JP4717192B2 - 二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネシウム−ニッケル合金を主材とする負極を用いた二次電池およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、大気中に含まれるCO2ガス量が増加しつつある為、温室効果により地球の温暖化が生じると予測されている。このため、CO2ガスを多量に排出する火力発電所は、新たに建設することが難しくなってきている。したがって、火力発電所などの発電機にて作られた電力の有効利用として、夜間電力を一般家庭に設置した二次電池に蓄えて、これを電力消費量が多い昼間に使用して負荷を平準化する、いわゆるロードレベリングが提案されている。また、大気汚染物質を排出しないという特徴を有する電気自動車には、必須の高エネルギー密度の二次電池の開発が期待されている。さらに、ブック型パーソナルコンピューター、ワードプロセッサー、ビデオカメラ及び携帯電話などのポータブル機器の電源用途では、小型・軽量で高性能な二次電池の開発が急務になっている。
【0003】
このような状況下で、高密度に水素を吸蔵する水素吸蔵合金をアルカリ二次電池の負極として利用し、高容量な二次電池いわゆるニッケル−水素化物電池(以下、ニッケル−水素化物電池と呼称することにする)が実用化されてきている。
【0004】
水素吸蔵合金負極用の水素吸蔵合金としては、Mm(Ni−Co−Mn−Al)5 に代表されるミッシュメタル系合金、Ti−Zr−Ni−V−Cr−Co−Mnに代表される遷移金属系合金、Mg2NiやMgNiのマグネシウム−ニッケル合金が研究され、ミッシュメタル系合金と遷移金属系合金が電極材として実用化されている。
【0005】
マグネシウム−ニッケル合金においては、第37回電池討論会(The 37th Battery Symposium in Japan)389ページ(1996年)にメカニカルグラインディング法で調製した非晶質相を有するMg2Ni合金とNiの複合材粉末から形成された負極のニッケル−水素電池で、25℃の温度下で充放電サイクル1回目で750mAh/gという高放電容量が得られる発表がされているが、充放電サイクルとともに放電容量が急激に低下して、安定に高放電容量を有するマグネシウム−ニッケル合金電極は得られていない。また、マグネシウム金属粉末とニッケル金属粉末を原料にメカニカルアロイングという手法で調製したマグネシウム−ニッケル合金から形成された負極を用いたニッケル−水素電池においても、30℃の温度下で高い放電容量が得られているが、やはり充放電サイクルとともに放電容量が急激に低下することが報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、負極活物質材料にマグネシウム−ニッケル合金を使用した負極から形成される二次電池において、充放電サイクル劣化のより少ない二次電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも電気化学反応で水素を吸蔵放出する非晶質相を有する相を含むマグネシウム−ニッケル合金を主構成成分とする負極、アルカリ電解質及び正極から構成される二次電池において、負極の上記マグネシウム−ニッケル合金表面が、被覆層によって覆われており、該被覆層が少なくともマグネシウム元素に加えて、アルミニウム、インジウム、珪素、ゲルマニウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、イットリウム、亜鉛、鉄、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウムから選択される少なくとも一種類以上の元素から成る水和酸化物層もしくは水酸化物層から構成されていることを特徴とする二次電池を提供するものである。
【0009】
上記の水和酸化物を化学式で示すと、Mgyzx・nH2Oで表わされる。また、水酸化物を化学式で示すと、Mgyz(OH)xで表わされる。ただし、式中のAは、アルミニウム、インジウム、珪素、ゲルマニウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、イットリウム、亜鉛、鉄、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウムからから成る群から選択される一種類以上の元素を示し、nはゼロより大の数値、x,y,zはいずれも1以上の数値を示す。
【0010】
また、前記水酸化マグネシウムの生成反応の進行を抑制する被覆層が、少なくともマグネシウム元素とアルミニウム元素、マグネシウム元素と珪素元素、もしくはマグネシウム元素とアルミニウム元素と珪素元素から成る、水和酸化物層もしくは水酸化物層から構成されることが好ましい。
【0011】
前記水和酸化物層もしくは水酸化物層が、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩化物、フッ化物から選択される一種類以上の塩を含む分子構造の複合化合物から構成されることが好ましい。
【0012】
上記の炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩化物、フッ化物との複合化合物のうち、水和酸化物の複合化合物を化学式で示すと、Mgyzx・(CO3a・(NO3b・(SO4c・(PO4d・Cle・Ff・nH2Oが挙げられ、また水酸化物の複合化合物を化学式で示すと、Mgyz(OH)x・(CO3a・(NO3b・(SO4c・(PO4d・Cle・Ffが挙げられる。式中のa,b,c,d,e,fは、いずれもゼロ以上の数値を示す。また、式中のAは、前述のアルミニウム、インジウム、珪素、ゲルマニウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、イットリウム、亜鉛、鉄、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウムからから成る群から選択される一種類以上の元素を示す。
【0013】
前記被覆層が、非晶質相を有する相を含むことが好ましい。
【0014】
また、本発明は、上記二次電池の製造方法を提供するものである。
即ち、本発明は、上記の二次電池の製造方法であって、非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金を少なくとも金属アルミニウムで被覆する工程と、該工程の後に反応液中に浸漬処理して負極を作製する工程と、を含むことを特徴とする二次電池の製造方法である。
【0015】
前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金の被覆を、非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末に少なくとも金属アルミニウム粉末を機械的に混合することで行なうことが好ましい。
