JP4716010B2 - 触媒の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微細貫通孔を有する触媒基材に触媒成分を担持させる触媒の製造方法に関する。
従来、燃料電池等の燃料改質システムにおいて燃料となる水素を生成させるための水素生成反応用触媒や、自動車のような内燃機関から排出される有害成分を浄化するための排ガス浄化用触媒等として様々な触媒が開発されており、そのような触媒としてはハニカムフィルタ等の各種触媒基材にアルミナ等の金属酸化物と白金、ロジウム、パラジウム等の貴金属とを担持せしめたもの等が一般的に使用されている。なお、本明細書において、このような金属酸化物や貴金属等の触媒に担持されるべき成分を「触媒成分」と総称する。
このような触媒基材に触媒成分を担持させる方法としては、例えば特開2002−59010号公報(特許文献1)や特開昭63−134063号公報(特許文献2)に記載されているように、触媒成分を含有する溶液、分散液等の液状体(以下、「触媒成分含有液状体」と総称する)に触媒基材の一部を浸漬し、細孔の毛管現象等によって触媒基材の細孔内に触媒成分を担持させる方法が一般的に採用されている。
しかしながら、上記のように細孔の毛管現象等によって触媒成分を担持させる方法では、細孔内の空気の逃げ易さや濡れ・汚れ等に起因して細孔内における濡れむらや液状体の上昇速度のばらつきが発生し、触媒成分を細孔内に均一に且つ正確に位置制御して担持せしめることは従前は困難であった。それに対して、近年、特に加熱・吸熱等の熱交換を伴う反応容器に用いる触媒においては触媒成分の均一性と担持位置の精度が熱交換効率に直接影響するため、触媒基材の細孔内における触媒成分の均一性と担持位置制御についての精度向上に関する要求が高まっている。また、触媒によっては複数種類の触媒成分を細孔内に塗り分ける必要もあり、このような点からも細孔内の触媒成分担持位置を高精度に制御することが可能な技術の確立が切望されている。
特開2002−59010号公報 特開昭63−134063号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、触媒成分含有液状体を触媒基材の微細貫通孔(細孔)に導入して触媒成分を担持させる方法において、細孔内における濡れむらや液状体の上昇速度のばらつきの発生が十分に防止され、触媒成分を細孔内に均一に且つ正確に位置制御して担持せしめることが可能となり、結果として触媒活性に優れた触媒を得ることができる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、触媒成分含有液状体の導入方向と平行方向に液面を振動させつつ毛管現象による吸入速度より速い速度で触媒成分含有液状体を触媒基材の貫通孔に圧入することによって前記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の触媒の製造方法は、微細貫通孔を有する触媒基材に触媒成分を担持させる触媒の製造方法であって、
前記貫通孔の一端側から触媒成分含有液状体を圧入し、該液状体の導入方向と平行方向に液面を振動させつつ該液状体の圧入速度が毛管現象による吸入速度より速くなるようにして前記貫通孔に前記液状体を導入する工程を含むことを特徴とする方法である。
本発明の触媒の製造方法においては、前記液状体の液面の振幅が前記貫通孔の最大幅の0.5〜2.0倍であることが好ましく、更に、前記液状体の液面の振動の周波数が下記条件:
F>(V/d) (1)
[式(1)中、Fは前記液状体の液面の振動の周波数(sec−1)、Vは前記液状体の毛管現象による吸入速度(mm/sec)、dは前記液状体の液面の振幅の平均値(mm)を示す。]
を満たしていることがより好ましい。
上記本発明の触媒の製造方法においては、触媒成分含有液状体がその液面が導入方向と平行方向に振動した状態で圧入されるため、貫通孔の他端まで確実に空気が押し出され、濡れむらの発生が十分に防止されて触媒成分が貫通孔内に均一に担持されるようになる。さらに、触媒成分含有液状体が毛管現象による吸入速度より速くなるようにして圧入されるため、貫通孔内の空気の逃げ易さや濡れ・汚れ等の流路抵抗に起因した液状体の上昇速度のばらつきの発生が十分に防止され、触媒成分を貫通孔内に正確に位置制御して担持せしめることが可能となる。そして、このようにして本発明の方法によって得られた触媒においては、触媒成分が貫通孔内に均一に且つ正確に位置制御して担持されているため、反応面積の有効活用が可能となり、結果として優れた触媒活性を有するものとなる。
