JP4717991B2 - 位相算出装置及び位相算出装置の試験方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は記録(情報)再生装置における位相算出装置及び位相算出装置の試験方法に関するものである。
【0002】
記録再生装置は、磁気ディスク等の記録媒体からデータを読み取り、それに各種の処理を施した再生信号(リードデータ)を出力する。また、記録再生装置は、読み取りデータから位相データを算出し、それに基づいて読み取りヘッドを位置決めする位相サーボを行う。
【0003】
近年、記録再生装置では、記録データの高密度化や読み出し速度,媒体の駆動速度の高速化によって読み取りデータ(入力信号)の周波数が高くなり、その入力信号に対応して各種処理の高速化が要求されている。また、装置の消費電力低下や装置の温度低下等を目的として電源電圧が下げられてきている。これらにより、位相データを算出する位相算出回路がノイズの影響を受けやすくなるため、ノイズの影響を低減する必要がある。
【0004】
【従来の技術】
図26は、磁気ディスク等の記録媒体からデータの読み出し動作を行うデータ読み出し装置における位相算出回路を示す。
【0005】
AGC回路1には、記録媒体から読み取りヘッド(図示しない)を介して読み出されたデータがアナログの入力信号inとして入力される。AGC回路1は、D/A変換器(DAC)2から出力されるAGC制御電圧SG1に基づいてその利得が設定され、その利得に基づいて入力信号inを増幅してロウパスフィルタ(LPF)3に出力信号SG2を出力する。
【0006】
LPF3は、AGC回路1の出力電圧SG2から不要な高周波成分を除去し、基本波成分を含む出力信号SG3をA/D変換器(ADC)4に出力する。
A/D変換器4は、LPF3から出力されるアナログ出力信号SG3をデジタル出力信号SG4に変換して、DFT演算回路5に出力する。
【0007】
DFT演算回路5は、A/D変換器4のデジタル出力信号SG4をDFT(Discrete Fourier Transform)演算して算出した位相データPDを出力する。この位相データPDは、読み取りヘッドによる読み取り位置のサーボ制御に用いられる。
【0008】
A/D変換器4の出力信号SG4は、ゲイン算出回路6にも入力される。ゲイン算出回路6は、A/D変換器4の出力信号SG4と目標値とを比較し、その誤差成分を積分したデジタル出力信号SG5をD/A変換器2に出力する。この目標値は、LPF3の出力信号SG3がA/D変換器4の入力レベルに対しほぼフルレンジとなるようにする値である。
【0009】
D/A変換器2は、ゲイン算出回路6のデジタル出力信号SG5をアナログ信号に変換して、AGC回路1にAGC制御電圧SG1として出力する。
このように、AGC回路1の出力信号SG2に基づいて制御電圧SG1をフィードバックするゲイン制御ループによりAGC回路1のゲインを最適化し、A/D変換器4の入力レンジに対応する振幅を持つ信号SG3を得るようにしている。
【0010】
なお、A/D変換器4、DFT演算回路5、ゲイン算出回路6等は、PLL回路7で生成されるクロック信号CLKに基づいて動作する。
このようにして、位相算出回路は、記録媒体から読み出したデータである入力信号inを所定の振幅に増幅し、その増幅信号SG2から基本波成分を含む信号SG3を取出す。更に、その信号SG3を変換したデジタル信号SG4をDFT演算して算出した位相データPDを出力する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、記録媒体の高密度化や読み出し速度の高速化のために媒体を高速回転することにより、周波数の高い入力信号inが入力される。このため、AGC回路1,LPF3,D/A変換器2等のアナログ回路を高周波数に対応させる必要がある。しかし、高周波数に対応するアナログ回路は、その回路自体が複雑、高度化し、アナログ回路の作成が困難となっていた。又、低消費化、装置の高温化防止の為、電源電圧を低くする必要がある。しかし、電源電圧の低減は、ノイズの影響を受けやすくするという問題がある。
【0012】
また、図27に示すように、システムLSI化によって1つの半導体チップ10には、上記の位相算出回路11とともにマイコン12、DSP13等が搭載される。しかし、システムLSI化は、マイコン12等から位相算出回路11が扱うアナログ信号(in,SG1,SG2,SG3)に混入するノイズが増大する為、位相算出回路11をシステムし化できないといった問題を生じていた。
【0013】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は高周波の入力信号に対応し、ノイズの影響を低減することのできる位相算出装置及びその試験方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1に記載の発明は、入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、1つの判定レベルが設定され、該1つの判定レベルと前記アンプ回路の出力信号とを比較し、該出力信号を2値のデジタル信号に変換するコンパレータと、前記2値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、前記アンプ回路の出力信号が前記判定レベルを越えるように該アンプ回路のゲインを設定し、前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、前記算出回路は、前記2値のデジタル信号をフーリエ変換することにより前記増幅した信号の基本波成分を抽出し、当該基本波成分の位相を算出するようにした。
また、請求項2に記載の発明は、入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、2つ以上の判定レベルが設定され、該2つ以上の判定レベルと前記アンプ回路の出力信号とを比較し、該出力信号を2値以上の多値のデジタル信号に変換するコンパレータと、前記多値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、前記アンプ回路の出力信号が前記判定レベルの最大値と最小値をそれぞれ越えるように該アンプ回路のゲインを設定し、前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、前記算出回路は、前記多値のデジタル信号をフーリエ変換することにより前記増幅した信号の基本波成分を抽出し、当該基本波成分の位相を算出するようにした。
