JP4719031B2 - 太陽電池パネルの検査装置、膜研磨検査方法、及び太陽電池パネルの製造方法 - Google Patents

太陽電池パネルの検査装置、膜研磨検査方法、及び太陽電池パネルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は太陽電池パネルの検査装置に関し、特に、薄膜系太陽電池パネルの検査装置に関する。
透明基板の主面上に太陽電池膜が積層され、集電用の銅箔を設置した後に、その太陽電池膜の上に接着シートを介してバックシートがラミネートされて設けられた太陽電池パネルが知られている。
このような太陽電池パネルの製造方法としては、例えば特許文献1に記載されるように、次のような方法が知られている。まず透明基板の主面全体に太陽電池膜が形成される。このとき膜を形成した後にレーザーエッチングにより形成した膜を短冊状に切断する工程を繰り返すことで直列接続された太陽電池モジュールとなる。続いて、集電用の銅箔を設置した後に、太陽電池モジュールを外界環境から保護するために接着シートとの主要な接着・シール面を確保するために、主面上の少なくとも一部の太陽電池膜を除去して透明基板を露出させる。一部の太陽電池膜を除去するにあたっては、太陽電池モジュールの存在する太陽電池パネルの主面外周部の太陽電池膜が除去されることが多い。また、除去する方法としては、砥石を用いて研磨する回転砥石研磨や、サンドブラストなどのブラスト研磨が挙げられる。その後、接着シートとバックシートが配置され、真空ラミネート法等により脱気・圧着・加熱されて接着される。
上述の製造方法において、主要な接着・シール面とする部分の太陽電池膜が完全に除去されていない場合、即ち、残膜があった場合には、接着シートとの接着力や密着性が十分に得られず、接着シートと基板との間に間隙が生じることがある。外部からその間隙を介して水分が浸入した場合、太陽電池の絶縁低下や太陽電池膜の劣化となり、製品として使用できなくなることがある。また導電性膜が残留すると絶縁耐圧が低下し太陽電池パネル取付構造体との間で地絡を生じる場合もある。よって、接着・シール面では、太陽電池膜が確実に除去されていることが望まれる。
太陽電池膜の残膜が発生しているかどうかを確認するために、太陽電池膜が除去された後に、検査が行われることがある。その検査の方法としては、目視によるものや、抵抗テスターを用いた方法が採られていた。
太陽電池膜の残膜は例え僅かであっても不具合を引き起こす要因となることがあるので、残膜の検査にあたっては、残膜のある領域を定量的に、微小な残膜も洩らさずに、実施されることが望まれる。
また、一辺の長さが1mを超える大面積基板に太陽電池膜を形成する場合は、太陽電池膜を除去して設けた接着・シール性を確保するための接着・シール面も広くなる。大面積基板において接着面全体に対して残膜の検査するのは、非常に時間を要する工程である。よって、工程時間が短縮や自動化がされた上で、接着・シール面全体が検査されることが望まれる。
上記と関連して、特許文献2は、半導体ウェハの研磨面の傷や異物を検査するために、研磨面に光を照射して、その散乱反射光に基いて検査を行うことを開示している。
また、特許文献3は、薄膜太陽電池用の透明電極基板に付着した異物やピンホールを自動的に検査するために、ライン照明器により照明され、カラーラインセンサによって撮影されたカラー画像信号のR,G,B信号の強度の挙動に基いて、欠陥を検査する方法を開示している。
特開2003−142717号 公報 特開平10−233374号 公報 特開2004−20254号 公報
本発明の目的は、太陽電池膜を除去した領域の膜残りの検査を、精度良く行うことのできる太陽電池パネルの検査装置、及び検査方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、大面積基板においても、太陽電池膜を除去した領域の膜残りの検査を精度良く行う事のできる太陽電池パネルの検査装置、及び検査方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、大面積基板において、検査時間を短縮させた検査装置、及び検査方法を提供することにすることにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)は、透明基板(2)上に太陽電池膜(3)がレーザーエッチング装置で短冊状に切断しながら積層され、且つ、太陽電池膜(3)の一部を除去した太陽電池パネル(5)に対して、膜側の面に斜めに照明光を入射させるライン照明器(6)と、その照明光が膜を除去した領域(4、4’)において反射した散乱反射光を受光するカメラ(7)と、カメラ(7)が受光した受光画像の、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係に基いて、膜を除去した領域(4、4’)における残膜の有無を判断する画像処理装置(8)と、を備える。
上述の構成に依れば、カメラ(7)によって撮影し読み取られた画像を処理し、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係を比較することで、太陽電池膜を除去した領域(4、4’)の残膜の有無を画像処理装置(8)によって判断することができる。即ち、本発明者らは、膜を除去した領域(4、4’)において、残膜が存在する部分と残膜の無い正常部分との間で、散乱反射光の赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係が異なること見出した。この輝度の大小関係の比較による残膜有無の検出は、画像処理装置で行うことができるので、大面積の太陽電池パネル(5)に対してもインラインで短時間に、且つ、残膜領域を定量的に検査を行うことができる。よって、タクトタイムが短縮され、精度のよい検査を行うことができる。尚、後述するように、太陽電池膜の除去手法で、残膜部分と残膜の無い正常部分とにおいて、赤成分と緑成分の輝度の大小関係が逆転する理由は、表面形状の相違によるものであると考えられる。
さらに、本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)において、太陽電池膜(3)の除去が、砥石研磨によるものであった場合に、画像処理装置(8)は、その受光画像の赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも大きい場合に残膜無しと判定する。また、その受光画像の赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さい場合には残膜有りと判定する。
砥石研磨による研磨面においては、残膜の無い正常部では赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも大きくなり、残膜の発生部分では赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さくなる。よって、上述のような構成とすることで、砥石研磨で太陽電池膜(3)が除去された場合においての残膜の判定を行うことができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)において、太陽電池膜(3)の除去が、ブラスト研磨によるものであった場合に、画像処理装置(8)は、その受光画像の緑成分の輝度が赤成分の輝度よりも大きい場合に残膜なしと判定する。また、その受光画像の緑成分の輝度が赤成分の輝度よりも小さい場合に残膜ありと判定する。