また、前記本発明の触媒の製造方法は、少なくとも一対の極細電極と、前記貫通孔に挿入可能な太さを有し且つフレキシブルな絶縁材料からなり、前記極細電極の周囲を絶縁しつつ前記極細電極の先端部の外部との導通を可能とする開口部を有する絶縁スリーブとを備える液面センサーの先端側を前記貫通孔の他端側から所定位置に挿入した状態で、前記液状体が前記開口部の位置に達して前記極細電極に接触した際に液面を検知する工程を更に含むことが好ましい。
このような液面センサーを用いた場合、処理されるべき触媒基材の貫通孔に挿入可能な太さを有する絶縁スリーブによって開口部を除いて極細電極が絶縁されているため、極細電極と触媒基材内壁との接触に起因する誤検出を招くことなく液面センサーの先端側を貫通孔の他端側から所定位置に挿入することができる。また、かかる液面センサーの絶縁スリーブはフレキシブルな絶縁材料によって構成されているため、細孔が屈曲している場合であっても容易に且つ確実に液面センサーの先端側を所定位置まで挿入することができる。このように液面センサーの先端側を貫通孔の所定位置に挿入した状態で、上記のように貫通孔の一端側から触媒成分含有液状体を導入すると、触媒成分含有液状体の液面が液面センサーの開口部の位置に到達すると同時に触媒成分含有液状体が極細電極に接触し、接触前後の電気的状態(導通、抵抗、電圧等)の差異によって開口部の位置に液面が来たことが直ちに且つ正確に検知される。そして、かかる液面の検知に基づいて触媒成分含有液状体の導入を停止すると共に吸引することによって、その時の液面より上の領域に触媒成分が担持されることが確実に防止され、細孔内における触媒成分が担持される領域と担持されない領域との境界線が高精度に制御される。また、このような触媒成分担持位置の制御が必要な細孔毎に液面センサーを挿入すれば、細孔毎に触媒成分担持位置の制御を高精度で実施することが可能となる。
また、前記本発明の触媒の製造方法は、前記貫通孔の一端側から吸引し、前記液状体の余剰分を前記貫通孔から除去する工程を更に含むことが好ましい。
このように貫通孔内に触媒成分含有液状体を導入した後にその一端側から吸引する場合、貫通孔内における触媒成分含有液状体の余剰分が速やかに除去され、触媒成分が貫通孔内により均一に担持されると共に、触媒成分の余剰分による貫通孔の閉塞が確実に防止されるようになる。さらに吸引力は所定の担持量を制御するため任意の条件に調整することが望ましく、その調整には吸引力と時間による制御が有効となる。
本発明によれば、触媒成分含有液状体を触媒基材の微細貫通孔(細孔)に導入して触媒成分を担持させる方法において、細孔内における濡れむらや液状体の上昇速度のばらつきの発生が十分に防止され、触媒成分を細孔内に均一に且つ正確に位置制御して担持せしめることが可能となり、反応面積の有効利用が可能となるため結果として触媒活性に優れた触媒を得ることができる方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び図面中、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、本実施形態で用いる触媒製造用液面センサーについて説明する。図1は本発明に好適な触媒製造用液面センサーの好適な一実施形態の正面図であり、図2は図1に示す触媒製造用液面センサーのA−A断面図である。
図1及び図2に示す触媒製造用液面センサー1は、平行に整列された一対の極細電極2a、2bと、極細電極2a、2bを一体的に包み込んで周囲を絶縁している絶縁スリーブ3とを備えている。本発明にかかる極細電極2a、2bの材料は特に制限されず、触媒基材の貫通孔に挿入可能な極細加工が可能な導電性材料であればよく、銅、白金、金等の電子基板材料等が挙げられる。また、極細電極2a、2bの具体的な形状も特に制限されず、本実施形態においては導電性薄膜である銅箔によって極細電極2a、2bが形成されている。
また、絶縁スリーブ3の材料も特に制限されず、触媒成分含有液状体に対して耐久性があるフレキシブルな絶縁材料であればよく、ポリイミド、エポキシ等の合成樹脂が挙げられる。また、絶縁スリーブ3の具体的な形状も特に制限されず、本実施形態においてはポリイミドフィルムであるカプトン(登録商標)の積層体として絶縁スリーブ3が形成されている。さらに、絶縁スリーブ3の幅(又は厚み)は処理対象の触媒基材の貫通孔の大きさより小さければよく、特に限定されないが、一般的には100〜150μm程度であることが好ましい。
そして、絶縁スリーブ3の先端部には開口部4が設けられており、極細電極2a、2bの先端部が開口部4を介して外部と導通可能となっている。また、極細電極2a、2bの他端にはリード線5が接合されており、リード線5を介して極細電極2a、2bが後述する検出器に電気的に接続されている。