また、請求項3に記載の発明は、入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、所定の入力レンジが設定され、前記アンプ回路の出力信号と前記入力レンジとを比較して前記出力信号を2値以上の多値のデジタル信号に変換するコンパレータと、前記多値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、前記入力レンジに対して前記アンプ回路の出力信号が振り切れるように該アンプ回路のゲインを設定し、前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、前記算出回路は、前記多値のデジタル信号をフーリエ変換することにより前記増幅した信号の基本波成分を抽出し、当該基本波成分の位相を算出するようにした。
【0016】
このようにすることで、アナログ回路は信号の基本波成分を増幅するだけで良く、その回路構成が簡単になり容易に実現できる。また、増幅信号のピークレベルを判定レベル,判定レンジに対して十分に高く設定することでノイズの影響を少なくすることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明のように、前記コンパレータからの判定信号が入力され、該判定信号に基づいて前記アンプ回路の出力信号の中心値を前記コンパレータのレンジの中心値とほぼ一致させるように生成した補正信号を出力する中間値補正回路と、前記補正信号をアナログ信号に変換した補正電圧を前記アンプ回路に出力するD/A変換器とを備え、前記アンプ回路は、前記入力信号を所定のゲインにて増幅した増幅信号に前記補正電圧を加算して出力するようにした。これにより、アンプ回路のオフセットを容易に補正することができる。
【0019】
中間値補正回路は、請求項5に記載の発明のように、前記コンパレータからの判定信号の最大値と最小値をそれぞれカウントし、両カウント値が異なる場合にそれらを一致させるように補正信号を生成する。これにより、補正信号の生成が容易になる。
【0020】
請求項6に記載の発明のように、前記コンパレータからの判定信号が入力され、該判定信号からなる被補正データ列を、該被補正データ列により期待できるデータ列を判断し、該データ列に基づいて前記判定信号を補正した信号を前記算出回路に出力するデータ列補正回路を備えた。これにより、データ列を容易に補正することができる。
【0021】
データ列補正回路は、請求項7に記載の発明のように、期待できる複数のデータ列を既知のデータ列として記憶し、前記被補正データ列に所定の値が含まれるか否かを判断し、その判断結果に基づいて前記複数の既知のデータ列のうちの1つを選択し、該選択したデータ列により前記被補正データ列を補正する。これにより、安定してデータ列の補正が可能となる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のうちの何れか一項記載の位相算出装置をデジタル信号発生装置に接続し、該発生装置にて生成した矩形波を前記入力信号として供給して前記位相算出の動作試験を行うようにした。これにより、高価なAWG(任意発生器)やSG(シグナルジェネレータ)をその試験に必要としない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図21に従って説明する。
図1は、本実施形態の位相算出回路のブロック回路図である。
【0024】
位相算出回路20は、アンプ回路(Amp)21、コンパレータ22、補正回路23、D/A変換器(DAC)24、DFT演算回路25及びPLL回路26を含む。
【0025】
アンプ回路21は、記録媒体から読み取りヘッド(図示しない)を介して読み出されたデータがアナログの入力信号inとして入力される。アンプ回路21は利得(ゲイン)が予め高く設定された高ゲインアンプであり、入力信号inを増幅し、その増幅信号に補正電圧SG11を加算した信号SG12をコンパレータ22に出力する。
【0026】
コンパレータ22は高電位側の第1のしきい値と低電位側の第2のしきい値により設定される所定の判定範囲(レンジ)が予め設定され、PLL回路からサンプリングのためのクロック信号CLKが供給される。コンパレータ22は、クロック信号CLKに応答してアンプ回路21の出力信号SG12をサンプリングし、そのサンプリングレベルと第1及び第2のしきい値を比較して多値(本実施形態では3値)の判定信号SG13を出力する。
【0027】
尚、本実施形態のコンパレータ22は、出力信号SG12のレベルが第1のしきい値以上の場合には「1」の値を持つ判定信号SG13を出力する。また、コンパレータ22は、信号SG12が第1のしきい値と第2のしきい値の間の場合には「0」の判定信号SG13を出力する。更に、コンパレータ22は、信号SG12が第2のしきい値以下の場合には「−1」の判定信号SG13を出力する。
【0028】
補正回路23は、中心値補正機能とデータ列補正機能を持つ。中心値補正機能は、コンパレータ22の出力信号SG13の対称性を維持するための機能である。
【0029】
補正回路23は、コンパレータ22の出力信号SG13に非対称性を発見した場合、その非対称性を補正するように生成した補正信号SG14をD/A変換器24に出力する。D/A変換器24は、補正信号SG14を補正電圧SG11にデジタル−アナログ変換してアンプ回路21に出力する。このようにして、アンプ回路21の出力信号SG12にオフセットを与え、その振幅の中心値を、コンパレータ22の第1及び第2のしきい値の中心値にほぼ一致させるようにしている。
【0030】
尚、起きうる中心値の変動は、それを行う出力信号SG12の周波数に比べて十分に遅い。従って、D/A変換器24を高速に動作させる必要がない。低速に動作するD/A変換器は、高速な動作を必要とするD/A変換器2に比べて、その回路構成が簡単であり、また消費電流が少ない。
【0031】
補正回路23が持つデータ列補正機能は、コンパレータ22の出力信号SG13にノイズや波形ひずみにより発生する誤りを補正するための機能である。