ブラスト研磨による研磨面においては、残膜の無い正常部では赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さくなり、残膜の発生部分では赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも大きくなる。よって、上述のような構成とすることで、ブラスト研磨で太陽電池膜(3)が除去された場合においての残膜の判定を行うことができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)は、更に、太陽電池パネル(5)の位置を検出する位置検出装置(9)を備える。画像処理装置(8)は、残膜が有りと判断した場合に、位置検出装置(9)によって検出された位置情報(P、S)に基いて、残膜の透明基板(2)上での位置を特定して、出力装置(14)に残膜の位置を出力する。
上述のように、位置検出装置(9)で太陽電池パネル(5)の位置を検出し、これに基いて残膜の透明基板(2)上での位置を特定することによって、どの位置において太陽電池膜(3)の研磨除去が不十分であったかを知ることができる。残膜の位置を特定することで、再研磨する際に、残膜が発生した場所のみを選択的に研磨してもよい。よって、再研磨に要する時間を短縮させることができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)において、カメラ(7)の焦点位置は、太陽電池パネル(5)の膜面側の表面に設定されていることが好ましい。
照明光の散乱反射は、太陽電池パネル(5)の太陽電池膜面側の表面だけでなく、太陽電池膜(3)を形成する反対側の透明基板の表面でも生じることがある。カメラ(7)が、反対側表面で反射された反射光を受光すると、正確な検査を妨げる恐れがある。カメラ(7)の焦点位置は、太陽電池膜面側の表面に設定されていることにより、反対側の透明基板の表面での反射の影響を排除して、より正確に検査できる。
また、膜が除去された領域(4、4’)は、太陽電池モジュールとなる領域の外周部(4、4’)であることが好ましい。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)は、更に、太陽電池パネル(5)を搬送する移動装置(11)と、太陽電池パネル(5)を搬送方向平面内で90°回転させる回転装置(10)と、を具備する。また、太陽電池パネル(5)は矩形状である。膜を除去した領域(4、4’)は、太陽電池パネルの4辺のうちのいずれかに平行な複数のライン状の領域である。移動装置(11)は、太陽電池パネル(5)の1対の辺が移動方向に略平行となるように太陽電池パネル(5)を搬送する。カメラ(7)及びライン照明器(6)は回転装置(11)の前段と後段のそれぞれに設けられている。カメラ(7)及びライン照明器(6)は、回転装置(11)の前段と後段のそれぞれで、膜を除去した領域(4、4’)のうちで、太陽電池パネル(5)の移動方向に略平行な領域(4、4’)を撮影するように設けられている。
上述のように、カメラ(7)とライン照明器(6)とを太陽電池膜を除去したライン状の領域と同一数組設けて、太陽電池パネル(5)の太陽電池パネルの外周部(4)の搬送方向に平行なライン状領域をまず検査し、回転装置(10)によって回転させた後に残りの太陽電池膜を除去したライン状領域を検査することで、製造ラインの流れを止めずに連続して検査することができる。
本発明に係る太陽電池パネルの検査装置(1)において、ライン照明器(6)は、照射光が、太陽電池パネル(5)の移動方向と直交する直交平面に対して20°±5°の角度を有して入射するように配置される。また、カメラ(7)は、その直交平面に対して30°±5°の角度に散乱反射される反射光を受光するように配置されていることが好ましい。
本発明に係る太陽電池パネルの膜研磨検査方法は、透明基板(2)上に太陽電池膜(3)が積層され、且つ、一部の太陽電池膜(3)膜が除去された太陽電池パネル(5)に対して、膜が除去された領域(4、4’)の太陽電池膜面側の表面に、照明光を斜めに入射させるステップ(ステップS311)と、膜が除去された領域(4、4’)表面において反射したその照明光の反射光を受光するステップ(ステップS313)と、その反射光の受光画像の、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係に基いて、残膜の有無を検出する残膜検出ステップ(ステップS316)と、を備える。
本発明に係る太陽電池パネルの膜研磨検査方法において、太陽電池膜(3)の除去が砥石研磨により除去されたものであった場合に、残膜検出ステップ(S316)において、その受光画像の赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さい場合に残膜有りと判断する。
本発明に係る太陽電池パネルの膜研磨検査方法において、太陽電池膜(3)の除去がブラスト研磨によるものであった場合に、残膜検出ステップ(S316)において、その受光画像の緑成分の輝度が赤成分の輝度よりも小さい場合に残膜有りと判断する。
本発明に係る太陽電池パネルの膜研磨検査方法は、更に、搬送される太陽電池パネル(5)の位置を検出するステップ(ステップS312)を備える。残膜検出ステップ(S316)において残膜が検出された場合には、検出された残膜の太陽電池パネル(5)上での位置を示す情報を出力装置(14)に出力する。
本発明に係る太陽電池パネルの製造方法は、透明基板(2)の主面上に太陽電池膜(3)を形成するステップ(ステップSS10)と、透明基板(2)の主面上の一部の太陽電池膜(3)を除去するステップ(ステップS20)と、太陽電池膜(3)が除去された領域(4、4’)における残膜の有無を、太陽電池パネルの膜研磨検査方法によって検査するステップ(ステップS30)と、検査の結果に基いて、残膜領域があれば再研磨を行い、また残膜領域が無いと判断された太陽電池パネル(5)に対して、以降の太陽電池パネルの製造工程を施し、その製造工程の中に太陽電池膜(3)を被覆するように接着シート(12)を形成するステップ(ステップS40)と、を備える。
本発明によれば、太陽電池膜を除去した領域の膜残りの検査を、精度良く行うことのできる太陽電池パネルの検査装置、及び検査方法が提供される。
本発明によれば、更に、太陽電池膜を除去した領域の膜残りの検査を、研磨面が広範囲であったとしても、精度良く行う事のできる太陽電池パネルの検査装置、及び検査方法が提供される。
(第1の実施形態)
(構成)
本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る太陽電池パネルの検査装置1は、太陽電池パネル5の周辺部の膜の除去が適切に行われたかどうかを検査するものである。
まず、図14を参照して、被検査対象となる太陽電池パネル5の構成について説明する。太陽電池パネル5は、矩形状の透明基板2の主面に、太陽電池膜3が積層されたものである。
透明基板2は、矩形状である。透明基板2としては、ガラス基板などが例示される。本実施の形態では、ソーダフロートガラス基板(1.4m×1.1m×板厚;4mm)を用いて、透明基板2の略全体を太陽電池モジュールとして、小型の太陽電池パネルに分割しない場合について説明する。尚、本明細書で記載する太陽電池モジュールとは、太陽電池パネルが完成した後に、太陽電池膜3が形成されている領域のことを示す。
