JP4715358B2 - 粉末冶金用合金鋼粉 - Google Patents

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本発明は、粉末冶金の用途に好適な合金鋼粉に関するものである。
粉末冶金技術は、高い寸法精度の複雑な形状の部品を、製品形状に極めて近い形状(いわゆるニアネット形状)に生産することを可能とし、大幅に切削コストを低減することを可能とする。このため、粉末冶金製品が各種の機械や部品として、多方面に利用されている。
最近では、部品の小型・軽量化のため、鉄系の粉末冶金製品の物性として高い強度が強く要求されている。
粉末冶金用鉄基粉末成形体は、一般に、鉄基粉末に、銅粉,黒鉛粉などの合金用粉末と、さらにステアリン酸,ステアリン酸リチウム等の潤滑剤を混合して鉄基粉末混合粉とし、これを金型に充填し、加圧成形し製造される。鉄基粉末は成分に応じて、鉄粉(たとえば純鉄粉等),合金鋼粉等に分類される。また、製法による分類では、アトマイズ鉄粉,還元鉄粉等があり、これらの分類では鉄粉は合金鋼粉を含む広い意味で用いられる。
通常の粉末冶金工程で得られる成形体の密度としては、 6.6〜7.1 Mg/m3 が一般的である。これら鉄基粉末成形体は、さらに焼結処理を施され焼結体とされ、さらに必要に応じてサイジングや切削加工が施され、粉末冶金製品とされる。また、さらに高い強度が必要な場合は、焼結後に浸炭熱処理や光輝熱処理を施されることもある。
粉末冶金製品の引張強度等を向上させるためには高合金化が考えられるが、素材となる合金鋼粉が硬化して圧縮性が低下し、加圧成形における設備負担が増大するという問題が生じる。また合金鋼粉の圧縮性の低下は焼結体の密度低下を通じて高強度化を相殺する。したがって、圧縮性の低下を極力抑えつつ焼結体を高強度化する技術が求められる。
圧縮性を維持しつつ焼結体を高強度化する技術としては、焼入性を改善するNi,Cu,Mo等の合金元素を鉄基粉末に添加することが一般的に行なわれている。
この目的に有効な元素として、例えば特公昭63-66362号公報では、Moを圧縮性を損なわない範囲(Mo: 0.1〜1.0 質量%)で鉄粉に予合金元素として添加し、この鉄粉の粒子表面にCuとNiを粉末の形で拡散付着させることによって、圧粉成形時の圧縮性と焼結後の部材の強度を両立させている。
また、特開昭61-130401 号公報には、鉄鋼粉表面に2種類以上の合金元素、特にMoとNi、あるいはさらにCuを拡散付着させた高強度焼結体用の粉末冶金用合金鋼粉が提案されている。この技術においては、各拡散付着元素について、粒子径44μm以下の微粒粉に対する拡散付着濃度が、その鉄鋼粉全体に対する拡散付着濃度の 0.9〜1.9 倍の範囲内に収まるように制御することが提案されており、この比較的広い範囲への限定により焼結体の衝撃靭性が確保されるとしている。
しかしながら、NiやCuは、近年の環境対応やリサイクル性の観点からは不利な元素であり、できるだけ使用を避けることが望ましい。
Moを主たる合金元素として、NiやCuを含まないMo系合金鋼粉もこれまで提案されている。たとえば特公平6-89365 号公報では、Feの自己拡散速度の速いα単一相を形成して焼結を促進させる目的で、フェライト安定化元素であるMoを 1.5〜20質量%の範囲で予合金として含む合金鋼粉が提案されている。この合金鋼粉は、加圧焼結という工程に粒径分布等を適合させることにより、高密度の焼結体が得られるとし、また拡散付着型の合金元素を用いないことで均質で安定した組織が得られるとしている。しかし、Mo添加量が実際の開示では 1.8質量%以上と比較的高く、圧縮性が低いので、高い成形密度が得られないという欠点がある。このため、通常の焼結工程(加圧せず1回焼結)を適用した場合は低い焼結密度のものしか得られない。
同様にMoを主たる合金元素とする粉末冶金用合金鋼粉として、特開2002-146403 号公報に開示の技術がある。この技術は、Mnを 1.0質量%以下、あるいはさらにMoを 0.2質量%未満、予合金として含有する鉄基粉末の表面に、Mo: 0.2〜10.0質量%を拡散付着させた合金鋼粉を提案するものである。この合金鋼粉は圧縮性に優れ、高密度かつ高強度の焼結部品を得ることができるとされている。しかし、この鋼粉は焼結体の再圧縮および再焼結を含む粉末冶金工程に適合させたものである。したがって、通常の焼結法では上記の効果がそれほど発揮されない。