【0017】
前記反応液が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、三塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化鉄、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硝酸リチウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、リン酸塩、クロム酸塩から選択される一種類以上の塩を含有した溶液であることが好ましい。
【0018】
前記反応液が、水溶液またはアルコール溶液から選択される溶液であることが好ましい。
前記アルミニウム被覆処理を施した非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から電極を形成した後、加圧水蒸気処理することが好ましい。
【0019】
前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から形成した電極もしくは前記被覆処理を施した非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から形成した電極をアノード(陽極)として、電解液中でアノードと対極との間に電圧を印加して、陽極酸化処理を行なう工程を含むことが好ましい
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい形態を、図1および図2を参照して説明する。
図1は、本発明の二次電池を示す概略断面構成図である。図1において、101は負極102の被覆層で、103は正極、104はイオン伝導体、105は負極端子、106は正極端子、107は電槽(電池ハウジング)である。また、図2は、本発明の二次電池の負極102に使用する電極構造体の一例の概略断面図である。図2において、200は集電体、201はマグネシウム−ニッケル合金粉末、202は被覆層、203は導電補助材、204は電極(負極)材料層、205は電極構造体(負極)である。
【0022】
本発明に用いるイオン伝導体104では、水素イオンの伝導体であることが好ましい。上記イオン伝導体の形態としては、溶媒に電解質を溶解させた電解液を多孔性のセパレータに保持させたもの、固体の電解質、ゲル化して固形化した電解液が使用できる。
【0023】
図2においては電極材料層204は集電体200の片面に形成されているが、電池の種類によっては両面に形成されていてもよい。図2の電極構造体は、集電体200上に、被覆層202で覆われたマグネシウム−ニッケル合金粉末201と導電補助材203から電極材料層204を形成して作製されている。なお、被覆層(101、202)は、アルカリ金属の水酸化物の水溶液に溶解せず安定で、マグネシウム−ニッケル合金とアルカリ金属の水酸化物の水溶液との接触による水酸化マグネシウムの生成反応の進行を抑制し、水素もしくは水素イオンの通過が可能な、水和酸化物や水酸化物、アイオノマーを原料にしたポリマーなどの絶縁体材料から成っている。したがつて、この電極構造体205を図1の負極に使用することで、水酸化マグネシウムの生成反応の進行を抑制し、マグネシウム−ニッケル合金の水素吸蔵能の低下を抑えた高容量のアルカリニ次電池を作製することが可能になる。
【0024】
上記被覆層の厚みは、5nmから1μmの範囲であることが好ましく、10nmから0.5μmの範囲であることがより好ましい。充電時には、負極集電体もしくは導電補助材近辺で水素イオンが電子を受け取り、原子状もしくは分子状水素になり、この水素が被覆層を通過してマグネシウム−ニッケル合金中に水素化物として貯蔵される。上記被覆層の実質的な厚みが1μmを越えると、充電時に水素が通過しにくくなるために、電流密度を上げた高率充電では、貯蔵される水素が減少し、放電量が低下することになる。
【0025】
(非晶質相含有マグネシウム−ニッケル水素吸蔵合金の調製)
本発明では水素吸蔵能がある、非晶質相を有したマグネシウム−ニッケル合金を用いる。上記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金の調製方法の一例としては、高周波融解法等により作製したMg2Ni合金の粉末にNi粉末を混合し、遊星ボールミル、振動ミルなどの粉砕機にかけて調製する方法が挙げられる。他には、アトマイズ法やスパッタリング法も適用可能である。上記非晶質相は、X線回折分析によリブロードなピークもしくはピークの無いX線回折チャート(回折角に対する回折強度のチャート)が得られるか、電子線回折分析でハローパターンが得られることによって確認することができる。
【0026】
図6は、高周波融解法等により作製したMg2Ni合金の粉末にNi粉末を混合したもの(処理前)と、この混合物を遊星ボールミルで処理して非晶質化したマグネシウム−ニッケル合金(処理後)のX線回折チャートの一例である。
【0027】
[負極]
本発明の二次電池の負極は、少なくとも非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末より形成され、該合金粉末がアルカリ金属の水酸化物の水溶液に溶解せず安定で、マグネシウム−ニッケル合金とアルカリ金属の水酸化物の水溶液との反応で水酸化マグネシウムの生成を進行させない、水素もしくは水素イオンの通過が可能な、絶縁材料から成る被覆層で被覆されている。この負極を使用した本発明の二次電池では、負極と電解液のアルカリ水溶液との反応が抑えられ、本来の非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末の高水素吸蔵能の劣化が抑えられ、高容量のアルカリ二次電池の作製が可能になる。
【0028】
また、本発明の二次電池の負極は、少なくとも、非晶質層を有するマグネシウム−ニッケル合金と集電体から構成され、非晶質層を有するマグネシウム−ニッケル合金は集電体上に配置されるか、もしくはエキスパンドメタルやパンチングメタルのような集電体の隙間に配置されている。図2は前者の場合を示したものである。
【0029】
さらに、負極は非晶質層を有するマグネシウム−ニッケル合金と集電体以外にも、導電性を高めるための導電補助材や、成形を容易にするための結着剤を適宜添加して形成することも好ましい。
【0030】
