JP4717267B2 - 粘着テープ巻回体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープ巻回体に関する。さらに詳しくは、支持体上に粘着剤層が積層された粘着テープがロール状に巻回され、その側端面が非粘着処理されている粘着テープ巻回体に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療やスポーツ、美容、健康、整体等種々の分野において、粘着テープがロール状に巻回された各種粘着テープ巻回体が用いられている。この粘着テープ巻回体は、通常、プラスチックフィルムや不織布、紙、織布や編布などからなるテープ状もしくはシート状の支持体上に、粘着剤層が積層された粘着テープやシートを、円筒形をした巻芯に所定の長さに巻き取った後、所定幅に切断して製造する。
【0003】
このように製造された粘着テープ巻回体は、所定幅に切断された後、粘着剤層の断面、即ち巻回体側端面の粘着剤層が露出することになる。また、巻き取り時の残留応力による巻締まりや、軟らかい粘着剤を使用した場合には、粘着剤が流動して、粘着剤が切断面よりはみ出すことがある。このためにホコリなどの汚れが切断面に付着して、外観を損ねたり、粘着テープ巻回体を重ねた場合に、側端面同士が粘着して固着してしまうという問題点を生じるものである。
【0004】
この問題点を解決するため、パーチメントなどの離型紙を切断面に貼り合わせる方法や、切断面保護用のカセットで覆う方法、炭酸カルシウムやポリエチレンなどの粉末を付着させる方法などの方法が採用される。しかしながら、これらの方法によっても完全に上記問題点を解決できるものではなく、それぞれ一長一短がある。
【0005】
つまり、離型紙を切断面に貼り合わせる方法によれば、包装時にはホコリなどの付着や巻回体同士の固着を防止することはできるが、使用時に離型紙を剥離すれば粘着端面が露出するので、上記問題点の根本的な解決までには至らなかった。また、巻回体の形状に合ったドーナツ状の離型紙を巻回体の切断面に貼り付けたまま使用する場合もあるが、粘着テープが使用されて巻回体の径が小さくなると、離型紙がはみ出した状態になり使用時の操作性が低下する。
【0006】
さらに切断面保護用のカセットを使用した場合には、巻回体の側端面同士が固着することを防止することできるが、粘着剤層が軟らかく、切断面からの粘着剤のはみ出しが多いと、巻回体自体がカセットの内面に貼り付いてしまい、使用時にカセットからの粘着テープの繰り出しが困難になる。
【0007】
また、切断面に粉末を付着させる方法では、切断面を処理したのちに経時的に糊のはみ出しが生じた場合には効果が低下してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決すべくなされたものであって、離型紙や切断面保護用のカセット、粉末などを用いることなく、ロール状に巻回された粘着テープ巻回体の切断面(側端面)の粘着性を抑制し、ホコリなどの付着や巻回体の側端面同士の粘着、固着を防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、巻回体の側端面に紫外線反応性モノマーおよび熱反応性モノマーの混合物の塗布するなどの処理を行い特定の厚みで非粘着処理を施すことによって、巻回体の側端面にホコリが付着することがなく、また、巻回体の側端面同士の粘着や固着が防止できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、支持体の片面もしくはその両面に粘着剤層が積層された粘着テープがロール状に巻回された粘着テープ巻回体であって、当該粘着テープ巻回体の側端面に露出する粘着剤層が、側端面からその内側方向に向かって1〜6μmの厚さで非粘着処理されており、非粘着処理が、粘着テープ巻回体の側端面への紫外線反応性モノマーおよび熱反応性モノマーの混合物の塗布後、紫外線照射および加熱処理、もしくは紫外線照射および赤外線照射処理を施していることを特徴とする粘着テープ巻回体を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着テープ巻回体は、支持体の片面もしくはその両面に粘着剤層が積層された粘着テープをロール状に巻回されたものであって、当該粘着テープ巻回体の側端面に露出する粘着剤層が、側端面からその内側方向に向かって1〜6μmの厚さで非粘着処理されていることを特徴としている。
【0013】
本発明において用いる支持体としては、特に限定されるものではなく、例えば各種プラスチックフィルム、不織布、織布、紙、編布などを用いることができる。また、プラスチックフィルムとしては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニルポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体などのオレフィン系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルポリエステル、ポリ酢酸ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体などのエステル系ポリマー、ポリエーテルポリアミドブロックポリマーなどのポリアミド系ポリマー、ポリエーテルウレタン、ポリエステルウレタンなどのウレタン系ポリマー、その他アイオノマーや、各種モノマーとの共重合体などからなるフィルムが挙げられる。これらの支持体は、その使用目的に応じて適宜好ましいものを採用する。