位相サーボパターンを読み出した出力信号SG13のデータ列は、基本波の周期にて繰り返す繰り返しパターンを持つ。このパターンのデータ列は、所定数連続する符号「1」のデータ列と、それと同数の符号「−1」が連続するデータ列を含む。
【0032】
従って、補正回路23は、符号「1」及び「−1」の連続する数を監視し、それらが一致しない場合、一致するようにデータ列を補正し、その補正したデータ列の各ビットを信号SG15として順番にDFT演算回路25に出力する。
【0033】
尚、コンパレータ22の出力信号SG12の複数のビットからなるデータ列は、符号「0」を含む場合と含まない場合とがあり、それにより期待されるデータ列が異なる。このため、期待されるデータ列には、符号「0」を含む第1の補正用データ列と、それを含まない第2の補正データ列とが予め設定される。
【0034】
補正回路23は、データ列の補正を必要としない場合、入力信号SG13と同じ符号を持つ出力信号SG15をDFT演算回路25に出力する。また、補正回路23は、データ列の補正が必要と判断した場合、入力信号SG13に補正を施した出力信号SG15をDFT演算回路25に出力する。
【0035】
DFT演算回路25は、補正回路23の出力信号SG15をDFT演算して位相データを算出し、複数の位相データから算出した位相差データPDを出力する。即ち、DFT演算回路25は、算出した複数の位相データを記憶するレジスタを備え、基準となる波形の位相に対する複数の波形の位相の差を持つ位相差データPDを出力する。この位相差データPDは、読み取りヘッドの位置、記録媒体の回転速度等のサーボ制御に用いられる。
【0036】
図2はアンプ回路21の出力信号SG12とコンパレータ22のしきい値との関係を示す波形図である。図3はコンパレータ22の判定信号SG13を示す波形図である。尚、図2には、コンパレータ22におけるサンプリング点を図3と同じ記号を同じタイミングで付して対応を判りやすくしてある。
【0037】
図2に示す複数(4つ)の単一周波数信号SG12a〜SG12dは、記録媒体に記録された多数の位相検出領域のうちの1つから読み出した信号である。多数の位相検出領域は、記録媒体の各トラック上に部分的に多数記録されたサーボ領域にそれぞれ含まれる。単一周波数としたのは判りやすくするためである。
【0038】
位相検出領域は4つのフィールドを含む、各フィールドは基準クロックで決まる所定クロックピッチ毎に、トラックの位置に対応して位相シフトさせたパターンを記録している。これらパターンを読み出して増幅した信号がSG12a〜SG12dである。
【0039】
これに対し、図1のコンパレータ22は、そのフルレンジが各信号SG12a〜SG12dのピークレベルに比べて十分に低い値(0.2,-0.2)に設定されている。これらの値がコンパレータ22の第1及び第2のしきい値である。
【0040】
コンパレータ22は、各信号SG12a〜SG12dのサンプリングレベルと第1及び第2のしきい値を比較し、図3に示すように、その比較結果に基づく符号を持つ判定信号SG13a〜SG13dを出力する。
【0041】
これら判定信号SG13a〜SG13dは、信号SG12a〜SG12dの基本波の位相差とほぼ等しい基本波の位相差を持つ。従って、図1の位相算出回路20は、判定信号SG13a〜SG13dの基本波の位相差を算出することで、信号SG12a〜SG12dの基本波の位相差を算出した場合とほぼ等しい結果を得ることができる。
【0042】
また、判定信号SG13a〜SG13dは3値(−1,0,1)を持ち、この値は2ビットのデジタル値で表現される。従って、補正回路23及びDFT演算回路25は、少ないビット数で演算可能に構成されればよく、それによって回路規模が小さく消費電流が少なくなる。
【0043】
次に、補正回路23の構成及び動作を、図4〜図10に従って説明する。
図4は、アンプ回路21と、補正回路23に含まれる中心値補正回路23aのブロック回路図である。
【0044】
アンプ回路21は、抵抗R1〜R3とオペアンプOP1とから構成される。オペアンプOP1には第1及び第2抵抗R1,R2を介して入力信号inとD/A変換器24の出力信号SG11が入力されるとともに、第3抵抗R3を介して出力信号SG12が帰還される。
【0045】
中心値補正回路23aは、第1及び第2カウンタ31,32と判定回路33とから構成される。第1及び第2カウンタ31,32には、図1のコンパレータ22の判定信号SG13と、イネーブル信号ENが入力される。イネーブル信号ENは、第1及び第2カウンタ31,32がカウント動作する期間を示す信号であり、図示しない制御回路から入力される。第1及び第2カウンタ31,32は、出力信号SG13の周期の整数倍の期間、カウント動作する。
【0046】
第1カウンタ31は判定信号SG13のデータのうち、値「1」をカウントし、第2カウンタ32は値「−1」をカウントする。第1及び第2カウンタ31,32は、所定のカウント期間が終了した後、カウント値を判定回路33に出力する。
【0047】
判定回路33は、第1及び第2カウンタ31,32のカウント値を比較し、値「1」の第1カウント値が値「−1」の第2カウント値よりも大きい場合、その差に応じて補正信号SG14の値を大きくする。逆に、第1カウント値が第2カウント値よりも小さい場合、判定回路33はその差に応じて補正信号SG14の値を小さくする。
【0048】
これにより、D/A変換器24から出力される補正電圧SG11のレベルが変化する。この補正電圧SG11によりアンプ回路21のオフセット電圧が上下し、信号SG12の中心値を補正する。
【0049】
出力信号SG13を、1周期8サンプルにてサンプリングした場合、出力が期待できるデータ列は、図6に示すように、「0」を含まない第1データ列D1、又は「0」を含む第2データ列D2の何れかとなる。しかし、中心値がずれた場合、そのデータ列は、例えば図6に示すデータ列D3又はD4となる。データ列D3は「0」を含まず、「1」の連続数が「−1」の連続数より少ない。データ列D4は「0」を含み、「1」の連続数が「−1」の連続数より少ない。
【0050】
