JP4718334B2 - 信号分析装置 - Google Patents

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本発明は、複数の送信源により放射された信号が混在する受信信号の中から、信号の到来した時間(到来時間)が周期的な信号(周期信号)を含んでいるか否かを判断し、周期信号がある場合にはその到来時間の周期を算出する信号分析装置に関する。
従来、このような周期信号を検出する方法として、2つの信号の到来時間の差を到来時間間隔として、その到来時間間隔の頻度を基に周期信号の有無、および周期信号の周期を求める方式がある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭56-80925号公報(第2頁、図2)
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。この方式は、1つの信号の到来時間を基に、2つの到来時間間隔を求めるため、1つの信号が欠損(本来存在している信号を、信号レベルが低いなどの理由により、ないと誤って認識してしまうこと)すると、2つの到来時間間隔を正しく求めることができなくなる。つまり、欠損した信号数の約2倍の数の到来時間間隔を正しく認識することができなくなり、欠損が多発する状況では処理を誤ってしまう。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、信号の欠損が発生した場合の影響を、従来方式よりも低減することができる信号分析装置を得ることを目的とする。
本発明に係る信号分析装置は、複数の送信源からの放射信号が混在する受信信号から、受信信号に含まれるそれぞれの放射信号の到来時間と継続時間を観測データとして抽出し、抽出結果に基づいて周期的な放射信号が含まれているか否かを判断するとともに、周期的な放射信号の到来時間間隔を算出する信号分析装置において、到来時間間隔と継続時間との差である相違パラメータを所定範囲内で複数個設定する相違パラメータ設定部と、各放射信号の継続時間に対して、複数個の相違パラメータのそれぞれを加算して複数の到来時間間隔を算出する到来時間間隔算出部と、予め定められた到来時間間隔の細分区間に基づいて、到来時間間隔算出部で算出された複数の到来時間間隔のそれぞれを該当する細分区間に区分する細分区間選出部と、それぞれの細分区間に区分された到来時間間隔に対して、到来時間および到来時間間隔に基づく複素数を算出して区分ごとの合計値を算出する位相累積算出部と、それぞれの細分区間ごとの合計値に基づいて、周期的な放射信号の有無および周期的な放射信号の到来時間間隔を特定する周期性判定部とを備えるものである。
本発明によれば、1つの信号の継続時間を基に到来時間間隔を求めて、受信信号に含まれる放射信号の周期性の有無および周期を特定することができ、その結果、1つの信号が欠損した場合に、正しく求めることができない到来時間間隔の数を1とすることができ、信号の欠損が発生した場合の影響を従来方式よりも低減することができる信号分析装置を得ることができる。
以下、本発明の信号分析装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
まず始めに、本発明の原理について説明する。
今、1つの送信源のみから信号を受信している場合を考える。そして、この1つの送信源からの信号は、各信号の到来時間が周期的な周期信号で、信号の到来時間の間隔がrであるとする。受信した信号の総数をN(Nは1以上の自然数)とし、最も早い時間(1番目)に受信した信号の到来時間をtTOA,1とすると,n番目(1≦n≦N,nは自然数)に受信した信号の到来時間tTOA、nは、下式(1)で表すことができる。
Figure 0004718334
また、各信号が消えた時間(以下、消滅時間と呼ぶ)から各信号の到来時間を減算した時間を継続時間と呼び、n番目に受信した信号の継続時間をtDOC、nとする。まず、下式(2)に示す到来時間間隔Δtn、mを計算する。
Figure 0004718334
ここで、tmは、下式(3)に示す予め定められた複数のM個(Mは1以上の自然数、mは1≦m≦M)の値をとるパラメータ(以下、相違パラメータと呼ぶ)とする。
Figure 0004718334
相違パラメータtmが複数のM個の値をとるため、N個の信号に対して到来時間間隔Δtn、mはN個×M個計算される。次に、下式(4)に示すような複素数pn、mを考える。
Figure 0004718334