【0014】
また、上記支持体の片面もしくは両面に積層される粘着剤層は、粘着テープに一般的に用いられる粘着剤から形成されるものであって、特に限定されるものではない。具体的にはアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、ウレタン系粘着剤を用いることができ、これらは一種類もしくは二種類以上を混合して用いることができる。
【0015】
なお、本発明の粘着テープ巻回体における効果を最大限に発揮できる粘着剤としては、巻締まりなどによる側端面からの粘着剤層のはみ出しや、ホコリなどの付着を起こしやすいものであり、例えば、粘着剤層中に高級脂肪酸エステルや、ソルビタンエステル、グリコール類、多価アルコールなどの有機液状成分を含有する比較的軟らかい粘着剤である。
【0016】
これらの支持体および粘着剤を用いて、テープ状の支持体の片面もしくはその両面に粘着剤層を積層することにより、粘着テープを作製することができるが、このような粘着テープの製造方法としては、例えば剥離紙上に粘着剤層を形成したのちに支持体に粘着剤層を転写させる方法や、支持体上に直接、粘着剤溶液を塗布、乾燥する方法などが用いられる。
【0017】
その後、上記のようにして得られた粘着テープを、紙やプラスチックから作製された巻芯に所定の長さで巻回して、粘着テープ巻回体を作製する。
【0018】
このようにして粘着テープ巻回体を作製することができるが、一般的には上記したように、製造効率を考慮して、幅広のシート状支持体の片面もしくはその両面に粘着剤層を積層して粘着シートを作製した後、巻芯に巻回し、得られた粘着シート巻回体を、所望の幅に切断して粘着テープ巻回体を作製する。
【0019】
本発明の粘着テープ巻回体は、上記のようにして得られた粘着テープ巻回体の側端面に露出する粘着剤層を側端面からその内側方向に向かって1〜6μmの厚さで非粘着処理したものである。この厚みが1μmに満たない場合には、本発明の効果が充分に得られず、巻回体の側面同士を重ね合わせた場合には粘着や固着が生じる恐れがある。また、厚みが6μmを越えると、確実な非粘着処理が行なわれて本発明の効果を充分に発揮するが、露出側面だけでなく、被着体に粘着すべき粘着面まで非粘着化するので、幅の狭い粘着テープの場合には被着体への粘着性が低下してしまい、粘着テープとしての本来の機能が低下してしまい実用性に欠けるのである。
【0020】
なお、本発明において非粘着化された厚みを測定するには、粘着テープ巻回体の側端面に2重量%のルテニウム酸による染色処理を1時間施し、その後、凍結切断法によって粘着テープ巻回体の断面をFE−SEM(日立製作所社製、S−4000、加速電圧15kV)にて観察すると共に、XMA(Kevex社製、X線マイクロアナライザ、加速電圧15kV)にて元素分析を行なう。ライン分析によってケイ素元素の検出領域を観察した後、当該SEM画像の倍率から非粘着処理された厚みを求める。
【0021】
本発明において上記非粘着処理は、粘着テープ巻回体の側端面への紫外線反応性モノマーおよび熱反応性モノマーの混合物の塗布によって行なうことが、一貫した製造工程で処理することが可能であり、また、製造コスト低減の点からも好ましい。
【0022】
上記紫外線反応性モノマーとしては、紫外線を照射することによって架橋反応が生じるようなモノマーであり、具体的には紫外線照射による光反応開始剤としてのテレフタルアルデヒドやベンゾフェノンの存在下、トリメチロールプロパントリアクリレートや、ペンタエリスリトールトリアクリレートの如き多官能性モノマーなどの紫外線反応性モノマーを用いることができる。
【0023】
また、熱反応性モノマーとしては加熱や赤外線照射によって架橋反応を生じるようなモノマーであって、具体的には熱反応開始剤としてのシリコーンCAT−PM−10A(信越化学工業社製)やSYL−OFF7922(東レ・ダウコーニングシリコン社製)などの存在下、シリコーンX−52−195(信越化学工業社製)やSYL−OFF7900(東レ・ダウコーニングシリコン社製)などの熱反応性モノマーを用いることができる。
【0024】
本発明では上記のように紫外線反応性モノマーおよび熱反応性モノマーの混合液を用いて粘着テープ巻回体の側端面処理を行なって非粘着処理を施すことが好ましいが、紫外線反応性モノマーは側面に存在する粘着性部分を素早く被覆する役割を有するものであり、熱反応性モノマーは側面の肌触りを滑らかにする役割を果たすのである。
【0025】
