JP4717548B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP4717548B2
JP4717548B2 JP2005240619A JP2005240619A JP4717548B2 JP 4717548 B2 JP4717548 B2 JP 4717548B2 JP 2005240619 A JP2005240619 A JP 2005240619A JP 2005240619 A JP2005240619 A JP 2005240619A JP 4717548 B2 JP4717548 B2 JP 4717548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
circumferential
groove
width direction
circumferential groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005240619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007055334A (ja
Inventor
文男 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2005240619A priority Critical patent/JP4717548B2/ja
Publication of JP2007055334A publication Critical patent/JP2007055334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4717548B2 publication Critical patent/JP4717548B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するもので、特に、一端が陸部内で終端するラグ溝が配置されたリブ状のトレッドパターンを有する空気入りタイヤに関する。
近年、車両の静粛化に伴って、タイヤに起因したノイズの自動車騒音に対する寄与が大きくなり、その低減が求められている。上記タイヤノイズの原因としては、タイヤが路面に接地する際に起こる接地摩擦振動音や、路面の凹凸に起因する路面騒音があるが、乗用車の場合には、特に、タイヤトレッド表面に形成されたトレッドパターンに起因するパターンノイズの割合が大きい。特に、ラグパターンやブロックパターンのように、トレッドパターンの不連続部が接地するとき路面と衝突して起こる打撃音は、ラグ溝やブロックのピッチ間隔と車速とに依存した周波数(パターンピッチ周波数)において特に大きくなることから、ピッチノイズとも呼ばれている。
このような打撃音によるタイヤ騒音を低減する方法としては、ピッチ間隔を複数にしたりなどして、単一周波数にピークを持たせないようにする方法などが提案されている。
また、ラグ溝については、タイヤ幅方向に対して角度を持ったラグ溝とすることにより、上記衝撃音を低減する方法が行なわれている。
一方、ブロックパターンを有するタイヤにおいては、ラグ溝に角度を持たせると、ブロック形状が平行四辺形に近づくためブロック剛性が低下したり、偏摩耗が生じるなどの問題があることが指摘されていることから、図10(a)に示すように、ブロック50の周方向溝側に、当該ブロック50の最初に接地する側50Aでは幅が広く、タイヤ周方向に沿ってその幅が次第に狭くなっている、その高さがタイヤクラウン部の仮想輪郭線よりも低い面取り部51を設けて、上記ブロック50が徐々に接地させるようにすることにより、踏み込み、蹴り出しのタイミングをずらし、時間軸で上記ピッチノイズを分散させて、上記ピッチノイズを低減する方法や、図10(b)に示すように、ブロック60の踏み込み縁60Aから蹴り出し縁60Bまで、その高さがタイヤクラウン部の仮想輪郭線と等しく、その延長方向がタイヤ周方向に対して傾いた所定幅の平坦部61を設けるとともに、当該ブロック60の最初に接地する側60Aと最後に接地する側60Aには、周方向溝側に行くに従ってその高さが漸減する低地部62,63を設けて、上記ブロック60を徐々に接地させるようにするとともに、上記ブロック60が徐々に路面から離れるようにすることにより、踏み込み、蹴り出しのタイミングをずらして、上記ピッチノイズを低減する方法などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−25810号公報
ところで、自動車用タイヤのトレッドパターンとしては、図11に示すような、一端が周方向溝71側に開口し、他端が周方向溝71,71で区画された陸部内で終端するラグ溝73を有する、周方向に連続するリブ状部72と上記ラグ溝が配置された翼部74とを有する陸部(ラグ溝付リブ)75を備えたトレッドパターンも多く用いられている。このようなトレッドパターンを有するタイヤにおいても、上記ラグ溝73によって区画された翼部74がトレッドパターンの不連続となるので、上記ラグ溝73のピッチに依存するピッチノイズが発生する。
上記ラグ溝付リブ75のように、周方向に連続するリブ状部72を有するトレッドパターンにおいては、ノイズ性能を向上させるため、上記ラグ溝73をその延長方向がタイヤ幅方向に対して角度を持つように形成しているので、踏み込み時や蹴り出し時には上記陸部の接地幅は徐々に変化する。したがって、上記ラグ溝73が傾斜している場合には、時間軸で上記ピッチノイズを引き伸すことができるだけでなく、上記リブ状部はパターンピッチの周波数成分を持たないので、上記のような面取り部51や低地部62,63を設けなくても、ブロックパターンを有するタイヤに比較して騒音レベルは低くなっている。