本発明の二次電池の負極においては、少なくとも上記負極の原料となる非晶質層を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末の表面が、アルカリ金属の水酸化物水溶液に溶解せず、水酸化物水溶液との接触で生成する水酸化マグネシウムの発生を抑制する、材料で被覆されているか、非晶質層を有するマグネシウム−ニッケル合金と集電体から構成された負極表面が、アルカリ金属の水酸化物水溶液に溶解せず、水酸化物水溶液との接触で生成する水酸化マグネシウムの発生を抑制する、材料で被覆されている。図2は、前記材料で表面被覆された非晶質層を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末に、導電補助材を加えて、集電体上に電極材料層を形成した場合の負極の断面を模式的に示したものである。
【0031】
本発明のより具体的な二次電池の作製方法のポイントとしては、(i)非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から形成した負極を少なくとも被覆する、(ii)非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末を被覆して負極を作製する、(i)と(ii)を組み合わせて負極を作製する、の三種類から選択される工程を含むところにある。
【0032】
上記被覆処理を施すより具体的な作製の一例として、アルミニウム元素を含む水和酸化物層もしくは水酸化物で被覆する場合、前記方法にて調製した非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末、もしくは前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末に少なくともアルミニウム金属を被覆した金属粉末に、必要に応じて導電補助材、結着剤を添加して、集電体上に、非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から成る電極層を形成した電極構造体を作製し、そのまま二次電池の負極として使用するか、または予めこの電極構造体をアルカリ水溶液などの反応液に浸漬処理して水和酸化物層もしくは水酸化物層から構成される皮膜で被覆した後に二次電池の負極として電池ハウジングに組み込む方法が挙げられる。
【0033】
前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末へのアルミニウムを含む金属の被覆は、合金粉末に金属アルミニウムを少なくとも含む金属粉を添加して、遊星ボールミルや振動ミルなどの粉砕装置にて粉砕混合する、あるいは蒸着することによって得られる。この粉砕条件は、前記マグネシウム−ニッケル合金の非晶質化条件より緩やかな、すなわちメカニカルグラインディング条件もしくはメカニカルアロイング条件より緩やかな条件の、(回転数や振動数、または処理時間を抑えた)表面改質条件で行なうのがより好ましい。上記アルミニウム金属を被覆した非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から成る電極構造体は、二次電池の電解液に使用するアルカリ水溶液と反応して水和酸化物層もしくは水酸化物層の皮膜が形成される。皮膜形成を促進させるために、作製した二次電池を40℃から90℃の熱処理をすることが好ましい。
【0034】
上記前処理の方法としては、前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から成る電極構造体を反応溶液に浸して処理を行なう方法と、この電極構造体をアノードとして電解液中で陽極酸化反応処理を行なう方法がある。
【0035】
上記反応溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、三塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化鉄、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硝酸リチウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、リン酸塩、クロム酸塩、から選択される一種類以上の塩を含有した水溶液、もしくはアルコール溶液を用いることができ、処理温度としては40℃以上で100℃以下の範囲の温度であることが好ましい。これらの反応溶液に浸して処理することによって、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩化物、フッ化物から選択される一種類以上の塩を含む分子構造の複合水和酸化物層もしくは複合水酸化物層の皮膜が非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末表面に形成できる。
【0036】
陽極酸化に用いる電解液としては、水酸化カリウムKOH−弗化カリウムKF−リン酸ナトリウムNa3 PO4 −水酸化アルミニウムAl(OH)3 −イオン交換水の混合水溶液、硫酸アンモニウム(NH42 SO4 −重クロム酸ナトリウムK2 Cr27 −アンモニア水−イオン交換水の混合水溶液などが挙げられる。
【0037】
また、前述のような被覆処理を施さない場合には、水和酸化物層もしくは水酸化物層皮膜を形成させるための添加物として、二次電池の電解液に一般式xM2O・yAl23 ・zH2 O(z=0も含む)で表されるアルミン酸カリウムやアルミン酸ナトリウムに代表されるアルミン酸塩等を添加する必要がある。
【0038】
その他の方法としては、圧力容器等に少なくとも水と前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から形成した電極構造体を入れて、加熱して電極構造体の非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末表面を加圧水蒸気中で酸化させて水和酸化物層もしくは水酸化物層の皮膜を形成する方法もある。
【0039】
さらに、被覆層の材料としてポリマーも使用でき、ポリマーとしては、共有結合とイオン結合を有したポリマーであるアイオノマーが好ましい。
アイオノマーとしては、共有結合部を形成するモノマーとイオン結合部を形成するモノマーの共重合体が好ましく、共有結合部を形成するモノマーとしては、メチルメタクリレート、アクリロニトリルなどが挙げられ、イオン結合部を形成するモノマーを形成するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などが挙げられる。これらの共有結合部を形成するモノマーとイオン結合部を形成するモノマーを共重合して、共重合体を形成した後に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリで中和して、アイオノマーを得る。さらに、上記重合時に、二つ以上の不飽和結合を有する、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタデカンジオールジアクリレート、などのジビニル化合物やトリビニル化合物を架橋剤として混合して、重合架橋することにより、ゲル化ポリマーが得られる。
