JP4712546B2 - マイクロ波増幅器 - Google Patents

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この発明は、マイクロ波およびミリ波で使用されるマイクロ波増幅器に関するものである。
従来のマイクロ波増幅器について図13及び図14を参照しながら説明する(例えば、特許文献1参照)。図13は、従来のマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。また、図14は、図13のショートスタブ回路をMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuits)で実現した場合の等価回路を示す図である。
以下の説明において、電界効果トランジスタは、FETと呼ぶ。また、構成図上で対称性をもつものに対して、例えばFET1a、FET1bのように符号を付加する。特に、FET1a、FET1bの両方を総称して適宜、FET1と呼ぶ。
図13において、従来のマイクロ波増幅器は、1段目のFET1a、1bと、2段目のFET2a、2bと、増幅器の入力端子3と、増幅器の出力端子4と、入力整合回路5と、段間整合回路6a、6bと、出力整合回路7とが設けられている。
また、分布定数線路8a、8bと、分布定数線路10a、10bと、分布定数線路12a、12bと、分布定数線路14a、14bと、キャパシタ9a、9bと、キャパシタ11と、キャパシタ13a、13bと、キャパシタ15と、ドレインバイアス端子16、17とが設けられている。
ショートスタブ回路29は、分布定数線路10a、10bと、キャパシタ11とから構成される。また、ショートスタブ回路30は、分布定数線路14a、14bと、キャパシタ15とから構成される。
分布定数線路8a、8bは、キャパシタ9a、9bによってそれぞれ一端が短絡されており、ショートスタブとして作用する。分布定数線路8aは、ドレインバイアス端子16から印加されるバイアスをFET1aに供給しているので、バイアス回路としても作用している。ショートスタブ回路29の分布定数線路10a、10bは一端が相互接続され、該接続点はキャパシタ11を介して接地されており、ショートスタブとして作用する。また、ショートスタブ回路29はドレインバイアス端子16から印加されるバイアスを分布定数線路10a、10bを経由してFET1bに供給しているので、バイアス回路としても作用している。
2段目のFET2の出力側に設けられた分布定数線路12a、12bは、1段目のFET1の出力側に設けられた分布定数線路8a、8bと同様に作用する。また、2段目のFET2の出力側に設けられたショートスタブ回路30は、1段目のFET1の出力側に設けられたショートスタブ回路29と同様に作用する。
つぎに、従来のマイクロ波増幅器の動作について図面を参照しながら説明する。入力端子3から入力された信号は、入力整合回路5において2分配され、並列に動作する1段目のFET1a、1bにそれぞれ入力され、FET1a、1bによって増幅された信号は、段間整合回路6a、6bを介して2段目のFET2a、2bに入力される。FET2a、2bによって増幅されたそれぞれの信号は、出力整合回路7において合成され、出力端子4から出力される。
先に説明したように1段目のFET1a、1bの出力側に設けられた分布定数線路8a、8b、10a、10bは、ショートスタブとして作用し、これにより1段目のFET1のドレイン・ソース間の容量成分を打ち消して広帯域整合を行う。2段目のFET2a、2bの出力側に設けられた分布定数線路12a、12b、14a、14bについても1段目と同様に作用する。以上のように1段目及び2段目のFETの出力側にショートスタブ回路を設けることで広帯域整合が行えるとともに、ショートスタブ回路を構成する分布定数線路10a、10b及び14a、14bを相互にそれぞれ接続することにより、並列に動作する各段のFETのドレイン端子を直流的に接続できる。また、ドレインバイアスは、各段それぞれ共通の端子16、17からバイアス回路として作用する分布定数線路8a、12aを介して1段目のFET1a、1b及び2段目のFET2a、2bに印加することができる。
特許第3012717号公報
