表示されたボタンは、ユーザが、入荷した配送物100の伝票101をスキャナで撮像して該配送物100の宛先を特定し、荷物・宛先管理DB17に記憶する時に選択する選択ボタンである。「データ追加・一覧参照」という文字が表示されたボタンは、ユーザが、荷物・宛先管理DB17内に記憶された情報を表示させる時に選択する選択ボタンである。「マスタメンテナンス」は、ユーザが送付先マスタ18、宛先マスタ16、ユーザ管理DB20内に記憶された情報を修正する時に選択する選択ボタンである。
ユーザが、「搬入物登録」という文字が表示されたボタンを選択すると、図24に示すような操作画面が表示される。ユーザが、「スキャン」という文字が表示されたボタンを選択すると、図示を省略するスキャナが、配送物100の伝票101を撮像して、配送物受渡管理システム1の宛先特定部11が、撮像された伝票101の画像に基づいて、該配送物100の宛先候補を抽出する。そして、図24に示すように、操作画面中の「宛先候補」という文字の下に、上記抽出された宛先候補が表示される。また、図24中の点線の矩形で囲んだ部分には、撮像された伝票101の画像が表示される。
ユーザが、表示された伝票101の画像と、図24中に表示された宛先候補とを参照して、特定の宛先候補を選択すると、例えば、荷物ID(荷物番号)、到着日時の他、デフォルトの情報として、個数、時間指定、貴重品の有無の情報が表示される。ユーザが、上記表示された情報を必要に応じて修正すると、図24中に示すように、「宛先情報」という文字の下に、荷物番号、到着日時、宛先所属、宛先氏名、電話番号(内線)、メールアドレス、発送元、運送会社、個数、時間指定、貴重品といった宛先情報が表示される。なお、図24中に示す宛先情報のうち、「発送元」には、撮像された伝票101の画像に基づいて宛先特定部11によって取得された発送元の氏名が設定され、「運送会社」には、前述した図5のステップS3における伝票形式の特定処理において特定された業者IDに対応する運送業者の名称が設定される。
ユーザが、操作画面上で「確定」という文字が表示されたボタンを選択すると、図24中に示す宛先情報が荷物・宛先管理DB17に記憶される。
ユーザは、図24中に表示された宛先候補から特定の宛先を絞り込めない時は、「検索」という文字が表示されたボタンを選択する。
ユーザが、「検索」という文字が表示されたボタンを選択すると、図25(A)に示すような操作画面が表示される。図25(A)に示す操作画面上で、ユーザが、検索したい人の所属、氏名、外線と、送り主(配送物100の送付元)の氏名のいずれかを入力して、「実行」という文字が表示されたボタンを選択すると、図25(B)に示すような操作画面が表示される。図25(B)は、「海山」という氏名の一部が入力された時の操作画面の例である。
図25(B)に示す操作画面内には、宛先候補が表示される。ユーザが、図25(B)に示す操作画面内に表示された宛先候補の中から特定の宛先候補を選択すると、図25(C)に示すような操作画面が表示される。ユーザが、図25(C)に示す操作画面上で、「確定」という文字が表示されたボタンを選択すると、前述した図24に示す操作画面に戻って、選択された宛先候補の情報が宛先情報に反映される。
なお、本発明の一実施形態によれば、ユーザが図24中に表示された宛先候補から特定の宛先を絞り込めない時に、該ユーザのタブレットを用いたペン入力に従って、操作情報入力部22が、任意の宛先の氏名を入力し、表示部15が、宛先マスタ16を参照して、該入力された宛先の氏名に対応する情報を宛先候補の情報として、前述した図25(B)に示す操作画面内に表示するようにしてもよい。
前述した図23(B)に示す操作画面上で、ユーザが、「データ追加・一覧参照」と表示されたボタンを選択すると、図26(A)に示すような操作画面が表示される。図26(A)に示す操作画面内には、荷物・宛先管理DB17に記憶されている情報が表示される。ユーザが、表示された情報を修正して、「確定」という文字が表示されたボタンを選択すると、図26(B)に示すような操作画面が表示される。
ユーザが、図26(B)に示す操作画面上で、「Yes」という文字が表示されたボタンを選択すると、上記修正された情報が荷物・宛先管理DB17に記憶される。
荷物・宛先管理DB17内に、前述した図23(A)に示す操作画面上で入力された従業員番号に対応する情報が記憶されていない場合には、図27に示すような操作画面が表示される。図27に示す操作画面は、宛先の氏名又は荷物ID(荷物番号)の指定に基づいて、荷物・宛先管理DB17内の情報を検索するための画面である。図27に示す操作画面上で、ユーザが、宛先の氏名と荷物IDのいずれかを入力して、「実行」という文字が表示されたボタンを選択すると、図28に示すような操作画面が表示される。図28に示す操作画面内には、荷物・宛先管理DB17に記憶された情報のうち、図27に示す操作画面上で入力された宛先の氏名又は荷物IDに対応する情報が表示される。なお、ユーザが、「再検索」という文字が表示されたボタンを選択すると図27に示す操作画面に戻る。