次に、本発明の触媒の製造方法を実施する好適な一実施形態について、図3を参照して説明する。
すなわち、先ず、処理対象の触媒基材10の貫通孔11の上端から液面センサー1の先端側を挿入する。その際、絶縁スリーブ3の開口部4が、触媒成分含有液状体12の液面を停止させるべき所定位置13と一致するように液面センサー1の挿入位置を調節する。なお、絶縁スリーブ3によって開口部4を除いて極細電極2a、2bが絶縁されているため、液面センサー1を貫通孔11に挿入する際に極細電極2a、2bと触媒基材10内壁との接触に起因する誤検出の発生は完全に防止される。また、液面センサー1はフレキシブルであるため、図3に示す触媒基材10のように細孔11が屈曲している場合であっても、容易に且つ確実に液面センサー1の先端側を所定位置13まで挿入することができる。
なお、本発明において処理対象となる触媒基材10は、微細貫通孔を有する触媒基材であればよく、特に制限されず、例えば、ハニカムフィルタ、高密度ハニカム(例えば、1200cell/inch以上のマイクロチャンネル)等のモノリス担体基材等が好適な処理対象として挙げられる。また、このような触媒基材10の材質も特に制限されず、コージエライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックスからなる基材や、クロム及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属からなる基材が好適な処理対象として挙げられる。
また、本発明において用いる触媒成分含有液状体12も特に制限されず、目的とする触媒に応じて担持されるべき触媒成分(例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化鉄、希土類元素酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物等の金属酸化物や、白金、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、金等の貴金属)を含有し、電気伝導性を有する溶液や分散液(コロイド溶液、スラリー等)が適宜用いられる。また、このような液状体を調製するための溶媒も特に制限されず、水、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール等の単独又は混合系溶媒)等の各種溶媒が挙げられる。
次に、液面センサー1の先端側を貫通孔11の所定位置13に挿入し、さらにリード線5を介して電気的に接続されている電源30によって極細電極2a、2bの間に電圧を印加した状態として、栓15により密封されている触媒基材10の下端のチャンバー16にシリンジ17の先端17aを挿通し、シリンジ17内の触媒成分含有液状体12を圧入する。そして、シリンジ17のシリンダヘッド18の押圧(矢線19a)と引戻し(矢線19b)を繰り返しながらシリンダヘッド18を押し込んでいくことによって、触媒成分含有液状体12の液面12aを振動させつつ、その圧入速度が毛管現象による吸入速度より速くなるようにして触媒成分含有液状体12が貫通孔11内に圧入される。なお、シリンジ17から直接貫通孔11内に触媒成分含有液状体12を圧入してもよいが、上記のように触媒基材10の下端のチャンバー16を介して圧入することにより、液状体12の圧入速度がより均一化される。
また、毛管現象による吸入速度は、用いる触媒基材10の貫通孔11の大きさや触媒成分含有液状体12の粘度等によって決まってくるが、予め用いる触媒基材10(栓15を外したもの)を所定位置13程度まで触媒成分含有液状体12中に浸漬させることによって求めることができる。このような毛管現象による吸入速度は、特に限定されないが、一般的には0.1〜1.0mm/sec程度である。
さらに、図3においては、触媒成分含有液状体12の液面12aが一旦20aの位置まで上がった後に20bの位置まで下がった状態(矢線21a)を示しており、次いで液面12aは20cの位置まで上がる(矢線21b)。このように、触媒成分含有液状体12は、その液面12aがその導入方向と平行な方向に振動(図3では上下方向に振動)しながら貫通孔11内に充填されていく。
その際、触媒成分含有液状体12の液面12aの振幅(22a、22b)が貫通孔11の最大幅23の0.5〜2.0倍であることが好ましい。また、触媒成分含有液状体12の液面12aの振動の周波数が下記条件:
F>(V/d) (1)
[式(1)中、Fは液状体12の液面12aの振動の周波数(sec−1)、Vは液状体12の毛管現象による吸入速度(mm/sec)、dは液状体12の液面12aの振幅の平均値(mm)を示す。]
