JP4718155B2 - 脱臭性複合組成物の製造方法 - Google Patents

脱臭性複合組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4718155B2
JP4718155B2 JP2004293443A JP2004293443A JP4718155B2 JP 4718155 B2 JP4718155 B2 JP 4718155B2 JP 2004293443 A JP2004293443 A JP 2004293443A JP 2004293443 A JP2004293443 A JP 2004293443A JP 4718155 B2 JP4718155 B2 JP 4718155B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sulfate
deodorizing
composite composition
iron
aluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004293443A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006102660A (ja
Inventor
泰雄 斎藤
路行 中島
徹 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizusawa Industrial Chemicals Ltd filed Critical Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority to JP2004293443A priority Critical patent/JP4718155B2/ja
Publication of JP2006102660A publication Critical patent/JP2006102660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4718155B2 publication Critical patent/JP4718155B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

本発明は、脱臭剤として好適に使用される脱臭性複合組成物に関するものであり、より詳細には、各種工場などから排出される廃酸の処理液(酸性廃液)を用いて脱臭性複合組成物を製造する方法に関する。
一般に、硫酸などの酸を用いての粘土の酸処理工程から排出される酸性廃液は、多くの場合、アルカリで中和処理して廃棄される。このような酸性廃液を有効利用することも種々提案されており、例えば上記酸性廃液を石灰等で中和処理し、中和物をろ過して得られたケーキを用いて土壌改良剤を製造する方法が提案されている(特許文献1)。また、古くには、上記酸性廃液から石膏を製造する方法も提案されている(特許文献2)。
特開平9−31457号公報 特許第180452号明細書
しかしながら、特許文献1の方法では、酸性廃液から得られるものが土壌改良材という極めて汎用性に乏しい特殊なものであるため、工業的なメリットがあまりない。また、特許文献2の方法では、コストの点で問題がある。即ち、酸性廃液には、三価の鉄分が含まれているため、そのまま石膏を製造すると、得られる石膏は赤みを帯びてしまい、その商品的価値が著しく低下してしまう。このため、一旦、三価の鉄分を二価に還元した後に石膏を製造することが必要であり、このため、生産コストが高いものとなってしまうという問題があった。
従って、本発明の目的は、硫酸を含む酸性廃液の有効利用方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記酸性廃液を用いて、極めて有用性の高い脱臭性複合組成物を製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、アンモニア等のアルカリ性物質と硫化水素等の酸性物質との両方に優れた脱臭作用を示す脱臭性複合組成物及び該脱臭性複合組成物を用いた脱臭剤を提供することにある。
本発明者等は、硫酸根を鉄塩及びアルミニウム塩の形で含む水系に炭酸カルシウムを添加して硫酸カルシウムを生成させ、これを焼成するときには、アルカリ性物質と酸性物質との両方に対する脱臭性に優れた脱臭性複合組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明によれば、硫酸アルミニウムと硫酸鉄とを、Al 及びFe 換算で、3:1乃至1:3の重量比で使用し、水分の存在下で炭酸カルシウムと反応させ、生成したアルミニウム成分及び鉄分成分を含有する硫酸カルシウム粒子を100乃至500℃の温度で焼成することを特徴とする脱臭性複合組成物の製造方法が提供される。