太陽電池膜3は、図14では図示されていないが、透明導電層、光電変換層、及び裏面電極層を有している。透明基板2側から、透明導電層、光電変換層、及び裏面電極層がこの順で積層している。透明導電層としては、酸化錫膜が例示される。光電変換層としては、微結晶シリコンのp層、i層、n層を積層したもの、アモルファスシリコンのp層、i層、n層を積層したもの、微結晶シリコンのpin層とアモルファスシリコンのpin層と複数積層させたタンデム型、トリプル型のものなどを用いることができる。裏面電極層としては、Ag膜等が挙げられる。尚、光電変換層と裏面電極層との間にGaドープZnO膜が設けられる場合もある。
太陽電池膜3は、複数の太陽電池セルを有している。各太陽電池セルは短冊状であり、長辺同士を隣合せて平行に並んでいる。複数の太陽電池セルは、直列に接続されている。
透明基板2の外周部4においては、透明基板2の表面が露出している。これは、後工程において接着シート12で太陽電池膜3を被覆させる際に、接着シート12との接着・シール面を確保するためである。即ち、太陽電池パネル5が完成した後に太陽電池モジュールの外周部4となる領域の太陽電池膜3が除去されて、透明基板2の表面が露出している。透明基板2の主面全体に太陽電池膜3が設けられた後に、外周部4に対して砥石研磨やブラスト研磨が実施され、太陽電池膜3を除去し、また透明基板2の表層の一部も研磨されて、透明基板2の表面が露出される。
本実施の形態に係る太陽電池パネルの検査装置1は、この外周部4における太陽電池膜3の除去が適切に行われたかどうかを検査するものである。
図1及び図7を参照して、太陽電池パネルの検査装置1の構成について説明する。検査装置1は、移動装置11と、90°回転コンベア(回転装置)10、ライン照明器6と、カラーラインセンサカメラ(カメラ)7と、画像処理装置8と、位置検出装置9と、表示装置(出力装置)14と、調光器13と、を有している。
移動装置11は、被検査対象となる太陽電池パネル5を水平状態に保って、搬送方向(Y方向)に搬送する。図7に示されるように、被検査対象となる太陽電池パネル5は、膜研磨装置によって太陽電池パネルの外周部4の太陽電池膜3が除去された後、水洗浄装置で水洗し、エアーナイフなどで乾燥されて、検査装置1へ搬送される。移動装置11は、太陽電池パネル5の2辺を搬送方向(Y方向)と略平行にして搬送する。尚、以下の説明に際し、搬送方向をY方向、これに水平面内で直交する方向をX方向と記載する場合がある。検査装置1へ搬送された太陽電池パネル5は、前段検査で搬送方向に平行な2辺について各設置されたカラーラインセンサカメラ7をはじめとした装置で検査が行われた後、90°回転コンベヤ10で水平面内で90°回転される。再び移動装置11によって搬送され、後段検査において残りの2辺についても同様な検査が実施される。
ライン照明器6は、前段検査の2台(6A、6B)と、後段検査の2台(6C、6D)との合計4台が設けられている。各ライン照明器6は、移動装置11の上方に、外周部4のうちでY方向に平行な2辺の夫々を照らすように固定されている。ライン照明器6から出射された照明光は、斜めから入射して、X方向に平行なライン状に表面を照らす。このようなライン照明器6としては、例えば蛍光灯を用いることができる。また、ライン照明は被照射部を鮮明にするためにスリット光とすることが好ましい。尚、ライン照明器6は、調光器13に接続されており、調光器13によって明るさが調整される。
カラーラインセンサカメラ7も、ライン照明器6と同様に、前段検査の2台(7A、7B)と、後段検査の2台(7C、7D)とが設けられている。各カラーラインセンサカメラ7は、ライン照明器6によって照らされた太陽電池パネルの外周部4の表面(X方向にライン状となっている部分)を撮影するように、移動装置11の上方に固定されている。即ち、カラーラインセンサカメラ7は、照明光が太陽電池パネル5表面の外周部4において散乱反射した反射光を受光するように、斜めに配置されている。即ち、基板表面にスリット光を照射し、カラーラインセンサカメラで同軸上の反射散乱光を捉える光散乱結像方式となっている。
図2は、一組のライン照明器6とカラーラインセンサカメラ7の配置を説明する図である。ライン照明器6は、照明光の入射方向と搬送方向に直交する直交面とがなす角(入射角)が20°になるように配置されている。一方、カラーラインセンサカメラ7は、反射光のうちで、その直交面となす角(反射角)が30°となる散乱反射光を受光するように配置されている。ここで、太陽電池膜3を除去した領域は表面の凹凸があるために散乱した光を反射する。この反射する散乱光を精度良く検出するにあたり、残膜有無により反射した光を画像信号による判定精度の観点から、入射角としては20°±5°の角度であることが好ましく、より好ましくは20°±2°である。一方、反射角としては、30°±5°の範囲であることが好ましく、より好ましくは30°±2°である。
また、カラーラインセンサカメラ7の焦点位置は、太陽電池パネル5の上側表面に設定されている。カラーラインセンサカメラ7の焦点位置は、表面から±1mm以内の範囲に設定されていることが好ましい。カラーラインセンサカメラ7の焦点を、太陽電池パネル5の上側表面に合わせることで、表面以外、特に透明基板2の太陽電池膜3と反対側の表面で反射した散乱反射光を受光することが防止されるので、より正確な検査を行うことができる。
また、ライン照明器6から出射された照明光が、表面で散乱反射してカラーラインセンサカメラ7に入射するまでの光学系は、黒色化するなど光を透過や反射しにくくした筐体(図示せず)などによって遮光されている。その光学系が遮光されていることで、外部からの光の影響を受けず、正確な検査を行うことができる。
図1は、前段検査における構成を概略的に示す図である。尚、後段検査においても同様の構成である。カラーラインセンサカメラ7は画像処理装置8に接続されている。カラーラインセンサカメラ7は、画像処理装置8からの指示に応答して、撮影した画像(受光画像信号)を画像処理装置8へ送信する。この受光画像信号は、赤成分の輝度を示す赤成分輝度情報R、緑成分の輝度を示す緑成分輝度情報G、及び青成分の輝度を示す青成分輝度情報Bを含んでいる。
続いて、位置検出装置9について説明する。位置検出装置9は、光電スイッチ91及びロータリーエンコーダ92を有している。これらは、画像処理装置8に接続されている。
光電スイッチ91は、搬送されてきた太陽電池パネル5の先端部分が、照明光の入射位置、即ち、カラーラインセンサカメラ2にて撮影するライン状の撮影位置に到達したかどうかを検出する。光電スイッチ91は、太陽電池パネル5がその撮影位置に到達したことを検出したら、検査スタート信号Sを生成して画像処理装置8へ通知する。
ロータリーエンコーダ92は、設定回転角毎、すなわち、太陽電池パネル5が設定距離移動する毎に、パルス信号Pを発生して画像処理装置8へ通知する。
表示装置14は、画像処理装置8による検査結果を表示して、オペレーターに結果を通知する機能を実現する。太陽電池パネル5の太陽電池膜を除去した領域の所定位置に残膜がある場合には、太陽電池パネル毎に設けたIDナンバーに対応して加工異常としてデータを記録させてもよい。