このように、「1」,「−1」の連続する数をカウントし、それらを比較することで、出力信号SG13が期待したデータ列か否かを判定する。そして、「1」,「−1」の連続数の差に基づいてアンプ回路21のオフセットを調整することで、出力信号SG13の中心値を補正し、期待したデータ列を得る。
【0051】
図5は、補正回路23に含まれるデータ列補正回路23bのブロック回路図である。
データ列補正回路23bは、カウンタ34、判定回路35、補正回路36とから構成される。
【0052】
カウンタ34には、図1のコンパレータ22の判定信号SG13と、イネーブル信号ENが入力される。イネーブル信号ENは、カウンタ34がカウント動作する期間を示す信号であり、図示しない制御回路から入力される。カウンタ34は、出力信号SG13の周期の整数倍の期間、カウント動作する。カウンタ34は判定信号SG13のデータのうち、値「0」をカウントし、そのカウント値を所定のカウント期間が終了した後に判定回路35へ出力する。
【0053】
判定回路35は予め定めた判定値Mを記憶し、その判定値Mとカウンタ34のカウント値とを比較し、データ列が「0」を含むか否かを判断する。そして、判定回路35は、その判定結果を補正回路36に出力する。
【0054】
補正回路36は図6の期待できるデータ列D1,D2を記憶する。尚、記憶されるデータ列D1,D2は、入力される判定信号SG13のデータ列の補正に必要なビット数(例えば、1周期8サンプルの場合、補正するデータ列を2周期分(16ビット)とすると3周期分(24ビット))を記憶する。
【0055】
補正回路36は、判定回路35の判定結果に基づいて、データ列が「0」を含まない場合には図6のデータ列D1を、データ列が「0」を含む場合にはデータ列D2を用い、図7に示す手順に従って判定信号SG13のデータ列の補正を行う。そして、補正回路36は、補正後のデータ列の各ビットを信号SG15として出力する。
【0056】
図7は、補正回路36が実施するデータ列補正処理のフローチャートである。
補正回路36は、先ずステップ41において、補正しようとするデータ列DAを1ビットシフトする。次に、補正回路36は、ステップ42において各ビット毎にデータ列DAと補正用データ列(図6のデータ列D1またはデータ列D2)との差の絶対値を求め、ステップ43においてその絶対値の合計値を求める。
【0057】
ステップ44において、補正回路36は、ステップ43にて求めた合計値が予め定めた所定値以上か否かを判断する。所定値は、データ列DAの確からしさ(データ列DAの各ビットの並びがどれだけ補正用データ列のビットの並びに近いか)を判定するために設定され、本実施形態では「3」に設定されている。即ち、ステップ43にて求めた合計値が少ないほどデータ列DAが補正用データ列D2に近いといえる。
【0058】
従って、補正回路36は、合計値が所定値より大きい場合にはデータ列DAが補正用データ列に似ていないと判断し、ステップ41に戻り、データ列DAを更に1ビットシフトする。
【0059】
一方、補正回路36は、ステップ44において、合計値が所定値以下の場合、その時のデータ列DAに対応する補正用データ列のビットの並びを補正データ列とし、その補正データ列をデータ列DAに代えて出力する。
【0060】
このように、補正回路36は、データ列DAと補正用データ列の各ビットの作の合計値を求め、その合計値が所定値以下の場合にその時の補正用データ列を補正データ列として得る。
【0061】
上記の補正回路36の動作を、図8〜図10に従って説明する。
今、図8(a)に示すデータ列DA1を補正する。この場合、補正回路36は、データ列DA1が3個の「0」を含むため、図6のデータ列D2を図8(b)に示す補正用データ列D2aとする。
【0062】
先ず、補正回路36は、図8(c)に示すように、データ列DA1と補正用データ列D2aの各ビットの差の絶対値を各ビット毎に求め、それらの合計値を求める。この場合、合計値が「15」であり、これは所定値より大きいため、補正回路36は図8(d)に示すようにデータ列DA1を1ビットシフトする。この場合、合計値が「23」であり所定値より大きいため、補正回路36は更にデータ列DA1を1ビットシフトする。
【0063】
図9(a)は2ビットシフトしたデータ列DA1を示し、この時の合計値は「25」である。図9(b)は3ビットシフトしたデータ列DA1を示し、この時の合計値は「25」である。図9(c)は4ビットシフトしたデータ列DA1を示し、この時の合計値は「17」である。これら合計値は全て所定値より大きい。
【0064】
図10(a)は5ビットシフトしたデータ列DA1を示し、この時の合計値は「9」である。図10(b)は6ビットシフトしたデータ列DA1を示し、この時の合計値は「1」である。この時の合計値は所定値以下であり、この6ビットシフトした場合のデータ列DA1は、補正用データ列D2aにたいへんよく似ている。
【0065】
従って、補正回路36は、図10(c)に示すように、6ビットシフトしたデータ列DA1に対応するビット列からなる補正データ列DA2を得、このデータ列DA2の各ビットを信号SG15として出力する。
【0066】
次に、上記のように構成された図1の位相算出回路20の作用を説明する。
図11〜図13は、従来の方法による位相演算の説明図である。
図13は図26のLPF3からの出力信号SG3を示し、位相サーボに用いる位相の異なる4つの信号SG3a〜SG3dを重ねて表示したものである。図11は、それらの1周期を8サンプルした値、即ち図26のA/D変換器4の出力信号SG4を各信号SG3a〜SG3d毎に示す。
【0067】
1周期を8サンプルした場合の入力信号の位相は、
【0068】
【数1】
で求められる。これに対し、基本波の位相は、上記式(1)の第一項のみであり、
【0069】
【数2】
で求められる。
【0070】
上記の式(2)を展開すると、
【0071】
【数3】
となり、更に、
【0072】
【数4】
が得られる。
【0073】
図26のDFT演算回路5は、この式(4)にて実数軸、虚数軸より各信号SG3a〜SG3dの基本波の位相を算出する。この式(4)における演算経過を図12に示す。この図12において、位相(P1)は上記の式(4)により求めた各信号SG3a〜SG3dの基本波の位相である。位相差(PD1)は各信号の基本波の位相差(第1及び第2信号SG3a,SG3bの位相差、第2及び第3信号SG3b,SG3cの位相差、第3及び第4信号SG3c,SG3dの位相差)である。位相差(PD2)は、第1信号SG3aに対する第2〜第4信号SG3b〜SG3dの位相差である。
