JP2015134705A - フィルム状連結体及びガラスロール - Google Patents

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Abstract

【課題】連結用テープの貼着によって連結されたガラスフィルムが、連結用テープが貼着している部位で割れるという事態を回避することができるフィルム状連結体及びガラスロールを提供する。
【解決手段】第1ガラスフィルム3の先端部3aとリードフィルム4の先端部4aとを重ねた状態で、連結用テープ2を、第1ガラスフィルム3の先端部3aにおける先端面3bを覆うようにして第1ガラスフィルム3とリードフィルム4に跨って貼着してなる。連結用テープ2は、非粘着部とその両側に形成された粘着層2bとを有するテープ材2からなり、前記非粘着部は、粘着部を構成する粘着層2bの欠落部からなる。連結用テープ2の粘着層2bが、先端面3bに非貼着状態で、第1ガラスフィルム3とリードフィルム4とにおける先端面3bから離反した位置に貼着されているフィルム状連結体1。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばフラットパネルディスプレイや太陽電池に用いられるガラス基板や、有機EL照明に用いられるカバーガラスなどに使用されるガラスフィルムに関するもので、より詳しくは、このガラスフィルムを用いて形成するフィルム状連結体、及びこのフィルム状連結体を巻き取って形成するガラスロールに関するものである。
周知のように、近年では、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ用のガラス基板を始めとする各種ガラス板において、更なる薄板化が要請されている。そのため、当該要請を受けて、フィルム状まで薄板化が進められたガラス板、所謂ガラスフィルムの開発が進められており、例えば300μm以下または200μm以下の厚みをなすガラスフィルムが開発されるに至っている。
このようなガラスフィルムは、その梱包形態として、ロール状に巻き取ってガラスロールとすることが広く採用されている。当該梱包形態は、ガラスフィルムが、その薄さから良好な可撓性を有するという特性を利用したものであって、梱包後のガラスフィルムの占有スペースの省スペース化を図ることができる等の利点がある。
また、当該ガラスロールを繰り出しながら供給し、ガラスフィルムの表面に機能性膜等を形成し、その後、機能性膜等が表面に形成されたガラスフィルムを再度巻き取る方式、所謂ロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式で、ガラスフィルムに機能性膜等を形成することの実施が検討されている。このようにすれば、ガラスロールからガラスフィルムを順次巻き出すだけで、ガラスフィルムに対して連続的に成膜処理を行うことができるので便宜である。
特開2010−132350号公報 WO2012/090693号公報 WO2012/074971号公報
ところで、ロール・ツー・ロール方式では、帯状ガラスフィルムを連続的に処理するために、1つのガラスロールから巻きだされた帯状ガラスフィルムの終端に、別のガラスロールから巻き出される帯状ガラスフィルムの始端を連結することがある。
また、特許文献1,2に開示されているように、ロール・ツー・ロール方式では、ガラスロールから巻き出される帯状ガラスフィルムの始端に、帯状の樹脂等のリードと呼ばれるフィルムを連結し、当該リードフィルムから処理装置に投入することも行われる。これは、帯状ガラスフィルムを最初に処理装置投入すると、損傷する可能性があるからである。また、ロール・ツー・ロール方式では、ガラスロールから巻き出される帯状ガラスフィルムの終端まで処理することを可能にするために、帯状ガラスフィルムの終端に、帯状リードフィルムを連結することも行われる。
このような帯状ガラスフィルム同士の連結や、帯状ガラスフィルムと帯状リードフィルムとの連結には、例えば特許文献3に開示されているように、帯状ガラスフィルムや帯状リードフィルムに貼着する連結用テープが使用される。
ところが、このような連結用テープの貼着によって連結されたガラスフィルムに対して、ロール・ツー・ロール方式による処理を行なうと、帯状ガラスフィルムが、連結用テープが貼着している部位で割れることがあった。なお、このような事態は、ロール・ツー・ロール方式で処理される帯状ガラスフィルムに限らず、連結用テープの貼着によって連結されたガラスフィルムであれば、起こり得ると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑み、連結用テープの貼着によって連結されたガラスフィルムが、連結用テープが貼着している部位で割れるという事態を回避することを技術的課題とする。
前記課題を解決するため、本願発明者は、鋭意研究を行ない、その結果、連結用テープの貼着によって連結されたガラスフィルムが、連結用テープが貼着している部位で割れる原因は、次のようなものであるとの知見を得た。すなわち、連結用テープは、通常、所定の可撓性・伸縮性を有しており、連結用テープがガラスフィルムに貼着した状態で、ガラスフィルムの巻き取りやガラスフィルムの処理中の捻じれ等により、連結用テープにテンション等がかかると、ガラスフィルムにおける連結用テープが貼着した部位にストレスが掛かる。このため、連結用テープが貼着した部位がガラスフィルムの端面やその近傍であれば、これらの領域に元来存在しているマイクロクラックを起点として、クラックが進展していき、割れを生じる。
そして、この知見を基に、本願発明者は、以下に示す本発明を創案するに至った。
すなわち、第1の本発明のフィルム状連結体は、ガラスフィルムの先端部とリードフィルムの先端部とを重ねた状態で、連結用テープを、前記ガラスフィルムの先端部における先端面を覆うようにして前記ガラスフィルムと前記リードフィルムに跨って貼着してなるフィルム状連結体であって、前記連結用テープは、非粘着部とその両側に形成された粘着部とを有するテープ材からなり、前記連結用テープの前記粘着部が、前記先端面に非貼着状態で、前記ガラスフィルムと前記リードフィルムとにおける前記先端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とする。
