JP4712153B2 - GaN系発光素子の作成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、GaN系化合物半導体から構成される発光素子を作成するためのGaN系発光素子の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
GaN(窒化ガリウム)は、周期律表を元にした化合物半導体の分類からすると、III−V族窒化物半導体に属する材料であり、その結晶構造は六方晶系のウルツ鉱型構造である。このIII−V族窒化物半導体に属する材料としては、他に窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)などがある。これらはすべてエネルギーバンド構造が直接遷移型なので、SiCなど間接遷移型に属する材料に比べると発光効率の点で本質的に優れた特性をもつ材料として知られている。
【0003】
また、これらの混晶である(Al,Ga,In)Nは、混晶比によってバンドギャップエネルギーEgを1.95〜6.28eVと広い範囲で変えることができる。したがって、紫外から赤色まで可視領域の色のすべてを発色光として実現できる可能性をもっている。さらに、これらの材料に共通する高融点、高硬度、高熱伝導度などの特徴は、耐環境性に優れた信頼性の高いデバイスとなりうるため、発光デバイスの材料として特に有望視されている。
【0004】
このようにGaN系化合物半導体は、発光材料としての十分なポテンシャルをもっており、特に発色光として青色を有することから、紫外発光ダイオード(LED)の実現が可能である。よって、これに、既存の赤色および緑色のLEDを組み合わせることで、LEDを用いたフルカラーディスプレイの実現も可能となる。
【0005】
一般に、LEDやLD(レーザダイオード)の作成にあたっては、エピタキシャル成長による薄膜を得るために、使用する基板としてその格子定数が発光材料と十分高い整合性を有するものが要求される。この要求を満たさない場合には、薄膜の結晶構造が基板の結晶構造と異なり、格子定数にミスマッチが生じるため、薄膜成長の初期に薄膜構造が乱れたものになりやすく、発光効率や寿命の低下を招いてしまう。
【0006】
ところが、GaN系のLEDの作成においては、市販のエピタキシャル成長用基板の中に格子定数の整合したものがなく、実際に成長用として使われているサファイア基板でも15%近く格子定数がずれている。このことから、良質の結晶を成長させるのは大変困難であり、過去において長く、発光素子としての技術進展がみられなかった。
【0007】
また、GaNを成長するには、基板を約1000℃まで加熱しなければならないが、この温度になると、GaNの蒸気圧が高くなってしまうため、GaN膜の結晶性を向上させるのはきわめて難しく、さらに、GaNにはp型結晶ができないという問題もあったため、GaN系発光素子の実現をより困難にしていた。
【0008】
このような背景のもと、近年において、基板上にまずAlNまたはGaNで薄いバッファ層を形成した後にGaN膜を成長させると、結晶性が飛躍的に向上するということが見出され、これにより格子不整合による結晶性の問題が解決された。また、MgをドープしたGaN膜に対して、電子線の照射あるいは熱的アニーリング処理をおこなうと低抵抗のp型GaN膜が作成されるという知見も得られた。このような結果、現在においては、GaN系材料のpn接合が実現可能となっており、上記したInGaN等の混晶膜も得ることができるようになった。
【0009】
以下に、活性層をn型のGaN層としたGaN系LEDの代表的な作成方法について説明する。GaN系LEDは、薄膜の多層構造として提供されるが、ここでは、その薄膜の作成方法としてMOCVD(Metal‐Organic Chemical Vapor Deposition)方法を採用した場合について説明する。
【0010】
まず、GaN系LEDを作成するにあたって、半絶縁性のサファイア基板または導電性のSiC基板上に、アンモニア(NH3)およびトリメチルアルミニウム(TMA)を用いて、AlNバッファ層を成長させる。
【0011】
さらにその上に、トリメチルガリウム(TMG)とアンモニア(NH3)およびシラン(SiH4)をガス原料として、成長温度1050℃のもと、Siドープのn型GaN層を成長させる。さらにその上に、上記原料にTMAを加えて、成長温度1050℃のもと、クラッド層として機能するn型AlGaN層を成長させる。そしてその上に、TMG、NH3およびSiH4をガス原料として、同温度で、活性層となるn型のGaN層を形成する。