【0074】
図14〜図16は、本実施形態による位相演算の説明図である。
図16は図1のコンパレータ22から出力される3値の判定信号SG13を示し、位相サーボに用いる位相の異なる4つの信号SG13a〜SG13d(図3に同じ)を重ねて表示したものである。図14はそれらの1周期の8サンプルした値、即ち図1のコンパレータ22の出力データを各信号SG13a〜SG13d毎に示す。
【0075】
図1のDFT演算回路25は、上記の式(4)にて実数軸、虚数軸より各信号SG13a〜SG13dの基本波の位相を算出する。この式(4)における演算経過を図12に示す。この図12において、位相(P1)は上記の式(4)により求めた各信号SG13a〜SG13dの基本波の位相である。位相差(PD1)は各信号の基本波の位相差(第1及び第2信号SG13a,SG13bの位相差、第2及び第3信号SG13b,SG13cの位相差、第3及び第4信号SG13c,SG13dの位相差)である。位相差(PD2)は、第1信号SG13aに対する第2〜第4信号SG13b〜SG13dの位相差である。
【0076】
図12のように得られた位相差(PD2)に対して、図15に示す位相差は誤差を持つが、このような値の誤差は読み取りヘッドの位相サーボに影響しない。このように、位相算出回路20は、少ないビット数を扱い回路構成が簡略化されたDFT演算回路25によって各信号SG13a〜SG13dの位相差を算出する。
【0077】
尚、1周期のサンプル数を増やすことで、精度の高い位相演算結果を得ることができる。また、図1のコンパレータ22の出力信号のビット数を増やすことでも、精度の高い位相演算結果を得ることができる。
【0078】
例えば、コンパレータ22に第1及び第2のしきい値TH1,TH2(0.2,-0.2)(図2参照)に加えて第3のしきい値TH3(=0)を設定する。そして、コンパレータ22は、入力信号SG12のサンプリングレベルが、第2のしきい値TH2より低い場合には値「0」を、第2及び第3のしきい値TH2,TH3の間にあれば値「1」を、第3及び第1のしきい値TH3,TH1の間にあれば値「2」を、第1のしきい値TH1より大きい場合には値「3」を出力するように構成する。即ち、コンパレータ22は4値の信号を出力するように構成する。
このように構成した場合の位相演算を図17〜図19に示す。
【0079】
図19は、コンパレータ22から出力される4値の判定信号SG13を示し、位相サーボに用いる位相の異なる4つの信号SG13a〜SG13dを重ねて表示したものである。図17は、それらの1周期分のサンプリングレベル、即ちコンパレータの出力を示す。このように、図15の演算結果に比べてより図12の演算結果に近い、即ち位相演算結果をより精度高く得ることができる。
【0080】
次に、上記のように構成された位相算出回路20の動作試験を説明する。
図20に示すように、位相算出回路20(位相算出装置,システムLSI)は、動作試験の際にデジタルテスタ51に接続される。デジタルテスタ51は、第1及び第2ドライバ52,53を含む。第1ドライバ52は図21に示す矩形波の位相算出元波形を生成し、第2ドライバ53は位相算出のための基準となるクロック信号CLKを生成する。
【0081】
位相算出回路20は、図6に示すデータ列D1にてもその信号の位相を算出することができる。従って、図20の矩形波を生成するドライバ52,53を備えたデジタルテスタ51を用いて位相算出回路20の動作試験を行うことができ、試験にかかるコストが低減される。なぜなら、従来の位相算出回路の動作試験には、sin波を供給する波形発生器が必要であり、このような波形発生器は高価であり、それに比べてデジタルテスタ51は安価なためである。
【0082】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)アンプ回路21は、利得(ゲイン)が予め高く設定された高ゲインアンプであり、入力信号inを増幅し、その増幅信号に補正電圧SG11を加算した信号SG12をコンパレータ22に出力する。コンパレータ22は高電位側の第1のしきい値と低電位側の第2のしきい値により設定される所定の判定範囲(レンジ)が予め設定され、クロック信号CLKに応答してアンプ回路21の出力信号SG12をサンプリングし、そのサンプリングレベルと第1及び第2のしきい値を比較して多値(本実施形態では3値)の判定信号SG13を出力する。このように、アンプ回路21は、入力信号inを増幅するだけであるため、アナログ回路部分の高速な動作が必要なく、そのアナログ回路を容易に実現できる。
【0083】
(2)アンプ回路21は、コンパレータ22の入力レンジを振り切るように設定されたゲインにより入力信号inを増幅する。このように、増幅信号のピークレベルを判定レベル,判定レンジより大きくを設定することで、アナログ信号にノイズが混入しても、コンパレータ22の判定結果はノイズの影響が少なくなるため、システムLSI化が容易になる。
【0084】
(3)コンパレータ22は、入力信号SG12を3値の判定信号SG13に変換する。このように、少ないビット数の入力により位相差を算出することができるため、DFT演算回路25の回路構成が簡略化され、回路規模の増加を抑えて位相差データPDを得ることができる。
【0085】
(4)中心値補正回路23aは、コンパレータ22からの判定信号SG13の「1」,「−1」の数をカウントし、それらを比較することで、出力信号SG13が期待したデータ列か否かを判定する。そして、「1」,「−1」の数の差に基づいてアンプ回路21の出力信号SG12の中心値がコンパレータ22の入力レンジの中心値とほぼ一致するように生成した補正信号SG14を出力する。D/A変換器24は、その補正信号SG14をアナログ変換した補正電圧SG11をアンプ回路21に出力し、アンプ回路21は補正電圧SG11を加算した信号SG12を出力する。その結果、アンプ回路21のオフセットを調整することで、出力信号SG13の中心値を補正し、期待したデータ列を容易に得ることができる。
【0086】
(5)D/A変換器24は、アンプ回路21のオフセットを補正する必要がある場合に動作させればよく、また、その補正は入力信号inの周波数に依存しないので、高速に動作させる必要がなく、構成が簡単になる。