到来時間間隔Δtn、mがN個×M個の値をとるため、N個の信号に対して複素数pn、mは、同様にN個×M個計算されることに注意する。ここで、複数のM個の相違パラメータの中で、下式(5)の条件を満たす相違パラメータtm(mは1≦m≦M)の場合を考える。
Figure 0004718334
式(5)を式(2)に代入すると、到来時間間隔Δtn、m1は、下式(6)のようになり、さらに、式(6)を式(4)代入すると、複素数pn、m1は、下式(7)のようになり、信号の番号nによらず等しい値になる。なお、式(7)のθは、下式(8)で表される。
Figure 0004718334
そこで、到来時間間隔Δtn、mの大きさごとに複素数pn、mの合計を計算する。すると、到来時間間隔Δtn、mがrと等しくなるような場合には、信号1〜Nの複素数pn、m(1≦n≦N)は、全て上式(7)の値となるため、これら複素数pn、mの合計の絶対値は、大きくなる。
一方、到来時間間隔Δtn、mがrと等しくない場合には、信号1〜Nの複素数pn、m(1≦n≦N)が全て等しい値になることはないので、それらの合計を計算しても互いに打ち消しあうため積み上がらず、その絶対値は、大きくならない。また、周期信号以外の信号も、上式(7)のように複素数pn、mが等しくなることはないため、複素数の合計の絶対値が大きくなることはない。
ゆえに、到来時間間隔の大きさごとに計算された複素数の絶対値の大きさから、周期信号の有無を判断することができ、また、複素数の絶対値が大きくなった到来時間間隔から、周期信号の周期を特定することができる。これが、本発明の原理である。この原理を踏まえて、以下に、本発明の信号分析装置の詳細を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における信号分析装置の構成図である。
図1において、相違パラメータ設定部10は、到来時間間隔と継続時間との差である相違パラメータtmを所定の範囲で複数のM個設定する設定部である。到来時間間隔算出部20は、各信号の継続時間に相違パラメータtmを加算して到来時間間隔を求める算出部である。
細分区間選出部30は、到来時間間隔算出部20から出力された到来時間間隔の大きさに対応して、各到来時間間隔が対応する到来時間間隔の細分区間を選ぶ選出部である。さらに、細分区間選出部30は、選出した細分区間に対応するK個(Kは1以上の自然数)の位相累積算出部40(1)〜40(K)に到来時間間隔と到来時間を出力する。
K個の位相累積算出部40(1)〜40(K)は、細分区間選出部30から出力された到来時間間隔、到来時間、および継続時間に基づいて、複素数を求め、さらに、それぞれの細分区間ごとに複素数の合計値を求める算出部である。図2は、本発明の実施の形態1における位相累積算出部40(k)(1≦k≦K)の構成図である。位相累積算出部40(k)は、到来時間位相算出部41(k)と累積算出部42(k)とを備えている。
より具体的には、到来時間位相算出部41(k)は、細分区間選出部30から出力された自らの細分区間に属する到来時間間隔、到来時間、および継続時間に基づいて、到来時間位相である複素数を求める。さらに、累積算出部42(k)は、到来時間位相算出部41(k)で算出された複素数の合計を計算する。
受信信号に含まれる信号の総数がNで、各信号の到来時間がtTOA、n(1≦n≦N)、継続時間がtDOC、n(1≦n≦N)として観測されている場合を例に、本発明の実施の形態1の方式を具体的に説明する。
相違パラメータ設定部10は、信号の到来時間間隔と継続時間との差である相違パラメータtmの最小値tmminと最大値tmmax、およびステップ間隔Δtmを設定する。最小値tmminと最大値tmmaxは、各信号の継続時間に予め設定した定数を乗算した値(以下、乗算値と呼ぶ)や、継続時間を予め設定した値で除算した値(以下、除算値と呼ぶ)などを用いる。
また、最小値tmminおよび最大値tmmaxが事前に想定されている場合には、その値(以下、想定値と呼ぶ)を用いてもよいし、乗算値や除算値、想定値のうち、最大値や最小値を用いてもよい。また、ステップ間隔Δtmは、分析する対象の信号を想定して設定する。以下では、相違パラメータ設定部10において、相違パラメータが下式(9)に示すように、M個(Mは1以上の自然数)設定されたものとして説明する。ただし、tmmaxは、下式(10)を満たすものとする。
Figure 0004718334