続いて、図3を参照して画像処理装置8について説明する。画像処理装置8はCPUやメモリを有しており、インストールされたプログラムによってその機能を実現する。図3は、画像処理装置8の構成を示すブロック図である。画像処理装置8は、コンピュータプログラムとして、位置検出部81、平滑化部82、画像ずれ補正部83、検査領域設定部84、残膜検出部85、判定部86、撮影制御部87、画像形成部88、及び基板領域特定部89を有している。
撮影制御部87は、光電スイッチ91から検査スタート信号Sを取得した後に、パルス信号Pを受信する毎に、トリガ信号Tをカラーラインセンサカメラ7へ送信する。カラーラインセンサカメラ7は、トリガ信号Tを受信する毎に撮影を行い、受光画像信号を画像処理装置8へ送信する。
位置検出部81は、検査スタート信号Sとパルス信号Pとに基いて、カラーラインセンサカメラ7から取得した受信画像信号が太陽電池パネル5上においてどの位置(Y方向における座標位置)を撮影したものであるかを求める。そして、この位置情報を受信画像信号と対応付ける。
画像形成部88は、太陽電池パネル5が撮影位置を通り過ぎ、Y方向に平行な辺全体についての受光画像信号を取得すると、位置情報に基いて取得した受光画像信号をメモリ上で二次元的に配列する。これにより、太陽電池パネル5の外周部4のうちで、Y方向に平行な辺の表面を示す二次元画像が形成される。
基板領域特定部89は、得られた二次元画像上での太陽電池パネル5の位置を検出する。これは、カラーラインセンサカメラ7で撮影した画像の中には、太陽電池パネル5の膜除去領域以外の領域も含まれていることがあり、太陽電池パネル5の膜の残留を判断が必要な位置領域を特定する必要があるためである。平滑化部82は、更に、二次元画像に対して平滑化処理を行う。画像ずれ補正部83は、コンベアローラなどによる太陽電池パネルの搬送位置の微小ずれを二次元画像に対して自動的にずれの補正を行う。
その二次元画像上で、残膜の有無を判断すべき領域、即ち、太陽電池膜3が除去された太陽電池パネルの外周部4を設定する。
残膜検出部85は、設定された検査領域において、赤成分の輝度と緑成分の輝度の強度を比較して、残膜の有無を検出する。残膜の検出は、太陽電池膜3の除去がどのような工法で行われたかで異なる。以下に、ブラスト研磨時と砥石研磨時の夫々についての判定基準を説明する。
砥石研磨時;
太陽電池膜3の除去が、砥石を用いた研磨(回転砥石研磨)によるものであった場合について説明する。本実施の形態においては、炭化珪素系研磨材(♯400〜800)で、送り速度:10〜20m/分、加工深さ:1〜5μmとして透明基板2の表層まで研磨した場合について説明する。尚、この時に得られた搬送方向に平行な太陽電池パネルの外周部4表面の算術平均粗さRaは、搬送方向(Y方向)が0.1(μm)、X方向が0.3(μm)で、太陽電池パネル5の周囲の各辺方向にスジ状の研磨路が残っている状況である。
残膜検出部85は、回転砥石研磨の場合、二次元画像を参照して、赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも大きい場合には正常であると判断する。一方、赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さい場合には残膜が発生していると判断する。図4はこの時の判断の様子を概念的に示す図である。図4(a)は、正常時(残膜無し)時の輝度のライン分布(X方向)、(b)は、太陽電池膜3の除去した領域の一部で残膜の発生した部分のライン分布を示している。図4(a)に示されるように、残膜の無い正常部分では、赤成分の輝度Rが、緑成分の輝度Gよりも強い強度を示している。これに対し、(b)に示される例では、一部において緑成分の輝度Gが赤成分の輝度Rを上回っている。この、緑成分の輝度Gが赤成分の輝度Rを上回っている部分が残膜部分に対応することが判明した。残膜検出部8は、このような輝度の比較を、画素単位で行い、検査対象領域を連結して残膜有無を検出する。更に、残膜の検出結果を表示装置に表示するとともに、図示しない記憶装置に保存する。
ここで、残膜が存在した場合には、その残膜の太陽電池パネル5上での位置を、位置検出部81により求められた位置情報に基いて特定し、残膜の位置を表示装置14に表示する。残膜の位置を表示することで、オペレータは太陽電池パネル5のどの部分の研磨が不十分であったかを知ることができる。再度研磨を行う必要があったとしても、太陽電池パネルの外周部4の全体を研磨する必要は無く、必要部分のみを選択的に研磨することができる。即ち、再研磨に係る工程時間短縮やコスト低減となる。
判定部86は、残膜検出部85の検出結果に基いて、再研磨の要否を判定する。判定部86は、画素単位で、緑成分の輝度Gが赤成分の輝度Rに対して所定の値(第1閾値;THL1)以上の強度であるか否かを判断する。そして、検査領域の画素数に対して、THL1倍以上の強度であった画素数の占める割合を残膜率として求める。即ち、残膜率は「残膜率(%)=(G/R>THL1)の画素数/(検査領域の画素数)×100」として求められる。
更に、判定部86は、求めた残膜率が所定の値(第2閾値;THL2)より大きいか小さいかを判定する。判定の結果、残膜率がTHL2より大きい場合には、再研磨の必要ありと判断し、結果を表示装置14に表示する。一方、残膜率がTHL2より小さい場合には、残膜が無く正常に研磨されていると判断し、結果を表示装置14に表示する。実用の量産ラインにおいては、THL2は0に近い値を設定し歩留まり管理を行う。
ブラスト研磨時;
続いて、ブラスト研磨時の残膜の判断基準を説明する。本実施の形態においては、研磨材としてアルミナ(♯400〜800)、噴射圧が0.1〜0.5MPa、として透明基板2の表層まで研磨するようブラスト研磨を行った場合について説明する。尚、この時に得られた搬送方向に平行な太陽電池パネルの外周部4表面の算術平均粗さRaは、搬送方向(Y方向)が1.2(μm)、X方向が1.1(μm)であり、全体に凹凸の研磨跡が残っている状況である。
残膜検出部85は、このようにブラスト研磨により除去が行われた場合、緑成分の輝度が赤成分の輝度よりも小さい場合には残膜が発生していると判断する。図5はこの時の判断の様子を概念的に示す図である。図5(a)は、正常時(残膜無し)時の輝度のライン分布(X方向)、(b)は、残膜部分のライン分布を示している。図5(a)に示されるように、残膜の無い正常部分では、緑成分の輝度Gが、赤成分の輝度Rよりも強い強度を示している。これに対し、(b)に示される例では、一部において赤成分の輝度Rが緑成分の輝度Gを上回っている。このように、赤成分の輝度Rが緑成分の輝度Gを上回っている部分が残膜部分に対応することが判明した。残膜検出部8は、このような輝度の比較を、画素単位で行い、検査対象領域を連結して残膜有無の検出結果を表示装置14に表示する。また、その検出結果を図示しない記憶装置に保存する。
ここで、砥石研磨時と同様に、残膜が存在した場合には、その残膜の太陽電池パネル5上での位置を表示装置14に表示することが好ましい。残膜の位置を表示することで、オペレータは太陽電池パネル5のどの部分の研磨が不十分であったかを知ることができる。よって、再度研磨を行う際に、太陽電池パネルの外周部4の全体を研磨する必要は無く、残膜部分のみを選択的に研磨することができる。即ち、再研磨に係る工程時間短縮やコスト低減となる。
判定部86は、残膜検出部85の検出結果に基いて、再研磨の要否を判定する。判定部86は、画素単位で、RがGに対して所定の値(第3閾値;THL3)以上の強度であるか否かを判断して、検査領域の画素数に対して占める割合を残膜率として求める。即ち、残膜率は「残膜率(%)=(G/R>THL3)の画素数/(検査領域の画素数)×100」として求められる。