【0087】
(6)データ列補正回路23bは、コンパレータ22からの判定信号SG13によるデータ列DAと補正用データ列D1,D2の各ビットの作の合計値を求め、その合計値が所定値以下の場合にその時の補正用データ列を補正データ列として得るようにした。その結果、複雑な演算を必要とせず、容易に補正データ列を求めることができる。
【0088】
尚、前記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記実施形態の補正回路23は、位相算出のために読み出した信号(記録媒体の位相検出領域から読み出した信号)により中心値を補正するように補正信号SG14を生成したが、サーボマークにより中心値を補正するようにしてもよい。
【0089】
記録媒体の各トラック上に部分的に複数のサーボ領域が記録され、各サーボ領域はR/Wリカバリー領域とサーボマーク領域と位相検出領域とを含む。このようなサーボ領域の記録内容を読み出した場合の入力信号inを図22に示す。同図に示す入力信号inは、実際にはローレンツ波形であるが、簡略化するためにsin波形で表示する。
【0090】
サーボ領域の記録内容を読み出した入力信号in(サーボマーク)は、無振幅(又は振幅が小さい)波形であり、それを図1のコンパレータ22に入力した場合、その判定信号SG13は「0」が連続する。この連続する「0」が所定数(例えば3サンプル)以上連続する場合に、サーボマーク検出信号SBをHレベルにする。このHレベルの検出信号SBにより、入力信号inをA/D変換器によりデジタル信号に変換し、これを記憶する。このデジタル信号を図1のD/A変換器24に補正信号SG14として入力することで、アンプ回路21の出力信号SG12をオフセットする。
【0091】
このように、位相検出領域より前に読み取りヘッドが通過するサーボマーク領域から読み出した信号により中間値補正を行うことで、位相検出領域から読み出した入力信号inではデータ列補正及びDFT演算を行えばよく、位相差の算出に要する時間が短くなる。これにより、安定して高速にデータを読み出すことが可能となる。
【0092】
また、A/D変換器は、サーボマークが終了するまでに補正信号SG14を出力する、即ちHレベルのサーボマーク検出信号SBに応答して入力信号inをホールドしてA/D変換すればよく、高速変換の必要が無いため、その回路構成が簡単であり、アナログ回路を容易に実現できる。
【0093】
・上記実施形態では、補正回路23によりアンプ回路21の出力信号SG12の中心値を補正するようにしたが、DFT演算回路25の演算結果(位相)に基づいて中心値を補正するようにしてもよい。即ち、記録媒体に予め位相差がA°の信号:X1,X2を書き込み、位相差演算した結果A±Bとなった。Bの値が大きな値(許容範囲外)の場合、中心値を上げる、又は、下げて、再度位相演算する。そして、演算結果がA±Cとなり、このCの値が0、又は、小さい値(許容範囲内)となった時に中心値を決定する。この方法により中心値の補正が可能となる。
【0094】
例えば、図22に示すイネーブル信号ENがHレベルである2つの期間t1,t2を位相算出期間とする。これら期間は入力信号inの2周期分であり、前半の第1の位相算出期間と、後半の第2の位相算出期間は、2サンプルずれているため、これらにより算出した位相差は、
(360°/8)×2=90°
となる。
【0095】
従って、この位相検出領域から読み出した入力信号inの位相差を演算し、その演算結果が90°±α(αは許容範囲)以内となるように、D/A変換器24へ供給する信号(コード)を上下させ、中心値の補正を行う。
【0096】
・上記実施形態のDFT演算回路25において、位相をアークタンジェント(ARCTAN)の演算を用いずに、実数成分及び虚数成分の符号の正負と数値の大きさ(大小)により算出するようにしてもよい。
【0097】
即ち、実数成分をX軸とし虚数成分をY軸とする平面を、実数成分、虚数成分の正負にて4分割し、実数成分、虚数成分の大小にて8分割し、実数成分、虚数成分の大小差が2倍以上か2倍以下により16分割し、…、2En(2のn乗)以上か2En以下により2En+3分割する。例えば、図24は、実数成分、虚数成分の符号及びそれらの大小にて8分割した例を示す。
【0098】
図において、X=実数成分、Y=虚数成分とする。分割した8つの領域は位相(ISOU)=角度を表し、8分割であるため、各領域の位相は、
1=0〜45°,2=45〜90°,3=90〜135°,4=135〜180°,5=−180〜−135°,6=−135〜−90°,7=−90〜−45°, 8=−45〜0°となる。
【0099】
これに対して、実数成分、虚数成分の値がいずれの領域に含まれるかを、図23に示す手順に従って判定する。その判定結果に基づいて位相差を算出する。このような演算結果(位相差)は誤差を含むが、分割数を多くすることで、誤差を少なくすることができる。このように、位相サーボに必要な(十分な)誤差を含む位相差を算出する、即ち必要な演算精度に合わせて分割数、即ち演算回路を構成することが可能となる。
【0100】
・上記実施形態において、サンプルのスタートポイントに基づいて位相を求めるようにしてもよい。図25は、データ列D1,D2のサンプルスタートポイントに対する角度を示す。例えば、補正後のデータ列が「-1,-1,-1,0,1,1,1,0,-1,-1,-1,0,1,1,1,0 」の場合、図25のデータ列D1の左から2ビット目から一致するため、これの位相は135°となる。同様に、データ列が「1,1,0,-1,-1,-1,0,1,1,1,0,-1,-1,-1,0,1 」の位相は0°、「1,0,-1,-1,-1,0,1,1,1,0,-1,-1,-1,0,1,1 」の位相は45°、「0,-1,-1,-1,0,1,1,1,0,-1,-1,-1,0,1,1,1 」の位相は90°、「-1,0,1,1,1,0,-1,-1,-1,0,1,1,1,0,-1,-1 」の位相は−135°となる。また、データ列が「-1,-1,-1,-1,1,1,1,1,-1,-1,-1,-1,1,1,1,1 」の場合、データ列D2から位相は122.5°となり、「-1,-1,1,1,1,1,-1,-1,-1,-1,1,1,1,1,-1,-1 」の位相は−157.5°となる。