しかしながら、上記ラグ溝73のタイヤ幅方向に対する角度を大きくすると、ラグ溝を有するタイヤの特徴である操縦安定性が低下するだけでなく、偏摩耗が起こりやすくなる恐れがある。このように、上記ラグ溝73の角度を大きくするには限界があることから、現状では、トレッドパターンの基調を変更することなく、上記ピッチノイズを低減することは困難であった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、リブ状のトレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいて、トレッドパターンの基調を変更することなく、ラグ溝に起因するピッチノイズを抑制して、車両の静粛性を向上させることを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、上記のようなラグ溝付リブにおいて、上記傾斜ラグ溝の角度が小さいほど上記翼部に作用する打撃力が大きいことから、傾斜ラグ溝が配置された翼部の周方向溝側を上記傾斜ラグ溝の角度よりも大きな角度で斜めに面取りして、上記打撃力を緩和するとともに、翼部の荷重負担を、この翼部と連結されている、周方向に連続なリブ状部にシフトさせるようにすれば、傾斜ラグ溝の角度を変更することなく、翼部に入力する踏み込み時や蹴り出し時の打撃力を減少できるので、上記傾斜ラグ溝に起因するピッチノイズを低減することができることを見出し本発明に到ったものである。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、タイヤトレッドの表面に、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝により区画され、かつ、一端が上記周方向溝側に開口し他端が陸部内で終端するタイヤ幅方向に対して傾斜した複数本の傾斜ラグ溝を備えた、周方向に連続するリブ状部と上記傾斜ラグ溝により区画された翼部とを有する陸部であるラグ溝付リブが少なくとも1列設けられた空気入りタイヤであって、上記ラグ溝付リブは、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝とタイヤ幅方向の中央に位置する周方向溝とにより区画され、上記傾斜ラグ溝は、上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側に開口し、上記ラグ溝付リブには、上記翼部の上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側のみ面取り部が設けられ上記面取り部が、タイヤ回転軸に直交する断面で見たときの輪郭線がタイヤクラウン部の仮想輪郭線よりもタイヤ径方向内側にあり、タイヤ接地面側から見たときに、上記翼部を区画する一方の傾斜ラグ溝に面する側面と周方向溝に面する側面との交点であって上記翼部の周方向端点ではない方の交点を含み、かつ、傾斜ラグ溝に平行な方向の長さが、上記交点から延長する傾斜ラグ溝側から他方の傾斜ラグ溝側に近づくに従って短くなるように形成され、かつ、上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側に行くに従ってその高さが低くなり、更に、その最も低い部分が、上記翼部の周方向端点である踏み込み端と蹴り出し端とを結ぶ線よりも上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側にあることを特徴とするものある。
なお、ラグ溝が傾斜している場合、ラグ溝に面する側面と周方向溝に面する側面との2つの交点のうち、一方の交点が踏み込み端または蹴り出し端となり、両方の交点が周方向端点になることはない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、上傾斜ラグ溝が開口する周方向溝の溝深さをD1とし、上記面取り部のタイヤクラウン部の仮想輪郭線と上記面取り部の輪郭線との差である落ち高の最大値D2としたときに、上記落ち高の最大値D2が0.015≦(D2/D1)≦0.200を満たしていることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、上記傾斜ラグ溝のタイヤ幅方向の長さをL1とし、上記面取り部のタイヤ表面に沿った幅方向長さである落ち幅をL3としたときに、上記落ち幅L3が0.1≦(L3/L1)≦1.0を満たしていることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤにおいて、上記傾斜ラグ溝の周方向間隔をL2とし、上記面取り部のタイヤ表面に沿った周方向の加工範囲をL4としたときに、上記加工範囲L4は、0.3≦(L4/L2)≦1.0を満たしていることを特徴とするものである。