【0012】
さらにその上に、シクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)をドーパントとして、同温度で、もう一方のクラッド層となるp型AlGaN層を成長させる。そして最後に、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(bCpMg)をドーパントとして、同温度のもと、p型GaN層を成長させる。
【0013】
このように、LEDを構成する積層膜は、サファイア基板の上に低温で堆積されたバッファ層、n型低抵抗層、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、p型低抵抗層の順とするのが一般的である。
【0014】
上記薄膜の積層後、電極を形成するためのパターニングをおこなうために、SiO2等をその表面にプラズマCVD装置を用いて堆積させた後、n型電極を形成するためにフォトレジストおよび化学エッチング等を用いてエッチングしパターニングする。この場合、上記したn型GaNの一部までがエッチングされ、その上面にTi/Al等の金属を蒸着することで、n型電極を形成する。一方、p型電極は、上記したp型GaNの上面に、Au/Ni等の金属を蒸着することで形成する。
【0015】
このように、GaNを活性層としたGaN系LEDは、その作成方法が確立されており、十分大きな輝度の発光素子として機能できるが、GaN層には多量の格子欠陥が存在するという問題を有している。特に窒素の空孔に基づく格子欠陥が多量に存在し、非発光中心として大きな問題であった。
【0016】
そこで、InGaNを活性層としたGaN系LEDが、その作成方法も確立されており、さらに、Inの添加による発光中心の形成によって高輝度の発光が得られることから、実際の製品として市場に多く出回っている。ところが、このInGaNを活性層としたLEDでは、青紫色の発光は十分な実用を満たすものの、Inのドープ量を変化させることで他の発色を実現しようとした場合、長波長側においてせいぜい橙色までの発光が確認されるだけであり、RGBの基本色の一つである赤色の発光は実現されていないのが現状である。すなわち、InGaNを活性層としたLEDのみで、そのドープ率を変化させることによるRGB全基本色の発光は、実現されていなかった。
【0017】
ところが、近年、燐(P)または砒素(As)を添加したGaN系材料も青色LEDの材料として有望であることがわかってきた。これら添加物をドープしたGaNPやGaNAsは、その添加物のドープ量に応じて、紫外から赤色まで幅広い発色が可能であり、RGB全基本色の発光が実現されるものと期待されている。特に、GaN中に添加されたAs、PはGaN中の格子欠陥を減らすとともに発光中心としての働きを持ち、GaNのバンド端発光を高めるのに効果がある。
【0018】
例えば、GaNAsは、10%以内のAsの添加により、紫外から赤色までの発色が可能であり、GaNPは、15%以内のPの添加により、紫外から赤外までの発色が可能である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、GaPやGaAsがPやAsのドープ量に対して略線形の変化範囲の小さなエネルギーギャップを有する一方で、GaNAsやGaNPは、上記したようにPやAsのドープ量に対してエネルギーギャップの変化が大きく、その変化の形態も非線形であるので制御しにくいという問題があった。
【0020】
また、薄膜の形成においては、基板や薄膜の表面に衝突した原子・分子は、一部反射し、他は表面上に留まることが知られている。表面上に留まった原子・分子は、自らの持つエネルギーと基板の温度によるエネルギーで表面拡散(マイグレーション)をし、一部は再蒸発(脱離)し、他はポテンシャルの谷に落ち着く(吸着)。すなわち、薄膜が形成されるには、材料原子・分子の脱離を低減させ、基板全体亘る十分なマイグレーションと吸着が必要とされる。
【0021】
しかしながら、GaNPやGaNAsをMOCVD法等で成膜する場合、基板が1000℃程度の高温状態では、PまたはAsが脱離しやすく、高品質のGaNPやGaNAsが得られにくいという問題があった。そのため、良質な活性層が得られず、発光効率が小さいという問題が生じていた。