判定部86は、求めた残膜率が所定の値(第4閾値;THL4)より大きいか小さいかを判定する。判定の結果、残膜率がTHL4より大きい場合には、再研磨の必要ありと判断し、結果を表示装置14に表示する。一方、残膜率がTHL4より小さい場合には、残膜が無く正常に研磨されていると判断し、結果を表示する。また、これらの判定結果を、図示しない記憶装置に保存する。実用の量産ラインにおいては、THL4は0に近い値を設定し歩留まり管理を行う。
このように、砥石研磨時とブラスト研磨時は、太陽電池膜3の除去した領域の一部で残膜の有無を判定するにあたり、赤成分の輝度Rと緑成分の輝度Gの大小関係が逆になっている。これは、太陽電池膜3の除去した後の透明基板2の表面の凹凸形状が異なるために、RとGの波長の違いにより散乱する光の状態が異なることによると考えられる。
(動作方法)
続いて、本実施の形態に係る太陽電池パネルの膜研磨検査方法の動作について説明する。図6は、太陽電池パネルの膜研磨検査方法の動作の流れを示すフローチャートである。図6Aに示されるように、検査装置1に搬送されてきた太陽電池パネル5は、まず前段検査ステップ(S31)において、搬送方向に平行な2辺についての検査が行われる。前段検査ステップ(S31)が終了すると、太陽電池パネル5は90°回転コンベヤ10によって水平面内で90°回転される(90°回転ステップS32)。後段検査ステップ(S33)において、残りの2辺についての検査が行われる。以下に、前段検査ステップ(S31)の動作の詳細を説明する。尚、後段検査ステップ(S33)における動作は、前段検査ステップ(S31)と同様であり、説明を省略する。
図6Bは、前段検査ステップ(S31)の動作の流れを示すフローチャートである。各ステップの動作の詳細について、以下に詳述する。
ステップS311;照明光を照射するステップ
まず、ライン照明器6によって、スリット状の照明光が照射される。
ステップS312;基板位置検出ステップ
続いて、太陽電池パネル5が検査装置1に搬送され、先端がカラーラインセンサカメラ7の撮影位置に到達すると、光電スイッチ91が太陽電池パネル5の到達を検出する。光電スイッチ91は、検査スタート信号Sを生成して、画像処理装置8へ送信する(S3121)。検査スタート信号Sを取得した画像処理装置8は、検査がスタートしたことを認識する(S3122)。基板が所定の距離だけ移動すると、ロータリーエンコーダ7がパルス信号Pを生成して画像処理装置8へ送信する(S3123)。画像処理装置8は、パルス信号Pを取得すると、トリガ信号Tを生成して、カラーラインセンサカメラ7へ送信する(S3124)。
ステップS313;撮影ステップ
トリガ信号Tを受信したカラーラインセンサカメラ7は、太陽電池パネル5の表面を撮影して、X方向に1ライン分の画像情報を有する受信画像信号Cとして画像処理装置8へ送信する。撮影は、太陽電池パネル5が撮影位置を通り過ぎるまで行われる(S3131)。
ステップS314;画像取り込みステップ
画像処理装置8は、次々と送られてくる受信画像信号Cを、太陽電池パネル5のどの部分の画像であるかを示す位置情報と対応付けてメモリに保存する。尚、この位置情報は、検査スタート信号Sとパルス信号Pに基いて生成することができる。画像処理装置8は、太陽電池パネルの外周部4のうちの一辺全体についての受信画像信号Cを取得すると、その位置情報に基いて太陽電池パネルの外周部4表面の一辺を表す二次元画像を形成する。
ステップS315;画像処理ステップ
続いて、画像処理装置8は、その二次元画像に対して平滑化処理(ステップS3151)、基板領域特定処理(S3152)、及び画像ずれ補正処理(ステップS3153)を施して、基板搬送時の画像のずれを自動補正する。更に、画像処理装置8は、太陽電池膜3の膜除去を行った領域の残膜の有無を検査する領域を特定する(ステップS3154)。
ステップS316;残膜検出ステップ
続いて、画像処理装置8は、検査領域設定ステップにて特定された検査領域において、残膜の有無を検査する。ここで、既述の通り、検査は画像を参照して赤成分の輝度Rと緑成分の輝度Gの強度を比較することで行われる。研磨手法に対応して、R/GまたはG/Rの値と閾値を比較することで残膜有無の判断を画素単位で行い、検査対象領域を連結して残膜が検出された場合には、画像処理装置8は、残膜がある旨と、残膜の位置を特定する情報とを対応付けて表示装置14に表示する。また、記憶装置(図示せず)に太陽電池パネル5の製造番号になるID番号に対比して、残膜有無の検査結果と、残膜の位置とを保存する。
ステップSS317;判定ステップ
更に、画像処理装置8は、残膜検出ステップ(S316)における検出結果に基いて、太陽電池パネル5を再度研磨する必要があるか否かを判定する。再研磨の要否は、既述のように、「残膜率(%)=(R/G>THL)の画素数/(検査領域の画素数)×100」とし、残膜率が所定の閾値以上であるか、それよりも小さいかを判定することで行われる。
画像処理装置は、判定結果を表示装置14に表示してオペレータに通知するとともに、太陽電池パネル5のID番号に対比して記憶装置(図示せず)に保存する。
以上説明したようにして、前段検査ステップ(S31)においてY方向に平行な2辺についての残膜の検査が行われる。後段検査ステップ(S33)においても同様の検査が残りの2辺に対して実施され、外周部4の4辺全体についての検査が終了する。
尚、画像処理ステップ(S315)以降の動作は、前段検査及び後段検査で別々ではなく、まとめて行ってもよい。即ち、外周部4の4辺全体の画像を画像処理装置8に取り込んだ後に、画像処理、残膜検出、及び判定、を行ってもよい。
尚、本実施の形態においては、ライン照明器6及びカラーラインセンサカメラ7は4台づつ固定されて設けられている場合について説明したが、図13(a)に示すように、一組のライン照明器6及びカラーラインセンサカメラ7を、太陽電池パネル5に対して相対的に移動させて、太陽電池パネルの外周部4の4辺を一周させてもよい。また、図13(b)に示すように、2組のライン照明器及びカラーラインセンサカメラ7を用いて、各組が2辺を検査させるように移動させてもよい。このように、移動していく太陽電池パネル5の外周部4に対して、ライン照明器6及びカラーラインセンサカメラ7を相対的に移動させることで、90°回転コンベヤ10による回転工程に係る時間を省略させることもできる。
(太陽電池パネルの製造方法)
本発明は、太陽電池の膜研磨検査方法を用いた太陽電池パネルの製造方法でもある。ここでは、透明基板2としてのガラス基板上に太陽電池膜3として単層アモルファスシリコン薄膜太陽電池を用いた例について説明する。図8は、本実施の形態に係る太陽電池パネルの製造方法のフローチャートである。また、図9〜図12は、本発明の太陽電池パネルの製造方法の実施の形態を示す概略図である。
図8のフローチャートに示されるように、太陽電池パネルの製造方法は、太陽電池膜を形成するステップ(ステップS10)、太陽電池パネルの外周部を研磨するステップ(ステップS20)、残膜を検査するステップ(ステップS30)、及び集電用の銅箔を設置して接着シート及びバックシートを貼り付けるステップ(ステップS40)を有している。各ステップの詳細について、以下に詳述する。