本発明によれば、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝とタイヤ幅方向の中央に位置する周方向溝とにより区画され、かつ、傾斜ラグ溝が、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側に開口しているラグ溝付リブを少なくとも1列設けるとともに、上記ラグ溝付リブの上記翼部の上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側のみに、タイヤ回転軸に直交する断面で見たときの輪郭線がタイヤクラウン部の仮想輪郭線よりもタイヤ径方向内側にあり、タイヤ接地面側から見たときに、上記翼部を区画する一方の傾斜ラグ溝に面する側面と周方向溝に面する側面との交点であって上記翼部の周方向端点ではない方の交点を含み、かつ、傾斜ラグ溝に平行な方向の長さが、上記交点から延長する傾斜ラグ溝側から他方の傾斜ラグ溝側に近づくに従って短くなるように形成され、かつ、上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側に行くに従ってその高さが低くなり、更に、その最も低い部分が、上記翼部の周方向端点である踏み込み端と蹴り出し端とを結ぶ線よりも上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側にあるような面取り部を形成し、上記翼部へ入力する打撃力を緩和するとともに、上記翼部の荷重負担を上記リブ状部にシフトさせるようにしたので、翼部に入力する踏み込み時や蹴り出し時の打撃力を減少させることができ、ピッチノイズを大幅に低減することができる
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本発明の最良の形態に係る空気入りタイヤ10のトレッドパターンの一例を示す図で、同図において、11a〜11dはタイヤ周方向に沿って延びる周方向溝、12は上記周方向溝11a〜11dのうち、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝11a,11dからそれぞれタイヤ幅方向外側に延長する横溝、13はタイヤ幅方向の中央に位置する第1の陸部、14,14は上記中央陸部13の両側に位置し、それぞれに、一端が上記周方向溝11aもしくは周方向溝11d側に開口し他端が当該陸部内で終端する、タイヤ幅方向に対して所定の角度傾斜して形成された複数本のラグ溝15を備えた第2の陸部、16は上記周方向溝11aと上記横溝12、もしくは、上記周方向溝11dと上記横溝12とにより区画されたショルダーブロックである。
上記第2の陸部14は、タイヤ周方向に沿って連続して延長するリブ状部14aと、このリブ状部14aから上記周方向溝11d(または、周方向溝11a)側に突出する、上記周方向溝11dとラグ溝15,15により区画された多数の翼部14bとを有する陸部で、以下、この第2の陸部14,14をラグ溝付リブと呼ぶ。
なお、同図の矢印Kはタイヤ回転方向で、上記ラグ溝15は、タイヤ幅方向に対して、踏み込み時及び蹴り出し時には上記ラグ溝付リブ14,14の接地幅が徐々に増大する向きに傾斜している。
本最良の形態では、図2にも示すように、上記ラグ溝付リブ14の各翼部14bの上記周方向溝11d側、すなわち、翼部14bがリブ状部14aと一体となっている側とは反対側の、上記翼部14bの踏み込み端14Fと蹴り出し端14Kとを結ぶ線よりも外側に、上記ラグ溝15の角度よりも大きな角度で面取りした面取り部14cを設けている。
この面取り部14cは、その輪郭線がタイヤクラウン部の仮想輪郭線Rよりもタイヤ径方向内側にあり、かつ、周方向溝11d側に行くに従ってその高さが低くなっており、かつ、タイヤ接地面側から見たときに、例えば、上記翼部14bの踏み込み側の稜線と周方向溝11bの稜線とを含む三角形のような、上記翼部14bの踏み込み側のラグ溝15に面する側面と周方向溝11bに面する側面との交線を含み、かつ、ラグ溝15に平行な方向の長さが、上記翼部の踏み込み側から蹴り出し側に行くに従って短くなるように形成されている。
本例では、上記面取り部14cの最も低い箇所を、踏み込み端14F側のラグ溝15に面する側面と周方向溝11bに面する側面との交線上にくるようにしているが、上記最も低い箇所は必ずしも上記交線上でなくともよく、上記翼部14の周方向端点である踏み込み端と蹴り出し端とを結ぶ線よりも周方向溝11b側にあればよい。
また、上記面取り部14cの形状は、図3(a),(b)に示す平面図及びそのA−A断面図に示すように、上記ラグ溝15のタイヤ幅方向の長さL1と上記面取り部14cのタイヤ表面沿った幅方向長さである落ち幅L3との比である落ち幅比(L3/L1)と、上記ラグ溝15の周方向間隔L2と上記面取り部14cのタイヤ表面沿った周方向の加工範囲L4との比である加工範囲比(L4/L2)と、上記ラグ溝15が開口する周方向溝の溝深さD1と上記面取り部14cのタイヤクラウン部の仮想輪郭線と上記面取り部の輪郭線との差である落ち高の最大値D2との比である落ち高比(D2/D1)とにより特定することができる。
このように、翼部14bの周方向溝11d側に面取り部14cを設けることにより、上記翼部14bへ入力する打撃力を緩和することができる。また、上記翼部14bは面取り部14cとは反対側で周方向に連続なリブ状部14aと一体となっているので、上記翼部14bの荷重負担を上記リブ状部14aにシフトさせることができる。
すなわち、上記翼部14bの周方向溝11d側は、上記ラグ溝15の角度よりも大きな角度で斜めに面取することにより、上記翼部14bに作用する踏み込み時の打撃力は上記ラグ溝15の角度を大きくした場合と同じように緩和されるので、上記ラグ溝15の傾斜角が同じであっても、上記翼部14bに作用する打撃力を小さくすることができる。