上記の製造方法においては、硫酸根の合計モル当り、0.8乃至3.2倍モルの炭酸カルシウムを使用することが好ましい。
また、本発明によれば、硫酸カルシウム粒子と、該粒子の表面もしくは内部に取り込まれた鉄水酸化物もしくは酸化物及びアルミニウム水酸化物もしくは酸化物とからなり、該鉄成分及びアルミニウム成分は、非晶質の状態で存在し、
硫酸カルシウム100重量部当り、前記鉄水酸化物もしくは酸化物を、Fe 換算で5乃至18重量部、及び前記アルミニウム水酸化物もしくは酸化物を、Al 換算で15乃至25重量部の量で含有していることを特徴とする脱臭性複合組成物が提供される。
上記の脱臭性複合組成物においては、前記硫酸カルシウム粒子は、さらにカルシウム酸化物を含有していることが好ましい。
本発明によれば、さらに、上記の脱臭性複合組成物と、ホルマイト系粘土鉱物とからなる脱臭剤が提供される。
上記脱臭剤においては、
(5)前記ホルマイト系粘土鉱物がセピオライトであること、
(6)前記ホルマイト系粘土鉱物を、脱臭性複合組成物100重量部当り0.1 乃至250重量部の量で使用すること、
が好ましい。
本発明の製造方法においては、硫酸鉄と硫酸アルミニウムとを水の存在下で炭酸カルシウムと反応させるため、硫酸を含む酸性廃液を原料として使用できることが大きな利点である。即ち、鉄やアルミニウム成分を含まない酸性廃液であっても、酸化鉄やアルミナを添加混合することにより使用可能であり、また、硫酸を含有していても何ら差し支えなく使用することができる。
しかも、上記で製造される脱臭性複合組成物は、硫酸カルシウム粒子を主体とするものであるが、該粒子表面或いは内部に鉄成分及びアルミニウム成分が取り込まれていることから、後述する実施例に示されているように、アンモニア等のアルカリ性成分と硫化水素等の酸性成分との両方に優れた脱臭性を示す。即ち、硫酸カルシウム自体は、アルカリ成分及び酸性成分の何れに対しても脱臭性を示さないが、粒子表面或いは内部に取り込まれている鉄成分及びアルミニウム成分が何れも非晶質の状態で存在している。即ち、これらの成分が、水、ガス、イオン、分子などに対して吸着性の強い水和物或いは無水物のゲルの形態で鉄成分やアルミニウム成分が存在しており、この結果として、アルカリ成分及び酸性成分の何れに対しても優れた脱臭性を示すものと信じられる。
また、本発明においては、炭酸カルシウムを硫酸根に対して過剰に使用することが好ましく、これを焼成することにより得られる複合組成物中には、硫酸カルシウム以外のカルシウム成分を含有することとなり、この存在によって脱臭性がさらに向上する。
本発明の脱臭性複合組成物は、セピオライト等のホルマイト系粘土鉱物と組み合わせて使用することにより、さらに脱臭性が補強され、脱臭剤として好適に使用される。特にホルマイト系粘土鉱物との組み合わせにより、成形性が向上し、種々の形態の粒状物として使用に供することができ、高い商品価値を有する。
(脱臭性複合組成物の製造)
本発明の製造方法においては、先ず、硫酸アルミニウムと硫酸鉄とを水分の存在下で炭酸カルシウムと反応させ、硫酸カルシウム粒子を析出させる。
上記において、硫酸アルミニウムは、無水物の形で存在していてもよいし、Al(SO・18HOの如き含水塩の形で存在していてもよい。また、硫酸鉄は、通常、三価の鉄塩であるのがよいが、二価の鉄塩であっても構わない。さらに、硫酸鉄も無水物の形で存在していてもよいし、含水塩の形で存在していてもよい。
上記反応系における水の量は、硫酸アルミニウムと硫酸鉄とが完全に水に溶解して水溶液を形成し得る量であればよい。
また、硫酸アルミニウムと硫酸鉄とは、Al及びFe換算で、3:1乃至1:3の重量比で使用することが必要である。即ち、アルミ成分と鉄成分とを、このような量比で使用することにより、得られる硫酸カルシウムを主成分とする複合組成物は、酸及びアルカリの何れに対しても、特に優れた脱臭性能を示す。おそらく、複合生成物中に含まれる鉄分とアルミニウム成分の脱臭機能がバランスよく発現するためと思われる。
また、炭酸カルシウムは、反応系中に存在する硫酸根に対して過剰に使用することが好ましく、特に硫酸根の合計モル当り、0.8乃至3.2倍モルの量で使用することが好ましい。即ち、炭酸カルシウムが上記の量に比して少量であると、脱臭に全く寄与しない硫酸アルミニウムや硫酸鉄が複合組成物中に多く含まれることとなり、脱臭性が低下してしまうからである。また、過剰に使用した場合には、炭酸カルシウムに由来するカルシウム成分(CaO)が含まれることとなるが、このようなカルシウム成分は、脱臭性を低下させるというよりもむしろ向上させるように作用する。しかしながら、炭酸カルシウムが上記の量に比して多量であると、アンモニアの吸着が悪くなるため、上記範囲が好ましい。