一方、 特公平7-51721 号公報には、 鉄粉にMoを0.2〜1.5 質量%,Mnを0.05〜0.25質量%の範囲で予合金元素として添加した、合金鉄粉末(合金鋼粉)が開示されている。この合金鉄粉末は、低合金であり加圧成形時の圧縮性が比較的高いとされ、また高強度の焼結体が得られるとされている。しかし、本発明者らが新たに知見したところでは、次の問題がある。粉末冶金用に一般的に用いられているメッシュベルト炉の焼結温度(通常1120〜1140℃)では、粒子間の焼結の進行が充分促進されず、焼結ネック部(焼結反応開始部分:後述)の強化が不十分となるため、充分に高い強度が得られない。
特公昭63-66362号公報 特開昭61-130401 号公報 特公平6-89365 号公報 特開2002-146403 号公報 特公平7-51721 号公報 特開2001-181701 号公報 特開2002-327204 号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点を克服し、焼結体の密度(すなわち合金鋼粉の圧縮性)を高く維持しながら、比較的低温の焼結であっても強度を高めることができる粉末冶金用合金鋼粉を提供することを目的とする。
本発明は、Al、Si、P、Ti、V、Zn、SnおよびWのうちの1種または2種以上である合金元素Xを予合金として含有し残部Feおよび不可避的不純物からなる鉄基粉末の表面に、Al、Si、P、Ti、V、Cr、ZnおよびSnのうちの1種または2種以上である合金元素Yを含有する粉末を付着させた粉末冶金用合金鋼粉であって、前記鉄基粉末の前記合金元素Xの予合金量(質量%)は、Al:0.05〜0.6 、Si: 0.1〜1.5 、P:0.05〜0.3 、Ti:0.05〜0.4 、V:0.05〜1.0 、Zn: 0.1〜5、Sn: 0.1〜1.5 、W: 0.1〜5を満足し、かつ前記合金元素Yの平均含有量(質量%)が、Al:0.05〜2、Si:0.05〜6、P:0.05〜2、Ti:0.05〜2、V:0.05〜3、Cr:0.05〜20、Zn:0.05〜5、Sn:0.05〜8を満足し、更に前記鉄基粉末の表層部に前記合金元素Yの濃度(質量%)が、Al:1以上、Si:2以上、P: 0.5以上、Ti: 0.5以上、V:2以上、Cr:13以上、Zn:7以上、Sn:2以上である高濃度部が存在する粉末冶金用合金鋼粉である。
本発明の粉末冶金用合金鋼粉では、合金元素Yを含有する粉末が拡散付着されることが好ましい。あるいは、合金元素Yを含有する粉末がバインダー付着されることが好ましい。
また、高濃度部が粉末冶金用合金鋼粉の断面積の1〜50%の範囲で存在することが好ましい
本発明の粉末冶金用合金鋼粉は、焼結体の密度が高い高密度焼結部材の原料となる粉末冶金用合金鋼粉として好適である。特にメッシュベルト炉で焼結した場合等、比較的低い焼結温度における処理でも、焼結体において高い強度を得ることができる。
以下に本発明の粉末冶金用合金鋼粉について、図面にしたがって、さらに詳細に説明する。
図1(a) に模式的に示すように、本発明の粉末冶金用合金鋼粉4の粒子は、Y含有粉末2の粒子と鉄基粉末1の粒子とが接触する部位3において付着している。例えば拡散付着の場合には、Y含有粉末2の粒子中の合金元素Yの一部が鉄基粉末1の粒子中に拡散(以下、部分拡散という)して、鉄基粉末1の粒子の表面に付着(以下、拡散付着という)している。
なお、製造方法によっては、図1(a) に示すようにY含有粉末2が粒子状の原形を留めている場合や、図1(b) に示すようにY含有粉末2が潰れた形状になる場合もあるが、ここではこれらの形態を、いずれも粒子と記す。
以後、特に断らない限りは、鉄基粉末は図1に定義された、Y含有粉末2の付着対象である鉄基粉末1、およびその原料となる鉄基粉末を指すものとし、両者の区別は必要に応じて行なうものとする。また、特に断らない限りは、合金鋼粉は図1に定義された、鉄基粉末1粒子にY含有粉末2粒子が付着した合金鋼粉4粒子から実質的になる本発明の粉末を指すものとする。
本発明の粉末冶金用合金鋼粉の製造方法の一例を、次に説明する。