【0101】
・上記実施形態の位相算出回路20の構成を適宜変更してもよい。例えば、アンプ回路21とコンパレータ22の間に基本波成分を透過させるロウパスフィルタを挿入した構成とすればよい。
【0102】
・上記実施形態では、クロック信号CLKに基づいて、入力信号inを1周期8サンプルにてサンプリングしたが、1周期のサンプル数を適宜変更して実施してもよい。その際、サンプル数に対応させて式(1)〜(4)、期待できるデータ列D1,D2等を変更することは言うまでもない。
【0103】
以上の様々な実施の形態をまとめると、以下のようになる。
(付記1) 入力信号を高ゲインにて増幅し、基本波成分を含む該増幅信号のピークレベルに比べて十分に低い少なくとも1つ以上(1を含む)の判定レベルにて多値のデジタル信号に変換し、該デジタル信号に基づいて前記基本波成分の位相を算出するようにしたことを特徴とする位相算出方法。
(付記2) 入力信号を所定の判定レンジを振り切るように増幅し、基本波成分を含む該増幅信号を前記判定レンジに基づいて少なくとも2値のデジタル信号に変換し、該デジタル信号に基づいて前記基本波成分の位相を算出するようにしたことを特徴とする位相算出方法。
(付記3) 入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、
1つ以上(1を含む)の判定レベルが設定され、該1つ以上の判定レベルと前記アンプ回路の出力信号とを比較し、該出力信号を2値以上の多値のデジタル信号に変換するコンパレータと、
前記多値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、
前記アンプ回路の出力信号が前記判定レベルの最大値と最小値をそれぞれ越えるように該アンプ回路のゲインを設定したことを特徴とする位相算出装置。
(付記4) 入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、
所定の入力レンジが設定され、前記アンプ回路の出力信号と前記入力レンジとを比較して前記出力信号を2値以上の多値のデジタル信号に変換するコンパレータと、
前記多値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、
前記入力レンジに対して前記アンプ回路の出力信号が振り切れるように該アンプ回路のゲインを設定したことを特徴とする位相算出装置。
(付記5) 前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、
前記算出回路は、前記入力信号の基本波成分を出力することを特徴とする付記3又は4記載の位相算出装置。
(付記6) 前記コンパレータからの判定信号が入力され、該判定信号に基づいて前記アンプ回路の出力信号の中心値を前記コンパレータのレンジの中心値とほぼ一致させるように生成した補正信号を出力する中間値補正回路と、
前記補正信号をアナログ信号に変換した補正電圧を前記アンプ回路に出力するD/A変換器とを備え、
前記アンプ回路は、前記増幅信号に前記補正電圧を加算して出力することを特徴とする付記3〜5のうちの何れか一つに記載の位相算出装置。
(付記7) 前記中間値補正回路は、前記コンパレータからの判定信号の最大値と最小値をそれぞれカウントし、両カウント値が異なる場合にそれらを一致させるように補正信号を生成することを特徴とする付記6記載の位相算出装置。
(付記8) 前記コンパレータからの判定信号が入力され、該判定信号からなる被補正データ列を、該被補正データ列により期待できるデータ列を判断し、該データ列に基づいて前記判定信号を補正した信号を前記算出回路に出力するデータ列補正回路を備えたことを特徴とする付記3〜7のうちの何れか一つに記載の位相算出装置。
(付記9) 前記データ列補正回路は期待できる複数のデータ列を既知のデータ列として記憶し、前記被補正データ列に所定の値が含まれるか否かを判断し、その判断結果に基づいて前記複数の既知のデータ列のうちの1つを選択し、該選択したデータ列により前記被補正データ列を補正することを特徴とする付記8記載の位相算出装置。
(付記10) 前記データ列補正回路は、被補正データ列よりも少なくとも1周期分多いビット数からなる既知のデータ列を用意し、該既知のデータ列に対して前記被補正データ列を1ビットずつシフトするとともに各ビットの差の合計値を求め、該合計値が最も小さいときの被補正データの各ビットに対応する前記既知のデータ列を補正データ列として出力することを特徴とする付記9記載の位相算出装置。
(付記11) 前記既知のデータ列の各ビットに対して位相が予め算出され、
前記算出回路は、前記データ列補正回路において前記合計値が最も小さいときの被補正データ列のサンプリングのスタートポイントのデータに基づいて、該スタートポイントに対応する前記既知のデータ列のビットにより前記入力信号の位相を求めることを特徴とする付記9又は10記載の位相算出装置。
(付記12) 前記入力信号として予め位相を異ならせた信号が入力され、
算出した各信号の位相差が所定値となるように生成した補正信号により前記アンプ回路の出力信号の中間値を補正することを特徴とする付記6記載の位相算出装置。
(付記13) 前記位相算出領域は記録媒体のサーボ領域に含まれ、該サーボ領域はサーボマーク領域を更に含み、該サーボマーク領域から読み出された入力信号はその波形が無入力であり、
前記中間値補正回路は、該サーボマークの値に基づいて前記アンプ回路の出力信号の中間値を前記コンパレータの入力レンジの中間値とほぼ一致させるように補正信号を生成することを特徴とする付記6記載の位相算出装置。
(付記14) 前記算出回路は、DFT演算における基本波の実数成分と虚数成分を求め、それらのアークタンジェントにて位相を算出することを特徴とする付記3〜5のうちの何れか一つに記載の位相算出装置。
(付記15) 前記算出回路は、前記アークタンジェントを用いずに、前記実数成分と虚数成分の符号及び値の大小に基づいて実数成分をX軸とし虚数成分をY軸とする平面を複数の領域に分割し、前記実数成分及び虚数成分のデータがいずれの領域に含まれるかを判断し、該判断結果に基づいて前記データが含まれる領域に対応する位相を前記入力信号の位相とすることを特徴とする付記14記載の位相算出装置。