【0040】
上記ポリマーは、二次電池に用いるアルカリ水溶液の電解液に不溶で反応しないものが好ましく、特に架橋した親水性ポリマーであることがより好ましい。
【0041】
上記ポリマーでの電極の被覆方法としては、上記ポリマーをスパッタリングで蒸着するか、あるいは上記ポリマーの溶融液もしくは溶剤に溶解させた溶液を塗布する方法、上記ポリマーの原料となるモノマーを塗布した後に重合させてポリマーで被覆させる方法などがある。
【0042】
上記導電補助材の材質としては、非晶質相を有するカーボンや黒鉛などの炭素材、ニッケル、銅、銀、インジウム、スズから選択される一種類以上の材料を使用することができる。上記導電補助材の形状としては、鱗片状(フレーク状)、球状、フィラメント状、針状、スパイク状などから選択される一種類以上の粉末を使用することができる。
【0043】
上記集電体としては、発泡ウレタンなどの三次元網目構造を持ったシート状の高分子樹脂表面をメッキなどの手法でニッケルなどの金属膜で被覆し焼成によって樹脂を分解除去して得られる発泡金属、炭素繊維のフェルトにメッキなどの手法でニッケルなどの金属膜で被覆して得られる発泡金属、ニッケルなどの金属繊維を不織布状にしたもの、ニッケル微粉末を焼結したもの、ニッケルあるいはニッケルメッキした穿孔薄鋼板などのパンチングメタルやエキスパンドメタル、ニッケル箔、ニッケルメッキした金属箔などが用いられる。
【0044】
上記結着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフッ化ビリニデンやテトラフルオロエチレンポリマーなどのフッ素樹脂、メチルセルロースやカルボキシメチルセルロースなどのセルロース類などが挙げられる。
【0045】
[正極]
正極材料としては、水酸化ニッケル、二酸化マンガン、空気極用炭素材や遷移金属や遷移金属酸化物などから成る触媒等が用いられる。上記正極材料は、必要に応じて、導電補助材、結着剤を適宜添加して、集電体上に電極層を形成して正極が作製される。
【0046】
代表例として、正極材料に水酸化ニッケルを使用する場合の正極の具体的な作製方法としては、水酸化ニッケル粉を結着剤と混合し溶媒を添加してスラリーを調製し、多孔性の集電体中に充填するか、水酸化ニッケル粉を結着剤で直接集電体に結着させるかして、正極を作製する方法が挙げられる。また、ニッケル粉末と結着剤溶液を混合して調製したスラリーをニッケルメッキした穿孔薄鋼板に塗布した後、焼結して得られる焼結ニッケル基板を、ニッケル塩溶液に浸漬しニッケル塩を充填し、アルカリ溶液を反応させて水酸化ニッケルを生成させ、水酸化ニッケルを充填した焼結ニッケル基板の正極も本発明の負極と組み合わせて本発明の二次電池を構成することができる。
【0047】
集電体は、充放電時の電極反応で消費する電流を効率よく供給するあるいは発生する電流を集電する役目を担っている。したがって、集電体を形成する材料としては、電導度が高く、かつ電池反応に不活性な材質が望ましい。
【0048】
上記多孔性の集電体としては、発泡ウレタンなどの三次元網目構造を持ったシート状の高分子樹脂表面をメッキなどの手法でニッケルなどの金属膜で被覆し焼成によって樹脂を分解除去して得られる発泡金属、炭素繊維のフェルトにメッキなどの手法でニッケルなどの金属膜で被覆して得られる発泡金属、ニッケルなどの金属繊維を不織布状にしたもの、ニッケル微粉末を焼結したものが用いられる。その他にはニッケルあるいはニッケルメッキした穿孔薄鋼板などのパンチングメタルやエキスパンドメタル、ニッケル箔、ニッケルメッキした金属箔などが用いられる。
【0049】
上記結着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフッ化ビリニデンやテトラフルオロエチレンポリマーなどのフッ素樹脂、メチルセルロースやカルボキシメチルセルロースなどのセルロース類などが挙げられる。
【0050】
(電池の形状と構造)
本発明の二次電池の形状としては、例えば、扁平形、円筒形、直方体形、シート形などがある。又、電池の構造としては、例えば、単層式、多層式、スパイラル式などがある。その中でも、スパイラル式円筒形の電池は、負極と正極の間にセパレータを挟んで巻くことによって、電極面積を大きくすることができ、充放電時に大電流を流すことができるという特徴を有する。また、直方体形やシート形の電池は、電池を収納する機器の収納スペースを有効に利用することができる特徴を有する。
【0051】
以下では、図3、図4および図5を参照して、電池の形状と構造についてより詳細な説明を行う。図3は単層式扁平形(コイン形)電池の断面図であり、図4はスパイラル式円筒形電池の断面図を、図5は直方体形電池の断面構造を表している。これらの電池は基本的には図1と同様な構成で、負極、正極、電解質・セパレータ、電池ハウジング、出力端子などから成る。
【0052】
図3と図4と図5において、301と403と501は負極活物質層から成る負極、303と406と503は正極活物質層から成る正極、304と408と505は負極端子(負極キャップまたは負極缶)、305と409と506は正極端子(正極缶または正極キャップ)、302と407と507はイオン伝導体(セパレータ・電解液)、306と410はガスケット、401は負極集電体、404は正極集電体、411は絶縁板、412は負極リード、413は正極リード、414と514は安全弁で、509は電池ハウジング(電槽)である。
【0053】
(電解質)
一般的には、溶媒に電解質を溶かした電解液を、多孔性のセパレータに保液させて使用する。
電解質の導電率は、25℃における値として、好ましくはl×10-3S/cm以上、より好ましくは5×10-3S/cm以上であることが必要である。
【0054】
電解質としては、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよびこれらの混合塩が挙げられる。通常、上記電解質を水に溶解したアルカリ水溶液を電解液として使用する。
【0055】
上記電解液の漏洩を防止するために、負極材料のマグネシウム−ニッケル合金とアルカリ水溶液との反応を抑えるためにも、ゲル化することは好ましい。
ゲル化剤としては電解液の溶媒を吸収して膨潤するようなポリマーを用いるのが望ましい。このようなポリマーとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。
【0056】
(セパレータ)
本発明におけるセパレータは、負極と正極の短絡を防ぐ役割がある。また、電解液を保持する役割を有する場合もある。
【0057】