また、上記翼部14bは上記リブ状部14aと一体となっているので、翼部14bに入力する打撃力を上記翼部14bと上記リブ状部14aとで受けることになるので、上記翼部14bの荷重負担が上記リブ状部14aにシフトされる。すなわち、上記翼部14bに入力するの打撃力を、パターンピッチとしての騒音入力成分を持たないリブ状部14aに有効に受け持たせることができる。したがって、上記翼部14bに入力する踏み込み時や蹴り出し時の打撃力を効果的に減少させることができるので、上記ラグ溝15に起因するピッチノイズを大幅に低減することができる。
また、本例では、ラグ溝15がタイヤ幅方向に対して傾斜しているだけでなく、上記面取り部14cにより上記翼部14bが徐々に接地される。したがって、時間軸で上記ピッチノイズが分散されるので、上記ピッチノイズは更に低減される。
なお、上記ラグ溝付リブ14にコーナリングフォースなどの大きな入力が作用した場合でも、上記ラグ溝付リブ14を接地面として有効に使用することができるように、上記輪郭線の形状を、タイヤ径方向内側に中心を持つ円弧状、あるいは、多項式などで表わされる、タイヤ径方向外側に凸な、緩やかに変化する曲線とすることが好ましい。
上記面取り部14cの有効な大きさとしては、上記落ち高比が0.015≦(D2/D1)≦0.200となるように、上記D2の大きさ設定することが好ましい。すなわち、落ち高比(D2/D1)が0.015未満である場合には面取りの効果が少ないので、パターンノイズの低減が望めない。逆に、落ち高比(D2/D1)が0.200を超えると、パターン全体の接地面積が減少して平均接地圧が増大するので、局所的に騒音入力が集中してしまい、かえってパターンノイズが増大する恐れがあるので、落ち高比(D2/D1)を0.015〜0.200とすることが好ましく、0.030〜0.100とすれば、更に好ましい。
また、落ち幅L3については、上記落ち幅比が0.1≦(L2/L1)≦1.0となるように、上記L3の大きさ設定することが好ましい。すなわち、落ち幅比(L3/L1)が0.1未満である場合には面取りする領域が少ないので、パターンノイズの低減が望めない。ここで、落ち幅比(L3/L1)の上限値を1.0としたのは、面取り部14cを翼部14bにのみ設けるようにするためで、リブ状部14aにまで面取り部14cを拡大すると、パターン全体の接地面積が減少するだけでなく、荷重を有効にリブ状部14aに受け持たせることができず、かえってパターンノイズが増大する恐れがある。
また、周方向加工範囲L4については、上記加工範囲比が0.3≦(L4/L2)≦1.0となるように上記L4の大きさ設定することが好ましい。すなわち、加工範囲比(L4/L2)が0.1未満である場合には面取りする領域が少ないので、パターンノイズの低減が望めず、逆に1.0を超えると、パターン全体の接地面積が減少するだけでなく、荷重を有効にリブ状部14aに受け持たせることができないので、パターンノイズが増大する恐れがある。したがって、上記加工範囲比(L4/L2)を0.3〜1.0とすることが好ましく、0.5〜0.8とすれば、更に好ましい。
このように、本最良の形態によれば、周方向に連続するリブ状部14aとラグ溝15により区画された翼部14bとを有するラグ溝付リブ14が設けられた空気入りタイヤ10において、上記翼部14の周方向溝11dに面する側に、落ち幅がL3、加工範囲がL4、落ち高の最大値がD2である面取り部14cを形成するとともに、上記ラグ溝15のタイヤ幅方向の長さL1に対する上記落ち幅L3の比を0.1≦(L2/L1)≦1.0、上記ラグ溝15のタイヤ周方向の長さL2に対する上記加工範囲L4の比を0.3≦(L4/L2)≦1.0、上記周方向溝11dの溝深さD1に対する上記落ち高の最大値D2を0.015≦(D2/D1)≦0.200となるように、上記面取り部14cの落ち幅L3、加工範囲L4、及び、落ち高の最大値D2を設定して、上記翼部14bへ入力する打撃力を緩和するとともに、上記翼部14bの荷重負担を上記リブ状部14aに有効にシフトさせるようにしたので、上記翼部14bに入力する踏み込み時や蹴り出し時の打撃力を減少させることができ、上記ラグ溝15に起因するパターンノイズを大幅に低減することができる。
なお、上記最良の形態では、ラグ溝付リブ14の翼部14bに、上記翼部14bの踏み込み側のラグ溝15に面する側面と周方向溝11bに面する側面との交線を含み、かつ、ラグ溝15に平行な方向の長さが、上記翼部14bの踏み込み側から蹴り出し側に行くに従って短くなるような面取り部14cを設けた場合について説明したが、図4に示すように、ラグ溝付リブ14Pが上記ラグ溝15とは反対側、すなわち、踏み込み側から蹴り出し側に向かって傾斜しているラグ溝15pを有する場合には、翼部14bの蹴り出し側のラグ溝15pに面する側面と周方向溝11bに面する側面との交線を含み、かつ、上記ラグ溝15pに平行な方向の長さが、上記翼部14bの踏み込み側から蹴り出し側に行くに従って長くなるような面取り部14pを設けるようにすればよい。
要するに、面取り部としては、翼部を区画する一方のラグ溝に面する側面と周方向溝に面する側面との交点であって上記翼部の周方向端点ではない方の交点を含み、かつ、ラグ溝に平行な方向の長さが、上記交点から延長するラグ溝側から他方のラグ溝側に近づくに従って短くなるように形成したものであれば、翼部へ入力する打撃力を緩和することができるとともに、翼部の荷重負担を上記リブ状部に有効にシフトさせることができるので、ラグ溝に起因するパターンノイズを大幅に低減することができる。