を満たしていることがより好ましい。
このように触媒成分含有液状体12がその液面12aが導入方向と平行方向に振動した状態で圧入されるため、貫通孔11の角まで確実に空気が押し出され、濡れむらの発生が十分に防止される。さらに、触媒成分含有液状体12が毛管現象による吸入速度より速くなるようにして圧入されるため、貫通孔11内の空気の逃げ易さや濡れ・汚れ等の流路抵抗に起因した液状体12の上昇速度のばらつきの発生が十分に防止される。
そして、触媒成分含有液状体12の液面12aが液面センサー1の開口部4の位置(所定位置13)に到達すると、直ちに触媒成分含有液状体12が極細電極2a、2bに接触し、極細電極2a、2bとリード線5を介して電気的に接続されている検出器(例えば、電流計)31によって接触前後の電気的状態(例えば、導通)の差異によって開口部4の位置に液面が来たことが直ちに且つ正確に検知される。
このように触媒成分含有液状体12の液面12aが所定位置13に到達したことが検知されたと同時にシリンダ17による触媒成分含有液状体12の導入を停止することによって、その時の液面より上の領域には触媒成分が担持されることが確実に防止され、その時の液面より下の触媒成分が担持された領域との境界線(図3においては所定位置13を示す一点鎖線と一致)が高精度に制御されることとなる。
次いで、触媒基材10から栓15を外し、図示しない吸引手段により触媒基材10の下端から貫通孔11内を吸引する。このように貫通孔11内に触媒成分含有液状体12を導入した後にその下端から吸引することによって、貫通孔11内における触媒成分含有液状体12の余剰分が速やかに除去され、触媒成分が貫通孔内により均一に担持されると共に、触媒成分の余剰分による貫通孔11の閉塞が確実に防止される。
そして、このようにして所定位置13より下の貫通孔11内が触媒成分含有液状体12によって均一に濡れた状態となっている触媒基材10を公知の方法及び条件下で乾燥し、さらに必要に応じて焼成することによって、触媒成分が貫通孔内に均一に且つ正確に位置制御して担持されているため優れた触媒活性を有する触媒が得られる。
以上、本発明の触媒の製造方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては圧入手段としてシリンジを用いているが、前述のように触媒成分含有液状体を圧入できるものであればシリンジ以外のもの(例えば、液ポンプ、チューブポンプ等)を圧入手段として用いてもよい。
また、上記実施形態においては液面センサーを用いて触媒成分含有液状体の所定位置への到達を検知しているが、液位検出精度に対する要求がさほど高くないような場合であれば、シリンジによる圧入量を制御することによって概ねの液面位置を制御するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては触媒成分の担持工程を1サイクルで実施しているが、所定の担持量になるまで必要に応じて複数サイクル繰り返して実施してもよい。
(実施例1)
触媒基材10:ステンレス製金属担体、1200cell/inch、貫通孔の大きさ2mm(幅)×0.2mm(厚み)×50mm(長さ)、触媒基材の大きさ30mm×30mm×70mm
触媒成分含有液状体12:Al含有コロイド、固形分濃度13質量%。
触媒基材10及び触媒成分含有液状体12として上記のものを用いて以下のようにして触媒を作製した。すなわち、図3に示すように液面センサー1の先端側を貫通孔11の所定位置13(貫通孔11の上端から30mm)に挿入し、栓15により密封されている触媒基材10の下端のチャンバー16にシリンジ17の先端17aから触媒成分含有液状体12を以下の条件下で圧入した。なお、予め触媒基材10(栓15を外したもの)を所定位置13まで触媒成分含有液状体12中に浸漬させて毛管現象による吸入速度を求めたところ0.5mm/secであった。
液面12aの振幅:22a…1mm、22b…2mm
液面12aの振動の周波数:F=0.5sec−1
そして、触媒成分含有液状体12の液面12aが所定位置13に到達したことが検知されたと同時にシリンダ17による触媒成分含有液状体12の導入を停止し、さらに触媒基材10から栓15を外して触媒基材10の下端から貫通孔11内を吸引した。次いで、触媒基材10を250℃で30分間乾燥せしめた後、500℃で30分間焼成することによって触媒を得た。
得られた触媒における触媒成分の担持量は20g/リットルであり、その貫通孔内には触媒成分が均一に且つ正確に位置制御して担持されていることが確認された。
(比較例1)