セパレータは、電解質イオンが移動できる細孔を有し、かつ電解液に不溶で安定である必要がある。したがって、セパレータとしては、例えば、ガラス、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、フッ素樹脂、ポリアミドなどの不織布あるいはミクロポア構造の材料が好適に用いられる。上記、ポリオレフィンやフッ素樹脂の材質のセパレータは、電解液とのぬれ性を高めるために親水処理が施されていることが好ましい。親水処理は、水素プラズマ、酸素プラズマ、フッ素プラズマなどのプラズマ照射による処理、オゾン照射の処理、コロナ放電処理、あるいは化学薬品による処理によっても簡単に行うことができる。
【0058】
また、微細孔を有する金属酸化物フィルム、又は、金属酸化物を複合化した樹脂フィルムも使用できる。
【0059】
(電池ハウジング(電槽))
本発明におけるアルカリ二次電池のハウジング(電槽)としては、電池の出入力端子が電池ハウジング(電槽)を兼ねている場合、すなわち図3と図4の電池の304、305、408、409の材料としては、鋼板やステンレススチール板が好適に用いられる。特に、チタンクラッドステンレス板や銅クラッドステンレス板、ニッケルメッキ鋼板などが多用される。
【0060】
電池の出入力端子が電池ハウジング(電槽)を兼用しない図5の509の場合には、電池ハウジング(電槽)の材質としては、ステンレススチール以外にも亜鉛などの金属、ポリプロピレンなどのプラスチック、又は金属若しくはガラス繊維とプラスチックの複合材が挙げられる。
【0061】
(安全弁)
本発明の電池には、電池の内圧が高まった時の安全対策として、安全弁(414,514)が備えられている。安全弁としては、例えば、ゴム、スプリング、金属ボール、破裂箔などが使用できる。
【0062】
(ガスケット)
本発明におけるガスケット(306,410)の部材としては、例えば、フッ素樹脂,ポリアミド樹脂,ポリスルフォン樹脂,ポリオレフィン樹脂,各種ゴムが使用できる。電池の封口方法としては、図3と図4のようにガスケットを用いた「かしめ」以外にも、ガラス封管,接着剤,溶接,半田付けなどの方法が用いられる。
【0063】
また、図4の絶縁板(411)の材料としては、各種有機樹脂材料やセラミックスが用いられる。
【0064】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1から11までは本発明の電極の形成方法及び二次電池の作製に関して、例でもって説明した。なお、実施例並びに比較例の電池では、図3と同様のコイン形電池を作製した。
【0065】
実施例1
(1)水素吸蔵合金の調製
高周波融解法にて作製し、粉砕して得られた粒度が80メッシュ以下のマグネシウム−ニッケル合金Mg2Ni粉と、平均粒径10ミクロン以下のニッケル粉をモル比で1:1に混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下17Gの加速度で2時間粉砕して、マグネシウム−ニッケル合金粉末を得た。得られた合金粉末は、図6に示すX線回折チャートから非晶質構造を有することがわかった。こうして得られた合金粉末に、アルミニウム粉末を非晶質性のマグネシウム−ニッケル合金のマグネシウム元素に対して1:4の原子比で混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下10Gの加速度で15分間処理して、マグネシウム−ニッケル−アルミニウム複合体粉末を得た。X線マイクロアナライザーによる複合体粉末の粒子断面の元素分析の結果から、アルミニウムは粒子の表面層にのみ分布していることが確認された。
【0066】
別途、上記操作で得られたマグネシウム−ニッケル−アルミニウム複合体粉末を電池の電解液に使用する、1M(モル/リットル)の水酸化リチウムLiOHを含有した7M(モル/リットル)の水酸化カリウムKOH水溶液に浸漬し、60℃に加温して15時間反応させた後、水洗乾燥し、CuKαl線の広角X線回折分析を行なった。得られたX線回折チャートを図7に示した。図7には回折角2θ=18.6°および38.0°付近に発現する水酸化マグネシウムMg(OH)2帰属の回折ピークは観察されなかった。電解液に更に長時間浸漬しても、水酸化マグネシウムMg(OH)2帰属の回折ピークは認められなかった。また、図7には電解液との処理で、新たに、アルミニウム−マグネシウム複合水酸化物に帰属されるピークが観察された。
【0067】
(2)負極の作製
(1)で得られたマグネシウム−ニッケル−アルミニウム複合体粉末に、導線補助材としての銅粉末を複合体粉末に対して1:3の重量比で混合し、プレス機で12トン/cm2のプレス圧でディスク状に加工して負極を作製した。なお、上記プレス加工で導電補助材の柔らかい金属の銅粉末同士は接合され、銅のマトリックス中に上記複合体粉末が分散した電極が形成される。この電極中のプレスで接合された銅は集電体として機能する。言い換えれば、得られた電極は、多孔質の銅の集電体中に活物質である上記複合体粉末が埋め込まれた構造になる。
【0068】
(3)負極の処理
(2)で作製した負極を、電解液に用いるものと同じアルカリ水溶液に浸漬して処理を行った。
なお、処理後の負極のX線回折分析の結果、合金に帰属されるブロードな回折ピーク及び銅の回折ピーク以外に、マグネシウム−アルミニウムの複合水酸化物に帰属される回折ピークが発現していることが判明した。
【0069】
(4)正極の作製
水酸化ニッケル粉92重量%、酸化コバルト粉8重量%を混合後、結着剤としてカルボキシメチルセルロースの0.5重量%の水溶液を用いてペーストを得る。このペーストを厚さ1.5mm、単位面積当たり400g/m2 、孔径200ミクロン、多孔度95%の発泡状ニッケル基板に充填塗着し、120℃にて1時間乾燥した。得られた電極は、加圧して厚さを0.8mmに調整した。次いで、所定の大きさに打ち抜いて正極を得た。
【0070】
(5) 電解液の調製
1M(モル/リットル)の水酸化リチウムLiOHを含有した、7M(モル/リットル)の水酸化カリウムKOH水溶液を電解液に使用した。
【0071】
(6) セパレータの用意
親水処理を施されたポリプロピレン不織布を使用した。
【0072】
(7) 電池の組み立て
正極缶305に正極303とセパレータを挿入し、ポリプロピレン製のガスケット306を装着し、電解液を注入し、負極301をセパレータの上に積層し、正極303と負極301間に圧力がかかるように図3には不図示のステンレススチール製のスペーサを挟み、負極キャップ304をかぶせ、かしめ機で正極缶と負極キャップをかしめて密閉して電池を得た。この電池は負極の容量を正極に比べて大きくした正極容量規制の電池とした。
【0073】
実施例2
実施例1の(1)において、以下の方法にて負極の水素吸蔵合金の調製を行ったことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0074】