ステップS10;太陽電池膜を形成するステップ
まず、透明基板2の主面上に太陽電池膜3が形成される。図9及び図10を参照して、以下に太陽電池膜3を形成するステップの説明を行う。
(1)図9(a):
透明基板2としてソーダフロートガラス基板(1.4m×1.1m×板厚:4mm)を使用する。基板端面は破損防止にコーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。
(2)図9(b):
透明導電層2として酸化錫膜(SnO2)を主成分とする透明電極膜を約500〜80
0nm、熱CVD装置にて約500℃で製膜処理する。この際、透明電極膜の表面は適当
な凹凸のあるテクスチャーが形成される。透明導電層2として、透明電極膜に加えて、基
板1と透明電極膜との間にアルカリバリア膜(図示されず)を形成しても良い。アルカリ
バリア膜は、酸化シリコン膜(SiO2)を50〜150nm、熱CVD装置にて約50
0℃で製膜処理する。
(3)図9(c):
その後、透明基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第1高調波(1064nm)を、図の矢印に示すように、透明電極膜の膜面側から入射する。パルス発振:5〜20kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極膜を発電セル5の直列接続方向に対して垂直な方向へ、溝35を形成するように幅約6〜10mmの短冊状にレーザーエッチングする。
(4)図9(d):
プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:30〜150Pa、約200℃にて光電変換
層3としてのアモルファスシリコン薄膜からなるp層膜/i層膜/n層膜を順次製膜する。光電変換層33は、SiH4ガスとH2ガスとを主原料に、透明導電層31の上に製膜される。太陽光の入射する側からp層、i層、n層がこの順で積層される。光電変換層33は本実施形態では、p層:BドープしたアモルファスSiCを主とし膜厚10〜30nm、i層:アモルファスSiを主とし膜厚250〜350nm、n層:pドープした微結晶Siを主とし膜厚30〜50nmである。またp層膜とi層膜の間には界面特性の向上のためにバッファー層を設けても良い。
(5)図9(e)
透明基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、光電変換層33の膜面側から入射する。パルス発振:10〜20kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明導電層2のレーザーエッチングラインの約100〜150μmの横側を、溝36を形成するようにレーザーエッチングする。
(6)図10(a)
裏面電極層34としてAg膜とTi膜をスパッタリング装置により減圧雰囲気、約150℃にて順次製膜する。裏面電極層4は本実施形態では、Ag膜:200〜500nm、これを保護するものとして防食効果の高いTi膜:10〜20nmをこの順に積層する。n層と裏面電極層34との接触抵抗低減と光反射向上を目的に、光電変換層33と裏面電極層34との間にGZO(GaドープZnO膜)を膜厚:50〜100nm、スパッタリング装置により製膜して設けても良い。
(7)図10(b)
透明基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、透明基板2側から入射することで、レーザー光が光電変換層33で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層34が爆裂して除去される。パルス発振:1〜10kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明導電層31のレーザーエッチングラインの約250μm〜400μmの横側を、溝37を形成するようにレーザーエッチングする。
(8)図10(c)
発電領域を区分して、基板端周辺の膜端部においてレーザーエッチングによる直列接続
部分が短絡し易い影響を除去する。透明基板2をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、透明基板2側から入射することで、レーザー光が透明導電層31と光電変換層33で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して除去される。パルス発振:1〜10kHzとして加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明基板2の端部から5〜15mmの位置を、X方向絶縁溝を形成するようにレーザーエッチングする。このとき、Y方向絶縁溝は設けない。溝36は透明基板2の端より5〜10mmの位置にてエッチングを終了させる。エッチングの終了はレーザー光の停止でも良いが、簡易的には基板1の非レーザーエッチング領域に金属性のマスキング板を設置することで対応が可能である。この透明基板2の端より5〜10mmの位置にてエッチングを終了させることにより、太陽電池膜3を除去する領域に基板端部まで横切る溝跡を透明基板2に残さないようにして、太陽電池パネル端部からの外部湿分浸入の抑制に、有効な効果を呈する。
ステップS20;外周部を研磨するステップ
太陽電池膜3を形成するステップにおいて、太陽電池膜3は透明基板2の主面全体に形成されている。後工程の接着シートを介したバックシートとの健在な主たる接着・シール面を確保するために、透明基板2の外周部4に形成された太陽電池膜3を除去して、透明基板2を露出させる。透明電極膜が一部残留して絶縁耐圧が低下しないようにするために、更に透明基板2の表層まで除去してもよい。除去の方法としては、砥石を用いた回転砥石研磨や、サンドブラスト等を用いたブラスト研磨が挙げられる。この除去方法(研磨方法)に依存して、後工程で残膜を検査する際の検査方法が異なる。本実施の形態では、回転砥石研磨を行った場合と、サンドブラストを用いたブラスト研磨を行った場合の双方について説明する。
回転砥石研磨の場合;
炭化珪素系研磨材(♯400〜♯800)、加工深さ:1〜5μmの条件で、太陽電池パネルの外周部4を研磨する。このようにして得られた外周部4表面の形状は、算術平均粗さRaが0.3μm(X方向)、0.1μm(Y方向)であり、太陽電池パネルの周囲方向に全体に0.1μm程度のシジ状の研磨跡があった。研磨屑や砥粒は透明基板2を洗浄処理して除去される。
ブラスト研磨の場合;
研磨材として、アルミナ(♯400〜♯800)を用いる。これを、ノズルから噴射圧0.1〜0.5MPaとして噴射させ、太陽電池パネルの外周部4の太陽電池膜3を除去する。尚、除去しない部分に関しては、マスキング材によって保護することで、外周部4における太陽電池膜3を除去して透明基板2を露出することができる。透明電極膜が一部残留して絶縁耐圧が低下しないようにするために、更に透明基板2の表層まで除去してもよい。このようにブラスト研磨で得られた太陽電池パネルの外周部4表面の形状は、算術平均粗さRaが1.1μm(X方向)、1.2μm(Y方向)で、全体に1μm程度の凹凸の研磨跡があった。研磨屑や砥粒は透明基板2を洗浄処理して除去される。
ステップS30;残膜を検査するステップ(S30)