到来時間間隔算出部20は、観測データとして得られた各信号のN個の継続時間の値tDOC、nと、相違パラメータ設定部10から得られたM個の相違パラメータtmとをそれぞれ加算したN×M通りの到来時間間隔Δtn、mを算出し、細分区間選出部30に出力する。具体的には、到来時間間隔算出部20は、下式(11)により到来時間間隔Δtn、mを算出し出力する。
Figure 0004718334
細分区間選出部30は、到来時間間隔算出部20から出力されたN個×M個の到来時間間隔Δtn、mが、予め設定された到来時間間隔のK個の細分区間〔τ、τ)、〔τ、τ)、・・・、〔τ(K−1)、τ)のいずれに対応するかを選出する。
ただし、k番目(1≦k≦K)の区間〔τ(k−1)、τ)は、細分区間の範囲を意味し、下式(12)の区間を意味する。
Figure 0004718334
また、細分区間は、事前に設定されているものとし、kは、細分区間の番号であり、細分区間〔τ(k−1)、τ)と細分区間kは、同義であるとする。細分区間選出部30は、上式(12)に従い、到来時間間隔Δtn、mに対応する細分区間〔τ(k−1)、τ)を選出する。
なお、到来時間間隔算出部20から出力される到来時間間隔Δtn、mは、N個×M個であるため、細分区間選出部30は、N個×M個それぞれに対応した細分区間を選出する。位相累積算出部40(1)〜40(K)は、細分区間選出部30から出力された到来時間間隔Δtn、mと、信号の到来時間tTOA、n(1≦n≦N)を用いて複素数を求め、さらに、それら複素数の合計を算出する。
ここでは、位相累積算出部40(k)(1≦k≦K)は、細分区間kと対応しているものとし、k番目の位相累積算出部40(k)を例に、その動作を説明する。位相累積算出部40(k)は、図2に示したように、到来時間位相算出部41(k)と累積算出部42(k)とを備えている。まず、到来時間位相算出部41(k)は、下式(13)に従い、複素数pn、mを算出し出力する。
Figure 0004718334
そして、累積算出部42(k)は、到来時間位相算出部41(k)から出力された自らの区間kに属する複素数pn、mの合計を計算する。具体的には、下式(14)により、細分区間kにあてはまるpn、mの合計Dを算出する。
Figure 0004718334
図3は、本発明の実施の形態1における位相累積算出部40(k)の別の構成図である。図3に示すように、位相累積算出部40(k)は、到来時間位相算出部41(k)の代わりに、消滅時間位相算出部43(k)を備えるものであってもよい。この場合、消滅時間位相算出部43(k)は、到来時間tTOA、n、継続時間tDOC、n、および到来時間間隔Δtn、mを用いて下式(15)に従い、消滅時間位相である複素数pn、mを算出する。
Figure 0004718334
そして、累積算出部42(k)は、消滅時間位相算出部43(k)から出力された複素数pn、mの合計Dを、上式(14)により計算する。次に、周期性判定部50は、K個の累積算出部42(k)で算出されたそれぞれの合計値Dについて、所定の絶対値よりも大きい値となったものがあるかを判定することにより、信号の周期性があることを判断する。さらに、周期性判定部50は、周期性があると判断した合計値Dの属するkから、その信号の周期がτ(k−1)以上、τ(k)未満の値であることを特定できる。
以上のように、実施の形態1によれば、N個の全ての信号に対してM個の相違パラメータに基づく演算処理を行うと、周期信号は、複素数pn、mが揃うため、これを足し合わせることで複素数の合計値Dの絶対値は大きくなる。ゆえに、Dの大きさから周期信号の有無を判別することができ、さらに、kから周期信号の周期を特定することができる。
このようにして、1つの信号の継続時間を基に到来時間間隔を求めることができることから、1つの信号が欠損した場合に、正しく求めることができない到来時間間隔の数を1とすることができ、信号に欠損が発生した場合の影響を従来方式よりも低減することができる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2における信号分析装置の構成図である。
図4において、相違パラメータ設定部10は、到来時間間隔と継続時間との差である相違パラメータtmを所定の範囲で複数のM個設定する設定部である。一方、時間変動パラメータ設定部60は、到来時間や消滅時間の観測誤差thを所定の範囲で複数のH個(Hは1以上の自然数、hは1≦h≦H)設定する設定部である。