(1)水素吸蔵合金の調製
平均粒径10ミクロン以下のマグネシウム粉と、平均粒径10ミクロン以下のニッケル粉をモル比で1:1に混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下5Gの加速度で30時間粉砕して、マグネシウム−ニッケル合金粉末を得た。得られた合金粉末は、X線回折による分析結果から実施例1と同様、非晶質構造を有することがわかった。こうして得られた合金粉末に、アルミニウム粉末を非晶質性のマグネシウム−ニッケル合金のマグネシウム元素に対して1:4の原子比で混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下5Gの加速度で15分間処理して、マグネシウム−ニッケル−アルミニウム複合体粉末を得た。X線マイクロアナライザーによる複合体粉末の粒子断面の元素分析の結果から、アルミニウムは粒子の表面層にのみ分布していることが確認された。
【0075】
実施例3
実施例1の(1)において、以下の調製法で調製した以外は同様にして電池を作製した。
【0076】
(1)水素吸蔵合金の調製
高周波融解法にて作製し、粉砕して得られた粒度が80メッシュ以下のマグネシウム−ニッケル合金Mg2Ni粉と、平均粒径10ミクロン以下のニッケル粉をモル比で1:1に混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下17Gの加速度で2時間粉砕して、非晶質性のマグネシウム−ニッケル合金粉末を得た。こうして得られた合金粉末に、リチウム−アルミニウム(50:50)合金粉末を非晶質性のマグネシウム−ニッケル合金のマグネシウム元素に対して1:4の原子比で混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下10Gの加速度で15分間処理して、マグネシウム−ニッケル−リチウム−アルミニウム複合体粉末を得た。
【0077】
実施例4
実施例1の(3)において、負極のアルカリ水溶液浸漬の前処理を施さなかったことを除いて、実施例1と同様にして電池を作製した。
【0078】
実施例5
実施例1の(3)において、以下の負極の処理を施したことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0079】
(3)負極の処理
実施例1の(2)で作製した負極を、0.06M(モル/リットル)の塩化マグネシウムMgCl2 、0.03M(モル/リットル)の硫酸ナトリウムNa2 SO4 、0.002M(モル/リットル)の炭酸水素ナトリウムNaHCO3 を含有した混合水溶液に浸漬し、30分間煮沸処理を行つた後、イオン交換水で洗浄し乾燥した。
【0080】
処理後の負極の走査型電子顕微鏡による観察の結果、合金粒子表面には花弁状の皮膜が形成されていることがわかった。また、別途上記処理条件で長時間処理したものの元素分析及びX線回折分析の結果から、上記皮膜は塩素化合物、硫酸化合物、炭酸化合物を含有する、マグネシウム−アルミニウム−ナトリウムの水和複合酸化物からなることが確認された。
【0081】
実施例6
実施例1の(3)において、以下の負極の処理を施したことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0082】
(3)負極の処理
実施例1の(2)で作製した負極を、2.0M(モル/リットル)の水酸化ナトリウムNaOH、0.8M(モル/リットル)の塩化リチウムLiCl、0.25M(モル/リットル)の珪酸ナトリウムNa4 SiO4 を含有した混合水溶液に浸漬し、80℃で30分間処理した後、イオン交換水で洗浄し乾燥した。
【0083】
処理後の負極の走査型電子顕微鏡による観察の結果、合金粒子表面には皮膜が形成されていることがわかった。また、別途上記処理条件で長時間処理したものの元素分析及びX線回折分析の結果から、上記皮膜はLi約2%、Si約2%を含有するマグネシウム−アルミニウム−ナトリウム−リチウム−珪素の水和複合酸化物からなることが確認された。
【0084】
実施例7
実施例1の(3)において、以下の負極の処理を施したことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0085】
(3)負極の処理
実施例1の(2)で作製した負極を、1.0M(モル/リットル)の塩化カルシウムCaCl2 、0.03M(モル/リットル)の水酸化ナトリウムNaOHを含有した混合水溶液に浸漬し、30分間煮沸処理した後、イオン交換水で洗浄し乾燥した。
【0086】
処理後の負極の走査型電子顕微鏡による観察の結果、合金粒子表面には皮膜が形成されていることがわかった。また、別途上記処理条件で長時間処理したものの元素分析及びX線回折分析の結果から、上記皮膜は塩素化合物を含有する、マグネシウム−アルミニウム−ナトリウム−カルシウムの水和複合酸化物からなることが確認された。
【0087】
実施例8
実施例1の(3)において、以下の負極の処理を施したことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0088】
(3)負極の処理
実施例1の(2)で作製した負極を、1.0M(モル/リットル)の水酸化リチウムLiOH、1.0M(モル/リットル)の硝酸カリウムKNO3 を含有した混合水溶液に浸漬し、75℃で30分間処理した後、イオン交換水で洗浄し乾燥した。
【0089】
処理後の負極の走査型電子顕微鏡による観察の結果、合金粒子表面には皮膜が形成されていることがわかった。また、別途上記処理条件で長時間処理したものの元素分析及びX線回折分析の結果から、上記皮膜は硝酸化合物を含有する、マグネシウム−アルミニウム−リチウム−カリウムの水和複合酸化物からなることが確認された。
【0090】
実施例9
実施例1の(1)、(2)、(3)において、以下の操作で負極を作製処理したことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0091】
(1)水素吸蔵合金の調製
高周波融解法にて作製し、粉砕して得られた粒度が80メッシュ以下のマグネシウム−ニッケル合金Mg2Ni粉と、平均粒径10ミクロン以下のニッケル粉をモル比で1:1に混合し、遊星ボールミルにて、アルゴン雰囲気下17Gの加速度で2時間粉砕して、非晶質性のマグネシウム−ニッケル合金粉末を得た。
【0092】
(2)負極の作製
(1)で得られたマグネシウム−ニッケル合金粉末に、導電補助材として銅粉末を合金粉末に対して1:3の重量比で混合し、錠剤成形用のプレス機で12t/cm2のプレス圧でペレット状に加工して負極を作製した。
【0093】
(3)負極の処理