太陽電池パネルの外周部4の研磨が行われた後に、残膜の検査が実施される。即ち、既述の太陽電池パネルの膜研磨検査方法に応じて、太陽電池パネルの外周部4上における残膜有無の検出と、再研磨の要否が判定される。再研磨の必要が無いと判断された太陽電池パネル5は、ステップS40に進む。一方、再研磨の必要が有ると判断された太陽電池パネルは、ステップS20へ戻り、再度太陽電池パネルの外周部4の少なくとも残膜部分の研磨が実施される。
ステップS40;接着シート及びバックシートの貼り付け
再研磨の必要が無いと判断された太陽電池パネル5に対して、集電用の銅箔を設置し、接着シートを介したバックシートのラミネートによる貼り付けが行われる。図11(b)〜図12は、この様子を説明する図である。
(1)図11(b)
端子箱取付け部分はバックシートに開口貫通窓を設けて、銅箔の集電板を取出す。直列に並んだ一方端の太陽電池発電セル5と、他方端部の太陽電池発電セル5とから銅箔を用いて集電して太陽電池パネル裏側の端子箱部分から電力が取出せるように処理する。銅箔は各部との短絡を防止するために銅箔幅より広い絶縁シートを配置する。集電用銅箔などが所定位置に配置された後に、太陽電池モジュール6の全体を覆い、太陽電池パネル5からはみ出さないようにEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等による接着シートを配置する。EVAの上に、防水効果の高いバックシートを設置する。バックシートは本実施形態では防水防湿効果が高いようにPTEシート/AL箔/PETシートの3層構造よりなる。バックシートまでを所定位置に配置したものを、ラミネータにより減圧雰囲気で内部の脱気を行い約150〜160℃でプレスしながら、EVAを架橋させて密着させる。
(2)図12(a)
太陽電池モジュール6の裏側に端子箱を接着剤で取付ける。
(3)図12(b)
銅箔と端子箱の出力ケーブルとをハンダ等で接続し、端子箱内部を封止剤(ポッティン
グ剤)で充填して密閉する。これで太陽電池パネル5が完成する。
以上説明したように、本実施の形態に依れば、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係を比較することで、画像処理装置8によって太陽電池膜を除去した領域の残膜の有無を判断することができる。よって、検査を自動インライン検査として実施することができる。即ち、検査に係るタクトタイムが短縮される。また、輝度の大小関係を基板の検査位置と対比させて評価する手法を利用しているので、残膜有無と残膜位置の定量的な評価を行うことができる。
更に、本実施の形態に係る膜研磨検査方法を用いて製造した太陽電池パネルは、接着面の残膜が精度よく検査されているので、接着シートと基板との間の接着不良による不具合がより確実に防止されている。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、透明基板2を分割しないで、透明基板2の略全体を太陽電池モジュールとする場合について説明した。これに対して、本実施の形態では、透明基板2に太陽電池膜3を形成した後に、基板を分割して、一の透明基板2から複数の小型の太陽電池パネルを得る点で異なっている。
太陽電池パネル5は、透明基板2上に太陽電池膜3をレーザーエッチング装置で短冊状に切断しながら積層したものを、複数に切断することで、小型の太陽電池パネル5′とすることが可能である。このとき、切断予定線の部分は切断後の小型の太陽電池パネル5′の外周部4’となり、ここが主な接着・シール領域となる。したがって、複数に切断して小型太陽電池パネル5′を製造する際には、切断予定線付近の領域の太陽電池膜3も除去する必要がある。
これに伴ない、第1の実施形態では、カメラとライン照明器が太陽電池パネル5の外周部4に対応した位置に設置されるのに対し、本実施の形態では分割された後の太陽電池パネル5の外周部に対応した位置に設置される。尚、以下の説明において、分割された後の太陽電池パネルを、分割する前の太陽電池パネル5と区別するために小型の太陽電池パネル5’と記載する。また、小型の太陽電池パネル5’の外周部は、符号4’を付して外周部4’と記載する。
図14は、本実施の形態において太陽電池パネル5が分割される様子について説明する図である。図14(a)に示されるように、透明基板2の全面に太陽電池膜3が形成された状態において、切断予定線50が設定される。切断予定線50は、矩形状の透明基板2を4等分に分割するように、十字状に設定される。
続いて、図14(b)に示されるように、切断予定線50の周囲の太陽電池膜3の除去が行われる。また、透明基板2の外周部の太陽電池膜3も除去される。即ち、小型の太陽電池パネル5’において、太陽電池モジュールの外周部4’となる領域の太陽電池膜3が除去される。
続いて、太陽電池膜3が除去された領域(外周部4’)について、残膜有無の検査が実施される。図15は、カラーラインセンサカメラ7とライン照明器6の配置を示す図である。カラーラインセンサカメラ7とライン照明器6は、前段検査において3組、後段検査においても3組設けられている。カラーラインセンサカメラ7とライン照明器6の各組は、太陽電池膜3が除去された領域(外周部4’)のうちで搬送方向に平行な領域にスリット光を照射して撮影することの位置に設けられている。即ち、カラーラインセンサカメラ7とライン照明器6の各組は、前段検査及び後段検査の夫々において、太陽電池パネル5の搬送方向に平行となる2辺の夫々と、基板中央部と、の3ヶ所に対応した位置に設けられている。
尚、残膜有無を検出するための画像処理の方法は、第1の実施形態と同様であるので説明は省略される。
再び図14を参照して、(c)に示されるように、残膜有無の検査結果により問題ないと判断された太陽電池パネル5が、切断予定線50に沿って切断される。これにより1枚の太陽電池パネル5が、4枚の小型の太陽電池パネル5’に分割される。第1の実施形態と同様に、各小型の太陽電池パネル5’上に集電用の銅箔の設置、接着シートとバックシート、端子箱の取りつけが行われて、小型の太陽電池パネル5’が完成する。
本実施の形態のように、前段検査及び後段検査におけるカラーラインセンサカメラ7とライン照明器6の配置を工夫することにより、外周部4以外の位置でも太陽電池膜3が除去されている太陽電池パネル5に対しても、残膜有無と残膜位置の定量的な検査を自動インラインで実施することができる。
本発明に係る検査装置の構成図である。 ライン照明器とラインセンサカメラの配置を示す図である。 画像処理装置の構成図である。 回転砥石研磨時における、残膜検出の方法を説明する概念図である。 ブラスト研磨時における、残膜検出の方法を説明する概念図である。 膜研磨検査方法の動作の流れを示すフローチャートである。 膜研磨検査方法の動作の流れを示すフローチャートである。 太陽電池パネルの製造ラインの流れを示す図である。 本発明に係る太陽電池パネルの製造方法を示すフローチャートである。 太陽電池パネルの製造方法の実施の形態を示す概略図である。 太陽電池パネルの製造方法の実施の形態を示す概略図である。 太陽電池パネルの製造方法の実施の形態を示す概略図である。 太陽電池パネルの製造方法の実施の形態を示す概略図である。 カラーラインセンサカメラとライン照明器の動きを示す図である。 第2の実施の形態において、太陽電池パネルの切断の様子を説明する図である。 第2の実施形態において、カラーラインセンサカメラとライン照明器との配置を示す図である。
符号の説明
1 検査装置
2 透明基板
3 太陽電池膜
31 透明導電層
32 発電セル
33 光電変換層
34 裏面電極層