また、これらのモノマーの粘着剤層への塗布に際しては、粘着剤層を溶解しないように有機溶剤を用いることは好ましくなく、水系、例えばエマルジョン系の溶液として塗布することが好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルやジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム塩などの乳化剤を一種類もしくは二種類以上混合してエマルジョン状態のモノマーを用いるのである。ただし、既に乳化された市販品を用いる場合には改めて乳化剤を添加する必要がないことは云うまでもない。
【0026】
本発明の粘着テープ巻回体を製造するには、上記処理液を塗布後、紫外線照射および加熱処理を行なう。紫外線を照射するには、市販の紫外線照射装置、例えばアイキュアーライトスポットUP−200F(アイグラフィックス社製)などを用い、500〜5000mJ/cm2 、好ましくは2000〜3000mJ/cm2 の照射線量で巻回体の側端面に照射する。照射線量が500mJ/cm2 に満たない場合には、上記紫外線反応性モノマーが充分に反応せず、巻回体の側端面の粘着剤が非粘着化されないことがある。また、照射線量が5000mJ/cm2を越えると、粘着剤層の非粘着化領域が大きくなり、粘着テープとしての粘着領域が少なくなってしまう恐れがあり好ましくない。
【0027】
一方、加熱処理としては、電気乾燥器(ニクロム線、白金線など)、ホットプレート(電球)などを用いた加熱処理のほか、赤外線照射による処理を行うことができる。加熱処理の場合には、50〜200℃、好ましくは60〜120℃の雰囲気下で、1〜60秒、好ましくは10〜20秒程度加熱処理を行えばよいが、加熱温度の制御のしやすさなどの点から赤外線照射装置による処理が好ましい。
【0028】
赤外線照射による処理の場合、市販の赤外線照射装置、例えば近紫外線ランプIRE−N−020−1−003(アイグラフィックス社製)などを用い、200V、2kW、発光長500mmのランプを用い、500〜2000mJ/cm2 、好ましくは1000〜1800mJ/cm2 の条件で赤外線を巻回体の側端面に照射する。照射線量が500mJ/cm2 に満たない場合には、上記熱反応性モノマーが充分に反応せず、巻回体の側端面の粘着剤が非粘着化されないことがある。また、照射線量が2000mJ/cm2 を越えると、粘着剤層の非粘着化領域が大きくなり、粘着テープとしての粘着領域が少なくなってしまう恐れがあり好ましくない。
【0029】
なお、粘着剤層の組成や粘着剤層の厚み、処理液の組成などによって、紫外線や赤外線を同一の線量で照射しても非粘着化される領域の大きさが異なるので、巻回体の側端面からその内側方向に向かって1〜6μmの厚さで粘着剤層が非粘着処理されるように、上記範囲内で適宜照射線量を設定する必要がある。
【0030】
このように本発明においては、粘着テープ巻回体の側端面を特定の処理液にて特定の厚さで非粘着化処理を行なっているので、巻回体の側端面にホコリが付着したり、側端面同士の固着や糊のはみ出しを防止することができる。
【0031】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示して、さらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の応用、変形ができるものである。また、以下において、「部」、および「%」は「重量部」および「重量%」を意味する。
【0032】
実施例1
窒素雰囲気下でアクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部、アクリル酸5重量部を酢酸エチル中で共重合して得られたアクリル系共重合体を得、この共重合体100部に対して、トリオレイン酸ソルビタン66.7部、架橋剤として多官能性イソシアネート(コロネートHL、日本ポリウレタン社製)0.14部を加えて粘着剤溶液を調製した。
【0033】
この粘着剤溶液を、片面にシリコーン樹脂によって剥離処理を施した剥離紙の処理面に、乾燥後の厚みが50μmになるように塗布し、100℃で3分間乾燥して、粘着剤層を作製した。
【0034】
次に、ポリエチレンとエチレン−酢酸ビニル共重合物を混合した樹脂を、厚さ100μm、幅1250mm、長さ7000mmのシート状に製膜した支持体の片面に、上記にて作製した粘着剤層を転写、積層して粘着シートを作製し、剥離紙を剥がしながら紙製の円筒形をした巻芯に巻き取り、粘着シート巻回体を作製した。
【0035】
次いで、作製した巻回体を60℃で3日間加温熟成させた後、12mm幅に裁断して、粘着テープ巻回体を得た。
【0036】
一方、紫外線反応開始剤としてのテレフタルアルデヒド3.9部、紫外線反応性モノマーとしてのトリメチロールプロパントリアクリレート3.9部を、トルエン中で混合、溶解して紫外線反応性モノマー溶液を調製し、乳化剤としてのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル4.7部、ジアルキルスルホコハク酸エステルナトリウム塩1.2部の混合水溶液と混合、攪拌して紫外線反応性モノマーのエマルジョンを作製した。
【0037】
さらに、赤外線反応開始剤としてのシリコーンCAT−PM−10エマルジョン(信越化学工業社製)1部と、赤外線反応性モノマーとしてのシリコーンX−52−195(信越化学工業社製)20部を混合、攪拌して赤外線反応性モノマーのエマルジョンを作製した。