本発明において、上述した反応系中には、他の塩に由来する硫酸根やフリーの硫酸根(即ち硫酸)が存在していてもよく、従って、硫酸を含む酸性廃液を反応母液として使用することができ、これは酸性廃液の有効利用の点で極めて望ましいことは、先に述べた通りである。また、酸性廃液中に硫酸アルミニウムや硫酸鉄が含まれていない場合には、これらを酸性廃液中に添加した後、炭酸カルシウムを添加すればよい。ただし、他の塩に由来する硫酸根やフリーの硫酸根が過剰に存在すると、脱臭性を示す鉄分やアルミ成分の生成割合が低下してしまうため、一般的には、全硫酸根のトータルモル数当り、80モル%以上が硫酸アルミニウムや硫酸鉄に由来するものとするのがよい。
さらに、上記反応系には、炭酸カルシウムとの反応が損なわれない限り、硫酸塩以外の他の塩(例えば塩化物など)や、アルミニウムや鉄以外の他の金属の塩(例えば亜鉛塩やマグネシウム塩)が存在していてもよい。
炭酸カルシウムを添加しての反応は、攪拌下に、室温で行うことができ、特に加熱等は必要なく、30分程度で十分である。
上記の反応により析出した反応生成物である硫酸カルシウム粒子は、鉄分及びアルミニウム成分を含有するものであり、この生成物をろ過分離し、水洗し、必要により乾燥を行った後、100乃至500℃、好ましくは120乃至400℃で焼成を行うことにより、硫酸カルシウム粒子をバインダーとし、その表面或いは内部に鉄分及びアルミニウム成分が取り込まれた脱臭性複合組成物を得ることができる。100℃未満の焼成では、生成した硫酸カルシウム粒子が、二水石膏の状態であり脱臭性能が充分に発揮されない。かかる焼成は、通常、2時間以上行うことが好ましい。
(脱臭性複合組成物)
このようにして得られた脱臭性複合組成物は、バインダーとして機能する硫酸カルシウム粒子を主体とし、その表面や内部に鉄分やアルミニウム成分が取り込まれた物となっている。
かかる脱臭性複合組成物においては、後述する実施例の実験結果(X線回折)から明らかな通り、鉄分やアルミニウム分は非晶質の状態で存在しており、水酸化物或いは酸化物のゲルの形で存在している。即ち、鉄やアルミニウムの酸化物(Fe,Al)は、アルカリや酸の何れに対しても脱臭性を示さないが、本発明では、FeやAlが非晶質のゲルとして取り込まれているため、種々の物質に対して大きな活性を示し、この結果、アンモニアやトリメチルアミンなどの悪臭の有機アミン類等のアルカリに対して脱臭効果を示し、同時に硫化水素やホルムアルデヒドなどの悪臭の酸性物質に対しても優れた脱臭効果を示すものである。
例えば、前述した焼成温度が100℃よりも小さいと、鉄分やアルミニウム成分の硫酸カルシウム中への取り込み(固定)が有効に行われず、この結果、脱臭機能が低下してしまう。また、焼成温度が500℃を超えると、鉄分やアルミニウム成分が結晶化してしまい、脱臭機能が大きく低下してしまう。また、硫酸カルシウムの粒子同士が焼結し、粒状物として得ることが困難となってしまい、この結果、やはり脱臭機能が低下してしまう。
また、バインダーとして機能している主成分である硫酸カルシウム粒子は、所謂石膏であり、二水石膏、半水石膏及び二水、半水石膏の混合物であってもよいし、無水物である無水石膏として存在していてもよいが、好ましくは半水石膏及びIII型無水石膏が好ましい。上記焼成を低温領域(例えば100〜300℃)で行った場合には含水石膏(特に半水石膏)となり、高温領域(350〜500℃)で行った場合には、無水石膏となる傾向がある。
このような本発明の脱臭性複合組成物は、前述した硫酸鉄や硫酸アルミナ及び炭酸カルシウムの使用量に応じた組成を有するが、特に優れた脱臭機能を確保するためには、硫酸カルシウム100重量部当り、鉄成分を、Fe換算で5乃至18重量部の量で含有し、及びアルミニウム成分を、Al換算で15乃至25重量部の量で含有しているべきである。また、先にも述べたように、過剰量の炭酸カルシウムの使用に関連して、カルシウム酸化物(CaO)を含有していることが好ましく、カルシウム酸化物を含有させることにより、脱臭機能がさらに向上する。
(脱臭剤)
上述した本発明の脱臭性複合組成物は、必要により粉砕し、或いはさらに分級することにより、適度な粒径の粒状物若しくは粉末として、脱臭剤として使用されるが、特にホルマイト系粘土鉱物と組み合わせて使用することが好ましい。
ホルマイト系粘土鉱物は、セピオライト、アタパルジャイト、パリゴルスカイトが代表的であり、タルク(滑石)レンガを交互に積み重ねたような三次元の鎖状構造を有し、この鎖状の隙間に形成された空孔は大きな表面積を示す。このような鎖状粘土鉱物は、マグネシウムの含水ケイ酸塩であり、例えばセピオライトは、一般に二次鉱物として蛇紋岩中に産出し、アタパルジャイトは、水成岩中の輝石、かくせん石から変質して産出するものである。なお、アタパルジャイトは、用途あるいは産地によりパリゴルスカイトと称される場合もある。
例えばセピオライトは、理想的には、下記(I):