4 外周部
4’ 外周部
5 太陽電池パネル
5’ 小型の太陽電池パネル
6 ライン照明器
7 カラーラインセンサカメラ
8 画像処理装置
81 位置検出部
82 平滑化部
83 画像ずれ補正部
84 検査領域設定部
85 残膜検出部
86 判定部
87 撮影制御部
88 画像形成部
89 基板領域特定部
9 位置検出装置
91 光電スイッチ
92 ロータリーエンコーダ
10 90°回転コンベア
11 移動装置
12 接着シート
13 調光器
14 表示装置
15 バックシート
50 切断予定線

Claims (11)

  1. 透明基板上に太陽電池膜を積層し、且つ、前記太陽電池膜の一部を除去した太陽電池パネルに対して、前記膜側の面に斜めに照明光を入射させるライン照明器と、
    前記照明光が前記膜を除去した領域で反射した散乱反射光を受光するカメラと、
    前記カメラが受光した受光画像の、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係に基いて、前記膜を除去した領域における残膜の有無を判断する画像処理装置と、
    を具備し、
    前記外周部の膜の除去が、砥石研磨によるものであった場合に、
    前記画像処理装置は、
    前記受光画像の赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さい場合に残膜有りと判定する太陽電池パネルの検査装置。
  2. 透明基板上に太陽電池膜を積層し、且つ、前記太陽電池膜の一部を除去した太陽電池パネルに対して、前記膜側の面に斜めに照明光を入射させるライン照明器と、
    前記照明光が前記膜を除去した領域で反射した散乱反射光を受光するカメラと、
    前記カメラが受光した受光画像の、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係に基いて、前記膜を除去した領域における残膜の有無を判断する画像処理装置と、
    を具備し、
    前記太陽電池膜の除去がブラスト研磨によるものであった場合に、
    前記画像処理装置は、
    前記受光画像の緑成分の輝度が赤成分の輝度よりも小さい場合に残膜有りと判定する太陽電池パネルの検査装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された太陽電池パネルの検査装置であって、
    更に、
    前記太陽電池パネルの位置を検出する位置検出装置と、
    を具備し、
    前記画像処理装置は、残膜有りと判断した場合に、前記位置検出装置によって検出された位置情報に基いて、残膜の透明基板上での位置を特定して、出力装置に残膜の位置を出力する太陽電池パネルの検査装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載された太陽電池パネルの検査装置であって、
    前記カメラの焦点位置は、前記太陽電池パネルの膜側の表面に設定されている太陽電池パネルの検査装置。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載された太陽電池パネルの検査装置であって、
    前記膜を除去した領域は、太陽電池モジュールとなる領域の外周部である太陽電池パネルの検査装置。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載された太陽電池パネルの検査装置であって、
    更に、
    前記太陽電池パネルを搬送する移動装置と、
    前記太陽電池パネルを搬送方向平面内で90°回転させる回転装置と、
    を具備し、
    前記太陽電池パネルは矩形状であり、
    前記膜を除去した領域は、前記太陽電池パネルの4辺のうちのいずれかに平行な複数のライン状の領域であり、
    前記移動装置は、前記太陽電池パネルの1対の辺が移動方向に略平行となるように前記太陽電池パネルを搬送し、
    前記カメラ及び前記ライン照明器は前記回転装置の前段と後段のそれぞれに設けられ、
    前記カメラ及び前記ライン照明器は、前記回転装置の前段と後段のそれぞれにおいて、
    前記膜を除去した領域のうちの前記太陽電池パネルの移動方向に略平行な領域を撮影するように設けられている太陽電池パネルの検査装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載された太陽電池パネルの検査装置であって、
    前記ライン照明器は、前記照射光が、前記太陽電池パネルの移動方向と直交する直交平面に対して20°±5°の角度を有して入射するように配置され、
    前記カメラは、前記直交平面に対して30°±5°の角度に散乱反射される反射光を受光するように配置されている太陽電池パネルの検査装置。
  8. 透明基板上に太陽電池膜が積層され、且つ、膜の一部が除去された太陽電池パネルの膜側の面に、照明光を斜めに入射させるステップと、
    前記膜を除去した領域において反射した前記照明光の反射光をカメラで受光するステップと、
    前記カメラが受光した受光画像の、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係に基いて、残膜の有無を検出する残膜検出ステップと、
    を具備し
    前記太陽電池膜の除去が、砥石研磨により行われたものであった場合に、
    前記残膜検出ステップにおいて、前記受光画像の赤成分の輝度が緑成分の輝度よりも小さい場合に残膜有りと判断する太陽電池パネルの膜研磨検査方法。
  9. 透明基板上に太陽電池膜が積層され、且つ、膜の一部が除去された太陽電池パネルの膜側の面に、照明光を斜めに入射させるステップと、
    前記膜を除去した領域において反射した前記照明光の反射光をカメラで受光するステップと、
    前記カメラが受光した受光画像の、赤成分の輝度と緑成分の輝度との大小関係に基いて、残膜の有無を検出する残膜検出ステップと、
    を具備し
    前記太陽電池膜の除去が、ブラスト研磨により行われたものであった場合に、
    前記残膜検出ステップにおいて、前記受光画像の緑成分の輝度が赤成分の輝度よりも小さい場合に残膜有りと判断する太陽電池パネルの膜研磨検査方法。
  10. 請求項8又は請求項9に記載された太陽電池パネルの膜研磨検査方法であって、
    更に、
    前記カメラが受光した前記受光画像に対して、前記太陽電池パネル上における位置を特定するステップ、
    を具備し、
    前記残膜検出ステップにおいて、残膜が検出された場合には、検出された残膜の前記太陽電池パネル上での位置を示す情報を出力装置に出力する太陽電池パネルの膜研磨検査方法。
  11. 透明基板の主面上に太陽電池膜を形成するステップと、
    前記透明基板の主面上の一部の前記太陽電池膜を除去するステップと、
    前記太陽電池膜が除去された領域に対して、請求項乃至10のいずれかに記載された太陽電池パネルの膜研磨検査方法によって残膜の検査を行うステップと、
    検査の結果に基いて、再研磨する必要が無いと判断された前記太陽電池パネルに対して、前記太陽電池膜を被覆するように接着シートを形成するステップと、
    を具備した太陽電池パネルの製造方法。
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