到来時間間隔算出部20は、各信号の継続時間に相違パラメータtmと時間変動パラメータthを加算して、到来時間間隔を求める算出部である。細分区間選出部30は、到来時間間隔算出部20から出力された到来時間間隔の大きさに対応して、各到来時間間隔が対応する到来時間間隔の細分区間を選ぶ選出部である。さらに、細分区間選出部30は、選出した細分区間に対応するK個の位相累積算出部40(1)〜40(K)に到来時間間隔や到来時間などを出力する。
K個の位相累積算出部40(1)〜40(K)は、細分区間選出部30から出力された到来時間間隔や到来時間、時間変動パラメータ、継続時間に基づいて、複素数を求め、さらに、それぞれの細分区間ごとに複素数の合計値を求める算出部である。図5は、本発明の実施の形態2における位相累積算出部40(k)(1≦k≦K)の構成図である。位相累積算出部40(k)は、到来時間位相算出部41(k)と累積算出部42(k)とを備えている。
より具体的には、到来時間位相算出部41(k)は、細分区間選出部30から出力された自らの細分区間に属する到来時間間隔、到来時間、時間変動パラメータ、および継続時間に基づいて、到来時間位相である複素数を求める。さらに、累積算出部42(k)は、到来時間位相算出部41(k)で算出された複素数の合計を計算する。
受信信号に含まれる信号の総数がNで、各信号の到来時間がtTOA、n(1≦n≦N)、継続時間がtDOC、n(1≦n≦N)として観測されている場合を例に、本発明の実施の形態2の方式を具体的に説明する。
相違パラメータ設定部10は、信号の到来時間間隔と継続時間との差である相違パラメータtmの最小値tmminと最大値tmmax、およびステップ間隔Δtmを設定する。最小値tmminと最大値tmmaxは、各信号の継続時間に予め設定した定数を乗算した乗算値や、継続時間を予め設定した値で除算した除算値などを用いる。
また、最小値tmminおよび最大値tmmaxが事前に想定されている場合には、その想定値を用いてもよいし、乗算値や除算値、想定値のうち、最大値や最小値を用いてもよい。また、ステップ間隔Δtmは、分析する対象の信号を想定して設定する。以下では、相違パラメータ設定部10において、相違パラメータが実施の形態1における上式(9)に示すように、M個設定されたものとして説明する。ただし、tmmaxは、上式(10)を満たすものとする。
一方、時間変動パラメータ設定部60は、到来時間や継続時間などの観測誤差の大きさである時間変動パラメータthの最小値thminと最大値thmax、およびステップ間隔Δthを設定する。最小値thminと最大値thmaxは、各信号の継続時間に予め設定した定数を乗算した乗算値や、継続時間を予め設定した値で除算した除算値などを用いる。
また、最小値thminと最大値thmaxが事前に想定されている場合には、その想定値を用いてもよいし、乗算値や除算値、想定値のうち、最大値や最小値を用いてもよい。また、ステップ間隔Δthは、検出する対象の信号を想定して設定する。なお、ステップ間隔Δthは、Δtmと等しい値を用いてもよい。以下では、時間変動パラメータ設定部60において、時間変動パラメータが下式(16)に示すように、H個設定されたものとして説明する。ただし、thmaxは、下式(17)を満たすものとする。
Figure 0004718334
到来時間間隔算出部20は、観測データとして得られた各信号のN個の継続時間の値tDOC、nと、相違パラメータ設定部10から得られたM個の相違パラメータtmと、時間変動パラメータ設定部60から得られたH個の時間変動パラメータthとをそれぞれ加算したN×M×H通りの到来時間間隔Δtn、m、hを算出し、細分区間選出部30に出力する。具体的には、到来時間間隔算出部20は、下式(18)により到来時間間隔Δtn、m、hを算出し出力する。
Figure 0004718334
細分区間選出部30は、到来時間間隔算出部20から出力されたN個×M個×H個の到来時間間隔Δtn、m、hが、予め設定された到来時間間隔のK個の細分区間〔τ、τ)、〔τ、τ)、・・・、〔τ(K−1)、τ)のいずれに対応するかを選出する。具体的には下式(19)に従い、到来時間間隔Δtn、m、hに対応するk番目の細分区間〔τ(k−1〕、τ)を選出する。
Figure 0004718334
なお、到来時間間隔算出部20から出力される到来時間間隔Δtn、m、hは、N個×M個×H個であるため、細分区間選出部30は、N個×M個×H個それぞれに対応した細分区間を選出する。位相累積算出部40(1)〜40(K)は、細分区間選出部30から出力された到来時間間隔Δtn、m、hと、信号の到来時間tTOA、n(1≦n≦N)、時間変動パラメータthを用いて複素数を求め、さらに、それら複素数の合計を算出する。