(OH(OH) Mg Si1230・6〜8HO ‥(I)
で表される化学構造を有しており、一般的に算出するセピオライト(110℃で2時間の乾燥品)の代表的な組成は、以下の通りとなっている。
セピオライトの一般的化学組成
SiO 52.50(重量%)
MgO 22.8
Al 1.7
Fe 0.8
CaO 0.8
10.5
11.0
また、アタパルジャイトは、理想的には、例えば下記式(II):
(OH(OH) Mg Si20・4HO ‥(II)
で表される化学構造を有しており、一般的に算出されるアタパルジャイト(110℃で2時間の乾燥品)の化学組成は、以下の通りとなっている。
アタパルジャイトの一般的化学組成
SiO 57.6(重量%)
MgO 22.3
Al 0.9
Fe 0.8
CaO 0.5
9.9
8.0
上記のような鎖状粘土鉱物は、既に説明した通り、その鎖状構造に関連して大きな表面積を示すことから、前述した脱臭性複合組成物の脱臭機能を補強し、さらに脱臭性を高めることができる。
また、上記のホルマイト系粘土鉱物の中でもセピオライトが好適である。即ち、セピオライトはアタパルジャイトに比して含水量が多く、しかも復水傾向が大きい。従って、特に硫化水素やアミン乃至アンモニアなどの水溶性物質を水と一緒に取り込み易く、これらの悪臭成分に対しての脱臭機能を大きく高めることができる。
上述したホルマイト系粘土鉱物は、その粒子を前述した脱臭性複合粒子と乾式で混合して使用することもできるが、この粘土鉱物は、成形性が良好であるという利点がある。従って、用途に応じて、その混合物を、押出成形等により、顆粒状、棒状、ペレット状、ハニカム状、錠剤形状等の種々の形態に成形して使用に供することもでき、この場合に、脱臭性複合組成物の脱臭機能補強効果が最も大きくなり、しかも成形物の強度も高く、安定して長期間にわたって優れた脱臭性を保持することができる。
本発明において、前記ホルマイト系粘土鉱物は、前記脱臭性複合組成物100重量部当り0.1乃至250重量部の量で使用することが、脱臭性複合組成物の優れた脱臭性を高める上で好適である。
上記のホルマイト粘土鉱物を脱臭性複合組成物と組み合わせた脱臭剤は、それ単独で使用することもできるし、その他の脱臭剤と混合して使用に供することも勿論可能である。
このように、本発明によれば、工場などから排出される硫酸含有の酸性廃液を、有用性の高い脱臭剤として再利用することができ、工業上極めて有用性が高い。
以下の実施例により、本発明を詳細に説明する。なお、実施例で行った試験方法は、以下の通りである。
(1)粉末法X線回折
理学電機(株)製X線回折装置(RINT2000システム)を用いて、Cu-Kαにて測定した。回折条件は下記のとおりである。
ターゲット:Cu
フィルター:湾曲結晶グラファイトモノクロメーター
検出器:シンチレーションカウンター
電圧:40kV
電流:20mA
走査速度:3°/min
ステップサンプリング:0.05°
スリット:DS1° RS 0.15mm SS 1°
照角:6°
(2)静的脱臭試験
1.8Lの広口ビンに脱臭剤0.5gを入れ密栓し、悪臭ガスを各表に示した規定濃度になるよう注入する。室温下、所定時間後のガス残存濃度についてGASTEC社製検知管を用いて測定した。なお表のBlankは、脱臭剤を添加しない時の値である。
原料としては、以下のものを用いた。
炭酸カルシウム:NS#200(日東粉化工業製)
酸性廃液:水澤化学工業にて、活性白土製造時に生じた廃液を下記組成のように調製した。
(主な化学組成)
Al5.36重量%
Fe1.79重量%
SO16.5重量%
(Al/Feモル比=4.7)
焼き石膏:試薬( 和光純薬製)
硫酸鉄系凝集剤:ポリテツ(日鉄鉱業製)
(主な化学組成)
Fe15.8重量%
SO25重量%
水和含鉄アルミニウム酸化物:水澤化学工業製
(主な化学組成)
Al58.9重量%
Fe19.3重量%
SO1.2重量%
[ホルマイト系粘土鉱物]
セピオライト:パンゲルFF(トルーサ製)
アタパルジャイト:ATTA 350(ENGELHARD製)
(比較例1)
焼き石膏をそのまま使用した。脱臭性能試験を行い、結果を表2に示す。また、試料のX線回折図を図1に示す。
(比較例2)
コニカルビーカーに、炭酸カルシウム22g(0.22mol) と、水100gを加え撹拌後、濃度13.5重量%の硫酸100gを加え、発泡が収まるまで待つ。次に、ビーカーごと電気乾燥機中で120℃×4時間乾燥する。乾燥固形物を卓上ミキサーで粉砕し、28-60meshふるい分けして硫酸カルシウム粒子を得た。脱臭性能試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例1)