【0022】
この脱離の発生は、GaNPやGaNAsの結晶構造とサファイア基板等の結晶構造との整合性が悪いため、バッファ層が介在したとしても、上記したような1000℃程度の比較的高温状態にある基板上では、PやAsは長時間定位置にとどまっていられないことを起因としていた。なお、以下において、マイグレーションとは、GaNPやGaNAs等の所望の混晶を得るために必要とされる表面吸着の状態を意味するものとする。
【0023】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、GaNPやGaNAsを活性層とした良質なGaN系発光素子の作成方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、GaN層とGaP層とが交互に積層した多層膜に対して熱処理を施すことにより混晶化されたGaNP層を活性層とした構造であることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、GaN層とGaP層との積層により構成される多層膜に対して熱処理を施した後の状態を、活性層として機能するGaNP層としているので、十分多くのPが添加されたGaNP層による多波長発光を可能とする。
【0026】
また、この発明は、GaN層とGaAs層とが交互に積層した多層膜に対して熱処理を施すことにより混晶化されたGaNAs層を活性層とした構造であることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、GaN層とGaAs層との積層により構成される多層膜に対して熱処理を施した後の状態を、活性層として機能するGaNAs層としているので、十分多くのAsが添加されたGaNAs層による多波長発光を可能とする。
【0028】
また、この発明は、GaN層とGaAs層とが交互に積層した多層膜に対して熱処理を施すことにより混晶化されたGaNAs層を活性層とした構造であることを特徴とする。
【0029】
この発明によれば、GaN層とGaAsP層との積層により構成される多層膜に対して熱処理を施した後の状態を、活性層として機能するGaNAsP層としているので、十分多くのASおよびPが添加されたGaNAsP層による多波長発光を可能とする。
【0030】
また、この発明は、上記発明に記載のGaN系発光素子において、前記GaN層は、当該GaN層とともに前記多層膜を構成する他方のGa混晶層の厚みよりも大きいことを特徴とする。
【0031】
この発明によれば、GaP等のGa混晶層を極薄く形成するので、熱処理を施した際に、Ga混晶層の分解が促進され、それに含まれるV族原子が拡散し、混晶化を促進することができる。
【0032】
また、この発明は、GaN系発光素子を気相成長法により薄膜の積層構造として作成するGaN系発光素子の作成方法において、薄膜形成基板上に形成されたバッファ層上に第1の低抵抗層を形成するステップと、前記第1の低抵抗層上に、少なくとも一つの開口部を形成するためのマスクを形成するステップと、前記第1の低抵抗層および前記マスク上に、第2の低抵抗層を形成するステップと、前記第2の低抵抗層上にクラッド層を形成するステップと、を含んだことを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、バッファ層上に形成される低抵抗層を、下地となる第1の低抵抗層と、マスクによる選択的に成長される第2の低抵抗層と、で構成するので、第2の低抵抗層において転位の発生が低減され、この第2の低抵抗層を電極を設けるための低抵抗層として使用することで、より品質のよいGaN系発光素子を得ることができる。
【0034】
また、この発明は、上記発明に記載のGaN系発光素子の作成方法において、前記第2の低抵抗層が、前記第1の低抵抗層よりも厚いことを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、第2の低抵抗層が、第1の低抵抗層よりも厚いので、品質のよい低抵抗層をより多く取得することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるGaN系発光素子およびその作成方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0037】
実施の形態1.
まず、実施の形態1にかかるGaN系発光素子およびその作成方法について説明する。特に、実施の形態1は、ガスソースMBE(Molecular Beam Epitaxy)法にしたがった方法により作成されたGaN系発光素子を示すものである。
【0038】
図1は、実施の形態1にかかるGaN系発光素子の断面図である。特に、図1に示すGaN系発光素子は、ダブルへテロ接合により積層され、活性層をGaNPとしたLED構造を示している。図1に示すように、実施の形態1にかかるGaN系発光素子は、活性層となるGaNP多層膜30’の上下に、それぞれクラッド層としてn型のAlGaN層26とp型のAlGaN層25とが積層され、さらに、これらクラッド層上にそれぞれn型のGaN層27とp型のGaN層24が積層されている。
【0039】
また、n型GaN層27の上面には、n型電極11が形成され、p型GaN層24の上面には、p型電極12が形成されている。よって、実施の形態1にかかるGaN系発光素子は、巨視的にみれば、n型低抵抗層、n型クラッド層、ノンドープの活性層、p型クラッド層、p型低抵抗層が順に積層された構造であり、従来のGaN系発光素子の活性層をノンドープのGaNP層に置き換えた構造にすぎないが、上述したようにGaNとPとの混晶は困難である。そこで、実施の形態1にかかるGaN系発光素子は、そのノンドープのGaNP層、すなわちGaNP多層膜30’の形成にあたって、上記した混晶化の困難性を回避するための工夫を施している。
【0040】
つぎに、図1に示したGaN系発光素子の作成手順について、上記したGaNP多層膜30’に施された工夫を含めて説明する。図2は、実施の形態1にかかるGaN系発光素子の作成手順を示すフローチャートである。また、図3および図6は、図2に示すフローチャートにしたがって作成されるGaN系発光素子を説明するための断面図である。なお、ガスソースMBE装置としては、成長室とパターニング室を有する超高真空装置を用いることとする。
【0041】
まず、サファイア基板、SiCまたはシリコン基板等の結晶基板を成長室のサセプタ上に設置する。なお、ここでは、結晶基板としてシリコン基板を用いることとする。そして、この状態において、シリコン基板の温度を640℃に維持し、p型のGaNバッファ層の形成を開始する(ステップS101)。
【0042】
このp型GaNバッファ層21は、蒸気圧5×10-5Torrのジメチルヒドラジン(DMH)と、蒸気圧5×10-7TorrのGaと、Mgとの各分子線を用いて、シリコン基板20上に、Mgがドープされた厚み50Åの結晶構造として形成される(図3(a))。
【0043】
つづいて、基板温度を850℃に維持し、p型のGaN層を形成する(ステップS102)。このp型GaN層22は、蒸気圧5×10-6Torrのアンモニア(NH3)と蒸気圧5×10-7TorrのGaと、Mgとの分子線を用いて、上記したp型GaNバッファ層21上に、Mgがドープされた厚み1μmのGaN層として得られる(図3(b))。ここで、このp型GaN層22を第1のp型GaN層と称する。
【0044】
ここで、上記したp型GaN層22を含め、低抵抗層として機能するn型GaN層は、電極の形成等の理由から一般的にその厚みを比較的大きくする必要があるため、その成長時において、下地となる結晶構造の格子欠陥を引きずる、いわゆる転位が発生すると、その上に積層されるクラッド層に影響を与えるのみならず、クラッド層へのキャリア注入が十分におこなわれないといった発光素子の品質を大きく左右する要因となる。
【0045】
そこで、実施の形態1にかかるGaN系発光素子においては、上記したp型GaN層22上に複数の開口部を形成するためのSiO2マスクを形成し(ステップS103)、その開口部上に第2のp型GaN層を再成長させる(ステップS104)。
【0046】
なお、SiO2マスク23は、上記したシリコン基板20、p型GaNバッファ層21および第1のp型GaN層22から構成される積層基板を、成長室からパターニング室へと移動させ、そのパターニング室において、フォトリソグラフィ技術とエッチング処理により形成される(図3(c))。
【0047】
SiO2のマスク形成が完了すると、SiO2が形成された積層基板を、パターニング室から成長室へと移動させ、再度、成長室において、第2のp型GaN層を成長させる。この第2のp型GaN層24は、蒸気圧5×10-6TorrのNH3と蒸気圧5×10-7TorrのGaと、Mgとの分子線を用いて、上記したp型GaN層22およびSiO2マスク23上に、Mgがドープされた厚み50μmのGaN層として得られる(図3(d))。
【0048】
このように、開口部を設けて部分的にp型GaN層を再成長させることにより、下地の第1のp型GaN層22が有する格子欠陥の影響を低減することができ、結果的に転位の発生を減らすことが可能となる。
【0049】
つぎに、クラッド層として機能するp型のAlGaN層を形成する(ステップS105)。このp型AlGaN層25は、蒸気圧5×10-6Torrのアンモニア(NH3)と、蒸気圧5×10-7TorrのGaと、蒸気圧1×10-7TorrのAlとの各分子線を用いて、上記したp型GaN層24上に、Mgがドープされた厚み1000ÅのAlGaN層として得られる(図3(e))。
【0050】
そして、このp型AlGaN層25の上に、活性層となるGaN/GaP多層膜を形成する(ステップS106)。図4は、このGaN/GaP多層膜の作成手順を示すフローチャートである。また、図5は、図4に示すフローチャートにしたがって作成されるGaN/GaP多層膜を説明するための断面図である。
【0051】
GaN/GaP多層膜は、GaP層とGaN層とが交互に積層された構造であることを特徴としている。そこでまず、上記したp型AlGaN層25上に、GaP層を形成する(ステップS121)。このGaP層31は、蒸気圧5×10-7TorrのGaと、蒸気圧5×10-6Torrのターシャルブチルフォスフィンとの各分子線を用いて、1〜2分子程度の厚みのGaP層として得られるものである(図5(f))。
【0052】
つづいて、このGaP層31上に、GaN層を形成する(ステップS122)。このGaN層32は、蒸気圧5×10-6Torrのアンモニア(NH3)と、蒸気圧5×10-7TorrのGaとの各分子線を用いて、10分子程度の厚みのGaP層として得られるものである(図5(g))。
【0053】
そして、このGaP層31とGaN層32とから構成される組を5回繰り返すして(ステップS123)、GaP層31とGaN層32とが複数回交互に積層されたGaN/GaP多層膜30を得る(図5(h))。
【0054】
GaN/GaP多層膜30の形成が完了すると、つづいて、もう一方のクラッド層として機能するn型のAlGaN層を形成する(ステップS107)。このn型AlGaN層26は、蒸気圧5×10-6TorrのNH3と、蒸気圧5×10-7TorrのGaと、蒸気圧1×10-7TorrのAlと、蒸気圧1×10-8TorrのSiとの各分子線を用いて、上記したGaN/GaP多層膜30上に、Siがドープされた厚み1000ÅのAlGaN層として得られる(図6(i))。
【0055】
そして最後に、n型のGaN層を形成する(ステップS108)。このn型GaN層27は、蒸気圧5×10-5TorrのNH3と、蒸気圧5×10-7TorrのGaと、蒸気圧1×10-8TorrのSiとの各分子線を用いて、上記したn型AlGaN層26上に、Siがドープされた厚み1000ÅのGaN層として得られる(図6(j))。
【0056】
そして、上記したGaN系発光素子を構成する積層膜が一通り形成されると、上記したGaN/GaP多層膜30中において、GaNPの混晶を生成するための熱処理をおこなう(ステップS109)。この熱処理は、基板を950℃で30分間加熱することによりおこなう。
【0057】
この熱処理によって、GaN/GaP多層膜30中のPに熱エネルギーを与えることができ、このPとGaNとの混晶化が実現される。これは、Ga、PH3およびNH3の各分子線により直接に薄膜を成長させようとした場合には、Pのマイグレーションの困難性より、GaNPの形成は望めないが、このようにGaN/GaPの多層膜30’を作成することで、GaNP30の混晶化が実現されることを意味する(図6(k))。
【0058】
すなわち、GaNおよびGaPは、それぞれ独立した薄膜として安定に形成することができるため、このように一旦、PをGaN層間にGaPとして閉じ込めた多層膜を形成し、その後に与える熱エネルギーによって、GaPからPを分解するとともに、分解されたPと、近接したGaN層との混晶化を達成することができる。
【0059】
特に、GaP層の厚みを、GaN層の厚みに対して十分薄くしているため、熱エネルギーによるGaP層の中のPの分解および取り出しが容易となっており、GaNとPとの混晶化の促進が図られている。
【0060】
このようにしてGaNP30の混晶化が完了すると、上記積層膜上に電極を形成する(ステップS110)。図7は、電極形成を説明するためのGaN系発光素子の断面図である。図4に示すように、この電極作成は、まず、積層基板をパターニング室に移動させ、シリコン基板20、p型GaNバッファ層21および第1のp型GaN層22と、第2のp型GaN層24の一部(SiO2マスク23が形成された厚み部分)とをエッチング処理により排除する(図6(l))。
【0061】
つづいて、露出したp型GaN層24とn型GaN層27の各表面に、プラズマCVD装置を用いて、SiO2等のパターニングマスクを堆積させた後、図7(m)に示すように、フォトレジストおよび化学エッチング等を用いて、n型電極11およびp型電極12を形成するためのマスクパターンをそれぞれ形成する。
【0062】
そして、n型GaN層27の表面にTi/Al/Au等の金属を蒸着することでn型電極11を形成し、p型GaN層24の表面にAu/Ni等の金属を蒸着することでp型電極12を形成する。
【0063】
このようにして作成されたGaN系発光素子に電圧を印加して発光を調べたところ、印加電圧4Vでバンド端380nmに著しく強い発光ピークが観察された。また、その他のピークは観察されなかった。すなわち、高輝度の紫外LEDが作成されていることが確認された。
【0064】
以上に説明したとおり、実施の形態1にかかるGaN系発光素子によれば、ガスソースMBE法に従ってそのGaN系発光素子を作成する際に、GaP層とGaN層とを交互に積層させた多層膜を活性層とし、これに熱処理を施すことでGaNPの混晶化をおこなうので、Pの気相による添加では混晶化が困難とされるGaNPを、発光効率等の十分大きなものとして得ることができる。
【0065】
また、積層順が下位に位置する低抵抗層のp型GaN層を、比較的薄い第1のGaN層と、その第1のGaN層上に、SiO2等のマスクにより設けられた複数の開口部を介して、部分的に再成長させた第2のGaN層と、によって構成しているので、転位の発生を低減することができ、結果的に発光素子の劣化を防止することができる。
【0066】
なお、上述した例では、活性層をGaNPとした場合を示したが、GaNAsについても、同様にGaN/GaAs多層膜を形成し、その後の熱処理によってGaNAsの混晶化を達成することができる。
【0067】
実施の形態2.
つぎに、実施の形態2にかかるGaN系発光素子およびその作成方法について説明する。実施の形態2は、実施の形態1がガスソースMBE法を用いてGaN系発光素子を作成したのに対し、MOCVD法を用いて同構成のGaN系発光素子を形成したことを特徴とする。最終的に得られるGaN系発光素子の構造は、図1に示したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0068】
図8は、実施の形態2にかかるGaN系発光素子の作成手順を示すフローチャートである。MOCVD法において、まず、シリコン基板等の結晶基板を成長室のサセプタ上に設置する。そして、この状態において、シリコン基板の温度を640℃に維持し、p型のGaNバッファ層の形成を開始する(ステップS201)。
【0069】
このp型GaNバッファ層は、200sccm程度のジメチルヒドラジン(DMH)と、20sccm程度のTMGと、3sccm程度のシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を供給することで、上記したシリコン基板上に、厚さ50Åの結晶構造として形成される。
【0070】
つづいて、基板温度を850℃に維持し、第1のp型のGaN層を形成する(ステップS202)。この第1のp型GaN層は、20sccm程度のTMGと、1500sccm程度のNH3と、3sccm程度のビスシクロペンタジエニルマグネシウム(bCpMg)の原料ガスを、上記したp型GaNバッファ層上に成長させ、Mgがドープされた厚み1000ÅのGaN層として得られる。
【0071】
つぎに、上記したn型GaN層22上に複数の開口部を形成するためのSiO2マスクを形成し(ステップS203)、その開口部上に第2のp型GaN層を再成長させる(ステップS204)。なお、SiO2マスクの作成およびその効果については、実施の形態1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0072】
この第2のp型GaN層は、20sccm程度のTMGと、1500sccm程度のNH3と、3sccm程度のbCpMgの原料ガスを、上記した第1のp型GaN層およびSiO2マスク上に成長させ、Mgがドープされた厚み50μmのGaN層として得られる。
【0073】
つぎに、クラッド層として機能するp型のAlGaN層を形成する(ステップS205)。このp型AlGaN層は、20sccm程度のTMGと、1500sccm程度のNH3と、3sccm程度のシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)と、5sccm程度のTMAの原料ガスを、上記したp型GaN層上に成長させ、Mgがドープされた厚み1000ÅのAlGaN層として得られる。
【0074】
そして、このp型AlGaN層上に、活性層となるGaN/GaP多層膜を形成する(ステップS206)。GaN/GaP多層膜は、まず、上記したp型AlGaN層上に、GaP層を形成し、つづいてその上にGaN層を形成し、さらにこれらGaP層およびGaN層からなる組を5回程度繰り返し形成することで得られる。
【0075】
なお、この場合のGaP層は、20sccm程度のTMGと、500sccm程度のフォスフィン(PH3)の原料ガスを1〜2分子程度の厚みのGaP層として成長させて得られる。また、GaN層は、20sccm程度のTMGと、1500sccm程度のNH3の原料ガスを10分子程度の厚みのGaN層として成長させて得られる。
【0076】
GaN/GaP多層膜の形成が完了すると、つづいて、もう一方のクラッド層として機能するn型のAlGaN層を形成する(ステップS207)。このn型AlGaN層は、20sccm程度のTMGと、1500sccm程度のNH3と、2sccm程度のSiH4と、5sccm程度のTMAの原料ガスを、上記したGaN/GaP多層膜上に成長させ、Siがドープされた厚み1000ÅのAlGaN層として得られる。
【0077】
そして最後に、n型のGaN層を形成する(ステップS208)。このn型GaN層は、20sccm程度のTMGと、1500sccm程度のNH3と、2sccm程度のSiH4の原料ガスを、上記したn型AlGaN層上に成長させ、Siがドープされた厚み1000ÅのGaN層として得られる。
【0078】
そして、上記したGaN系発光素子を構成する積層膜が一通り形成されると、上記したGaN/GaP多層膜中において、GaNPの混晶を生成するための熱処理をおこなう(ステップS209)。この熱処理は、基板を950℃で30分間加熱することによりおこなう。この熱処理によって、PとGaNとの混晶化が実現され、GaNPが生成される。
【0079】
このようにしてGaNPの混晶化が完了すると、上記積層膜上に電極を形成する(ステップS210)。電極形成についても実施の形態1と同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0080】
以上に説明したとおり、実施の形態2にかかるGaN系発光素子によれば、MOCVD法に従ってそのGaN系発光素子を作成する際においても、実施の形態1に示した効果と同様の効果を享受することができる。
【0081】
なお、実施の形態1および2に示した気相成長法以外にも、原料に塩化ガリウム等の塩化物を用いるクロライド系または水素化物を用いるハライド系の気相成長を用いることで、本発明にかかるGaN系発光素子を作成することもできる。
【0082】
また、以上に説明した実施の形態1および2においては、活性層をGaNPやGaNAsの混晶化を例にして説明したが、GaAsP/GaN等の他のGaN多元系化合物半導体の組み合わせにより多層膜を形成した場合にも、本発明を適用できることはいうまでもない。
【0083】
さらに、以上に説明した実施の形態1および2においては、ダブルヘテロ型の構造を有する発光素子を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、シングルヘテロ接合を有するものや、pn接合を有するもの、あるいは単数または複数の量子井戸構造を有するものなどについて同様に適用することができ、上述した効果を同様に享受することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上に説明したようにこの発明によれば、GaN層とGaP層との積層により構成される多層膜に対して熱処理を施した後の状態を、活性層として機能するGaNP層としているので、十分多くのPが添加されたGaNP層本来の発光特性を得ることができるという効果を奏する。
【0085】
また、この発明によれば、GaN層とGaAs層との積層により構成される多層膜に対して熱処理を施した後の状態を、活性層として機能するGaNAs層としているので、十分多くのAsが添加されたGaNAs層本来の発光特性を得ることができるという効果を奏する。
【0086】
また、この発明によれば、GaN層とGaAsP層との積層により構成される多層膜に対して熱処理を施した後の状態を、活性層として機能するGaNAsP層としているので、十分多くのAsおよびPが添加されたGaNAsP層本来の発光特性を得ることができるという効果を奏する。
【0087】
また、この発明によれば、GaP等のGa混晶層を極薄く形成するので、熱処理を施した際に、Ga混晶層の分解が促進され、それに含まれるV族原子が拡散するので、混晶化の促進を図ることができるという効果を奏する。
【0088】
また、この発明によれば、バッファ層上に形成される低抵抗層を、下地となる第1の低抵抗層と、マスクによる選択的に成長される第2の低抵抗層と、で構成するので、第2の低抵抗層において転位の発生が低減され、この第2の低抵抗層を、電極を設けるための低抵抗層として使用することで、発光効率や寿命等についてより好ましい特性を有するGaN系発光素子を得ることができるという効果を奏する。
【0089】
また、この発明によれば、第2の低抵抗層が、第1の低抵抗層よりも厚いので、品質のよい低抵抗層をより多く取得することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかるGaN系発光素子の断面図である。
【図2】実施の形態1にかかるGaN系発光素子の作成手順を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態1にかかるGaN系発光素子の作成方法にしたがって作成されるGaN系発光素子を説明するための断面図である。
【図4】実施の形態1にかかるGaN系発光素子において、GaN/GaP多層膜の作成手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1にかかるGaN系発光素子の作成方法にしたがって作成されるGaN/GaP多層膜を説明するための断面図である。
【図6】実施の形態1にかかるGaN系発光素子の作成方法にしたがって作成されるGaN系発光素子を説明するための断面図である。
【図7】実施の形態1にかかるGaN系発光素子において、電極形成を説明するためのGaN系発光素子の断面図である。
【図8】実施の形態2にかかるGaN系発光素子の作成手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 n型電極
12 p型電極
20 シリコン基板
21 バッファ層
22,24 p型GaN層
23 SiO2マスク
25 p型AlGaN層
26 n型AlGaN層
27 n型GaN層
30 GaP/GaN多層膜
30’ GaNP層
31 GaN層
32 GaP層
Claims (4)
- GaN層と、GaP層、GaAs層、またはGaAsP層とを交互に積層した多層膜を形成するステップと、
熱処理を施すことにより前記多層膜を混晶化させて活性層を形成するステップと、
を含むことを特徴とするGaN系発光素子の作成方法。 - 前記GaN層は、前記GaP層、GaAs層、またはGaAsP層よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載のGaN系発光素子の作成方法。
- 薄膜形成基板上に形成されたバッファ層上に第1の低抵抗層を形成するステップと、
前記第1の低抵抗層上に、少なくとも一つの開口部を形成するためのマスクを形成するステップと、
前記第1の低抵抗層および前記マスク上に、第2の低抵抗層を形成するステップと、
前記第2の低抵抗層上にクラッド層を形成するステップと、
を含み、前記クラッド層上に前記多層膜を形成することを特徴とする請求項1に記載のGaN系発光素子の作成方法。 - 前記第2の低抵抗層は、前記第1の低抵抗層よりも厚いことを特徴とする請求項3に記載のGaN系発光素子の作成方法。
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