3.0M(モル/リットル)の水酸化カリウムKOH、0.6M(モル/リットル)の弗化カリウムKF、0.2M(モル/リットル)のりん酸ナトリウムNa3 PO4 、0.4M(モル/リットル)の水酸化アルミニウムAl(OH)3の混合水溶液を電解液として、先の(2)で調製したマグネシウム−ニッケル合金の電極をアノードとし、対極のカソードにはグラシーカーボンを用い、電流密度20mA/cm2で1時間通電して、陽極酸化反応による処理を施した。
【0094】
処理後の負極のX線回折分析の結果から、マグネシウム−アルミニウムの水和複合酸化物の生成が認められた。
【0095】
実施例10
実施例9の(3)において、以下の負極の処理を施したことを除いて実施例9と同様にして電池を作製した。
【0096】
(3)負極の処理
硫酸アンモニウム(NH42 SO4 :30g、重クロム酸ナトリウムK2 Cr27 :30g、アンモニア水2.5ml、イオン交換水11(リットル)の混合水溶液を電解液として、電解液の温度を50℃に保持して、先の(2)で調製したマグネシウム−ニッケル合金の電極をアノードとし、対極のカソードにはグラシーカーボンを用い、電流密度20mA/cm2で1時間通電して、陽極酸化反応による処理を施した。
【0097】
処理後の負極のX線回折分析の結果から、マグネシウムの水和複合酸化物の生成が認められた。
【0098】
実施例11
実施例1の(5)において、以下の電解液を用いたことを除いて実施例1と同様にして電池を作製した。
【0099】
(5)電解液の調製
lM(モル/リットル)の水酸化リチウムLiOH及び0.lM(モル/リットル)のアルミン酸ナトリウムNaAlO2を含有した、7M(モル/リットル)の水酸化カリウムKOH水溶液を電解液に使用した。
【0100】
比較例1
実施例9において、(3)の負極の処理を施すことなく、実施例9と同様にして電池を作製した。
【0101】
別途、実施例9(1)の操作で得られた非晶質マグネシウム−ニッケル合金粉末を電池の電解液に使用する、lM(モル/リットル)の水酸化リチウムLiOHを含有した7M(モル/リットル)の水酸化カリウムKOH水溶液に浸漬し、60℃に加温して15時間反応させた後、水洗乾燥し、CuKα1線の広角X線回折分析を行なった。得られたX線回折チャートを図8に示した。図8には回折角2θ=18.6°および38.0°付近に発現する水酸化マグネシウムMg(OH)2帰属の回折ピークが観察された。電解液に更に長時間浸漬すると、水酸化マグネシウムMg(OH)2帰属の回折ピーク強度の増加が認められた。
【0102】
電極(負極)の安定性の評価
実施例1から実施例10及び比較例1と同一の操作方法で別途作製し、種々の処理を施した負極を、電池に使用する前述の電解液に浸漬し、60℃に加温して15時間反応させた後、反応後のCuKα1線の広角X線回折の結果を比較して、回折角2θ=38.0°付近に発現する水酸化マグネシウムMg(OH)2の回折ピーク強度で、電解液に対する安定性を判定した。実施例1から実施例10の負極に発現する水酸化マグネシウムの回折ピークの強度を、各々比較例1の負極に発現する水酸化マグネシウムの回折ピーク強度比で規格化し、その結果を表1にまとめた。
【0103】
なお、本発明者らの研究では、水酸化マグネシウムが生成しやすい電極を負極に用いたニッケル−水素電池は、充放電サイクルを繰り返すと急激に電池容量が低下することがわかっている。
【0104】
【表1】
Figure 0004717192
【0105】
上記表1の結果から、本発明の電極(負極)では、電池のサイクル性能低下の主たる要因である水酸化マグネシウムの生成が抑制されていることがわかった。
【0106】
実施例4の負極には前処理を施さなかったが、電解液に対する安定性評価後には、実施例1と同様のマグネシウム−アルミニウム複合水酸化物に帰属される回折ピークが発現しており、水酸化マグネシウムの生成速度よりも速い速度でマグネシウム−アルミニウム複合水酸化物による皮膜が形成されることがわかった。
【0107】
電池の特性評価
通常試験としては、室温下で10時間率(0.1C)の定電流で電池容量の150%を充電し、充電終了後の休止時間をl時間、放電は20時間率(0.05C)の定電流で行い終止電圧を0.9Vとし、放電終了後の休止時間を1時間として、充放電サイクルを繰り返し、放電容量を計測した。
【0108】
本発明の負極を特徴とする電池の評価として、実施例1から実施例11と比較例1で作製した電池の1サイクル目の放電容量に対する10サイクル目の放電容量の比率、及び比較例1の10サイクル目の放電容量に対する実施例1から実施例11の10サイクル目の放電容量の比率を評価した。評価結果を表2にまとめた。
【0109】
【表2】
Figure 0004717192
【0110】
実施例と比較例の電池の特性を比較した上記表2から、本発明の負極を使用した電池は、充放電サイクルによる放電容量の低下が少なく、高い放電容量を維持することができることがわかった。なお、実施例の電池が充放電可能であることは、前記被覆層がイオン、水素を透過していることを示唆するものである。
【0111】
実施例4の電池では、特に前処理を施さなかったにもかかわらず、実施例1と同等の効果を有している。これは、粒子の表面層のアルミニウムが電池内部で電解液と反応して、実施例1と同様のマグネシウム−アルミニウム複合水酸化物が形成されたためと考えられる。
【0112】
また、実施例11の電池の評価結果から、電解液にアルミニウム化合物を添加することによって、さらにサイクル性能が向上することがわかった。これは、電解液中のアルミン酸イオンがマグネシウム−アルミニウム複合水酸化物の溶出を抑制して皮膜を長期間安定に保つとともに、充放電サイクルの繰り返しによって粒子表面に生じるクラック内部の露出面を、新たな皮膜として被覆するためと考えられる。
【0113】
実施例12
実施例9において、ステップ(3)の負極の処理を次の処理方法に変更したのを除き、同様にして電池を作製した。
【0114】
(3)負極の処理
モノマーとしてメチルメタクリレートとアクリル酸をモル比で1:1含む水溶液に、架橋剤としてモノマーに対してモル比で1%のエチレングリコールジメタクリレートを添加した後、重合開始剤として2,2’−アゾ−イソブチロニトリルを添加して得られた混合溶液を調製した。ついで、実施例9の(2)で得られた負極用電極の表面に前記操作にて調製した混合溶液を塗布した後、紫外線を1時間照射して重合及び架橋反応を起こし、電極表面にポリマーを被覆した。なお、重合までの操作は、窒素雰囲気下で行った。
【0115】
さらに、水酸化カリウムの水溶液に、得られたポリマー被覆電極を浸した後に、水洗、乾燥して、アイオノマー含有ポリマーで被覆された負極を得た。
【0116】
実施例12の電池を、実施例1から実施例11と比較例1と同様な評価方法にて、10サイクル目の放電容量の比率を評価した結果、比較例1を1.0として規格化した場合、1.56であり、放電容量の低下が少ないことがわかった。
【0117】