また、上記例では、タイヤトレッドの中央に位置する第1の陸部13の両側にラグ溝付リブ14,14を備えたトレッドパターンを有する空気入りタイヤ10について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、図5(a)に示すような、両側にラグ溝15A,15Bを有するラグ溝付リブ14Zを備えたトレッドパターンを有するタイヤや、図5(b)に示すような、リブ状部14aに、例えば、溝幅が1mm以下である極細溝(サイプ)のような、その幅がラグ溝15の溝幅よりも狭く、かつ、接地面内において閉じてしまうような、幅方向横溝17が形成されたラグ溝付リブ14Yを備えたトレッドパターンを有するタイヤにも適用可能である。
また、ラグ溝としては、タイヤ幅方向に平行な方向に延長するラグ溝であっても、翼部に上記面取り部15cのような面取り部を設けることにより、タイヤノイズを大幅に低減することができるが、本例のように、タイヤ幅方向に対してある程度傾斜して形成されたラグ溝15を設ける方がパターンノイズの低減効果が大きい。
また、上記例では、上記面取り部14cの形状を、タイヤ接地面側から見たときに、三角形状になるようにしたが、図6(a),(b)に示すように、タイヤ周方向に沿って曲線状に変化するものであってもよい。
図1に示した、本発明による翼部に面取り部が形成されたラグ溝付リブ部を備えたトレッドパターンを有するタイヤ(実施例1)と、図11に示した面取り部が形成されていないラグ溝付リブ部を備えたトレッドパターンを有するタイヤ(従来例)とについて、それぞれタイヤ騒音を測定して評価した。
タイヤサイズは195/65R15で、これを6Jのリムにそれぞれ組込んだ。なお、荷重は4kN、タイヤ内圧は210kPaとした。
タイヤ騒音の評価は、試験タイヤを回転ドラム上で、速度80km/hrにて走行させるとともに、タイヤ横方向1m、高さ0.25mの位置に設置したマイクロフォンを使用して、上記タイヤの発生する音圧レベルを測定し、その音圧レベルを従来例を100とした指数で評価した。このとき、希求水準は実車試験でも効果が見込める値として、指数で10以上の改善(削減)としている。
以下の表1に上記実施例1の面取り部の寸法、及び寸法比を示す。
Figure 0004717548
試験の結果、実施例1の本発明のトレッドパターンを有するタイヤの音圧レベルの指標は76であった。これにより、本発明のトレッドパターンを有するタイヤは、従来のタイヤに比べてタイヤ騒音が大幅に改善されていることが確認された。
次に、翼部の落ち幅をL3=5mm、加工範囲をL4=15mmに固定し、落ち高の最大値D2を変化さて音圧レベルを測定した結果を図7(a),(b)に示す。なお、翼部のタイヤ幅方向長さL1、ラグ溝の周方向間隔L2、タイヤ周方向溝深さをD1については、上記表1に示した値と同じである。
また、図7(b)の横軸は落ち高比(D2/D1)、縦軸は従来例の音圧レベルを100としたときに音圧レベルの指数(結果指数)Kである。
図7(a),(b)から明らかなように、結果指数は上記実施例3がK=74と最も良いが、(D2/D1)の値が0.015〜0.200である実施例1,2、実施例4〜6についても、指数で10以上の改善が見られ、実車試験でも効果が見込める値となることが確認された。また、図7(b)のグラフから、上記(D2/D1)の値を0.030〜0.100とすれば結果指数は20以上となり、改善効果が著しいことがわかる。
一方、(D2/D1)の値が0.01である比較例1では、K=96と殆ど改善効果が得られなかった。また、(D2/D1)の値が0.22である比較例2では、K=102とタイヤ騒音は従来例よりも悪化していることから、タイヤ騒音を十分に低減するためには、落ち高比(D2/D1)を0.015〜0.200の範囲にする必要があることが確認された。
また、翼部の加工範囲をL4=5mm、落ち高の最大値をD2=0.5mmに固定して、落ち幅L3を変化さて音圧レベルを測定した結果を図8(a),(b)に示す。図8(b)の横軸は落ち幅比(L3/L1)、縦軸は従来例の音圧レベルを100としたときに音圧レベルの指数(結果指数)Kである。
図8(a),(b)から明らかなように、結果指数は上記実施例1がK=76と最も良いが、(L3/L1)の値が0.1〜1.0である及び実施例7〜12は、全て、指数で10以上の改善が見られ、実車試験でも効果が見込める値となることが確認された。
一方、(L3/L1)の値が0.05である比較例3では、K=98と殆ど改善効果が得られたかった。
また、翼部の落ち幅をL3=5mm、落ち高の最大値をD2=0.5mmに固定して、加工範囲L4を変化さて音圧レベルを測定した結果を図9(a),(b)に示す。図9(b)の横軸は加工範囲比(L4/L2)、縦軸は従来例の音圧レベルを100としたときに音圧レベルの指数(結果指数)Kである。
図9(a),(b)から明らかなように、結果指数は上記実施例14がK=75と最も良いが、(L4/L2)の値が0.3〜1.0である及び実施例1,13、実施例15〜17についても、指数で10以上の改善が見られ実車試験でも効果が見込める値となることが確認された。また、図9(b)のグラフから、上記(L4/L2)の値を0.5〜0.8とすれば結果指数は20以上となり、改善効果が著しいことがわかる。
一方、(L4/L2)の値が0.2である比較例4では、K=98と殆ど改善効果が得られたかった。
このように、本発明によれば、トレッドパターンの基調を変更することなく、ラグ溝に起因するピッチノイズを抑制することができるので、簡単な構成で車両の乗り心地性を容易に向上させることができる。