(付記16) 付記3〜15の位相算出装置をデジタル信号発生装置に接続し、該発生装置にて生成した矩形波を前記入力信号として供給して前記位相算出の動作試験を行うようにしたことを特徴とする位相算出装置の試験方法。
【0104】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、高周波の入力信号に対応し、ノイズの影響を低減する位相算出方法、位相算出装置及びその試験方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の位相算出回路のブロック回路図。
【図2】 アンプの出力信号の波形図。
【図3】 コンパレータの出力信号の波形図。
【図4】 アンプ及び中心値補正回路のブロック回路図。
【図5】 データ列補正回路のブロック回路図。
【図6】 中心値補正の説明図。
【図7】 データ列補正処理のフローチャート。
【図8】 データ列の補正の説明図。
【図9】 データ列の補正の説明図。
【図10】 データ列の補正の説明図。
【図11】 入力信号のサンプリング結果の説明図。
【図12】 位相演算の説明図。
【図13】 図11の波形図。
【図14】 コンパレータ出力の説明図。
【図15】 位相演算の説明図。
【図16】 図14の波形図。
【図17】 コンパレータ出力の説明図。
【図18】 位相演算の説明図。
【図19】 図14の波形図。
【図20】 位相算出回路の動作試験のブロック回路図。
【図21】 動作試験の波形図。
【図22】 アンプの別の中心値補正方法の説明図。
【図23】 別の位相演算の説明図。
【図24】 別の位相演算の説明図。
【図25】 別の位相演算の説明図。
【図26】 従来の位相算出回路のブロック回路図。
【図27】 システムLSIの概略図。
【符号の説明】
21 アンプ回路
22 コンパレータ
23 補正回路
23a 中心値補正回路
23b データ列補正回路
24 D/A変換器
25 算出回路(DFT演算回路)
Claims (8)
- 入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、
1つの判定レベルが設定され、該1つの判定レベルと前記アンプ回路の出力信号とを比較し、該出力信号を2値のデジタル信号に変換するコンパレータと、
前記2値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、
前記アンプ回路の出力信号が前記判定レベルを越えるように該アンプ回路のゲインを設定し、
前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、
前記算出回路は、前記2値のデジタル信号をフーリエ変換することにより前記増幅した信号の基本波成分を抽出し、当該基本波成分の位相を算出することを特徴とする位相算出装置。 - 入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、
2つ以上の判定レベルが設定され、該2つ以上の判定レベルと前記アンプ回路の出力信号とを比較し、該出力信号を2値以上の多値のデジタル信号に変換するコンパレータと、
前記多値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、
前記アンプ回路の出力信号が前記判定レベルの最大値と最小値をそれぞれ越えるように該アンプ回路のゲインを設定し、
前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、
前記算出回路は、前記多値のデジタル信号をフーリエ変換することにより前記増幅した信号の基本波成分を抽出し、当該基本波成分の位相を算出することを特徴とする位相算出装置。 - 入力信号を所定のゲインにて増幅した信号を出力するアンプ回路と、
所定の入力レンジが設定され、前記アンプ回路の出力信号と前記入力レンジとを比較して前記出力信号を2値以上の多値のデジタル信号に変換するコンパレータと、
前記多値のデジタル信号の位相を算出する算出回路とを備え、
前記入力レンジに対して前記アンプ回路の出力信号が振り切れるように該アンプ回路のゲインを設定し、
前記入力信号は、記録媒体に記録された位相算出領域内の複数の領域から読み出される異なる位相の信号であり、
前記算出回路は、前記多値のデジタル信号をフーリエ変換することにより前記増幅した信号の基本波成分を抽出し、当該基本波成分の位相を算出することを特徴とする位相算出装置。 - 前記コンパレータからの判定信号が入力され、該判定信号に基づいて前記アンプ回路の出力信号の中心値を前記コンパレータのレンジの中心値とほぼ一致させるように生成した補正信号を出力する中間値補正回路と、
前記補正信号をアナログ信号に変換した補正電圧を前記アンプ回路に出力するD/A変換器とを備え、
前記アンプ回路は、前記入力信号を所定のゲインにて増幅した増幅信号に前記補正電圧を加算して出力することを特徴とする請求項1〜3のうちの何れか一項記載の位相算出装置。 - 前記中間値補正回路は、前記コンパレータからの判定信号の最大値と最小値をそれぞれカウントし、両カウント値が異なる場合にそれらを一致させるように補正信号を生成することを特徴とする請求項4記載の位相算出装置。
- 前記コンパレータからの判定信号が入力され、該判定信号からなる被補正データ列を、該被補正データ列により期待できるデータ列を判断し、該データ列に基づいて前記判定信号を補正した信号を前記算出回路に出力するデータ列補正回路を備えたことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか一項記載の位相算出装置。
- 前記データ列補正回路は期待できる複数のデータ列を既知のデータ列として記憶し、前記被補正データ列に所定の値が含まれるか否かを判断し、その判断結果に基づいて前記複数の既知のデータ列のうちの1つを選択し、該選択したデータ列により前記被補正データ列を補正することを特徴とする請求項6記載の位相算出装置。
- 請求項1〜7のうちの何れか一項記載の位相算出装置をデジタル信号発生装置に接続し、該発生装置にて生成した矩形波を前記入力信号として供給して前記位相算出の動作試験を行うようにしたことを特徴とする位相算出装置の試験方法。
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