ここでは、位相累積算出部40(k)(1≦k≦K)は、細分区間kと対応しているものとし、k番目の位相累積算出部40(k)を例に、その動作を説明する。位相累積算出部40(k)は、図5に示したように、到来時間位相算出部41(k)と、累積算出部42(k)とを備えている。まず、到来時間位相算出部41(k)は、下式(20)に従い複素数pn、m、hを算出し出力する。
Figure 0004718334
そして、累積算出部42(k)は、到来時間位相算出部41(k)から出力された自らの区間kに属する複素数pn、m、hの合計を計算する。具体的には、下式(21)により、細分区間kにあてはまるpn、m、hの合計Dを算出する。
Figure 0004718334
図6は、本発明の実施の形態2における位相累積算出部40(k)の別の構成図である。図6に示すように、位相累積算出部40(k)は、到来時間位相算出部41(k)の代わりに、消滅時間位相算出部43(k)を備えるものであってもよい。この場合、消滅時間位相算出部43(k)は、到来時間tTOA、n、継続時間tDOC、n、時間変動パラメータth、および到来時間間隔Δtn、m、hを用いて下式(22)に従い、消滅時間位相である複素数pn、m、hを算出する。
Figure 0004718334
そして、累積算出部42(k)は、消滅時間位相算出部43(k)から出力された複素数pn、m、hの合計Dを、上式(21)により計算する。次に、周期性判定部50は、K個の累積算出部42(k)で算出されたそれぞれの合計値Dについて、所定の絶対値よりも大きい値となったものがあるかを判定することにより、信号の周期性があることを判断する。さらに、周期性判定部50は、周期性があると判断した合計値Dの属するkから、その信号の周期がτ(k−1)以上、τ(k)未満の値であることを特定できる。
以上のように、実施の形態2によれば、N個の全ての信号に対してM個の相違パラメータおよびH個の時間変動パラメータに基づく演算処理を行うと、周期信号は、複素数pn、m、hが揃うため、これを足し合わせることで複素数の合計値Dの絶対値は大きくなる。ゆえに、Dの大きさから周期信号の有無を判別することができ、さらに、kから周期信号の周期を特定することができる。
このようにして、1つの信号の継続時間を基に到来時間間隔を求めることができることから、1つの信号が欠損した場合に、正しく求めることができない到来時間間隔の数を1とすることができ、欠損が発生した場合の影響を従来方式よりも低減することができる。
さらに、周期信号の有無の判定に当たって、観測データに含まれる観測時間誤差を加味することができ、信号に欠損が発生した場合の影響を従来方式よりも低減することができる。さらに、時間変動パラメータを考慮することにより、周期信号の有無の判定精度の向上および算出すべき到来時間間隔の精度向上を図ることが可能となる。
なお本発明は、電波を受信した信号や、音波を受信した信号、光波を受信した信号などに適応することも可能である。
本発明の実施の形態1における信号分析装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における位相累積算出部の構成図である。 本発明の実施の形態1における位相累積算出部の別の構成図である。 本発明の実施の形態2における信号分析装置の構成図である。 本発明の実施の形態2における位相累積算出部の構成図である。 本発明の実施の形態2における位相累積算出部の別の構成図である。
符号の説明
10 相違パラメータ設定部、20 到来時間間隔算出部、30 細分区間選出部、40 位相累積算出部、41 到来時間位相算出部、42 累積算出部、43 消滅時間位相算出部、50 周期性判定部、60 時間変動パラメータ設定部。

Claims (6)

  1. 複数の送信源からの放射信号が混在する受信信号から、前記受信信号に含まれるそれぞれの放射信号の到来時間と継続時間を観測データとして抽出し、抽出結果に基づいて周期的な放射信号が含まれているか否かを判断するとともに、前記周期的な放射信号の到来時間間隔を算出する信号分析装置において、
    前記到来時間間隔と前記継続時間との差である相違パラメータを所定範囲内で複数個設定する相違パラメータ設定部と、
    各放射信号の継続時間に対して、複数個の前記相違パラメータのそれぞれを加算して複数の到来時間間隔を算出する到来時間間隔算出部と、