本発明の最良の形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図である。 本最良の形態に係るラグ溝付リブの概要を示す斜視図である。 本最良の形態に係るラグ溝付リブの断面図と平面図である。 本発明によるトレッドパターンの他の例を示す図である。 本発明によるラグ溝付リブを備えたトレッドパターンを示す図である。 本発明による面取り部の他の形状を示す図である。 落ち高比と音圧レベルとの関係を示す図である。 落ち幅比と音圧レベルとの関係を示す図である。 加工範囲比と音圧レベルとの関係を示す図である。 従来のブロックパターンを有するタイヤのブロックの構成を示す図である。 従来のラグ溝付リブを備えたトレッドパターンを示す図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ、11a〜11d 周方向溝、12 横溝、13 第1の陸部、14 第2の陸部(ラグ溝付リブ)、14a リブ状部、14b 翼部、
14c 面取り部、15 ラグ溝、16 ショルダーブロック。

Claims (4)

  1. タイヤトレッドの表面に、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝により区画され、かつ、一端が上記周方向溝側に開口し他端が陸部内で終端するタイヤ幅方向に対して傾斜した複数本の傾斜ラグ溝を備えた、周方向に連続するリブ状部と上記傾斜ラグ溝により区画された翼部とを有する陸部であるラグ溝付リブが少なくとも1列設けられた空気入りタイヤであって、
    上記ラグ溝付リブは、タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝とタイヤ幅方向の中央に位置する周方向溝とにより区画され、
    上記傾斜ラグ溝は、上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側に開口し、
    上記ラグ溝付リブには、上記翼部の上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側のみ面取り部が設けられ
    上記面取り部は、タイヤ回転軸に直交する断面で見たときの輪郭線がタイヤクラウン部の仮想輪郭線よりもタイヤ径方向内側にあり、
    タイヤ接地面側から見たときに、上記翼部を区画する一方の傾斜ラグ溝に面する側面と周方向溝に面する側面との交点であって上記翼部の周方向端点ではない方の交点を含み、かつ、傾斜ラグ溝に平行な方向の長さが、上記交点から延長する傾斜ラグ溝側から他方の傾斜ラグ溝側に近づくに従って短くなるように形成され、
    かつ、上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側に行くに従ってその高さが低くなり、更に、その最も低い部分が、上記翼部の周方向端点である踏み込み端と蹴り出し端とを結ぶ線よりも上記タイヤ幅方向外側に位置する周方向溝側にあることを特徴とする空気入りタイヤ
  2. 上記傾斜ラグ溝が開口する周方向溝の溝深さをD1とし、上記面取り部のタイヤクラウン部の仮想輪郭線と上記面取り部の輪郭線との差である落ち高の最大値D2としたときに、上記落ち高の最大値D2は、0.015≦(D2/D1)≦0.200を満たすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記傾斜ラグ溝のタイヤ幅方向長さをL1とし、上記面取り部のタイヤ表面に沿った幅方向長さである落ち幅をL3としたときに、上記落ち幅L3は、0.1≦(L3/L1)≦1.0を満たすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記傾斜ラグ溝の周方向間隔をL2とし、上記面取り部のタイヤ表面に沿った周方向の加工範囲をL4としたときに、上記加工範囲L4は、0.3≦(L4/L2)≦1.0を満たすことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2005240619A 2005-08-23 2005-08-23 空気入りタイヤ Active JP4717548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005240619A JP4717548B2 (ja) 2005-08-23 2005-08-23 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005240619A JP4717548B2 (ja) 2005-08-23 2005-08-23 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007055334A JP2007055334A (ja) 2007-03-08