また、第2の本発明のフィルム状連結体は、ガラスフィルムの先端部の先端面とリードフィルムの先端部の先端面とを離間して対向させた状態で、連結用テープを、前記ガラスフィルムの先端面と前記リードフィルムの先端面との間の空間を覆うようにして前記ガラスフィルムと前記リードフィルムに跨って貼着してなるフィルム状連結体であって、前記連結用テープは、非粘着部とその両側に形成された粘着部とを有するテープ材からなり、前記連結用テープの前記粘着部が、前記ガラスフィルムの前記先端面に非貼着状態で、前記ガラスフィルムと前記リードフィルムとにおける前記ガラスフィルムの前記先端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とする。
また、第3の本発明のフィルム状連結体は、一方のガラスフィルムの先端部の先端面と他方のガラスフィルムの先端部の先端面とを離間して対向させた状態で、連結用テープを、双方のガラスフィルムの先端面間の空間を覆うようにして前記双方のガラスフィルムに跨って貼着してなるフィルム状連結体であって、前記連結用テープは、非粘着部とその両側に形成された粘着部とを有するテープ材からなり、前記連結用テープの前記粘着部が、前記双方のガラスフィルムの先端面に非貼着状態で、前記双方のガラスフィルムにおけるそれらの先端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とする。
これらの構成によれば、ガラスフィルムにおいて、連結用テープに跨られる先端面に非接触状態で、この先端面から所定の離反距離で離反した位置に連結用テープの粘着部が貼着される。従って、ガラスフィルムにおいて、この先端面と、この先端面から所定の離反距離までの領域に、連結用テープの粘着部は貼着せず、これらの領域に対し、連結用テープからテンション等のストレスが加わらない。従って、所定の離反距離を適切に設定すれば、先端面とその近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することを抑制できる。すなわち、本発明のフィルム状連結体では、ガラスフィルムが、先端部の先端面の周辺において、連結用テープが貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
なお、第1の構成では、ガラスフィルムの先端部とリードフィルムの先端部とを重ねた状態であるが、ガラスフィルムの先端部とリードフィルムの先端部との段差に起因して、水による洗浄後の水切れが良好でなくなり、この段差の周辺領域の乾燥が不十分になる可能性や、また、この段差の周辺領域に水垢汚れが発生する可能性がある。これに対して、第2の構成では、ガラスフィルムの先端部の先端面とリードフィルムの先端部の先端面とを対向させた状態であり、ガラスフィルムの先端部とリードフィルムの先端部との間に段差が無い。このため、第1の構成に比較して、水による洗浄後に水切れが良好であり、ガラスフィルムの先端部とリードフィルムの先端部の周辺領域の乾燥が不十分になる可能性や、この周辺領域に水垢汚れが発生する可能性が少ない。また、第2の構成では、ガラスフィルムの先端面とリードフィルムの先端面とを離間させた状態である。従って、ガラスフィルムの先端面とリードフィルムの先端面とが擦れ合ってガラスフィルムが破損するという事態を回避可能である。
第1又は第2の本発明に係る上記何れかの構成において、前記連結用テープの前記粘着部が、前記ガラスフィルムにおけるその先端部の側端面から離反した位置に貼着されていることが好ましい。また、第3の本発明に係る上記の構成において、前記連結用テープの前記粘着部が、前記双方のガラスフィルムにおけるそれらの先端部の側端面から離反した位置に貼着されていることが好ましい。
これらの構成であれば、側端面から所定の離反距離までの領域に、連結用テープの粘着部は貼着せず、この領域に対し、連結用テープからテンション等のストレスが加わらない。従って、所定の離反距離を適切に設定すれば、側端面とその近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することを抑制できる。すなわち、この構成であれば、ガラスフィルムが、先端部の側端面の周辺において、連結用テープが貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
第1又は第2の本発明に係る上記何れかの構成において、前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層の欠落部からなるものが好ましい。また、第3の本発明に係る上記何れかの構成において、前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層の欠落部からなるものが好ましい。
これらの構成であれば、連結用テープに跨られるガラスフィルムの先端面周辺での連結用テープの厚さを薄くすることができる。これにより、ガラスフィルムを巻き取った場合等に、ガラスフィルムの先端面周辺が連結用テープから受ける負荷を減少させることができる。
また、別の構成として、第1又は第2の本発明に係る上記何れかの構成において、前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層を被覆する非粘着層からなるものであってもよい。また、第3の本発明に係る上記何れかの構成において、前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層を被覆する非粘着層からなるものであってもよい。
これらの構成であれば、一方の面の全体に粘着層が形成されている従来の連結用テープを転用することができる。これにより、連結用テープの製造コストを抑制し、ひいてはフィルム状連結体の製造コストを抑制することが可能である。
前記ガラスフィルムと前記リードフィルムが帯状である第1又は第2の本発明に係る上記何れかの構成のフィルム状連結体をロール状に巻き取ってガラスロールを形成することができる。前記双方のガラスフィルムが帯状である第3の本発明に係る上記何れかの構成のフィルム状連結体をロール状に巻き取ってガラスロールを形成することができる。
これらのガラスロールを使用すれば、ガラスフィルムにロール・ツー・ロール法で処理を実施することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、連結用テープの貼着によって連結されたガラスフィルムが、連結用テープが貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
本発明の第1実施形態に係るフィルム連結体を概念的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るフィルム連結体の要部を概念的に示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係るフィルム連結体の要部を概念的に示す縦断面図(図2のA−A線断面図)である。 本発明の第1実施形態に係るフィルム連結体に使用される連結用テープの変形例を概念的に示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るフィルム連結体を概念的に示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るフィルム連結体の要部を概念的に示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係るフィルム連結体の要部を概念的に示す縦断面図(図6のB−B線断面図)である。 本発明の第3実施形態に係るフィルム連結体を概念的に示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るフィルム連結体の要部を概念的に示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係るフィルム連結体の要部を概念的に示す縦断面図(図9のC−C線断面図)である。
以下、本発明を実施するための形態について図面に基づき説明する。なお、説明の便宜上、図3、図7、図10で、上側を表側とし、フィルムの上側の面を表面と呼び、下側を裏側とし、フィルムの下側の面を裏面と呼ぶ。なお、これらの図では、理解しやすいように、フィルムや連結用テープの厚さを誇張して記載している。
図1〜3は、本発明の第1実施形態に係るフィルム状連結体を示す図である。このフィルム状連結体1は、連結用テープ2を、第1ガラスフィルム3と、例えば、樹脂、金属等で形成されるリードフィルム4とに貼着してなる。
第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4は、帯状のフィルムであって且つロール状に巻き取り可能である。従って、フィルム状連結体1は、巻芯5の外周面に一部(第1ガラスフィルム3)をロール状に巻き取って形成した図1のガラスロール6に、残りの部分を更に巻き取ってガラスロールを形成することができる。
フィルム状連結体1は、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端部3aの裏側と、リードフィルム4の長手方向の先端部4aの表側とを重ねた状態である。連結用テープ2は、表側で、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bを覆うようにして第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4に跨って貼着している。連結用テープ2は、非貼着部とその両側に形成された粘着部を有するテープ材からなる。そして、連結用テープ2の貼着部は、先端面3bに非貼着状態であり、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4のそれぞれの表面3c,4cにおいて、先端面3bから離反した位置に貼着されている。
第1ガラスフィルム3は、例えば、オーバーフローダウンドロー法により成形される。第1ガラスフィルム3の厚みは、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましく、100μm以下、更には50μm以下が好ましい。そして、第1ガラスフィルム3の厚みは、1μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。このような厚みに設定した理由は、当該数値範囲の厚みであれば、第1ガラスフィルム3に対して適度な可撓性と強度を付与することができ、フィルム状連結体1の巻き取り時において支障を来たすことがないためである。換言すれば、第1ガラスフィルム3の厚みが1μm未満であると、強度不足によって取り扱いが面倒になり、第1ガラスフィルム3の厚みが300μmを超えると、可撓性が不十分となって巻き取り半径を不当に大きくせざるを得なくなるという不具合が生じ得る。
第1ガラスフィルム3の幅は、この実施形態では、100mm以上であるが、中でも、300mm以上であることが好ましく、500mm以上であることがより好ましく、1000mm以上であることが更に好ましい。なお、第1ガラスフィルム3は、小型の携帯電話用等の小画面ディスプレイから大型のテレビ受像機等の大画面ディスプレイに至るまで、多岐に亘るデバイスに使用されるので、第1ガラスフィルム3の幅は、最終的には、使用されるデバイスの基板の大きさに応じて適宜選択することが好ましい。
第1ガラスフィルム3のガラス組成としては、シリカガラスやホウケイ酸ガラスなどのケイ酸塩ガラスなどの種々のガラス組成を使用することができるが、無アルカリガラスであることが好ましい。これは、第1ガラスフィルム3にアルカリ成分が含有されていると、所謂ソーダ吹きと称される現象が生じて構造的に粗となり、第1ガラスフィルム3を湾曲させた場合に、経年劣化により構造的に粗となった部分から破損が生じるおそれがあるためである。なお、ここでいう無アルカリガラスとは、アルカリ成分を実質的に含有していないガラスのことであって、具体的には、アルカリ金属酸化物が3000ppm以下(好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、最も好ましくは300ppm以下)であることをいう。
また、第1ガラスフィルム3の強度確保の観点からは、第1ガラスフィルム3における少なくとも幅方向の両方の側端面3dは、レーザー割断により切断された切断面により構成されていることが好ましい。このようにすれば、第1ガラスフィルム3の幅方向の側端面3dが、マイクロクラック等の破損原因となる欠陥が少ない高強度切断面となる。具体的には、レーザー割断を利用した場合には、切断後に研磨等を施さなくても、第1ガラスフィルム3の幅方向の側端面3dの算術平均粗さRa(JIS B0601:2001に準拠)を0.1μm以下(好ましくは、0.05μm以下)とすることができる。ここで、レーザー割断とは、レーザーの加熱作用による膨張と、冷媒の冷却作用による収縮とによって生じる熱応力を利用することで、初期クラックを進展させてガラスフィルムを切断する方法である。
また、第1ガラスフィルム3の強度確保の観点からは、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3b,4bも、レーザー割断で切断された切断面により構成されていることが好ましい。しかし、実際には、生産効率の観点から、スクライブ割断、曲げ応力割断で切断された切断面により構成されることが多く、この場合、レーザー割断で切断された切断面に比較して、マイクロクラック等の破損原因となる欠陥が多い切断面となりやすい。
リードフィルム4は、ロール・ツー・ロール法で、第1ガラスフィルム3の損傷を防ぐために、第1ガラスフィルム3に先行して処理装置に投入される部材、又は、ガラスロールから巻き出される第1ガラスフィルム3の終端まで処理することを可能にするために、第1ガラスフィルム3に後行して処理装置に投入される部材である。
リードフィルム4の厚みや幅は、特に限定されるものではないが、第1ガラスフィルム3と同一のロール・ツー・ロール装置内を通過させることを考慮すれば、第1ガラスフィルム3と同程度の厚みや幅を有することが好ましい。具体的には、リードフィルム4の厚みは、1〜200μmであることが好ましく、リードフィルム4の幅は、第1ガラスフィルム3の幅の0.5〜2倍(好ましくは0.9〜1.5倍)である。なお、リードフィルム4には、第1ガラスフィルム3を牽引するだけの強度が必要となるため、リードフィルム4を形成する材質等を考慮して最終的に厚みや幅が決定することが好ましい。
リードフィルム4として樹脂フィルムを使用する場合には、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、アイオノマーフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、ナイロン(登録商標)フィルム(ポリアミドフィルム)、ポリイミドフィルム、セロファンなどの有機樹脂フィルム(合成樹脂フィルム)などを使用することができる。
リードフィルム4として金属フィルムを使用する場合には、例えばアルミニウム、銅などを使用することができる。
連結用テープ2は、本実施形態では、粘着性を有さない支持層2aの一方の面に第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4への貼着用の粘着層2bが形成されると共に、該連結用テープ2における第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4に貼着する部位の間では、前記粘着層2bが欠落している。つまり、連結用テープ2の非粘着部は、粘着部を構成する粘着層2bの欠落部からなる。従って、連結用テープ2が、何かの拍子に先端面3bに接触する場合、先端面3bに接触するのは、ほとんどの場合、粘着層2bの間で露出している支持層2aであり、先端面3bに粘着層2bが貼着する可能性は低い。
第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の長手方向に沿った連結用テープ2の長さは、所望の強度等を考慮して、適宜、設定される。第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の幅方向に沿った連結用テープ2の長さについては、後述のように、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の幅方向の側端面3d,4dから離反した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着されることを条件として、所望の強度等を考慮して、適宜、設定される。なお、連結用テープ2について、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の長手方向に沿った長さより、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の幅方向に沿った長さが大きい方が好ましい。この構成であれば、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の幅方向に沿って接着面積を広く確保することができる。
支持層2aの厚さは、150μm以下が好ましく、100μm以下が更に好ましい。そして、支持層2aの厚さは、10μm以上が好ましく、30μm以上が更に好ましい。支持層2aの厚さが10μm未満の場合、強度に支障を来す可能性が生じ、150μmを超える場合、可撓性が不十分になる可能性や、フィルム状連結体1を巻き取った際に、支持層2aの厚さによって、第1及び第2ガラスフィルムに負荷が掛かる可能性が生じる。粘着層2bの厚さは、接着強度を考慮して、適宜設定され、例えば、10μm〜15μmである。また、連結用テープ2の厚さが厚い場合、連結用テープ2と、ガラスフィルムやリードフィルムとの段差に起因して、水による洗浄後の水切れが良好でなくなり、この段差の周辺領域に水垢汚れが発生する可能性がある。従って、この観点から、支持層2aの厚さと粘着層2bの厚さの合計は、60μm以下が好ましい。
支持層2aや粘着層2bの材料は、特に限定されるものではなく、従来から使用されているものでよい。例えば、支持層2aの材料としては、ポリエステル等の樹脂が挙げられる。粘着層2bの材料としては、アクリル系、シリコン系、ゴム系接着剤等が挙げられる。
なお、連結用テープ2の構成は、これに限定されることは無く、例えば図4(A)に示すように、支持層2aの一方の面に第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4への貼着用の粘着層2bが形成されると共に、該連結用テープ2における第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4に貼着する部位の間には、前記粘着層2bを被覆する非粘着層2cが設けられていてもよい。つまり、連結用テープ2の非粘着部は、粘着部を構成する粘着層2bを被覆する非粘着層2cからなるものでもよい。
この非粘着層2cの材料としては、支持層2aと同様のものが使用可能であるが、例えば、使用前の状態の連結用テープ2の粘着層2bに貼着されている離型紙を使用すれば、安価に連結用テープ2を構成することができる。非粘着層2cの厚さは、非粘着性が発揮されるという条件で、可及的に薄く設定されることが好ましい。これは、フィルム状連結体1を巻き取った際に、非粘着層2cの厚さによって、第1及び第2ガラスフィルムに負荷が掛かることを回避するためである。
また、図4(B)に示すように、支持層2aの一方の面に第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4への貼着用の粘着層2bが形成されると共に、該連結用テープ2における第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4に貼着する部位の間では、支持層2aが、粘着層2bの裏面と単一の裏面を成すように構成されていてもよい。この場合も、連結用テープ2の非粘着部は、粘着部を構成する粘着層2bの欠落部からなるものである。
図3に示すように、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3bから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の長手方向に沿った第1離反距離D1は、例えば300μm以上、より好ましくは1mm以上、更に好ましくは5mm以上である。離反距離D1が、300μm未満であれば、連結用テープ2の第1ガラスフィルム3に貼着する粘着層2bが、マイクロクラックが多い領域(先端面3bとその近傍)に貼着することになり、マイクロクラックを起点としたクラックの進展が生じる虞がある。
リードフィルム4の表面4cにおいて、先端面3bから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までのリードフィルム4の長手方向に沿った第2離反距離D2は、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4を長手方向(図3で左右方向)に張力を付与した状態で、例えば300μm以上、より好ましくは1mm以上、更に好ましくは5mm以上である。第2離反距離D2が、300μm未満であれば、連結用テープ2のリードフィルム4に貼着した粘着層2bが、マイクロクラックが多い先端面3bに貼着する可能性が高くなり、マイクロクラックを起点としたクラックの進展が生じる虞がある。
また、本実施形態では、図2に示すように、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、連結用テープ2の粘着層2bは、第1ガラスフィルム3の幅方向の側端面3dから離反した位置に貼着されている。そして、リードフィルム4の表面4cにおいて、連結用テープ2の粘着層2bは、リードフィルム4の幅方向の側端面4dから離反した位置に貼着されている。
第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、側端面3dから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の幅方向に沿った幅方向離反距離Dwは、例えば300μm以上、より好ましくは1mm以上、更に好ましくは5mm以上である。幅方向の側端面3d及びその近傍にもマイクロクラックが多いため、幅方向離反距離Dwが、300μm未満であれば、連結用テープ2の粘着層2bが、マイクロクラックが多い領域に貼着することになり、マイクロクラックを起点としたクラックの進展が生じる虞がある。リードフィルム4の表面4cにおいて、側端面4dから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までのリードフィルム4の幅方向に沿った距離も、この幅方向離反距離Dwと同様である。しかし、リードフィルム4は、第1ガラスフィルム3と比較して、脆性が低く割れにくいため、連結用テープ2の粘着層2bが側端面4dやその近傍に貼着しても、これらの領域で割れるということはない。
また、図3の図示例では、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の裏面3e,4eにも、連結用テープ2’が貼着されている。連結用テープ2’も、表面3c,4cの連結用テープ2と同様に、リードフィルム4の長手方向の先端面4bを覆うようにして第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4に跨って貼着している。しかし、リードフィルム4は、第1ガラスフィルム3と比較して、脆性が低く割れにくいため、連結用テープ2の粘着層2bが先端面4bやその近傍に貼着しても、これらの領域で割れるということはない。従って、連結用テープ2’は、先端面4bに非貼着状態である必要は無く、また、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4のそれぞれの裏面3e,4eにおいて、先端面4bから離反した位置に貼着されている必要も無い。従って、連結用テープ2’は、従来品と同様に、支持層2aの一方の面の全体に粘着層2bが形成されたものとなっている。
しかし、図3の図示例とは異なり、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の表面3c,4cと裏面3e,4eの両方とも、非粘着部を有する連結用テープ2を使用する方が好ましい。この構成であれば、フィルム状連結体1が蛇行して搬送された場合でも、円滑に搬送することができる。
なお、第1ガラスフィルム3の裏面3eにおいて、幅方向の側端面3dからの連結用テープ2’の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の幅方向に沿った離反距離は、上述の幅方向離反距離Dwと同様である。
また、本実施形態では、第1ガラスフィルム3とリードフィルム4とを重ねていたが、本発明はこれに限定されること無く、例えば、リードフィルム4の代わりに、第1ガラスフィルムと同様の形状、材質を有するガラスフィルムを使用し、第1ガラスフィルム3とこのガラスフィルムとを重ねてもよい。その場合には、フィルム状連結体1の裏側には、連結用テープ2’を使用せず、連結用テープ2を使用する。
以上のように構成された本実施形態のフィルム状連結体1では、以下の効果を享受できる。
本実施形態のフィルム状連結体1の表側では、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bに非接触状態で、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3bから第1離反距離D1で離反した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着される。また、本実施形態のフィルム状連結体1の表側では、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bに非接触状態で、リードフィルム4の表面4cにおいて、先端面3bから第2離反距離D2で離反した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着される。
従って、第1ガラスフィルム3の表側において、先端面3bと、表面3cにおける先端面3bから第1離反距離D1までの領域に、連結用テープ2の粘着層2bは貼着せず、これらの領域に対し、連結用テープ2からテンション等のストレスが加わらない。これにより、第1ガラスフィルム3において、先端面3bとその近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することが抑制される。
すなわち、本実施形態のフィルム状連結体1の表側では、第1ガラスフィルム3が、先端面3bの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
更に、本実施形態のフィルム状連結体1における表側と裏側の双方で、第1ガラスフィルム3の幅方向の両側端面3dに非接触状態で、第1ガラスフィルム3において、両側端面3dから幅方向離反距離Dwで離反した位置に連結用テープ2,2’の粘着層2bが貼着される。
従って、第1ガラスフィルム3において、両側端面3dと、表面3cと裏面3eにおける両側端面3dから幅方向離反距離Dwまでの領域に、連結用テープ2の粘着層2bは貼着せず、これらの領域に対し、連結用テープ2からテンション等のストレスが加わらない。これにより、第1ガラスフィルム3において、両側端面3dとその近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することが抑制される。
すなわち、本実施形態のフィルム状連結体1における表側と裏側の双方では、第1ガラスフィルム3が、両側端面3dの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
次に、図5〜7を参照して、本発明の第2実施形態に係るフィルム状連結体7を説明する。なお、第1実施形態と同一の構成には、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、フィルム状連結体7は、連結用テープ2を、第1ガラスフィルム3とリードフィルム4とに貼着してなる。しかし、第1実施形態と異なり、このフィルム状連結体7は、第1ガラスフィルム3における長手方向の先端部3aの先端面3bとリードフィルム4における長手方向の先端部4aの先端面4bとを離間して対向させた状態である。
連結用テープ2は、表側で、先端面3bと先端面4bとの間の空間を覆うようにして第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4に跨って貼着している。そして、連結用テープ2の粘着層2bは、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の先端面3b,4bに非貼着状態であり、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3b,4bから離反した位置に貼着されている。
そして、連結用テープ2の粘着層2bは、先端面3b,4bに非貼着状態であり、リードフィルム4の表面4cにおいて、先端面3bから離反した位置に貼着されている。しかし、リードフィルム4は、ガラスフィルムと異なり、脆性が低く割れにくいため、連結用テープ2の粘着層2bが先端面4bやその近傍に貼着しても、これらの領域で割れるということはない。従って、連結用テープ2の粘着層2bは、先端面4bに非貼着状態である必要は無く、また、リードフィルム4の表面4cにおいて、先端面4bから離反した位置に貼着されている必要も無い。従って、図7の図示例では、連結用テープ2の粘着層2bは、リードフィルム4の表面4cにおいて、先端面4bに隣接した位置に貼着されている。
図7に示すように、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3bから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の長手方向に沿った離反距離は、第1実施形態の第1離反距離D1と同様である。
そして、先端面3bと先端面4bとの間の第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の長手方向に沿った第3離反距離D3は、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4を長手方向(図7で左右方向)に張力を付与した状態で、0mmを超え、50mm以下が好ましい。第3離反距離D3が0mmの場合、マイクロクラックが多い先端面3bと先端面4bとが相互に接触し、マイクロクラックを起点としたクラックの進展が生じて第1ガラスフィルム3が破損する虞がある。第3離反距離D3が50mmを超える場合、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4との接続作業に手間がかかる可能性がある。これらの観点から、第3離反距離D3は、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4を長手方向(図7で左右方向)に張力を付与した状態で、1mm〜10mmがより好ましく、1mm〜5mmが更に好ましく、1mm〜2mmが最も好ましい。
図6に示すように、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、幅方向の側端面3dからの連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の幅方向に沿った離反距離は、第1実施形態の幅方向離反距離Dwと同様である。また、リードフィルム4の表面4cにおいて、幅方向の側端面4dから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までのリードフィルム4の幅方向に沿った離反距離は、本実施形態では、第1実施形態の幅方向離反距離Dwと同様である。しかし、リードフィルム4は、第1ガラスフィルム3と比較して、脆性が低く割れにくいため、連結用テープ2の粘着層2bが側端面4dやその近傍に貼着しても、これらの領域で割れるということはない。
また、本実施形態では、連結用テープ2が、第1ガラスフィルム3及びリードフィルム4の裏面3e,4eにも、表面3c,4cと同様に貼着されている。しかし、本発明は、これに限定されること無く、表面と裏面のうち何れか一方だけに連結用テープ2が貼着されていてもよい。
以上のように構成された本実施形態のフィルム状連結体7では、以下の効果を享受できる。
本実施形態のフィルム状連結体7における表側では、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bに非接触状態で、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3bから第1離反距離D1で離反した位置であって、先端面4bから第3離反距離D3+第1離反距離D1で離反した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着される。また、本実施形態のフィルム状連結体7における表側では、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bに非接触状態で、リードフィルム4の表面4cにおいて、先端面3bから第3離反距離D3で離反した位置であって、先端面4bに隣接した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着される。
従って、第1ガラスフィルム3の表側において、先端面3bと、表面3cにおける先端面3bから第1離反距離D1までの領域に、連結用テープ2の粘着層2bは貼着せず、これらの領域に対し、連結用テープ2からテンション等のストレスが加わらない。従って、先端面3bと表面3cにおける先端面3bの近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することが抑制される。
すなわち、本実施形態のフィルム状連結体7の表側で、第1ガラスフィルム3が、先端面3bの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。同様の理由により、フィルム状連結体7の裏側でも、第1ガラスフィルム3が、先端面3bの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
更に、本実施形態のフィルム状連結体7における表側と裏側の双方でも、第1実施形態と同様の理由により、第1ガラスフィルム3が、両側端面3dの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
次に、図8〜10を参照して、本発明の第3実施形態に係るフィルム状連結体8を説明する。なお、第2実施形態と同一の構成には、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態では、第2実施形態におけるリードフィルム4の代わりに、第2ガラスフィルム9を使用している。第2ガラスフィルム9は、第1ガラスフィルムと同様の形状、材質を有する。つまり、フィルム状連結体8は、連結用テープ2を、第1ガラスフィルム3と第2ガラスフィルム9とに貼着してなる。そして、第2実施形態と同様に、このフィルム状連結体8は、第1ガラスフィルム3における長手方向の先端部3aの先端面3bと第2ガラスフィルム9における長手方向の先端部9aの先端面9bとを離間して対向させた状態である。
連結用テープ2は、表側で、先端面3bと先端面9bとの間の空間を覆うようにして第1及び第2ガラスフィルム3,9に跨って貼着している。そして、連結用テープ2の粘着層2bは、先端面3b,9bに非貼着状態であり、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3b,9bから離反した位置に貼着されている。そして、連結用テープ2の粘着層2bは、先端面3b,9bに非貼着状態であり、第2ガラスフィルム9の表面9cにおいて、先端面3b,9bから離反した位置に貼着されている。
図10に示すように、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3bから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の長手方向に沿った離反距離は、第1実施形態の第1離反距離D1と同様である。また、第2ガラスフィルム9の表面9cにおいて、先端面9bから連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第2ガラスフィルム9の長手方向に沿った離反距離も、第1実施形態の第1離反距離D1と同様である。そして、先端面3bと先端面9bとの間の第1ガラスフィルム3及び第2ガラスフィルム9の長手方向に沿った離反距離は、第2実施形態の第3離反距離D3と同様である。
第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、幅方向の側端面3dからの連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第1ガラスフィルム3の幅方向に沿った離反距離は、第1実施形態の幅方向離反距離Dwと同様である。また、第2ガラスフィルム9の表面9cにおいて、幅方向の側端面9dからの連結用テープ2の粘着層2bが貼着されている位置までの第2ガラスフィルム9の幅方向に沿った離反距離は、本実施形態では、第1実施形態の幅方向離反距離Dwと同様である。
また、本実施形態では、連結用テープ2が、第1及び第2ガラスフィルム3,9の裏面3e,9eにも、表面3c,9cと同様に貼着されている。しかし、本発明は、これに限定されること無く、表面と裏面のうち何れか一方だけに連結用テープ2が貼着されていてもよい。
以上のように構成された本実施形態のフィルム状連結体8では、以下の効果を享受できる。
本実施形態のフィルム状連結体8の表側では、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bと第2ガラスフィルム9の長手方向の先端面9bに非接触状態で、第1ガラスフィルム3の表面3cにおいて、先端面3bから第1離反距離D1で離反した位置であって、先端面9bから第3離反距離D3+第1離反距離D1で離反した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着される。
従って、第1ガラスフィルム3の表側において、先端面3bと、表面3cにおける先端面3bから第1離反距離D1までの領域に、連結用テープ2の粘着層2bの粘着層2bは貼着せず、これらの領域に対し、連結用テープ2からテンション等のストレスが加わらない。これにより、第1ガラスフィルム3において、先端面3bとその近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することが抑制される。
すなわち、本実施形態のフィルム状連結体8の表側では、第1ガラスフィルム3が、先端面3bの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
また、本実施形態のフィルム状連結体8の表側では、第1ガラスフィルム3の長手方向の先端面3bと第2ガラスフィルム9の長手方向の先端面9bに非接触状態で、第2ガラスフィルム9の表面9cにおいて、先端面3bから第3離反距離D3+第1離反距離D1で離反した位置であって、先端面9bから第1離反距離D1で離反した位置に連結用テープ2の粘着層2bが貼着される。
従って、第2ガラスフィルム9の表側において、先端面9bと、表面9cにおける先端面9bから第1離反距離D1までの領域に、連結用テープ2の粘着層2bは貼着せず、これらの領域に対し、連結用テープ2からテンション等のストレスが加わらない。これにより、第2ガラスフィルム9において、先端面9bと表面9cにおける先端面9bの近傍に元来存在するマイクロクラックを起点としてクラックが進展することが抑制される。
すなわち、本実施形態のフィルム状連結体8の表側では、第2ガラスフィルム9が、先端面9bの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
また、同様の理由により、本実施形態のフィルム状連結体8の裏側でも、第1及び第2ガラスフィルム3,9が、先端面3b,9bの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
更に、本実施形態のフィルム状連結体8における表側と裏側の双方でも、第1実施形態と同様の理由により、第1ガラスフィルム3が、両側端面3dの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。そして、本実施形態のフィルム状連結体8における表側と裏側の双方でも、第1実施形態と同様の理由により、第2ガラスフィルム9が、両側端面9dの周辺において、連結用テープ2が貼着している部位で割れるという事態を回避することができる。
なお、本発明は、以上の説明に限定されることは無い。例えば、上記実施形態の図示例では、双方のフィルムに貼着される連結用テープは、表面と裏面のそれぞれで1枚であったが、表面と裏面のそれぞれで複数枚の連結用テープが貼着されてもよく、この場合、相互に離隔して配設されていてもよい。
また、上記実施形態では、フィルム状連結体に使用されているフィルムは、帯状のフィルムであって、ロール状に巻き取り可能であったが、フィルムは、正方形状、矩形状等のフィルムであってもよく、ロール状に巻き取ることが難しいものであってもよい。
1,7,8 フィルム状連結体
2 連結用テープ
2a 支持層
2b 粘着層(粘着部)
2c 非粘着層(非粘着部)
3 第1ガラスフィルム
3a 先端部
3b 先端面
3d 側端面
4 リードフィルム
4a 先端部
4b 先端面
4d 側端面
6 ガラスロール
9 第2ガラスフィルム
9a 先端部
9b 先端面
9d 側端面
D1 離反距離
D2 離反距離
D3 離反距離
Dw 幅方向離反距離

Claims (11)

  1. ガラスフィルムの先端部とリードフィルムの先端部とを重ねた状態で、連結用テープを、前記ガラスフィルムの先端部における先端面を覆うようにして前記ガラスフィルムと前記リードフィルムに跨って貼着してなるフィルム状連結体であって、
    前記連結用テープは、非粘着部とその両側に形成された粘着部とを有するテープ材からなり、
    前記連結用テープの前記粘着部が、前記先端面に非貼着状態で、前記ガラスフィルムと前記リードフィルムとにおける前記先端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とするフィルム状連結体。
  2. ガラスフィルムの先端部の先端面とリードフィルムの先端部の先端面とを離間して対向させた状態で、連結用テープを、前記ガラスフィルムの先端面と前記リードフィルムの先端面との間の空間を覆うようにして前記ガラスフィルムと前記リードフィルムに跨って貼着してなるフィルム状連結体であって、
    前記連結用テープは、非粘着部とその両側に形成された粘着部とを有するテープ材からなり、
    前記連結用テープの前記粘着部が、前記ガラスフィルムの前記先端面に非貼着状態で、前記ガラスフィルムと前記リードフィルムとにおける前記ガラスフィルムの前記先端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とするフィルム状連結体。
  3. 前記連結用テープの前記粘着部が、前記ガラスフィルムにおけるその先端部の側端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム状連結体。
  4. 前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層の欠落部からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフィルム状連結体。
  5. 前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層を被覆する非粘着層からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフィルム状連結体。
  6. 前記ガラスフィルムと前記リードフィルムが帯状である請求項1〜5の何れか1項に記載のフィルム状連結体をロール状に巻き取って形成したことを特徴とするガラスロール。
  7. 一方のガラスフィルムの先端部の先端面と他方のガラスフィルムの先端部の先端面とを離間して対向させた状態で、連結用テープを、双方のガラスフィルムの先端面間の空間を覆うようにして前記双方のガラスフィルムに跨って貼着してなるフィルム状連結体であって、
    前記連結用テープは、非粘着部とその両側に形成された粘着部とを有するテープ材からなり、
    前記連結用テープの前記粘着部が、前記双方のガラスフィルムの先端面に非貼着状態で、前記双方のガラスフィルムにおけるそれらの先端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とするフィルム状連結体。
  8. 前記連結用テープの前記粘着部が、前記双方のガラスフィルムにおけるそれらの先端部の側端面から離反した位置に貼着されていることを特徴とする請求項7に記載のフィルム状連結体。
  9. 前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層の欠落部からなることを特徴とする請求項7又は8に記載のフィルム状連結体。
  10. 前記連結用テープの前記非粘着部は、前記粘着部を構成する粘着層を被覆する非粘着層からなることを特徴とする請求項7又は8に記載のフィルム状連結体。
  11. 前記双方のガラスフィルムが帯状である請求項7〜10の何れか1項に記載のフィルム状連結体をロール状に巻き取って形成したことを特徴とするガラスロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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