上述したような従来のマイクロ波増幅器は、ショートスタブ回路をバイアス回路としても用いることでバイアス回路を簡素化して小形にしている。しかしながら、従来のショートスタブ回路を例えばMMICで実現する場合を考えると以下のような問題点が生じる。図14は従来回路で用いられているショートスタブ回路29をMMICで実現した場合の等価回路である。図14において、端子20、21と、分布定数線路10a、10bと、接続点22と、MIMキャパシタ25と、VIAホールのインダクタ26とが図示されている。MIMキャパシタ25には、寄生インダクタ23と、キャパシタ24とが図示されている。実際の回路においては、理想的なキャパシタは実現できず、必ず寄生のインダクタンス成分が生じる。また、キャパシタの一端を接地する場合もVIAホールのインダクタンス成分が生じる。接続点22からMIMキャパシタ側を見込んだインピーダンスをZ1とする。端子20、端子21から流れる電流を対称性からIとするとMIMキャパシタとVIAホールに流れる電流は2Iとなる。MIMキャパシタ25とVIAホールから構成される回路の電圧をVとすると、電圧Vは以下のように表される。
Figure 0004712546
よって、インピーダンスZ1は以下のように表される。
Figure 0004712546
図14のMIMキャパシタ25とVIAホールから構成される回路は、MIMキャパシタ25とVIAホールを共通化して用いているため、式(2)からも分かるように、MIMキャパシタ25とVIAホールを共通化せず、分離して用いた場合と比較して、インダクタ成分が2倍の値となる。このことから周波数が高くなってくると、インピーダンスZ1はインダクタンス成分により、インピーダンスが高くなる。従って、高い周波数では、端子20から入力された信号は、接続点22で十分に短絡とならないため、端子21側に抜けていく。すなわち、図14に示す回路は周波数が高くなるとショートスタブ回路のアイソレーション特性が劣化する。アイソレーション特性が劣化すると、図13に示す従来のマイクロ波増幅器は、FET1a、1bもしくは入力整合回路5でアンバランスが生じた場合、回路内にループ1を形成することになり、ループ発振を生じる危険性や特性が大きく劣化するという問題点があった。
また、従来の回路はショートスタブのキャパシタを共通化しているため、図13のようにショートスタブを構成する分布定数線路が相互接続されている点にキャパシタを装荷する必要があった。従って、従来の回路では、短いショートスタブを形成しようとしたとき、物理的な制約条件により、分布定数線路を相互接続できず、最適な長さのショートスタブが得られないため、十分な広帯域特性を得られないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、並列に動作するFETにアンバランスが生じた場合でも安定に動作させることができ、広帯域なマイクロ波増幅器を得るものである。
この発明に係るマイクロ波増幅器は、入力された信号を2分配する入力整合回路と、2分配された信号をそれぞれ増幅する、並列に動作する1段目の第1及び第2の電界効果トランジスタと、前記第1及び第2の電界効果トランジスタにそれぞれ接続された第1及び第2の段間整合回路と、前記第1及び第2の段間整合回路からの出力信号をそれぞれ増幅する、並列に動作する2段目の第3及び第4の電界効果トランジスタと、前記第3及び第4の電界効果トランジスタによって増幅されたそれぞれの信号を合成して出力する出力整合回路と、前記1段目の第1及び第2の電界効果トランジスタの出力側に設けられた第1のショートスタブ回路と、前記2段目の第3及び第4の電界効果トランジスタの出力側に設けられた第2のショートスタブ回路とを設け、前記第1のショートスタブ回路は、一端が前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第1のキャパシタを介して接地された第1の分布定数線路と、一端が前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第2のキャパシタを介して接地された第2の分布定数線路と、前記第1及び第2の分布定数線路の他端同士を接続する第3の分布定数線路と含むとともに、前記第2のショートスタブ回路は、一端が前記第3の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第3のキャパシタを介して接地された第4の分布定数線路と、一端が前記第4の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第4のキャパシタを介して接地された第5の分布定数線路と、前記第4及び第5の分布定数線路の他端同士を接続する第6の分布定数線路と含むものである。
この発明に係るマイクロ波増幅器は、並列に動作するFETにアンバランスが生じた場合でも安定に動作させることができるという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係るマイクロ波増幅器について図1から図4までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、この実施の形態1に係るマイクロ波増幅器は、1段目のFET1a、1b(第1の電界効果トランジスタ、第2の電界効果トランジスタ)と、2段目のFET2a、2b(第3の電界効果トランジスタ、第4の電界効果トランジスタ)と、増幅器の入力端子3と、増幅器の出力端子4と、入力整合回路5と、段間整合回路6a、6b(第1の段間整合回路、第2の段間整合回路)と、出力整合回路7とが設けられている。
また、分布定数線路8a、8bと、分布定数線路10a、10bと、分布定数線路12a、12bと、分布定数線路14a、14bと、分布定数線路18と、分布定数線路19と、キャパシタ9a、9bと、キャパシタ11a、11bと、キャパシタ13a、13bと、キャパシタ15a、15bと、ドレインバイアス端子16、17とが設けられている。
ショートスタブ回路31(第1のショートスタブ回路)は、分布定数線路10a、10b、18(第1の分布定数線路、第2の分布定数線路、第3の分布定数線路)と、キャパシタ11a、11b(第1のキャパシタ、第2のキャパシタ)とから構成される。また、ショートスタブ回路32(第2のショートスタブ回路)は、分布定数線路14a、14b、19(第4の分布定数線路、第5の分布定数線路、第6の分布定数線路)と、キャパシタ15a、15b(第3のキャパシタ、第4のキャパシタ)とから構成される。
分布定数線路8a、8bは、キャパシタ9a、9bによってそれぞれ一端が短絡されており、ショートスタブとして作用する。分布定数線路8aは、ドレインバイアス端子16から印加されるバイアスをFET1aに供給しているので、バイアス回路としても作用している。ショートスタブ回路31の分布定数線路10a、10bは、一端がキャパシタ11a、11bを介して接地されており、ショートスタブとして作用する。また、ショートスタブ回路31は、ドレインバイアス端子16から印加されるバイアスを分布定数線路10a、18、10bを経由してFET1bに供給しているので、バイアス回路としても作用している。2段目のFET2の出力側に設けられた分布定数線路12a、12bは、1段目のFET1の出力側に設けられた分布定数線路8a、8bと同様に作用する。また、2段目のFET2の出力側に設けられたショートスタブ回路32は、1段目のFET1の出力側に設けられたショートスタブ回路31と同様に作用する。
つぎに、この実施の形態1に係るマイクロ波増幅器の動作について図面を参照しながら説明する。図2は、図1のショートスタブ回路をMMICで実現した場合の等価回路を示す図である。図3は、使用する周波数のインピーダンスZ2及びZ3をスミスチャートにプロットした図である。図4は、本実施の形態1のショートスタブ回路と従来のショートスタブ回路のアイソレーション特性の計算結果の比較を示す図である。
入力端子3から入力された信号は、入力整合回路5において2分配され、並列に動作する1段目のFET1a、1bにそれぞれ入力され、FET1a、1bによって増幅された信号は、段間整合回路6a、6bを介して2段目のFET2a、2bに入力される。FET2a、2bによって増幅されたそれぞれ信号は、出力整合回路7において合成され、出力端子4から出力される。
先に説明したように、1段目のFET1a、1bの出力側に設けられた分布定数線路8a、8b、ショートスタブ回路31は、ショートスタブとして作用し、これにより1段目のFET1のドレイン・ソース間の容量成分を打ち消して広帯域整合を行う。このとき、ショートスタブ回路31の分布定数線路10a、10bは、それぞれがキャパシタ11a、11bを介して短絡されているので、形成できるショートスタブの長さに自由度があり、容易に最適な長さのショートスタブを実現可能である。また、分布定数線路18の長さもしくは形状を調整することで、分布定数線路10aと分布定数線路10bを接続できるので、従来と同様にFET1のドレイン端子を直流的に接続することができる。2段目のFET2の出力側に設けられた分布定数線路12およびショートスタブ回路32についても、上記の1段目のFET1の出力側に設けられた分布定数線路8およびショートスタブ回路31と同様に作用する。
図2は、本実施の形態1で用いているショートスタブ回路31をMMICで実現した場合の等価回路を示す。図2において、端子20、21と、分布定数線路10a、10b、18と、接続点27、28と、MIMキャパシタ25a、25bと、VIAホールのインダクタ26a、26bとが図示されている。MIMキャパシタ25a、25bには、それぞれ、寄生インダクタ23a、23bと、キャパシタ24a、24bとが図示されている。接続点27からMIMキャパシタ25a側を見込んだインピーダンスZ1aは、以下のように表される。
Figure 0004712546
式(2)と比較すると分かるように、MIMキャパシタ25aとVIAホールを共通化せず用いることで、共通化したときと比較してMIMキャパシタ25aの寄生のインダクタンス成分とVIAホールのインダクタンス成分を1/2にでき、VIAホールを介して一端が接地されているMIMキャパシタ25aのインピーダンスを低くすることができる。つまり、MIMキャパシタ25aとVIAホールを共通化したときと比べて、高い周波数でも接続点27をより短絡に近づけることができる。
接続点28から端子21側を見込んだインピーダンスとMIMキャパシタ25b側を見込んだインピーダンスの合成インピーダンスをZ3とすると、接続点28からMIMキャパシタ25b側を見込んだインピーダンスZ1bはZ1a=Z1bであり、十分に低インピーダンスであるから、Z3は低インピーダンスと見なすことができる。接続点27と接続点28は分布定数線路18で接続されており、Z3は分布定数線路18を介して接続点27から端子21側を見たインピーダンスZ2に変換される。
図3は、使用する周波数のインピーダンスZ3とZ2をスミスチャートにプロットしたものである。ここで、使用する周波数は30GHzとしている。Z3は低インピーダンスであるが、分布定数線路18により、高インピーダンスZ2に変換されることが分かる。Z2>>Z1aであるから、端子20から入力される信号は、ほとんど端子21側にもれずに、MIMキャパシタ25a側に流れる。従って、接続点27と接続点28の間に分布定数線路18を装荷することによりショートスタブ回路のアイソレーション特性を向上させることができる。
図4は、本実施の形態1のショートスタブ回路と従来のショートスタブ回路のアイソレーション特性の計算結果の比較を示す。本実施の形態1のショートスタブ回路のアイソレーション特性が従来回路に比べて向上していることが分かる。
以上のように、図1に示すマイクロ波増幅器は、最適な長さのショートスタブを実現できるので、広帯域な特性を得ることができる。また、ショートスタブ回路のアイソレーション特性が向上することにより、ループ発振を抑圧し、FETを安定に動作させることができるという利点を持つ。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るマイクロ波増幅器について図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、この発明の実施の形態2に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。
図5において、FET1から分布定数線路19、ショートスタブ回路31、32は、図1と同一であり、端子20、21と、接続点27、28が図示されている。また、FET1から分布定数線路19、ショートスタブ回路31、32は、上記の実施の形態1と同様に作用する。なお、分布定数線路18、19は、使用する周波数で電気長がλ/4の長さである。
つぎに、この実施の形態2に係るマイクロ波増幅器の動作について図面を参照しながら説明する。図6は、この発明の実施の形態2に係るマイクロ波増幅器の注目の分布定数線路18の電気長を変化させたときの2つの端子20、21のアイソレーション特性の計算結果を示す図である。
接続点28はキャパシタ11bを介して接地されており、使用する周波数において十分に短絡されているとすると、接続点27と接続点28の間に使用数する周波数で電気長がλ/4の長さの分布定数線路18を接続することで、端子20から端子21を見込んだインピーダンスはオープンにすることができる。従って、端子20から入力された信号は、端子21側に流れ込まず、端子20と端子21のアイソレーションを使用する周波数で最も向上させることができる。図6中の電気長Eの単位は.degであり、90.degのときがλ/4に対応する。図6中の縦軸は、E=0のときのアイソレーションの値で規格化されている。図6を見ると分かるように、電気長Eが90.deg、すなわちλ/4のときにアイソレーション特性が最も良い。2段目のFET2の出力側に設けられたショートスタブ回路32も、1段目のFET1の出力側に設けられたショートスタブ回路31と同様に作用する。
以上のように、図5に示すマイクロ波増幅器は、使用する周波数においてショートスタブ回路31、32のアイソレーション特性を最も向上させることができる。そのため、使用する周波数において回路内にアンバランスが生じた場合でも、ループ発振を抑圧し、特性の劣化を最も小さくすることができるという利点を持つ。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係るマイクロ波増幅器について図7及び図8を参照しながら説明する。図7は、この発明の実施の形態3に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。
図7において、FET1から分布定数線路19は図1と同一である。端子20、21と、接続点27、28と、抵抗33、34(第1の抵抗、第2の抵抗)とがさらに図示されている。ショートスタブ回路31は、分布定数線路10a、10b、18と、キャパシタ11a、11bと、抵抗33とから構成される。また、ショートスタブ回路32について、同様に、分布定数線路14a、14b、19と、キャパシタ15a、15bと、抵抗34とから構成される。分布定数線路10a、10b、14a、14bは、一端がキャパシタ11、15で接地されており、図1と同様にショートスタブとして作用する。ショートスタブ回路31、32を流れる電流は、直流的には分布定数線路10a、10b、18や、分布定数線路14a、14b、19を通るため、抵抗33、34による電圧降下は生じず、バイアス回路としても作用している。
つぎに、この実施の形態3に係るマイクロ波増幅器の動作について図面を参照しながら説明する。図8は、本実施の形態3のショートスタブ回路と従来のショートスタブ回路の低い周波数でのアイソレーション特性の計算結果を示す図である。
本実施の形態3のショートスタブ回路31、32は、上記実施の形態1と同様に作用するため、使用する周波数において従来回路よりアイソレーション特性が向上する。ここで、使用する周波数より低い周波数における、ショートスタブ回路31の動作を考える。ショートスタブ回路31の接続点27、接続点28からキャパシタ11a、11bを見込んだインピーダンスは、周波数が低くなるほど高くなる。そのため、接続点27、接続点28において十分な短絡点が得られないので、端子20から入力された信号は、端子21側に抜けていくが、分布定数線路18に並列に抵抗33を装荷しているため、一部の電流は抵抗33を流れ損失が生じる。従って、図8に示すように、ショートスタブ回路31は、低い周波数において、アイソレーション特性が向上する。分布定数線路18に並列に抵抗33を装荷することで低い周波数でのアイソレーション特性が改善できていることが分かる。ショートスタブ回路32についても、ショートスタブ回路31と同様に作用する。
以上のように、図7に示すマイクロ波増幅器は、使用する周波数より低い周波数でのショートスタブ回路31、32のアイソレーション特性を向上させることができる。そのため、使用する周波数より低い周波数において回路内にアンバランスが生じた場合でも、ループ発振を抑圧することができるという利点を持つ。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係るマイクロ波増幅器について図9から図11までを参照しながら説明する。図9は、この発明の実施の形態4に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。図10は、図9のショートスタブ回路の構成を示す回路図である。
図9において、FET1からキャパシタ9、分布定数線路12からキャパシタ13、ドレインバイアス端子16、17は、図1と同一である。ショートスタブ回路31、32は、図10に示すような回路構成である。
図10において、分布定数線路10a、10b、18a、18b(第1の分布定数線路、第2の分布定数線路、第7の分布定数線路、第8の分布定数線路)と、キャパシタ11a、11b、35(第1のキャパシタ、第2のキャパシタ、第5のキャパシタ)と、端子20、21と、接続点27、28、36とが図示されている。分布定数線路10a、10bは、一端がキャパシタ11a、11bで接地されており、ショートスタブとして作用する。また、ショートスタブ回路31の分布定数線路10a、10b、18a、18bは、直流的に接続されており、バイアス回路としても作用している。分布定数線路18a、18bは、使用する周波数で電気長がλ/4の長さである。なお、図示していないが、ショートスタブ回路32を構成する分布定数線路14a、14b、19a、19b(第4の分布定数線路、第5の分布定数線路、第9の分布定数線路、第10の分布定数線路)と、キャパシタ15a、15b、37(第3のキャパシタ、第4のキャパシタ、第6のキャパシタ)の作用は、ショートスタブ回路31と同様である。
つぎに、この実施の形態4に係るマイクロ波増幅器の動作について図面を参照しながら説明する。図11は、本実施の形態4のショートスタブ回路と実施の形態1のショートスタブ回路のアイソレーション特性の計算結果を示す図である。
図10において、接続点36は、キャパシタ35を介して接地されているので、使用する周波数で短絡されているとする。接続点27から端子21側を見込んだインピーダンスは、短絡点からλ/4の長さの分布定数線路18aが接続されているためオープンとなる。従って、端子20から入力される信号は、端子21側に流れ込まず、キャパシタ11aを介してGNDに流れるため、端子20と端子21のアイソレーション特性が向上する。また、図10に示すショートスタブ回路は、実施の形態1に示す回路よりも端子20と端子21の距離が離れているため、アイソレーション特性が向上する。図11に示すように、上記実施の形態1のショートスタブ回路よりも本実施の形態4のショートスタブ回路のアイソレーション特性が向上していることが分かる。
以上のように、図9に示すマイクロ波増幅器は、使用する周波数においてショートスタブ回路31、32のアイソレーション特性を上記実施の形態1のマイクロ波増幅器よりも向上させることができる。そのため、使用する周波数において回路内にアンバランスが生じた場合でも、ループ発振を抑圧し、特性の劣化をより小さくすることができるという利点を持つ。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係るマイクロ波増幅器について図12を参照しながら説明する。図12は、この発明の実施の形態5に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。
図12において、FET1から分布定数線路19、ショートスタブ回路31、32は図1と同一である。ただし、キャパシタ11a、11b、15a、15bは、インタデジタルキャパシタである。
つぎに、この実施の形態5に係るマイクロ波増幅器の動作について図面を参照しながら説明する。
ショートスタブ回路31、32は、上記実施の形態1と同様に動作する。キャパシタ11a、11b、15a、15bをMIMキャパシタで形成する場合は、MIMキャパシタの誘電体の厚さがプロセスにより変化するので、容量値が変化してしまう。従って、ショートスタブの電気的な長さが変化し、増幅器の特性に影響を与えてしまう。ショートスタブを構成するキャパシタにインタデジタルキャパシタを用いることでプロセスばらつきを低減でき、ショートスタブの電気的な長さを一定に保つことができる。
以上のように、図12に示すマイクロ波増幅器は、プロセスばらつきによる特性変動が小さいという利点を有する。なお、キャパシタ9a、9b、13a、13bにインタデジタルキャパシタを用いても同様の効果が得られる。
この発明の実施の形態1に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態1に係るマイクロ波増幅器のショートスタブ回路をMMICで実現した場合の等価回路を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るマイクロ波増幅器で使用する周波数のインピーダンスZ2及びZ3をスミスチャートにプロットした図である。 この発明の実施の形態1に係るマイクロ波増幅器のショートスタブ回路と従来のショートスタブ回路のアイソレーション特性の計算結果の比較を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態2に係るマイクロ波増幅器の注目の分布定数線路の電気長を変化させたときの2つの端子のアイソレーション特性の計算結果を示す図である。 この発明の実施の形態3に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態3に係るマイクロ波増幅器のショートスタブ回路と従来のショートスタブ回路の低い周波数でのアイソレーション特性の計算結果を示す図である。 この発明の実施の形態4に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態4に係るマイクロ波増幅器のショートスタブ回路の構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態4に係るマイクロ波増幅器のショートスタブ回路と実施の形態1のショートスタブ回路のアイソレーション特性の計算結果を示す図である。 この発明の実施の形態5に係るマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。 従来のマイクロ波増幅器の構成を示す回路図である。 従来のマイクロ波増幅器のショートスタブ回路をMMICで実現した場合の等価回路を示す図である。
符号の説明
1 FET、2 FET、3 入力端子、4 出力端子、5 入力整合回路、6 段間整合回路、7 出力整合回路、8 分布定数線路、9 キャパシタ、9 キャパシタ、10 分布定数線路、11 キャパシタ、12 分布定数線路、13 キャパシタ、14 分布定数線路、15 キャパシタ、16、17 ドレインバイアス端子、18 分布定数線路、19 分布定数線路、31 ショートスタブ回路、32 ショートスタブ回路、33 抵抗、34 抵抗、35 キャパシタ。

Claims (5)

  1. 入力された信号を2分配する入力整合回路と、
    2分配された信号をそれぞれ増幅する、並列に動作する1段目の第1及び第2の電界効果トランジスタと、
    前記第1及び第2の電界効果トランジスタにそれぞれ接続された第1及び第2の段間整合回路と、
    前記第1及び第2の段間整合回路からの出力信号をそれぞれ増幅する、並列に動作する2段目の第3及び第4の電界効果トランジスタと、
    前記第3及び第4の電界効果トランジスタによって増幅されたそれぞれの信号を合成して出力する出力整合回路と、
    前記1段目の第1及び第2の電界効果トランジスタの出力側に設けられた第1のショートスタブ回路と、
    前記2段目の第3及び第4の電界効果トランジスタの出力側に設けられた第2のショートスタブ回路とを備え、
    前記第1のショートスタブ回路は、
    一端が前記第1の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第1のキャパシタを介して接地された第1の分布定数線路と、
    一端が前記第2の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第2のキャパシタを介して接地された第2の分布定数線路と、
    前記第1及び第2の分布定数線路の他端同士を接続する第3の分布定数線路と含むとともに、
    前記第2のショートスタブ回路は、
    一端が前記第3の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第3のキャパシタを介して接地された第4の分布定数線路と、
    一端が前記第4の電界効果トランジスタのドレイン端子に接続され、かつ他端が第4のキャパシタを介して接地された第5の分布定数線路と、
    前記第4及び第5の分布定数線路の他端同士を接続する第6の分布定数線路と含む
    ことを特徴とするマイクロ波増幅器。
  2. 前記第3及び第6の分布定数線路は、使用する周波数で電気長がλ/4の長さである
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波増幅器。
  3. 前記第1のショートスタブ回路は、前記第3の分布定数線路に並列に接続された第1の抵抗をさらに含むとともに、
    前記第2のショートスタブ回路は、前記第6の分布定数線路に並列に接続された第2の抵抗をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロ波増幅器。
  4. 前記第1のショートスタブ回路は、前記第3の分布定数線路の代わりに、
    一端が前記第1の分布定数線路に接続され、かつ他端が第5のキャパシタを介して接地され、使用する周波数で電気長がλ/4の長さの第7の分布定数線路と、
    一端が前記第2の分布定数線路に接続され、かつ他端が前記第5のキャパシタを介して接地され、使用する周波数で電気長がλ/4の長さの第8の分布定数線路とを含み、
    前記第7及び第8の分布定数線路の他端同士が接続されており、
    前記第2のショートスタブ回路は、前記第6の分布定数線路の代わりに、
    一端が前記第4の分布定数線路に接続され、かつ他端が第6のキャパシタを介して接地され、使用する周波数で電気長がλ/4の長さの第9の分布定数線路と、
    一端が前記第5の分布定数線路に接続され、かつ他端が前記第6のキャパシタを介して接地され、使用する周波数で電気長がλ/4の長さの第10の分布定数線路とを含み、
    前記第9及び第10の分布定数線路の他端同士が接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波増幅器。
  5. 前記第1、第2、第3、及び第4のキャパシタは、インタデジタルキャパシタである
    ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のマイクロ波増幅器。
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