【0038】
上記紫外線反応性モノマーエマルジョン314部(モノマー量換算で10部)と、赤外線反応性モノマーエマルジョン35部(モノマー量換算で10部)を混合した処理液60mgを上記粘着テープ巻回体の側端面に塗布(片面30mg)し、紫外線3000mJ/cm2 、赤外線1400mJ/cm2 を照射して、本発明の巻回体を作製した。
【0039】
比較例1
実施例1において、塗布する処理液の量を60mgから10mgにした以外は、実施例1と同様にして粘着テープ巻回体を作製した。
【0040】
比較例2
実施例1において、紫外線照射線量を3000mJ/cm2 から500mJ/cm2 に変更し、赤外線も照射しなかった以外は、実施例1と同様にして粘着テープ巻回体を作製した。
【0041】
比較例3
実施例1において、処理液の塗布による非粘着化処理を行なわなかった以外は、実施例1と同様にして粘着テープ巻回体を作製した。
【0042】
比較例4
実施例1において、塗布する処理液の量を60mgから100mgにし、紫外線照射線量を3000mJ/cm2 から6000mJ/cm2 に変更した以外は、実施例1と同様にして粘着テープ巻回体を作製した。
【0043】
比較例5
実施例1において、紫外線照射処理を行なわず、赤外線照射処理(加熱処理)のみを行なった以外は、実施例1と同様にして粘着テープ巻回体を作製した。
【0044】
上記実施例および比較例にて作製した粘着テープ巻回体について、以下に示す評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
【0045】
<非粘着化領域の厚み測定>
各粘着テープ巻回体の側端面に2%ルテニウム酸による染色処理を1時間行い、凍結切断法によって、粘着テープ巻回体の断面をFE−SEM(日立製作所社製、S−4000、加速電圧15V)を用いて観察すると共に、XMAを用いて元素分析を行なった。
【0046】
元素分析にてケイ素を検出することによって、ライン分析でケイ素が検出された範囲をFE−SEMの倍率により換算して、最大厚みと最小厚みを求めた。
【0047】
<炭法のよる側端面の非粘着性測定>
乳鉢で微細化された炭粉末上に、各粘着テープ巻回体の側端面を静置し、1分間放置後、粘着テープ巻回体を持ち上げ、この巻回体側端面に触れずに炭粉末を払い落とした。付着している炭粉末の量を付着面積で目視観察し、10%以下を「○」、10%を超える面積に付着している場合を「×」として判定した。
【0048】
<側端面の固着防止効果>
各粘着テープ巻回体の側端面同士を重ね合わせて、250gの荷重で1分間圧着後、上側の粘着テープ巻回体を持って持ち上げた。このとき、粘着テープ巻回体が固着して、下側の粘着テープ巻回体が持ち上がった場合には「×」、持ち上がらなかった場合には「○」として判定した。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から明らかなように、実施例品は、その側端面から1〜6μmの厚み(深さ)で非粘着領域が形成されており、炭微粉末の付着がほとんどなく、側端面同士の固着を防止できるものであった。一方、比較例1では非粘着領域の形成があるものの充分な厚みで形成されていないので、炭微粉末の付着性において充分な効果が得られず、比較例2および比較例3では非粘着領域の形成が不充分であるために、炭微粉末付着性や側端面同士の固着性において満足できる効果を得ることができなかった。
【0051】
また、比較例4は非粘着領域の形成が充分に形成されているので、炭付着性や固着性は良好であったが、粘着性の点で実施例1のものと比べて劣るものであった。(実施例1:100g/12mm幅(対ベークライト板)、比較例4:80g/12mm幅(対ベークライト板))。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、粘着テープ巻回体の側端面からその内側方向において、1〜6μmの厚みで非粘着処理が施されているので、側端面付近にある粘着剤層の流動化が防止され、ホコリの付着を防止すると共に、粘着テープ巻回体の側端面同士の固着を防止することができる。
【0053】
特に、本発明の粘着テープ巻回体は、巻回体の側端面に紫外線反応性モノマーおよび熱反応性モノマーの混合物を塗布し、紫外線照射および加熱処理を行なうという比較的簡単な方法によって作製することができるので、汎用性が高いものである。
Claims (1)
- 支持体の片面もしくはその両面に粘着剤層が積層された粘着テープがロール状に巻回された粘着テープ巻回体であって、当該粘着テープ巻回体の側端面に露出する粘着剤層が、側端面からその内側方向に向かって1〜6μmの厚さで非粘着処理されており、非粘着処理が、粘着テープ巻回体の側端面への紫外線反応性モノマーおよび熱反応性モノマーの混合物の塗布後、紫外線照射および加熱処理、もしくは紫外線照射および赤外線照射処理を施していることを特徴とする粘着テープ巻回体。
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