JP4717548B2 true JP4717548B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=37919201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005240619A Active JP4717548B2 (ja) 2005-08-23 2005-08-23 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4717548B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6405284B2 (ja) * 2015-04-17 2018-10-17 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2022133201A (ja) * 2021-03-01 2022-09-13 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02179508A (ja) * 1988-12-29 1990-07-12 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH07329516A (ja) * 1994-06-14 1995-12-19 Michelin & Cie タイヤトレッド
JP2003025810A (ja) * 2001-05-11 2003-01-29 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2003146024A (ja) * 2001-11-13 2003-05-21 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2003170708A (ja) * 2001-12-05 2003-06-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02179508A (ja) * 1988-12-29 1990-07-12 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH07329516A (ja) * 1994-06-14 1995-12-19 Michelin & Cie タイヤトレッド
JP2003025810A (ja) * 2001-05-11 2003-01-29 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2003146024A (ja) * 2001-11-13 2003-05-21 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2003170708A (ja) * 2001-12-05 2003-06-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007055334A (ja) 2007-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4813492B2 (ja) 空気入りタイヤ
US9221304B2 (en) Tire
EP1498288A1 (en) Pneumatic tire
EP1386758A1 (en) Pneumatic tire
JPH07186623A (ja) 空気入りタイヤ
CN108621703B (zh) 充气轮胎
JP4710556B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4402393B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4647432B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4717575B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4717548B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2010247549A (ja) 空気入りタイヤ
JP4675736B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2003025810A (ja) 空気入りタイヤ
JP4020685B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2003054221A (ja) 空気入りタイヤ
JP4285617B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4119644B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4717615B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4421432B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2005349970A (ja) 空気入りタイヤ
JP4626333B2 (ja) 空気入りタイヤ
CN108081876B (zh) 轮胎
JPH0825919A (ja) 空気入りタイヤ
JP2005324652A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110329

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4717548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250