図2の製造工程例(ブロック図)に示すように、まず所定量の合金元素Yを予め合金成分として(すなわち予合金として)含有する鉄基粉末(a) (原料としての鉄基粉末)とY含有粉末の原料であるY原料粉末(b) を準備する。
鉄基粉末(a) としては、いわゆるアトマイズ鉄粉が好ましい。 アトマイズ鉄粉とは、合金成分を目的に応じて調整した溶鋼を水ないしガスで噴霧して得られる鉄基粉末である。アトマイズ鉄粉は、通常、アトマイズ後に還元性雰囲気(例えば水素雰囲気)中で加熱して鉄粉中からCとOを低減させる処理を施す。しかし、本発明の原料としての鉄基粉末(a) にはこのような熱処理を施さない、いわゆる「アトマイズまま」の鉄粉を用いることも可能である。
その他、いわゆる還元鉄粉や、電解鉄粉、粉砕鉄粉等も、成分さえ適合すれば問題なく使用可能である。
Y原料粉末(b) としては、目的とするY含有粉末そのものを用いても良いし、あるいはY含有粉末に還元可能な合金元素Mの化合物を用いても良い。ただし、いずれも合金元素Y,Fe以外の金属元素は実質的に含有しないものとする。
なお、合金元素Yを含有する粉末は、元素Yの純金属粉末,あるいは市販の合金粉末が好適に使用できる。
また、合金元素Yの化合物としては、酸化物,炭化物,硫化物,窒化物あるいはこれらの複合化合物などが使用可能である。合金元素Yの金属塩も使用可能である。ただし、入手の容易さおよび還元反応の容易さからは、酸化物を用いることが好ましい。なお、合金元素Mの化合物は粉末か、あるいは混合および還元などの処理により粉末化する形態で用いる。合金元素Yの化合物を還元して得られるY含有粉末の主成分は元素Yの純金属あるいはY−Fe合金となる。
いずれの場合も、合金元素Yの原料を粉末化する手段としては、粉砕,アトマイズ処理など、どのような方法を用いても良い。
次いで、前記した鉄基粉末(a) とY原料粉末(b) を、所定の比率で混合(c)する。混合(c) には適用可能な任意の方法(例えばヘンシェルミキサーやコーン型ミキサーなど)を用いることができる。
まずY含有粉末を鉄基粉末に拡散付着させる製造工程について以下に説明する。
Y原料粉末(b) を拡散付着させる場合は、鉄基粉末(a) とY原料粉末(b) との付着性を改善するために、スピンドル油等を 0.1質量%以下の範囲で添加することも可能である。スピンドル油の効果を発揮するためには、 0.005質量%以上の添加が好ましい。
拡散付着を行なう場合は、この混合物を高温で保持し、鉄基粉末(a) とY原料粉末(b) の接触面で合金元素Yを鉄中に拡散させて接合すること(熱処理(d) ) により、本発明の粉末冶金用合金鋼粉(e) が得られる。
熱処理(d) の雰囲気としては、還元性雰囲気が好適であり、水素含有雰囲気、好ましくは水素雰囲気が特に適している。なお、真空下で熱処理を加えても良い。また、好適な熱処理(d) の温度は 800〜1000℃の範囲である。
なお、アトマイズままの鉄粉を鉄基粉末(a) として使用した場合にはCやOの含有量が高いので、熱処理(d) で還元性雰囲気とすることでCとOとを低減することが好ましい。この低減作用により鉄基粉末表面が活性になり、Y含有粉末の拡散による付着が低温( 800〜900 ℃程度)でも確実に起こるようになる。したがって、アトマイズままの鉄粉は、予めCとOを低減させる処理を施したアトマイズ鉄粉などに比べ、本発明の粉末冶金用合金鋼粉の原料となる鉄基粉末(a) として好適である。なお、粉末冶金用合金鋼粉における好適なC,Oの含有量については他の成分とともに後述する。
上記の方法により、図1に模式的に示す本発明の粉末冶金用合金鋼粉が得られる。
言うまでもなく、合金元素Mの原料粉末としてY含有粉末2を用いた場合には、Y含有粉末2と鉄基粉末1の間で拡散付着が起こる。
一方、合金元素Yの原料粉末として合金元素Yの化合物を用いた場合には、合金元素Yの化合物が還元されて生成したも含有粉末2と鉄基粉末1の間で拡散付着が起こる。具体例として合金元素Yの酸化物粉を用いた場合には、 この熱処理工程において酸化物が鉄基粉末1の表面でY含有粉末2(合金元素Yの金属粉末)の形態に還元される。その結果、Y含有粉末2を原料粉末として用いた場合と同様に、還元されて生成したY含有粉末2と鉄基粉末1との間で拡散付着が起こる。