シリンジ17による圧入を行うことなく、触媒基材10(栓15を外したもの)を所定位置13まで触媒成分含有液状体12中に浸漬させて毛管現象により貫通孔11内に液状体12を吸入せしめるようにした以外は実施例1と同様にして触媒を得た。
得られた触媒における触媒成分の担持量は20g/リットルであり、その貫通孔内においては角の部分に触媒成分が担持されていない部分があることが確認された。
<改質反応試験>
実施例1及び比較例1で得られた媒体を用いて以下のようにして改質反応試験を行った。すなわち、燃料ガスとしてイソオクタンと水蒸気と空気の混合ガスを用い、650℃に加熱された触媒に以下の条件下で燃料ガスを通過せしめた。そして、得られた改質ガスにおける転化率を以下の式により求めたところ、結果は図4に示す通りであった。
イソオクタン流量:1mol/min
水蒸気の炭素に対する元素比(S/C):2.0(水蒸気流量:32mol/min)
酸素の炭素に対する元素比(O/C):0.1(酸素流量:0.4mol/min)
転化率={(改質ガス中のCO+CO+CH[モル])/(燃料ガス中のイソオクタン[モル])}。
図4に示した結果から明らかな通り、本発明の方法である実施例1で得られた媒体は、従来の方法である比較例1で得られた触媒に比べて触媒活性が非常に高いことが確認された。
以上説明したように、本発明の触媒の製造方法によれば、触媒成分含有液状体を触媒基材の微細貫通孔(細孔)に導入して触媒成分を担持させる方法において、細孔内における濡れむらや液状体の上昇速度のばらつきの発生が十分に防止され、触媒成分を細孔内に均一に且つ正確に位置制御して担持せしめることが可能となり、反応面積の有効利用が可能となるため結果として触媒活性に優れた触媒を得ることができるようになる。
したがって、本発明は、燃料電池等の分離膜電池システムにおいて燃料となる水素を生成させるための水素生成反応用触媒や、自動車のような内燃機関から排出される有害成分を浄化するための排ガス浄化用触媒等を得るための技術として非常に有用である。
触媒製造用液面センサーの好適な一実施形態の正面図である。 図1に示す触媒製造用液面センサーのA−A断面図である。 本発明の触媒の製造方法の好適な一実施形態を実施している状態を示す模式図である。 改質反応試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
1…触媒製造用液面センサー、2a,2b…極細電極、3…絶縁スリーブ、4…開口部、5…リード線、10…触媒基材、11…貫通孔、12…触媒成分含有液状体、12a…液面、13…液面を停止させるべき所定位置、15…栓、16…チャンバー、17…シリンジ、17a…シリンジ先端部、18…シリンジヘッド、19a,19b…シリンジヘッドの動き、20a,20b,20c…液面の位置、21a,21b…液面の動き、22a,22b…振幅、23…貫通孔の最大幅、30…電源、31…検出器。

Claims (4)

  1. 微細貫通孔を有する触媒基材に触媒成分を担持させる触媒の製造方法であって、
    前記貫通孔の一端側から触媒成分含有液状体を圧入し、該液状体の導入方向と平行方向に液面を振動させつつ該液状体の圧入速度が毛管現象による吸入速度より速くなるようにして前記貫通孔に前記液状体を導入する工程を含むことを特徴とする触媒の製造方法。
  2. 前記液状体の液面の振幅が前記貫通孔の最大幅の0.5〜2.0倍であり、且つ、前記液状体の液面の振動の周波数が下記条件:
    F>(V/d) (1)
    [式(1)中、Fは前記液状体の液面の振動の周波数(sec−1)、Vは前記液状体の毛管現象による吸入速度(mm/sec)、dは前記液状体の液面の振幅の平均値(mm)を示す。]
    を満たしていることを特徴とする請求項1に記載の触媒の製造方法。
  3. 少なくとも一対の極細電極と、前記貫通孔に挿入可能な太さを有し且つフレキシブルな絶縁材料からなり、前記極細電極の周囲を絶縁しつつ前記極細電極の先端部の外部との導通を可能とする開口部を有する絶縁スリーブとを備える液面センサーの先端側を前記貫通孔の他端側から所定位置に挿入した状態で、前記液状体が前記開口部の位置に達して前記極細電極に接触した際に液面を検知する工程を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒の製造方法。
  4. 前記貫通孔の一端側から吸引し、前記液状体の余剰分を前記貫通孔から除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の触媒の製造方法。
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