実施例の負極の作製で形成した本発明の被覆層の厚みは表面分析等で実質的に1ミクロン以下であることが判明した。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、負極が少なくとも非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から構成される二次電池において、充放電容量が高く、サイクル劣化の少ないアルカリ二次電池を作製することができる。
【0119】
なお、本発明の二次電池の実施例としては全てニッケル−水素化物電池であったが、本発明の負極を用いた高容量の、空気−水素吸蔵合金電池、などの他のアルカリ二次電池も作製することができ、実施例のみに限定されるものではない。
【0120】
また、本発明の製造方法を用いれば、アルカリ二次電池用負極を比較的容易に、低コストの原料から製造することができる。従って、本発明の製造方法を用いれば、高性能で低コストのアルカリ二次電池の製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二次電池の一例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の負極の一例を示す模式断面図である。
【図3】コイン形電池の一例を示す断面図である。
【図4】スパイラル式円筒形電池の一例を示す断面図である。
【図5】角形電池の一例を示す断面図である。
【図6】実施例1の(1)で得られた非晶質性のマグネシウム−ニッケル合金粉末のX線回折チャートを非晶質化前(処理前)のX線回折チャートと比較して示した図である。
【図7】実施例1の(1)の操作で得られたマグネシウム−ニッケル−アルミニウム複合体粉末を電解液に浸漬処理後のX線回折チャートである。
【図8】実施例9の(1)の操作で得られた非晶質マグネシウム−ニッケル合金粉末を電解液に浸漬処理後のX線回折チャートである。
【符号の説明】
101 被覆層
102 負極
103 正極
104 イオン伝導体
105 負極端子
106 正極端子
107 電槽(電池ハウジング)
200 集電体
201 マグネシウム−ニッケル合金粉末
202 表面被覆層
203 導電補助材
204 電極(負極)材料層
205 電極構造体(負極)
301,403,501 負極
303,406,503 正極
302,407,507 イオン伝導体(電解質・セパレータ)
509 電池ハウジング(電槽)
304,408,505 負極端子
305,409,506 正極端子
401,500 負極集電体
402 負極材料(活物質)層
405 正極材料(活物質)層
401,500 負極集電体
404 正極集電体
411 絶縁板
412 負極リード
413 正極リード
414,514 安全弁
306,410 ガスケット

Claims (10)

  1. 少なくとも電気化学反応で水素を吸蔵放出する非晶質相を有する相を含むマグネシウム−ニッケル合金を主構成成分とする負極、アルカリ電解質及び正極から構成される二次電池において、負極の上記マグネシウム−ニッケル合金表面が、被覆層によって覆われており、該被覆層が少なくともマグネシウム元素に加えて、アルミニウム、インジウム、珪素、ゲルマニウム、カルシウム、ストロンチウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、イットリウム、亜鉛、鉄、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウムから選択される少なくとも一種類以上の元素から成る水和酸化物層もしくは水酸化物層から構成されていることを特徴とする二次電池。
  2. 前記被覆層が、少なくともマグネシウム元素とアルミニウム元素、マグネシウム元素と珪素元素、もしくはマグネシウム元素とアルミニウム元素と珪素元素から成る、水和酸化物層もしくは水酸化物層から構成されることを特徴とする請求項記載の二次電池。
  3. 前記水和酸化物層もしくは水酸化物層が、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩化物、フッ化物から選択される一種類以上の塩を含む分子構造の複合化合物から構成されることを特徴とする請求項記載の二次電池。
  4. 前記被覆層が、非晶質相を有する相を含むことを特徴とする請求項1記載の二次電池。
  5. 前記請求項1記載の二次電池の製造方法であって、非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金を少なくとも金属アルミニウムで被覆する工程と、該工程の後に反応液中に浸漬処理して負極を作製する工程と、を含むことを特徴とする二次電池の製造方法。
  6. 前記非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金の被覆を、非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末に少なくとも金属アルミニウム粉末を機械的に混合することで行なうことを特徴とする請求項記載の二次電池の製造方法。
  7. 前記反応液が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、三塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化鉄、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硝酸リチウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、リン酸塩、クロム酸塩から選択される一種類以上の塩を含有した溶液であることを特徴とする請求項5または6記載の二次電池の製造方法。
  8. 前記反応液が、水溶液またはアルコール溶液から選択される溶液であることを特徴とする請求項記載の二次電池の製造方法。
  9. 前記アルミニウム被覆処理を施した非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から電極を形成した後、加圧水蒸気処理することを特徴とする請求項記載の二次電池の製造方法。
  10. 前記請求項1記載の二次電池の製造方法であって、非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から形成した電極もしくは請求項記載の被覆処理を施した非晶質相を有するマグネシウム−ニッケル合金粉末から形成した電極をアノード(陽極)として、電解液中でアノードと対極との間に電圧を印加して、陽極酸化処理を行なう工程を含むことを特徴とする二次電池の製造方法。
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