JP4711802B2 - 電動ファンの駆動装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動ファンを駆動する駆動装置に関し、特に例えば、電動ファンが駆動されることによって発生する風切り音等の騒音を当該電動ファン自体で打ち消す電動ファンの駆動装置に関する。
この種の電動ファンの駆動装置として、従来、例えば特許文献1に開示されたものがある。この従来技術によれば、プロペラファン(インペラ)を備えた回転軸が、磁気軸受ユニットによって非接触で支持される。そして、このプロペラファンを含む回転軸がモータ部によって回転駆動されると、当該プロペラファンから風切り音が発生する。この風切り音の音圧は、プロペラファンの近傍に設けられた音圧センサによって検出され、この音圧センサによって検出された音圧情報に基づいて、プロペラファンが磁気軸受ユニットによってアキシャル方向(軸方向)に加振制御される。これによって、プロペラファンから当該加振制御に従う音圧が発生し、この音圧によって、風切り音が相殺され、つまり打ち消される。
特開2005−76585号公報
しかし、上述の如く回転駆動されているプロペラファンをアキシャル方向に加振制御するのは、決して容易ではない。特に、プロペラファンの加振を担う磁気軸受ユニットについては、過度の負担が掛かるため、それ相応の機械的強度、駆動力(パワー)、動作応答性等が要求される。従って、その分、当該磁気軸受ユニットを含む装置全体が大型化し、かつ複雑化し、さらには高コスト化する、という問題がある。
そこで、この発明は、電動ファンから発生する風切り音等の騒音を当該電動ファン自体で打ち消すことのできる駆動装置を、従来よりも小型かつ簡単に、しかも低コストで実現することを、目的とする。
また、かかる駆動装置を利用して、電動ファン以外の騒音源から発生する騒音をも能動的に打ち消す能動消音装置を実現することも、この発明の目的とするところである。
上述の目的を達成するために、第1の発明は、電動ファンが駆動されることによって当該電動ファンから発生する騒音を検出する騒音検出手段と、この騒音検出手段による検出結果に基づいて当該騒音を打ち消すべく騒音制御信号を生成する騒音制御手段と、電動ファンを駆動するための駆動信号を騒音制御信号によって変調することで当該騒音制御信号に従う制御音を電動ファンから発生させる変調手段と、を具備することを特徴とする、電動ファンの駆動装置である。
即ち、この第1の発明では、電動ファンに駆動信号が供給されると、当該電動ファンが駆動され、つまり回転する。そして、このように電動ファンが回転することによって、当該電動ファンから風切り音やモータの回転音等の騒音が発生する。この騒音は、騒音検出手段によって検出され、この騒音検出手段による検出結果に基づいて、騒音制御手段が、当該騒音を打ち消すべく騒音制御信号を生成する。さらに、変調手段が、騒音制御信号によって駆動信号を変調し、変調後の駆動信号は、電動ファンに供給される。これによって、電動ファンは、変調後の駆動信号に従って回転し、詳しくは当該変調後の駆動信号に含まれる駆動制御信号成分に従って回転速度を変化させながら言わば変則的に回転する。すると、電動ファンから、騒音制御信号成分に従う制御音、つまり騒音を打ち消すための制御音が、当該騒音と共に発生する。換言すれば、電動ファンが、一種の気流スピーカとして機能する。そして、これら騒音と制御音とは互いに干渉し合い、これによって当該騒音が打ち消され、言わば静音効果が得られる。
第2の発明は、第1の発明を能動消音装置に利用したものであり、具体的には、騒音源から発生する騒音を検出する騒音検出手段と、この騒音検出手段による検出結果に基づいて当該騒音を打ち消すべく騒音制御信号を生成する騒音制御手段と、騒音制御信号に従う制御音を生成して騒音に干渉させる2次音源手段と、を具備する。そして、当該2次音源手段は、騒音が存在する空間に設けられた電動ファンと、この電動ファンを駆動するための駆動信号を騒音制御信号によって変調することで当該電動ファンから制御音を発生させる変調手段と、を備えることを特徴とする、能動消音装置である。
即ち、この第2の発明では、騒音源から発生する騒音が、騒音検出手段によって検出される。そして、この騒音検出手段による検出結果に基づいて、騒音制御手段が、当該騒音を打ち消すべく騒音制御信号を生成する。さらに、2次音源手段が、騒音制御信号に従う制御音、つまり騒音を打ち消すための制御音を、生成する。この制御音は、騒音源からの騒音に干渉され、これによって当該騒音が打ち消される。
ここで、2次音源手段は、騒音が存在する空間に設けられた電動ファンと、この電動ファンを駆動するための駆動信号を騒音制御信号によって変調することで当該電動ファンから制御音を発生させる、換言すれば当該電動ファンを気流スピーカとして機能させる、変調手段とを、備えている。つまり、一般に知られている能動消音装置では、2次音源手段として、例えばダイナミック形等の言わば通常のスピーカ(電気−音響変換器)が用いられるが、この第2の発明では、当該2次音源手段として、電動ファンとこれを気流スピーカとして機能させるための変調手段とが用いられる。
なお、この第2の発明における電動ファンは、これが設けられている空間の通気を行うものであってもよい。具体的には、例えば、当該空間内へ外部から空気を取り込む言わば吸気(送風)用のファンであってもよいし、当該空間内から外部へ空気を排出する言わば排気(排風)用のファンであってもよい。つまり、吸気用または排気用として既に設置されているファンを、この第2の発明における電動ファンとして兼用してもよい。
このように、第1の発明によれば、電動ファンの回転速度を変化させることによって、当該電動ファンを気流スピーカとして機能させ、この気流スピーカとしての電動ファンから言わば意図的に発せられる制御音によって、当該電動ファンから自然に発生する風切り音やモータの回転音等の騒音を打ち消している。従って、これと同様の静音効果を得るために、プロペラファンをアキシャル方向に加振制御するという上述した従来技術とは異なり、当該プロペラファンの加振を担う磁気軸受ユニット、つまりそれ相応の機械的強度、駆動力、動作応答性等が要求される磁気軸受ユニットを、必要としない。よって、その分、電動ファンを含む駆動装置全体を、従来よりも小型かつ簡単に、しかも低コストで実現することができる。
そして、第2の発明は、第1の発明を能動消音装置に利用したものであり、具体的には、当該能動消音装置における2次音源手段として、電動ファンによる気流スピーカを適用したものである。従って、かかる第2の発明によれば、一般に知られているこれまでの能動消音装置の構成から2次音源手段としてのスピーカを排除することができると共に、電動ファンによる通気(吸気または排気)効果を得ることができる。
この発明の第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
この第1実施形態は、図1に示す換気装置10にこの発明を適用したものであり、具体的には、当該換気装置10を構成する電動ファン12から発生する風切り音等の騒音を、当該電動ファン12自体で打ち消そうとするものである。
即ち、電動ファン12は、動力源として図示しない直流モータを備える直流駆動型のものであり、円筒状のダクト14内の途中に設けられている。そして、この電動ファン12(直流モータ)に、後述する変調回路16を介して、駆動信号としての直流信号(直流電力)が供給されると、当該電動ファン12は駆動し、つまり回転する。これによって、ダクト14の一方端(図1において左側の端部;吸気口)18側から他方端(図1において右側の端部;排気口)20側へ空気が圧送され、換気が行われる。
このとき、電動ファン12のプロペラが空気と摩擦することによって、風切り音が発生する。また、上述の直流モータが回転することによる言わば回転音も、発生する。そして、これら風切り音やモータの回転音等の騒音は、例えば図1に実線の矢印22で示すように、ダクト14の排気口20側、換言すれば下流側に向かって伝播する。
ダクト14の下流側、例えば排気口20の近傍には、騒音検出手段としてのマイクロホン(プローブマイクロホン)24が設けられており、当該下流側に向かって伝播する騒音22は、このマイクロホン24によって検出される。そして、このマイクロホン24の出力信号、言わば騒音検出信号は、ダクト14の外部に設けられている騒音制御手段としての制御回路26に入力される。
制御回路26は、マイクロホン24から入力された騒音検出信号に基づいて、上述の騒音22を打ち消すべく騒音制御信号、具体的には後述するように当該騒音22と実質的に等大かつ逆位相の制御音を電動ファン12から発生させるための信号を、生成する。そして、この騒音制御信号は、ダクト14の外部に設けられている変調手段としての変調回路16に入力される。
変調回路16は、図示しないファン駆動回路から入力される上述した駆動信号としての直流信号を、制御回路26から入力される騒音制御信号によって変調し、詳しくは振幅変調する。この結果、例えば図2に実線Aで示す直流信号に、同図に破線Bで示すような騒音制御信号が重畳された信号が、駆動信号として、電動ファン12に供給される。
電動ファン12は、かかる変調後の駆動信号に従って回転し、詳しくは当該変調後の駆動信号に含まれる騒音制御信号成分Bに従って回転速度を変化させながら回転する(基本的な回転速度は直流信号成分Aに従う)。この結果、電動ファン12による圧送空気流に、当該騒音制御信号成分Bに従う変化が生じ、これによって、電動ファン12から、騒音制御信号成分Bに従う制御音、つまり騒音22と実質的に等大かつ逆位相の制御音が、発生する。言い換えれば、電動ファン12が、一種の気流スピーカとして機能する。なお、気流スピーカについては、例えばサイレンに代表されるように公知の技術であるので、ここでは、その詳しい説明を省略する。
このようにして電動ファン12から発生した制御音は、例えば図1に破線の矢印28で示すように、ダクト14の下流側に向かって伝播する。そして、この制御音28は、これと同じ方向に向かって伝播する上述の騒音22と干渉し、これによって当該騒音22が制御音28により打ち消される。
ただし、騒音22は、完全には打ち消されず、多少は残る。そして、この打ち消されずに残った音、言わば残留音は、改めてマイクロホン24によって検出される。このマイクロホン24による検出結果、つまり騒音検出信号は、上述と同じ要領で制御回路26に入力される。そして、制御回路26は、入力された騒音検出信号が最小になるように、騒音制御信号を生成し直す。これによって、残留音が徐々に低減(収束)され、いわゆるフィードバック制御方式の適応動作が行われる。
このように、第1実施形態の換気装置10によれば、電動ファン12の回転速度を変化させることによって、当該電動ファン12を気流スピーカとして機能させ、この気流スピーカとしての電動ファン12から言わば意図的に発せられる制御音28によって、当該電動ファン12から自然に発生する騒音22を打ち消している。つまり、プロペラファンをアキシャル方向に加振制御するという上述した従来技術とは異なり、当該プロペラファンの加振を担う磁気軸受ユニット、つまりそれ相応の機械的強度、駆動力、動作応答性等が要求される磁気軸受ユニットを、必要としない。従って、その分、電動ファン12を含む換気装置10全体を、小型化し、かつ簡素化し、さらには低コスト化することができる。また、騒音22の発生源とこれを打ち消すための制御音28の発生源とが互いに同一であり、つまり互いに同じ位置に存在するので、当該騒音22を制御音28によって効率よく打ち消すことができる。
なお、この第1実施形態では、電動ファン12として、直流モータを有する直流駆動型のものを採用したが、これに限らない。例えば、交流モータを動力源とする交流駆動型のファンを用いてもよいし、超音波モータを動力源とするファンを用いてもよい。ただし、動力源(モータ)の種類に応じて、駆動信号の変調方式を適宜選択することが、肝要である。
また、この第1実施形態においては、ダクト14の下流側に向かって伝播する騒音22を打ち消す場合について説明したが、この騒音22は、ダクト14の上流側に向かっても伝播する。このようにダクト14の上流側に向かって伝播する騒音22を打ち消すには、例えば図3に示すように、当該ダクト14の上流側、詳しくは吸気口18の近傍に、マイクロホン24を設ければよい。このようにすれば、ダクト14の上流側で当該騒音22を打ち消すことができる。つまり、ダクト14の上流側および下流側のいずれで騒音22を打ち消したいのかに応じて、マイクロホン24を設置すればよい。
次に、この発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、図4に示す能動消音装置100にこの発明を適用したものであり、具体的には、エンジン等の騒音源102から発生する騒音、言わば1次騒音104を、電動ファン106によって打ち消そうとするものである。
即ち、この第2実施形態に係る能動消音装置100は、細長い円管状のダクト108を有している。そして、このダクト108の一方端(図4において左側の端部)に、騒音源102が結合されている。そして、この騒音源102から発生する1次騒音104は、ダクト108の他方端(図4において右側の端部;排気口)110側に向かって伝播し、当該排出口110から排出される。
さらに、ダクト108内の途中に、電動ファン106が設けられている。この電動ファン106は、例えば直流駆動型のものであり、この電動ファン106に、後述する変調回路112を介して、駆動信号としての直流信号が供給されると、当該電動ファン106は駆動し、つまり回転する。これによって、ダクト108の騒音源102が設けられている側から排出口110側に向かって空気が圧送され、言わば排気が行われる。
そしてさらに、ダクト108内における電動ファン106の設置位置よりも下流側、例えば排出口110の近傍には、騒音検出手段としてのマイクロホン(プローブマイクロホン)114が設けられている。このマイクロホン114は、ダクト108内を伝播する上述の1次騒音104を検出し、その検出結果に応じた騒音検出信号を出力する。そして、この騒音検出信号は、ダクト108の外部に設けられている騒音制御手段としての制御回路116に入力される。
制御回路116は、マイクロホン114から入力された騒音検出信号に基づいて、1次騒音104を打ち消すべく騒音制御信号、具体的には当該1次騒音104と実質的に等大かつ逆位相の後述する制御音118を電動ファン106から発生させるための信号を、生成する。そして、この騒音制御信号は、ダクト108の外部に設けられている変調手段としての変調回路112に入力される。
変調回路112は、制御回路116から入力される騒音制御信号によって、図示しないファン駆動回路から別途入力される上述の駆動信号を変調し、詳しくは振幅変調する。この変調回路112による変調後の駆動信号は、電動ファン106に供給される。
電動ファン106は、かかる変調後の駆動信号に従って回転することで、当該変調後の駆動信号に含まれる騒音制御信号成分に従う制御音、つまり1次騒音104と実質的に等大かつ逆位相の制御音118を、ダクト108の下流側に向けて発生する。この制御音118は、ダクト108内において1次騒音104と干渉し、これによって、当該1次騒音104が制御音118により打ち消される。
ただし、1次騒音104は完全には打ち消されず、多少は残る。また、この1次騒音104には、電動ファン106自体から発生する風切り音やモータの回転音等の騒音、言わば2次騒音120が、重畳される。これら打ち消されずに残った1次騒音104および電動ファン106自体から発生する2次騒音120は、残留音として、改めてマイクロホン114によって検出される。そして、このマイクロホン114による検出結果、つまり騒音検出信号は、上述と同じ要領で制御回路116に入力され、制御回路116は、当該騒音検出信号が最小になるように、騒音制御信号を生成し直す。これによって、残留音が徐々に低減され、第1実施形態と同様、フィードバック制御方式の適応動作が行われる。
このように、第2実施形態の能動消音装置100においては、第1実施形態と同様、電動ファン106を気流スピーカとして機能させる。そして、この気流スピーカとしての電動ファン106を、制御音118を発生するための2次音源手段として利用する。これに対して、一般に知られているこれまでの能動消音装置においては、2次音源手段として、例えばダイナミック形等の通常のスピーカが用いられる。従って、この第2実施形態の能動消音装置100によれば、これまでの能動消音装置の構成から2次音源手段としてのスピーカを排除することができる。
しかも、電動ファン106による排気作用によって、ダクト108内を強制的に排気することができる。これは、例えば、騒音源102が1次騒音104と共に排気ガスを排出するエンジンである場合、つまり高音かつ有害な当該排気ガスを効率よく排出させる場合に、特に有効である。即ち、2次音源手段としての電動ファン106を、排気用ファンとして兼用することができる。
なお、電動ファン106は、排気用ではなく、吸気用であってもよい。つまり、図5に示すように、ダクト108の排気口(この場合は吸気口)110から騒音源102に向けて空気を圧送(送風)するように電動ファン106が設けられている場合にも、この第2実施形態と同様の技術を適用することができる。
続いて、この発明の第3実施形態について説明する。
この第3実施形態は、図6に示すフィードフォワード制御方式の能動消音装置200にこの発明を適用したものであり、具体的には、第2実施形態に係る上述した図4の構成にマイクロホン114とは別のリファレンスマイクロホン(プローブマイクロホン)202を設けたものである。なお、この第3実施形態においては、マイクロホン114は、上述の残留音を検出するための言わばエラーマイクロホンとして特化される。
即ち、リファレンスマイクロホン202は、ダクト108内における電動ファン106の設置位置よりも上流側、例えば騒音源102の近傍に設けられている。このリファレンスマイクロホン202は、当該騒音源102から発せられる1次騒音104を検出し、その検出結果に応じた騒音検出信号を出力する。そして、この騒音検出信号は、制御回路116に入力される。
制御回路116は、リファレンスマイクロホン202から入力される騒音検出信号に基づいて、1次騒音104を打ち消すべく騒音制御信号、つまり当該1次騒音104と実質的に等大かつ逆位相の制御音118を電動ファン102から発生させるための騒音制御信号を、生成する。そして、この騒音制御信号は、変調回路112に入力される。
変調回路112は、制御回路116から入力される騒音制御信号によって、図示しないファン駆動回路から別途入力される直流の駆動信号を変調し、詳しくは振幅変調する。そして、この変調回路112による変調後の駆動信号は、電動ファン106に供給される。
電動ファン102は、かかる変調後の駆動信号に従って回転することで、当該変調後の駆動信号に含まれる騒音制御信号成分に従う制御音、つまり消音対象である1次騒音104と実質的に等大かつ逆位相の制御音118を、ダクト108の下流側に向けて発生する。この制御音118は、ダクト108内において1次騒音104と干渉し、これによって、当該1次騒音104が制御音118によって打ち消される。
ただし、1次騒音104は完全には打ち消されず、多少は残る。また、この1次騒音104には、第2実施形態と同様、電動ファン106自体から発生する2次騒音120が、重畳される。これら打ち消されずに残った1次騒音104、および2次騒音120は、残留音として、エラーマイクロホン114によって検出される。そして、このエラーマイクロホン114による検出結果、言わば誤差検出信号は、制御回路116に入力される。
制御回路116は、エラーマイクロホン114から入力される誤差検出信号が最小になるように、騒音制御信号を生成し直す。これによって、残留音が徐々に低減され、いわゆるフィードフォワード制御方式の適応動作が実現される。
このようにフィードフォワード制御方式の能動消音装置200においても、第2実施形態のフィードバック制御方式の能動消音装置100と同様、電動ファン106を二次音源手段として利用することができる。そして、言うまでもなく、この電動ファン106による排気作用を利用することもできる。
なお、この第3実施形態においても、第2実施形態と同様、電動ファン106は、排気用に限らず、吸気用であってもよい。
さらに続いて、この発明の第4実施形態について説明する。
この第4実施形態は、図7に示すいわゆる3次元空間(自由空間)用の能動消音装置300にこの発明を適用したものであり、具体的には、当該3次元空間に置かれた騒音源302から発生する騒音、言わば1次騒音304を、電動ファン306によって打ち消そうとするものである。なお、騒音源302としては、例えばコンプレッサやモータ等がある。
即ち、電動ファン306は、これが駆動されたときに、騒音源302に向けて空気が圧送(送風)されるように、当該騒音源302の近傍に設けられている。また、当該騒音源302の近傍、好ましくは騒音源302と電動ファン306との中間位置付近には、騒音検出手段としてのマイクロホン(プローブマイクロホン)308が、設けられている。
マイクロホン308は、騒音源302から発せられる1次騒音304を検出し、検出した1次騒音304に応じた騒音検出信号を出力する。そして、この騒音検出信号は、騒音制御手段としての制御回路310に入力される。
制御回路310は、マイクロホン308から入力される騒音検出信号に基づいて、1次騒音304を打ち消すべく騒音制御信号、詳しくは当該1次騒音304と実質的に等大かつ逆位相の制御音312を電動ファン306から発生させるための騒音制御信号を、生成する。そして、この騒音制御信号は、変調手段としての変調回路314に入力される。
変調回路314は、制御回路310から入力される騒音制御信号によって、図示しないファン駆動回路から別途入力される例えば直流の駆動信号を振幅変調する。この変調回路314による変調後の駆動信号は、電動ファン306に供給される。
電動ファン306は、かかる変調後の駆動信号に従って回転することで、当該変調後の駆動信号に含まれる騒音制御信号成分に従う制御音、つまり1次騒音304と実質的に等大かつ逆位相の上述した制御音312を、騒音源302に向けて発生する。そして、この制御音312は、1次騒音304と干渉し、これによって、当該1次騒音304が制御音312により打ち消される。
ただし、1次騒音304は完全には打ち消されず、多少は残る。また、この1次騒音304には、電動ファン306自体から発生する風切り音やモータの回転音等の2次騒音316が、重畳される。これら打ち消されずに残った1次騒音304、および2次騒音316は、残留音として、改めてマイクロホン308によって検出される。そして、このマイクロホン308による検出結果、つまり騒音検出信号は、上述と同じ要領で制御回路310に入力され、制御回路310は、当該騒音検出信号が最小になるように、騒音制御信号を生成し直す。これによって、残留音が徐々に低減され、フィードバック制御方式の適応動作が行われる。
このように、3次元空間用の能動消音装置300においても、2次音源手段として、電動ファン306を利用することができる。そして、この電動ファン306による空気流を騒音源302に向けることで、当該騒音源302を冷却することができる。つまり、2次音源手段としての電動ファン306を、騒音源302の冷却用ファンとして兼用することができる。
なお、この第4実施形態における能動消音装置300の各構成要素、具体的には電動ファン306,マイクロホン308,制御回路310,変調回路314および上述したファン駆動回路等を、1つの筺体に収容して、当該能動消音装置300を一体化してもよい。このように一体化することで、いわゆる可搬型の能動消音装置300を実現することができる。
また、電動ファン306は、この第4実施形態とは反対方向に向けて空気を圧送するように、例えば騒音源302の周囲から熱を奪うように、設けてもよい。
この発明の第1実施形態の概略構成を示す図である。 同第1実施形態において電動ファンに供給される駆動信号の態様を示す図解図である。 同第1実施形態の別の態様を示す図である。 この発明の第2実施形態の概略構成を示す図である。 同第2実施形態の別の態様を示す図である。 この発明の第3実施形態の概略構成を示す図である。 この発明の第4実施形態の概略構成を示す図である。
符号の説明
10 換気装置
12 電動ファン
16 変調回路
24 マイクロホン
26 制御回路

Claims (3)

  1. 騒音源から発生する騒音に対し制御音を干渉させることによって該騒音を低減する能動消音装置において、
    上記騒音を検出する騒音検出手段と、
    上記騒音検出手段による検出結果に基づいて上記騒音を打ち消すべく騒音制御信号を生成する騒音制御手段と、
    上記騒音制御信号に従う上記制御音を生成して上記騒音に干渉させる2次音源手段と、
    を具備し、
    上記2次音源手段は、上記騒音が存在する空間に設けられた電動ファンと、該電動ファンを駆動するための駆動信号を上記騒音制御信号によって変調することにより該駆動信号に該騒音制御信号を重畳させる変調手段と、を備え、該変調手段による変調後の該駆動信号に含まれる該騒音制御信号に従って該電動ファンの回転速度を変化させることで該電動ファンから上記制御音を発生させ、さらに、
    上記騒音源は上記電動ファン自体を含むこと、
    を特徴とする、能動消音装置。
  2. 上記電動ファンは上記空間の通気を行うように設けられた、請求項に記載の能動消音装置。
  3. 上記制御音は上記騒音と実質的に等大かつ逆位相の音である、
    請求項1または2に記載の能動消音装置。
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