JP4713992B2 - 粘着剤付き断熱板及びそれを用いた断熱工法 - Google Patents

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本発明は、建築構造物の躯体等に取り付けられる粘着剤付き断熱板及びそれを用いた構造物の断熱工法に関する。
建築構造物の躯体等に断熱板を取り付ける際に、仮止めを必要とする場合には、粘着剤を予め塗布してある粘着剤付き断熱板を用いる場合がある。従来の粘着剤付き断熱板は、粘着剤を断熱板の片面全面にべた塗りしたり、或いは、ストライプ状等所定のパターンを描くように塗布し、この粘着剤付設面を離型紙で覆ったもので、建築現場等にて該離型紙を剥がして躯体等に仮固定していた。
例えば、特許文献1,2には、RCやSRC構造物の床や屋根スラブを断熱施工する際に、デッキプレートを下型枠として敷設し、その上に粘着剤付き断熱板を貼り付けて仮止めした後、配筋してコンクリートを打設する断熱スラブの構築方法が開示されている。
上記のような粘着剤付き断熱板を用いることにより、特に合成樹脂発泡体製のような軽量な断熱板であっても、風で飛ばされたり、位置ずれを起こすことなく、効率よく施工することができる。また、粘着剤付設面は離型紙で覆われているため、該断熱板を複数枚積層して保管、搬送することもできる。
特開平6−212722号公報 特開平7−54433号公報
しかしながら、従来の粘着剤付き断熱板では、断熱板ごとに1枚ずつ離型紙で覆っているため、離型紙自体及び現場での離型紙処理に費用がかかり、コスト高になるという問題があった。
本発明の課題は、離型紙を用いずに(離型紙レス)複数枚を積層して保管、搬送しうる新規な粘着剤付き断熱板を提供することにあり、さらには該断熱板を積層した集合体及び該断熱板を用いた断熱工法を提供することにある。
本発明の第一は、複数枚の粘着剤付き断熱板を積層してなる断熱板集合体であって、
各断熱板において、一方の面に粘着剤の塗布パターンが付設され、該一方の面または他方の面に凹部が形成され、
各断熱板の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部が、該断熱板に積層された他の断熱板の凹部内に位置して保護されていることを特徴とする。
上記本発明の断熱板集合体においては、
上記複数の粘着剤付き断熱板が、全て同じ構成である第1の態様と、
上記複数の粘着剤付き断熱板が、互いに塗布パターンが異なる複数枚で一組の積層単位を1単位或いは2単位以上積層してなる第2の態様を、好ましい態様として含む。
本発明の第二は、上記第1の態様の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、他方の面の、該塗布パターンに対応する領域の少なくとも一部に凹部を有することを特徴とする。
本発明の第三は、上記第1の態様の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、他方の面に凹部を有し、該断熱板を面内で回転させた場合に、回転前の該布パターンの少なくとも一部に回転後の凹部が対応することを特徴とする。
本発明の第四は、上記第1の態様の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
一方の面に粘着剤の塗布パターンと凹部とを有し、当該断熱板2枚を、互いに一方の面同士を対向させて積層した際に、一方の断熱板の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部に他方の断熱板の凹部が対応することを特徴とする
本発明の第五は、上記第2の態様の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、他方の面に凹部を有し、該凹部が、積層単位内の他の断熱板の一方の面の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部に対応することを特徴とする。
本発明の第六は、上記第2の態様の断熱板集合体を2枚一組で構成する粘着剤付き断熱板であって、