なお、合金元素Yの原料粉末としてY含有粉末2を用いるよりも、合金元素Yの化合物を用いる方が、Y付着度の観点からは好適である。なぜなら、熱処理工程において還元されたY含有粉末2の表面が拡散反応に対して活性になるため、鉄基粉末1へのY付着度が良くなるからである。
あるいは、図2に分岐して示すように、熱処理(d) による拡散付着を行なわず、バインダーを用いて鉄基粉末1表面にM含有粉末2を付着(以下、バインダー付着(f) という)させても良い。
バインダーは特定の材質に限定しないが、このようなバインダーとしては、ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸、エチレンビスステアロアミド,ステアリン酸モノアミドなどのアミド系ワックス等、従来から知られているバインダーを使用できる。特に上記した各バインダーは、潤滑機能も併せ持っており好適であるが、PVA(ポリビニルアルコール),酢酸ビニルエチレン共重合体,フェノール樹脂のような潤滑機能のあまり高くないバインダーの適用も可能である。ここで潤滑機能とは、加圧成形に際しての機能であり、粉体再配列の促進による成形体密度の向上や、抜出し性の改善といった機能を指す。
これらのバインダーは融点以上(共溶融点を含む)に加熱溶融することにより鉄基粉末1表面にY含有粉末2を付着させることができるが、バインダーによる付着はこの方法に限定されない。例えば、バインダー成分を溶剤に溶かして鉄基粉末1およびY含有粉末2に塗布して両者を付着させ、その後、溶剤を揮発させるといった手段を用いても良い。金属石鹸など上記のバインダーを用いる場合は、融点が80〜150 ℃程度のものを含有させ、これらの融点以上に加熱してY含有粉末2を付着させることが好ましい。
前記のようにして熱処理(d) (拡散付着処理を含む)を行なうと、通常は鉄基粉末1とY含有粉末2が焼結して固まった状態となるので、所望の粒径に粉砕・分級し、必要に応じさらに焼鈍を施して、粉末冶金用合金鋼粉(e) 製品とする。なお、粉末冶金用合金鋼粉を加圧成形・焼結して得られる面圧疲労強度は、その合金鋼粉をバインダー付着によって製造するよりも、拡散付着によって製造する方が優れている場合が多い。
一方、バインダー付着で製造する粉末冶金用合金鋼粉(e) は、粉砕・分級の必要はない。したがって製造コストは、バインダー付着によって製造する方が低コストで有利である。
鉄基粉末1表面にY含有粉末2を付着する方法は、粉末冶金用合金鋼粉の用途や仕様に応じて、拡散付着またはバインダー付着のいずれかを適宜選択すれば良い。
また、付着目的で添加あるいは生成されるY含有粉末2の一部が、鉄基粉末1表面に付着していない状態(いわゆる遊離状態)で合金鋼粉4中に残存するこがある。このような遊離状態のY含有粉末2の量は少ない方が好ましいが、これまでに述べたような通常の付着処理で発生する程度の量であれば、悪影響は限定的である。
なお、付着手段は、以上に述べた手段に限定する必要はなく、上記の手段に匹敵する付着度が得られるような手段であれば適用可能である。
次に本発明の粉末冶金用合金鋼粉4における合金元素量の限定理由について説明する。
本発明の粉末冶金用合金鋼粉4で、予合金として(すなわち予め合金成分として)鉄基粉末1に含まれる合金元素Xの含有量は、合金元素Xを予合金として含む場合は、粉末冶金用合金鋼粉4の質量に対して下記の濃度範囲Aである。
合金元素X 濃度範囲A(質量%)
Al 0.05 〜 0.6
Si 0.1 〜 1.5
P 0.05 〜 0.3
Ti 0.05 〜 0.4
V 0.05 〜 1.0
Cr 0.2 〜10
Zn 0.1 〜 5
Sn 0.1 〜 1.5
W 0.1 〜 5
予合金としての合金元素Xの含有量が上限値を超えても、焼入性向上の効果はさほど変わらず、かえって粉末冶金用合金鋼粉4粒子の硬化により圧縮性が低下して好ましくない。経済的な観点からも不利となる。他方、予合金としての合金元素Xの含有量が下限値未満の粉末冶金用合金鋼粉4を成形し、焼結して焼結体とした場合、その後に焼入れ処理(例えば浸炭処理および焼入れ)を施しても、焼入性が低いので、焼結体中にフェライト相が生成しやすい。そのため、焼結体を熱処理により高強度化することが困難となる。
このように鉄基粉末1は合金元素Xを予合金化して含有するものであり、その鉄基粉末1の表面にY含有粉末2を拡散付着させたもの、あるいはバインダー付着させたものが粉末冶金用合金鋼粉4である。この拡散付着およびバインダー付着により鉄基粉末の表層部には、合金元素Yが下記の濃度B以上である高濃度部が形成される。
合金元素Y 濃度B(質量%)
Al 1
Si 2
P 0.5
Ti 0.5
V 2
Cr 13
Zn 7
Sn 2
W 5
本発明で使用する合金元素XおよびYは、Fe−M系のある濃度以上で1000℃付近の高温でも拡散係数の大きいα相を生成する元素を選択する。発明者らの研究によれば、Si,P,Ti,V,Cr,Zn,Sn,Wである。したがって本発明では、これらの元素を合金元素XおよびYとして使用する。これらの合金元素は、各々単独で使用しても良いし、あるいは2種以上を併用しても良い。
本発明の合金元素Xを予合金化した鉄基粉末1表面にY含有粉末2が付着された粉末冶金用合金鋼粉4を用いた成形体を焼結することによって、鉄基粉末1粒子間の焼結ネック部で合金元素Yが高濃度となる。このため、焼結ネック部にα相が生成し、その結果、焼結が促進され、空孔が微細化し、焼結ネック部が強化されるものと考えられる。そして、本発明の範囲内に合金元素Yの拡散付着量を制御することにより、焼結ネック部が強化され、焼結体の強度を向上させるものと考えられる。
なお、焼結ネック部とは、焼結反応が焼結の初期において始まる部分で、具体的には加圧成形された粉末冶金用合金鋼粉4同士が近接した部分である。図5は、焼結ネック部7を概念的に示した断面図である。なお、図5で、図5中の中央の粉末冶金用合金鋼粉4に関わる焼結ネック部のみ示した。
以上に説明した通り、合金鋼粉は、予合金として鉄基粉末中に含有される元素の量が少ないので、合金鋼粉の硬度が低レベルに抑えられ、合金鋼粉の圧縮成形にて高密度の成形体が得られる。また鉄基粉末粒子の表面には合金元素Yが高濃度で偏析している(すなわちY高濃度部が形成されている)ので、合金鋼粉の成形体を焼結するときには、合金鋼粉同士の接触面でα相が形成される。その結果、焼結による合金鋼粉同士の結合が促進される。
本発明において好適な合金元素Yの高濃度部の状態としては、合金元素Yの濃度が前記した濃度B以上である領域が、合金鋼粉断面積に対する面積率で1%以上50%以下存在すること、あるいは合金元素Yの平均含有量が下記の範囲内を満足することが好ましい。
合金元素Y 平均含有量(質量%)
Al 0.05 〜 2
Si 0.05 〜 6
P 0.05 〜 2
Ti 0.05 〜 2
V 0.05 〜 3
Cr 0.05 〜20
Zn 0.05 〜 5
Sn 0.05 〜 8
W 0.05 〜 5
すなわち、合金元素Yの濃度が濃度B以上である領域はα相の生成および焼結の促進の効果が顕著に優れ、またこの領域が1%以上存在すると、合金鋼粉同士の接触点に合金元素Yの高濃度部が存在する頻度が顕著に増加する。なお、この領域が50%を超えると焼結促進効果は飽和する傾向となり、コストや圧縮性の不必要な低下を回避する意味で上限を50%とすることは有効である。より好ましい上限は30%である。当該領域の合金元素Yの濃度は 100質量%であっても良い。
上記の合金元素Yの高濃度部状態を満足するか否かは、合金鋼粉の粒子断面(断面の直径が平均粒径の±10%以内となる断面を選択する)をEPMAにより分析し、合金元素Yの濃度が所定の値以上の領域を測定してその面積を画像解析により計算することで、確認することができる。面積の計算にあたっては、 100個以上の粒子断面を分析すると良い。
また、合金元素Yの拡散付着量が下限値未満では、高濃度相5が充分生成しないものと考えられる。一方、上限値を超えると、高濃度相5が脆化するため強度が低下すると考えられる。
次に、Y含有粉末2の微細な粒子は、均一に鉄基粉末1表面に付着していることが好ましい。均一に付着していない場合、粉末冶金用合金鋼粉4を付着処理後に粉砕する際に、また運搬等の際に、鉄基粉末1表面から脱落しやすいので、遊離状態のY含有粉末が特に増加しやすい。そのような状態の合金鋼粉から成形体を焼結する場合、焼結が効果的に促進されない傾向にある。したがって、焼結体の疲労強度を高めるためには、鉄基粉末1の表面にY含有粉末2を均一に付着させ、脱落などにより発生する遊離状態のY含有粉末を低減することが好ましい。
なお、Y含有粉末2の粒径は平均20μm以下とすると、特に強度が良好となる。これはY含有粉末2の粒径が平均20μmを超えると、図4に示されるような粗大な高濃度相8がやはり生成されやすくなり、焼結が促進されず、空孔が微細化しないためと考えられる。したがってY含有粉末2の粒径は平均20μm以下とすると良い。他方、作業性の観点からはY含有粉末2の平均粒径は1μm以上が好ましい。なお合金元素Yを含有する粉末の平均粒径は、JIS規格 R1629(1997年版)に準拠したレーザー回折・散乱法により粒子径分布を測定し、体積基準の積算分率における50%径の値を用いるものとする。
その他の原料としては、下記のものが使用できる。
強化元素としてNi含有粉末やCu含有粉末を鉄基粉末1に付着させても良い。その場合は、図2に示した熱処理,バインダー付着に先立って、Ni含有粉末やCu含有粉末を添加しても良い。
黒鉛(あるいは他の炭素含有粉末でも良い)は高強度化,高疲労強度化に有効であり、加圧成形に先立ち添加し黒鉛粉末等を炭素換算で 0.1〜1.0 質量%程度(混合後の合金鋼粉に対する質量比、以下同様)添加し混合することが好ましい。この他に、MnS:約 0.1〜1質量%などが加圧成形前に混合する合金用粉末として添加可能である。これらの合金用粉末は偏析防止のために鉄基粉末の表面に付着させても良いが、コストの観点から拡散付着は適さず、バインダーの使用が好ましい。なお、記載した成分範囲は、混合後の合金鋼粉と合金用粉末との合計質量に対する質量%である。結局、付着させる合金としては、Y含有粉末2のみとすることが好ましい。
なお、鉄基粉末および合金鋼粉に含有される不純物としては、C:約0.02質量%以下,O:約 0.2質量%以下,N:約 0.004質量%以下,S:約0.03質量%以下が挙げられる。不純物には本来下限値は不要であるが、工業的な低減限界(大体の値)を以下に記す。C: 0.001質量%,O:0.02質量%,N:0.0001質量%,S: 0.001質量%。
予合金として鉄基粉末1に含まれるMnは粉末冶金用合金鋼粉4の質量に対して 0.5質量%以下が好ましい。予合金としてのMn含有量が0.5質量%を超えると、鉄基粉末1の粒子が硬くなってしまい、成形時に密度が上昇しにくくなる。また、Mnは酸素との親和力が強いため、焼結時の酸化あるいはガス浸炭時の粒界酸化が生じ、疲労強度を低下させてしまう。したがって、予合金として鉄基粉末1に含まれるMnは 0.5質量%以下とすることが好ましい。さらに好ましくは 0.3質量%以下である。
なお、Mnは若干の強化効果は有するので、意図的に上記の範囲内で含有せしめても良いが、材質上の理由で下限を設ける必要はない。しかし、製造コストを考慮した工業的な下限値は0.04質量%程度である。
以上に記載した成分を除いた残部は、鉄とすることが好ましい。
次に、本発明の粉末冶金用合金鋼粉を用いて焼結体を製造するにあたり、好適な条件を説明する。
加圧成形に際しては、他に、粉末状の潤滑剤を混合しても良い。また、金型に潤滑剤を塗布あるいは付着させることも好ましい。いずれの目的であっても、潤滑剤としては、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸,エチレンビスステアロアミドなどのアミド系ワックスなどを好適に用いることができる。混合する潤滑剤の場合、粉末冶金用合金鋼粉と合金用粉末の合計 100質量部に対して 0.1〜1.2 質量部とすることが好ましい。
加圧成形は 400〜1000MPa程度の圧力で、常温(約20℃)〜約 160℃の温度で施すことが好ましい。加圧成形に際して金型を潤滑しても良い。
焼結は1100〜1300℃程度で施すことが好ましいが、特に、安価で量産可能なメッシュベルト炉で可能な1160℃以下で焼結させることが好ましい。さらに好ましくは焼結温度は1140℃以下とする。また、好ましくは1120℃以上の温度で焼結させる。無論、他の炉、例えばトレープッシャー式の焼結炉などを用いても良い。
得られた焼結体には必要に応じて浸炭焼入れ,光輝焼入れ,高周波焼入れ,浸炭窒化処理等の強化処理を施すことができるが、強化処理を施さない場合でも、従来の焼結体(強化処理を施さないもの)に比べて強度が改善される。焼入れ等を施す場合は、さらに焼戻し処理を施しても良い。
なお、各強化処理は常法に従って施せば良い。浸炭焼入れの場合は、カーボンポテンシャル: 0.6〜1.2 程度,温度: 800〜950 ℃程度で浸炭後、焼入れる(水焼入れ,油焼入れいずれも可)ことが好ましい。なお、カーボンポテンシャルとは、鋼を加熱する雰囲気の浸炭能力を表わし、浸炭する温度で、浸炭に用いるガスの雰囲気と平衡に達したときの鋼の表面の炭素濃度(質量%)である。
また、光輝焼入れでは、例えば特開2001-181701 号公報の段落〔0031〕に記載の方法および条件が好適である。
高周波焼入れでは、表層部が約 850〜1100℃となるように高周波誘導加熱した後、焼入れる(水焼入れ,油焼入れいずれも可)ことが好ましい。
浸炭窒化処理では、カーボンポテンシャルを 0.6〜1.2 %程度とし、アンモニアガスを3〜10%(体積分率)程度含む雰囲気で、 750〜950 ℃程度で浸炭窒化後、焼入れる(水焼入れ,油焼入れいずれも可)ことが好ましい。
得られる焼結体の成分は、C: 0.6〜1.2 質量%,O:0.02〜0.15質量%,N: 0.001〜0.7 質量%とすることが好ましい。C,O,N以外の成分は、加圧成形前の混合粉末(粉末冶金用合金鋼粉およびこれに混合された合金用粉末)の組成とほぼ同一である。
以下に実施例でさらに詳細に本発明について説明するが、 本発明の粉末冶金用混合粉体とその用途は、以下の例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
表1,2のNo. 1〜33に示す合金元素をを含む溶鋼を水アトマイズ法によって噴霧して、アトマイズままの鉄基粉末とした。
合金元素を拡散付着させる場合には、この鉄基粉末に合金元素粉末を所定の比率で添加し、V型混合器で15分間混合した後、露点30℃の水素雰囲気で熱処理(保持温度 875℃,保持時間1hr)して、鉄基粉末の表面に合金元素含有粉末を拡散付着させて粉末冶金用合金鋼粉を製造した。
この粉末冶金用合金鋼粉から試料を採取して、それぞれに含まれる合金量を測定した。その結果は表1に示す通りである。なお、いずれの粉末冶金用合金鋼粉も平均粒径は70〜90μmの範囲にあった。
ここで、鉄基粉末の粒径は、JIS規格 Z8815(1994年版)に記載された篩い分け試験法に従い粒径分布を求め、積算篩い下百分率(質量基準)が50%となる粒径を平均粒径とした。
なお、得られた合金鋼粉の残部組織は鉄および不可避的不純物(C: 0.001〜0.010 質量%,S:0.008〜0.012 質量%,N:0.0006〜0.0018質量%,O:0.09〜0.2 質量%)である。
Figure 0004715358
Figure 0004715358
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表1,2に示した予合金量(質量%),合金元素の平均含有量(質量%),拡散付着量(質量%)は、いずれも粉末冶金用合金鋼粉の質量に対する値である。
試料No. 1〜4,8〜13,21,32は、予合金量,合金拡散付着量が本発明の範囲を満足する例である。試料No. 27〜35は合金拡散付着量が本発明の範囲を外れる例,試料No. 22〜26は予合金量が本発明の範囲を外れる例である。
次に加圧成形用の金型を130℃に加熱した後、特開2002-327204 号公報に開示したノードソン社製の装置を用いてステアリン酸リチウムを金型に噴霧し、金型の内面に帯電付着させた。
さらに、これらの粉末冶金用合金鋼粉に対して、さらに黒鉛を表1,2に示す添加量,ステアリン酸リチウムを 0.8質量部添加してV型混合機で15分間混合した。その後、 130℃に加熱して、金型内に充填し、圧力686MPaで加圧成形して長さ55mm,幅10mm,厚さ10mmのタブレット状成形体を作製した。
このタブレット状成形体に焼結を施して、焼結体とした。焼結処理においては、RX雰囲気(N2 −32体積%H2 −24体積%CO− 0.3体積%CO2 )とし、焼結温度1130℃,焼結時間20分とした。得られた焼結体を平行部径5mmの丸棒引張試験片に加工した後、カーボンポテンシャル 0.8%でガス浸炭(保持温度 870℃,保持時間60分)した後、焼入れ(60℃,油焼入れ)および焼戻し( 200℃,60分)を行なった。焼結体の成分については、表層の炭素が0.75〜0.8 質量%となった分、全体のC量が若干増加した。またO量は、やや減少して0.05〜0.12質量%の範囲に、またN量は若干増加して0.01〜0.02質量%の範囲となった。他の成分については、概ね原料の組成と同一であった。
これらの焼結体の密度(Mg/m3 )および引張強度(MPa )を測定した。その結果を表1,2に併せて示す。
発明例と比較例の面圧疲労強度を比べると、発明例は1200〜1400MPa であったのに対して、比較例は1000〜1100MPa であった。したがって、本発明の粉末冶金用合金鋼粉を用いれば、焼結体の引張強度を高めることができる。
[実施例2]
表2,3のNo. 34〜55に示す合金元素をを含む溶鋼を水アトマイズ法によって噴霧した後、水素雰囲気中で還元処理し、さらに解砕して鉄基粉末を製造した。この鉄基粉末に合金元素含有粉末として金属粉末あるいはフェロアロイ粉末を所定の比率で添加し、黒鉛およびCu粉,Ni粉とともに、さらにバインダーとしてステアリン酸亜鉛を 0.8質量%添加して、 140℃に加熱しながら15分間混合し、鉄基粉末の表面に金属粉末をバインダー付着させ、粉末冶金用合金鋼粉とした。なお、ステアリン酸亜鉛の添加量(質量%)は、鉄基粉末とMo金属粉末との合計質量(すなわち粉末冶金用合金鋼粉の質量)に対する比率である。
得られた粉末冶金用合金鋼粉の残余の組成は実施例1と同様である。
この粉末冶金用合金鋼粉を用いて圧力686MPaにて室温で成形した後、実施例1と同様の焼結から焼戻しに到る工程を施して焼結体を作製し、密度と引張強度を測定した。その結果は、表2,3に示す通りである。
試料No. 34〜46は、予合金量,金属粉末の添加量が本発明の範囲を満足する例、試料No. 51〜54は、金属粉末の添加量が本発明の範囲を外れる例、試料No. 47〜50は、予合金量が本発明の範囲を外れる例である。
発明例と比較例を比べると、焼結体の密度は同等の値を示したが、引張強度は発明例の方が優れていた。
本発明の粉末冶金用混合粉体で使用する合金鋼粉の例を模式的に示す断面図であり、(a) はY含有粉末が原形を留めている例、(b) はM含有粉末が潰れてている例である。 本発明の粉末冶金用合金鋼粉の製造工程の例を示すブロック図である。 焼結体のネットワーク組織の典型的な例を模式的に示す断面図である。 高濃度相が粗大化した焼結体の組織の典型的な例を模式的に示す断面図である。 焼結ネック部を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 鉄基粉末
2 Y含有粉末(高濃度部の一部)
3 接触する部位
4 合金鋼粉
5 高濃度相
6 低濃度相
7 焼結ネック部
8 粗大な高濃度相

Claims (4)

  1. Al、Si、P、Ti、V、Zn、SnおよびWのうちの1種または2種以上である合金元素Xを予合金として含有し残部Feおよび不可避的不純物からなる鉄基粉末の表面に、Al、Si、P、Ti、V、Cr、ZnおよびSnのうちの1種または2種以上である合金元素Yを含有する粉末を付着させた粉末冶金用合金鋼粉であって、前記鉄基粉末の前記合金元素Xの予合金量(質量%)は、Al:0.05〜0.6 、Si: 0.1〜1.5 、P:0.05〜0.3 、Ti:0.05〜0.4 、V:0.05〜1.0 、Zn: 0.1〜5、Sn: 0.1〜1.5 、W: 0.1〜5を満足し、かつ前記合金元素Yの平均含有量(質量%)が、Al:0.05〜2、Si:0.05〜6、P:0.05〜2、Ti:0.05〜2、V:0.05〜3、Cr:0.05〜20、Zn:0.05〜5、Sn:0.05〜8を満足し、更に前記鉄基粉末の表層部に前記合金元素Yの濃度(質量%)が、Al:1以上、Si:2以上、P: 0.5以上、Ti: 0.5以上、V:2以上、Cr:13以上、Zn:7以上、Sn:2以上である高濃度部が存在することを特徴とする粉末冶金用合金鋼粉。
  2. 前記合金元素Yを含有する粉末が、拡散付着されたことを特徴とする請求項1に記載の粉末冶金用合金鋼粉。
  3. 前記合金元素Yを含有する粉末が、バインダー付着されたことを特徴とする請求項1に記載の粉末冶金用合金鋼粉。
  4. 前記高濃度部が、前記粉末冶金用合金鋼粉の断面積の1〜50%の範囲で存在することを特徴とする請求項2に記載の粉末冶金用合金鋼粉。
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