炭酸カルシウム22g(0.22mol)を200mLコニカルビーカーに計量し、酸性廃液 100gを加え撹拌し、発泡が収まるまで待つ。ビーカーごと電気乾燥機中で120℃×4時間乾燥する。乾燥固形物を卓上ミキサーで粉砕し、28-60meshふるい分けして硫酸カルシウム粒子(脱臭性複合組成物)を得た。脱臭性能試験を行い、結果を表2及び3に示す。また、試料のX線回折図を図1に示す。
(実施例2〜8)
表1に示した各原料を混合し、発生する炭酸ガスを脱気しつつ良く混合する。次に得られたケーキ状物をDISC PELLETER(不二パウダル(株)社製、φ3mm造粒板)を通して一次造粒する。続いてMARUMERIZER(不二パウダル(株)社製)を用いてφ2〜4mmに球状粒化する。
得られた粒状物を電気乾燥機中で120℃×3時間乾燥し、各脱臭剤を得た。脱臭性能試験を行い、結果を表2及び3に示す。また、実施例5のX線回折図を図2に示す。
(実施例9)
実施例5において、原料の混合時に、ポリテツ(日鉄鉱業製硫酸鉄系凝集剤)を41.2g加えた以外は、実施例5と同様にして行い、脱臭剤を得た。得られた脱臭剤のAl/Feモル比は1.0である。脱臭性能試験を行い、結果を表2に示す。
(比較例3〜4)
表1に示した各原料を混合した後は、実施例2と同様のやり方で行い、各脱臭剤を得た。脱臭性能試験を行い、結果を表2に示す。また、比較例3のX線回折図を図2に示す。
(比較例5)
焼き石膏290.6gと、水和含鉄アルミニウム酸化物100gを混合し、脱臭剤を得た。脱臭性能試験を行い、結果を表3に示す。
(実施例1C〜7C)
実施例1乃至6の各脱臭剤を、400℃×2時間電気炉中で焼成した。なお、表中の「C」は400℃×2hr焼成を行ったことを示す。得られた脱臭剤について脱臭性能試験を行い、結果を表4に示す。また、実施例1CのX線回折図を図1に示す。
Figure 0004718155
Figure 0004718155
Figure 0004718155
Figure 0004718155
本発明の脱臭性複合組成物(実施例1)、それを400℃×2hr焼成した物(実施例1C)及び、焼き石膏(比較例1)のX線回折図である。 脱臭性複合組成物とホルマイト系粘土鉱物(セピオライト)からなる本発明の脱臭剤(実施例5)と、セピオライト(比較例3)のX線回折図である。

Claims (7)

  1. 硫酸アルミニウムと硫酸鉄とを、Al 及びFe 換算で、3:1乃至1:3の重量比で使用し、該硫酸アルミニウムと硫酸鉄とを水分の存在下で炭酸カルシウムと反応させ、生成したアルミニウム成分及び鉄分成分を含有する硫酸カルシウム粒子を100乃至500℃の温度で焼成することを特徴とする脱臭性複合組成物の製造方法。
  2. 硫酸根の合計モル当り、0.8乃至3.2倍モルの炭酸カルシウムを使用する請求項1に記載の脱臭性複合組成物の製造方法。
  3. 硫酸カルシウム粒子と、該粒子の表面もしくは内部に取り込まれた鉄水酸化物もしくは酸化物及びアルミニウム水酸化物もしくは酸化物とからなり、該鉄成分及びアルミニウム成分は、非晶質の状態で存在し、
    硫酸カルシウム100重量部当り、前記鉄水酸化物もしくは酸化物を、Fe 換算で5乃至18重量部、及び前記アルミニウム水酸化物もしくは酸化物を、Al 換算で15乃至25重量部の量で含有していることを特徴とする脱臭性複合組成物。
  4. 前記硫酸カルシウム粒子は、さらにカルシウム酸化物を含有している請求項3に記載の脱臭性複合組成物。
  5. 請求項3または4に記載の脱臭性複合組成物と、ホルマイト系粘土鉱物とからなる脱臭剤。
  6. 前記ホルマイト系粘土鉱物がセピオライトである請求項5に記載の脱臭剤。
  7. 前記ホルマイト系粘土鉱物を、脱臭性複合組成物100重量部当り0.1乃至250重量部の量で使用する請求項5または6に記載の脱臭剤。
JP2004293443A 2004-10-06 2004-10-06 脱臭性複合組成物の製造方法 Expired - Fee Related JP4718155B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004293443A JP4718155B2 (ja) 2004-10-06 2004-10-06 脱臭性複合組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004293443A JP4718155B2 (ja) 2004-10-06 2004-10-06 脱臭性複合組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006102660A JP2006102660A (ja) 2006-04-20