    予め定められた到来時間間隔の細分区間に基づいて、前記到来時間間隔算出部で算出された前記複数の到来時間間隔のそれぞれを該当する細分区間に区分する細分区間選出部と、
    それぞれの細分区間に区分された到来時間間隔に対して、到来時間および到来時間間隔に基づく複素数を算出して区分ごとの合計値を算出する位相累積算出部と、
    それぞれの細分区間ごとの前記合計値に基づいて、周期的な放射信号の有無および前記周期的な放射信号の到来時間間隔を特定する周期性判定部と
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  2. 請求項1に記載の信号分析装置において、
    前記位相累計算出部は、
    前記受信信号に含まれる放射信号のN個(Nは1以上の自然数)の到来時間tTOA、n(nは1≦n≦Nの自然数)、およびM個(Mは1以上の自然数)の前記相違パラメータtm(mは1≦m≦Mの自然数)に対応するN×M個の到来時間間隔Δtn、mに基づいて、下式(1)のN×M個の到来時間位相に相当する複素数pn、m
    Figure 0004718334
    を算出する到来時間位相算出部と、
    それぞれの細分区間ごとに区分された複素数の合計値を算出する累積算出部と
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  3. 請求項1に記載の信号分析装置において、
    前記位相累計算出部は、
    前記受信信号に含まれるN個(Nは1以上の自然数)の放射信号の到来時間tTOA、n(nは1≦n≦Nの自然数)と継続時間tDOC、n、およびM個(Mは1以上の自然数)の前記相違パラメータtm(mは1≦m≦Mの自然数)に対応するN×M個の到来時間間隔Δtn、mに基づいて、下式(2)のN×M個の消滅時間位相に相当する複素数pn、m
    Figure 0004718334
    を算出する消滅時間位相算出部と、
    それぞれの細分区間ごとに区分された複素数の合計値を算出する累積算出部と
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  4. 請求項1に記載の信号分析装置において、
    前記観測データに含まれる前記到来時間および前記継続時間の観測時間誤差である時間変動パラメータを所定範囲内で複数個設定する時間変動パラメータ設定部をさらに備え、
    前記到来時間間隔算出部は、各放射信号の継続時間に対して、複数個の前記相違パラメータおよび複数個の前記時間変動パラメータの組合せからなる1組のパラメータを加算して複数の到来時間間隔を算出する
    ことを特徴とする信号分析装置。
  5. 請求項4に記載の信号分析装置において、
    前記位相累計算出部は、
    前記受信信号に含まれるN個(Nは1以上の自然数)の放射信号の到来時間tTOA、n(nは1≦n≦Nの自然数)、H個(Hは1以上の自然数)の時間変動パラメータth(hは1≦h≦Hの自然数)、およびM個(Mは1以上の自然数)の前記相違パラメータtm(mは1≦m≦Mの自然数)に対応するN×M×H個の到来時間間隔Δtn、m、hに基づいて、下式(3)のN×M×H個の到来時間位相に相当する複素数pn、m、h
    Figure 0004718334
    を算出する到来時間位相算出部と、
    それぞれの細分区間ごとに区分された複素数の合計値を算出する累積算出部と
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
  6. 請求項4に記載の信号分析装置において、
    前記位相累計算出部は、
    前記受信信号に含まれるN個(Nは1以上の自然数)の放射信号の到来時間tTOA、n(nは1≦n≦Nの自然数)と継続時間tDOC、n、H個(Hは1以上の自然数)の時間変動パラメータth(hは1≦h≦Hの自然数)、およびM個(Mは1以上の自然数)の前記相違パラメータtm(mは1≦m≦Mの自然数)に対応するN×M×H個の到来時間間隔Δtn、m、hに基づいて、下式(4)のN×M×H個の消滅時間位相に相当する複素数pn、m、h
    Figure 0004718334
    を算出する消滅時間位相算出部と、
    それぞれの細分区間ごとに区分された複素数の合計値を算出する累積算出部と
    を備えたことを特徴とする信号分析装置。
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