一方の面に粘着剤の塗布パターンと凹部とを有し、該一組の断熱板を互いに一方の面同士を対向させて積層した際に、各断熱板の凹部が、対向する断熱板の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部に対応することを特徴とする。
上記本発明第二〜第六の粘着剤付き断熱板においては、粘着剤の高さが前記凹部の深さと同等以下であることが好ましい。
本発明の第七は、構造物に断熱板を取り付ける際に、断熱板を仮止めする断熱工法において、上記本発明第一の断熱板集合体から分離された粘着剤付き断熱板を構造物に粘着させて仮止めすることを特徴とする。
本発明の断熱板集合体においては、各断熱板に塗布された粘着剤が他の断熱板に形成された凹部内に位置して保護されるため、複数枚の断熱板が離型紙を用いることなく直接積層されている。よって、断熱施工時に剥離紙を剥がす手間が不要で、剥がした剥離紙の処理も必要なく、効率よく施工を行うことができ、施工コストの削減を図ることができる。また、凹部によって保護された粘着剤は塗布直後の状態を保持することができるため、塗布した粘着剤のオープンタイムが不要となり、粘着剤付設加工に要する時間が短縮され、生産性が向上する。また、断熱施工の仮止めの際に粘着剤が塗布直後の状態を保持しているため、充分なタック性を示して仮止め不良などの不都合を生じる恐れがない。
また、粘着剤の一部に対応する凹部を断熱板に形成しておかないことにより、該粘着剤によって断熱板を積層した際に断熱板同士を接着し、断熱板集合体を別途紐掛けしなくても一体に扱うことができる。
以下に本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
本発明の断熱板集合体の特徴は、複数の粘着剤付き断熱板を剥離紙を用いることなく直接積層してなり、各断熱板に塗布された粘着剤の少なくとも一部が当該断熱板に積層される他の断熱板に形成された凹部内に位置することを特徴とする。よって、本発明の断熱板集合体を構成する本発明の粘着剤付き断熱板は、一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、該塗布パターンが付設された面、或いは、他方の面に他の断熱板に塗布された粘着剤の少なくとも一部を保護するための凹部が形成されている。
また、本発明の断熱板集合体は、一種類の粘着剤付き断熱板のみを複数枚積層する第1の態様と、複数の互いに塗布パターンの異なる粘着剤付き断熱板を積層単位として、1単位、或いは2単位以上積層してなる第2の態様とを含んでいる。
先ず、第1の態様について説明する。
図1は、本発明の断熱板集合体の第1の態様を構成する本発明の粘着剤付き断熱板の第一の実施形態を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’断面図である。また、図中の1は本例の粘着剤付き断熱板、2は断熱板、3は粘着剤、4は凹部を示す。
本例の粘着剤付き断熱板1は、図1に示すように、一方の面に所定の塗布パターンで粘着剤3が塗布され、他方の面には凹部4が形成されている。また、凹部4は粘着剤3の塗布パターンに対応する領域に形成されている。
本発明に用いられる断熱板2としては、断熱性に優れ、且つ、軽量なものが好ましく、具体的には、例えばポリスチレン系発泡体、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、ポリウレタン系発泡体、フェノール系発泡体等の合成樹脂発泡体が好ましく用いられる。
本発明にかかる凹部4の形成方法としては、表面が平坦な断熱板の表面に凸部付きロールを押圧する、熱ロールを当てて凹部形成領域の樹脂を溶融する、ルーター等で凹部形成領域を切削加工する、熱ロールまたは熱板を凹部形成領域以外の領域に当てて該領域の樹脂を二次発泡させて凸部を形成する、凹部形成領域以外の領域に別途樹脂成形体を貼り合わせて凸部を形成する、などの方法が用いられる。
また、凹部4の形状としては、図1では矩形としたが、本発明においては特にこれに限定されるものではなく、半円状、半楕円状などでもかまわない。また、深さは0.5〜3mmが好ましく、より好ましくは1〜2mmである。凹部4の深さが浅すぎる場合には、粘着剤3の高さを低くしなければならず、粘着剤不足を招いてしまい、凹部4の深さが深すぎる場合には、断熱板2の強度が低下し、薄い断熱板2では割れやすくなったり、断熱欠損が生じるなどの問題を生じるため好ましくない。
粘着剤(感圧接着剤)3の種類は特に限定されるものではなく、例えばアクリル系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を用いることができる。
図1に示した例では、粘着剤3の塗布パターンは破線状であるが、特に本発明ではこれに限定されるものではなく、例えば、特開昭63−283774号公報、特開平11−244774号公報、特開2000−343006号公報等に開示されているスパイラルスプレー方式も好ましく用いられる。当該方式は、旋回する気流の中心から粘着剤を吐出することにより、粘着剤を螺旋状に繊維化して走行する被塗布物(断熱板2)に螺旋状の塗布パターンを描くものであり、紙おむつ等の製造などで一般的に利用されている。また、これら以外にも、ストライプ状、格子状、ドット状、ライン状など、仮止めの際の接着強度などを考慮して適宜選択することができる。また、塗布パターンは規則的なパターンであっても、不規則なパターンであっても良く、例えば、断熱板の中央部と端部とに密に粘着剤を塗布するなど、仮止めに必要な粘着力に応じて適宜パターンを設計すればよく、凹部はこのパターンに対応して形成すればよい。
また、断熱板2の面積に対する粘着剤3の塗布面積の割合は、粘着剤の種類などにもよるが、通常は2〜20%程度が好ましい。この割合が2%未満であると、本発明の断熱工法において、構造物に断熱板を仮止めする際に充分な接着強度を得ることが難しくなる。一方、20%を超えると、必要以上に粘着剤を使用することになり、コスト的に好ましくない。
さらに、粘着剤3の塗布パターンとしては、かかる断熱板1を積層した際に、該粘着剤3によって断熱板同士が強く一体化しないことが必要である。よって、粘着剤3が凹部4の底部に接した場合でも強く接着しない程度に粘着剤3の高さと凹部4の深さとを選択する必要がある。好ましくは、粘着剤3の高さが凹部4の深さと同等以下とする。当該範囲であれば、例えば粘着剤3の高さが凹部4と同等の場合でも、断熱板1を重ねた際に、粘着剤3の塗布パターンの上部が重なった断熱板1の凹部4の底部に接触する程度でほとんど接着状態には至らないため、容易に分離することができる。また、図1に示すように、粘着剤3の塗布パターンよりも若干広く凹部4を形成しておくことにより、粘着剤3が凹部4の側面に付着しにくくなるため、好ましい。
図1の粘着剤付き断熱板を積層してなる本発明の断熱板集合体の断面模式図を図2に示す。図中、1a〜1eは図1に示した断熱板1であり、5は断熱板集合体、6は捨て板である。
図2に示すように、本例の断熱板集合体5は、互いに重なり合う2枚の断熱板(例えば1bと1c)において、一方の断熱板1cの粘着剤付設面が他方の断熱板1bの凹部形成面に接するように、同じ面を上に向けて積層されている。本例の粘着剤付き断熱板1a〜1eは、先に説明したように、粘着剤の塗布パターンに対応した領域全てに凹部が形成されているため、同じ面を上に向けて積層した際には、2枚の断熱板1b,1cの接触面において一方の粘着剤の塗布パターンが他方の凹部内に位置して保護され、該粘着剤が他方の断熱板に付着せず、当該2枚の断熱板が互いに一体化しない。
よって、本例の断熱板集合体5は上から1枚ずつ断熱板を分離して用いる際に、下層の断熱板に付着して割れが生じるなどの問題がなく、容易に分離することができる。また、粘着剤は塗布直後の状態を保持しているため、不要な面への転移によるタック性の低下で仮止め不良が生じる恐れがない。
尚、断熱板集合体5の一番上の断熱板1aについては表面に粘着剤が露出しているため、図2に示すように、表面に粘着剤を塗布していない以外は断熱板1a〜1eと同様の構成の捨て板6を積層して断熱板1aの粘着剤を保護することが望ましい。また、捨て板6の代わりに剥離紙を用いてもかまわない。
図3に、本発明の粘着剤付き断熱板の第二の実施形態を示す。図中の符号は図1と同様であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’断面図であり、本例の断熱板1の上に同じ構成の断熱板1’を面内で180°回転させて配置した様子を示す。
本例の断熱板1は、図1(a)に示すように、一方の面に所定の塗布パターンで粘着剤3が塗布され、他方の面には凹部4が形成されている。本例の断熱板1は、図1の例と異なり、図2(b)に示すように、凹部4は、面内で180°回転させた場合(即ち断熱板1’)に、回転前(即ち断熱板1)の粘着剤3の塗布パターンに対応する領域に形成されている。
よって、本例の断熱板1は、複数枚を順次面内で180°回転させながら積層することにより、図4に示すように、粘着剤を凹部で保護した断熱板集合体5を得ることができる。図4中の符号は図2と同様である。
尚、図3においては、断熱板1の平面形状が長方形であるため、積層する際には面内で180°回転させる形態としたが、断熱板1の平面形状が正方形であれば、90°、180°のいずれでもかまわない。
また、図1〜図4の実施形態においては、一方の面に付設された粘着剤3を全て他方の面に形成した凹部4で保護する形態を示したが、本発明においてはこれに限定されるものではない。図2,図4に示した断熱板集合体5においては、各断熱板1a〜1eが互いに接着されていないため、搬送の際に集合体5が崩れないように紐掛け等が必要である。
本発明においては、断熱施工の際の仮止めに用いる粘着剤3以外に、別途、断熱板集合体5において断熱板1a〜1e同士を接着するために凹部4で保護されない粘着剤3を付設することができる。この場合の、断熱板同士の接着に用いる粘着剤としては、断熱施工に用いる粘着剤3の塗布パターンの一部を用いても、別途、異なる素材の粘着剤を塗布してもかまわない。
図5に、断熱板同士の接着用の粘着剤を付設した実施形態を示す。図中(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’断面図であり、図中の符号は図1と同様である。
本例では、断熱板1の短辺に沿った粘着剤3’に対応する凹部4を形成していない。そのため、同じ構成の断熱板1を複数枚積層した際には、粘着剤3’によって互いに重なり合った断熱板1同士が接着し、一体で取り扱うことが可能になる。尚、粘着剤3’の接着強度、塗布パターンは、断熱板集合体として取り扱う際には断熱板が崩れない程度に強く、且つ、断熱施工の際には割れなどを発生することなく容易に1枚ずつ分離できる程度に弱く設定する必要がある。
尚、図5の例では、図1と同様に断熱板1の一方の面に付設した粘着剤3に対応する他の面の領域に凹部4を形成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図3と同様に、一方の面に付設した粘着剤3に対して面内で180°回転した位置に凹部4を形成した形態において、断熱板1同士の接着用の粘着剤3’を付設することも本発明に含まれるものである。
次に、本発明の断熱板集合体の第2の態様について説明する。
図6は、本発明の粘着剤付き断熱板の第三の実施形態を模式的に示す断面図であり、該断熱板を用いて構成した断熱板集合体の断面模式図を図7に示す。図中、1A,1Bはそれぞれ本例の粘着剤付き断熱板、7a〜7cは積層単位であり、図1,図2と同じ部材には同じ符号を付した。
本例においては、粘着剤3の塗布パターンが互いに異なる断熱板1Aと1Bとを積層単位とし、該積層単位で積層して断熱板集合体5を構成する。断熱板1Aと1Bとは互いに塗布パターンが異なるものの、それぞれに形成された凹部4は、他方の断熱板に形成された塗布パターンに対応する。よって、図7に示すように、当該積層単位で積層した場合には、順次粘着剤3が次に積層された断熱板の凹部4によって保護されることになる。
尚、本例においては、互いに塗布パターンが異なる2枚の断熱板1Aと1Bとで積層単位としたが、本発明において当該形態は断熱板2枚に限定されるものではなく、3枚以上を積層単位としてもかまわない。その場合には積層単位内での積層順を設定し、該積層順に応じて凹部の位置を決定すればよい。
図1〜図7においては、断熱板の一方の面に粘着剤を塗布し、他方の面に凹部を形成した構成を示したが、本発明においては、粘着剤を塗布した面に凹部を形成した粘着剤付き断熱板を積層して断熱板集合体を構成することもできる。
図8は、本発明の粘着剤付き断熱板の第四の実施形態を模式的に示す断面図であり、該断熱板を用いて構成した断熱板集合体(第1の態様)の断面模式図を図9に示す。図中の符号は図2,図7と同様である。
本例においては、粘着剤3の塗布パターン及び凹部4の形成位置が同じ粘着剤付き断熱板2枚を、粘着剤3を塗布した面を互いに対向させて積層する。本例の断熱板1は、図8に示すように、凹部4が、面内で180°回転させた場合(即ち断熱板1’)に、回転前(即ち断熱板1)の粘着剤3の塗布パターンに対応する領域に形成されている。よって、一方を他方に対して180°回転させた状態で上下逆にして積層すれば、一方の断熱板の凹部4が他方の断熱板の粘着剤3を保護することができる。
尚、本例の場合には、図8に示したように、2枚を積層した状態で粘着剤3が全て内側に位置して露出していないため、図8の2枚を一組として複数組を積層することにより、図2,図4,図7に示したような捨て板6を用いる必要はない。
さらに、図10に、本発明の粘着剤付き断熱板の第五の実施形態の断面模式図を、該断熱板を用いて構成した断熱板集合体(第2の態様)の断面模式図を図11にそれぞれ示す。図中の符号は図6,図8と同様である。
本例の断熱板1A,1Bは、図8の例と同様に、粘着剤3の塗布面に凹部4が形成されているが、本例は図8の例と異なり、互いに粘着剤3の塗布パターンが異なる2枚の断熱板1A,1Bを一組の積層単位とする。当該積層単位においては、粘着剤3を塗布した面を互いに対向させた際に、一方の断熱板1Aの粘着剤3に対応するように他方の断熱板1Bの凹部4が形成されており、当該2枚の断熱板1A,1Bを積層することにより、一方の断熱板の粘着剤3は全て他方の断熱板の凹部4によって保護される。よって、図10の如く2枚の断熱板1A,1Bを粘着剤3を内側にして積層した積層単位で図11の如く積層することにより、図9の断熱板集合体5と同様、捨て板を用いずに断熱板集合体5を構成することができる。
上記図6〜図11の例においては、粘着剤3が全て凹部4によって保護される構成を示したが、これらの例においても、図5と同様に、凹部4によって保護されない粘着剤3’を塗布しておくことにより、断熱板集合体の崩れ防止を図っても良い。
次に、本発明の断熱工法を説明する。
本発明の断熱工法は、例えば、特許文献1,2に記載されているようなRCやSRC構造物の床や屋根スラブの断熱施工のように、デッキプレートを型枠として敷設し、この上に断熱板を敷き込む際に、断熱板が風で飛ばされたり、位置ずれを起こさないように、断熱板の仮止めを必要とする工法であり、被粘着部材(上記の例ではデッキプレート)に、本発明の断熱板集合体から分離された粘着剤付き断熱板の粘着剤付設面を当てて該粘着剤の粘着力によって仮止めするものである。
本発明の断熱板集合体から分離された粘着剤付き断熱板は、粘着剤の塗布パターンが重なった断熱板の凹部で保護されているため、ほとんど塗布時の状態のままで初期の粘着力をそのまま保持している。よって、凹部形成面から若干の圧力を加えれば、粘着剤が被粘着部材に粘着し、充分な仮止め力を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、離型紙を用いることなく粘着剤付き断熱板を積層して保管、搬送することができ、粘着剤付き断熱板の生産コストを削減できると共に、断熱施工の現場においても離型紙の剥離作業及び廃棄処理が不要であることから、施工コストを削減することができる。
本発明の粘着剤付き断熱板の一実施形態を示す模式図である。 図1の粘着剤付き断熱板を複数枚積層してなる本発明の断熱板集合体の断面模式図である。 本発明の粘着剤付き断熱板の第二の実施形態を示す模式図である。 図3の粘着剤付き断熱板を複数枚積層してなる本発明の断熱板集合体の断面模式図である。 図1の粘着剤付き断熱板の応用形態を示す模式図である。 本発明の粘着剤付き断熱板の第三の実施形態を示す断面模式図である。 図6の粘着剤付き断熱板を複数枚積層してなる本発明の断熱板集合体の断面模式図である。 本発明の粘着剤付き断熱板の第四の実施形態を示す断面模式図である。 図8の粘着剤付き断熱板を複数枚積層してなる本発明の断熱板集合体の断面模式図である。 本発明の粘着剤付き断熱板の第五の実施形態を示す断面模式図である。 図10の粘着剤付き断熱板を複数枚積層してなる本発明の断熱板集合体の断面模式図である。
符号の説明
1,1’,1a〜1e,1A,1B 粘着剤付き断熱板
2 断熱板
3,3’ 粘着剤
4 凹部
5 断熱板集合体
6 捨て板
7a〜7c 積層単位

Claims (10)

  1. 複数枚の粘着剤付き断熱板を積層してなる断熱板集合体であって、
    各断熱板において、一方の面に粘着剤の塗布パターンが付設され、該一方の面または他方の面に凹部が形成され、
    各断熱板の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部が、該断熱板に積層された他の断熱板の凹部内に位置して保護されていることを特徴とする断熱板集合体。
  2. 上記複数の粘着剤付き断熱板が、全て同じ構成である請求項1に記載の断熱板集合体。
  3. 上記複数の粘着剤付き断熱板が、互いに塗布パターンが異なる複数枚で一組の積層単位を1単位或いは2単位以上積層してなる請求項1に記載の断熱板集合体。
  4. 請求項2に記載の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
    一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、他方の面の、該塗布パターンに対応する領域の少なくとも一部に凹部を有することを特徴とする粘着剤付き断熱板。
  5. 請求項2に記載の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
    一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、他方の面に凹部を有し、該断熱板を面内で回転させた場合に、回転前の該布パターンの少なくとも一部に回転後の凹部が対応することを特徴とする粘着剤付き断熱板。
  6. 請求項2に記載の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
    一方の面に粘着剤の塗布パターンと凹部とを有し、当該断熱板2枚を、互いに一方の面同士を対向させて積層した際に、一方の断熱板の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部に他方の断熱板の凹部が対応することを特徴とする粘着剤付き断熱板。
  7. 請求項3に記載の断熱板集合体を構成する粘着剤付き断熱板であって、
    一方の面に粘着剤の塗布パターンを有し、他方の面に凹部を有し、該凹部が、積層単位内の他の断熱板の一方の面の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部に対応することを特徴とする粘着剤付き断熱板。
  8. 請求項3に記載の断熱板集合体を2枚一組で構成する粘着剤付き断熱板であって、
    一方の面に粘着剤の塗布パターンと凹部とを有し、該一組の断熱板を互いに一方の面同士を対向させて積層した際に、各断熱板の凹部が、対向する断熱板の粘着剤の塗布パターンの少なくとも一部に対応することを特徴とする粘着剤付き断熱板。
  9. 前記粘着剤の高さが前記凹部の深さと同等以下である請求項4〜8のいずれかに記載の粘着剤付き断熱板。
  10. 構造物に断熱板を取り付ける際に、断熱板を仮止めする断熱工法において、請求項1〜3のいずれかに記載の断熱板集合体から分離された粘着剤付き断熱板を構造物に粘着させて仮止めすることを特徴とする断熱工法。
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