JP4718155B2 true JP4718155B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=36372958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004293443A Expired - Fee Related JP4718155B2 (ja) 2004-10-06 2004-10-06 脱臭性複合組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4718155B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5069153B2 (ja) * 2008-03-11 2012-11-07 電気化学工業株式会社 多孔質浄化材料及びそれを用いた多孔質フィルターによる浄化方法
JP5069154B2 (ja) * 2008-03-11 2012-11-07 電気化学工業株式会社 多孔質浄化材料及びそれを用いた多孔質フィルターによる浄化方法
JP7464463B2 (ja) 2019-06-28 2024-04-09 日揮触媒化成株式会社 塩素化合物吸着剤

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5547224A (en) * 1978-09-28 1980-04-03 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd Production of gypsum
JP2002095730A (ja) * 2000-07-21 2002-04-02 Midori Anzen Co Ltd 脱臭材及びその製造方法
JP3876124B2 (ja) * 2000-11-10 2007-01-31 水澤化学工業株式会社 水和含鉄アルミニウム酸化物の製造方法
JP3950927B2 (ja) * 2003-01-07 2007-08-01 石原産業株式会社 汚泥処理剤およびこれを用いた汚泥処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006102660A (ja) 2006-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5905669B2 (ja) 有害物質の処理材及び有害物質の処理方法
JP2005040685A (ja) 重金属吸着材及び重金属処理方法
JP2782329B2 (ja) 光触媒材料及びその製造方法
JPWO2008123566A1 (ja) 炭酸基含有水酸化マグネシウム粒子およびその製造方法
WO2005071041A1 (ja) 土壌固化剤
WO2011158675A1 (ja) 複合水酸化マグネシウム、その製造方法および吸着剤
JP4718155B2 (ja) 脱臭性複合組成物の製造方法
JP3873081B2 (ja) 調湿脱臭剤及びその製造方法
JP2004008518A (ja) 消臭剤
CN107265472A (zh) 一种改性粘土及其制备方法
JP2012214591A (ja) フッ素含有無機系廃棄物を用いる土壌固化材の製造方法及び得られた土壌固化材並びに同土壌固化材を用いる軟弱な土壌の固化方法
JP2899744B2 (ja) 光触媒材料及びその製造方法
JP3973033B2 (ja) 調湿剤及びその製造方法
JP3563269B2 (ja) 酸化マグネシウムの製造方法
JP5032755B2 (ja) 土壌処理材及びそれを用いた土壌浄化方法
JPH11130412A (ja) リン酸カルシウム系複合材及び同材の製造方法
RU2527091C2 (ru) Адсорбент для очистки газов от хлора и хлористого водорода и способ его приготовления
JP4036803B2 (ja) モリブデン捕集材
JPS6026595B2 (ja) フッ素イオンの除去方法
JPH0919680A (ja) 水質浄化剤およびその製造方法
RU2709689C1 (ru) Способ приготовления адсорбента для очистки газа и жидкости
JP4189624B2 (ja) 揮発性有機化合物分解用燃焼触媒
JPS61293545A (ja) 排ガスの浄化剤
JP4699584B2 (ja) 改質アルミナ乃至水和アルミナ粉粒体乃至成形体及びその製法
JP3939274B2 (ja) 有害物質捕集材及びそれを用いた汚水や土壌の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100318

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110315

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees